祝シンカリオン終了(と時空を超えし者)
ヒノキ「シンカリオンが無事終了したのじゃ。スザクも元気だったし、最後に虹の橋を構築するのに活躍して、わらわは大いに満足したぞ」
ゲンブ「ええ、我と同じ名前のゲンブ殿も最終回で復活を果たし、しかもシンカリオンE5の運転士シミュレーションを堪能。確かにシンカリオンはいいものでござった」
ヒノキ「劇場版も年末公開が発表されたし、まだまだ進化は続くと言うことじゃな」
【2019.12月公開】 劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』 特報
ヒノキ「時を超えた新幹線かあ。これは正にあれじゃな」
ゲンブ「おや、また客人のようでござる」
晶華「リナ老師、遊びに来たよ〜。NOVAちゃんズも一緒だよ〜。ゴブリンスレイヤーRPGのメンツが揃ったよ〜」
ヒノキ「おお、新兄さんにアッキー。そして、もう一人?」
ヒノキ「何と! 電王キター。ロッドフォームが、このコンパーニュに現れた? わらわは夢を見ているのか? 中身は誰じゃ? ウラタロスか? それとも、もしかすると良太郎役の佐藤健氏ということはあるまいな。ええい、あのお方がこのような場所に来られるはずがない。大方、これは新兄さん得意の幻術に違いない。しかし、わらわはその幻に喜んでつられるぞ!」
ゲンブ「アリナ様、落ち着いて下さい。ロッドフォームといえば、亀の力を宿した我が同輩。本物であれば、是非とも一手、お手合わせを願いたいところでござるが、どうやら中身は武人ではない模様」
電王ロッドフォーム姿の男「そりゃ、ぼくは武人じゃありませんよ。ただのテーブルトークRPG好きに過ぎません。何だか未来の自分と呼称する魔王に召喚されて、このフィギュアに入っているだけです。たぶん、ただの夢だと思いますが、同じ夢なら楽しみたいですからね」
ヒノキ「未来の魔王に召喚されたじゃと? つまり、これか」
晶華「いいえ、オーマさんはたぶん関係なくて、かくかくしかじか、詳しい話はこちらの記事を見て」
NOVA「簡単に言えば、このロッドフォームは、NOVAライドウォッチと、電王フィギュアと、晶華の召喚魔法で生成したアナザーNOVA2009ということだ」
ヒノキ「ちょっと待て。新兄さん、少し耳を貸すのじゃ。(ボソボソ)おいおい、これはマズい現象じゃないかの? 時空魔術を悪用して、時間軸を操作するような真似は禁じ手だと聞くが。わらわが間違ってアッキーを未来に送り飛ばした時に、状況を修復するのに随分と苦労したのは、覚えているはず。本来、時空の監視人であり、乱れた時間の流れを整理するのが仕事の新兄さんが、自ら時空を歪ませるのは重罪ではないか。自らの楽しみのために、時間を歪ませるような所業は、いくらTRPG好きなわらわも看過できんぞ」
NOVA「(ボソボソ)いや、ヒノキ姐さん。これは必要な儀式なんだ。この俺が、どうして時空魔術師として覚醒したと思う? 実は10年前に、時空移動を経験して、長年の夢が実現した際に、時空神クロノスの啓示を受けたんだ。つまり、アナザーNOVA2009を召喚したのは、俺の人生時空のつじつま合わせになるわけで。こいつが今回の経験をしなければ、俺は時空魔術師ではなく、ただの塾講師として、この世の不思議に接することのないまま一生を終えることになる。平穏だが退屈で刺激のない一生をな。だが、俺は時空の理を知り、魔術の力と義務を帯びるようになった。あたかも、ドクター・ストレンジのように。だから、ヒノキ姐さんには、この度の儀式に付き合って欲しい。過去の俺が時空魔術師として、また言霊魔術師として覚醒できるように」
ヒノキ「(ボソボソ)は、はあ、そういうことか。なら、10年前のお主を啓蒙してやらねばの。了承した」
晶華「リナ老師とNOVAちゃん、さっきから何をコソコソ話してるの?」
NOVA「ああ。今回のゲームプレイの相談だ。何せ、この場でゴブスレRPGのルールをしっかり読んだのは、俺とヒノキ姐さんだけ。だから、シナリオをどうするかとか、マスタリングの補佐とかをお願いした。準備は怠りなくって奴だ」
メンツの紹介
NOVA「それでは、今からゴブスレTRPGを始めることにする。ゲームマスターは結局、俺が担当することになった。何ぶん、初めてのシステムなので、間違えたりもするだろうが、その場合は遠慮なくツッコミを入れてくれ。適当に辻褄合わせすることには慣れている」
ヒノキ「普通は、間違えてもご容赦を、と言うところじゃがの」
NOVA(以後GM)「いや、俺は間違いさえもネタにする男だからな。ミスがあれば正せばいい。だが、ミスに気づいて見ぬふりだけはしたくないのがポリシーだ。それはともかく、プレイヤーのミスには寛容でありたいとも思う。ここにいるメンツは、全員TRPG経験者という認識でいいかな?」
晶華「あ、NOVAちゃん。実は私、初めてです」
GM「以後はGMと呼ぶように。で、お前は去年、ソード・ワールドをやってはいなかったか?」
晶華「それは、お姉ちゃんの方よ。私はNOVAちゃんと共同でフェローキャラの『新華・リオン』を作っただけで、直接参加したわけじゃない。証拠はこの記事ね。他には、リプレイ読んだり、ゲームブックをプレイしたりだけで、TRPGそのものは初めて。だから、今回は初プレイよろしくね」
GM「キャラ紹介も頼む」
晶華「ええと、名前は『赤い翠星』。アカミドリと読んでくれて結構よ。詳しいデータは、こちらの記事を参照。半森人の精霊使いにして野伏。野外活動と精霊魔法が得意で、応急手当の技もたしなんでいる。故郷の集落をゴブリンに滅ぼされたので憎んでいるけど、普段は弱い者を慈しむ優しい女の子なの。だけど怒ったら、炎のように苛烈な性格になる。優しさよりも激しさが大事な時があるってことね。普段は緑のフードをかぶって、穏やかに振舞っているんだけど、怒ったら炎のように燃える赤毛をなびかせる。激しい気性を緑衣に隠しているって感じね。口癖は『私を怒らせないことね。火傷じゃ済まないわよ』」
GM「ああ、十分だ。初心者にしては、作り込み過ぎだろう」
晶華改めアカミドリ「だって、キャラ立ては大事だもん」
アナザーNOVA2009「次は、ぼくが行きますね。ええと、GMが作ったキャラを代理使用するように言われているんですが、システムも世界観も初めてなので、おかしな点があればフォローをお願いします。TRPGは昔から経験しているベテランのつもりですが、最近はご無沙汰なので過信しないようにしないと。キャラの名前は『学術騎士』って書いているんだけど、名前じゃなくて通称ですよね、これ。本名を決めてもいいんですか?」
GM「好きなように」
アナザーNOVA2009「だったら、昔、演じたキャラにちなんで、ジャン・ボーグナインで行こう。学術騎士のジャンが通称で、普段は家名は出さない方向で。父が死んで、長兄が家督を継いで、次兄が商売に精を出して、3人目の自分は知識神の学僧として修行しながら、フィールドワークと称しての冒険活動を行なっているって設定っぽい。一応、騎士として武術はたしなんでいるけれど、技能が知識系だらけで、メイン技能は神官ってことになるのかな。とりあえず、治癒呪文と静寂の呪文がかけられるので、生粋の戦士よりは支援キャラだと思う。好奇心旺盛で、何にでも首を突っ込んだり、薀蓄を語ったり、推理したりするのが好きってことで」
ヒノキ「ふむ。新兄さんよりも、初々しい感じじゃの。わらわは、このコンパーニュの塔の主人にして、ヒノキの樹霊、火鳥の眷属にして、阿蘇の地を守護する日野木アリナと申す。見かけはちんまいが、それなりに経験豊富で、か〜な〜り強い。それはともかく、キャラは圃人(レーア)の忍びじゃ」
アナザーNOVA改め騎士ジャン「レーアって何?」
騎士ジャン「ああ、小人ね。フロドとかサムとか、そっち系」
ヒノキ「詳しいデータはこちらを参照。キャラ名は『ツラヌキ・丸子』。丸子と呼ぶがいい。普段は、仕掛人の元締めが経営する酒場『火喰い鳥の巣』亭で下働きをしながら、ジャン殿が冒険者ギルドで請け負った仕事の助っ人として雇われたりしている」
GM「えっと、仕掛人ってことは、冒険者ギルドには所属していない?」
ヒノキ改め丸子「うむ。ゲームの世界観的には、冒険者ギルドに所属した冒険者、というのが定番なんじゃろうが、わらわとゲンブのキャラはもっと闇に近い裏稼業の立ち位置が似合うと思ってな。だから、一応、名目上は冒険者ギルドに所属して、ギルドの等級審査も受けたりするのじゃが、本職は闇の仕掛人。ただ、父親代わりの元締めがジャン殿の執事のアルフレッドと昔馴染みで、経験不足のジャン殿をサポートするよう密命を受けてもいる。したがって、我らは危なっかしい素人の学術騎士と精霊使いの娘をフォローする忍びと用心棒をプレイすることにした。構わんかの?」
GM「いや、ヒノキ姐さんがそれでプレイを回せるなら、任せますけどね。最初に意図さえ伝えてくれれば、できるだけ合わせてみます。基本ルールじゃ、仕掛人組織に所属するキャラってサポートされてないんですけど、好きな設定だから何とか回してみせます」
丸子「よろしく頼む」
ゲンブ「最後は我の番だな。アリナ様に仕える盾騎士ジェネラル・バックラーでござる。ジャン殿、同じ亀モチーフの騎士として、仲良くな」
騎士ジャン「え? 亀の騎士って?」
丸子「電王ロッドフォームの姿じゃからな。仮面をかぶって、アーマーを常に装着しているのは、いかにもゴブリンスレイヤーRPGをプレイするのにふさわしいというもの。正にTPOをわきまえた姿形と言えまいか」
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アカミドリ「あ、でもゴブリンスレイヤーさんだったら、キンタロスさんのアックスフォームの方が、デザイン的により似ているんじゃないかなあ」
DOUBLE ACTION ax form(ダブルアクションアックスフォーム)
ゲンブ「演ずるキャラは、蜥蜴人(リザードマン)の楯兵士。祖竜術も嗜んでいるが、もっぱら前衛で仲間を守るのが仕事と心得ておる。データはこちらを参照あれ。普段は丸子殿の酒場の用心棒をしているが、実は無実の罪で故郷を追放された過去がある。真犯人を見つけて、自分の濡れ衣を晴らすという真の目的があるが、そういう事情を知るのは元締めのみ。GMには、その設定のフォローをお願いしたい」
GM「いやいや、そこまで長いキャンペーンを続けるつもりも、時間もないんだが。シナリオ中のフレーバーとして、そっちが話題に出すなら拾ってあげる程度ならするけどな」
ゲンブ改め蜥蜴用心棒「では、それでお頼み申す」
丸子「一通りキャラ紹介も終わったところで、始めるとしようかの。シナリオはどうするのじゃ?」
GM「時間がないので、ルールブックにあるシナリオを使うことにする。タイトルは『赤ちゃんを救え!』だ」
アカミドリ「え、それって私?」
GM「何でだよ?」
アカミドリ「いや、私は『赤い翠星』だし、生まれて1歳3ヶ月だし、赤ちゃんに該当するよ」
GM「赤ちゃんはTRPGなんてしない。一応、今回予告みたいにシナリオ概要を先に示しておくと、『はぐれゴブリンの小さな群れが、とある村から一人の赤ん坊を連れ去ったので、ゴブリンの打倒と赤ん坊の救出を依頼された』って話だな」
騎士ジャン「何で、ゴブリンが赤ん坊を拉致するんだろう?」
丸子「うむ。推測するに、餌じゃな、餌」
騎士ジャン「え? ゴブリンって人を食べるの? 人食い小鬼って奴?」
丸子「その通り。この世界のゴブリンは悪辣非道なので、慈悲など見せてはいかん。ゴブリン? 皆殺しだ、の世界観こそが、ゴブリンスレイヤーなのじゃ」
騎士ジャン「殺伐としているんだなあ。すると、赤ん坊の命が危険にさらされているから、救助を急がないとって話だな。のんびり散策ってわけにはいかないか」
GM「というルールブックに掲載されているシナリオを遊んでみるわけだ。まあ、一部アレンジするかもしれないけど」
アカミドリ「ワクワク。早くゴブリンを弓で撃ちたいよ」
丸子「ふむ。ゴブリンに人権はないからの」
蜥蜴用心棒「悪逆非道の小鬼どもを、一つ二つと数えながら始末する者こそ、ゴブリンスレイヤーでござるからな」
騎士ジャン「そういう世界観なら、こちらも桃太郎侍になったつもりで頑張るか」
丸子「お前さんは、モモタロスじゃなくて、ウラタロスの方じゃろうが。知的にクールなロールプレイをするとよい。まあ、良太郎みたいにヘタレキャラをやっても似合うと思うが」
GM「ああ、そのキャラのコンセプトは、書物の世界でしか冒険を知らない坊ちゃん騎士が、世界の過酷さを目の当たりにして、翻弄されながらも成長していく方向性だからな。細かいデータは、こちらを参照だ」
こうしてコンパーニュの塔に集まった4人のプレイヤーキャラたち。
果たして、彼らは無事にゴブリンの魔手から、赤ん坊を救出できるだろうか?
(当記事完)