魔力について
NOVA「今回はPAの魔法話の第2回だが、この作品での魔法は、魔力を消費して魔法をかけるMPシステムだな。その魔力の決め方だが、作品によって微妙に異なる。具体的には、以下の通りだ」
- PA:知性の種族値×2+知性の個人値
- APA(魔法使い):知性の種族値+知性の個人値×2
- APA(弟子):知性の種族値+知性の個人値
ヒノキ「APAは、弟子の概念ができたことと、種族値よりも個人値に重点を置くようになったのじゃな」
NOVA「たとえば、エルフは知性の種族値が10で、ヒューマンは5です。これで、どちらも個人値が8だったとして、MPはこうなりますね」
- PA:エルフの魔力28、人間の魔力18
- APA魔法使い:エルフの魔力26、人間の魔力21
- APA弟子:エルフの魔力18、人間の魔力13
NOVA「これで、PAは魔法使いになるのに、種族値が2倍換算なので、種族値5点差が魔力では10点差になってしまいます。APAだと、個人値重視な分、種族格差が極端でなくなったのと、弟子という選択肢ができたので、専業でない魔法使いがずいぶん作りやすくなったと思いますね」
シロ「本職が盗賊で、魔法は探索のサポートに使う形ですね」
NOVA「魔法使いを選ぶと、最初に持てるスキルの数が制限されるが、APAの場合は経歴でスキルを習得することもできるし、ちょっとした小技程度の魔法をかじる選択肢がずいぶん増えた。だから、パーティーが4人いた場合、PAだと魔法使いが1人いるぐらい(最初から2系統選べるブラウニーなら、攻撃と回復の両方を任せられる)が良いバランスだと思うが、APAだと魔法使い1人、弟子2人(1人は盗賊、もう1人は回復役)、純戦士の構成も行いやすい。そもそも、10系統以上の魔法があるのに、魔法使いになるハードルが大きすぎたので、【攻撃と防御】か回復用のヒーリングが習得できる【生命と死】の2系統に選択肢が限定されるような気がする」
ヒノキ「冒険をするのに、回復役は必須じゃからのう」
NOVA「ファンタジーRPGで、回復呪文を使える神官系クラスは必須でしょう。まあ、〈治癒〉スキルで少しぐらい(3日に1回、1d3ポイント)回復できますが、このスキルって亜種を除く種族ごとにサブスキルを習得しないといけない仕様なので、〈治癒(エルフ)〉だと、エルフ以外の種族は癒せません」
シロ「それって、種族の多いPAだとあまり役に立たない?」
NOVA「まあ、使えても回復量が少なすぎるので、魔法による回復ができない冒険者チームは難儀でしょうな」
ヒノキ「回復手段が限定的なので、パーティーにある職種が絶対に欠かせないことは、ファンタジーRPGあるあるじゃのう」
NOVA「ソード・ワールドでは、プリースト必須だったわけですが、2.0になってポーションが入手しやすくなって、薬草やポーションの回復力を高めるレンジャー技能、そしてコンジャラーやマギテックなど(プリーストほどではないけど)回復術を使える職種が増えたことで、プリーストのいないパーティーも活用可能になりました」
ヒノキ「D&Dでは、どうじゃ?」
NOVA「これは4版が大きな革命をもたらしましたね。1時間の小休憩という概念ができて、そのタイミングで回復用のヒットダイスを全てのキャラが消費することで、回復魔法に頼らずとも自力でHPを回復できるようになりました」
シロ「回復魔法が必要なくなった、と?」
NOVA「いや、戦闘中のHP回復はその方法で行えないので、そういう時に回復呪文や、ファイターの〈底力〉のような特殊能力に頼ることになる。3版の時には、回復ポーションが格安で手に入ったので、冒険前にポーションをいっぱい買って、ダンジョン探索の継戦能力を高めるという手段をとったが、4版以降は自前の回復能力をルール化したり、バードの特殊能力〈休息の歌〉で小休憩での回復量を増やすといったオプションも取れるようになった」
ヒノキ「21世紀のRPGは、回復手段一つをとっても、いろいろと進化しておるのじゃな」
NOVA「逆に、PAは旧世紀のゲームだったので、回復が魔法に頼りきりな時代だったんですね、ただし、魔力の方は割と回復しやすいゲームになってます」
ヒノキ「MPの方が回復しやすい、と?」
NOVA「多くのRPGでは、魔法って1日ごとの使用回数やMPが決まっていて、夜に眠ると朝起きて回復ってケースが圧倒的に多いと思います。非常時のためにMP回復用のアイテムが用意されたゲームもありますが、基本は1日単位のリソースになってる。
「PAの場合は、MPの回復の仕方が領域によって定められて、夜明けとともに回復の星界や、神への祈り(4時間)によって回復する神々の領域もありますが(睡眠時間を削って祈ってるんでしょうな。瞑想とかも4時間連続だと苦行だ。朝に1時間、夜に2時間、あとは昼休憩の際に1時間とか小分けにしてるとか)、多くは数分で1点ずつ回復する自然回復だったりします。最も効率いいのは、5分に1点で、1時間だと12点回復できる。10分に1点なのが最長で、それでも1時間に6点回復するわけですから、仮にダンジョン探索で3時間かかると考えるなら、その魔法使いは18点から36点の魔力を余分に使えるわけです」
ヒノキ「すると、PAの魔法使いは自前の魔力点以上に、継戦能力が高い?」
NOVA「戦闘中に魔法を連発するなら、自前の魔力点の大小が重要でしょうが、ダンジョン探索中の移動時間なら、魔力消費の軽い探索補助呪文を連発しても問題ない。だから、飛び道具のスキルで戦闘中は支援射撃に徹して、魔法は移動中の探索用と割りきるとか、魔法を使って何をするかを柔軟に考えられるゲームなのは間違いない。とにかく、PAの魔力リソースは、時間ごとの回復をきちんと考えるなら、初手から魔法の使用回数が多いゲームだと思います、80年代のゲームにしては」
ヒノキ「魔法が得意なエルフじゃと、最初から20点以上の魔力点を持っているという点でも、PAの魔法使いは他のファンタジーRPGと比べても、魔法を使いやすいゲームと言えような」
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