花粉症ガール・翔花伝&コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女主役の物語」&「その仲間たちの雑談話」など。TRPG話や特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。

魔神ハンター、拠点への帰還(SWミストグレイヴ1ー4.5)

4日め深夜の帰還

 

GM(ヒノキ)「前回のVS処刑人バトルを経て、囚われの密偵カレンを救い出した『魔神ハンター・烈火団』は、深夜に人族拠点である肉の穴に帰還した」

ホリー(シロ)「おそらくカレンさんは囚われ生活で衰弱しているから、騎獣のイノセントに乗せてあげよう。ボクは傍らを徒歩で行く」

GM「カレンは、ホリーの親切心に感謝しつつも、自分で歩けますから、としっかり固辞する。その瞳はデルの方をチラチラと見て、ポッと赤面したりするのう」

デル(リトル)「オラに気があるのぉ?」

G太郎(ゲンブ)「囚われのヒロインを救出した主人公の恩恵でござるよ」

デル「とは言っても、この手のややこしい人間関係は不慣れだからなぁ。経験豊富な師匠なら、こういう時にどうしていたんだぁ?」

G太郎「ルーンフォーク、あるいは魔神に、こういう男女の機微はよく分からないでござるよ。まあ、私の中のガルド成分によれば、女性に優しくするのが男の甲斐性とかそういう考えもあろうが」

ホリー「そうそう。女性を愛でるのは女の甲斐性でもある、とボクは主張する。デルが望まないなら、カレンはボクにくれ」

デル「ホリー姉さんには、他にもメルさんやイノセントがいるじゃないかぁ。節操なく、いろいろと手を広げすぎるのはどうかと思うぞぉ。姉さんの魔の手から、カレンさんを守るのはボクの使命だと決意するぅ」

GM「……とまあ、ややこしい人間関係が生じたりしつつ、これにてミッションは終了じゃ。なお、お前たちはクエスト『ジーズドルフ解放軍の人員確保』も受けているのじゃが、救出したカレンをその人員に含めていいのかどうか意見が分かれるのう。厳密に判断するなら、ミッション目的で助けた彼女を、クエストの対象にもする『報酬の二重取り』は公正ではないというのが妥当な裁定じゃろうが、今回のミッションが長引いたこともあるし、キャラの成長やストーリー展開を早めたい、との考えから、当リプレイではカレンを解放軍の人員としても認定しよう」

G太郎「つまり?」

GM「カレン救出ミッション達成による★3つ、5000G相当のアイテムに加え、さらに人員確保クエスト達成による★1つ、1500G相当のアイテムも進呈じゃ。これでキャラを成長させるといい」

G太郎「ところで、人員確保の手段についてでござるが、【煌びやかな大通路】で奴隷を購入したりする形でも構わないのかな?」

GM「それも一つの方法じゃのう。さらに【処刑遊戯場】で処刑されそうになっている犠牲者をもう一度助け出すことでも達成可能。その場合、処刑人のレベルは前回のボス・ゴブリンシャーマンよりも高くなり、お前たちの平均レベルよりも2レベル高い6レベルとして扱うことになろう」

デル「ゴブリンシャーマンでも、オラたちにとっては強敵だったからなぁ。挑戦するにしても、もう少し強くなってからにしたいぞぉ」

GM「では、成長の儀を始めるとしよう」

 

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魔神ハンターVS処刑人(SWミストグレイヴ1ー4)

処刑遊戯場への到着

 

GM(ヒノキ)「前回は、囚われの密偵カレンを救出するために、処刑遊戯場へ向かう行程の話が展開されたのじゃ」

デル(リトル)「夜までに到着しないと、カレンさんが処刑されてしまうんだなぁ」

G太郎(ゲンブ)「まあ、朝に水没した通路、昼に騎獣調教所を抜けて、夕方に処刑遊戯場だから、時間的には余裕があるでござる」

ホリー(シロ)「そう。そしてボクはとうとう念願の騎獣を手に入れた。名前はイノセント。ボーア、すなわちイノシシだからな」

GM「なお、作者の新兄さんが1971年生まれのイノシシ年なので、イノシシにはそれなりに愛着があるそうな。まあ、この場ではどうでもいい話なんじゃが」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。赤字は目的地)

 

(梯子)ー?

 l   l
 ?  ー? ー ? ー ?

     l   l   l

    大水車ー亡者のー煌びやかな

     l  神殿  大通路

     l   l   l

  物乞い市場ー 騎獣ー水没通路

     l  調教所 (梯子)

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    肉の穴処刑遊戯場

ホリー「とにかく、キャラ作成時点から習得していたライダー技能が、騎獣の獲得によってようやく生きて来るんだ。パワーアップしたホリー・カーシェインの力を今こそ振るう時。この勢いで処刑遊戯場へ乗り込もう!」

デル「ホリー姉さん、騎獣を手に入れてから、ずいぶんと好戦的になったなぁ」

G太郎「ハンドルを握ると性格が変わるドライバーのようでござるな。あるいは、こち亀の本田のようなものか」

GM「ホリーの性格が安定するのは、いつのことやら」

デル「何にしても、カレンさんを助けないといけないことには変わりないんだぁ。オラたちも急ぐぞ、師匠」

G太郎「そうでござるな、ご主人。いざ、処刑遊戯場へ!」

 

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魔神ハンター、処刑遊戯場へ(SWミストグレイヴ1ー3)

玄武神話

 

ゲンブ「我がゲンブの名が、新たに登場した仮面ライダーバスターのモチーフに採用されたでござる」 

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ヒノキ「だからと言って、今さらG太郎が大剣使いに転職したりはせぬじゃろうな」

ゲンブ「それは、我とゲームのキャラは同じではござらんし、マッスルG太郎にもこれまでの経緯があるでござるからなあ。今さら路線変更する気にはなれん。しかし、あの豪快な太刀捌きは、いろいろと参考にしたいのも事実。ゲンブの名を持つ者として、今年の推しは決まったも等しい」

ヒノキ「それにしても、あの世界には朱雀はいないものか」

リトル「竜はいますねぇ。青じゃなくて赤いけどぉ」

シロ「青いのはライオンだな。ネコ科の眷属として、ボクはこちらを推したい」

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ヒノキ「炎属性のわらわとしては、主人公の小説家を推すべきかもしれんが、今はもう少し様子見じゃ。迅のような火炎鳥モチーフのキャラがセイバーにも登場することを期待して、番組を見続けるとしよう」

 

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魔神ハンターの、密偵救出作戦(SWミストグレイヴ1ー2)

ミッション解説

 

GM(ヒノキ)「立ち上げ間もないレジスタンス組織《ジーズドルフ解放軍》にて、お主たちは最初のミッション『蛮族に囚われたルキスラ密偵を救出せよ』を引き受けることにした」

デル(リトル)「他に『食糧調達ミッション』と『人材集めクエスト』を提示されたけど、より戦士らしい仕事を求めた結果だなぁ」

G太郎(ゲンブ)「クエストは、ミッションと同時受注できるし、他の仕事のついでに果たせばいいでござる。食糧調達については、救出ミッションほどの緊急性を持たないと判断し、後回しにした」

ホリー(シロ)「だけど、後からきちんと果たすつもりなんだな」

G太郎「受けられる仕事はきちんと果たすのが、経験点と資金を稼ぐには大切だからな。まずは密偵救出、そして食糧調達を行った後で、別組織の《銀の蜜蜂》に接触するのがいいと見た」

マルクス『捕まった密偵の名は、カレン・ファランティア。私と同じシャドウ族の女性だ』

ホリー「女性か(目がキラン)」

GM「おい、お主はそういうキャラだったか?」

ホリー「ええ。魅力的な女性は無視できない、自由恋愛を肯定するキャラですから(きっぱり)」

GM「悩んでばかりの陰鬱キャラよりはマシじゃが、どうも歯止めが利かなくなりそうじゃ」

ホリー「同じ救出任務でも、男を助けるより、可愛い女の子を助ける方がヤル気が上がるじゃないですか」

GM「メルがジト目でホリーを見ておるぞ」

ホリー「それはもしかして、妬いてくれているのかな?」

G太郎「いや、単に節操のなさに呆れているのでござろう」

デル「ホリー姉さんが最近、おかしな方向に暴走しそうなんだなぁ」

ホリー「うっ、いや、まあ、その何だ。ボクは弱者を見捨てない。蛮族に捕まっている人族がいれば、それが男性であれ、女性であれ、分け隔てなく助けるべきだと思うんだ。その後のことは、明日は明日の風が吹くってことで」

マルクス『とにかく、カレンはお前たちと同じようにチームで行動していた密偵だが、蛮族に変装はしていない。元々、シャドウ族は蛮族支配下レーゼルドーン大陸出身の種族で、人族ながら蛮族の傭兵として働く者もいるからな。他の人族に比べても、蛮族社会に溶け込みやすいのだ』

G太郎「名前のとおり『影に生きる暗殺者種族』と見なされているでござるな」

マルクス『そのような者も多いな。忠義ではなく契約に基づいて動き、受けた仕事は必ず果たし、どんな汚れ仕事も厭わない。良く言えば真面目で義理堅く、悪く言えば受けた仕事次第で非情な機械にもなれると言ったところか』

ホリー「カレンさんも、そういうタイプなのか?」

マルクス『あの娘は……どちらかと言えば危なっかしい。シャドウにしては、いささか軽率に見えたな。悪い娘ではないのだが。同じ種族のよしみで、見殺しにはしたくないと思っている』

ホリー「危なっかしいタイプだったら、余計に見捨てられないな。……どこかの誰かに似た性質だし(小声でボソリ)」

デル「というか、オラたちと同じルキスラの密偵なら、その人のことを何か聞いていたりはしないのかぁ?」

GM「ルキスラと一口に言っても広いからのう。いろいろな組織があるわけで、少なくともカレンはお主たちが使命を受けた『闇夜の鷹』のメンバーではない。単に同じ国の出身というだけじゃ」

G太郎「で、そのカレン嬢はどこに捕まっているのでござるか?」

マルクス『信頼できる密偵イゴールの情報によれば、【煌びやかな大通路】に住んでいるレッサーオーガがカレンを連れ去ったらしい。【煌びやかな大通路】は……(ダイスを振って位置を決める)大水車の東2ブロックの場所にある蛮族の商業区画で、そこを治める『煌びやか卿アー・ヌルチェ』というオーガがガメル硬貨などの光り物が好きということから、ミストグレイヴでは珍しくガメルでの取り引きが可能な場所だ』

G太郎「オーガか。地上でも『貪欲卿ズ・グリ』という男がいて、奴のために宝探しをしたことがある。念のため、オーガの魔物知識判定をしておくでござる。15と出たが」

GM「レベル7、HP48。ボスなら剣のかけら入りでHP83になって、真語魔法5レベルを使う。命中回避はそれぞれ17と言ったところか」

デル「命中5のオラだと、ダイス目12を出さないと攻撃が当てられないなぁ」

ホリー「ボクも12が必要だ。これは、G太郎でしか相手できないだろう」

G太郎「まあ、私なら同格の相手として戦えないこともないが、それでも真語魔法5レベルは脅威でござるなあ。ともかく、今回のミッションのボスキャラはオーガではなくて、格下レベル4のレッサーオーガでござろう。すなわち、前回のミッションのボスキャラで、この私が瞬殺できるぐらいの相手。大したことはない」

デル「オラたちにとっては、それでも十分な脅威なんだけどなぁ」

GM「ともあれ、このミッションの推奨レベルは3レベルとなっておる。ゆえに煌びやか卿と戦う必要は一切ない」

G太郎「ミッション目的は、【煌びやかな大通路】に行って、カレン嬢を連れ去ったレッサーオーガを見つけ出して、無事に彼女を救出すること。これでいいのでござるな」

マルクス『ああ。報酬は5000G分のアイテムだ。よろしく頼むよ』

デル「5000G分! それは結構なお仕事だなぁ。オラたちに任せてくれぇ」

 

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魔神ハンター、第1部スタート(SWミストグレイヴ1ー1)

導入からの本格スタート

 

GM(ヒノキ)「それでは、ミストグレイヴの第1部を開始する。なお、このリプレイは、フェアリーガーデンの第2部と同時進行という形をとり、1ミッションと成長の儀を終えた段階で、替わりばんこで記事書きを行うために、少しスローペースで進めることになる予定」

ゲンブ「そんなことをして、作者の頭の中ではうまく切り替えられるのでござるのか?」

GM「知らん。新兄さんの脳内で、どういう切り替え作業が行われているかは、わらわの想像を越えた先にあるが、小刻みに作業を切り分けて惰性に陥らなくするという創作技法もあるらしいので、その辺は長編の書き下ろしよりも、連作短編小説みたいな感覚なのじゃろう」

シロ「一ミッションで切り替えると、ミッションの間に違う記事が書けるというメリットもあるらしいです。リプレイに集中しすぎると、リプレイ以外の記事が書けなくなるという弊害もあるそうで、スパクロとか、読んだ小説の感想とか、向こうで書きたいことはいろいろあるみたいですね」

GM「まあ、こちらとしてはロードスやゴブスレ、SW以外はあまり気にしない方向で考えたいが、話のネタとしては特撮ヒーロー関連を交えることもありそうじゃのう」

ゲンブ「今週末発売のソード・ワールドのリプレイの話なんかも、こちらになるでござろうか」 

GM「久々の公式リプレイじゃからのう。前のリプレイは、ゲームよりも小説風の作品だったので、物語としては楽しめても、わらわ好みとは言えんかった」

シロ「そうですか? ボクは結構好きでしたが。悩みを抱えた影のあるヒロインたち(ご主人さまを殺された男装のルーンフォークとか、ナイトメアのマギテックライダーの娘とか)には大いに感情移入できましたよ」

GM「わらわはそういうダークなストーリーよりも、悩みなんて吹き飛ばせ的な明るく豪快な作風の方が好みじゃ」

リトル「だけど、ミストキャッスルやミストグレイヴのシナリオは、ダークな方向性ですよねぇ」

GM「わらわはGMなので、悩むキャラを演じるわけじゃないからのう。悩むプレイヤーに無理難題を突きつけ、ヒヒヒと笑うのが楽しいのじゃ。もちろん、プレイヤーキャラがその暗い悩みを吹き飛ばして、強く豪快に立ち回ることが前提じゃがな」

リトル→デル「なるほどぉ。アリナ様にとっては、過酷な試練を乗り越えて、ドーンと派手に行く冒険者がいいわけですねぇ。では、キャラの自己紹介としては『熱血ハートは元気の印! 元気爆発な魔神ハンター・デルニールとはオラのことだぁ!』と叫ぶと、背後でドカーンと炎武帝グレンダールっぽい爆発が起こるわけでぇ」

GM「うむ、名乗りの後に爆発とは、チームヒーローの様式美じゃからな」

シロ→ホリー「え? そういうノリを推奨するのですか? では『クールなハートは知性の証! 陰をまといて闇を斬る魔法剣士ホリー・カーシェイン参る!』ってところですか。まだキャラの方向性が不安定な気もしますが、魔神よりも蛮族相手の暗殺者って感じに振る舞おうかな、と」

ゲンブ→G太郎「地上なら、やはり暗殺者組織の《月夜蜂》にふさわしいキャラでござるな。それでは私も前例に倣って『お笑いハートはパワーの肥やし! 力と技と知性を兼ね備えた、いぶし銀たる師匠、マッスルG太郎の東方は紅く燃えている!』」

GM「いろいろ混ぜて、もはや意味不明じゃ。まあ、今のスパクロは生身の東方不敗マスターアジア師匠と、ケロロ軍曹異世界転移冒険譚というイベントが展開されていて、新兄さんがいささか興奮気味らしいが、そのうち向こうのスパクロ記事で語られるじゃろう」

G太郎「異世界転移は現状、向こうのブログの旬な話題になっていきそうでござるな。こちらはアンダーグラウンドな物語で、向こうは世界を股にかける派手な冒険譚の方向性かと」

GM「作品カラーが明確な方が、切り替えもしやすいじゃろうて。では、前置き自己紹介も終わったので、物語を始めるぞ」

 

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魔動機術と神聖魔法の話

魔神ハンターの幕間にて

 

ゲンブ「さて、マッスルG太郎のプレイのために、魔動機術のルールを確認しておくでござるか」

リトル「師匠、リウもお付き合いするですぅ」

ゲンブ「G太郎はデルニールの師匠でござるが、我はお前の師匠となった覚えはないぞ」

リトル「そう、つれないことをおっしゃらないでくださいよぉ。リウはセイリュウの子として強くなるために、いろいろな方から多くのことを学ぼうと思っているのですぅ。ゲンブ師匠からは、火の吐き方や、強靭な防御力や、子どもを守るという博愛精神など学ぶことがたくさんありそうですからぁ、TRPGの研鑽を通じて、いろいろ教えを乞おうと考えているですぅ」

ゲンブ「まあ、子どもに頼まれたらイヤと言えないのが、我でござるから、共に研鑽を深めるTRPG仲間としてなら語り合うのもよかろう」

リトル「はい。ところで、ソード・ワールドの魔法体系っていろいろあってややこしいですねぇ」

ゲンブ「旧SWのフォーセリア世界では、プリーストの使う神聖魔法、ソーサラーの使う古代語魔法、シャーマンの使う精霊魔法の3つに、バードの使う呪歌を加味すれば大体、理解できたのだがな。2.0に入って、どんどん新しい職業技能が追加され、魔法の種類も増えたでござるよ」

リトル「基本ルールでは、プリーストの神聖魔法はそのまま、古代語魔法がソーサラーの真語魔法とコンジャラーの操霊魔法に分かれ、精霊魔法がフェアリーテイマーの妖精魔法にイメチェンしたんですねぇ」

ゲンブ「そこにマギテックの魔動機術が加わったでござるよ。フォーセリアでは『神の時代→古代魔法文明→現在の剣の時代』という大きな時代区分が為されているが、ラクシアでは、古代魔法文明と現代文明の間に『魔動機文明』が入ってくる。一部の貴族が占有していた古代魔法の力を、機械の力で誰もが享受できるように魔力で動くメカや道具がいろいろ開発された時代ということだ」

リトル「フォーセリアにはない、銃や飛空船、魔動列車などの新世紀ファンタジーの定番要素の背景にあるのが魔動機術なんですねぇ」

ゲンブ「新世紀ファンタジーというと、いや、それ以前から存在しましたよ、という意見はあるが、ここでは典型的なTRPGがD&Dに起因する、あるいはイメージソースとして『指輪物語』や各種神話伝説を背景とする古代から中世ヨーロッパ風の『剣と魔法の世界』が70〜80年代の本流であって、ルネサンス以降の錬金科学や銃、乗り物の類は別ジャンル(スチームパンクとか)として区別されていた時代を旧世紀と見なすとしようか」

ヒノキ「魔法と科学技術は別物という扱われ方じゃな」

ゲンブ「おお、アリナ様。聞いていらしたとは」

ヒノキ「うむ。魔法と科学技術の対立と融合というテーマだと、いろいろ語れるのう。魔法は混沌の産物で、科学技術は秩序の産物というのが『エルリック』を始めとするエターナルチャンピオンシリーズで提唱され、その世界観の要素がグランクレストなんかでも踏襲されておる」

ゲンブ「グランクレストは、混沌の支配する魔法の時代から混沌を完全に封印して、魔法のない秩序の時代に移行する形で物語が終了したでござるな」

ヒノキ「あの世界の古代文明は、ロードスと対照的に科学文明だったのじゃが、発達しすぎた科学が人類をも滅ぼすということが分かって、科学を抑制するために混沌の力を暴走させて文明を大きく後退させたのが古代科学者にして魔術の祖たるパンドラ。それ以降、秩序と混沌のバランスをとって、混沌を絶やさないよう、それでも混沌の過度の暴走から人の生活を守るように活動しているのがパンドラの意思を受け継いで世界を裏から動かす魔術師たち。

「グランクレストの世界では、科学は失われた過去と未来にあるのであって、あくまで背景ギミックに過ぎないが、混沌の力を利用した魔法と、秩序に基づいて発展する科学技術が対になっておる」

ゲンブ「エターナルチャンピオンや、グランクレストを話題にすると、ソード・ワールドから話が広がりすぎるでござるな」

ヒノキ「まあ、魔法と科学技術の関係を考える上で、TRPGジャンルにも通じる例を挙げたまでじゃが、基本的に魔法と科学技術は違う文明、あるいは違う世界の産物なので、異文明の対立、あるいは多元宇宙という物語を考える上では重要なギミックと言えよう。つまり、科学文明に慣れた現代人が、魔法の栄えたファンタジー世界に転移するような話とか、その逆の異文明交流によるサプライズから始まるSFっぽい物語では昔からあった題材というわけじゃ」

ゲンブ「文明人が野生人もしくは野生怪獣に出会って驚くとか、未来人が現代にやって来て巻き起こすドタバタとかの一パターンでござるな」

ヒノキ「ただし、TRPGだとそういう世界を構成するギミックを一つのルールで再現しないといけないので、ある程度のノウハウが確立するまでは、混ぜるな危険ということになっておった。

「しかし80年代から90年代にかけて、世界観をまたぐ汎用システムやマルチジャンルのTRPGが発展し、それと並行するようにコンピューターゲームの表現力やデータ容量の方も向上していき、SFのテクノロジーと魔法ファンタジーを一ゲームでどちらも描写できるようになった。すると、それに影響されて『ファンタジーとSFテクノロジーの融合』が多くの受け手にとっても違和感ないものとして許容される。それこそが21世紀のスタンダードを構築したと言えよう」

リトル「その結果が、SWにおける魔動機術につながるんですねぇ」

 

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魔神ハンター、導入部完結(SWミストグレイヴ0ー9.5)

これにて第0部完

 

ヒノキ「前回で、拠点となる仮称《ジーズドルフ解放軍》と合流して、導入部が終了なのじゃ」

ゲンブ「その北隣の物乞い市場の宿屋も拠点候補らしいがな。拠点同士が隣接してしまうのは、攻略的には不利でござるが、他にも寝泊まりできる場所は見つかるのだろうか?」

ヒノキ「あるにはあるが、蛮族との交渉が必要となる。すなわち、人族であることを隠して、変装した蛮族の立場を活かして拠点を提供してもらう形になるのう」

シロ「クッ。ボクは蛮族が嫌いなのに、蛮族の世話にならないといけないのか」

ヒノキ「そういうことにこだわっていると、潜入工作はできんじゃろうな。自己の感情は押し殺して、忍びとしての任務を全うする……と思えば、納得はできんかの?」

シロ「プレイヤーとしては納得できます。しかし、キャラクターのホリーは忍びでないので、いろいろ葛藤があるでしょうね。そういうロールプレイに励みながら、G太郎に説得されて渋々受け入れることになるか、と」

ゲンブ「G太郎は、人族だからとか、蛮族だからとかにはこだわらないように学んだでござるからな。蛮族にも話の分かる者はいるし、逆に人族にも悪党はいる。要は個人個人を見極めよう、と考えるわけで」

ヒノキ「マッスルG太郎は出自が魔神ということもあって、そういうアウトサイダー的な客観視ができるキャラということじゃ。やはり、人族の世界で育った者は、なかなかそういう達観ができないというのも人情というもの。感情論は理屈だけでは処理しきれないのも事実。ただし、一見、理性的な知識人と世間では見なされがちな立場の者が、自己客観視できずにTwitterなどで感情的な暴言をさらけ出す風潮は、どうかと思うがのう」

ゲンブ「自己の正義を絶対視し過ぎると、その矛先は他者批判に結びついて、しばしば偏狭とならざるを得ない。絶対的正義は視野が狭くなり、だからと言って相対化が過ぎると、当事者意識が希薄になり、机上の空論でしか物を語れなくなる。まあ、他人を攻撃することが自己主張だと勘違いする輩は、どこにでも湧くものでござるが」

リトル「リウとしては、みんな仲良く楽しく暮らせる世界を単純に夢見たいですけどぉ、何を楽しいと感じるかが人それぞれだから、誰かの幸せが別の誰かの利得や感情を害する時に問題が起こるみたいですねぇ」

ヒノキ「自由や権利とか、欲望や規制とか、時代や種族・民族ごとの価値観の違いとか、ソード・ワールドでも神々の信仰を掘り下げると、思想・信条のテーマに踏み込むことになる。単純にモンスターを倒すという行為が正義なのか、というテーマは、旧時代のリプレイから語られていたりしたものじゃし」

ゲンブ「もちろん、そういう一般的な敵キャラ慈愛論的な視点へのアンチテーゼとして、ゴブリンは絶対悪だから慈悲をかけるべからず……という風にハードバイオレンスの世界観で描写する作品もあるわけで」

ゴブリンスレイヤー (GA文庫)

ゴブリンスレイヤー (GA文庫)

 

ヒノキ「そう言えば、ゴブスレ新刊(13巻)も来月に出るらしいのう」

ゴブリンスレイヤー13 (GA文庫)

ゴブリンスレイヤー13 (GA文庫)

 

ゲンブ「ほう、ようやくでござるか」

ヒノキ「ロードスの小説新刊はまだみたいじゃがのう。ただ、リプレイの方が秋に出るそうじゃ。ネットで公開された杉浦氏のリプレイを単行本にまとめた内容じゃが、新兄さんも喜んでいるらしい。書影は上がっておらんが、昔のよしみで是非買いたいとのこと」

シロ「そのリプレイ感想は、アッキーたちが雑談込みで3回ほど書いていますけどね」

whitenova.hatenablog.jp

ヒノキ「うむ。ソード・ワールドは月刊から隔月ペースで新作が登場するが、ゴブスレは季刊ペース(今回はコロナのせいか8ヶ月ぶり)、ロードスは季刊の雑誌記事を除けば、年一ペースじゃからのう。できれば一冊一冊を大事に応援していきたいものじゃ」

ゲンブ「その雑誌も、今月末の分が書影に出たでござる」

ゲームマスタリーマガジン第13号

ゲームマスタリーマガジン第13号

  • 作者:安田 均
  • 発売日: 2020/09/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

ヒノキ「ともかく、ソード・ワールドの新サプリ『モンストラスロア』など気になる情報もいっぱいじゃが、そういう話は新兄さんところに任せて、わらわたちはキャラ成長に勤しむとしようかの」

 

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