大物錬金術師を目指すヒーロー
ヒノキ「仮面ライダーガッチャードが未来と過去の時空を超えた力で、ファイヤーガッチャードになったのじゃ」
セイリュウ「ガッチャードは装着変身玩具が楽しそうだな」
シロ「ガッチャードは、錬金術と創作料理を組み合わせた主人公のセンスもいいですよ。ボクも料理を応用した武術の参考にしたいと思う」
ゲンブ「我としては、アーマーパーツに着目した点を評価したいでござる。惜しむらくは、カメをモチーフにしたケミーが登場していないこと」
セイリュウ「カニとゴリラは登場しておるので、カニコングは喜んでおったがな」
ジュニア(元リトル)「竜のケミーはいないんですね」
セイリュウ「ドラゴンではないが、エックスレックスとかジャマタノオロチなんかが当たらずと言えども、遠からずってことか。まあ、ドラゴンはこれからオカルトもしくはファンタスティック属性で登場する可能性もあるだろうが」
ヒノキ「そして、ガッチャードの素体ボディに各種ケミーアーマーを装着するシステムは、D&D5版のメインクラスに各種サブクラスを付与して職業バリエーションを構築するシステムと相性がいいのじゃ」
セイリュウ「ガッチャードは戦闘中にいろいろとアーマーを取っ替え引っ換えフォームチェンジできるが、D&Dのサブクラスはそんなことはできんだろう」
ヒノキ「さすがに、TRPGのプレイでコロコロ戦闘スタイルを切り替えるのは、プレイヤーの処理能力や仲間との連携・役割分担など、運用面で支障が生じるじゃろう。せいぜい、ドルイドが獣形態に変身するとか、ソード・ワールドのスプリガンとか、一部の特殊な職業や種族ぐらい」
シロ「仲間がいるなら、自分が何をできるかの役割を自覚しながら、お互いのフォローができる関係が理想ですね」
ヒノキ「その点、アーティフィサーはある程度、何でもできるサポーター向きの職業で、パーティーに足りない役割を補うために、サブクラスを選択するわけじゃな」
シロ「ガッチャードでスポットが当たっている錬金術師(アルケミスト)は、魔法と科学を組み合わせた職業ということで、ゲームごとに違う性能が提示され、その実態を一言では語りにくいですね」
ヒノキ「明確に魔法使いと異なるのは、呪文で無から有でも生み出せるのが魔法使いで、素材や道具を駆使するのが錬金術師ってところじゃろうか」
セイリュウ「無から有と言っても、魔素(マナ)みたいなエネルギー資源を消費したり、精神力みたいなリソースも必要ではないか」
ヒノキ「それはそうじゃが、魔素(マナ)は一般の人間には感知できないことが多いので、世間的には無から有を生み出しているようにも見える。その意味で、魔法使いは不可思議な術を使う一方で、錬金術は同じ不可思議にしても、怪しげな薬品や道具を使いこなして変成させる化学者、より物理的な職業と言えるじゃろう」
ジュニア「ゼロから1にできるのが魔法使いで、1を1′とか①とか❶に変容させるのが錬金術師ってところですかね」
セイリュウ「錬金術の起源は、古代ギリシャの科学に遡ると言われ、それがイスラム圏に伝わったあと、十字軍後のルネサンス期に西洋に逆輸入されたと聞く。16世紀のパラケルススが有名で、その後、ガリレオ・ガリレイとも並んで『近代自然科学の父』とも称されるアイザック・ニュートンもまた錬金術研究で知られる。ガッチャードの錆丸先輩が使うタブレットAIの名前がアイザックなのも、そこから来ているのだろう」
ヒノキ「ほう、セイリュウ、意外と博識ではないか」
セイリュウ「海好きなドクターの受け売りに過ぎんがな。あの男、少し前にMCUでギリシャの主神ゼウスの声を演ったと語り、古代ギリシャから錬金術と科学の歴史をたっぷり講義したのだ。わしは半分寝ながら聞いておったが、少しぐらいは覚えていたようだ。睡眠学習にでもなっておったのかな」
ヒノキ「昔から、お前さんはよく眠っておったからのう」
セイリュウ「太古の眠りから覚まされた怪獣……ってのは、よくあるシチュエーションだろう? スザクも人のことは言えまい」
シロ「ボクの父さんも眠っていたそうですからね」
セイリュウ「ところで、長年の疑問を今にして尋ねるが、ミヤラビとは何であろうか?」
シロ「ああ、それは琉球語で『美少女』という意味です。漢字で『美童』とも書いて、乙女とか若い娘と考えればいいですね」
ヒノキ「なるほど。だったら、わらわもミヤラビを名乗るとしようかのう」
一同『…………』
ヒノキ「何じゃ、その沈黙は!?」
シロ「……アリナ様、そろそろ前置きが長くなったので、今年初のD&D研鑽に移る時間です」
ヒノキ「むっ、そうか。では、D&Dアルケミストの話に移るとしよう」
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