花粉症ガール・翔花伝&コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女主役の物語」&「その仲間たちの雑談話」など。TRPG話や特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。

ゴブリンスレイヤーの話8(ゲンブの蜥蜴人キャラ)

6、7巻読了

 

NOVA「さて、ゴブスレRPGキャラ作りもいよいよ大詰めで、原作小説の方も6巻と7巻を続けて読了した」

晶華「残すところ8巻と9巻だけね。まさか一月足らずで、本編10巻と外伝2巻を読み終えそうだとは思わなかったわ」

NOVA「俺も思わなかったよ。まあ、基本は『ゴブリンが出たので、ゴブスレさんが頑張ってゴブリン退治をする話』だからな。メインストーリーは、新人冒険者の女神官ちゃんの成長と、孤独な復讐者だったゴブスレさんが仲間や友人を得て人間性を取り戻す流れと、愉快な仲間たちの掛け合い交流劇だ。しかし、名探偵のいるところ殺人事件が発生するように、ゴブスレさんの行くところでは異常な頻度でゴブリンが巣食っているんだよ。本人も好き好んでゴブリン退治しているんだけど、ゴブスレさん自身にゴブリン召喚の呪いが掛かっているようにしか思えん」

ヒノキ「で、感想はどうなのじゃ?」

NOVA「6巻は、女神官ちゃんがゴブスレさんと出会って1周年めの春。彼女は初期レベルの白磁等級冒険者から、2段階めの黒曜等級を経て、3段階めの鋼鉄等級に昇格する直前。ただし、そのためにはゴブスレさんたち銀等級の冒険者に従っているだけではない『自分自身の実力と貢献度』を示さなければならないわけだ」

ヒノキ「この世界の冒険者の等級は、冒険者ギルドが認定するのじゃったな」

NOVA「ああ。TRPGのルールでも、それは採用されていて、作られたばかりのキャラは白磁等級から始まって、2度の冒険を達成かつレベル2になれば黒曜等級、4度の冒険を達成かつレベル3で鋼鉄等級。ここまでが駆け出し冒険者として扱われるわけだ」

晶華「クラシックD&Dで言うところのベーシック、赤箱って感じね」

NOVA「まあ、赤箱と比べると、魔法使い系は有能で、逆に戦士系が装備そろわなくて少し弱い、と感じるがな。魔法の使用回数が少ないと言っても、クラシックD&Dの初期レベルよりは多く、生命点も一撃で死ぬほどには低くない。何せクラシックD&Dの1レベル魔法使いは、基本的にHPが4だからな。剣のダメージ期待値(4.5)で死んでしまうぐらいだ」

ヒノキ「剣の届かない後衛にいても、相手が飛び道具を持っていれば、流れ矢一発、運が悪ければ、飛んできた石一発で致命傷を受けてしまう、と」

NOVA「ある意味、クラシックD&Dの初期レベルで最も恐ろしいのは、ゴブリンの集団が遠くから石を投げてくることだからな。戦士が『後衛を庇って盾になります』と言っても、頭の固いDMなら『そんなルールはありません』と言って、完全ランダムで魔法使いを殺しにかかる。まあ、今だと仲間をかばうルールや、味方の後ろに位置して遮蔽をとるルールが普通にあるわけだが」

ヒノキ「というか、初期レベルから弓兵や投石兵を配置するDMがいるとしたら、明らかに殺しに掛かって来ておるのじゃが」

NOVA「コンピューターゲームなら、セーブしたところからやり直せるし、初期は割とポンポン、レベルが上がるからな。それでも、敵が遠距離から矢をチマチマ撃ってくるのは鬱陶しいと感じる局面はある」

晶華「それはとにかく、鋼鉄等級の次は何?」

NOVA「青玉、翠玉、紅玉の中堅3等級だな。原作小説では、この辺の冒険者の数が不足しているらしい。駆け出しのうちに死んでしまうか、田舎の冒険に飽きて都の方に行ってしまうか。そして経験豊富な銅、銀、金が熟練冒険者で、ゴブスレさんもゴブリン退治だけで銀等級に上り詰めた猛者という設定だ。ゲームでは、銀等級になるためにレベル6、29回の冒険達成が必要とある」

ヒノキ「29回か。新兄さんは、そんなに長くプレイしたことはあるのか?」

NOVA「一つのゲームのキャンペーンではないな。TRPGだと長くて8回から10回程度だ。いろいろなゲームシステムを買ったりして、試しプレイで2、3回というのが平均的。最近だと、年に数回、ボードゲームオフをしたりする程度だな。オンラインでTRPGをするような環境も構築していないし。まあ、今はコンピューターゲームやソロシナリオで、それなりに長く遊んでいたりもするわけで。なお、俺のSW2.0初プレイも、ソロシナリオな」 

ソード・ワールド2.0サプリメント  ミストキャッスル  ─蛮都からの生還─

ソード・ワールド2.0サプリメント ミストキャッスル ─蛮都からの生還─

 

NOVA「大体、この辺から川人くんの名前の入ったゲームに、お世話になっているわけだな」

晶華「昔話に寄り道しちゃっているけど、ゴブスレ6巻と7巻の感想に戻ろうよ」

NOVA「ああ、そうだな。では前置きを終えて、仕切り直しだ」

 

6巻は若手の訓練話

 

NOVA「総じて、6巻は初心者の訓練にスポットを当てた話だ。師匠としてのゴブスレさんや、弟子に当たる女神官、その他のギルドの若手メンバーに焦点が当たる。ゲストキャラとしては、1巻の冒頭でゴブリンに惨殺された女魔術師(女神官さんの最初のパーティーの一員)の弟の少年魔術師が登場して、ゴブリンへの復讐を第一義に考える未熟な彼の姿に、ゴブスレさんは過去の自分を重ね合わせたり、女神官さんも過去を思い出したりしながら、『自分は成長できているのか』『未熟者に指導するにはどうすればいいのか』といったことをあれこれ考える、教育ドラマになっていたりする」

晶華「おお。だったら、本職・教育者のNOVAちゃんには、ツボじゃない?」

NOVA「そうでもない。と言うのも、冒険話ではない日常回なんだ。5巻が大きなイベントがあって、6巻は箸休め的に、ここまでの物語を回顧したり、周辺キャラの設定を詰め直す仕込み巻って感じ。過去への回顧という意味では、4巻→6巻→イヤーワンという流れもあるかもな。

「教育ドラマとしては、ゴブリンへの徹底的な復讐者であるゴブスレさんの姿は、少年魔術師にとっては反面教師にしかならず、『こんなゴブリンに固執した格好悪い男にはなりたくない』と悟った少年が、それ以外の冒険者の薫陶や感化を受けながら、真っ当な冒険者として旅立って行く終わり方。ゴブスレさんは彼なりに少年に配慮していたんだけど、そういう部分がうまく伝わらずに、最終的には訣別。それでも、自分の道を見出した若者を、ゴブスレさんは内心、微笑ましく思いながら、淡々と見送る流れ。少年に感情移入はしつつも、それを表に出すことはなく、密かな配慮を尽くすコミュ症なゴブスレさんの姿に感じ入ったりも。ただ、繊細な心情メインの回で、活劇に期待する身としては、素直に面白い話とは言い難かった感じだな」

ヒノキ「ゴブリン退治はなかったのかの?」

NOVA「そんなことはない。ギルドの訓練施設がゴブリンの襲撃に遭うんだ。施設で夜講を受けていた新米を守って、熟練冒険者が戦うわけだが、ゴブリンたちの真の狙いは施設に残っていた者ではなくて、施設から帰る途中の新米たち。言わば、学校が襲撃されたと思いきや、もっと危険にあったのが学校帰りの子供たち。そして、ゴブスレさんたち熟練の冒険者は、襲撃してきたゴブリンの本拠に攻め入ることになるんだが、下校途中の新米を守るには手が足りない。そこで、女神官や少年魔術師、その他の若手メンバーが救出作戦に志願するんだな。

「ずっとゴブスレさんのゴブリン退治に付き合ってきた女神官や、不本意ながらもゴブスレさんたちの話を聞いていた少年魔術師が、ゴブリンに襲撃された素人冒険者を助けに入る。犠牲になったモブはそれなりにいたが、何とか半数の命を救ってゴブリンを退けるのに成功。ゴブスレさんはゴブリンを殺すのにこだわるが、女神官さんはまだまだ未熟ながらも命を救うことにこだわる、という方向性の違いも見えた。ともあれ、6巻以降は、改めて女神官さんの成長ドラマに舵を切った形だ」

 

7巻は森人の話

 

NOVA「そして7巻だ。表紙絵は、6巻が妖精弓手なので彼女の活躍に期待したんだが、実際はそうでもなく、彼女の活躍は7巻だった。こちらは、しっかり冒険話になっていて文句なしに面白かった。姉の結婚式だということで、妖精弓手が自分の故郷の森に冒険仲間や友人(牛飼娘と受付嬢)を招待する幕開け。しかし、その森の奥で、ゴブリンの陰謀が繰り広げられていて、異変が生じたのをゴブスレ一党が解決する話だ」

晶華「エルフの森が舞台かあ。それは確かに面白そうね」

NOVA「ああ。エルフの森と言えば、『ホビット』とか『指輪』『ドラゴンランス』といった小説群を思い出す。意外と『ロードス島』を思い出さないのは、そちらはあまり森でのエルフの神秘的な生活というものが描かれていないんだよな。冒険の通過地点として、妖精界に通じる帰らずの森とか、モス北部の鏡の森とか作品内に登場してはいるんだが、森で暮らすエルフたちの生活とか宴とかのシーンはなかったと思う。森から出てきたエルフの冒険者の姿は描かれていても、森でのエルフの生活が丹念に描写された作品としては、ゴブスレで久々に味わえたなあ、と思っている」

晶華「NOVAちゃんは異種族好きだもんね」

NOVA「ああ。例えば、異種族ならではの食文化の違いとか、そういうシーンが丁寧に描かれていると、面白く感じる。酒好き肉好きの鉱人とか、人間の街でチーズを初めて口にして『甘露』と言いながらチーズマニアになった蜥蜴僧侶とか、葡萄酒を一杯飲んだだけで酔っ払ってしまう妖精弓手とか、冒険仲間の酒場でのお馴染みなやり取りのシーンは楽しいし、森人の宴では『豪勢な虫料理』が出されたりしたのが少し新鮮に感じたな」

晶華「エルフって、虫を食べるの?」

NOVA「アメリカ産のエルフは、多分食べない。ただ、ゴブスレのエルフは動物性タンパクを獣の肉ではなくて、虫料理でまかなうとのことだ。蜂蜜とかも使うし、現実世界でもアジアやアフリカなど虫食文化が普通にある国はある。日本でもイナゴとか蜂の幼虫を佃煮にする習慣は昔からあったんだが、西洋文化の影響で一般的ではなくなったようだ。まあ、同じ節足動物カニやエビを食べたりするんだから、虫を食べるのが変だという理屈は成り立たないんだが、その辺は時代によっても食習慣は変わって行くんだろうな。ともかく、ゴブスレの世界のエルフは虫を食べるとか、蜘蛛の糸で弓の弦を作るとか、その辺のオリジナル要素も新鮮で面白く感じられたな」

昆虫食古今東西

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昆虫食と文明―昆虫の新たな役割を考える

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晶華「花粉症ガールは光合成で栄養を作るから、あまり食文化と言われてもピンと来ないんだけど、NOVAちゃんが虫食いに興味があるのなら、はい、どうぞ。さっき捕まえた蚊だよ🦟」

NOVA「いや。俺は食文化としての知識には興味があるが、自分で食べてみたいとは思わん。それに俺は森人じゃないし、自分の血を吸った蚊など食いたいわけじゃない」

晶華「だったら、私が食べるね。NOVAちゃんの血を吸った蚊だったら、美味しそうだし」 

NOVA「おいおい。今さら吸血花粉症ガールに戻るつもりか?  それとも食虫植物路線に向かうのか?  俺は喜んで虫を食べる娘なんて持ちたくはないぜ」

晶華「う〜ん、虫愛ずる姫君路線を狙ってみたんだけどなあ」

 NOVA「愛ずるのと、食べるのを一緒にするなよ」

晶華「食べちゃいたいくらい愛してるって言うじゃない」

虫愛づる姫君(堤中納言物語)

虫愛づる姫君(堤中納言物語)

 

 

ヒノキ「父娘の戯言はそれぐらいにして、そろそろ本命のゲンブキャラに行かねばの。さっきからムスっと不機嫌に待っておる」

ゲンブ「いや。別に不機嫌だからムスッとしているのではなくて、寡黙なのは性分でござる」

 

ゲンブの蜥蜴人キャラ

 

●蜥蜴楯兵士(蜥蜴人、歩兵出身、来歴:孤児、邂逅:親友)

第1能力値:体力3、魂魄3、技量2、知力1

第2能力値:集中4、持久3、反射3

   生命点23、移動力16、呪文使用回数2

 

職業レベル:戦士2レベル、竜司祭2レベル

冒険者技能:免疫強化、盾、忍耐、頑健、護衛

一般技能:暗視、竜の末裔

 

修得呪文:小癒(ヒール)、竜鱗(ドラゴンスケイル)

呪文行使値:9

 

武器:ブロードソード(命中7、威力1D6+3)

防具:レザーアーマー(回避7、装甲2プラス竜鱗1)

        バックラー(盾受け11、装甲合計6)

 

所持品:冒険者ツール、携帯食7日分、衣服、治癒の水薬

所持金:銀貨5枚

 

ゲンブ「キャラ作りの方針は、いかに打たれ強くなるか。【頑健】で生命点を5点上げ、【護衛】で仲間も庇える。【竜の末裔】による生来の竜鱗で装甲プラス1。さらに出自でもらった【盾】技能で、さらに盾受けや盾装甲がプラス1。そして修得呪文の《竜鱗》を使えば、6ラウンドの間、装甲がプラス3できる。すなわち最大9点までの物理攻撃を弾き返せる仕様でござる」

晶華「うん。これぞ前衛戦士って感じのキャラビルドよね」

NOVA「ああ。打たれ強いゲンさんと、回避に秀でたヒノキ姐さんに前衛を任せれば、俺が前に出なくてもいいな。後ろで石投げしてるわ」

ヒノキ「それでも騎士の生まれか。何のための戦士レベルじゃ。お主も前に出て戦わんか」

NOVA「いや、俺は後衛で晶華の護衛をするという重要な仕事が……」

晶華「必要ないわ。私だって回避は7あるし、十分避けられる。いざとなれば精霊召喚して、自前で護衛できるし、たぶん一番、戦闘力が低いのはNOVAちゃんだと思うわ。ゴブスレのゲームでも、ブログ時空でも」

NOVA「……そいつは否定できないかも。時空魔術師や言霊魔術師を名乗っちゃいるが、俺は基本的に攻撃技を持たない男だからな。できることと言えば、時空転移と、中途半端な予見と、ニードル投げと、召喚系の術と、ブログ執筆ぐらい。直接戦闘じゃ、晶華の魔術や、ヒノキ姐さんの霊力、ゲンさんの武人の技には遠く及ばん。どうせ俺なんて……笑えよ」

晶華「あ、NOVAちゃんが矢車さんになっちゃった。これ、どうする?」

ヒノキ「どうする、と言われてもな。新兄さんのメンタルがこんなに脆いとは……」

晶華「もしかすると、今は鬱期だったのかも知れないわね。キャラ作りに時間が掛かっちゃったから、躁期を抜けて、ネガティブなルナーNOVAちゃんになったのかも」

ヒノキ「大丈夫。新兄さんは落ち込んでいても、ニチアサのスーパーヒーロータイムを見れば、回復する男じゃ」

ゲンブ「今度の日曜は、ゴルフ中継でプリキュアもライダーも戦隊もお休みでござる」

ヒノキ「あっ……」

晶華「仕方ないわね。こんな時のためのスパロボよ。一回、私たちの拠点に戻って、スパロボ話をさせて来るわ。そうすればポジティブNOVAちゃんに戻るはずよ。ゴブスレ話の続きは、それからってことで。じゃあまた」

 

PON!

 

ヒノキ「慌ただしく、帰って行きおったわい。この完成したキャラはどうするかの? わらわたちだけではプレイもままならん」

ゲンブ「お言葉ですが、アリナ様。我のキャラは、まだ冒険の動機を決めておらんでござる」

ヒノキ「そなたは、わらわの酒場の用心棒ではなかったか?  わらわの供として、護衛の任に当たってくれるのであろう」

ゲンブ「いや、そうかもしれませぬが、一応はダイスを振りたいでござる」

ヒノキ「だったら、とっとと振るのじゃ」

ゲンブ「では、お言葉に甘えて。(コロコロ)3の1」

ヒノキ「Bの1じゃな。『君は罪を犯して、あるいは無実の罪で、故郷を追放されました。真犯人を見つけて潔白を証明するためか、身を隠すためか、君は素性を隠して冒険者になりました』って、そなたは犯罪者であったのか!?」

ゲンブ「ぬ、濡れ衣でござる。我には、身に覚えが……くぅっ、こうなったら汚名返上、名誉回復のために真犯人を見つけねば。それまでは情報を集める目的と、身を隠す目的もあって、酒場の用心棒をしていると」

ヒノキ「何だかんだ言って、うまく繋がったようじゃの。情報収集のためには、新兄さんのキャラの知識技能も役立つかも知れん。ともあれ、『学術騎士と孤児トリオの冒険行』の始まりじゃ」

ゲンブ「いや、本格的に始めるには、GMとシナリオを用意しなければ」

 

(こうして、ゴブスレRPGで4人のキャラが完成した。

    騎士の家系の三男坊として生まれた知識神に仕える書痴な学術騎士。

    故郷を魔物に滅ぼされた半妖精霊使い。

    酒場の主人に鍛えられた養女の圃人忍び。

    犯罪者の濡れ衣を着せられ、名誉の回復を悲願とする蜥蜴用心棒。

    4人の物語は、果たして上手く展開するのか?   続く)

 

PS.先に、屋久島の怪獣決戦話の続きも書かないとね。