能力値を決める
リモートNOVA『今回でスターロード話を終えるために、頑張ってキャラを完成させて欲しい』
ゲンブ「能力値を決めるのでござるな。すでに14点を割り振っておいた」
NOVA『おお、さすがはゲンさん。で、どのように?』
ゲンブ「こうでござる」
●鋼鉄の守護者スティーブ・タルカス(ゲンブ)の能力値
《体力》5(6)、《器用》3、《敏捷》3、《知性》1、《意志》2、《サイズ》3
・AP値:8(スーツ装着時9)
・耐ショック値:18(スーツ装着時19)
・基本耐久値:16(スーツ装着時+3)
NOVA『《サイズ》3ってことは、2メートル越えですか?』
ゲンブ「巨漢でござる」
NOVA『耐久値がすごいことになってませんか?』
ゲンブ「サイボーグのボディで+5されているでござるからな。これでミリタリースーツを着れば、耐久値が21に達する。つまり、21点以下のダメージは跳ね返す」
NOVA『歩兵の持てる最強の火器、大型携行ミサイルのダメージが20なんですけど?』
ゲンブ「我を倒すには、戦車を用意せねばならんようだな」
NOVA『まあ、ダメージを決めるのは、「武器のダメージ+攻撃の達成値」だから、相手の達成値次第で無傷ってことはないだろうけど』
ゲンブ「ついでに《サイズ》が3になったということは、自分でも大型携行ミサイルが扱えるようになった。肩に装備するミサイルは、大型化しようと思うがどうだろうか?」
NOVA『……どんどん人間離れして行きますけど、俺がGMになって、シナリオを回すわけじゃないので、いいです。自分がGMやると思えば、このキャラにどうやってダメージを与えたらいいかで、非常に悩むと思いますが』
シロ「ボクも決まりました」
●彗星の忍びステイシー/本名スターシャ(シロ)の能力値
《体力》3(4)、《器用》3、《敏捷》4、《知性》1、《意志》2、《サイズ》2
・AP値:9(スーツ装着時10、ハイパーモードでさらに+1)
・耐ショック値:15(スーツ装着時16)
・基本耐久値:7(スーツ装着時+3)
NOVA『おお。こっちの耐久値はまだまともだ』
シロ「サイボーグとは違いますからね。敵の攻撃は、しっかり〈回避〉していかないと、生き残るのに苦労しそうです。ちょっと、キャラ作りの方向性を間違えたかなって気にもなってます」
NOVA『何で?』
シロ「エッセンスが3つだと、技能ポイントが6点しかもらえないんですよ。サムライの初期技能の〈銃器〉とか〈エネルギー火器〉とかいらないので、その分の技能ポイントを自由に使えた方が理想の忍者キャラになれるかも」
NOVA『今からサムライを捨てて、その代わり、特徴の〔トランスファースーツ〕と〔ハイパーモード〕を返上して、ドラゴンとウィザードのみで作り直すという手もあるが?』
シロ「いいんですか?」
NOVA『その方が君の望ましいキャラを作れるなら、そうした方がいい。それにトリプルエッセンスのキャラで忍者は意外と作りにくいということが判明したってことで、少し修正を加えておいてくれ』
シロ「分かりました。先にジュニアの方を見てやって下さい」
ジュニア「時空魔術師さまぁ」
NOVA『君にそう呼ばれるのは久しぶりだな』
ジュニア「リウのキャラなんですけど、前回まだ名前を決めていなかったんですぅ」
NOVA『そう言えばそうだったな。ええと超能力者だったよな。[正義の少年2世]ってスタイル名はどうだろう?』
ジュニア「2世はジュニアだからいいんですけど、その名前だと特徴に3つのしもべが欲しいですねぇ」
NOVA『ロードだったら、エキストラの部下を呼べる〔支援部隊〕の特徴がとれるんだが?』
ジュニア「今から〔支援部隊〕でしもべを作ってたら、超能力研究所で虐待されていたって設定がおかしくなりません?」
NOVA『確かに。ならば[元脱走超能力者]というのは?』
ジュニア「もっと格好良いのをお願いしますぅ」
NOVA『う〜ん、[解放された少年超兵]とか?』
ジュニア「それなら何とか。名前はマーズ……じゃなくて、マーキュリーにしますぅ。ええと、本名じゃなくて、研究施設で呼ばれたコードネームみたいなもの。伝説の太陽系の惑星になぞらえて、そう呼ばれていた」
NOVA『[解放された少年超兵]マーキュリーか。じゃあ、それで』
超能力少年マーキュリーの能力値と技能
ジュニア「改めて、リウのキャラの愛称マークですけど、こんな能力値になりましたぁ」
●解放された少年超兵マーキュリー(ジュニア)の能力値
《体力》3、《器用》4、《敏捷》2、《知性》1、《意志》4、《サイズ》2
・AP値:5
・耐ショック値:21
・基本耐久値:7
NOVA『純戦士のゲンさんならともかく、君まで《知性》1とは思わなかったな。バカなの?』
ジュニア「リウはバカではないですぅ。でも、超能力研究所で過酷な実験の毎日で、まともな教育の機会が与えられなかったマークは、純粋だけど、おバカで可哀想な子になったですぅ」
NOVA『ああ。教育の機会が与えられなかったのか。地頭はどうか知らないけど、いわゆる学力は足りていないと』
ジュニア「《敏捷》2なのも運動不足ですねぇ。もちろん、超能力に必要な能力値が《意志》と《器用》なので、計算して作ったつもりですけどぉ」
NOVA『では、ついでなので、技能も先に決めてしまおうか』
ジュニア「各種超能力にも技能ポイントを投入しないといけないんですよねぇ。5種類の超能力があるから、最低でも5点はそこに注ぎ込まないといけなくて、残り9点をどう割り振るかですけどぉ」
NOVA『君の初期技能はこうなってるな』
- 3レベル:〈白兵戦〉〈格闘〉
- 2レベル:〈発見〉〈社交〉〈交渉〉〈意志力〉
- 1レベル:〈力業〉〈裏街道〉
ジュニア「攻撃手段は、超能力の〈サイコ・フォース〉で十分だと思うんですぅ。これを3レベルにすれば、《意志》4に加えて、技能値7になる。これが命中とダメージ基本値になるから、ブラスター並みの威力にはなる。次に、〈サイコ・ヒール〉も同じ3レベル。〈サイコバリア〉は〈回避〉の代わりにも使えるし、達成値が耐久値にもなるから、やはり3レベル。〈テレポート〉と〈テレキネシス〉は1レベルのままにしておいて、ここまでで11ポイント使いましたぁ」
NOVA『残り3ポイントをどう使うかな』
ジュニア「宇宙船の操縦はできなくても、武装ぐらいは撃てるようになりたいので〈砲門〉1レベル。《器用》が高いので、命中させやすいと思いますぅ。《器用》ベースだと〈偽造〉も1レベルで持っていると役立ちそうですねぇ。専門技能は、技能を持っていないと判定もできませんから、習得するだけでも意味がありますぅ。あと1レベルは……〈サイコ・フォース〉をもう1レベル上げておきますかぁ」
NOVA『では、まとめてみよう』
★マーキュリー(マーク)
・プレイヤー:ジュニア
・スタイル[解放された少年超兵]
・エッセンス:ドラゴン、ロード
・能力値:《体力》3、《器用》4、《敏捷》2、《知性》1、《意志》4、《サイズ》2
・AP値:5
・耐ショック値:21
・基本耐久値:7
・技能
〈超能力:サイコ・フォース〉4レベル(+《意志》4)=8
〈超能力:サイコ・ヒール〉3レベル(+《器用》4)=7
〈超能力:サイコ・バリア〉3レベル(+《意志》4)=7
〈超能力:テレキネシス〉1レベル(+《体力》3)=4
〈超能力:テレポート〉1レベル(+《器用》4)=5
〈砲門〉1レベル(+《器用》4)=5
〈偽造〉1レベル(+《器用》4)=5
〈白兵戦〉3レベル(+《体力》3)=6
〈格闘〉3レベル(+《体力》3)=6
〈発見〉2レベル(+《知性》1)=3
〈社交〉2レベル(+《意志》4)=6
〈交渉〉2レベル(+《意志》4)=6
〈意志力〉2レベル(+《意志》4)=6
〈力業〉1レベル(+《体力》3)=4
〈裏街道〉1レベル(+《意志》4)=5
●特徴
・サイキック:5レベル(5つの技を習得。シナリオ開始時に命力1使用)
〈テレキネシス〉:遠隔操作
〈サイコ・フォース〉:光学ダメージを与える遠隔攻撃
〈テレポート〉:瞬間移動(使用に命力1点使う)
〈サイコ・バリア〉:思念による防護フィールド
〈サイコ・ヒール〉:治癒能力
・鍛錬:2レベル(耐ショック値+6)
・鋼の意志:1レベル(《意志》を用いた判定にダイス+1個)
・コンセントレーション:1レベル(《器用》を用いた判定にダイス+1個)
・サポーター:1レベル(仲間の達成値に、命力カード1枚分を足せる)
・パワーゲイズ:1レベル(敵の達成値に、命力カード1枚分を減らせる)
・仇:ー6レベル(超能力の実験施設に長年捕えられていた。非道な実験から助けてくれたのが、プロフェッサーJDだ。彼女の仕事をサポートしながら、極悪非道の超能力研究所の所長に殺された友人の仇を討ちたいと思っている)
NOVA『ところで、これは素朴な疑問なんだが、君のキャラはずっと研究施設で暮らしてきた可哀想なモルモット設定なんだが、どうして〈社交〉や〈交渉〉の能力がそんなに高いんだろうか? ヒノキ姐さんのプロフェッサーよりも素の能力が高いんだが』
ジュニア「それは、同じロードのエッセンス持ちで、技能に関わる《意志》の能力がマークは高いからですよぉ」
NOVA『ゲームのルール面は分かっている。こっちの言いたいのは、君のキャラ設定に合わせて、その辺の理屈付けをしようってことだ』
ジュニア「理屈付けですかぁ。だったら超能力者として、無意識に相手の思考をテレパシーで読んだり、自分の要求に応じてもらえるよう、こっそり精神操作しているんじゃないでしょうかねぇ」
NOVA『超能力による思考操作を駆使した交渉能力か。技能名にはなってないけど、〈社交(MC)〉〈交渉(MC)〉って感じか』
ジュニア「MCはマインドコントロールの略ですねぇ。社交テクニックは皆無ですけど、ニコッと微笑むだけで説得されちゃうような、そういう天然の人たらし的な資質を持っているんですよ。そのことに気づいたプロフェッサーは、交渉の場にマークをいっしょに連れて行ったりもする。そして自分が理詰めで相手を説得し、それでも応じない相手には、マークが情に訴えかけるように素朴な頼み方をする。理と情の二段重ねの交渉テクニックという奴ですね」
NOVA『なるほど。プロフェッサーが理に訴えかけ、マークが情に訴えかけるとともに、無意識に超能力で思考操作して、交渉の成功率を高めると。そういう理屈なら納得だ』
ジュニア「説得されました?」
NOVA『マークはおバカでも、君は理屈立てて考えられる子だってこともよく分かったよ』
シロ「情に流されやすいボクよりも、よほど考え方がしっかりしている面があるんですよ」
ジュニア「褒めていただき、ありがとうございますぅ」
NOVA『シロ君、特徴と能力値の組み直しは終わったかい?』
シロ「ええ、まあ。後は追加技能を選ぶだけです」
NOVA『では、選手交代だ。ここまで決まったところを見せてくれ』
彗星の忍者ステイシー/スターシャの技能決め
シロ「能力値と特徴はこうなりました」
★ステイシー/本名スターシャ
・プレイヤー:シロ
・スタイル[彗星の忍び]
・エッセンス:ドラゴン、ウィザード
・能力値:《体力》3、《器用》3、《敏捷》4、《知性》2、《意志》2、《サイズ》2
・AP値:9
・耐ショック値:18
・基本耐久値:7
・彗星理心流:3レベル(3つの技を習得。戦闘開始時に命力1使用)
〈三日月〉:接近戦に対するカウンター
〈流星雨〉:4m以内の敵全てに攻撃
〈星煌波〉:視界内の敵に気を放って遠隔攻撃
・二刀流:3レベル(1アクションポイントで2回攻撃可能。レベル分のAPが使える)
※武器はソニックブレード(ダメージ基本値+6)を想定。
・パワーブースト:2レベル(気合いで格闘・白兵戦のダメージをレベル分増やせる)
・アストロノーツ:1レベル(あらゆる操縦・技術にダイス+1個)
・鍛錬:1レベル(耐ショック値+3)
・コンセントレーション:1レベル(《器用》を用いた判定にダイス+1個)
・敵:ー6レベル(何故か知らないけど、勝手にライバルを名乗っている宇宙忍者仮面に狙われている。仮面の下の正体は?)
シロ「特徴で変わったのは、〔トランスファースーツ〕と〔ハイパーモード〕がなくなった分を、〔鍛錬〕の習得と、〔パワーブースト〕のレベル向上に費やしたことですね。これでダメージは変わらず、耐久値に課題は残りますが、多少はダメージを受けても耐えられるようにはしたつもりです。また、エッセンスを減らしたことで、1点ポイントが増えたので、〔コンセントレーション〕を習得しました。《器用》を使う技能が多いでしょうから」
NOVA『では、技能を決めていこうか』
シロ「初期技能はこうですね」
- 3レベル:〈白兵戦〉〈格闘〉
- 2レベル:〈宇宙船〉〈コンピュータ〉〈メカトロニクス〉〈情報〉
- 1レベル:〈力業〉〈裏街道〉
シロ「技能に14点使えます。まず、何よりも〈回避〉を4レベルにします。当たらなければ、どうということもないというレベルで」
NOVA『忍者らしいな』
シロ「次に小型宇宙戦闘機を任されたので、〈砲門〉1レベルをとっておかないと」
NOVA『ヴィークル戦闘で〈砲門〉を持ってないと、機体の武装が使えないからな』
シロ「他に忍者として欲しい技能は、〈運動神経〉〈発見〉〈勘〉〈潜入〉ですが、全部とると剣技に回すポイントが足りなくなるので、〈発見〉と〈潜入〉のみ1レベルで。残り7ポイントを剣技に割り振るなら、カウンターの〈三日月〉を3レベル、範囲攻撃の〈流星雨〉と遠隔攻撃の〈星煌波〉は2レベルでいいかな、と」
NOVA『では、スターシャの技能はこんな感じか』
・スターシャの技能
〈彗星理心流:三日月〉:3レベル(+《体力》3)=6
〈彗星理心流:流星雨〉:2レベル(+《器用》3)=5
〈彗星理心流:星煌波〉:2レベル(+《意志》2)=4
〈回避〉:4レベル(+《敏捷》4)=8
〈砲門〉:1レベル(+《器用》3)=4
〈発見〉:1レベル(+《知性》2)=3
〈潜入〉:1レベル(+《敏捷》4)=5
〈白兵戦〉3レベル(+《体力》3)=6
〈格闘〉3レベル(+《体力》3)=6
〈宇宙船〉2レベル(+《器用》3)=5
〈コンピュータ〉2レベル(+《知性》2)=4
〈メカトロニクス〉2レベル(+《知性》2)=4
〈情報〉2レベル (+《意志》2)=4
〈力業〉1レベル(+《体力》3)=4
〈裏街道〉1レベル(+《意志》2)=3
鋼鉄の守護者スティーブの技能と装備
ゲンブ「では、トリを飾る我でござる。真っ先に欲しい技能は〈砲門〉と〈車両〉、それに〈専門(船舶操縦)〉は取っておこう」
NOVA『船舶操縦って何で?』
ゲンブ「ガメラの眷属として、海で行動するのに必要だと考えたからな。船や手漕ぎボートを扱う際に、持っていた方が得ではないか?」
NOVA『旧スペオペには、海上の船や潜水艦のデータもあるのに、スターロードにはないんですね。まあ、趣味の技能と思えばいいか、と』
ゲンブ「いずれもレベル2にしておいて、6ポイント使用。残り8ポイントで、〈白兵戦〉に3ポイントを費やして最高の6レベルに上げた。残り5ポイントは、〈運動神経〉〈力業〉〈荒事〉〈裏街道〉の1レベルを2レベルにして、最後に〈エネルギー火器〉に1点足して、4レベルにしておく。これで十分強いキャラになったでござろう」
・スティーブ・タルカスの技能
〈白兵戦〉6レベル(+《体力》5)=11(スーツ装着時12)
〈エネルギー火器〉4レベル(+《器用》3)=7
〈格闘〉3レベル(+《体力》5)=8(スーツ装着時9)
〈銃器〉3レベル(+《器用》3)=6
〈砲門〉2レベル(+《器用》3)=5
〈車両〉2レベル(+《器用》3)=5
〈専門(船舶操縦)〉2レベル(+《器用》3)=5
〈力業〉2レベル(+《体力》5)=7(スーツ装着時8)
〈運動神経〉2レベル(+《敏捷》3)=5
〈荒事〉2レベル(+《意志》2)=4
〈裏街道〉2レベル(+《意志》2)=4
NOVA『ついでですので、装備品なんかも決めてしまいますか』
・スティーブ・タルカスの所持アイテム
●武器
・村柾:〈白兵戦〉技能対応(命中値10or11)、物理ダメージ基本値11(+《体力》5)=16or17
・プラズマ火球:〈E火器〉技能対応(命中値6)、光学ダメージ12、射撃レート3
・大型携行ミサイル:〈砲門〉技能対応(命中値3)、物理ダメージ20、弾数2
●アーマー
・ミリタリースーツ(物理・光学ともに16+2=18)
・トランスファースーツ装着時(21)
●その他
・コミュニケーター(通信器)
・ヒールパッチ(ショック10回復)×3
・所持金:10万クレジット
NOVA『う〜ん、武器やアーマーのデータを見ると、本当に強いですね』
ゲンブ「まさに鉄壁必中をかけたスーパーロボットみたいなキャラでござるが、〈回避〉性能がゼロなのが不安材料といったところか。ザコ敵の攻撃では、ほとんどダメージを受けないでござろうが、〈回避〉を完全に捨てて、アーマーの堅固さだけを頼りに敵陣に切り込む戦術が有効なのかは全く分からん」
NOVA『少なくとも、テンプレートのキャラは全て〈回避〉に2〜4レベルを割り振っているので、それがセオリーだとは考えますがね』
ゲンブ「耐久値18なんてキャラはいるのでござるか?」
NOVA『いないです。大きくても13とか14とか。そもそも、体力5で〔サイボーグ〕5レベルなんてキャラがいないので、ゲンさんのキャラは打たれ強さという点では、定番サンプルを超越したピーキーキャラと言えるでしょうな』
ゲンブ「まあ、テンプレと同じようなキャラになってしまえば、わざわざ自分でキャラを作る意味がないでござるからな。とにかく、硬さと破壊力を追求した戦士キャラということで、我の分は完成した」
NOVA『では、残りはシロ君とジュニア君のアイテムをまとめて、終わりにしますか』
忍びとエスパーの完成
シロ「残りはボクたちだけだが、ゲンブの後だと、どうも自分のキャラが弱く思えて仕方ない」
NOVA『ゲンさんはパワフルで堅固な戦士に徹しているからな。シロ君は忍者ってことだが、忍者って必要な能力が多いんだよ。ウィザードリィだと、忍者は全ての能力値が17以上(最高が18)という条件があるので、転職するのも大変なぐらいだし』
ジュニア「忍者は盗賊の上級職と言われがちですよねぇ」
NOVA『基本は、戦える盗賊だよな。で、シロ君は諜報活動のできる二刀流剣士キャラを作って、忍者と称しているわけだが、もしもサプリメントがあれば、忍者専用の剣術流派とか特徴が追加されていたかもしれない』
シロ「そもそも、スペオペと忍者って縁が薄いんですよね」
NOVA『時代劇の宇宙版とか、忍者の出てくるSFはそれなりに思いつくけどな。ダイオージャのシノブさんとか、パワーレンジャーのエイリアンレンジャーとか、忍者が宇宙発祥という説もあって、宇宙忍者バルタン星人とか、宇宙忍者ゴームズとか、宇宙と忍者はヒーロー物において非常に縁深いわけだよ。スペースオペラだったら、これもいいな』
NOVA『スターウォーズに忍者要素を加えたら、銀河大戦になるって話だな。それはともかく、シロ君の忍びキャラの装備品を見せてくれ』
シロ「基本はソニックブレードの二刀流ですね」
・ステイシー/スターシャの所持アイテム
●武器
・ソニックブレード:〈白兵戦〉技能対応(命中値5)、物理ダメージ基本値6+パワーブースト+2(+《体力》3)=11、スタンダメージ
・剣技〈三日月〉:技能値6ー武器サイズ1=命中5、ダメージ8(カウンター)
・剣技〈流星雨〉:技能値5ー武器サイズ1=命中4、ダメージ11(範囲攻撃)
・剣技〈星煌波〉:技能値4ー武器サイズ1=命中3、ダメージ8(遠隔攻撃)
●アーマー
・ミリタリースーツ(物理・光学ともに7+2=9)
●その他
・コミュニケーター(通信器)
・ヒールパッチ(ショック10回復)×3
・所持金:20万クレジット
NOVA『ゲンさんの〈白兵戦〉技能の1本伸ばしに比べると、シロ君のキャラは剣技にポイントを分散させたから、多芸なんだけど1つ1つの技の命中値が覚束ないように思えるな』
シロ「2刀流なので、攻撃回数が倍になるのが強みですけど」
NOVA『将来的には、〈流星雨〉に成長を絞って、範囲攻撃で雑魚キャラ殲滅する役割が果たせるといいかな。ボス相手だとダメージが伸びない感じだし』
シロ「命力を使って、命中率を確保できれば、2倍攻撃で相当強くなれるかもしれないけど、こればかりは敵のデータにもよるし、じっさいにプレイしないと戦術が機能するかは分かりませんね」
NOVA『そう。どんなに攻撃回数が多くても、相手の耐久値が高くて、ダメージが通らなければ無力だ。例えば、このキャラでゲンさんのサイボーグを攻撃すると、ほぼ確実に命中するけど(相手が〈回避〉しないので)ダメージが通らないのではないか?』
シロ「ダメージが21を越えるためには、命中達成値が11以上になればいい。つまり、出目6でダメージが通る。一方、ゲンブの命中基本値は11で、ボクの回避基本値は、技能値8から《サイズ》2を引いて6だから、まず避けられそうにないですね。確かに、勝ち目がないな」
ジュニア「ゲンブさん1人に対して、こちらが2人がかりで挑むなら、どうでしょうか? リウの超能力キャラの強みは〈サイコ・ヒール〉ですぅ。受けたダメージを回復させ続ける限り、こちらが負けることはないと思いますが」
NOVA『そうか。君のキャラは、本作で数少ないヒーラー枠か。回復はできない強固な壁に対して、仲間の回復支援を受け続けながら、攻撃を倍の速度で放ち続けて、6分の1の確率で発生する有効打を溜め続けると、いつか鋼のサイボーグさえ倒せるかもしれない』
ゲンブ「何やら物騒な話をしているでござるな。実のところ、我を倒すのに向いた戦術を見出したでござる」
NOVA『戦車でも持ってくるか?』
ゲンブ「それは反則でござるが、テンプレキャラに武器のダメージが50という化け物がいる」
NOVA『ダメージ50って何だよ!?』
ゲンブ「最初のテンプレキャラ、本ゲームを代表する主人公ヒーローとも言うべき[コズミックハンター]は、〔戦士の銃〕5レベルという特徴を持っているでござる。この効果は、命力カードを1枚費やすことで、レベル×10のダメージを与える最強武器になる。本作で最強ダメージを与えたいなら、〔戦士の銃〕を高レベルで取得するのがいい」
NOVA『なるほどな。他には、拳法使いキャラが習得できる技〈徹し〉が、耐久値によるダメージ減少を無効化して直接ダメージを及ぼすことができる。いくら装甲の頑丈な相手でも、武術による装甲無視効果の前には無力化される。さすがは流派・東方不敗と言ったところか。生身でモビルスーツを倒せるのは、こういうことだったんだな』
シロ「剣技には、そういう技はないんですか?」
NOVA『装甲無視はないが、最強奥義と思える〈彗星天翔〉が武器の基本ダメージをレベル倍するとあるな。つまり、基本ダメージの大きい武器を装備して、〈彗星天翔〉を5レベルとか6レベルで発動すれば、〔戦士の銃〕に匹敵する大ダメージを与えることも可能ということだ。もちろん、そういう技を発動するには命力カードが必要になるが』
ジュニア「なるほど。数多いデータの中から、最強となる技や特徴を見つけ出して、俺つええを目指すゲームなんですねぇ」
NOVA『こういうのがトレカの影響っぽさを感じるな。旧スペオペにはなかった要素だと思うし。もちろん、TRPGはストーリーゲームでもあるから、一面的な強さだけを追求して、チーム内での役割を考えなければギクシャクするし、その気になれば惑星破壊爆弾という問答無用なギミックを用意して、数字データと関係なく相手を抹殺することもできるゲームだからな』
ヒノキ「うむ。〔ボマー〕6レベルは最凶じゃ。問題は、そういう特徴を持ったキャラで、どんなヒーロー活劇を演出できるかじゃな。キャラの強さと物語の面白さは必ずしもリンクせん。むしろ、こういう強さでこういう面白さを演出できるって魅せ方が芸事であろう」
NOVA『ともあれ、ゲンさんの強固な壁キャラがあって、それをどうやって倒せるかを考えると、あれこれデータを探し回るきっかけになった。ただ漠然とルールブックを流し読みするよりも、課題や目標を設定してから、データを吟味する方が解像度の高い読み解き方ができるという一例だ』
ヒノキ「まあ、ルールブックを流し読みしながら、面白そうな技能や特技を見つけるだけでも、楽しめるがのう。しかし、キャラも技も、絡み合わせて連携させる方が発想も豊かになろう。それこそ、90年代のトレカや格ゲーが生み出したコンボ技というもの」
NOVA『通信回線の普及もあって、対戦ゲームという背景もあってのことですな』
ジュニア「ところで、リウのキャラの装備がまだですぅ」
NOVA『君のキャラは超能力者だから、武装は必要ないんじゃないか?』
ジュニア「それでも、キャラ立てのためにも持てる武器は持っておきたいですぅ」
NOVA『じゃあ、それを決めて終わりだな』
・マーキュリーの所持アイテム
●武器
・サイコ・フォース:命中値8、光学ダメージ8
・スタンバトン:〈白兵戦〉技能対応(命中値6)、物理ダメージ基本値3(+《体力》3)=6、スタンダメージ
●アーマー
・ミリタリースーツ(物理・光学ともに7+2=9)
●その他
・コミュニケーター(通信器)
・ヒールパッチ(ショック10回復)×3
・所持金:5万クレジット
シロ「結局、ただの護身用のスタンバトンか」
ジュニア「スタン系の武器は、相手に負傷ダメージを与えた場合に、負傷1をショック5に置き換えて、相手を気絶させやすくする効果がありますぅ。タルカスさんの武器は強いけど、殺しちゃいけない相手の時に手加減ができません。その時に、マークが言うんです。『これを使ってください』って」
ゲンブ「自分で使うんじゃないのか?」
ジュニア「使ってもいいけど、〈白兵戦〉3レベルのボクより、6レベルのゲンブさんの方が有効的に使いこなせるはず。まあ、ゲンブさんが普通に殴って負傷ダメージよりも、ショックダメージをうまく蓄積させるって手もありますけど。負傷した分は、マークが癒すという手もあるし。勢い余って殺してしまわなければいいのですが」
ヒノキ「まあ、スタン効果付きの武器は、教授のソニックライフルと、スターシャのソニックブレードもあるし、殺さずに生かして捕らえろなんて局面がどれだけあるかは知らんが、その時はその時じゃ」
ジュニア「相手を眠らせる魔法とか、麻痺させる魔法みたいなものが超能力にあればいいのですけどねぇ。拳法とか剣技には、そういう技もあるけど、〈サイコ・ショック〉みたいな技があって欲しいですぅ」
NOVA『サプリメントが出ていれば、追加超能力のデータも付いてきたかもしれないが、このキャラにはこういう能力もあれば嬉しいなあってのは、実際にキャラ作りをしたり、あれこれデータを吟味したりして初めて実感できることだと思う。ともあれ、昔に買ったゲームを今さらながら吟味して、当時の時代感覚やシステムの発展の経緯とかあれこれ考えることができたのは楽しかったと思う。でも、まあ、結論は一つだ』
ゲンブ「何でござるか?」
NOVA『旧スペオペと比べても、近年のFEARゲームと比べても、あれこれ物足りないゲームだって感じる。命力と壊力のシステムにしても、そこからの発展系が見られないので、やや進化の袋小路になった気がするし』
ヒノキ「しかし、ヒーローとダークサイドの善悪対立宇宙観は、『ブレイド・オブ・アルカナ』の刻まれし者と殺戮者、『アルシャード』のクエスターと奈落の使徒(スペクター)、『カオスフレア』のカオスフレアとダスクフレアなど、後のFEARゲームの世界観に影響を与えていると思うぞ」
NOVA『スペオペというテーマだと、本作の後継者は「スターレジェンド」→「エイジ・オブ・ギャラクシー」につながると思うんだけど、カードを使用した善悪の諸力の循環というシステムの系譜だと「カオスフレア」がもっと派手な後継者だとも考えられるかな。ともあれ、スターロードの話はこれでおしまい』
今後の話題について
ヒノキ「次は何を予定しておる?」
NOVA『予定は未定ですが、候補は「アルシャード」につなげるための「天羅万象・零」と続編のSRS「天羅WAR」、あとは「ビースト・バインド」もいいなあ、とか思ってますが、大きな筋書きとしては「プレイヤーキャラの悪堕ち」が大筋になるかな、と』
ヒノキ「悪堕ちじゃと!?」
NOVA『スペオペやカオスフレアは、プレイヤーは正義のヒーローを演じる側で、敵役も邪悪な力に呑まれた絶対悪であり、ヒーローとは相容れない勧善懲悪の世界観です。しかし、世紀末辺りから力に溺れて暴走させたプレイヤーキャラがエンディングにおいて、敵対化してしまうゲームシステムをFEAR社は連発するようになります。最初は「ブレイド・オブ・アルカナ」だと思うのですけど、それ以降、「ビーストバインド」を経て、「ダブルクロス」で現在に継承される光と闇の交錯劇がFEAR社のメジャーな路線として浸透した感じですね』
ヒノキ「ふむ。TRPGにおける闇堕ちについて語りたい、と」
NOVA『それとは別に、D&Dについても気にしていて、いずれレンジャーについて語りたいと思っていたのが、ムクムクと身をもたげまして』
ヒノキ「では、先にレンジャーにせい!」
NOVA『どうしてですか?』
ヒノキ「昔のFEARゲー話ばかりだと、わらわが飽きた。読者も旬の話題を欲しているのではないか? レンジャーだと、D&Dを中心に、指輪物語やソード・ワールドなど話を広げられそうじゃ」
NOVA『では、「FEARゲーム悪堕ち祭り」は先に延期して、「D&Dレンジャー論考」に移りますか』
(当記事 完)