花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、D&Dを中心に世紀末前後のTRPGの懐古話を不定期展開中。

魔神ハンター、第2部準備編(SWミストグレイヴ2ー0)

第2部スタートの前に

 

ヒノキ「マッスル太郎と魔神ハンターファンの読者のみなさん、お待たせしたのう。ついに第2部を開始する時が来たのじゃ」

ゲンブ「第1部の終わりが11月半ば。ホビー館創設20周年イベントの直前でござったから、大体、2ヶ月弱ぶりでござるか」

シロ「本当は、2020年内に第2部を始めるつもりでしたが、さすがに作者が師走で慌ただしかったので、年明けの今になってしまったのですね」

リトル「それで今回は、準備編とのことですが、一体、何をするつもりですかぁ?」

ヒノキ「うむ。少し間が空いたので、ここまでの話を忘れてしまった読者諸氏も多いじゃろう、と思ってのう。いわゆる総集編的なおさらい回じゃよ。それと今後の冒険の方針を確認したり、登場人物の情報整理を試みて、作者サイドの物語感情移入度を高める意味合いもある」

リトル「作者の感情移入?」

ヒノキ「そりゃ、書き手が惰性で物語をつづっても、面白い読み物になるとは思えん。やはりウォーミングアップで心を温める必要がある。よって、今回の話では、ダイスを振らないし、わらわたちも役割演技ではなく、素のプレイヤーとして、第2部への抱負を語ろうと思うのじゃ。自分のロールプレイの反省も含めてのう」

ゲンブ「では、振り返り編からスタートするでござる」

 

魔神ハンター第0部

 

リトル「物語の始まりはここからですねぇ」

シロ「8月末。学生世間で、2学期が始まる直前だったんだな」

ヒノキ「そして、今は3学期が始まる直前じゃの。本作・魔神ハンターは、前作・マッスル太郎の続編として、新キャラを主人公に据え、マッスル太郎を助っ人師匠として扱うという企画から始まった」

ゲンブ「ソード・ワールドのストーリー型サプリメント、ミストキャッスルの続編としてミストグレイヴをプレイする話でござるな」

ヒノキ「シナリオが続編なので、キャラも続投したいのが人情じゃが、ただ一つ問題があった」

シロ「一つの問題?」

ヒノキ「キャラクターのレベルじゃよ。ミストキャッスルをクリア時にレベル7に育ったマッスル太郎。しかし、ミストグレイヴではもう一度、初期レベルからスタートすることになる。つまり、レベル7のキャラは普通に考えると、使えない。レギュレーション違反ということになる」

ゲンブ「シナリオは続編なのに、キャラは続投推奨ではない、と」

ヒノキ「おまけに、蛮族に変身しての潜入作戦という物語なのじゃが、人造人間種族であるルーンフォークには変身薬の〈バルバロスブラッド〉の効果がない、という公式設定のため、マッスル太郎は種族の面からも公式非推奨なのじゃ。普通に考えれば、マッスル太郎以外のキャラを作る必要があるシナリオということになる」

リトル「だけど、普通には考えなかったんですねぇ」

ヒノキ「一応、シナリオ巻末の後書きデザイナーズノートには『蛮族の姿をした仲間の奴隷として同行する』という案が書かれてあり、種族の問題はそれでクリアじゃが、レベルの問題は残っておる。そこで、初期レベルのキャラ2人に後から加わる助っ人として登場させるという形になった。ルーンフォークは主人に仕えることを良しとする従僕思考、一方でマッスル太郎は魔神という出自を持つ。だったら、昔話のランプの魔神のように、封印から解放してもらうことで、新たなご主人に仕えるという展開がよかろう、と」


フレンド・ライク・ミー (アラジン)

シロ「初心者冒険者が、アクシデントで蛮族の姿になってしまい、ルキスラの密偵として蛮都地下への潜入作戦に送り込まれるのは公式シナリオどおり。だけど、そこに魔神を封印した壺を持っていき、巨大ガニとの戦いの最中で、壺が割れて助っ人魔神が登場するところが、本リプレイのオリジナル要素ですね」

ヒノキ「しかし、ホリーというキャラが二重人格で、その片割れのガルドの魂がマッスル太郎に融合してしまうというのは想定外の展開。ロールプレイを進めるうちに、パズルのピースがたまたま偶然、ピッタリとハマったというか、そんな感じじゃったのう」

リトル「とにかく、潜入した地下水路でカニと戦って窮地に陥ったところを、壺に封印されたマッスル魔神と契約し、強さを求めるデルニールが魔神を師匠に決めた流れになったですぅ」

ヒノキ「これもデルニールというキャラが、『昔、魔神と契約したことがある』というキャラビルドブックの偶然の結果からつながった物語じゃのう」

リトル「間違って魔神と契約してしまって、そこから反省して、魔神ハンターの道を志していたキャラが、半分魔神のマッスル太郎さんを師匠にするという流れは、面白いですねぇ」

ヒノキ「TRPGのキャラ設定は、いかに物語のタネにするか、キャラ同士の関係性をいかに構築するかを考えるのがポイントじゃからのう。うまく関係性を構築できたキャラは、物語で不可欠な存在になるし、それが失敗してしまうと物語がギクシャクしてしまう」

シロ「デルはG太郎の弟子というウルトラマン風設定を素早く構築できたおかげで、主人公としての立ち位置を獲得したわけですね。一方、ホリーはガルドという二重人格設定がいきなり消失してしまったせいで、ロールプレイの方向性に悩むことになった」

ヒノキ「まあ、結果的には、新たな仲間を迎える際に、『いち早く歓迎する熱血リーダーと、俺はあいつを信用しないと斜に構えるクールキャラ』の対比になったわけじゃがな」

シロ「そして、半分ガルドであるG太郎に対して、モヤモヤした気分になっていたのを、NPCのメルとの絡みで解消する流れになった、と」

ヒノキ「その話は、第1部につなげるとしよう」

 

魔神ハンター第1部

 

ゲンブ「第1部はここから、でござるな。第0部に引き続き、9月半ばから始まって、大体2ヶ月ほどのプレイであった」

ヒノキ「カニに襲われているのを助けた人族の娘メルに案内されて、地下水路から上層階に昇った一行が、〈ジーズドルフ解放軍〉を呼称するレジスタンス組織と合流したところから、第1部が始まる。そして、レジスタンスの任務である『密偵救出』『食糧調達』をやり遂げた後、別のレジスタンス組織〈銀の蜜蜂〉からの信頼を得るため、『奴隷購入』の仕事を果たし終わったところまでプレイを進めたのじゃ」

リトル「ミッションの数で言えば、最初に『地下水路からの潜入』『メルを解放軍に送り届ける』の2つを加えて、5つまで達成した形ですぅ」

ヒノキ「ここまでに登場したNPCを整理すると、まずは解放軍のキャラがこうなるのう」

ジーズドルフ解放軍のメンバー

 

マルクス・クルーゲ:解放軍のリーダーを務めるシャドウ族の男(35歳)。6レベルのライフォス神官であり、ファイターとスカウトの技能も持つ頼り甲斐のあるリーダー。レジスタンスの方針としては穏健派で、現在は守りに徹しながら、外部の密偵を支援する形で、情報収集と反乱の好機を探っている。リーダーとしては穏やかな性格ながら、不屈の闘志と責任感で信頼を得ている。

 

・ラルカン:解放軍のナンバー2であり、前線部隊長とも言うべき勇敢な戦士(27歳)。蛮族の海賊に襲われて、外の世界から地下へ連れて来られた過去を持ち、蛮族への闘争心は強い。穏健派のリーダーであるマルクスを尊敬しているものの、自身は好戦的で過激な態度を崩さない。彼が過激な意見を主張し、それをマルクスが宥めることで、解放軍のバランスが維持できている。

 

・メル:マルクスの弟子になる見習い神官の少女(19歳)。食糧調達などの雑務を行ったり、密偵めいた仕事も行っているが、プロの技術を持っているわけではない。ルキスラの密偵ケネス・ノートンという恋人がいたが、彼は蛮族から彼女をかばって死んでおり、彼の話してくれた外の世界へ憧れを持つようになる。

 ホリーはメルに癒し癒される関係を望んでいて、メルも満更ではないようだが、やはりケネスのことが忘れられないでいる。

ヒノキ「本来のシナリオでは、ラルカンもプリースト技能を持っているキャラなのじゃが、本リプレイでは、メルにプリーストの役割を担わせる形に改変したので、ラルカンは純粋な戦士ということにしておる。さらに、蛮族から救われ、後から解放軍に加わったのが以下の4人」

ジーズドルフ解放軍の追加メンバー

 

・カレン・ファランティア:ルキスラの密偵であるシャドウ族の少女(18歳)。素人に毛が生えた程度の技量で、蛮族に捕まり、厳しい拷問の末に殺されそうになったこともあり、現在廃業中。

 デルニールに命を救われたことで、彼に依存的に惚れ込んでしまっている。また、メルに癒されたこともあって、彼女を姉として慕ったりするなど、本来の性格は人懐っこい。心の傷が癒えたなら、メルと共に解放軍の雑務を担当することになる予定。

 

・ヒンソン:貧相な外見のおじさん(年齢設定はアラフォー)。しかし、動物と心を通わせる特技を持っており、彼に世話された騎獣はやる気満々になって、特殊能力[運命変転]を使えるようになるという一芸特化キャラ。

 

・ワジマ:ダークドワーフの鍛治職人。武具をイグニダイト加工する特技を持ち、また[ソソ破皇戦槌術]という流派特技を伝授することができる。

 

・ハルト:将来は優秀な魔法使いになるかもしれない、今はただの少年(10歳前後)。何の特殊能力も持たないが、魔法関係の何らかの特技を思いついたら採用。読者の方がコメントで、アイデアを書いてくれてもOK。

シロ「ヒンソンさんには、うちのイノセントがお世話になってるからなあ」

リトル「カレンさんには、やはり惚れられてしまっているのですかぁ」

ヒノキ「うむ。デルニールが彼女を邪険に扱うなら、彼女は癒しを求めて、メルになびく予定じゃ」

シロ「何だって? 恋仇がさらに増えた? デル、カレン・ファランティアはお前が何としても抑え込むんだ。ボクのメルにちょっかいを掛けさせてはならん」

リトル「無茶を言わないで下さい、シロ姉さん。リウには、恋愛ロールプレイなんて無理ですよぉ」

ゲンブ「ところで、我はワジマのイグニダイト加工に興味があるのだが、1万ガメルが必要なのでござるな」

ヒノキ「うむ。それに加えて、ダークドワーフと懇意になるのに名誉点100点を払うのが本来のルールじゃが、本リプレイではワジマを助けた縁で、半額の名誉点50点で良いものとする。さすがに名誉点をただというのも、大盤振る舞いすぎると思うてのう」

ゲンブ「名誉点は十分稼いでいるからいいとして、1万ガメルか。現在、4000ガメル相当の戦利品を持っているので、あと6000ガメルを稼げばいいのでござるな。個人的に冒険の目標ができたのは、モチベーションを向上させる」

リトル「ところで、ワジマさんの流派特技って、ウォーハンマーでしか使えないんですよねぇ。デルの武器は命中+1効果のあるメイスだし、ウォーハンマーは命中マイナス1だし、持ち替える気にはならないんですよぉ」

ヒノキ「一応、ウォーハンマー持ちじゃなくても使える盾でかばう技《破皇の心得「虎伏」》というものがあって、仲間をかばう際の防護点が+3点される効果じゃ」

リトル「それはデル向きかもしれませんが、戦闘特技《頑健》が習得条件ですねぇ。すぐには習得できないので、レベル5になった時にどうするか考えますぅ」

ゲンブ「武術流派のルールは、2.0時代の地域ガイドを中心に収録されているでござるな。2.5では未採用だが、いずれ採用される日が待ち遠しい」

ヒノキ「今でも、ザルツ系の流派特技は習得しても構わないがのう」

ゲンブ「ザルツ博物誌に収録されている12流派には、グラップラー向きの格闘流派が一つもないでござるよ」

ヒノキ「まあ、習得したい流派に応じて、キャラの育て方を考えるも良し、自分のキャラに応じた流派を探すも良し。ただ、ルールが2.0から2.5にバージョンアップしたことで、一部の戦闘特技が改変されて、既存の流派データも修正せねばならぬわけだし、GMマガジンでそういう記事も出ておったが、流派ルールを未採用ならば、気にすることはない。今回の[ソソ破皇戦槌術]もミストグレイヴ専用流派ということで、シナリオ内で紹介されているから触れてみた程度。キャラに合わないなら、無理に使用する必要のない追加ルールということじゃ」

ゲンブ「ソード・ワールド2.0の流派は、結構な種類がサプリメントに掲載されたので、それらを2.5対応ルールとして一冊にまとめた『流派ブック』なる本が出てくれると嬉しいでござるな」

 

今後の方針

 

ヒノキ「ジーズドルフ解放軍以外では、〈銀の蜜蜂〉のビシャナ・ヨーヨーと、助けた奴隷の少女ミサ&コヨミ、そして煌びやか卿アー・ヌルチェ、バルカン種族の情報屋(ホリー=ガルダ姐さんの舎弟)のロドニー、G太郎の舎弟にして煌びやか卿の密偵でもある(地上の霧の街から来た)名もなき蛮族A、それにコボルド窟のオードル・プルなんかが関わったNPCといったところか」

シロ「アリナ様。騎獣調教所のフーララバラお姉さまを忘れています」

ヒノキ「おっと、ホリーにとっては大切なキャラじゃったな。まあ、それらのNPCたちと関わり合って、物語を紡いだのが第1部であり、今後の第2部でもプレイヤーキャラの行動によって、関わりがより深くなることもあろう」

ゲンブ「ミサ&コヨミは、ハルトと関係を持たせたいでござるが、彼女たちは解放軍にスカウトできないでござるか?」

ヒノキ「当面は、ビシャナの宿屋の手伝いをさせようと思うておる。ともあれ、第2部は物語内時間で、11日めの朝に開始することになる。解放軍で受注可能なミッションは『ライフォス神像を手に入れろ』。他には、ビシャナのところに行けば、新しく『ワインを買ってきて』ミッションが受注可能。さらに魔神が棲息するという『魔窟を踏破せよ』ミッションも、北にある【戦神の凱旋門】へ行けば受注可能」

ゲンブ「魔窟の情報は、アー・ヌルチェが教えてくれたでござるな」

リトル「魔神ハンターとしては、魔窟がどんなところか早く潜ってみたいですぅ」

ヒノキ「他にはクエストとして、マルクスから『〈銀の蜜蜂〉への親書を届ける』任務を託される。さらにビシャナのところに行けば、追加のクエストがもらえるかもしれない」

ゲンブ「ならば、そのクエストの達成が優先でござるな。二つのレジスタンス組織が懇意になれば、我々も情報を集めやすくなると思われる」

ヒノキ「他には、コボルド窟のオードル・プルのところにコボルドの奴隷を連れて行けば、信頼を得て、ミッションやクエストを受注できるようになる」

シロ「友好的な付き合いの幅が広がると、いろいろな冒険の選択肢が増えるわけですね」

ゲンブ「ただ、選択肢が増えすぎても、どこから解決するかで迷うことにもなる。まずは、手近なところからコツコツと、でござるよ。とりあえず、マルクスのくれる親書クエストと、神像ミッションを果たして、それから他の仕事を考えるとしよう」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。赤字は目的地。

 緑字は新規に記入)

 

蛇の酒蔵ー凱旋門ー?

(梯子) (魔窟)

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コボルドー金床ー ? ー ?

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     大水車ー亡者のー煌びやかな 

      l  神殿  大通路

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   物乞い市場ー 騎獣ー水没通路

    (蜜蜂) 調教所 (梯子)

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     肉の穴ー処刑遊戯場

    (解放軍) 

(当記事 完)