花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、D&Dを中心に世紀末前後のTRPGの懐古話を不定期展開中。

魔神ハンター、第4部準備編(SWミストグレイヴ4ー0)

第4部スタートのお知らせ

 

ヒノキ「魔神ハンター・烈火団ファンの読者のみなさん、それに、これからファンになる未来の希望のみなさん、いよいよ、待望の第4部を開始する時が来たのじゃ。令和4年じゃから第4部。うむ、実にタイムリーじゃのう」

ゲンブ「では、第5部は来年でござるか?」

ヒノキ「そんな先のことは分からん。わらわは時空魔術なぞ習得しておらんから、誰かを未来に飛ばすことはできても、未来に何が待っているかなぞ読めん。しかし、過去は読めるぞ。このようにのう」

シロ「第3部までの物語は、この記事を読めば分かるのですね」

ヒノキ「うむ。真のファンであるならば、過去記事をしっかりとチェックして、魔神ハンターマニアになることを推奨するが、『マニアに非ずばファンに非ず』などと驕ったことを口にすれば、久しからず滅びてしまうのが世の必定じゃからな。作品がツボにハマるほど面白ければ、マニア気質の者は放っておいてもマニアになる。マニア受けだけを狙って、ファンの裾野を広げる努力を怠れば、入る者は少なく、出る者が多い先細り街道まっしぐらと言えよう」

リトル「マニアにしか受けない作品を、カルトと言うそうですねぇ」

ヒノキ「TRPG自体がカルトな趣味と言えようが、ただただ難解で敷居が高いとなると、エンタメ作品としては本末転倒。エンタメにとって大切なのは何じゃ、ゲンブ?」

ゲンブ「楽しさでござる」

ヒノキ「うむ。深く楽しめるのも大切じゃが、軽く楽しめるというのも大事。気楽に楽しめて、かつ奥が深いというのが理想じゃよ。第4部を読むのに、第3部以前を読まなければ楽しめないとなれば、ハードルが高すぎる。第4部から入るお客さんも労せず話に付いて行ける。本記事は、そういう内容を目指している次第」

ゲンブ「なるほど。だからこその準備編でござるな」

ヒノキ「そう。過去のあらすじと今後の目指すべきストーリーをつなげる記事じゃ」

 

ジーズドルフ解放軍の話

 

ヒノキ「まずは、これを見よ。第3部で完成したミストグレイヴ上層階の地図じゃ」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。赤字は現在地。

 緑字は新規に記入。青いラインは安全ルート)


            死者の道ミノタウロス

              l   の門→深層
              l     l  階

蛇の酒蔵ー凱旋門岩棚のーゴミ溜め窟ー炎河橋

(梯子) (魔窟) 城塞  l     l

  l   l   l   l    腕試しの
コボルド窟ー無限ー隠者の地底湖の畔ー通路→深

      金床  迷路 (人魚宮殿)   

         l   l       階

     大水車ー烈火団煌びやかな 

         本部 大通路

         l   l

   物乞い市場ー 騎獣ー水没通路

    (蜜蜂) 調教所 (梯子)

         l

     肉の穴ー処刑遊戯場

    (解放軍) 

ゲンブ「この下にある地下水路から大水車を経て、南の【肉の穴】、別名ジーズドルフ解放軍に到着するまでが第0部。そして、まずは解放軍をパトロンとして、ミッションを果たして行ったのが第1部でござったな」

ヒノキ「うむ。ミストグレイヴのストーリー展開は、ある程度のランダム性で攻略順番が変わってくる可能性がある。最初のパトロンは解放軍か、【物乞い市場】の銀の蜜蜂か、【地底湖の畔】の人魚宮殿の3つから、たまたま偶然、解放軍が選ばれた」

シロ「へえ。人魚スタートの可能性もあったのですか」

ヒノキ「その場合、地下水路の探索を優先するストーリーになっていたやもしれぬ」

ゲンブ「人魚関係のストーリーは、第3部の終わり頃にようやく始まったでござるからなあ。トロピカルとの絡みでタイムリーとは感じたが、あまり深く進展しないまま、トロピカルな時代は終了しそうでござる」

ヒノキ「それならば、米とパンと麺の時代に順応すれば良いだけのこと」

ゲンブ「ミストグレイヴでデリシャスパーティーをしろと?」

ヒノキ「食料調達や食材集めミッションが時代のツボになりそうじゃのう。まあ、蛮族の食材は人族の肉だったりするがのう」

リトル「人を食って喜ぶのは悪魔の所業ですねぇ」

ゲンブ「【肉の穴】はしばしば蛮族の襲撃にあうようでござるから、その状況を改善したい解放軍のために、我々は数々の仕事をしてきたでござるなあ」

ヒノキ「おかげさまで、解放軍から与えられる仕事も残りわずか。第4部のスタートに際して、新たにレベル6推奨のミッションが受注可能になる。その名も『ライフォスの聖宝を探せ』じゃ。内容は、地下水路の秘密の部屋に聖宝が隠されているという情報が入ったので、捜索を依頼するとのこと」

ゲンブ「地下水路でござるか。人魚絡みのミッションでも重要になる場所ゆえ、そちらの探索は一石二鳥になるやもしれぬ。第4部の選択肢の一つに加えておくとしよう」

ヒノキ「他には、地上に出るなら地上のレジスタンス組織に親書を届けるクエストと、解放軍の同志を集めるクエストがあって、それで解放軍の仕事は打ち止めじゃ。情報も出尽くした」

ゲンブ「同志クエストは、現在13名。残り何人必要でござるか?」

ヒノキ「次に★がもらえるのは24人に達したときで、あとは48人に達したときで終了」

ゲンブ「たまに出るランダムイベントで奴隷を救出したら、地道に解放軍送りにすればいいのでござるな」

ヒノキ「以上が解放軍にまつわる大筋じゃよ」

ゲンブ「冒険仕事のパトロンとしては、ほぼ役割終了しているようでござるな」

ヒノキ「うむ。深層階には、解放軍絡みの仕事はないみたいじゃからな。もちろん、当リプレイではオリジナル展開として、烈火団本部が旧ライフォス神殿跡に築かれて、解放軍の秘密先遣基地みたいに扱われておるわけじゃが」

シロ「解放軍から派遣された女性メルに、本部の管理を任せていますからね。公式シナリオよりも、解放軍とのつながりは深いはずです」

 

商売人の道

 

ゲンブ「第1部は、解放軍のための仕事が中心でござったが、第2部に入って商売という新たな目標ができたでござる」

ヒノキ「大経済圏構想という単語は、北方謙三氏の大水滸伝シリーズが元ネタじゃが、渋沢栄一大河ドラマ『青天を衝け』にもタイムリーに影響されておる」

ゲンブ「蛮族の世界では、貨幣経済が未発達である。そんな世界で、金の魅力に取り憑かれた煌びやか卿というオーガの存在に惹きつけられたでござるよ。時期的にキラメイジャーともリンクしていたので、ただの敵役として倒すような気にもなれず」

ヒノキ「公式シナリオでは、ただの貪欲な下衆商人とも受け取られる描写なんじゃがの」

ゲンブ「マッスル太郎が地上の霧の街で、タビットの大商人ザバーラの雇われ人だったという背景もあって、さらに【物乞い市場】や【コボルド窟】といった取り引き場所を行き来しているうちに、分散した市場をつなげるという夢は我々にしか果たせないと思い立ったでござる」

ヒノキ「原始的な蛮族の世界を商業を通じて文明化という当リプレイのオリジナル展開が、どのように転がるか、わらわも先のことはよく考えていないゆえ、その場のノリでストーリーを回すしかなかろう」

ゲンブ「懸念が一つ。大河ドラマが代替わりしたことで、経済の話から武士の争う戦乱の話に移ったでござる。その影響をストレートに受けると、ミストグレイヴも経済から戦乱の世に切り替わる可能性が……」

シロ「先の展開をしっかり考えた上で、大経済圏構想なんて言ったんじゃないのか?」

ゲンブ「まさか。マッスル太郎は昔から行き当たりばったりでござる」

ヒノキ「まあ、市販シナリオがあるゆえ、大筋は決まっているのじゃが、途中のランダム展開にどう対応するかで、ストーリーの細部や小ネタが変な方向に転がるからのう。それがリアルタイムの世相を反映して面白いと思うかは読者次第じゃが、リプレイとしては時流に合わせたノリの良さがブログ連載記事としての躍動感につながっていれば、と思うばかり」

ゲンブ「何にせよ、煌びやか卿はミッションもクエストもくれないのでござるなあ」

ヒノキ「シナリオでは、単にケチ臭い商売人でしかないからのう」

シロ「だけど、当リプレイでは、新進気鋭の才ある商人であるG太郎の商売仲間みたいに振る舞っていますね」

ヒノキ「G太郎のレベルが高いからのう。もしも駆け出し冒険者が相手であれば、もっと傲慢なロールプレイをしていたであろうが、地上の霧の街で活躍した歴戦の冒険者であれば、商売人としての情報網を持つ者として敬意を表してしかるべき、と判断した」

リトル「有能な冒険者であれば、金になるということですねぇ」

ゲンブ「ミッションやクエストをくれるのは、【物乞い市場】や【コボルド窟】の方でござるな」

ヒノキ「とは言え、【コボルド窟】で受注できるのは、ストーリー性のあまりないランダム受注の商品配達のみ。レベル3以上で上層階の、レベル6以上で深層階への荷物運びじゃな。小遣い稼ぎ、経験点稼ぎにはなるが、ストーリーとしてはさほど面白みのあるものではない」

リトル「【物乞い市場】の方はどうですかぁ?」

ヒノキ「ここもランダム受注が多いのう。ワインの配達はプレイ済みじゃが、他には食料調達とティアハートの花の採取ミッションがある。前者は【肉の穴】で受注したのと変わらず、後者は地下水路絡みじゃ。未プレイのミッションを並べると、こうなる」

 

・3レベル以上:『上層階への荷物配達』コボルド窟)

・4レベル以上:『ティアハートの花の採取』(物乞い市場)

・6レベル以上:『深層階への荷物配達』コボルド窟)

 

ゲンブ「他に【物乞い市場】のレジスタンス、銀の蜜蜂絡みでは、深層階の図書館探索クエストと外の世界への脱出法クエストを受注済みでござる」

ヒノキ「図書館絡みでクエストを達成すれば、話が展開するフラグが立つのじゃ。また、銀の蜜蜂絡みじゃとまだまだ未知の情報が出ていないゆえ、頑張って仕事をこなせば得られるビシャナチケットで、攻略に必要な情報を買うのじゃな」

 

第3部の展開

 

ゲンブ「第1部では解放軍絡み、第2部では取り引き先を広げて、ついに我々烈火団の本部を設立に至ったでござる」

ヒノキ「うむ。これによって、お主たちの表仕事の知名度が向上し、いろいろな勢力が『おお、あなたたちが巷で噂の烈火団か。ぜひとも協力関係を結びたい』というストーリーになった」

シロ「密偵としては考えにくいほどの目立ちぶりですね」

ゲンブ「表稼業は、寺社奉行管轄の商業神殿。しかし、その実体は解放軍の秘密アジトにして、外の世界から来た密偵の隠れ蓑でござる」

ヒノキ「言わば、交易商人に扮した隠密スパイじゃからのう。決して珍しい設定ではあるまい」

リトル「ところで寺社奉行って何ですかぁ?」

ゲンブ「時代劇では、宗教関連を取り締まるのは寺社奉行の役割じゃ。町人を管轄する町奉行と、大店商人と結託して私腹を肥やす勘定奉行の三奉行が江戸の社会を仕切っているでござる」

ヒノキ「勘定奉行の説明がおかしいじゃろう。財政担当で、実は江戸に持ち込まれる品々の取り引きにも関与していて、江戸市内よりも外側の関八州の裁きをも担当しておる。つまり、江戸の町に出入りする人や物の管理をするのが仕事なのじゃ」

シロ「それと寺社奉行の方は、江戸時代において戸籍管理を寺がしていたこともあって、現在の法務省の仕事(結婚や出生、死亡の確認、旅行の際の通行手形の発行など)も担当していて、三奉行の中でも最高職と言われていたそうですね」

リトル「なるほど。ミストグレイヴの中で寺社奉行は誰ですかぁ?」

ヒノキ「いや、別にミストグレイヴは江戸ではないので、同じ政治社会システムではないのじゃが、強いて勘定奉行を挙げるなら、煌びやか卿が任命されようか」

ゲンブ「寺社奉行は宗教統括でござるが、地上なら蛮族の主神ダルクレム神殿が該当しそうでござる。しかし、地下にはダルクレム神殿がなさそうでござるからなあ」

ヒノキ「人族視点なら、主神はライフォスじゃが、蛮族領では隠れキリシタンのように迫害されておるからのう。崇拝して安心なのは鍛治神グレンダールで、ものづくりの神でもある。蛮族の間では、ものづくり文化が定着していないゆえ、それを持ち込んだダークドワーフの職人が名誉蛮族として独自の地位を築いておる。しかし、多神教の世界ゆえ寺社奉行のように宗教を統括するような役職は考えにくいのう」

ゲンブ「町奉行も存在せず、欲しいものは力で手に入れる無法がはびこる都市ゆえ、各地の有力者が群雄割拠して、しのぎを削り、自勢力の繁栄と生き残りをかけて睨み合っている世の中と思われ」

ヒノキ「その意味では、江戸の法治社会ではなく、もっと以前の豪族たちの支配権を巡る小競り合いが続く社会。すなわち、鎌倉殿の世界観とも相性が良さそうじゃ、ミストグレイヴ」

 

ゲンブ「ともあれ、第3部は烈火団本部を中心に、戦国乱世っぽい北の地への探索を繰り広げたでござる。本当に波乱万丈なエピソードでござった」

シロ「いざ、北へ向かおうとしたら、ラスボスのヤーハッカゼッシュが出現したからなあ」

ヒノキ「町中をお忍びで歩く暴れん坊将軍みたいな立ち位置じゃからのう」

ゲンブ「バカな。上様がこのようなところにおられるはずが……を素で行く展開だったでござる。弟子のデルニールがかばってくれなかったら、マッスルG太郎の物語が悪い形で完結するところでござった」

リトル「デルがG太郎師匠をかばうことができて良かったですぅ」

ゲンブ「グラップラーは防護点が薄いゆえ、敵からの攻撃をかわすことができなければ、意外ともろいものでござる。その分、連続攻撃の破壊力でやられる前にやれ、の戦術でござったが、さすがにラスボス相手にそれは通じん。これからは防御重視のパーティー戦術も考えなければいけないとみた」

ヒノキ「うむ。現役ライダーのリバイスも、盾役のバイスと、炎のアタッカーのリバイの連携の重要さを見せつけおったから、お主たちも盾とアタッカーと支援魔法の連携戦術を模索するがよい」

シロ「ラスボスとの遭遇は事故みたいなものだったけど、その後は予定どおり、隠者ヴァラルトの迷宮を突破した」

ゲンブ「ヴァラルトは、少年姿のナイトメアでござったな。蛮族嫌いで、一応は人族の味方。隠者らしく迷宮の奥に引きこもっていたが、ミストグレイヴの現在の情報を教えることと引き換えに、パトロン役になったでござる」

ヒノキ「上層階の地図を完成させたことで、ヴァラルトの信頼を勝ち得るに至って、新たなミッションを提示してくれた。その名も『友人エーリカ・ベレの生死を見届けてほしい』じゃ。レベル5推奨ミッションで、深層階の【流血回廊】にある牢獄に無実の罪で囚われたエルフの女性が今、どうなったか見て来てくれ、という内容」

ゲンブ「これはまたタイムリーでござるな。トロピカルなプリキュアはもうすぐ終わるでござるが、その後、ストーンオーシャン的な展開が期待できるでござる。よし、第4部の最初のミッションは、石の海に囚われたエルフの娘を解放するとしよう。深層階が烈火団を待っているでござるよ」

ヒノキ「まあ、それで決定なら、早速ミッション開始と行くかのう」

シロ「いやいや、アリナ様。他のミッションも一応、確認させてください」

リトル「第3部の他の冒険の総括も必要ですぅ」

 

ヒノキ「ヴァラルトの迷宮を抜けた烈火団は、北の地で勢力を誇るゴブリン王ムルカグンドリの統べる【岩棚の城塞】の食客となった」

シロ「いえいえ、彼らの食べる肉のご相伴には預かっていないため、食客というほどの仲ではありませんとも。ボクのポリシーで、ゴブリンと仲良くするのは抵抗があるわけで」

ゲンブ「それでも、彼はパトロンとして設定されているでござるからなあ。グールメイジの討伐任務を果たして、信用を勝ち得た烈火団は、ムルカグンドリの敵であるトロール兄弟討伐ミッションを引き受けた」

リトル「トロール兄弟は、ちょうど【肉の穴】襲撃計画を立てていたから、解放軍と協力して撃退したんですねぇ」

ヒノキ「次にムルカグンドリが提示するミッションは、レベル4以上が推奨の『黄金鎧を入手せよ』じゃ」

ゲンブ「なるほど、聖闘士の話でござるな」

ヒノキ「違う。【無限の金床】にいるダークドワーフの鍛冶屋に鎧を発注したのに、ちっとも届けに来ないので、ムルカグンドリの名前で奪い取って来るように、とのこと」

ゲンブ「力づくという発想が蛮族っぽいが、商売人としては交渉で何とかしたいところ。ダークドワーフの鍛冶屋は大経済圏構想に必要な勢力であるため、下手に敵対する真似はしたくない」

ヒノキ「シナリオでは、話し合いで解決という選択肢はないため、交渉で解決したいなら、オリジナルで何か考えなければならぬが」

ゲンブ「とりあえず、面倒そうなミッションでござるな。方針が立つまでは後回しにした方がよいかもしれぬ」

シロ「大体、どうしてゴブリン王のために、ボクたちが悩まないといけないんだ?」

ゲンブ「これも魔窟コンビニのためでござる」

 

ヒノキ「魔窟の踏破も、第3部の重要ミッションの一つじゃったな」

リトル「魔窟は邪悪な魔神が潜む場所だからぁ、魔神ハンターとしては主目的の一つですぅ」

ゲンブ「全100階層あるという話でござるが、とりあえず様子見として地下10階までを踏破した」

リトル「次は地下20階を目指しましょぉ」

ヒノキ「魔窟は10階単位でボスが出現する。最低でもボスを1体倒さなければ、脱出できない構造となっておる」

ゲンブ「地下20階のボスは何でござるか?」

ヒノキ「それは教えるわけにはいかぬ」

シロ「地下10階のボスは、レベル4魔神のアザービーストだったんだなあ。そこから推測すると、次はレベル5じゃないかな」

ゲンブ「レベル5なら普通に勝てようが、先に深層階を探索して、その攻略難易度を確認してから、魔窟探索に移るのがいいと見た。魔窟に潜ってバトるだけでは、物語的に面白くない。それよりも、未知の地の冒険を読者は求めてるでござる」

シロ「そうかな? 魔神ハンターらしく、魔窟で頑張れ、さもないとタイトルに偽りありだろうとツッコミ入れる読者さんもいると思うぞ」

ゲンブ「50階まで探索すれば、魔窟コンビニの設立許可が降りるでござるが、魔窟ミッションは一気に進めたいでござる」

シロ「まあ、深層階は物語を進めるために絶対に潜らないといけない場所で、魔窟は必ずしもそうではない。第4部の初めは、深層階を覗いてみる方が面白そうで、魔窟はその後に経験点稼ぎのために使うのがいいかな」

 

ヒノキ「そして、第3部の後半で、人魚の宮殿のある【地底湖の畔】に来たのじゃ」

ゲンブ「人魚の信頼を得るには、人魚の奴隷を解放しないといけなかったわけで」

リトル「煌びやか卿から人魚の奴隷を買いとって、それから人魚と接触したですぅ」

シロ「この辺、話が入り組んでいるんだよなあ。トロール兄弟を撃退するミッションを挟んでいたから」

ゲンブ「第3部では、人魚たちの信頼を得て、パトロンになってくれるところで続いた。本格的にミッションを果たしていくのはこれからでござる」

ヒノキ「うむ。人魚の女王パランティーナが最初にくれるのは、レベル3以上推奨の『マーマンの宝を取り戻せ』なのじゃ。魚人ギルマンの王と交渉して、大切な〈人魚姫の髪飾り〉を取り戻して欲しい、とのこと」

ゲンブ「確か、ギルマン王との面会には、大好物の〈ストロベリーオイスター〉を12個献上しなければならない、と記憶する。そのために地下水路を探し回らねばならないとか」

シロ「人魚と魚人のいざこざに巻き込まれるストーリーになりそうだな。ボクたちの任務は深層階にあるので、そういう寄り道に関わっている時間があるかどうか」

リトル「だけど、人魚さんを助けたら、ミストグレイヴから脱出するための算段が付けられますぅ」

ゲンブ「人魚を助けるのは、トロピカルでタイムリーというノリがあったでござるが、時期を逸すると、何を優先するか悩むでござるなあ」

シロ「ゲンブは深層階に行きたいんだろう? 先にそちらを見てから、地下水路を優先するか、魔窟に潜るかを考える。メインストーリーが深層階で待っている以上は、それを優先した方がいいんじゃないか」

 

密偵のメインストーリー

 

ヒノキ「では、メインストーリーという単語が出たので、お主たちの密偵としての進捗状況を確認しようか」

ゲンブ「最重要は『霧の街の防空施設を無力化する方法』でござるな。深層階にある【翡翠のピラミッド】が魔力を供給しているらしいので、そこを調べるのが近道ということになろうか」

リトル「ユリア・ミルドリスさんの行方は、【物乞い市場】を影で仕切っている『紅の水魔ソニア・ゾラ』さんが知っているそうですが、そちらのクエストで深層階の【月の図書館】の位置を調べないといけないのですねぇ」

シロ「〈破剣の星槌〉も深層階のダークドワーフの手に渡ったとの情報を、人魚が教えてくれたなあ。どの目的も、深層階で達成できそうなのは間違いない」

ヒノキ「そういうことで、深層階の探索から始まる魔神ハンター第4部。次の記事からいよいよスタートじゃ」

(当記事 完)