花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

ウェンディーズ「伝説の宴RPG」話

突然のハンバーガTRPGネタ

 

NOVA「ロードスの話をしていたはずが、何故か料理話に飛躍して、気がつけば英語のルールを紹介する記事になってしまった」

ヒノキ「まるで、帰らずの森に迷い込んだ気分じゃのう」

翔花「よくあることじゃない」

シロ「いや、よくはないと思うぞ。ボクは迷子の子猫ちゃんになるのは勘弁だ」

NOVA「全員いるか? ゲンさんと、リトル君と、ケイPは?」

ゲンブ「ここにいるでござる」

リトル「リウもいます」

ケイP『私もここに』

NOVA「俺を入れて全部で7人か。昔のTRPGリプレイだと、GMを入れて6人パーティーは当たり前だったんだが、キャラが6人もいると、口数の少ないプレイヤーのセリフを編集するのが大変だったりするんだなあ。うなずきエルフのマイス君とか、懐かしいぜ」

ヒノキ「最近のリプレイは、4人パーティーが標準じゃからの」

NOVA「俺が実プレイで慣れているのはGMを入れて4人だな。6人パーティーが標準のウィザードリィRPGなんかは、一人2キャラを担当してもらったりしたり、3人プレイヤーでプレイする方法をいろいろ考えたこともある」

ヒノキ「で、唐突に紹介しようと思った『伝説の宴TRPG』では、どんなキャラを作れるのじゃ?」

NOVA「うむ。君たちは女王ウェンディーの治めるフレッシュトヴィア王国の城塞ビーフズキープに集う勇士部隊(オーダー)の若者だ。このオーダーというのが、騎士団と料理の注文のオーダーの2つの意味を掛けていて面白いな。

「オーダーのメニューは14種類。例えば、スパイシー・チキン・サンドイッチ部隊所属の団員は、炎の魔法を使う魔法使いだったり、チキンナゲッツ部隊は、奇襲攻撃の得意な盗賊的なキャラだったり、ベーコンネイター部隊は重武装のファイターだったり、ファストフードのメニューそれぞれがキャラクタークラスになっているんだ」

ヒノキ「だったら、フライドポテト🍟には何ができるというのじゃ?」

NOVA「英語だとフレンチフライ部隊になるな。説明文を訳すと、こうなっている。『あらゆる場面で、究極の付き人になってくれます。フレンチフライ部隊で研鑚した者がいなければ、パーティーは本当に完成しません。あなたは少し塩辛く、時にはソース味であったりもします。誰もがフレンチフライを愛しています。そう、誰もが』」

翔花「それは、料理の説明か、それとも職業の説明か分からないわね」

NOVA「うまく掛けてあるんだよなあ。付き人の元はサイドキックなんだが、助手ともサイドメニューとも受け取れるし、パーティー冒険者仲間の意味と、食事会の意味がある。塩辛くも、性格が辛辣と受け取ることも可能。こんな掛け言葉をセンス良く訳すには、いろいろと言葉遊びが必要だろうな」

ヒノキ「しかし、それだけだと、結局、何ができるか分からんぞ」

NOVA「基本的には支援系のキャラになるな。レベル1だと、味方のフロスティ部隊員と連係してスキル使用が有利になったり、相手の妨害を受けずに戦場を駆け抜けたりできる。レベル2だと、近くの相手のHPを回復できる。レベル3だと、飛び道具攻撃に+2ボーナス。レベル4だと、仲間がダメージを与えた際に追加でD6ダメージを加算する攻撃支援能力。レベル5だと、毎食事ごとに一回だけ使える必殺攻撃ボトム・オブ・ザ・バッグ。これは盗賊のバックスタブ(背後からの奇襲攻撃)みたいなもので、12D4+4ダメージを与える大技だ」

ヒノキ「要は、HP回復能力を持った盗賊みたいなものか」

NOVA「そういうことだな。しかし、12D4というのは恐ろしいぜ。4面ダイスをそれだけ振るゲームは初めて見た。このゲーム、やたらとD4推しなところがあって、能力値を決めたり、HPを決めたり、何でD6じゃなくてD4なんだろうと思わなくもない。基本はD&Dと同じD20システムだし、ルールの表記スタイルもD&D的なので、経験者には分かりやすいルールなんだがな」

 

翔花「フレンチフライの話はいいから、もっと順を追って話して欲しいな。このゲームには、花粉症ガールは出てくるの?」

NOVA「お前は、ハンバーガー店のメニューに、杉花粉入りの何かがあると思うのか?」

翔花「アメリカの健康ドリンクに、花粉エキスが売られているかもしれないじゃない」

NOVA「少なくとも、このゲームで飲める回復ドリンクは、レモネード(D8回復)とストロベリー・レモネード(D12回復)だけだ」

翔花「じゃあ、NOVAちゃんが作ってよ。花粉エキスを飲めばD20回復するゲーム」 

ポーレンリフ スウェーデン花粉エキス末 90包入 2個セット

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NOVA「一応、スウェーデンだったら、花粉エキスが健康志向の薬であるらしい。事実は妄想よりも奇なり」

 

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司祭と神々の話2(ロードスRPG編その7)

ロードスの神さまの話の続き

 

NOVA「今日は、俺のサイト『ホビー館』の19周年記念日なんだが、特にイベントをすることもなく、ロードスの話の続きをするぞ」

翔花「せっかくの記念日なんだし、いつもと違うスペシャルな記事を書けばいいのに」

NOVA「だったら、こう言おうか。俺のサイトの19周年を祝うために、ロードスの神さまたちが降臨してくれたとか」

ヒノキ「ならば、わらわが戦神マイリーになろう」

翔花「だったら、私は大地母神マーファ様ね」

NOVA「他に、ファリスをやってくれる人はいないかな?」

ゲンブ「さすがに至高神に扮するのは、恐れ多いでござる」

シロ「ボクも神様って柄じゃない」

リトル「怪獣の神なんていないの?」

NOVA「神獣ならクリスタニアの方にいっぱいいるけどな。だったら、そのうちクリスタニアの神獣の話でもするか。ここは怪獣の眷属が多いから、そういう話の方が盛り上がるかもしれん。だが、今はロードスの話だ」

ケイP『ところで、マスターNOVA。ロードスの神聖魔法で最高レベルの一つは、神を自分の体に降臨させるコール・ゴッドなんですが、マスターは先日、GODZILLAの魂をその身に降臨させたのですよね。お体に影響はありませんか?』

NOVA「そう言えば、あの現象って言わばコール・ゴッドジラみたいなものか。ここがロードスなら、俺の魂は砕け散っていたかもしれないんだな。まあ、俺が神さまの降臨を願ったわけではなく、向こうが勝手に俺の体に入ったわけだから、どちらかと言えば、カーラさんのサークレットみたいな形かもしれんが。とにかく、ゴジラ憑依の影響はないぜ、たぶん。尻尾が生えたり、背びれが伸びたり、口から放射能火炎を出したりすることはない」

翔花「すると、NOVAちゃんがこれを機に、怪獣の仲間入りってわけじゃないんだね」

NOVA「当たり前だ。俺はイモータルを目指す時空魔術師だが、それでも、ただの人間なんだ。今はそれでいい」

ヒノキ「ゴジラの魂を憑依させて平気という時点で、ただの人間とは言えない気もするがの」

 

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新生・ヒノキ三獣士と竜の魂

四獣の眷属たち

 

シロ「アリナ様、お待たせしました。本日のスイーツでございます」

ヒノキ「おお。屋久島名物のたんかんを使ったデザートとは、さすがシロじゃ。たんかんは柑橘系フルーツの一種で、漢字では桶柑とも短桶とも書く。元々は、中国広東省原産の亜熱帯作物じゃったが、明治時代に台湾を通じて日本にもたらされ、奄美大島や沖縄などで栽培されている」

ゲンブ「ポンカンとは何が違うのでござるか?」

ヒノキ「ポンカンはインド原産で、伊予国、今の愛媛で多く作られておる。ミカン、イヨカン、ポンカンが日本の柑橘類の中ではメジャーどころになろうか」

ゲンブ「ポンカンと言えば、ポンジュースの原材料でござるな」

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ヒノキ「それは、ちと誤解じゃ。ポンジュースのポンの語源は、日本(Nippon)のポンらしい。さらに柑橘果汁のことをオランダ語でponsと言い、調味料のポン酢の由来もそこから取られたと聞く。ポンカンのポンの字はインドの地名が語源なので、ポンカンとポンジュースとポン酢は同じポンでも全て違う意味ということになるが、結局は柑橘類ということで一括りにできそうじゃ」

ゲンブ「それで、ポンカンとタンカンの違いはどこに?」

ヒノキ「タンカンは、ポンカンとネーブルオレンジの交配種で、より甘みが濃いと聞く。ただし、皮がむきにくいのが難点だともな」

リトル・セイリュウ「さすがはアリナ様。物知りなんですね」

ヒノキ「な〜に、精霊ネットで手に入れた知識に過ぎん。セイリュウの子よ、おぬしもしっかり勉強して、修行して、父親に負けない立派な男になるんじゃぞ」

ゲンブ「うむ。我々は長らくセイリュウが裏切ったと誤解しておったが、この地球を守るために汚名を受けても戦い続けていた誇り高き戦士だったと知って、反省しておる。下手な風評に惑わされてはいかんでござるな」

ヒノキ「それは、わらわのせいでもある。セイリュウ自身に口止めされていたとは言え、多くの地球怪獣がエイリアンXに操られていた不名誉を打ち明けることもせず、失踪したセイリュウの名誉を守ることもできなかった不甲斐なさよ。まさか、目と鼻の先の屋久島で、人知れず戦っておったとは」

シロ「師匠は、ボクの恨みや怒りに対して、何の言い訳もせずに、ただ気持ちを受け止めた上で、稽古をつけてくれました。だから、リトルのことはボクがしっかり守らないといけないんです」

ヒノキ「シロや。前も言ったように、お前は少し思い詰めすぎるところがある。セイリュウの子のことも、お前一人で抱え込むものではない。わらわたちにも、かつての友の忘れ形見として、しっかり面倒をみる責務、いや権利があるのじゃよ」

ゲンブ「我も子どもは大好きだからな。お前も大きくなって、粉杉殿といずれ再び旅をする日が来るであろう。セイリュウの子は我らに任せて、お前は自分の進むべき道を進めばいいぞ」

シロ「ボクの進むべき道……それは一体?」

ヒノキ「今は落ち着け。まだ屋久島から帰って来たばかりなのじゃから、そう急ぐ必要はない。それに……お前がまたすぐに旅に出たら、わらわのスイーツは誰が作ると言うのじゃ? お前の一番為すべきことは、そのスイーツ作りの技をリトル・セイリュウに託すことと心得よ」

リトル「ええ? リウがスイーツ作りをするんですか?」

ヒノキ「リウ?」

リトル「あ、すみません。自分のことを昔はリウって言ってたんです。リトルがきちんと発音できなくて。今でも、ついつい気が抜けて甘えてしまう時には、リウって言ってしまったり」

ヒノキ「良い良い。ここでは甘えて、リウと言ってもな。セイリュウの子じゃから、リュウであることは間違いないしのう」

リトル「ええ、アリナ様。父からは厳しい方だと聞いておりましたが、本当はお優しいんですね」

ヒノキ「何を言うか。わらわが優しいのはきちんと自分の仕事をする者のみじゃ。戦いのない平時においては、手に職を付けるのも大事。まずは、シロからクッキングの仕方を学び、わらわのパティシエ2号になるがいい」

リトル「分かりました。シロ兄さ……いや、シロ姉さん。スイーツ作りの技を、リウに教えて下さい」

シロ「ああ、パティシエ修行の道は厳しいぞ。まずは、食器洗いからだ。すぐに行くぞ」

ヒノキ「だから、落ち着けと言っておるのじゃ。まずは、せっかくのスイーツ、みなで味わうとしよう。新兄さんとコナっちゃんと、ケイPも呼んで来るといい」

 

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屋久島より帰りて(仕切り直しみたいな回)

トリオ・ザ・花粉症ガール

 

翔花「ヒノキちゃん、たっだいま〜♪」

ヒノキ「おお、よく無事で帰ってきたのう」

晶華「1号のお姉ちゃんと、2号の私と、そしてV3のリナ老師。これで、3人の花粉症ガールが勢揃い、と」


Kamen Rider Sanka (Kamen Rider V3)

 

NOVA「だったら、俺が立花藤兵衛みたいな立ち位置か」


俺は立花藤兵ェだ!

ヒノキ「すると、わらわも新兄さんのことをおやっさんと呼ばねばならぬのか?」

NOVA「いやいや。俺は翔花と晶華の父だけど、ヒノキ姐さんの父になった覚えはないですよ。今までどおり、互いに兄さん姐さんと呼び合う関係で」

翔花「ヒノキちゃんがNOVAちゃんの姐さんで、NOVAちゃんがヒノキちゃんの兄さんってどういうこと? どっちかが妹とか弟になったりしないの?」

NOVA「この辺は複雑でな。年齢的には明らかにヒノキ姐さんの方が上だから、敬意を表して姐さんだ」

晶華「本当は、おばさんか婆さんと呼ぶのが正解なんだけどね」

ヒノキ「ほう、アッキー。わらわにケンカを売るとは、修行がし足りんようじゃの」

晶華「キャー、NOVAちゃん、助けて〜」

NOVA「今のは晶華が悪いだろう。ヒノキ姐さんに謝るんだ」

晶華「仕方ないわね。NOVAちゃんがそう言うなら、謝るわ。ゴメンなさい。おわびに、このブルーアイズをあげるわ」

ウルトラマンタイガ DXトレギアアイ

ウルトラマンタイガ DXトレギアアイ

 

NOVA「何で、それがブルーアイズなんだよ。そんな闇まみれな変身アイテムをもらって喜ぶ子供がいるか! 同じ青いメガネなら、これにしなさい、これに」

ウルトラマンジード DXウルトラゼロアイNEO

ウルトラマンジード DXウルトラゼロアイNEO

 

NOVA「メガネンジャーはゼロアイを推奨するけど、トレギアアイは推奨しません」

晶華「何でよ。同じメガネじゃない。メガネ差別反対!」

NOVA「いや、世の中には良いメガネと悪いメガネがあってだな。まずは、メガネンジャーの基本設定を確認しろ。この記事だ

晶華「ええと、真実を覆い、隠蔽する闇の眼鏡ダークグラスに選ばれた、メガネンジャーの宿敵インペイダーって連中がいるのよね。死に設定だけど」

NOVA「死に設定じゃない。トレギアこそが、そのインペイダーの手先なんだ」

晶華「え、そうなの?」

NOVA「ああ、うちのブログ世界では、トレギアは闇の眼鏡戦士インペイダーの一員だと、今ここに認定する」

ヒノキ「ほう。わらわたちメガネンジャーの宿敵の一人がトレギアじゃったとは、この日野木アリナの目をもってしても見抜けなんだわ」

NOVA「うむ。奴らは隠蔽工作に優れていて、巧妙に姿をやつしているからな。しかし、その一人がトレギアだと判明した以上、手繰り寄せれば、他のメンバーの正体もいずれは判明するはずだ。その時こそ、メガネンジャーとインペイダーが虚実入り混じり、陰陽を伴い、雌雄を決する時!」

 

翔花「あのう、メガネンジャーの物語は翔花2号の晶華、アキちゃんの管轄で、ず〜っと屋久島で修行していた私にはちっとも付いて行けないんですけど〜(涙目)」

NOVA「メガネンジャータグを使って、過去記事を読め」

翔花「今から?」

NOVA「いや、まあ、別に急ぐ必要はないと思うがな。しかし、メガネンジャー以外にも、お前が修行している間に、いろいろ創作設定が増えたりしたからなあ。この辺りで、創作設定を整理する時期かもしれない。よし、俺の拠点に帰ったら、お前はケイPたちと協力して、花粉症ガールの創作設定を整理しながら、令和の時代との情報格差を埋めるといい。それがアシスタントガールとしての訓練にもなるだろう」

翔花「ええと、つまり私が主役の物語・翔花伝は、一先ず終了ってことね」

NOVA「まあ、翔花の冒険物語は一度仕切り直して、新たにヒノキ姐さんの管理するコンパーニュ記という形で、発展継続する形だ」

ヒノキ「ヒヒヒ。仮面ライダーが終わって、仮面ライダーV3が始まるみたいなものじゃな」

翔花「うん。私は花粉ライターJUHOで1年間、主役を務めたから、それでいいや。NOVAちゃんや、ヒノキちゃんが死んじゃうよりは、二人とも健在な令和の時代の方がよっぽどいいよ」

NOVA「ちょっと待て。俺とヒノキ姐さんが死ぬだと? 花粉ライターJUHOって、何の話をしているんだ?」

翔花「ああ、こことは違う時間軸。令和と違う元号の珠保時代ってのがあって、平成ライダーの後番組として花粉ライターJUHOってのが始まって、私が主役だったんだけど、そこでNOVAちゃんたちが死んじゃったので、私の力で奇跡を起こして、新世界が始まったの。それが、この令和時代ってわけ」

NOVA「つまり、俺とヒノキ姐さんが珠保時代にまかり間違って戻ったりすると?」

翔花「う〜ん、たぶん、死んじゃうんじゃないかな〜」

ヒノキ「何と。新兄さん!」

NOVA「ああ、ヒノキ姐さん、これは何としても負けられねえな」

ヒノキ「そうとも。いずれ来たる令和VS珠保のゴブリンスレイヤー対決には、令和という元号の存続ばかりか、わらわと新兄さんの命も掛かっておるようじゃ!」

 

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新たな守護者(新・屋久島編その8 完結編)

今は亡き永井一郎さんの声で

 

 屋久島という名の島がある。

 葦原中つ国は筑紫島の南方に浮かぶ辺境の島だ。

 かつて、この地には、暗黒の星界より飛来した破壊神スペースGの末裔が復活し、地上の全てを結晶化させようとしていた。

 大地母神ガイアは、破壊神と同じGの眷属たるセイリュウの力でスペースGを抑えつつ、島を結界に封じ込めて、破壊神の力を外界に出さぬよう取り計らった。しかし、全盛期の力をすでに失っていたセイリュウが敗れ、島に眠る巨大蛾モスラの大いなる力が奪われるのも、もはや時間の問題かと思われた。

 状況を打開すべく、ガイアはモスラの力を宿すことのできる存在として、屋久杉と親和性の高い精霊少女、花粉症ガールの粉杉翔花を選び出し、その父たる時空魔術師、時空神クロノスの使徒でもあるWhite NOVAに夢でメッセージを送った。

 

 NOVAは娘の修行のために快諾し、翔花の旅が始まった。阿蘇の地の麓にあるコンパーニュの塔にて、植物精霊の先達である日野木アリナの歓待と訓練を受けた翔花は、アリナの従者で、セイリュウを父の仇と見なす忍びの少女シロと出会い、衝突の末に心を通わせることになる。

 

 結界に覆われた屋久島の地に踏み込むことができるのは、「花の巫女」と「獣の巫女」の資格を持った二人の乙女とされた。

 翔花とシロ、そして従者のケイPマーク2は仲間たちの支援を受けて、タイムジャッカーと名乗る妨害者の襲撃を逃れ、屋久島の地に到達。そして、翔花はモスラの力を宿すための試練として時空を超えた旅を行い、一方でシロは父の仇と見なしていたセイリュウと束の間の交流を果たし、二人の乙女のそれぞれの修行が展開された。

 時代の変わり目の混乱期ゆえか、翔花の旅はガイアの当初の思惑よりも長期に渡り、精霊少女は急激な成長を遂げることとなった。

 その一方、師匠のセイリュウと亡き父の過去の経緯を知ったシロは、自らの復讐心を切り捨て、さらにスペースGを倒すための力を得るために自らの女をも捨てる決意をする。

 男として成長を果たしたシロ、改めビャッコとセイリュウの共闘の末、スペースGの体内に取り込まれていたセイリュウの子リトルは救出されるが、代わりにセイリュウが命を落とし、その力はスペースGに奪われる。

 

 窮地のビャッコとリトルの前に、時空を翔ける少女として成長した花粉症ガールが降臨した。

 永劫にも続くと思われた不思議時空での戦いの末に、スペースGを撃退した翔花ではあったが、少女を捨ててワイルド男になったビャッコに戸惑い、その絆は決裂するかに思われた。しかし、ガイアの計らいで再び少女に戻してもらったシロは、翔花とのパートナー関係を構築し直すことに成功する。

 

 かくして、破壊神の結晶に呪われた島での試練と戦いは終結し、平和が訪れたかのように思われた。

 しかし、神と精霊と人の間に、もう一つの波乱が発生しようとしている。

 大いなる力を持つ者には、大いなる責任が生じるゆえに……。

 

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司祭と神々の話(ロードスRPG編その6)

今回は神さまの話

 

NOVA「今回はロードス職業話の続きをするぞ。これまでは騎士、戦士、盗賊、精霊使いと順に話してきたが、いちいち記事にリンクを張るのも手間なので、昔の記事を読みたい人は『ロードス島』カテゴリータグを利用して欲しい」

ヒノキ「さて、残すところは司祭と魔術師じゃったが、確か司祭はわらわの担当で、魔術師はアッキーの担当だったはず」

晶華「ええ? 魔術師はNOVAちゃんが代わりに解説するって言ってたよ」

NOVA「その通り。そして、せっかくなので、司祭もこの際、俺が引き受けたいと思う」

ヒノキ「何と。神霊であるわらわを差し置いて、新兄さんが司祭の話をすると言うのか?」

NOVA「一応、俺もゴブリンスレイヤー妄想リプレイで、知識神の神官戦士、学術騎士とか救世主とも呼ばれるジャン・ボーグナインの担当なんだから、神さまの話をしてもいいと思うんですよ」

ヒノキ「ふむ。それでは、知識神官の伝説的な講義を拝聴しようとするかの。わらわはサポートに回るとしよう」

NOVA「ところで、司祭(プリースト)の話をするなら当然、神さまの説明もしないといけないんだが、ロードスの神さまは初代ソード・ワールドの神さまと共通なので、すでに記事書きしていたりする」

ヒノキ「うむ。この記事じゃな」

NOVA「そこから、フォーセリアの神のリストと簡単な説明を抜粋します」

フォーセリアの神々

 

★六大神

 

1.至高神ファリス:正義と秩序を司る光の神の王。王侯貴族がもっぱらの信者で、ヴァリスやアノスといった国では国教と認定して、聖王国を称している。

 

2.戦神マイリー:名誉ある戦いと勝利を推奨する神。騎士や傭兵が主に信仰する。

 

3.知識神ラーダ:学問や知識、賢明さを推奨する神。魔術師や賢者、研究者が主に信仰する。

 

4.商業神チャ・ザ:商業や人々の交流、幸運を司る神。商人や、ささやかな幸運を願う一般市民に人気が高い。

 

5.大地母神マーファ:自然を司り、農耕や猟を奨励。さらに豊穣の意味合いで結婚の守護神でもある。農夫や猟師、地方の村人に人気が高い。

 

6.暗黒神ファラリス:ファリスと対立する邪神の代表格。自由の名の下に、欲望を肯定し、法による秩序を否定する。犯罪者やならず者に信者が多く、ロードスでは暗黒の島マーモが、アレクラスト大陸では混沌の国ファンドリアが国教としており、蛮族や犯罪者の社会を現出している。


★他の神々

 

7.月の神フェネス:太陽を司るファリスの弟神で、中立神の王として、クリスタニアの地に渡る。そこで神獣の世界を構築し、自らは銀狼の姿となる。アレクラストでは信者が少ない。

 

8.芸術神ヴェーナー:芸術や詩、物語を司り、歴史や運命にも関与する。吟遊詩人の神でもあり、芸事や娯楽を好む庶民に愛されている。

 

9.盗賊神ガネード:手先の器用さやギャンブル的な幸運を司る。元は匠の神であり、技術を重んじる職人の神でもあるが、悪名のために公然と信仰する者は少ない。表立ってはチャ・ザを信仰しながら、こっそりガネードにも成功を祈るケースも。

 

10.鍛冶神ブラキ:ドワーフの主神。フォーセリアの他の異種族であるエルフやグラスランナーは神を信仰しない(ルール的にはプリーストになれない)ため、人間以外にはドワーフのみが神を崇める。人間の中では、鍜治屋や鉱夫といった金属関係の職種の者に信者が見られる。

 

11.名もなき狂気の神:邪神の一柱。正体不明で理解不能。常識外の行動を推奨し、妄想や幻想を常態と考え、突飛な考え、新奇なアイデアをもたらすとも。戯言を繰り返す狂人まがいの人間を称して、「名もなき狂気の神に取り憑かれた」と冗談的に揶揄することも(ゲーム内外問わず)。自分がそうだと自覚している信者は少ないが、「何だかよく分からないけど、神の声を聞いた」と妄想に駆られるケースも。真の啓示なら、大抵は神の名前もはっきりするはずなので。

 

12.破壊神カーディス:邪神の一柱。不死者の神でもあり、大地母神マーファの不倶戴天の敵。ロードス島の神話に大きく根差し、表立って行動するファラリス信者の陰で、いろいろと暗躍している。暗黒の島マーモは、破壊神カーディスの亡骸が眠る地で、カーディス復活を軸とするドラマが、ロードスの終盤のクライマックスになる。

 

13.死の海の神ミルリーフ:邪神の一柱。海の亡者の神で、コンピューターゲームソード・ワールドや、原作小説『死せる神の島』に登場するボスキャラ。海洋冒険限定のマイナーなローカル神だけど、バイオハザード並みのゾンビわらわら状態を現出したため、インパクトは大きい。

ヒノキ「以上は、昔のソード・ワールド完全版ルールブックに掲載されていた神々じゃの」

NOVA「ええ。その本は、90年代末期のフォーセリア集大成的な大著でした。これとソード・ワールドロードス島ワールドガイドは、今でも俺のエピックトレジャリーみたいなものです」

ソード・ワールドRPG 完全版

ソード・ワールドRPG 完全版

 

ヒノキ「感慨にふけるのも結構じゃが、今の話を続けてもらおうか」

NOVA「ええ。まずは手っ取り早く、司祭の上級職の話から」

 

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今さらロードスサプリの話

9月発売のサプリの話をもう一度しよう

 

晶華「やっほー、リナ老師。遊びに来たよ〜。NOVAちゃんも一緒だよ〜。ロードス話の時間だよ」

ヒノキ「おお、アッキー。無事だったか。お主がなかなか帰って来ない、と新兄さんが嘆いておったのじゃが」

晶華「え、そうなの?」

NOVA「心配はしたし、アシスタントガールがいないから、いろいろ不便だとは思っていたが、別に嘆いてなんていないんだからね」

晶華「そのツンデレ口調は気持ち悪いからやめて」

NOVA「ならば……(メガネを指でクイッと持ち上げて)確かに心配はしました。アシスタントガールがいなければ、いろいろ不便ですし。しかし、この私に限って、嘆くなんてことがあるはずがない。冗談も休み休み言ってください(赤面)」

晶華「お、おお、メガネ男子のツンデレクール台詞、いただきました。もう一度、言ってよ、お願い」

NOVA「フハハハハ。何をバカなことを。この俺が、たかだか娘一人のことで嘆くなど、あるわけがなかろう。バカバカしい。それよりも、さっさと本題に進めるんだな。ったく、時間の無駄だ」

ヒノキ「おお、それは傲慢な強キャラのみが許されるオレサマセリフ。堀川りょうさんの声で再生されたぞ」

ゲンブ「ベジータ殿でござるな」

NOVA「堀川さんと言えば、スパロボではコウ・ウラキが定番だが、世間ではベジータアンドロメダ瞬、服部平次が三本柱だろうか。俺的には、ウイングマンの広野健太も捨て難いが。他に、キャプテン翼で、九州弁の巨漢、次藤洋の声をしていたという信じ難い過去もあるわけだが」

ゲンブ「つまり、我の声を堀川さんがやっているようなものでござるな」

NOVA「ゲンさんの声だと、玄田哲章ってイメージだけどな。先日のドクター・ウルシェードとの会話は、俺の中ではハイスクール鬼面組の一堂零と冷越豪の声で再生された」

晶華「例が古くて分からないよ〜」

NOVA「だったら、『ようこそロードス島へ!』版のベルドとバグナードと言えばいいかな。玄田さんがベルドで、千葉さんがバグナードだったりする」

「ようこそロードス島へ!」冒険活劇劇中楽曲集

晶華「え、カーラ様は?」

NOVA「深見梨加さんだな。セーラーヴィーナスや、スパロボのサフィーネの声だったりする。声優ネタはそれぐらいにして、今回はこれを持ってきた」

ヒノキ「おお、これがあの伝説のサプリメントじゃな」

NOVA「まあ、ロードス島伝説の魔神戦争時代も網羅しているから、そうなりますか。一応、これについては、以前、別ブログの記事でも紹介しているのですが、ここでも触れておこうと思いまして」

ヒノキ「そういう話なら大歓迎じゃよ。じっくり語ってくだされ」

 

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