花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

伝説のお宝本の話(SWサプリネタ)

アイテム本GET

 

ヒノキ「新兄さんから、これが送られてきたのじゃ」

ゲンブ「おお、それが伝説のお宝集でござるな。それさえあれば、マッスル太郎がフルボトル付きのベルトでパワーアップできるという」

ヒノキ「いや、それが腰用装備品にフルボトル付きベルトは存在しなかったのじゃ。〈無敵に変身ベルト〉はあるんじゃがのう」

ゲンブ「〈無敵に変身ベルト〉でござるか。それはどのような品で?」

ヒノキ「初出は、前のアイテム本のルミエル・レガシィなんじゃが、1500ガメルで買える魔動機文明時代の玩具という設定。合言葉を叫んで、適切な身振りをとって、MPを1点消費すれば、幻覚で好きな鎧をまとっているように見せることができる。ただし、能力には一切変化がなく、姿が変わるだけじゃがの」

ゲンブ「つまり、変身と叫んで、腕を回したりすれば、マッスル太郎も仮面ライダーの姿になれるでござるな」

ヒノキ「姿だけじゃがの。なお、仮面ライダーになるためには、騎乗して戦うライダー技能も欲しいところじゃが、格闘家であるグラップラーとライダー技能は相性が悪くての。騎乗戦闘では格闘武器が使えん」

ゲンブ「何と。パンチやキックができないならともかく、ヌンチャク(チェインスティック)もダメでござるか」

ヒノキ「騎獣や魔動バイクに乗っての体当たりなどは可能じゃが、ファイター技能やフェンサー技能なら、武器攻撃と乗騎による攻撃を併用できるのがメリットと言える。格闘専門のグラップラーの場合は、元々、連続攻撃などで攻撃回数が多いため、乗騎の攻撃回数まで加えるのは、戦闘力のバランスを崩すというデザイナーの意図じゃろうな」

ゲンブ「ライダー技能はともかくとして、ソロで戦闘中に回復できるポーションインジェクターはどうなったでござるか?」

ヒノキ「エピックトレジャリーでは、残念ながら割愛されたようじゃ。まあ、ルミエルレガシィがあるから、マッスル太郎が購入することは認めるがの」

ゲンブ「しかし、首にはすでに奴隷の首輪がハマっているため、首用の装備品は着けられないでござる。であるからして、腰用のインジェクターを所望したでござるのだが」

ヒノキ「うむ。それについては、新兄さんから一つ指摘されての。『装着部位:その他を見落としているんじゃないか?』とのこと」

ゲンブ「装着部位:その他? おお、そう言えば、一箇所だけ自由に装着できる枠があったのを失念していたでござる。これで首装備も普通に付けることができる!」

ヒノキ「わらわもうっかりしておった。よって、次回のマッスル太郎は、ポーションインジェクターを購入して、活用してもよいものとする」

ゲンブ「ならば、ポーションの回復量を上げるために、レンジャー技能を取得することも検討せねば。レンジャー技能が1でもあれば、回復量が3点増えるでござるからな」

ヒノキ「ヒーリングポーションの回復量は、期待値で5点。これが8点になると思えば、大きいかもしれんのう」

ゲンブ「いやいや、我にとっての期待値は2dで5を振ると見なして、回復量は3点でござる。よって、レンジャー技能で倍になると思えば、大きいどころでは済まん」

ヒノキ「うむ。自動的失敗のピンゾロは論外だとしても、ポーション飲んで出目が3だと、1点しかHPが回復せんからのう。ガッカリもいいところじゃ。それが最低でもプラス3して、4点は回復できるとなると、安心感が全然異なるわ」

ゲンブ「ということで、エピックトレジャリーのおかげで、ますます強くなったマッスル太郎の活躍が楽しみでござる」

ヒノキ「ん? ポーションインジェクターの件は、単に『装着部位:その他の見落とし』に気づいただけじゃから、エピックトレジャリーは関係ないような」

 

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シロの想い(新・屋久島編その7)

力の代償

 

白虎「これが噂の縄文杉か。さあ、着いたぞ、リトル」

リトル「うん、よいしょっと。だけど凄いね、シロ兄さん。こんな島の中心の山の中まで、ボクを背負って走って来るなんて」

白虎「鍛えてきたからな。忍びとして、強くなるために。そして、師匠……お前の父さんからも厳しい特訓を受け、大地母神ガイア様からも力を授かったんだ。強敵との戦いならともかく、これくらいの山を駆け登るなんて訳もない」

リトル「いや、簡単に言うけど、そのスタミナと速さは尋常じゃないって」

白虎「だけど、こんなのじゃ地上最速は名乗れない。せめて、音速の壁を越えないと」

リトル「音速って、マッハ1?」

白虎「一般的には、秒速340メートル。時速に換算すると約1225キロだとか」

リトル「屋久島の大きさが、東西28キロ、南北24キロぐらいだから、マッハで走れば上下移動とか障害物を考えても、10分ぐらいで中心まで行けるのかな。とにかく、走行速度がマッハと言うだけで、尊敬に値する速さだよ」

白虎「何で、そんな計算ができるんだよ。お前、頭良すぎだろう」

リトル「ボクの名前は、体積や容積の単位のリットルにも通じるからね。単位の計算はバッチリさ」

白虎「説明になっているとは思わないが、そういうキャラ付けを狙っているってことだな。とにかく、マッハなんて大したことはないさ。空の大怪獣の眷属であるアリナ様はマッハ1.5で飛ぶことができるし、ゲンブだって回転ジェットでマッハ3だったりする。それに比べて、オレサマは飛べもしない」

リトル「だから、抵抗の多い地上をマッハで走ることの方が難しいんですよ」

白虎「ゲッター2はマッハ3で走るし、エイトマンだって時速3000キロで走れるそうだ。それに比べたら、オレサマのスピードはまだまだだ」

リトル「そんな昔のロボやヒーローはスペックがガバガバなんだって。比較するなら、最近のヒーローにしましょうよ」

白虎「だったら、マッハと言えば、この人。追跡撲滅の仮面ライダーマッハだな」

白虎「仮面ライダーマッハは、100メートルを2.4秒で走れるらしい。すると秒速約40メートルということになって、名前に反してマッハには到底至らない」

リトル「つまり、最近のヒーローはダメってこと?」

白虎「1号ライダーのドライブは、基本形態のタイプスピードが100メートル5.7秒で一見、マッハより遅いけど、加速時の走力は100メートル1.8秒とあるし、マッハも加速すれば3倍ぐらいは速くなるのかもしれない。しかし、それでもまだまだだ」

リトル「他に速いヒーローはいないの?」

白虎「ドライブの強化形態であるタイプフォーミュラは100メートル0.2秒、加速時0.12秒となって、つまり秒速500メートルから800メートルになって、これでマッハ2を超えた形だな」

リトル「平成最速ライダーは?」

白虎「スペックがはっきりしているのは、ファイズアクセルフォームの100メートル0.0058秒というのがあるけど、これは10秒だけ1000倍の速度ブーストという制限付きだから、1000倍じゃないノーマルのファイズだと5.8秒だ。それでも10秒限定とはいえ、マッハ50を超えているんだから驚異と言える。これに対抗するのは、カブトのクロックアップか、ロイミュードの重加速か、あるいはクロノスやタイムジャッカーの時止めか、ということになるが、ここまで来ると、スピードがどうこうという問題じゃない気がする」

リトル「とにかく、シロ兄さんが目指しているのは、そういうヒーローの超スピードってことなんだね」

白虎「……そうだな。オレサマは確かに速く、そして強くなった。だけど、何のために強くなったんだろう? ずっと仇と思っていた相手は師匠だったし、師匠はスペースG相手に自爆してしまったし、スペースGは翔花が相手することになって……オレサマの力は何のためにあるんだ?」

リトル「シロ兄さん……。その力がなければ、ボクは助かっていなかったよ。シロ兄さんは、ボクのヒーローなんだ。もっと自信を持ってよ」

白虎「あ、ああ、そうだな。だけど、翔花はオレサマが誰か分からなかったみたいだ。オレサマは力と引き換えに、大切なものを失ったような気がする……」

 

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マッスル太郎と薬酒クエスト完結編(SWミストキャッスル6)

薬酒クエストの顛末

 

ヒノキ「今回で、マッスル太郎の物語はひとまず完結なのじゃ。いずれ続きを書くこともあろうが、作者の新兄さんも他の記事を書かないと、と考えておるからな。本来の花粉症ガールの物語も新・屋久島編を終わらせるつもりじゃし、別ブログでアッキーが何やらピンチらしいので、そちらの件も片付けねばならぬようじゃ」

ゲンブ「粉杉シスターズのピンチに、我らは手を貸さなくてよろしいのでしょうか?」

ヒノキ「二人とも、わらわが育てた弟子じゃ。弟子のピンチに、いちいち師匠が出張っていては、成長に差し障りが出よう。師匠の出番は、弟子がギリギリまで頑張って、ギリギリまで踏ん張って、どうにもならない時に限るのが物語のセオリーというもの。過保護はいかん」

ゲンブ「で、我らはマッスル太郎の物語を頑張るのでござるな」

ヒノキ「ああ。ところで、このクエスト『サカロスの薬酒を手に入れよ』は、ザバーラ(原作シナリオではザバール)のところで、早い時期に与えられるクエストじゃが、同じクエストをウルスラのところでも与えられる。ただし、ウルスラのところでは、冒険者レベル4以上が必要となる難易度の高いクエストとなっておるのじゃ」

ゲンブ「つまり、まだレベル2のマッスル太郎では、荷が重いのでござるな」

ヒノキ「攻略方法は、サカロス神殿跡を見つけ、そこで樹木の妖精ドライアード5体と交渉し、彼女たちの酒宴に参加して、目標値15の生命抵抗判定に5回成功すればいい」

ゲンブ「ええと、今のマッスル太郎の生命抵抗の基準値は5だから、2dで10以上を5回出せばいいのでござるな」

ヒノキ「まず、不可能じゃろう。ここを攻略する方法は、レベルアップによって基準値を上げつつ、エンハンサー技能の練技アンチボディで対毒生命抵抗にプラス4のボーナスを得て(酒に酔うことを毒の効果と解釈)、他にも魔法などでドーピングを重ねるのが正攻法と思われ。

「事実、新兄さんは生命力の高いリルドラケンの神官戦士で、この難題をクリアしたらしい。まあ基準値が6以上でアンチボディを使えば、ダイス目5以上を連続5回出すだけじゃから、何とかなるはず。再挑戦も可能じゃしのう」

ゲンブ「しかし、ルーンフォークのソロプレイだと、そもそもドライアードとの会話が不可能なのでござるな」

ヒノキ「そう。ルーンフォークには妖精が感知できない。よって、このクエストは、いろいろとシナリオをねじ曲げない限り、達成不可能なのじゃ」

ゲンブ「だから、ねじ曲げた、と」

ヒノキ「シナリオはあくまで物語の材料じゃからな。GMとプレイヤーの同意によって、アレンジするのも問題ない。ただミストキャッスルのプレイとして、それをブログなどで発表する場合は、ここをこう変えました、という宣言ぐらいはしておかないと、ミストキャッスルに触れる者を混乱させる可能性もあるからのう」

ゲンブ「今の時点で、ミストキャッスルをプレイする者がどれだけいるかは知らぬが」

ヒノキ「いやいや、そう捨てたものでもない。何しろ発売10周年というメモリアルイヤーでもあるし、昔話を聞いて興味を持つ者もいるかもしれん。人気作品であるゆえに、続編シナリオも発売されたからのう」

 

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マッスル太郎と、薬酒クエスト(SWミストキャッスル5)

2度めの成長タイム

 

ヒノキ「冒険を始めて、6日めの夕方。スケルトン相手の武者修行を終えて、拠点に帰ってきたマッスル太郎は、蛮族の偵察ミッションの結果を主人のザバーラに報告したということじゃな」

ゲンブ「うむ。ロールプレイの前に、ゲーム的な成長処理を先に済ませるとしよう。まずは経験点だが、獲得したのが890点だけだと合計で910点にしかならなくて、技能の成長はできない。せめて1000点がないと何も伸ばせん」

ヒノキ「成長方針としては、何を伸ばしたいのじゃ?」

ゲンブ「グラップラーを3レベルに上げると、戦闘力がはっきり上がるのだが、このミストキャッスルでは冒険者レベルが上がると、それに応じて攻略難易度も上がる仕様なので、スカウトやセージといったサブ技能も平均的に伸ばして行かないと、探索面で不利になる。まず、欲しいのはエンハンサー技能を2レベルに上げて、防護点を上昇できる練技ビートルスキンを手に入れたい。その後、MP不足が懸念されるので、マギテック技能を習得して、その上でグラップラーを上げたいでござる」

ヒノキ「すると、3500点が必要じゃな」

ゲンブ「他には、ポーションや薬草の回復効果を上げるレンジャー技能にも手を伸ばしたいが、ソロだと技能の分担ができない分、取捨選択に悩むでござるな」

ヒノキ「それも、攻略の楽しみと言えるのじゃ。まあ、先に能力値の成長ダイスを振るがいい」

ゲンブ「6ゾロが出たので、精神力が1上がった。これでMPも1点増えたが、6点が7点になっても、あまり大きな違いはないでござる」

ヒノキ「練技の使用にはMPが3点必要じゃから、マッスルベアー2回分というのは変わらない、というわけじゃな。では、次はミッションの報酬じゃが、ランダムにもらえるので、2dを振るといい」

ゲンブ「5」

ヒノキ「陽光の指輪じゃな。使用すると壊れるが、生命抵抗プラス2のボーナス。売れば500ガメルになるが、どうする?」

ゲンブ「とりあえず、持っておこう。他には、前回で880ガメルが手に入ったのだが、合計1025ガメルで何が買えるだろうか?」

ヒノキ「これがファイターだと、武器や防具をバージョンアップする楽しみがあるのじゃが、グラップラーの場合は装備が限定されておるからのう」

ゲンブ「欲しいのは、防護点をプラス1してくれるブラックベルトでござるが、3000ガメルもするからな」

ヒノキ「ポーションを10本買っておけば、戦闘でも安心できそうじゃが」

ゲンブ「ポーションを飲むのが補助動作でできるのなら、それも一つの選択肢でござろうが、主動作を使うことになるので、ポーションを飲むと攻撃ができない。マッスル太郎は攻撃方向に特化したキャラなので、回復しているよりも攻撃して相手を先に殴り倒した方が確実。回復して手をこまねいている間に、またダメージを受けてしまうと、ジリ貧になるだけだからな。もしも殴りながら、同時にポーションを飲めるなら、すぐにレンジャー技能も習得するのでござるが」

ヒノキ「2.0版のアイテムに、ポーションインジェクターというのがあってのう。あらかじめ仕込んでいたポーションを一度だけ補助動作で使えるようにしてくれる代物じゃ。お値段は740ガメル。ソロで戦う戦士には結構好評じゃよ」

ゲンブ「それは、是非欲しいでござるな」

ヒノキ「問題は、それが首に取り付ける装飾品なので、奴隷の首輪を付けている現状では装備できない、ということじゃ」

ゲンブ「何と。首輪が実にいまいましい。インジェクターの方を、別の箇所に置き換えることはできないのでござるか?」

ヒノキ「今は無理じゃが、近い将来、フルボトル入りポーションを装着する腰用インジェクターが登場するやもしれぬ」

ゲンブ「それは、どういうことでござるか?」

ヒノキ「新作サプリメントの発売じゃよ。SWの追加アイテム集は、これまで大きく2つが用意されておった」

ゲンブ「確か、アルケミスト・ワークスとルミエル・レガシィでござるな」

ヒノキ「この度、スタートセットに続いて、2.5版対応のアルケミスト・ワークスと言うべき、アイテム追加サプリメントが出るらしい。その名も、エピック・トレジャリー、伝説的なお宝集なのじゃ」 

ゲンブ「おお、このサプリメントがあれば、フルボトルで回復できる腰ベルトインジェクターが手に入るでござるな」

ヒノキ「それは知らん。わらわはサプリメントの製作者ではないから、あくまで適当に言ったまでじゃ。製作陣に、仮面ライダービルドに感化された者がおれば、そういうアイテムを追加してくれるかもしれないという願望混じりの妄想に過ぎん」

ゲンブ「しかし、今月はSW2.5関連の商品が3つも出るのでござるな。新星どのは、どうするつもりであろうか?」

ヒノキ「全部買うなら、マニアとして尊敬に値するところじゃが、パグマイアとか、パスファインダーにも手を出す御仁じゃから、もしかすると金欠に陥っているやもしれぬ。どれか一つを選ぶなら、まあ、データ集の方じゃろう。スタートセットも欲しいと思っておろうが、買ってもすぐにプレイする環境にないから、後でもいい、と判断するのではないだろうか。マッスル太郎の冒険に役立つものでもないじゃろうからな」

ゲンブ「うむ。マッスル太郎としては、新作サプリの追加アイテムのために、今はガメルを貯えておくでござる」

ヒノキ「怪力の腕輪を1000ガメルで買って、ダメージをさらに1点上げるという選択肢もあるのじゃがの」

ゲンブ「そ、それは魅力的な提案でござるが……陽光の指輪を売れば、資金に余裕もできるが、次の成長の機会に考えるでござる」

●マッスル太郎のキャラデータ(青字は成長部分)

 

ルーンフォークの練体拳闘士
グラップラー2レベル、エンハンサー1レベル、スカウト2レベル、セージ1レベル(残り経験点910)

所持金:1025ガメル(ザバーラポイント175点)

器用20、敏捷11+1、筋力22、生命力21、知力15、精神7
HP27、MP7

武器:チェインスティック(命中6、威力15、追加ダメージ+6、クリティカル値11、2回攻撃)
防具:クロースアーマー(回避4、防護点2)

特技:追加攻撃、武器習熟A/格闘

練技:マッスルベアー

所持品:冒険者セット、ヒーリングポーション3本、スカウト用ツール、救命草2つ、保存食1週間分、俊足の指輪、陽光の指輪

 

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マッスル太郎と、第2のミッション改(SWミストキャッスル4)

ミッションとクエス

 

ヒノキ「前回の記事で、重要なミスが発覚した!」

ゲンブ「一体、何でござるか?」

ヒノキ「うむ。前回、マッスル太郎に『サカロスの薬酒を入手せよ』のミッションを与えたじゃろ。ところが、それはミッションではなくて、クエストだったわけで」

ゲンブ「ミッションとクエスト?  その2つに、どういう違いが?」

ヒノキ「解説しよう。ミストキャッスルのシナリオにおいて、いずれも雇い主などの依頼によって生じる冒険のネタであることは変わらん。しかし、ミッションの場合は、それを果たした際に成長の機会が得られる。クエストだけでは成長できん。それが大きな違いじゃ」

ゲンブ「つまり、サカロスの薬酒をゲットしても、成長はできないと?」

ヒノキ「経験値の足しにはなるし、それを果たすことで、物語が動いたりすることもある。しかし、本来の楽しみ方は、ミッションを果たす合間に、うまくクエストを達成させることで、複合的な冒険を堪能することじゃ」

ゲンブ「あくまでミッションがメインで、クエストはおまけ的なものでござるか」

ヒノキ「単純にそうとも言いきれんのじゃが、本作の骨子は、ミッションを繰り返して、キャラを成長させ、霧の街から脱出するのが目的じゃ。もっとも、街からの脱出ではなく、延々とキャラを成長させて、街の支配者であるヤーハッカゼッシュ(表紙の眼帯の男がそうじゃ)を倒すまで頑張ることも一応は可能。レベル14から15のジェイドバジリスクを倒すまでキャラを育てられるものならな」

ソード・ワールド2.0サプリメント  ミストキャッスル  ─蛮都からの生還─

ソード・ワールド2.0サプリメント ミストキャッスル ─蛮都からの生還─

 

ゲンブ「さすがに、ソロでそこまで続ける気はないでござる」

ヒノキ「うむ、ランダムミッションを延々と繰り返して、単調作業をこなすのも、そのうち飽きるじゃろうしの。ともかく、ミッションをこなせば成長できる。じゃが、ミッションを受注している間は、他のミッションを受注することはできん」

ゲンブ「クエストの場合は、受注に制約もなく、受けたまま保留しておくことも可能でござるか」

ヒノキ「そうとも。実際に、サカロス薬酒クエストは、達成するのが困難な部類だしの。これが仮にミッションであれば、マッスル太郎は攻略できないまま、成長もできずにゲームが詰んでいたであろう。ミッション破棄を選択しない限りはの」

ゲンブ「破棄は、あまりしたくないでござる」

ヒノキ「ならば、サカロス薬酒探しは、ミッションではなく、クエストとして扱うことにする」

ゲンブ「分かったでござる。拠点で別にミッションを受ければ、よろしいのでござるな」

ヒノキ「それはそうと、このサカロスクエストは、マッスル太郎のソロプレイでは達成が不可能に近いことが判明した」

ゲンブ「どうして?」

ヒノキ「少しネタバレになるが、このクエストを攻略するには、妖精とコミュニケーションをとる必要がある。しかし、ルーンフォークは神や妖精を感じとることができない種族なのじゃ」

ゲンブ「確かに、フェアリーテイマーとプリーストにはなれないでござるな」

ヒノキ「姉妹作のサプリメント、フェアリーガーデンでは、妖精郷が舞台になるために、妖精の見えないルーンフォークのための特別なアイテムが用意されておる。それを導入すれば、何とかならないこともないが、いっそのことシナリオの調整をした方が手っ取り早いと思う。ゆえに、サカロスクエストに関しては、攻略手順を少しアレンジすることにした」

ゲンブ「それで攻略できるのでござるな。ならば、今は頑張って探索を続けるのみでござる」

ヒノキ「なお、新兄さんはハードシリアスなシティーアドベンチャーであるミストキャッスルよりも、ファンタジックな異世界転移ウィルダネスアドベンチャーなフェアリーガーデンの方が、ソード・ワールド初心者を誘うのに向いていると思っていたが、システムがアップデートされた現状では、素直に最新作を楽しむ方がいいと思う」

ゲンブ「いや、今なら、こちらの方がお勧めではなかろうか?」

ヒノキ「ファンとしての宣伝活動はこれぐらいにして、本編を始めるのじゃ」

 

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マッスル太郎と、第2のミッション(SWミストキャッスル3)

前回のおさらい

 

ヒノキ「前回のマッスル太郎は、無事に……とは言い難いが、命からがら骨の川のスケルトンを撃退し、依頼された赤い宝石のペンダントを回収してきたのじゃ」

ゲンブ「やはり、一人では厳しいでござる。新星どのは、本当にこのシナリオをクリアされたのか?」

ヒノキ「聞いた話によると、新兄さんのプレイ時は、前衛の神官戦士と、後衛の魔法盗賊の2人パーティーで霧の街を脱出したそうじゃ。やはり前衛の壁役と、後衛の支援役がいる方が安定はすると思うがの」

ゲンブ「大体、マッスル太郎の能力だと、装甲は薄いわ、能力的に回避はさほど高くないわ、で生き延びるのが難しいでござる」

ヒノキ「大丈夫。死んでも生き返る。ロボコップみたいにのう。ルーンフォークじゃから、死んで復活しても穢れは溜まらんし、安心して死ぬがいい」

ゲンブ「死ねば、1年分の記憶が消えるために、ストーリーの継続が困難ではござらんか?」

ヒノキ「その時はその時じゃ。上手くロールプレイすればよい」

ゲンブ「ここはどこ?  私は誰?  私はマッスル太郎。人々を笑顔にするのが仕事です」

ヒノキ「違うよ。君がしなければならないのは、霧の街を脱出することさ」

ゲンブ「うう。霧街脱出.netに接続します。ピーガガガ」

 

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マッスル太郎と骨の川(SWミストキャッスル2)

前置き雑談

 

ヒノキ「前回から、SW2.0ミストキャッスルのソロアドベンチャーを始めたのじゃ」 

ソード・ワールド2.0サプリメント  ミストキャッスル  ─蛮都からの生還─

ソード・ワールド2.0サプリメント ミストキャッスル ─蛮都からの生還─

 

ゲンブ「10年前のシナリオでござるな。蛮族に支配された危険な都市に囚われた(潜入した、生まれ育った)冒険者が、何とかサバイバルして脱出する物語」

ヒノキ「もしも途中で命を落としたとしても、改造マニアな吸血ウサギが蘇生改造を施してくれる。これで、君も改造人間なヒーロー気分を味わえる!」

ゲンブ「例えば、どんな改造をされるのでござるか?」

ヒノキ「試しにダイスを振ってみるのじゃ。1Dを2回な」

ゲンブ「(コロコロ)6の3」

ヒノキ「フェイスレスの仮面じゃな。顔半分に白い仮面が装着された。8レベルの魔法を行使できるようになる」

ゲンブ「おお、それは強いではござらんか」

ヒノキ「まあ、割と当たりな方じゃろう。問題は、MPが上昇するわけではないので、精神力の低いマッスル太郎の場合は、能力の持ち腐れになり兼ねないことかの」

ゲンブ「他には、どんな物があるのでござろうか。(コロコロ)2の3では?」

ヒノキ「インビジブルビーストの腕。片腕が透明になって、それで攻撃された相手の回避がマイナス2される」

ゲンブ「それも有用に思えるが、見た目が隻腕だと日常生活が難しいか」

ヒノキ「普段は袖付き服を着て、手袋でもすれば良い。まあ、中には触手とか四つ足とか強烈なものがあるから、あまり死ぬことは推奨せんがの。怪人ライフを堪能したいならともかく」

ゲンブ「ところで、改造といえば、先日ドクター・ウルシェードと次元ドルイドのハイラス殿が、コンパーニュに立ち寄って、改造ラビットタンクを届けてくれたでござる」

ヒノキ「何じゃと?   わらわのいない間に、ハイラス様がいらっしゃったと言うのか。それは一目、お会いしたかった。今はどちらに?」

ゲンブ「何でも、屋久島の方で時空の歪みが観測されたとのことで、そちらへ調査に向かわれるとか。応援が必要なら、連絡をくれるとおっしゃられていた」

ヒノキ「おお。コナっちゃんたちの修行の旅も、そろそろ終わりが近いようなことを新兄さんも予言しておったが、間違いなさそうじゃな。わらわたちも準備しておいた方がいいやもしれぬ」

ゲンブ「分かりました。では早速……」

ヒノキ「ちょっと待て。それはそれとして、マッスル太郎の冒険は続けねばならぬ」

ゲンブ「確かに。粉杉どのも大切ならば、マッスル太郎も大切でござるからな」

 

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