花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

久々のロードス話(新刊発売記念)

家出娘の来訪

 

晶華「ふえーん、リナ老師〜。NOVAちゃんったら酷いんだよ〜(涙目)」

ヒノキ「何じゃ、アッキー。やぶからぼうに飛び込んで来て、何を言い出すやら」

晶華「だって、せっかく出たロードスの新刊を買ってくれないんだよ〜。私がこんなに読みたがっているのに〜」

ロードス島戦記 誓約の宝冠1 (角川スニーカー文庫)

ロードス島戦記 誓約の宝冠1 (角川スニーカー文庫)

 

ヒノキ「それは買わないのではなく、買えないのではないかの?  ほれ、この記事を見てみるがいい」

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晶華「うん、NOVAちゃんも2時間掛けて、地元の本屋を5軒ハシゴしたけど、全部売り切れてたんだって。来週はデンライナーに乗って、遠くの地までクエストに出かけるって言ってた」

ヒノキ「デンライナーじゃと?  いつの時代まで買い物に向かうつもりなのじゃ、新兄さんは?」

晶華「大体、デンライナーが使えるんだったら、今すぐ使えばいいのに、どうして来週まで待たないといけないのよ」

ヒノキ「そりゃ、リアルな仕事が忙しい時期だからじゃろう。それにしても、ロードスが発売日即重版決定とは、嬉しい驚きじゃのう」

晶華「どうしてよ?」

ヒノキ「何せ、12年ぶりの新刊じゃからのう。出版社側も、これほど売れるとは予想していなかったに違いない。だから、それほど売れなくても損をしないように、少なめに刷ってみたら、予想外の売れ行きを示したので、こりゃ行けるということになって、版を重ねることを決めたのじゃろう。これが現在、アニメ化されている継続中の人気作品なら、ある程度の売れ行きは予想できようが、かつての人気作が令和の世でどれほど売れるかは、蓋を開けてみなければ分からなかったのではなかろうか」

ゲンブ「あるいは、わざと少なめに刷って、売り切れ店続出までニュースにして、ロードス人気を印象づけようとする出版社側の戦略かもしれないでござる」

ヒノキ「いやいや、無名の作品ならともかく、わざわざ『伝説のファンタジー小説』と銘打っている作品を、そんな姑息な売り方をして何とする?  宣伝効果はすでに十分。しかし、出版社の予想を超えた売れ行きを示した、と素直に解釈しようではないか。その方が、ファンとして幸せになれるというものじゃ」

晶華「おかげで、読みたくてもすぐに読めない私みたいなファンからしてみれば、不幸だよ(涙目)」

ヒノキ「いや、これが12年目の新作と銘打っておきながら、ちっとも売れずに続編を出してもらえない方が、よほど不幸じゃろう。少なくとも、これでロードスは今なお力を持ったコンテンツであることが証明されたわけじゃよ。まずは、そのことを祝おうではないか」

晶華「リナ老師は前向きだね」

ヒノキ「満たされないからこそ、募る想いもあるのじゃよ。そうして愛を高めていき、ようやくにして手に入れた時の喜びは至高のものとなる。欲しいものが即、手に入るという状況は一見幸せのように見えて、呆気なく消え失せてしまう泡沫(うたかた)のようなもの。真実の愛は、満たされぬ時にそのものを想い、歌を詠み、芸術に昇華させてこそ伝説へと結実する。アッキーも、この期にロードス愛を高らかに表明してはどうじゃろうか?」

晶華「私のロードス愛は、NOVAちゃん譲りなのよね。だから、ロードスが手に入らないと知った時のNOVAちゃんと、この哀しみと無念さと憤りを共有できるかと思ったら、あっさり『次の機会に買えばいいか』と気持ちを切り替えたりして、そんなに淡白なものなのかしらって残念に思えて……」

ヒノキ「いやいや。あっさり気持ちを切り替えてはいないと思うぞ。本当のところは未練たらたらで、でも手に入らないものは仕方ないと割り切って、冷静に大人らしく振る舞おうとしながら、それでも自分のロードス愛を何らかの形で表明して残したいと考えているのが、新兄さんではないかの?」

晶華「リナ老師に、どうしてそんなことが分かるのよ?」

ヒノキ「まあ、これも年の功という奴かの。長年のファンともなれば、ちょっとした悟りを得て、自分なりにコンテンツを楽しむ術を心得ているものなのじゃよ。手に入らないならないで、その穴を何で埋めるかを模索しながら、為すべきこと為そうとする。ただ愚痴って、文句を言うことだけが、愛情表現ではないと言うことじゃな」

晶華「だったら、リナ老師は私にどうしろって言うのよ?」

ヒノキ「ふむ。今は夏休み。夏休みといえば、子供は宿題をするというのが常識じゃな。お主は確か、まだ宿題を残しておったはずじゃろ?」

晶華「ふぇっ!?  いきなり何?」

ヒノキ「今年の2月に、わらわたちはロードスRPGの話をしていて、ゲンブが騎士と戦士の解説をしておった」

ゲンブ「そうとも。これが最終講義であった」

ヒノキ「それから半年。そろそろアッキー担当の魔術師&精霊使い編を語る時ではないかの?」

晶華「ええ?  それって、NOVAちゃんが直々に研究発表するって、5月に言っていたような気がする

ヒノキ「しかし、新兄さんは今、忙しいのじゃろう?  そもそも、これは元々、お主の宿題なのじゃ。親が子供の宿題を代わりにするというのは、教育上、いかがなものかと思うがの。放任して見捨てるのもどうかと思うが、甘やかし過ぎるのも問題。自分のけじめは自分でしっかり付けることも覚えさせないとな」

晶華「そんなこと、急に言われても、研究発表の準備なんてできていないよ〜(涙目)」

ヒノキ「そなたのロードス愛はそんなものか。マニアたるもの、いついかなる時でも自分の好きな作品について、熱く語れなければならぬ。敵はいつ攻めてくるか分からぬぞ。油断大敵じゃ」

晶華「誰と戦うのよ」

ヒノキ「ならば、講義形式ではなく、問答形式でわらわが相手じゃ。わらわの質問に、そなたは答えればいい。作麼生(そもさん)!」

晶華「え、ええと……説破(せっぱ)?」

ヒノキ「汝に問う。ロードスと、ソード・ワールド旧版と、ゴブリンスレイヤーRPGの魔法システムの違いを答えよ!」

晶華「ええ?  ロードスの話だけじゃないの?」

 

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ゴブスレ妄想リプレイ6(往き還りて候)

とある時空魔術師の独白

 

   ふう、今回で俺のGMも無事終了だぜ。

   え、俺が誰かだって?

   野暮なことを訊くなよ。

   仮にも、あんたはこのブログの読者だろう?

   White NOVAを知らないとは言わせねえぜ。

 

   何?

   アナザーNOVA2009なんてのが登場したから紛らわしいだって?

   それもそうか。

   だったら、改めて自己紹介しておく。

   俺こそが、令和時代のWhite NOVA2019だ。来年になったら、NOVA2020なんて名乗るかもしれん。

   そういえば、『サイバーパンク2020』なんてタイトルのRPGもあったけなあ。最近は続編の『サイバーパンク2077』なんてタイトルにバージョンアップしているみたいだが。

【PS4】サイバーパンク2077

【PS4】サイバーパンク2077

 

   サイバーパンクRPGが初めて登場したのは、昭和が終わりかけていた1988年。

   その最初の版のタイトルは『Cyberpunk2013』と言ったらしいが、俺はよく知らない。

   俺が持っているのは、93年に邦訳された第2版の方だ。

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サイバーパンク2020

  もう、2020ってタイトルだけで、来年に向けてのネタになりそうだ。

  そして、2020年だと、こいつも忘れてはいけねえ。

   来年はケムール人をお祝いしてやらないとな。

 

   他にも、2020年にフィクションの世界で「何があったか」という話をするなら、勇者警察ブレイブポリスが設立されたり、ウルトラマンダイナが別次元に飛ばされて行方不明になったりして、

   90年代に、超AIとか、多元宇宙の話が語られた「未来の時代背景」だったんだが、それがもう来年だなんて、隔世の感しきりだぜ。

 

  だけど、2020年のことを語りながら、いろいろノスタルジーに駆られた思い出話を始めちゃうのが、この俺の時空魔術師たる所以だ。

   過去の延長に現代があり、その先に未来があるって肌で実感しているわけだからな。

  ここまで前置きを語ってから、ゴブリンスレイヤーだ。


TVアニメ『ゴブリンスレイヤー』新作エピソード 『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN’S CROWN-』2020年新宿バルト9他にて劇場上映決定!

 

   俺がこの作品にハマったのは、ソーサリーなどの懐かしいアナログゲームのツボを刺激されたから、というのが大きい。

   昔の懐かしさを、俺みたいなおっさんではなく、今の若者がしっかり受け止めて新時代に継承した作品という点で、喉越し豊かに染み通る新酒を飲んだような喜びを感じた次第。

   懐かしくも新しい旨味を覚えしこの頃。

 

   ともあれ、令和初のTRPGを試しつつ、過去から新時代へのつながりを感じたままに、つれづれ書き記した妄想リプレイだったということで、前書き終了。

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ゴブスレ妄想リプレイ5(決戦にて候)

とある武人の独白

 

   我が名はゲンブ。正式な呼称は、General Buckler。

   アリナ様を守護する盾なり。

 

   TRPGでも、もっぱら護衛役(タンク)の戦士を務めることが多い我であるが、このたびも蜥蜴人の盾戦士にして、竜司祭のキャラ、通称・蜥蜴用心棒を演じることになった。

   去年は、ソード・ワールド2.5で、竜人リルドラケンの「戦士になりたい商人キャラ」を担当していたが、ダイス目の悪さもあって、いまいち本領を発揮できなかったように思う。

   今回の用心棒は、おおむね順調で、前回のバトルでもきちんと仕事を果たしているので、今回のクライマックス戦闘でも、活躍できるように願っておる。

 

   さて、ここで余談だが、我は本来、亀の戦士であり、蜥蜴とは同じ爬虫類でも少し傾向が違っておる。亀タイプの蜥蜴人というのはありだろうか、と思っていれば、最新のサポート雑誌でのゴブリンスレイヤー・ミニシナリオで、友野詳氏がそのタイプの蜥蜴人キャラを敵役として登場させていることを知った。

ゲームマスタリーマガジン第8号

ゲームマスタリーマガジン第8号

 

   大バサミを武器に使う豹獣人と、背中に大筒を背負って「ズカ」という語尾で喋る亀型蜥蜴人。

   何だかどこかで見たような怪人たちでもあるが、書き手が書き手だけに納得。

   四方世界には、デストロンに似た連中もはびこっているらしい。

 

   ということで、公式がOKしたのだから、我も蜥蜴用心棒から亀用心棒になってもいいのだろうか、と考えたりもする今日この頃である。

 

   では、頑張ってゴブリンやホブゴブリンを退治して、アリナ様ご執心のじゃがりことやらを助け出すとしようか。

  General Buckler、推して参る!

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ゴブスレ妄想リプレイ4(戦いて候)

とある花粉症ガールの独白

 

   私の名前は、粉杉晶華。

   花粉症ガール2号にして、お姉ちゃんの翔花の双子の妹です。

   名前の読み方は、お姉ちゃんと同じショウカだけど、晶をアキとよんでアキカ、略してアッキーと呼ばれたりすることも。

 

   元々は、バトル物語の女主人公として修行と冒険の旅に出たお姉ちゃんの代わりに、NOVAちゃんのアシスタントガールを担当することになっていた私だけど、何の因果か、メガネンジャーって戦隊のメンバーになったり、未来に飛ばされたり、吸血鬼にして快盗団の女リーダー、バットクイーンになったり、どうも、お姉ちゃん以上に波乱万丈な運命を辿ることになっちゃって。

   これも、作者のNOVAちゃんが思いつきのままの出たとこ勝負で、好き放題に話を書いたのが悪いのね。

   夏場は特に、いろいろと忙しくて、頭の中の妄想回路がフル回転して、暴走する危険が大きいと思う。

 

   だけど、テーブルトークRPGのシナリオをプレイしているうちは多分、大丈夫。シナリオという原案がある以上は、そこから逸脱した暴走はきっと避けられるんじゃないかなあ。

 

   今回のゴブリンスレイヤーRPGが、私の初めてのTRPG体験になるんだけど、演じるキャラは「赤い翠星」、通称はアカミドリ。

   赤なのか緑なのかはっきりしろ、というツッコミの声に対しては、半森人だから両方よ、と答えます。ハヤタ隊員がメフィラス星人に「お前は地球人なのか、宇宙人なのか、どっちなんだ?」と尋ねられた際に、「両方さ」と答えたようなものね。

   普段は、おとなしい緑だけど、戦闘時に興奮した時は赤くなるとか、そんなイメージなんだけど、今回からは戦闘シーンもあるみたいだから、赤モードの私も見せられるかも。血を見て興奮して、キシャーーッて叫んだりしないかな。ワクワク。

 

   え?  前回のあらすじが聞きたいって?

   ええと、ジャガリ村ってお芋の名産地で、ゴブリンが大切なじゃがりこを盗んで行ったので、取り戻す話だったような、違うような。

    ところで、じゃがりこにも赤と緑があるのね。

カルビー じゃがりこ サラダ 60g × 12個

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   とにかく、ゴブリン?  倒せばいいのだろう?  のゴブスレ精神で、射殺せばいいわけで。

   難しいことは、NOVAちゃんに任せた(今は2人いるけど。GMとプレイヤーと)

 

   知力の翔花2号は返上で、今は血力でゴブリン退治に邁進するわ。フフフ。

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ゴブスレ妄想リプレイ3(信じて候)

とある塔主の独白

 

   わらわは日野木アリナ。

   コンパーニュの塔の主にして、TRPG好きの女の子。

   九州・阿蘇の加護の任を司る神霊という設定じゃが、今の時期の九州は大雨で難儀しておる。これというのもゴブリンが悪い。

   ということで、小鬼退治を頑張れば、諸悪の根源もなくなると期待しながら、圃人(レーア)の料理人ツラヌキ・丸子をプレイしておるわけじゃが。

 

   大雨に見舞われている地域の平穏無事を願いつつ。

 

   それにしても、わらわのTRPG好きは筋金入りと自負しておったが、新兄さんほどでないことがこの度、よく分かった。

   いくら時空魔術師とはいえ、TRPGのために10年前の自分自身を召喚したりは、普通せんじゃろう。こんなことができるなら、もっと前の新兄さん、1979年の昭和ショタ新星やら、1989年の平成1st新星やら、1999年の世紀末新星やらを連れてきて、一人新星戦隊NOVAレンジャーを結成できるのではなかろうか。

 

   そう言えば、少し昔、仮面ライダーBLACKこと南光太郎が、自分の未来の変身態であるRXや、別フォームのロボライダー、バイオライダーと共に、クライシス帝国の作戦を粉砕したこともあるし、

   仮面ライダーオーズ暴れん坊将軍の新さんと共演した映画では、ガタキリバで分身した後のフォームチェンジで、一人で全フォームを網羅したこともあったと聞く。

   最近では、ウルトラマンジードとやらが、最終回において、自分の分体の全フォーム召喚で、父親のベリアルを打ち破ったとか。

 

   ふむ、ヒーローにとっては、分身したり、時空を超えた同一人物共演は当然のことと言うべきかの。

   ただ、その目的は巨悪を倒すためであって、決して趣味のゲームをするためではないはず。

   自分でゲームマスターをして、自分でプレイヤーをやるなど、そんなソロプレイをしていて楽しいものかの?   

   え?  

   ゲームのテストプレイの一環として、仮想プレイヤーを想定して、試しにルールを回してみるのは、プロのゲームデザイナーとしては当然の仕事じゃと?  一人で、ルールを確認したあと、他の仲間とのテストプレイを何度か(あるいは何度も)行って、細かいデータを調整したりするのがプロ?

   まあ、そんなものかもしれんが、わらわは別にプロになりたいわけじゃないので、プレイヤーとして楽しめるなら、それで満足じゃ。

 

   ともかく、村にゴブリンが現れて赤子をさらったので、人の命と、村の未来を守るために、燃える料理人魂で、事件を解決してみせるのじゃ。

   待ってろよ、生きてろよ、絶対そこにたどり着く。救急ならぬクック(料理人)戦隊いざ出場!

 

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ゴブスレ妄想リプレイ2(頼まれて候)

とある平成人の独白

 

   ぼくのハンドルネームはWhite NOVA。

   どこにでもいる一人の若者……だった男だ。

 

   時は2009年の平成時代。日曜日の朝に、侍戦隊と、多元世界を旅する平成ライダー10作目を見てから、のんびり二度寝していたんだけど、思いがけず未来の世界に召喚されてしまったんだ。

   いや、SF小説やゲームの世界なら、よくあることなんだけどね。

   永遠の戦士エレコーゼとか、コルム・ジャエレン・イルゼイとか、学生の頃に読んだし。

   ロード・ブリティッシュというお方に「悪の魔術師モンディンを倒せ」「魔女ミナクスを倒せ」「謎のエクソダスを解明しろ」「聖者アバタールを目指して徳を高めろ」なんていろんな難題を突きつけられても、若さを武器に、果てしない冒険を頑張ろうと思えたんだ。

   だけど、さすがに30も過ぎると、夢は夢、現実は現実と割りきりながら、仕事に追われて夢を楽しむ時間もどんどん減っていく。

   それでも、昔の夢を求めていた自分の青春を残したくて、趣味のホームページ作りに邁進したり、インターネットで情報集めを楽しんでいたのが、ぼくの余暇。架空世界じゃ、何度も戦い、世界を救ったりもしてきたものさ。

 

   そんなある日、まさか10年後の未来のぼくと称する男が、寝ているぼくの心を召喚して、よく知らないテーブルトークRPGゲームマスターをやれ、と命じてくるとは思わなかったな。

   何でも、10年後のぼくは、レイ・ワノヴァと名乗って、時空魔術師なんて気取っているらしい。信じられん。

   しかも、レイさんには外見年齢14歳ぐらいの可愛い娘がいて、ちょっぴり羨まし……いや、けしからん。何でも、娘さんは花粉症ガールという精霊少女で、レイさんをパパと呼んだり、魔法少女と言われて喜んだり、TRPG体験にワクワクしたり、何だか、そういう純粋な姿を見ているだけで、ぼくの知らない感情がこみ上げて来るのを感じた。

   これが、いわゆる『萌え』といったものか。植物の草かんむりと、太陽と月の光を宿した、この想い。今さら、こんな気持ちに目覚めても、どうするって言うんだ?  あ、これを小説に書けばいいのか。

   よし、いいネタができた。

 

   萌えはともかく。

   問題はテーブルトークRPGだ。

   ゲームマスターなんて、ここ何年もやってないよ。

   だから、急にやれっと言われても無理。いや、不可能ってことはないと思うんだけど、昔のD&Dとかだったら何とかできなくもないよな。倉庫にシナリオも保存しているし。

   だけど、3版とか、3.5版とか、最近出たという4版なんて、ルールを買って、雰囲気だけつかんでいるけど、どうにも複雑そうだ。また、時間ができれば、じっくり読みたいけど、それは今じゃない。

   ソード・ワールドも昔のバージョンだったらできるけど、最近出た2.0は、まだじっくり読んでないや。リプレイ読む程度ならやってるけど、楽しそうだとは思うけど、プレイする機会はなかなか作れないなあ。

   やるなら、もう一回、プレイヤーを集めないと。だけど、できれば自分がプレイヤーをやりたいよなあ。誰か誘ってくれないかなあ。

 

   え、ゴブリンスレイヤーRPG

   何それ?  聞いたことない。

   何と、未来のRPG?  それはやってみたいけど、GMやれって言われたら無理って答える。

  え、だったらプレイヤーやっていい?  

  レイさんがGMをやってくれる?  

  何て素晴らしい、太っ腹な人なんだ。尊敬しますぜ、旦那。ついでに、娘さんをぼくに下さい……なんてことは、口が裂けても言えないよなあ。

   ぼくは、そこまで調子に乗るようなキャラじゃない。

 

   とにかく、夢にまで見たTRPGのプレイヤー体験で、しかもパーティーには精霊少女が2人も。

   ここって天国?  ぼくって死んだのか?  

   いや、こんなところで死ぬわけにはいかない。仮面ライダーディケイドの最終回とか見ないと、死んでも死にきれないでしょう。

 

   だけど、一つだけ不満がある。

   どうして、ぼくのボディが電王ロッドフォームなんだ?  

   ぼくは嘘つきでも、ナンパでもないぞ。

   もっと誠実で、優秀で……

 

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ゴブスレ妄想リプレイ1(集まりて候)

シンカリオン終了(と時空を超えし者)

 

ヒノキ「シンカリオンが無事終了したのじゃ。スザクも元気だったし、最後に虹の橋を構築するのに活躍して、わらわは大いに満足したぞ」

ゲンブ「ええ、我と同じ名前のゲンブ殿も最終回で復活を果たし、しかもシンカリオンE5の運転士シミュレーションを堪能。確かにシンカリオンはいいものでござった」

ヒノキ「劇場版も年末公開が発表されたし、まだまだ進化は続くと言うことじゃな」


【2019.12月公開】 劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』  特報

 

ヒノキ「時を超えた新幹線かあ。これは正にあれじゃな」


デンライナー 戦い

 

ゲンブ「おや、また客人のようでござる」

晶華「リナ老師、遊びに来たよ〜。NOVAちゃんズも一緒だよ〜。ゴブリンスレイヤーRPGのメンツが揃ったよ〜」

ヒノキ「おお、新兄さんにアッキー。そして、もう一人?」

仮面ライダー電王 ライダーヒーローシリーズD02 仮面ライダー電王 (ロッドフォーム)

 

ヒノキ「何と!  電王キター。ロッドフォームが、このコンパーニュに現れた?  わらわは夢を見ているのか?  中身は誰じゃ?  ウラタロスか?  それとも、もしかすると良太郎役の佐藤健氏ということはあるまいな。ええい、あのお方がこのような場所に来られるはずがない。大方、これは新兄さん得意の幻術に違いない。しかし、わらわはその幻に喜んでつられるぞ!」

ゲンブ「アリナ様、落ち着いて下さい。ロッドフォームといえば、亀の力を宿した我が同輩。本物であれば、是非とも一手、お手合わせを願いたいところでござるが、どうやら中身は武人ではない模様」

電王ロッドフォーム姿の男「そりゃ、ぼくは武人じゃありませんよ。ただのテーブルトークRPG好きに過ぎません。何だか未来の自分と呼称する魔王に召喚されて、このフィギュアに入っているだけです。たぶん、ただの夢だと思いますが、同じ夢なら楽しみたいですからね」

ヒノキ「未来の魔王に召喚されたじゃと?  つまり、これか」

装動 仮面ライダージオウ RIDE7 オーマジオウ (アーマー+ボディ) 2種

晶華「いいえ、オーマさんはたぶん関係なくて、かくかくしかじか、詳しい話はこちらの記事を見て」

NOVA「簡単に言えば、このロッドフォームは、NOVAライドウォッチと、電王フィギュアと、晶華の召喚魔法で生成したアナザーNOVA2009ということだ」

ヒノキ「ちょっと待て。新兄さん、少し耳を貸すのじゃ。(ボソボソ)おいおい、これはマズい現象じゃないかの?  時空魔術を悪用して、時間軸を操作するような真似は禁じ手だと聞くが。わらわが間違ってアッキーを未来に送り飛ばした時に、状況を修復するのに随分と苦労したのは、覚えているはず。本来、時空の監視人であり、乱れた時間の流れを整理するのが仕事の新兄さんが、自ら時空を歪ませるのは重罪ではないか。自らの楽しみのために、時間を歪ませるような所業は、いくらTRPG好きなわらわも看過できんぞ」

NOVA「(ボソボソ)いや、ヒノキ姐さん。これは必要な儀式なんだ。この俺が、どうして時空魔術師として覚醒したと思う?  実は10年前に、時空移動を経験して、長年の夢が実現した際に、時空神クロノスの啓示を受けたんだ。つまり、アナザーNOVA2009を召喚したのは、俺の人生時空のつじつま合わせになるわけで。こいつが今回の経験をしなければ、俺は時空魔術師ではなく、ただの塾講師として、この世の不思議に接することのないまま一生を終えることになる。平穏だが退屈で刺激のない一生をな。だが、俺は時空の理を知り、魔術の力と義務を帯びるようになった。あたかも、ドクター・ストレンジのように。だから、ヒノキ姐さんには、この度の儀式に付き合って欲しい。過去の俺が時空魔術師として、また言霊魔術師として覚醒できるように」

ヒノキ「(ボソボソ)は、はあ、そういうことか。なら、10年前のお主を啓蒙してやらねばの。了承した」

晶華「リナ老師とNOVAちゃん、さっきから何をコソコソ話してるの?」

NOVA「ああ。今回のゲームプレイの相談だ。何せ、この場でゴブスレRPGのルールをしっかり読んだのは、俺とヒノキ姐さんだけ。だから、シナリオをどうするかとか、マスタリングの補佐とかをお願いした。準備は怠りなくって奴だ」

 

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