花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女主役の物語」&「その仲間たちの雑談話」など。TRPG話や特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を連載中。

魔神ハンターと、流血回廊(SWミストグレイヴ4ー4)

時はさか上る

 

GM(ヒノキ)「前回の烈火団は、レッサードラゴンのエサユハから依頼され、竜姫救出のための秘薬の材料集めミッションを引き受けたのじゃ」

ホリー(シロ)「このミッションを成功させると、将来はドラゴンライダーへの道が開けるのですね」

G太郎(ゲンブ)「今年は仮面ライダー龍騎20周年でござるな。クウガ、アギトと続いたYou Tube配信がなぜかディケイドになったので、やきもきしているでござるよ。早く、龍騎が来ないものか」

デル(リトル)「龍騎と言えば、トラ年にちなんだ仮面ライダータイガも登場するしぃ」

GM「鎌倉殿の13人と、龍騎の13人ライダーがどちらもバトルロワイヤルをテーマにした物語なのじゃ」

G太郎「戦わなければ生き残れない、でござるな」

GM「うむ、先週は悪魔のバイスが出てきて、乱世の幕を開けたそうじゃ。法王が生霊となって、源頼朝に戦えと囁きかけたし。その様たるや、まるで神崎士郎の如し」

ホリー「大河ドラマ仮面ライダー視点で楽しむというのもあり、かもしれませんが、今は魔神ハンターの時間です。ボクたちは【流血回廊】に向かっているんですね」

GM「そう。時は27日の夕方から夜に差し掛かる頃合いなのじゃが、今は26日めの朝にさか上る」

G太郎「どうしてでござるか?」

GM「その時間は隠者ヴァラルトから今回のミッション『友人の生死を見届けてほしい』を受注したタイミングに当たるのじゃが、一つ忘れていたことがあってのう」

 

ヴァラルト『300年前に無実の罪で捕らえられたエルフのエーリカ・ベレの生死を確認して欲しいんだ。彼女の無実を証明する〈釈放証明書〉を渡しておくよ』

 

G太郎「ちょっと待つでござる。そんな物を持っているなら、もっと早く釈放させてあげるべきではなかったのか?」

 

ヴァラルト『当時は〈大破局〉の蛮族襲来で釈放の手続きが遅れ、ジーズドルフも大混乱に陥ったんだ。ぼくもここにずっと引きこもっていたから、動くに動けなくてね。ようやく、君たちがぼくの前に現れたから、長年の心残りを解決する良い機会だと思ったのさ。わざわざ危険な深層階に向かおうとする勇気ある者たちを、ぼくは他に知らないし』

 

ホリー「300年も牢に女性を閉じ込めたまま何も手を打たなかったヴァラルトを、蔑みの目で見よう」

GM「まあ、それも1日前の話じゃ。ヴァラルトも、自分の臆病さを心の底から悔いてはいるのじゃが、元より本の虫でアクティブな性格ではない学究の徒だった男じゃ。ただ、蛮族憎しで、自分の不幸は全部〈大破局〉の原因である蛮族に責任転嫁して、自分にできる魔法研究へ一層の情熱を注ぎ込んでおる。今ではマギテック13、ソーサラー12、コンジャラー12、セージ13と高レベルに育っているほどじゃ」

デル「オラたちよりも十分強いじゃないかぁ」

GM「前衛系の技能がないため、殲滅力はあっても、決して打たれ強くはない。武術の鍛錬はして来なかったため、大勢の蛮族に身をさらす無謀な行動は決してしようとはしない。まあ、300年、引きこもってきた男じゃから、今さら生き方は変えられんよ」

デル「一つ確認。今さらながら〈大破局〉って何だぁ? 前回のエサユハの時にも出てきた言葉だけど、ラクシアの歴史をよく分かってないから、この機に説明して欲しいのさぁ」

 

GM「うむ。時をさか上ったついでに昔話でもしておくかのう」

 

ラクシアの歴史

 

GM「今のソード・ワールドの背景世界ラクシアの歴史は大きく5つの時代から構成されておる。古い順から『神紀文明シュネルア時代』『魔法文明デュランダル時代』『魔動機文明アル・メナス時代』『大破局(ディアボリック・トライアンフ)』そして『現代』じゃ」

G太郎「旧ソード・ワールドやロードスなどのフォーセリアでは、『神々の創世時代』『古代魔法王国カストゥールの時代』『現在の剣の時代』の3分されていたのを、魔動機械の技術を挿入し、蛮族との戦争の歴史である〈大破局〉を強調した形でござるな」

GM「概要を語るとこうなる」

 

・神紀文明:1万年以上昔の神話時代。戦神ダルクレムの起こした神々の戦いで滅びる。

・魔法文明:神々の戦いで生き延びた人々が魔法の力で栄えた時代。強力な魔法の力を持った魔法王が各地で乱立し、貴族社会を形成し、魔法の力を持たない民衆を奴隷として支配した。魔法の力の暴走あるいは枯渇、そして異界から召喚して使役していた魔神の反乱と、次元の歪みで生じた〈奈落〉の大量発生で約3000年前に崩壊する。

・魔動機文明:およそ2000年前に再興され、1700年間続いた人族の文明。魔法の力を誰でも扱える道具化した魔動機技術によって栄えた、貴族社会ではなく、成熟した市民による民主社会と見なされている。現代日本人が想像できる機械の産物(映像メディアや乗り物、人工知能ロボなど)がいろいろ見受けられるが、宇宙開発やナノテクノロジーなんかは見られないので、20世紀前半ぐらいのイメージか。ただし〈マギスフィア〉という便利な携帯端末があるので、個人の道具レベルでは21世紀相当の品も確認される。

・大破局:魔動機文明の後期に地上から駆逐され、地下世界に潜伏を余儀なくされた蛮族(主に戦神ダルクレム陣営に追従した者たちの総称)が300年前に世界各地で蜂起し、魔動機文明を滅ぼすに至った戦乱の時代。

・現代:蛮族の大指導者が倒されたことで、大きな戦乱が収まったものの、人族の領域と蛮族の領域で地方レベルの小競り合いが続いているのが現状。再びの侵攻を企てる蛮族側と、防戦しつつも奪われた土地を取り返そうと考える人族側の思惑が背景にあり、その中で冒険の種は尽きない。蛮族に滅ぼされた都市や建造物などが古代遺跡として存在し、かつての高度な文明の遺産を隠している。人々の文明は復興途上でありながら、地道な研究活動に邁進する者も多く、古代文明の研究や新たな発明なども冒険のきっかけになる。

 

GM「……と言ったところじゃな。ミストキャッスルおよび地下のミストグレイヴは、魔動機文明時代に栄えていた都市ジーズドルフが、上位蛮族のエメラルドバジリスク(ミストキャッスルでは少し格下のジェイドバジリスク設定)のヤーハッカゼッシュに〈大破局〉時代の戦争に負けて奪われた歴史を持っているから、昔を知る長命種族からは300年前というキーワードがしばしば語られるようになってきた頃合いじゃのう」

G太郎「魔動機文明時代は、魔動機は誰でも使える道具ということであったが、現在ではマギテック技能が必要でござるなあ」

GM「テレビや冷蔵庫、エアコンなどの家電製品は、使い方を知っていれば誰でも使えると言えようが、リモコン操作をしたことがない者、コンセントやスイッチの意味も分かっていない者、そもそもテレビの意味も分かっていない者たちからすれば、よく分からない魔法の箱じゃ。いや、今どきの薄型テレビを箱に例えるのも時代遅れなのかも知れぬがのう」

ホリー「確かに、普段から機械に慣れ親しんでいるからこそ、普通に扱えるのかもしれませんね」

GM「これは、ほんの10年かそこら前の話じゃが、久々にゲームセンターに行った新兄さんがとあるゲームに興味を持って、プレイしようとした際に、どう操作していいか分からないという経験をしたのじゃ」

ホリー「ええと、操作が上手とか下手の話じゃなくて、操作の方法がそもそも分からなかった、と?」

GM「新兄さんの感覚だと、当然、ボタンやレバーで操作すると思っていたんだが、実はタッチパネル式の操作だったんじゃな。アーケードゲーマーを自認してはいない新兄さんも、DSその他のプレイ経験で、世の中にタッチパネルで操作できる機械があるのは普通に知っていた。じゃが、それはあくまで携帯ゲームならではの仕様で、ゲーセンの筐体ゲームまでタッチパネルで操作するものになっていようとは、その時はしばらく考えつきもしなかったらしい。お金を入れて、さあ、試しに動かしてみようと思っても、ボタンやレバーがない。あれ? あれ? と思っている間に、敵の攻撃に対応もできず、訳の分からないうちにゲームオーバー。やがて、ようやく気づいたんじゃな。『ああ、タッチパネルで動かせるようになっていたのか。まさか、ゲーセンでタッチパネルとはな』と時代の進化を肌で感じたとのこと」

G太郎「新星殿ほどの方でも、普段から操作していない機械では、そういう初心者レベルの戸惑いを覚えるものでござるな」

GM「まあ、『答えが分かってしまえば、何のことはない。もっと早く気づくべきことだったんだが、先入観に囚われすぎると、ボタンやレバーがどこにあるのか、しか考えられなくて、画面操作という発想すら思いつかなかったとは、到底、現役ゲーマーを名乗る資格はないなあ、と感じた』そうじゃ。そこで悔しさとかゲーマーの誇りを取り戻したいという気持ちで発奮して、ゲーセン通いを続けるようになれば、出戻りゲーマーとして再誕しておったかもしれんが、昔とった杵柄だと感覚を取り戻す以前に、今の時代の趨勢を理解するところから始めねばならんことも数多い。

「ましてや、触ったことのない機械なら、何ができるのか、どう扱うのかに積極的に興味を持って扱うのは、思いのほかにハードルが高い。周りがそれを使いこなしているとか、学ぶ機会があったとか、何らかのきっかけがなければ、そこに触れようともせんじゃろう。好奇心と試行錯誤、それを育める環境とかモチベーションなしに、人は新たな技能を習得しようという気にはならないもの」

デル「魔動機文明時代は魔動機がどこにでもあって、それに慣れ親しんだ人が多いから、学べる機会も普通にあって、特別な勉強をしなくても普通に習得できたんだなぁ。だけど、現代ラクシアはそういう環境にないから、魔動機を扱うには、それを学ぶ苦労があって、それがマギテック技能なのかぁ」

GM「そもそも、魔動機文明語という専門語があって、それを読めなければ説明書も解読できんからのう。マギスフィアという汎用端末のどこをどう操作すれば、どんな機能が引き出せるかを知っていることがマギテック技能と言えるわけで」

G太郎「家電の操作でも、使ったことのない機能は、一部のマニュアル好きでない限りは、使おうとも思わないでござるからな」

GM「機械操作もそうじゃが、TRPGのルールも、そこに興味があって、多少の試行錯誤を要しつつ、使い勝手を試すとか、他人のプレイやリプレイなどの参考例から見て学ぶとか、そういう過程をワクワク楽しめるのが一つの学習能力かもしれんのう」

 

改めて流血回廊へ

 

G太郎「ともあれ、ヴァラルトが無実の囚人エーリカ・ベレの〈釈放証明書〉を渡していたという事実を、今、確認したでござるな」

GM「その通り。そのキーアイテムがなければ、シナリオが先に進まん。今からヴァラルトのところに引き返して、アイテムを取りに来い、というわけにも行かんからのう」

G太郎「GMがうっかり渡し忘れていたアイテムを、『実は受け取っていた』けど、それが必要になる時になって強く思い出した、という作劇手法ってことで」

ホリー「突然、湧いて出てくる回想シーンですか」

GM「連載マンガじゃと、よくあるのう。前回までは持っていなかったアイテムが、その回になって急に生えてくる。相手が驚いて、『いつの間に、そんな物を手にしていたんだ!』と叫ぶと、『さっき偶然に拾っていたんでな。こんなこともあろうかとって奴だ』とか、適当な言い訳をこじつける感じかのう」

デル「とにかく、目的地に行くさぁ。ランダムエンカウントは1が出たので、発生せずぅ。【流血回廊】に着いたぁ」

 

GM「回廊となっている通路の左右には、鉄格子が嵌められた牢獄らしき小部屋がいくつも連なっている。探索判定15を行うといい」

G太郎「17でござる」

GM「すると、G太郎は小部屋の中で祈りを捧げているエルフの若い女性に気づいた」

G太郎「おお、生きていたでござるか?」

GM「しかし、女性の姿は半透明じゃ」

G太郎「幽霊でござった!? それとも、スタンド使いか? ここは石の海?」

GM「ゴーストじゃ。彼女はそなたたちに気づくと、魔動機文明語で『ああ、看守さん。どうか衛士さんたちに伝えて下さい。私は、兄を殺していません。私じゃないんです』と訴えてくる」

G太郎「なるほど、兄殺しの汚名を着せられての投獄か。お兄さんの名前は? と魔動機文明語で応対するでござるよ」

ホリー「魔動機文明語は、ボクも分かるが、その前に聞くことがあるだろう。あなたの名前はエーリカ・ベレさんですか?」

GM「『何を当たり前のことを……』と言いかけて、エーリカはホリーの姿に気づく。『ヒッヒー、蛮族!?』とガタガタ震え出す」

ホリー「やれやれ。幽霊なのに蛮族を見て怖がるのかよ、傷つくなあ。ボクはホリー・カーシェイン。本当はレプラカーンだが、今はバルカンに化けている。その方が都合がいいのでね。無実の罪で囚われたエーリカ・ベレさんですね。ヴァラルトと名乗る男から、これを託されてきた。そう言って〈釈放証明書〉を見せる。これで、あなたは自由の身だ」

デル「というか、死んで幽霊になったんだから、こんな牢獄に意味はないのではぁ?」

GM「そうでもない。ゴーストは生前の無念や未練に縛られて、成仏できない魂なのじゃ。エーリカは自分の無実が明らかになるのを祈り続けて、その想いが死んでも死にきれない未練となって、看守も死に絶えた牢獄で永遠に祈り続ける宿業を背負ったのじゃ」

デル「だったら、彼女の無実が証明されたら、どうなるんだぁ?」

GM「『これで、愛するヴァラルトに会えるのですね……』と言い残して、スーッと消失する。エーリカの無念を晴らしたので、★1つを進呈じゃ」

G太郎「意外と呆気なかったでござるな」

GM「そう思うなら、2Dを振るがいい。回廊でのイベント発生じゃ」

G太郎「失言でござったか。9」

GM「人魂が2つばかりフワフワ飛んできて、襲いかかってくる。カボチャオバケのレベル7アンデッド、ジャックオーランタンじゃ」

G太郎「2体なら、瞬殺は難しそうでござるな。されど、先制は難なくとったでござるよ」

ホリー「いや、もしかすると1ターン瞬殺は可能かもしれない。相手がアンデッドなら、デルが【セイクリッド・ウェポン】でG太郎にダメージボーナス+2を与えて、G太郎が練技を使えば、合計+7ボーナスを得て、これなら1撃で期待値はどれだけになる?」

G太郎「ダメージダイスの出目が5なら26点。7なら29点といったところでござるな」

ホリー「相手のHPが48点で防護点が6点なら、60点ダメージで1機撃墜だ。足りないところは、ボクが攻撃呪文で補えば、何とかなりそうだ」

デル「おお、ホリー姉さんが作戦参謀みたいだぁ」

G太郎「その作戦には、大きな穴があるでござる」

ホリー「何だ?」

G太郎「命中判定とダメージ決定で、合計8回ダイスを振って、1ゾロが1回でも出れば、失敗でござる」

ホリー「1ゾロを出さなければいいだけの話だ」

デル「師匠の今年の運勢に賭けてみるさぁ。分の悪い賭けは嫌いじゃないしぃ」

G太郎「おい」

 

亡者ゾクゾク

 

デル「まずは、後衛待機したまま【セイクリッド・ウェポン】だぁ。師匠の足が亡者を撲滅する神聖な光で輝くぅ。呪文は普通に成功ぉ(MP33→30)」

G太郎「ならば、練技【マッスルベアー】&【ジャイアントアーム】を加えて(MP30→24)、ダメージ基準値21点。ピンゾロ以外は必ず命中するので、まずは1体めに2回攻撃。(コロコロ)両方命中して、ダメージ行くでござるよ。やはり、期待値5が出て26点。2撃めは10が出て31点。合計ダメージ57点でござった」

GM「防護点を6点ずつ減らして、残りHPは3点じゃ」

G太郎「仕留められなかったか。《ファストアクション》分の追加攻撃は、2体めを狙って(コロコロ)どちらも命中。ダメージは31点と25点。さっきより減ったでござる」

GM「ならば、残りHPは4点じゃな」

ホリー「う〜ん、1体ぐらい落としてくれるかと思ったんだが、仕方ない。深智魔法【ロックオン】+【エネルギーボルト】を《魔法拡大/数》で2体同時狙いってできるかな」

GM「【ロックオン】は【エネルギーボルト】に付属する補助魔法と見なして、それだけのMPを消費すればできるとしよう」

ホリー「だったら、MP16点使用して、【ロックオン】成功。エネボの魔法行使判定は14」

GM「抵抗16なので、ダメージ半減じゃ」

ホリー「それでも行けるか。(コロコロ)ダメージは5点と6点。半減して3点ずつか」

GM「惜しいのう。1体は落としたが、もう1体はHP1で生き残ったのじゃ」

デル「イノセントの突撃はできないのかぁ?」

ホリー「騎芸【遠隔指示】があればなあ」

GM「それでは敵の行動じゃ。魔法を使いたいところじゃが、ランダム行動ダイスは接近戦と出た。鎌を振り回して、G太郎を狙う。命中は15じゃが……」

G太郎「当然、カウンターキックで難なく撃墜」

 

 1ターンキルには成功したが、ホリーはMP29から13点に。まあ、たまには効率の悪い戦闘で、試行錯誤してみるのも悪くないかも。

 戦利品は、かぼちゃのランタン(100G)が2個と、大きな鎌(600G)、そして大当たりの魂刈りの鎌(3000G)。さらにガストボールのナイト仕様(1600G)。それなりに大きな収入になったようである。

 

デル「結局のところ、魔法を使わずに、師匠が討ち漏らした敵をオラたちが接近戦で仕留める方が効率が良かったんじゃないかぁ?」

ホリー「相手の回避が16だからな。ボクとデルの攻撃では外す可能性が高かった。ボクの計算ではG太郎が1回ぐらいダメージでクリティカルを出して、1体は落とせるはずだったんだ」

G太郎「嬢ちゃんが支援魔法の【ファイア・ウェポン】でダメージ+2してくれていたら、両方とも落とせていたはずでござる」

ホリー「それも考えてみたが、ボクは【ファイア・ウェポン】がまだ使えないんだよ。ダメージ+1の【エンチャント・ウェポン】ではダメージが足りなかったし」

G太郎「まあ、いいでござる。結果は1ターンキルできたし、回復拠点は隣にあるから、MPの無駄遣いもご愛嬌かと。すぐに南に帰って、また休憩をとるとしよう」

 

GM「ヒヒヒ、安心するのはまだ早い。ミッションボスがこれより出現するのじゃ」

G太郎「何と。今のがボスではなかったのでござるか?」

GM「今のはただの前座に過ぎん。真の亡者の恐怖はこれから訪れるのじゃ。お主たちが回廊から出ようとすると、地の底から響くような呻き声で、『脱獄ダァ。脱獄者ハ死罪ダァ。打チ首獄門ノ刑ダァ。闇ニ裁イテ、オ仕置キダァ』と亡者たちが合唱する」

ホリー「ここはラクシアであって、江戸の街じゃありませんよ」

GM「しかし、G太郎という国籍不明の名前キャラがいる以上、時空が多少の歪みを帯びても不思議ではあるまい。言わば、G太郎というキャラこそが一種の特異点となっているのじゃ」

G太郎「何という屁理屈。しかし、私がこの牢獄に時空の歪みを起こしていると言うのなら、それを正すのも我が使命。このマッスルG太郎、商売人として闇の仕置き亡者に立ち向かうでござるよ」

GM「では、出現するボスは……ロックゴーレムが2体なのじゃ。8レベル魔法生物で、2部位モンスター。そのうち1体は剣のかけらで強化されておる。演出上は、幽霊に取り憑かれたゴーストゴーレムと呼ぼう」

G太郎「魔物知識判定は21でござる」

GM「弱点値を抜いたので、純エネルギー属性ダメージ+3を採用じゃ」

G太郎「ホリー嬢ちゃんの【エネルギー・ボルト】が有効らしい」

ホリー「MPの残りが少ないから、あまり嬉しくない。おまけに抵抗18を抜ける気がしないし」

 

死闘・商売人VS仕置きゴーレム

 

G太郎「ゴーレムの弱点は、動きが鈍いこと。先制判定は問題なくとったでござるよ。先程と同じく練技は【マッスルベアー】【ジャイアントアーム】に加え、相手の命中率の高さも警戒して【ビートルスキン】【ガゼルフット】も使い(MP24→12)、ダメージ+5、回避+1、防護点+2の強化。全力全開で強い方の右半身を蹴りつけるでござる」

 

 この攻撃は全て命中して、ダメージは27点、27点、22点、29点。しかし、ゴーレムの防護点は12点と強固なので、57点しか与えられない。

 

GM「ボスの強化されたHPは65点じゃから、残り8点じゃな」

デル「バカな。師匠の4連続キックが決まったのに、倒せないだとぉ?」

ホリー「イノセントが突進するぞ。命中判定は……ダメだ。11しかない」

GM「ゴーレムがいかに鈍重でも、そこまで低い命中は当たらないのじゃ」

ホリー「練技【キャッツアイ】で命中率を上げて(MP残り10点)、《魔力撃》を乗せてジャベリンチャージ! 命中14!」

GM「回避も14なので同値回避なのじゃ」

デル「ホリー姉さん、そこでビビってるんじゃねぇ。剣の恩寵効果で達成値2点上昇だぁ」

ホリー「ああ、そうか。1月が間もなく終わるから、ここが剣の恩寵の使いどきだ。よし、応援をもらったので、命中した。ダメージは16点」

GM「右半身の残りHPは4点じゃ」

デル「仕方ないなぁ。オラも同じ部位を狙うさぁ。練技は【マッスルベアー】【ビートルスキン】【キャッツアイ】を入れて、MP残り21点。そして、ホリー姉さんに《かばう》宣言してから、シェルブレイカーを叩き込むぅ。命中判定は18と言って当てて、ダメージは18点だぁ」

GM「それで、ようやくボスゴーレムの右半身が粉砕された。残りはボスの左半身と、通常ゴーレムの両半身の3回攻撃の番じゃ。攻撃対象はランダムに……イノセント、イノセント、G太郎じゃ」

ホリー「どうして、イノセントに2回も来るのですかあ!?」

GM「ヒヒヒ、それも定めじゃ。命中17を果たして、イノセントは回避できるかの?」

ホリー「剣の恩寵を使います。これで基準値が10になって、(コロコロ)6かあ」

GM「では、イノセントに23点ダメージじゃ」

ホリー「防護点が9あるから14点くらって、残りHP40点」

GM「もう一回避けるといい」

ホリー「剣の恩寵は判定に成功するまで、有効なので、今度こそ避ける。(コロコロ)また、6だ(涙目)」

GM「今度は低くて18点ダメージ」

ホリー「9点くらって、残りHP31点。よくもイノセントを傷つけたな。ゴーストゴーレム、絶対に許せない!」

G太郎「さて、私もゴーレムに狙われているのだが、期待値5ならカウンターに成功するはず。少しでもダメージを与える機会を増やさねば。(コロコロ)出目11でカウンター成功でござる。通常ゴーレムの左半身に25点!」

GM「13点くらって、残りHP32点じゃ」

●1ラウンドめ終了時の状況

 

・ボスゴーレム左半身(HP65)

・通常ゴーレム右半身(HP45)
       左半身(HP32)

 

G太郎(HP52/52 MP12/30)

デル(HP34/34   MP21/33)

ホリー(HP28/28   MP10/29)

イノセント(HP31/54)

G太郎「こちらの手番でござるが、敵が硬いので、確実に1体ずつ倒していきたいでござる。まず、私は《マルチアクション》を宣言して【ファイア・ウェポン】。MP残り8点で、ダメージ2点上昇。先程カウンターキックを当てた左半身を狙い、2回命中させてからのダメージは24点と31点」

GM「惜しいのう。残りHPは1点じゃ」

ホリー「だったら、とどめはイノセントが。命中は19で、ダメージは12点」

GM「それはピッタリ、防護点で防がれたのじゃ」

ホリー「だったら、ボクがとどめの《魔力撃》。命中19のダメージは13点」

GM「おお、それでピッタリHPが0になった」

ホリー「ふう。ゴーレムは硬すぎるよ。イノセントと2体がかりで、ようやくダメージ1点なんて」

デル「それでも、とどめを刺してもらったから、オラが別の目標を狙えるんだぁ。まずは【マルチアクション】を宣言して、イノセントを回復だぁ。その間、ホリー姉さんを庇えなくなるけど、勘弁してくれぇ」

ホリー「いや、イノセントを癒やしてもらえるなら、そっちの方がよほど嬉しい」

デル「MP5点使って【キュア・ハート】だぁ。発動成功で13点回復ぅ」

ホリー「ありがとう。イノセントも尻尾を振って喜んでいる」

デル「いいってことさぁ、お前のタフさは尊敬しているんだからなぁ。さて、さらにオラはグレンダール様に祈って、補助魔法の【ヒート・ウェポン】だぁ。MPを惜しまず使うぜぇ。発動成功してダメージ+2点。そのままの勢いで、通常ゴーレムの右半身に炎の打撃を叩き込むぅ。勢い余ってピンゾロを出してしまったが、すかさず[運命変転]して強引に当てるぅ。ダメージは20点さぁ」

GM「8点くらって、残りHPは37点じゃ。では、反撃に移らせてもらう。2体の攻撃で、目標はボスがG太郎。通常ゴーレムがデルを狙う。命中17を避けてみよ」

G太郎「避けずにカウンターキックでござる。成功してダメージは27点」

デル「こっちは回避に失敗して、ダメージをもらうぜぇ」

GM「ヒヒヒ。ようやくPCにダメージを与えることができる。22点のゴーレムパンチが炸裂じゃ」

デル「ゴーレム並みの防護点12で、くらったのは10点だけでさぁ」

●2ラウンドめ終了時の状況

 

・ボスゴーレム左半身(HP65→50)

・通常ゴーレム右半身(HP45→37)
       左半身(HP32→0)

 

G太郎(HP52/52  MP8/30)

デル(HP24/34   MP12/33)

ホリー(HP28/28   MP10/29)

イノセント(HP44/54)

G太郎「少しでもダメージを増やすために、《マルチアクション》からの【ファイア・ウェポン】を今度は嬢ちゃんにかけた。そして私は通常ゴーレムを2回蹴る。ダメージは26点と29点でござるよ」

GM「31点受けて残り6点じゃ」

ホリー「GM。弱点のダメージ+3は『抵抗:半減』の後に処理されるんですよね」

GM「うむ。半減してから+3じゃな」

ホリー「だったら、【エネルギー・ボルト】でほぼ確実に落とせそうだな。《マルチアクション》からのエネボで、通常ゴーレムを撃ちます。(コロコロ)当然、抵抗は抜けないけど、ダメージは(コロコロ)6点の半分の3点に、弱点+3点が付与されて6点ダメージが通ったから、とどめが刺せた」

デル「なるほどぉ。弱点適用が先だと、6+3=9の半分で5点ダメージになってしまい、とどめにはならなかったもんなぁ」

ホリー「それで残りはボスの左半身のみ。《魔力撃》は使えないけど、ホリーの攻撃。12じゃ当たらない。次にイノセントの攻撃。15で当てて、ダメージは16点」

GM「通ったのは4点じゃ」

デル「次はオラだぁ。命中14じゃ当たらないぃ」

G太郎「いや、当てるでござる。剣の恩寵。烈火団の意地を示せ!」

デル「ああ、師匠。やってやるさぁ。師匠の応援で+2されたから命中! ダメージは20点」

GM「8点もらっておこう。残ったボス1体の反撃は、やはりデルじゃ」

デル「(コロコロ)避けられるはずがないんだよなぁ。ダメージをおくれぇ」

GM「23点じゃ」

デル「11点くらって、残りHP13点かぁ。本当に厳しい戦いだなぁ」

●3ラウンドめ終了時の状況

 

・ボスゴーレム左半身(HP50→38)

・通常ゴーレム右半身(HP37→0)

 

G太郎(HP52/52  MP4/30)

デル(HP13/34   MP12/33)

ホリー(HP28/28   MP5/29)

イノセント(HP44/54)

G太郎「このラウンドで決着がつきそうでござるな。2回のキックはどちらも命中し、ダメージは26点と29点」

GM「31点くらって、残りHP7点じゃ」

ホリー「やっぱり、ここは《マルチアクション》エネボと言ってみる。呪文は発動して、ダメージは5点。抵抗半減で3点に弱点+3であと1点。とどめはイノセントが(コロコロ)命中14じゃ当たらないけど、[運命変転]って言っていい? 最近使ってなかったけど、ヒンソンさんの特殊能力でイノセントが気合を入れていたはずなんだ。すっかり忘れていたや」

GM「おお、そういうキャラもいたのう。よし、ではヒンソン効果でイノセントのやる気がみなぎった。全身が黄金色に輝き、スーパー・イノセントになる」

ホリー「よし、これでとどめだ。ダメージは(コロコロ)14点」

GM「イノセントのみなぎる命の輝きが、不浄な亡者パワーを消滅させた」

ホリー「これがイノセントの持つ純粋な勇者の力か」

G太郎「まさか、イノセントが真の勇者だったのでござるか?」

GM「本当にまさかじゃ。イノセントに秘められた力なんぞは、わらわはちっとも考えていなかったぞ」

ホリー「だけど、その真の力が覚醒して、将来、ドラゴンに転生するんです」

GM「本当に、そうなるかは後々考えるとしよう」

 

 ロックゴーレム2体を撃破した戦利品は、魔力を帯びた石(250G)とミスリル(2000G)、それに加えて剣のかけら8個だった。

 亡者の巣食う【流血回廊】から脱出した一行は、消耗した心身を休めるため、エサユハの守る【赤い瀑布】へ再び戻る。

 上層階への帰路から、ミッション達成報告の話はまた次回につづく。

●ここまでの冒険成果

 

日数経過:28日めの朝(赤い瀑布で2tbの休息後)

 

経験点:ダークドワーフをオーガから助ける★1個

    竜のエサユハの信頼を得る★1個

    エーリカのゴーストを解放する★1個

    【流血回廊】から脱出する★1個

    (合計★4個)

    魔物撃退分530点

    ピンゾロ分(なし)

収支結果:戦利品(7800G分)、黒鉄勲章2個、

     剣のかけら8個

     食料消費(2食ずつ、ホリーは4食)

ミッション:エーリカ・ベレの生死を確認せよ

       →達成。報告はこれから

      ドラゴンの秘薬の材料集め

エスト:ジーズドルフ解放軍の同志を集める

     (現在13人)

     深層階で【月の図書館】を探す

     地下世界から外への脱出方法を探す

     魔窟50階を踏破(店舗経営の許可)

     驕王ポイント31点を目指す(現在10点)

     人魚奴隷の救出

     虹色の宝石の確保

     (現在水妃ポイント5点)

 

情報

・煌びやか卿アー・ヌルチェと商業同盟を樹立

・〈銀の蜜蜂〉からティアハートの花ミッションを受注できる。

・防空施設の魔力供給源【翡翠のピラミッド】に入るには、〈翠緑のマギスフィア〉が必要。

 ・〈破剣の星槌〉らしき略奪品は【地底湖の畔】のマーマンから、深層階のダークドワーフに渡った。

・【地底湖の畔】のマーマンは、水妃ポイント25点で地上への抜け道を教えてくれる。

・地下水路のリザードマンの集落の位置情報。

・ギルマン王ブグプリとの面会には、地下水路で手に入る〈ストロベリーオイスター〉が12個必要。リザードマンからの購入も可。

・〈ギルマン王の冠のかけらI〉入手。

・【コボルド窟】のオードル・プルは地上に伝手がある。

・【戦神の凱旋門】の魔窟総監ギルギダッシュと知り合い、魔窟ミッションを攻略中。

・四祖の1人シェラシースは魔剣である。

・地下水路から地上への脱出には、〈銀水晶のサークレット〉が必要。

・漆黒のマギスフィアは、深層階の黒い球体に入る鍵。別に合言葉が必要。

・竜のエサユハと知り合い、竜姫ナーデージュ救出の活動を行う。

 

密偵の知り合い

・アム・ヤーセン(ドワーフ娘→ラミア)

 キーワード「月の図書館」「隠者ヴァラルト」「黒炎の工房」「巨大格納庫」「漆黒のスフィア」

イゴール・ぺステリ(エルフ男→トロール

 キーワード「ユリア・ミルドリス」「エーリカ・ベレ」「ノイア・カーナ」「琥珀のマギスフィア」「白銀勲章」

・ニコ・シュナウヘア(ナイトメア→オーガ)

 キーワード「防空施設」「シェラシース」「ヤーハッカゼッシュ」「地底に眠るもの」

・オスカル・バロー(シャドウ→バジリスク

 キーワード「白銀以上の勲章コレクター」

・シル・メリル(人間女→バルカン)

 キーワード「レジスタンスを探す裏切り者」

 

冒険達成度:エーリカ・ベレを解放した+1%

      合計14%

(当記事 完)