花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、D&Dを中心に世紀末前後のTRPGの懐古話を不定期展開中。

2019Xマス3部作(その2・発動編)

ゲンブ帰還

 

ゲンブ「今、帰ったでござる」

ハイラス「お招き感謝するでござ〜る」

ヒノキ「おお、ハイラス様。よく来て下さった。ゲンブ、ご苦労であった」

ゲンブ「うむ。ドクター殿だけは、アストロメガネンオーと共に屋久島に残られた。島の守り手が全て出払うのもまずかろうと仰せでな」

ハイラス「さて、基地で時空監視している際に、このような映像を見つけたでござ〜るよ」


Go!Go!ゴジラくん#11「メリゴジ ゴジラが聖夜にやってきた」

ヒノキ「ほう。ゴジラ一族がサンタに扮する世界があるとはのう」

リトル「だったら、リトルもサンタになるぅ」

アスト「ちょっと待て。お前ごとき未熟者にサンタの厳しい修行が務まると思うのか!」

シロ「何? サンタにも修行が必要なのか?」

アスト「当然だ。トナカイ座タランドゥスの聖闘士ニコラウスとして世に出る前に、このオレがどれだけ厳しい修行に耐えてきたか!」

シロ「というか、アストは修行してないだろう? 確か、ニコラウスはお前に取り憑いた悪霊ノヴァストラダマスとかで、修行したのは、悪霊になる前の粉杉ノヴァ彦じゃないのか?」

アスト「そんなことは些細な問題だ。今、大事なのは、サンタになるのが、そう簡単なことではないということだ。これを見ろ」


サンタの養成学校にカメラが潜入 講義の内容とは?(19/12/03)


サンタクロースに扮してダッシュ! 8000人超大集合

 

シロ「何だかよく分からないが、サンタにもそれぞれの過酷なドラマがあるってことだな」


フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ War of the Gargantuas

アスト「本当に分かっていないじゃねえか。サンタと聞いて、サンダを出すネタを何度も使い回すんじゃねえ!」

 

パーティー始まる

 

アスト「……と、わくわく怪獣ランドでそんなバカ話に付き合いながら、いろいろ準備にこき使われている間に、とうとうクリスマス当日が来てしまったわけだ」

ヒノキ「ふむ。不平不満は口にすれども、パーティーの準備に力を尽くしてくれたこと、礼を言うぞ。悪霊に取り憑かれているとは言え、お前さんならではの責任感というものも確認できた。根っからの悪党と言うわけでもないようじゃの」

アスト「べ、別に、あんたのために手を貸したんじゃないんだからね。オレはただ、翔花ちゃんやアッキー様のために……って、肝心の二人やNOVAは何をしてるんだ?」

シロ「翔花なら、2018年の年末にケイPと時間移動しているぞ。何でも、ブログ時空の安定のために辻褄合わせが必要なんだそうだ。詳しくは、この記事参照

ヒノキ「おお。そう言えば、『この翔花伝ブログは2019年から来たコナっちゃんこと粉杉翔花が、未来パワーでチョチョイのチョイと完成させた』という設定じゃったな。ならば、辻褄合わせをしないと、このコンパーニュが消失し、クリスマスパーティーどころではなくなってしまう、と。それは大事な仕事じゃ」

アスト「そうか。だったら、オレも今から2018年に飛ぶぜ。そして、翔花ちゃんをアシストするんだ。それこそ我が使命」

シロ「違うぞ。お前の使命は、翔花の邪魔をせずに、今年のクリスマスを成功させることだ」

アスト「邪魔なんてするわけないだろうがよ。オレの名はアスト。翔花ちゃんをアシストするために生まれてきた男なんだからな」

シロ「お前のやっていることは、アシストじゃないと。大体、時空魔術師でもないし、タイムジャッカーの能力も失ったお前が2018年に飛べるのか?」

アスト「ノヴァストラダマスの力を借りれば何とか」

ヒノキ「で、そのノヴァストラダマスは、今どうなっておるのじゃ? 今のお前さんは、GMの付かないただのアストのようじゃが」

アスト「ああ、あの悪霊サンタは『ここにゴジラの守護霊が居座っているなら、恐ろしくてかなわん。後はよろしく』と言って、どこかへ行ったみたいだぜ」

ヒノキ「そうか。Gの眷属たるセイリュウ屋久島で眠りに就いているはずじゃったが、悪霊がリトルを脅かそうとしているのに気付いて、目覚めたからのう」

シロ「で、師匠は今どこに?」

ハイラス「わしはここじゃ」

シロ「ハイラス殿?」

セイリュウinハイラス「いや、今はこの男の体を借りておる。何しろ、この男は次元ドルイドドルイドと言えば、自然や獣に親和性を持ち、自らも獣に変身することができる。つまり、怪獣の魂の依代としては非常に有能なのだよ。もちろん、この男の意思に反して、強要しているわけではないがな」

アスト「つまり、ノヴァストラダマスがオレに憑依したように、セイリュウドルイド道おじさんに憑依しているというわけか」

セイリュウ「うむ。わしは霊体となったがゆえ、物理世界に干渉はできんが、次元ドルイドと契約をして、屋久島守護の助けをすることにしたのだ。もちろん、リトルのピンチには駆けつけたいが、それにしても依代がなければ、霊的エネルギーの消耗が激しいからな」

ヒノキ「なるほど。ウルトラ族が地球では約3分しか活動できないので、普段は人に憑依したり、擬態したりするようなものじゃな」

セイリュウ「ああ。時空魔術師の体に一度、取り憑いたものの、あの男の肉体は運動不足で、ワイルドなわしとは相性が悪かったからな。この次元ドルイドなら、自然の中で鍛えているうえ、ちょうど悪のドルイドン族がマイナソーを操って暴れている世相も幸いした。『ドルイドが怪獣の依代になっても違和感ない』という時流が生じておるからな」

ヒノキ「そうか。ならば……(膝まづいて臣下の礼をとる)」

セイリュウ「何のマネだ、スザクよ。わしとお主の間に、そのような他人行儀な振る舞いは必要ないはずだが?」

ヒノキ「いや、わらわとて、このような真似はしたくないと思っておったが、相手がハイラス様なら話は別。何しろ、『特殊能力:怪獣への親和性』を持つ御仁じゃからな。ラドンの眷属としては、自然と頭を垂れてしまうんじゃよ」

セイリュウ「つまり、わしにではなく、次元ドルイドに頭を下げているわけだな」

シロ「アリナ様がそうするのなら、ボクも怪獣王に敬意を示さないといけないですね(膝まづく)」

アスト(な、何だ、この雰囲気? オレは怪獣の眷属じゃないから、こんな時にどう反応していいのか分からん。相手が翔花ちゃんや、アッキー様ならともかく……そうだ。ここは花粉症ガール翔花伝というタイトルのブログなのに、どうして主役の翔花ちゃんがいないんだよ? そうだ、これはきっと、オレを翔花ちゃんから引き離そうとするWhite NOVAの陰謀に違いない。やはり、奴は邪魔だ。何とかしないと、オレと翔花ちゃんのXマス・ラブラブ計画に支障をきたす。翔花ちゃんよ、この想いが届いているなら、オレの元に翔けつけてくれ!)

 

PON!

小さな閃光とともに出現す。

 

アスト「翔花ちゃんキター!(勢いよく飛びつく)」

晶華「キャーーーーッ。花粉分解!」

アスト「翔花ちゃんが消えた?」

晶華「(アストの背後から出現)抱きつく相手を間違えるな! あんたの相手はあっちなんだから!(花粉粒子でハイパーブーストしてのドロップキック)」

アスト「うぉっ」

ダイアンナ「おお、アスト。いきなり飛びついて来るとは。そんなに熱く歓迎してくれるなんて、あたしは嬉しいぞ」

アスト「ゲッ、ジャッキーかよ。放せ。ギュッとHUGしてるんじゃねえ」

晶華「スットコA、あんたの相手はジャッキーちゃんがお似合いよ。社交界デビュー、しっかりエスコートしてあげることね」

 

快盗団の夜明け(キング編)


「スーパー戦隊 MOVIEパーティー」特報(2020年2月8日全国ロードショー!)

 

ヒノキ「何じゃ、一体? 騒々しい」

ダイアンナ「ムッ、日野木アリナか」

ヒノキ「そういうお主はダイアナ・ジャック?」

ダイアンナ「それは昔の名よ。今のあたしは、女王バットクイーンと融合したダイアンナ・ジャックイーン」

キング「そして、吾はクラブキング改めクラゲキング。ゲンブ兄貴、久しいのう」

ゲンブ「貴様は確か、去年の秋に重力波で我らを苦しめたタイムジャッカーだったな」

セイリュウ「ほう。ゲンブを苦しめたキングか。それは興味深い男だ」

キング「(ビクッ)な、何だ? この圧倒的な存在感は? 一体の怪獣の眷属として、決して逆らってはいけないほどの威圧感を覚える。誇りなどかなぐり捨てさせるほどの強大なカリスマ。この男こそ、王の中の王、男の中の男、なれば吾が取るべき道は一つ。ハハーッ(土下座)」

ゲンブ「いきなり土下座でござるか? かつては誇り高き武人であったはずのクラブキングは一体どこに?」

キング「フッ、平成が令和になるにつれて、吾も新しく生まれ変わったのだ。そう、ケイPマーク3と融合した吾は、ロイミュード・ブレンの持つ新たな技能『土下座』を手に入れた」


ブレン超進化 その後...

ゲンブ「土下座するのが、超進化でござるか?」

キング「まあ、そう言うな、兄者。以前の吾は、『実るほど頭を垂れる稲穂かな』の心が分かっていなかったのだ。しかし、あれから令和の時代に時空魔術師に諭されたり、悪霊に取り憑かれたのを女神に救われたりして、今に至った結果、新たな夢ができたのだ」

ゲンブ「夢でござるか」

キング「うむ。女神に捧げる触手帝国、テンタクル・エンパイアを築くという夢がな」

ゲンブ「触手帝国? 何だかおぞましいイメージしか想像できないでござるが」

キング「そんなことはない。全ての人間と怪獣と触手が仲良く笑って暮らせる世界だぞ」

ゲンブ「触手の一語がなければ、素晴らしいと称賛できるものを。残念としか言いようがない」

セイリュウ「触手帝国を築くには、お前に足りんものがある」

ゲンブ「まさか、話に乗る気でござるか?」

キング「何が足りんと言うのか、グレートキングよ?」

セイリュウ「それは、お前の王としての人望だ」

キング「ガーン」

ゲンブ「ストレートに、言ってはならないことを言ったでござるな」

セイリュウ「王を自称するだけなら、誰でもできる。しかし、この世界に大勢いるかもしれない触手愛好家が、お前を王として支持するとは、わしにはどうしても思えんのだ。お前が触手道に目覚めて何年になる?」

キング「いや、まだ、今年始めたばかりですが」

セイリュウ「そんな、にわか作りで触手キングを名乗るのか?」

キング「い、いや、吾がキングを名乗るようになったのは、タイムジャッカー時代だから、触手とはまだ関係ないわけで。それと吾の名前は、クラゲキングであって、触手キングではないです」

セイリュウ「ならば、今から改名するといい。お前の名は今日から触手キング。その名で少なくとも3年を過ごして、お前が触手の王であることを世間に浸透させて、自他共に認める触手キングとなったときに、帝国建立の青写真も見えて来るであろう」

キング「本当に? その3年という根拠は?」

セイリュウ「わしの実体験からだ。1954年にただの『ゴジラ』としてデビューしたわしは、その後、アメリカに渡って1956年に再編集された映画『Godzilla,King of the Monsters!』が公開された後、1957年に日本に逆輸入されて『怪獣王ゴジラ』と呼称されるようになったのだ」

隔週刊 ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX(14) 2011年1/24号【雑誌】

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ゲンブ「なるほど。ゴジラもデビューしてから王と名乗るまでに3年の時を費やしているのでござるな。それが今年、65周年を経て、改めて王を冠する映画が作られて、令和ゴジラの時代が始まった、と」

セイリュウ「うむ。お前たちガメラや、キングクラブだかクラゲキングだかドゴラだかも令和の時代に新生すればよいのだがな」

触手キング「3年間、この名で下積み生活を頑張れば、触手帝国の夢も叶うのであるな」

セイリュウ「なお、わしは『ゴジラ王国』や『ゴジラアイランド』という商品名は身に覚えがあるが、ゴジラ帝国なるものは未だ知らん。そもそも、帝国を築くには、キングではなくエンペラーとかカイザーを名乗るべきと考えるが、いかがなものか」 

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触手キング「触手カイザーあるいは、触手エンペラーか。 一考の余地あるネーミングであるな」

ゲンブ「しかし、クリスマスの日に、我々は一体、何の話をしているのでござろうか」

 

快盗団の夜明け(クイーン編)

 

ヒノキ「男どもは妙な話に現を抜かしておるようじゃな(杯の日本酒を飲み干す🍶)」

ダイアンナ「言っておきますが、あたしは触手帝国なんて野望は抱いていませんからね(グラスのワインをちびりちびり🍷)」

ヒノキ「しかし、お主は吸血鬼の支配する闇の帝国を築こうとしておるのではないか?」

ダイアンナ「そこまで、高望みしてないわよ。支配とか、統治とか、正直面倒くさいし。あたしの夢は、自分の身の回りに、自分の思いどおりになる愛の王国を築ければいいのであって、女王といっても肩書き以上のものは必要ないの」

ヒノキ「何じゃ、もっと大それた野心を持つ悪女かと思うておったがの」

リバT『クイーンの野心は、せいぜい美しく着飾ることと、ささやかな血のワインと、愛を自らも捧げ、捧げ返されることのみです(かっぱえびせんをポリポリ)』

ダイアンナ「その愛が、なかなか手に入らないのよね」

ヒノキ「ふむ、手に入らぬ愛か。あのアストという男を、お前さんがどうして好きなのか、わらわにはちっとも理解できんのじゃが」

ダイアンナ「虚飾まみれの世界で、愚かなぐらいに一途で、好きなものに情熱をひたすらに向ける姿に、輝きを見たと言ったところかしら。まあ、今のあたしはアストだけでなく、ダディーにも惹かれているんだけど」

ヒノキ「ダディーとは新兄さんのことか。新兄さんは、違う意味で情熱家じゃが、愚かなぐらいに一途かと言われれば、むしろ、気まぐれに好きなものをあれこれ無秩序に無軌道につまみ食いしながら、ぐるぐる螺旋を描いて昇っていくようなイメージじゃな。あれもこれもと追っかけて、気がつけば突っ散らかって、そういうカオスな世界をトイボックスのように広げて楽しんでいるというか」

晶華「それって、子供みたいよね(フルーツジュースで一杯🍹)」

ヒノキ「まあ、わらわたちの前では、童心を隠さない感じじゃな。もちろん、本人としては、大人とか父親として振る舞っているつもりかもしれんが」

ダイアンナ「リナ老師の目から見れば、誰だって子供に見えるものじゃない?」

ヒノキ「お前さんまで、わらわを老師呼ばわりするか?」

ダイアンナ「あら、アッキー様にとっての老師は、あたしにとっても老師みたいなものなのよ。女王として、しっかりコンパーニュを仕切っているところは見習いたいぐらいだし」

ヒノキ「仕切りか。ならば、女主人として仕切りの秘訣を三点、語るとするか」

ダイアンナ「それは是非、聞きたいわね」

ヒノキ「一つ。自分の得意分野については、絶対の知識と飽くなき好奇心を持って、瞳をキラキラ輝かせること。そう、輝く瞳、シャイニングアイズこそ、愛される女主人公の特徴よ」

晶華「ええと、女主人と女主人公、微妙に話がズレていない?」

ヒノキ「どっちも似たようなもんじゃ。シャイニングこそ主人公の証」

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ダイアンナ「なるほど、シャイニングね」

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ヒノキ「お主、絶対に今、違うシャイニングを連想したじゃろう?」

ダイアンナ「え、何のことだ?」

ヒノキ「その欲望に満ちたギラギラした瞳こそ、何よりの証拠じゃ」

ダイアンナ「ギラギラした瞳って、あたし、そんな目をしてた?」

ヒノキ「うむ。お主に可愛げがないのは、キラヤバではなくて、ギラヤバだからかもしれぬのう。アッキー、キラキラした瞳のコツを教えてやれ」

晶華「ええ? そんな急に振られても困るよ〜(涙目)」

ヒノキ「その涙じゃ。花粉症ガールが当ブログの主人公として輝いておるのは、そのキラキラ輝く涙目の影響も大きい。男は涙目の女に興奮するようにできておるのじゃ。とりわけ、普段は強気で振る舞っている女が、ふと見せる弱さに、庇護意識を刺激されたりもする。そう、涙こそ女の武器よ。無邪気に好きなものを追いかけて、天真爛漫に瞳を輝かせ、時に涙を浮かべる。これこそ愛される女主人公の秘訣その1じゃ」

ダイアンナ「ギラギラじゃなくてキラキラ。そのために、時には涙を有効活用する。分かったわ」

 

ヒノキ「女主人の秘訣その2。主人として、他者に命令し指図するのは当然であるが、その際に『してもらって当然、という態度ではなく、常に感謝の笑顔と労いの言葉』を忘れないこと」

晶華「ああ。仕事だから、やって当然、みたいな態度ばかりだと、ムカつくものね。いつもアシスタントガールの仕事ありがとう、ってNOVAちゃんから言ってもらえたら、ああ、私はこの仕事をやって良かったって思えるもの。心理的報酬って大切よね」

ダイアンナ「感謝の気持ちを、笑顔と言葉で示す。男上司でも、女上司でも大切なことかもね」

ヒノキ「まあ、寡黙で仏頂面な男上司は今の時代も多いが、尊敬されるのは朗らかさを持った人間。人は自分が役に立っている、誰かを笑顔にしているという実感を得たいがために仕事をしているという一面もある。それゆえ、自分に感謝の笑顔を向けてくれる相手に対しては、その後も尽くしたいと考えるものなのじゃ」

ダイアンナ「キラキラ涙の次は、朗らかな笑顔。……あたしには、どうも難題ね。これまでの人生で考えたこともなかったわ」

ヒノキ「いわゆる喜怒哀楽の感情表現じゃな。それゆえ、女主人の秘訣その3は、怒りをどう表現するか、ということになる」

晶華「ああ、怒りのスーパーモードって奴ね」


【スパロボ】シャイニングガンダム (シャイニングフィンガーソード) 進化の軌跡 | SRW x Gガンダム | Evolution of Shining Finger Sword

ヒノキ「では、アッキー。怒りのスーパーモードにとって大切なのは、何じゃと思う?」

晶華「え? それは、淀みなく澄んだ鏡のような心、すなわち明鏡止水……かしら?」

ヒノキ「いや、違う」

晶華「違うの?」

ヒノキ「明鏡止水は一種の悟りの境地。そのレベルに達しているなら、涙とか笑顔とか、そういう小手先に頼らずに済む。今は、明鏡止水に至る前の話をしているのじゃ。女主人の心得として明鏡止水が絶対的に必要とまでは、わらわは主張せん」

晶華「明鏡止水以前の段階としては、愛と怒りと悲しみのシャイニングフィンガーソードでいいわけ?」

ヒノキ「うむ。それが答えじゃ」

晶華「え? そんな単純なことでいいの?」

ヒノキ「つまりじゃ。怒る際にも、愛と悲しみの心を忘れないということじゃ。親が子供を叱る、時には怒りの振る舞いをしなければいけないこともあろう。しかし、子供には、親がただ怒りをぶつけているわけじゃない、愛する気持ち、子どもが悪いことをしたのを悲しむ気持ちが根底にあってこその怒りだと示さねばならん。決して憎しみや親の虚栄のために怒っているのではないことを伝えねばならんのじゃ。怒りの感情一つとっても、その源流にあるのが自身のエゴなのか、相手を見下して高みに立ちたい征服心なのか、ただの衝動的な感情の発露で自制ができていないだけなのか、原因はいろいろ考えられる。ヒーローやヒロインが何のために怒ると考える?」

晶華「そりゃ、愛する者が傷つけられて、悲しみの延長にあって、悪を倒すために怒るのよね」

ヒノキ「うむ。優しさよりも激しさが大事な時がある。怒りを稲妻に変えて宇宙に解き放つことで、ヒーローやヒロインに覚醒し、真っ赤な目の愛の戦士が誕生するのじゃ」

晶華「ああ、それこそ黒い太陽の子の教義ね」

ダイアンナ「何やら難しい哲学めいた話だが、要はただ怒るのは下等で、怒りと共に愛と悲しみの感情をセッティングして、うまく三位一体にブレンドして、解き放つようにしろ、ということか」

ヒノキ「敵に対する怒りは、それでいいじゃろう。しかし、今は女主人の怒りの見せ方の話じゃったな。まずは、敵対勢力に対して強く怒ってみせることで、組織の方向性を分かりやすく示すことができる。明確な敵に対して、怒ることもできないようでは、腰抜けリーダーの謗りを免れないからな。もちろん、自分の代わりに怒ってくれる部下を飼って、それをなだめる形を取ることで怒りに流されない穏健派リーダーを装う手法もあるじゃろうが、敵に対して怒る姿勢は、組織運営で絶対に必要となる」

ダイアンナ「敵に対する怒り……と言うが、わざわざ味方に対して怒る必要があるのか?」

ヒノキ「いや、現実では部下に対して説教ガミガミな上司の方が圧倒的に多いじゃろうが」

ダイアンナ「ああ、味方に怒りをぶつけるのがダメ上司の典型例か」

ヒノキ「あるいは、理由や根拠の明確でない自身の内面の怒りや嘲笑をネットで垂れ流して、それが受け入れられると誤解している愚か者とかな」

晶華「どういうこと?」

ヒノキ「怒りや、敵対相手に対する侮蔑、口撃は、その感情を共感できる人間の集まる場では、一定の支持を得るものじゃが、不特定多数の受け手、価値基準の多様な者たちのいる公開された場では、逆に嫌悪を招く両刃の剣となるものなのじゃ」

ダイアンナ「怒りの感情は強烈だから、時に自分自身が傷つく原因となる、と言うことか」

ヒノキ「まあ、何かをバカにするという行為は、その何かを好きな者を敵に回す危険が常にある、ということじゃな。ネット上では、こいつは反撃して来ないだろうと踏んだら、思わぬ反論を受けてしまい、痛い目に合う論者も多いと聞く。その上で、自分の主張に磨きをかけて、より良い主張の仕方を学ぶ者もいれば、自分の主張を修正する潔さを持たずに反論相手への恨みを募らせる者、あるいは自分の主張をコロコロ変えて信念を持たずに流離い続ける者など、いろいろ見られるが、それはさておき」

ダイアンナ「さておくのか」

ヒノキ「話が脱線しているのが明白だからな。このまま突き進むと、新兄さんみたいになってしまう。結論づけると、怒りというネガティブになりがちな感情はコントロールが難しい。それ故に、うまくコントロールできてこそ、女主人としての威厳を保つ役にも立つのだが、その前提として、キラキラした瞳と朗らかな笑顔があって、日頃から愛される姿を見せていることが必要になる。そういう土台なくして、怒りばかりが先走ると、単なるヒステリック婆あでしかなくなるという話じゃよ」

リバT『結論。女主人の心得その1、ギラギラよりもキラキラ瞳を輝かせて、時には涙も流す。その2、助けてくれた相手に向ける朗らかな笑顔と感謝の言葉。その3、怒りの根底に愛と悲しみを上手く混ぜ合わせて、しっかり筋を通しながら自制すべし。こんなところでしょうか』

ヒノキ「まあ、怒りのコントロールは非常に難しいので、単純にまとめられるものでもないと思うが、要は怒っている姿よりも、無邪気に楽しみつつも目的に向けて朗らかに頑張っている姿を前面に出すのが、愛される女主人の秘訣じゃろうな」

晶華「以上、リナ老師によるXマス人生相談の時間でした」

 

快盗団の夜明け(エース編)

 

アスト「(散々ビールを飲みつつ)畜生、せっかく頑張ってクリスマスパーティーの準備に勤しんだってのに、どうして本命の花粉症ガール1号の粉杉翔花ちゃんがいないんだよ〜。ここは、『花粉症ガール翔花伝』じゃなかったのかよ〜」

シロ「(バーテンダーに扮しつつ)お客さん、深酔いは体に毒ですよ」

アスト「畜生、これが飲まずにやってられるか〜。白虎よ〜、お前はいいよなあ。翔花ちゃんのパートナーとして作者から公認されてよ〜。

「オレなんて、読者Aとして、華々しくステージに上げてもらって、このまま翔花ちゃんのアシスト役として出世できるかと思いきや、未来世界に飛ばされてしまい、

「その後、翔花2号のアッキー様と快盗団マーキュリーバットを結成して、パートナーになったはずなのに、その歴史は黒歴史化してしまい、いつの間にやら変態ストーカーのレッテルを張られて、このザマだ。

「畜生、こんなことになるんだったら、ただの読者Aとして、慎み深く生きているんだったぜ。そう、純粋なファンとして、遠くから応援しているだけでも良かったんだ」

リトル「へえ。アストさんって、波乱万丈な人生を歩んで来たんですねぇ。それで、今、予言者を名乗ったりもする悪霊サンタに取り憑かれて、ゴブリンスレイヤーGMをしたりするなんて、大活躍じゃないですかぁ(ホットミルクをちびちび)」

アスト「これが大活躍って言えるのか?」

リトル「ええ。リウなんて、スペースGの悪霊に捕まって、自分の無力さを痛感して、今は強くなるために修行中の身。キャラ立てだって、まだできていなくて、今はシロさんに付いて行くのが手一杯。それに比べて、アストさんは自分の夢に向かって、真っ直ぐに突き進んでいらっしゃる。そこに痺れる、憧れるぅ」

アスト「憧れるのか? こんなオレに? 天下の怪獣王の息子であるお前が?」

リトル「誰かの息子である、というのは誇りですけど、人生を縛られちゃっていますよねぇ。だけど、アストさんにはそういうしがらみが一切なく、ただの読者Aから、翔花さんへの想いだけで、ここまで走り続けてきた。それは、一キャラとして作者に愛されている証拠だと思うんですぅ」

アスト「リトルよ〜。オレのことが分かってくれるのは、お前だけだ。おい、白虎。このリトルをオレにくれ」

シロ「誰がやるか。翔花はボクのパートナーだし、リトルはボクの弟だ。お前には、アッキーとバットクイーンがいるだろうが」

アスト「違う。本命は翔花ちゃんだし、アッキーは2号だし、ダイアンナはそのまた合わせ鏡でしかない。やっぱり本命に向けて、一途に突き進むのがオレの道なんだよ〜。だから、白虎よ。オレはお前の終生のライバルとして、今後も立ちはだかり続ける。いずれまた、スピード対決を申し渡すからな〜」

シロ「分かった。翔花のパートナーの座は譲らないが、スピード対決は望むところだ。お前は快盗、こっちは忍者、いずれ本気でぶつかる日も来るだろう。だが、その前に、ボクは翔花に付いて行くために時空魔術の修行と、リトルにパティシエ道を伝えねばならん」

アスト「パティシエ道か。料理のできる男っていいよなあ。オレも来年は料理に励んでみるか」

シロ「お前は、時空魔術の修行をしないのか?」

アスト「必要ない。オレには、ノヴァストラダマスが付いているからな。労せず実を得るのが、オレの道だ」

シロ「……お前を一瞬だけでも、ライバル認定したボクが間違っていた。リトル、こんな奴を見習ってはダメだぞ」

アスト「努力とか、修行なんて、今どき流行らないんだよ。オレは、いわゆる『なろう系主人公』を目指す!」

シロ「なろう系って?」

アスト「諸説あるが、大雑把なくくりでは『異世界チート物』の傾向が多いな。

『悪の魔術師の娘に恋したら、時空魔術で未来世界に飛ばされて改造されて、吸血鬼となった娘を助けて快盗団を結成する話』とか、

『記憶喪失の娘を取り返そうとしたら、時空嵐に巻き込まれて重傷を負う話』とか、

『絵師の人を誘拐しようと、コミケ会場に行ったんだが、絵師の人の顔を知らなかったので目的を果たせずに、九州の地でコンパーニュ跡地に潜伏するようになった話』とか、

『しばらく忘れ去られて半年以上経った後で、時空魔術師の塔に赴いたところ、味方だったジャックとキングが懐柔されてしまい、やむなく珠保という新設定で仕切り直した話』とか、

『新拠点として、空き家となっていたアステロイド監視所に潜伏していたら、悪霊に襲われて、記憶を失った娘と再会して共闘する話』とか、

この一年半のうちに、どれだけの冒険を重ねてきたんだ、オレって感じだぜ」

シロ「そう並べてみると、数々のエピソードを経験しているんだな、お前」

アスト「しかし、しかしだ。これだけ翔花ちゃんを追い求めているのに、実は翔花ちゃんと記事の中で直接対面したことが一度もないんだよ、オレ」

シロ「ハッ? どういうことだよ?」

アスト「オレがこのブログ時空に登場したときは、翔花1号ちゃんはすでにコンパーニュに旅立った後だった。オレが翔花ちゃんだと思っていたのは、実は翔花2号ちゃん、つまりアッキー様だったんだ。その後、オレはずっとアッキー様を翔花ちゃんと呼んで、今年の秋までずっと勘違いしたままだったのさ。フッ、笑えよ」

シロ「だったら、翔花じゃなくて、妹のアッキーを本命にしたらいいだろうが」

アスト「そう思ってもみたんだが、アッキー様の悪堕ち成分がアンナ・ブロシアに分裂していたことにも、オレは気付いていなかった。その挙げ句、アンナ・ブロシアが男のダイアナ・ジャックに融合して、オレに惚れているという始末。ここまで、ややこしい状況に至って、オレは気付いたんだ。頭が混乱したオレには、どの翔花ちゃんが本命か選ぶことはできん。ならば、全部手に入れればいい。そうだ、それがいい。花粉症ガール翔花ちゃんハーレムこそ、このオレがこの世に生まれた理由。それこそ、なろう系主人公として進む道だとな」

シロ「どうして、そういう結論に至ったのか、ボクには計り知れないが、分かっていることはただ一つ。ハーレムを目指すなんて、お前は最悪な男だな」

リトル「ねえねえ、シロ姉さん。ハーレムって何?」

シロ「リトル、お前はまだ知らなくていいんだよ」

アスト「ちょっと待て、リトル。今、シロ姉さんと言ったか? 白虎よ、お前はもしかして女なのか?」

シロ「女だぞ。男になったりもするが」

アスト「つまり、これか?」

シロ「お湯や水は関係ない。とにかく、ボクはお前のような男が、翔花に近づくことを許さない」

アスト「しかし、オレは翔花ちゃんとは『花粉ライターJUHO』で共演したパートナーなんだよな。父親役の珠保NOVAこと粉杉ノヴァ彦の霊にも公認された仲なんだよ。珠保の新世界で、オレが翔花ちゃんと結ばれる。それが来年の予定だ」

シロ「そんなこと、認められるものか」

NOVA「そうだ、シロ君。俺は君を応援する」

シロ「新星さま! いつの間にここに?」

NOVA「さっき、仕事から帰ってきたところだ。とにかく、アスト、俺はお前の珠保を認めん。必ず、令和は守り通してみせる」

アスト「クッ。二つの白が、我が野心の前に立ちはだかるか!」

NOVA「というか、お前にはダイアンナがいるんだろう? だったら、そっちで満足しろよ」

アスト「持てる者には持たざる者の気持ちが分からないんだよ。White NOVA、なろう系主人公のように振る舞って、女の子キャラいっぱいの世界を自分のブログに築くとは、許せぬ所業。お前のハーレムブログ時空は、このオレが改変してみせる」

NOVA「って、誰がなろう系主人公だよ? 俺がいつ、ハーレム時空を築いたんだ? 言い掛かりを付けるのもいい加減にしろ!」

アスト「自覚がないのか。空想妄想タイムとか、ここ翔花伝とか、GTライフはお前の構築した異世界。そこでチートな時空魔術師として君臨しているお前が、なろう系主人公でなくて、何だというのだ?」

NOVA「いや、ただの作者だが。作者が、自分の好きな世界を空想して、形にして何が悪い?」

アスト「作者が、主人公に感情移入するのは分かる。しかし、作者自ら主人公を装って、好き勝手振る舞うのはどうかと思うぞ」

NOVA「いや、1人称スタイルの小説って、多かれ少なかれ、そういう要素がないか? それに、ゲームの主人公に感情移入してプレイするスタイルも、そういう要素があるんだし、わざわざ自分の作る世界で、自分自身を不快にさせてどうするんだよ。そういうのをマゾ精神と言うんだが」

アスト「まあ、お前が自分の塔で主人公らしく振る舞うのは大目に見よう。しかし、ここ翔花伝は、花粉症ガールの翔花ちゃんが主役のブログのはず。それなのに、肝心の翔花ちゃんがなかなか登場しないのはどういうことだ? お前の翔花ちゃん愛はその程度なのか? だったら、このオレが奪ってやる」

NOVA「おのれ、快盗。小賢しい屁理屈で、人を罵った挙げ句、大切な娘を奪う宣言だと? とにかく、俺は時空魔術師である前に、一人の精霊少女の父親として、お前の野望を阻止してみせる。

「それにハーレムなど、とんだ誤解だ。俺が作ったのは、娘とペットと、そのお友達のハッピー世界なんだからな。俺の欲望は女の子ハーレムじゃなくて、特撮ヒーローや怪獣とスーパーロボットTRPG必殺シリーズと、時たま脱線する雑学に向けられていることは、White NOVAのブログの読者なら先刻承知のはず。女の子キャラが増えているのは、娘が友達を作っているからであって、女の子の友だちが男だらけの方が不自然だろう。それに男女のバランスには気を使っているつもりだが。基本男女比が2対1ぐらいの方が、作者としては描きやすいと思っている」

ケイP『数えてみるぞ。翔花ママ、晶華ママ、日野木アリナ、ダイアンナ、リバT、女モードのノーマルシロ。この6人が大体のレギュラーだな。先日、こちらの記事で3ブログの登場人物を数えたら、全部でレギュラー16名ぐらいだった。おおよそ、男女比は2対1になっているッピ。これが、男1人に女3人以上になれば、まあハーレムと言って成立するかもしれねえな』

NOVA「そんなことよりも、俺はアスト、お前の中の粉杉ノヴァ彦とやらと話がある」

アスト「珠保NOVAは、今ここにいねえよ」

NOVA「何?どこに行ったんだ?」

アスト「そんなのオレが知るか。それよりも、翔花ちゃんこそどこにいるんだよ。お前が連れて来るんじゃないのかよ」

NOVA「まだ来ていないのか? 今朝方、うちのメールボックスに『花粉症ガール翔花伝』のブログ開始1周年記念のお知らせが届いて、『ああ、2018年で翔花がうまくやり遂げたんだな』と思ったんだが。クリスマスまでには帰って来るように行って、送り出したんだぞ」

アスト「すると、もしかして時空のどこかで迷子にでもなってるんじゃねえのか?」

NOVA「いや、ケイPマーク2も一緒だから、そんなことは……ないと思うんだが、何かトラブルに巻き込まれたのかもしれん」

(当記事 完)