花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

マッスル太郎、北東踏破(SWミストキャッスル5ー3)

ディスプレイサー・ガジェットの話

 

ヒノキ「YouTube仮面ライダーウィザードが配信記念のマッスル太郎5部リプレイじゃ」

ゲンブ「戦隊ではファンタジー系の作品も数多いが、ライダーでファンタジー系は珍しいでござるな」

ヒノキ「昭和時代だと、敵組織が呪術系だったり、GODの神話怪人だったりするが、ライダーはどちらかと言えば、科学の象徴である改造人間が基本じゃった」

ゲンブ「アマゾンは除く」

ヒノキ「まあ、例外の異質な存在じゃろうな。ただし、原点どおりの怪奇色、そして大自然の使者だったり肉体アクションの強調じゃったり、ロンリーヒーローっぽさを受け継いでおる。

「そして、ファンタジー系ライダーと言えば、精霊パワーで巨大化するJや、神々や天使が人間の進化に干渉するアギト、異世界のモンスターと契約する龍騎、西洋モンスターをモチーフとしたキバ、中世ヨーロッパの錬金術に由来するオーズ、ヘルヘイムの森の果実に象徴される鎧武、異世界と幽霊モチーフのゴーストなども設定要素的にファンタジーと言えなくはない」

ゲンブ「エグゼイドはどうでござろうか?」

ヒノキ「ゲーム世界モチーフをファンタジーと言えるかどうかじゃのう。まあ、違う意味で神は登場するが。仮面ライダーブレイブはファンタジーRPGをモチーフにしておるが、他はアクションゲーム、シューティングゲーム、レースゲームなどで、ファンタジーだけにこだわっておるわけではないし、ゲーム=科学・機械の要素の方が強いと思われ」

 

ゲンブ「ところで、ディスプレイサー・ガジェットでござるが」

ヒノキ「また唐突な話題転換じゃのう」

ゲンブ「これは単にアイテムの装着部位を変えるだけの装置と思い込んでいたが、説明をよく読むと『緑色の人形』なのでござるな」

ヒノキ「2.5版のエピックトレジャリーではな。2.0時代のルミエルレガシィでは『銀色の人形』となっておる」

ゲンブ「マッスル太郎は頭にディスプレイサー・ガジェットを装着しているが、これは頭の上に人形をチョコンと載せておるのでござろうか?」

ヒノキ「それは、ちと間抜けな絵面じゃのう。まあ、花粉症ガールのコナっちゃんは以前、頭にドゴラ帽子を乗せておったが。ライダーで言うなら、歩く仏壇と呼ばれたグランドジオウも頭にフィギュアを戴いていたのう」


グランドジオウ初変身シーン

 

ゲンブ「というか、頭だけでなく、全身にフィギュアを張り付けておったでござるな。ならば、マッスル太郎も人形の一つぐらい額に張り付けておくのも一興……なのか?」

ヒノキ「それが不服なら、人形がもっとファッショナブルな装飾品に変形するという風にアレンジしてもよいがのう。少なくとも、ルミエルレガシィの記述を読むかぎり、人形はコマンドワードで等身大から縮小するとあり、サイズ差が変わるなら、変形ロボみたいに可変することも容易であろう」

ゲンブ「なるほど。人型形態の人形が、ヘルメット型やヘッドギア型に変形するということか」

ヒノキ「頭パーツに変形する小型人型ロボって何があったかのう?」

ゲンブ「これでござるか?」


Jeeg transform


鋼鉄ジーグ[opening】鋼鉄ジーグのうた & 鋼鉄ジーグ[ending] ひろしのテーマ 映像編集

 

ヒノキ「何だか意味合いが違うようにも思えるがのう」

ゲンブ「しかし、鋼鉄ジーグを見ていて思い付いたことがある。彼がサイボーグであるのと同様、マッスル太郎は人造人間のルーンフォーク。頭部には元々、金属パーツが付いていたでござる。そのパーツに収納するようにガジェットを装着すれば、デザイン的にあまり違和感を伴わないかもしれん」

ヒノキ「他には、戦闘機が人型になって、頭部パーツにもなるダンクーガのイーグルファイターなんかがイメージしやすいじゃろうか」


【超獣機神ダンクーガ】放送当時を思い出しながら解説 / DANCOUGA metamor-force EAGLE FIGHTER

 

ヒノキ「ともあれ、当リプレイにおける装備品ディスプレイサー・ガジェットは可変フィギュアという設定が急遽こじ付けられたということで、前置き終了なのじゃ」

 

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マッスル太郎、北東へ(SWミストキャッスル5ー2)

ウィザードを名乗るにはまだ早い

 

ゲンブ「前回、マッスル太郎は新たなスタイル、マッスルウィザードに覚醒したでござる」

ヒノキ「それなんじゃがの。仮面ライダーウィザードのような戦闘スタイルをイメージソースにしたいという気持ちは、まあ、よく分かる。しかし、ソード・ワールドのルールにしっかりウィザードというものが定義されておる以上は、ウィザードでないのにウィザードを名乗るのは読者に混乱を招くのではなかろうか」

ゲンブ「ならば、マッスルコンジャラー略してマスコン、あるいは仮面コンジャラー略してカメコンと言ったところか」

ヒノキ「仮面ライダーウィザードに憧れる仮面レンジャーコンジャラー、略してカメレンコンというのはどうじゃろうか」

ゲンブ「亀蓮根と書くと、お笑いコンビのからし蓮根みたいでござるな」

ヒノキ「火の国・熊本が生んだ関西芸人じゃ。マッスル太郎もお笑い芸人を名乗るなら、彼らにあやかるといいぞ」


からし蓮根【よしもと漫才劇場 5 周年記念SPネタ】

ゲンブ「どうして、唐突にお笑いコンビの紹介になったのかは謎でござるが、この世の中、何が起こるか分からぬからな。まあ、暗い唐突よりは、明るい唐突の方を人は求めるものでござろう。とにかく、マッスル太郎は前回のミッションで北東を目指すことになった。まさにユーア・ショックでござるな」

ヒノキ「それは、北東と北斗をかけた、分かる人にしか分からないギャグじゃな」

ゲンブ「はい、刃唯阿じゃないと〜」

ヒノキ「そのユアかよ。余計に分かりにくいわ」

 

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マッスル太郎、ウィザードを目指す(SWミストキャッスル5ー1)

新たなる目標

 

ヒノキ「緊急事態宣言も解除されたので、それを記念してマッスル太郎第5部の開始じゃ」

ゲンブ「それは祝え! でござるな」

ヒノキ「もちろん、ネオコロナが滅亡したわけではない。残党がまだまだ残っておるから、油断をしてはならんが、気持ちの上で負けておっては、勝てる戦いも勝てなくなる。ここぞというところでは、祝うことで前向きになることも大切じゃろう」

ゲンブ「だけど、いろいろ許されたと思って、調子に乗り過ぎないことでござるな。ともあれ、マッスル太郎の新たな展開だが、ウィザードを目指そうと思う」

ヒノキ「ウィザードじゃと? 《マルチアクション》を習得して、魔動拳士としての道を歩む太郎が、操霊魔術師コンジャラーだけでなく、さらに真語魔術師ソーサラーまで習得しようと言うのか?」

ゲンブ「いやいや、我が目指すのはウィザードであって、ソーサラーではござらん」

ヒノキ「おかしなことを。ソード・ワールドで深智魔法を操るウィザードになるには、ソーサラーとコンジャラーの二体系の魔術師技能が必要なのじゃぞ」

ゲンブ「ああ、そっちのウィザードの話でござったか。我が話しているのは、こっちのウィザードでござる」


仮面ライダーウィザード ドラゴタイマー1

 

ヒノキ「何と。指輪の魔法使い、仮面ライダーウィザードの話じゃったか。先日、YouTubeでフォーゼが終了して、その後に新しく始まったらしいのう。わらわは昔見たから、もう見る気にはなれんが」

ゲンブ「うむ、我は2年前に粉杉どのにバトルを通じて諭されるまで、平成ライダーを小馬鹿にして見てなかったが、そこから考えを改めて見るようになった次第。YouTubeで旧作が配信されるのも、非常に喜ばしい。そして、つい先日、終了したディケイドの後に伝説のクウガが来ると噂されておったから、我を倒した平成ライダー1号の物語を楽しみにしていたのだが……ディケイドの後にディケイドという時空の歪みを味わったでござる」

ヒノキ「まあ、ディケイドの現れるところ、歪みは生じるものじゃからな。そのたびに、『おのれディケイド』と言うのが、平成ライダーファンのたしなみという奴じゃよ」

ゲンブ「世界の破壊者の話はさておき、今はウィザードでござる。そのアクションシーンを見て、次のマッスル太郎が目指すべきスタイルを見つけた気がした」

ヒノキ「と言うと?」

ゲンブ「ウィザードは手に指輪をはめているため、攻撃手段としてパンチやチョップが使えず、格闘戦ではキック技を多用するライダー。そしてソード・ワールドには、サプリメントのエピックトレジャリーにて『ミモレの布鎧』という防具が追加された」

ヒノキ「両手に何も持っていないときに回避+2される、キック技専用グラップラー御用達の防具じゃな」

ゲンブ「そう。今まで使っていたチェインスティックを捨てて、ハードキッカー一本に攻撃スタイルを切り替える。すると、華麗な足技で戦う魔動武人マッスルウィザードの完成でござるよ。蹴りと魔法を使いこなし、ヒラヒラと相手の攻撃をかわすのが格好いい」

ヒノキ「なるほど。しかし、チェインスティックを捨てると魔法の発動体をどこに装備するか考えなければならんぞ。今はチェインスティックに発動体効果を付与しておるが、両手かその他部位に指輪を装着しないと魔法が使えん。今は、どこも塞がっておるでの」

ゲンブ「右手に器用度+2する宗匠の腕輪、左手に精神抵抗+1する信念のリング、その他に名誉蛮族の腕輪を装備しているでござるからな。どれかを外さねばならんが、どうすべきか」

ヒノキ「装着部位:その他を増やせるディスプレイサー・ガジェットを空いてる頭か足にでも装備すれば、何とかなりそうじゃの。『ミモレの布鎧』で6000G、『ディスプレイサー・ガジェット』で5000Gの計1万1000Gを貯めれば、できない話ではないが」

ゲンブ「今、持っているお金は295ガメルしかない。装着部位の問題は後で考えるにしても、まずは6000Gを稼がねば」

ヒノキ「さらに金があれば、『ミモレの上質布鎧』が1万2000Gで購入可能じゃ」

ゲンブ「金金金の世の中で、泣くのは貧しい者ばかりでござるな。まあ、頑張って働くしかない」

ヒノキ「ところで、ゲンブよ。一つ大きなミスをしていたことを、熱心にマッスル太郎を読んでくれた読者に謝った方がいいぞ」

ゲンブ「おお、そうであった。このゲンブは、命中+1の魔動機術ターゲット・サイトの消費MP2を第4部では1だと勘違いして、プレイしていたでござる。後から気づいて、リプレイはこっそり書き直された次第」

ヒノキ「一番、影響が大きかったのは、麻薬窟でのベルゼバリィ戦じゃな。あの戦いではMPを使い果たしたわけで、毎ラウンドの消費MPが1と2では大違い。幸い、タゲサの命中+1がなければ当たらない場面ではなかったので、『毎ラウンド使用を、奇数ラウンドのみ使っていたように書き直す』だけで辻褄合わせをすることができたわけじゃ」

ゲンブ「こうなると、練技キャッツアイの習得も考えた方がいいでござるな」

ヒノキ「タゲサは1ラウンドのみ有効でMP2使用。キャッツアイは3ラウンド有効でMP3使用。ラウンド効率で言えば、毎ラウンド1消費で済むキャッツアイの方がいいようじゃの」

ゲンブ「キャッツアイを習得すれば、タゲサと併用することで合計命中+2することも可能なので、有効利用することもできよう。あと、MP不足に備えて3点魔晶石(300G)を5個ぐらい買っておくと、イザという時の保険にもなるかと思う」

ヒノキ「いろいろ買いたいものができると、冒険への意欲も高まることじゃのう」

 

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マッスル太郎、第4部完(SWミストキャッスル4ー7)

おかげさまで第4部も完結宣言

 

ヒノキ「ゴールデンウィーク特別企画と銘打った第4部も、今回で完結なのじゃ」

ゲンブ「物語的には、レジスタンス組織の月夜蜂と接触したところで第3部完結。そして、他の2つの組織、スエラの炎と、風の旅団とも提携したところで第4部完結でござるな。ただのお笑い芸人ルーンフォークの奴隷からの解放譚が、蛮族支配都市の解放英雄譚に展開して、この風呂敷をどう畳もうか、という頃合い」

ヒノキ「まあ、ミストキャッスルではレベル7まで育てて、街を脱出して終わる予定じゃがの」

ゲンブ「すると、太郎はレジスタンスの面々を見捨てて、一人逃げ延びるのでござるか?」

ヒノキ「不服か?」

ゲンブ「どうも、物語としては中途半端にも思えて来るでござる」

ヒノキ「ならば、その後、『帰ってきたマッスル太郎』あるいは『マッスル太郎R(リターンズ)』を始めればよい」

ゲンブ「そんな予定があるでござるか?」

ヒノキ「まあ、ミストキャッスルの続編がミストグレイヴじゃからな」

ゲンブ「続編シナリオがあるのは知っていたが、この2作は連結できるのでござるか?」

ヒノキ「うむ。これは新兄さんも未プレイなんじゃが、ミストグレイヴのある場所に行くと、地下から地上に抜け出すことができて、ミストキャッスルの冒険とリンクさせられるそうじゃ。つまり、ストーリー展開によっては、両シナリオを絡め合わせて、地下の冒険と地上の冒険を並行させてプレイすることも可能らしい」

ゲンブ「すると、ミストキャッスルで中途半端に終わっても、その後のレジスタンス活動をミストグレイヴの冒険と組み合わせて、霧の街を解放するところまでプレイすることも可能でござるか?」

ヒノキ「それまで、マッスル太郎が死ななければの」

ゲンブ「その場合は太郎の弟のマッスル次郎の出番でござる」

ヒノキ「クローンは6人までじゃぞ」

ゲンブ「そのネタが分かるのは、よほどのTRPGマニアだけでござろう」

 

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マッスル太郎と、風の旅団(SWミストキャッスル4ー6)

名誉蛮族になって

 

ヒノキ「前回は、施療院のウルスラレジスタンス組織『スエラの炎』の長であったことを明かし、今後の協力を確認し合ったのじゃ」

太郎(ゲンブ)「それと、ついにマッスル太郎が奴隷の身から解放され、名誉蛮族の腕輪をゲットしたでござる」

ヒノキ「もっとも、名誉蛮族の地位がレジスタンスとの交渉に役立つわけではないがのう」

太郎「名誉蛮族として、何ができるようになったでござるか?」

ヒノキ「ゲーム的には、蛮族キャラからあからさまに見下され、無意味に攻撃されることはなくなったと言えようか。少なくとも、浮民だと夜中(夜、深夜、未明)に歩いているだけで蛮族に襲われる可能性があり、奴隷だと未明の移動は緩和される。それ以外だと、やはり入ることが許される場所が、それぞれの階級ごとにあるわけで」

太郎「名誉蛮族の腕輪は自由に取り外しできるのも大きいでござるな。蛮族嫌いの場所では、腕輪を外して浮民のふりもできるし、蛮族相手だと腕輪を付けて接すれば、バカにされることもないでござる」

ヒノキ「階級順としては、上から順に翠将ヤーハッカゼッシュ→4人の高位蛮族→レベル6以上の上位蛮族→人族が功績を認められた名誉蛮族→一般蛮族→奴隷→浮民となっておるのじゃ。つまり、ロールプレイ的には、これまで一般蛮族が『おい、そこのルーンフォークの奴隷。まあ、あのザバーラさんところの奴隷だから、無下にはしないけどな。でも、あまり調子に乗るんじゃねえぞ』って扱いだったのが、『おお、その腕輪は名誉蛮族の証。で、マッスル太郎さん、何かご用ですか?』と応じてくれるようになる。もちろん、より上位のヒューリカとかは別じゃがの」

太郎「4人の高位蛮族とは、どんな連中でござるか?」

ヒノキ「一人は、戦神ダルクレムの大神官『豪将プトゥート』。レベル13のブラッドトロールじゃ。ダルクレム神殿に行けば、会うこともできるぞ」

太郎「レベル13とは恐ろしすぎるでござる」

ヒノキ「後の3人は、まだ居場所が開示されてなかったり、すぐに行けない場所におるのう。腐敗の女神ブラザバスの大神官『澱みの毒イヴァン・アイヴァン』、翡翠の塔の地下に巣食うと言われる『汚水の女王オンディーヌ』、軍師役を担うと言われる『死装の織り手パウネーラ』。いずれもレベル8〜13の猛者ばかりじゃ」

太郎「ずいぶんと幅があるでござるな」

ヒノキ「パウネーラがレベル8のフェイスレスと呼ばれる蛮族じゃのう。肉体戦闘では他の幹部よりも劣るが、魔法の達人で策士でもある。その居場所も謎に包まれていて、どこに行けば会えるかの情報は分かっていない」

太郎「別に会いたくはないでござる」

ヒノキ「『プトゥートとイヴァン・アイヴァンだったら、伝手があるから紹介状を書いてやってもいい』とザバーラが言う」

太郎「紹介されても、どう接したらいいか分からんので、今は断るでござる」

ヒノキ「それと、今、それぞれのキャラのNPCリストを確認しておったのじゃが、一つミスに気づいた」

太郎「何でござるか?」

ヒノキ「麻薬窟のベルゼバリイは、NPCリストでは剣のかけら入り、と書かれておった。シナリオ本文には書いてなかったので、普通のレッサーオーガとして処理してしまったが」

太郎「するとHPが36ではなく、56であったわけか」

ヒノキ「それで、今、バトルの流れを確認すると、太郎は残りHPが6点の相手に37点のダメージを与えて、とどめを刺しておったのじゃ。防護点を引いても33点ダメージなので、27点のオーバーキル」

太郎「すると、剣のかけら入りでも倒せていたわけでござるな」

ヒノキ「違いが生じたとすれば、剣のかけらでMPも4点補強されていたので、リープスラッシュをもう一発撃てたであろうこと」

太郎「ダメージ呪文のリープスラッシュよりも、無力化させられるナップの方が恐ろしかったでござる」

ヒノキ「……ということで、あの戦いは剣のかけらが入ってようが入ってまいが、結果は大差なかったと言えよう。強いて言えば、戦利品で剣のかけら4つ分、すなわち800Gが得られなかったことぐらいか」

太郎「過ぎたことは、もう気にしないでござる。結果的にマッスル太郎が無事にミッション達成できたのが何より。もしもHPが36でなく56だったら、より緊迫感が高かったとも言えようが」

ヒノキ「とにかく、相手のレベルが高ければ高いほど、剣のかけらによる強化数値も大きくなるので、これ以降のボスキャラはNPCリストのチェックも怠らないようにするつもりじゃ」

太郎「強い敵がますます強くなるのは、厄介であるな。ミスによって強化がなしになる方が、攻略する側としてはありがたかったでござるが」

ヒノキ「何を言うか。強い敵と対して、ますます闘志を燃やすのが名誉蛮族の流儀ではないか。負けたくなければ、もっと己を鍛えるのじゃ。それこそ戦神ダルクレムの教義」

太郎「ダルクレムに入信した覚えはないでござる」

 

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マッスル太郎と、スエラの炎(SWミストキャッスル4ー5)

麻薬窟クエストの後始末

 

ヒノキ「前回は麻薬窟にて夢薬販売委任状をゲットするために、暴れ回ったのじゃ」

太郎(ゲンブ)「レッドキャップの情報屋レツが舎弟になるかと思いきや、どうも裏切り者だったらしく、女暗殺者キラービーのマリリンに必殺されたでござる」

ヒノキ「その辺のNPC絡みは、公式シナリオには書いてなくて、ここだけのオリジナル展開じゃがの。とにかく、マリリンとマッスル太郎の間に緊迫した因縁を構築するためのドラマ展開ということで」

太郎「お笑い芸人と女暗殺者のハードシリアスなメロドラマでござるな」

ヒノキ「メロドラマになるかどうかは、太郎次第じゃがの。別にマリリンは太郎に惚れているわけではないが、助けてもらった恩義と、強さへの憧れなんかを抱いていると言ったところか。そもそも、人間とルーンフォークの間で恋愛劇は成り立ったりするものじゃろうか」

太郎「その辺の関係は、成り行き次第でござる。ともあれ、麻薬窟クエストを終えた後は一度、拠点に戻る。そこで休息と買い物、お金の精算なんかをするということで」

ヒノキ「前回の収入は385ガメルじゃったな」

太郎「使用したヒーリングポーション1本100ガメルと、弾薬12発セット50ガメルを購入。これで差し引き235ガメルの収入と、15ZPゲットでござる」

ヒノキ「結果として、所持金2835ガメル、9448ZP、弾薬22発と言ったところか」

太郎「一晩休んだ後、夢薬販売委任状を持って、ウルスラの施療院に行くでござる」

ヒノキ「それはザバーラに対する背信行為に当たることを承知しているのじゃな」

太郎「人族の良心として、また、善良なお笑い芸人の誇りとして、薬物販売に荷担するつもりはござらんよ。大麻所持でマスコミの餌食にされて、芸能活動を休止に追い込まれたくはない」

ヒノキ「しかし、裏で女暗殺者とつるんだり、薬物売買の元締めを殴り殺したりするのも、反社会的スキャンダルとは言えんかのう?」

太郎「それは正義の天誅ゆえ、太郎の中では問題ない行いだと正当化されているでござるよ。ともかく、ウルスラに夢薬の販売委任状を渡し、事の顛末を語る。ただし、レツやマリリンの件は抜きにして、単独で麻薬窟の夢の家に侵入して、大暴れしたことを中心に」

ウルスラ『……ベルゼバリイを一人で倒したってのかい? やっぱり、あんたは凄い人だよ。こいつは報酬だ』

ヒノキ「そう言って、200ガメルと情報無料券を渡してくれる。それに★2つを進呈じゃ。さらにウルスラは真面目な表情で、こう言う」

ウルスラ『あんたのことだから、もしかすると薄々勘付いているかもしれないが、反蛮族抵抗組織の〈スエラの炎〉って知ってるかい?』

太郎「聞いたことはある。月夜蜂、風の旅団と並ぶレジスタンス組織とか」

ウルスラ『このあたしが、スエラの炎の元締めさ』

 

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マッスル太郎と、麻薬窟(SWミストキャッスル4ー4)

夢薬クエスト開始

 

太郎(ゲンブ)「今回は麻薬窟の本格的な探索に挑むでござるよ」

ヒノキ「うむ。麻薬窟で『夢薬販売委任状を入手すること』は、ザバーラ、ウルスラアリアドネの3人から請け負ったクエストじゃからな。いずれもレベル3で請け負えるクエストなので、レベル4に到達した今ならソロでも問題なく達成できるじゃろう」

太郎(ゲンブ)「するとレベル4では、別のクエストも受注できるはずでござるな」

ヒノキ「そうなるのう。ザバーラからは『ピラトト写本の入手』を、アリアドネからは『骨しゃぶりゾンネンフェレスの討伐』を依頼される」

太郎「ウルスラからは?」

ヒノキ「これは既に攻略済みの『サカロスの薬酒の入手』じゃな。この辺は攻略の都合から、シナリオの手順をアレンジしたからのう。

「基本的に情報収集系と討伐系のクエストは複数箇所で重ねて★と報酬を得ることができるが、アイテム入手系のクエストは誰に引き渡すかを選択せねばならん。サカロス薬酒は先に受注したザバーラに渡した(ウルスラには入手の手伝いをしてもらった)ために、ウルスラからの再依頼はなし。

「そして、夢薬に関しても3人の依頼者の誰に委任状を渡すか、を選ぶ必要があるのじゃ」

太郎「ザバーラに渡すと商売の材料にされる。ウルスラに渡すと、麻薬を憎む彼女が委任状を焼き捨てる。アリアドネの場合はどうなるでござるか?」

ヒノキ「一応、娼婦の間にも広がっている麻薬の販売を阻害するため、ということじゃが、真相は分からん」

太郎「良心に従うなら、ウルスラに渡すのが確実でござろうが、いずれにせよ、まずは物を手に入れないと。とにかく麻薬窟に向かって、麻薬の売人に接触することにしよう」

ヒノキ「麻薬窟に入って歩いていると、前回、出会って情報を売ってくれたレッドキャップが目ざとく、近づいてくる」

 

レッドキャップ『マッスル太郎さんじゃないか? また会えるなんて感激ッス!』

太郎「ヘッ? 前回、こいつに名乗った覚えはないでござるが」

レッドキャップ『いや、だって先日、闘技場でゴルゴル相手に戦っていたじゃないッスか。オレはあの試合を見て、太郎兄貴の強さに惚れ込んだんですよ。しかも、その後、ゴブリン3兄弟の長男とか、挽肉屋ガ・ゾムなんて連中を次々と打ち倒していく勇姿。強さは正義。強さは愛。強さはパワー。マッスルパワー最高ッス!』

太郎「そうか。闘技場デビューして、名前が知られるようになったでござるか。ならば、夢は闘技場お笑い芸人ライブを開くこと、と宣言すればいいかも。リアルの武闘館ライブコンサートみたいに」

レッドキャップ『兄貴のバトルスタイルは最高ッスね。余裕で避けられる攻撃をわざと喰らってダメージに耐えてみせたり、攻撃をわざと外してピンチを演出したり、そうかと思えば、今にも死にそうな相手にも何の慈悲も見せずに徹底的に打ちのめしたり、試合運びが実に計算されたエンタメになっている。強いかと思えば弱く見せ、そうして油断した相手を思いがけない必殺技で逆転勝利してみせる変幻自在な武闘マジック。まさにハラハラドキドキのバトル展開でした』

太郎「いや、別に計算してやってるわけではないでござるが。単にダイス目の産物であって……」

レッドキャップ『つまり、天性のバトルエンタメ芸だとでも? いやあ、お見それしやした』

 

ヒノキ「……とNPCに無理やりヨイショさせるのも飽きてきたのじゃが、この情報屋のレッドキャップ、通称『口先ファンタスティックのレツ』は今や、武闘家・マッスル太郎のファンとなっておる。何を聞いても無料で答えてくれるぞ」

太郎「本当でござるか。ならば聞こう。夢薬はどこで売っている?」

ヒノキ「それを聞くと、情報屋のレツの眼光が鋭くギラリと光った。『では《夢の家》へ行きたいんですね。ご案内いたしやす』」

 

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