花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

改めて、錬金術の話

錬金術って何?

 

リモートNOVA『さて、仮面ライダーガッチャードで錬金術というキーワードが出て、普通の魔法使い(仮面ライダーウィザードとか、マジレンジャーとか)と何が違うのか、と考えてみたわけですが』

ヒノキ「わらわには一つの答えがある」

NOVA『へえ、何ですか?』

ヒノキ「魔法使いには呪文というのがあるじゃろう? マジレンジャーだと変身呪文の『マージ・マジ・マジーロ』を代表とする様々な呪文があって、ウィザードでも指輪と連動したベルトが『シャバドゥビタッチヘンシーン♪』と呪文を唱えてくれる」

NOVA『ああ、確かに。マハリク・マハリタ・ヤンパラヤンヤンヤン♪とか、シャランラーとか、マハール・ターマラ・フーランパとか、ピピルマ・ピピルマ・プリリンパとか、パラリル・パラリル・ドリミンパとか、パンプル・ピンプル・パムポップンとか、キュアップ・ラパパとか、魔法と言えば呪文というイメージがありますな』

ヒノキ「ガッチャードには、呪文がない。違うか?」

NOVA『一応、ベルトが「ガッチャンコ〜!」と言って、使用するケミーカードの名前を呼んでくれるんですけど、あまり呪文って感じじゃないですね。あれが呪文なら、仮面ライダーWの「サイクロン! ジョーカー!」って読み上げも呪文になる。変身アイテムの名前や、変身後のフォームの名前の読み上げや、必殺技の叫び音声は呪文ではないとしましょう』

ヒノキ「うむ。それが呪文なら、『ルァイダーーッ変身!』とか『マジーンゴー! パイルダーオーン!』とか『チェーンジ・ゲッター1、スイッチオン!』とかも呪文認定しなければいけないからのう」

NOVA『つまり、魔法の呪文とは、明確に意味の分かる言葉ではなくて、何となく不思議な響きのある音声ってことですね。グランゾートだって、「ドーマ・キサ・ラムーン」と唱えて召喚や魔法技を使ってたし、魔法といえば呪文、錬金術は別に呪文にこだわらないということで問題ないかも』

ヒノキ「どうじゃ、完璧じゃろう」

NOVA『完璧と言われると、例外を探したくなるんですけど。「超合体魔術ロボ ギンガイザー」はあまり魔法の呪文を使ってなかったですけど、あの辺は手品のマジックと超能力とオカルトとを混ぜ放題で、いわゆるファンタジー的な魔法使いのイメージが成立していない時代の産物ですからね』

ヒノキ「魔法といえば、呪文の詠唱が必要で、だからこそ静寂の呪文で音を封じられたり、猿ぐつわを付けられて発声できなかったりすると、魔法が使えない。しかし、錬金術は音声に頼らないので、適切な道具と、それを操作する体の自由があれば、風邪を引いて喉がガラガラで声がまともに出せなくても発動には支障がない、と」

NOVA『それでD&Dでは、魔法の呪文に必要な構成要素として、「音声」「動作」「物質」の3つの条件が設定されているんですな。音声は呪文。動作は様々な身振り手振りですが、最低でも片手の動きが制限されていなければいい』

ヒノキ「つまり、両手に何かを持っていると、動作要素の必要な呪文は使えないということじゃな」

NOVA『武器と盾を装備した魔法戦士は、一時的に武器か盾を落とすか収納するかを考えないといけない。まあ、両手持ちの杖だと、一時的に片手で保持すればいいのでしょうけど』

ヒノキ「呪文の中には、音声や動作を必要としないものもある?」

NOVA『音声を必要としない呪文は、非常に稀なんですけど、ウィザードやウォーロック、バードが使えるレベル1幻術呪文《イリューソリィ・スクリプト》がありますね。「幻の文」と訳されるんですけど、紙に暗号のメッセージを書いて、術者自身と指定された者だけが読めるメモを記す呪文です。秘密の日記やパスワードを記録しておくのに重宝しますね。もちろん、紙に記述する動作と、紙以外に鉛を含んだ特製インクが必要なんですけど』

ヒノキ「物質要素のルールは、クラシックD&Dにはなかったのう」

NOVA『AD&Dで実装されていて、小説の「ドラゴンランス」では魔法使いのレイストリンが《スリープ》の呪文を発動する際に、「少量の細かい砂」をサラサラと流していました。他に「バラの花びら」「コオロギ1匹」で代用できますな』

ヒノキ「物質要素は、それが必要な各呪文ごとに設定されているのじゃな」

NOVA『ええ、D&Dの呪文リストは、このマテコンのルールが圧巻だと思ってます』

ヒノキ「マテコン?」

NOVA『マテリアル・コンポーネントの略。それを訳したのが物質要素ですけど、この呪文に必要なマテコンが不足しているので、どこかで入手しないと……ってシーンが演出できます。《ファイアーボール》が撃ちたいけど、「コウモリの糞化石と硫黄」を混ぜた材料を用意しておかないといけないとか……』

ヒノキ「面倒すぎるじゃろう、それは?」

NOVA『AD&Dではあくまで選択ルールだったんですけどね。ただ、呪文を使うのに必要なアイテムを前もって準備するってのは、魔法使いが冒険に出る目的として面白いですね。まあ、そういうマテコンを売ってる魔法屋って店を設定したり、制限があるからこそ広がるファンタジー世界の感覚というのもあります。ただ、そういうのを煩わしいと感じるゲーマーのために、基本ルールとして「物質要素の代わりに、魔法使いは呪文構成要素ポーチまたは呪文発動の焦点具で代用できる」というのがあります』

ヒノキ「呪文構成要素ポーチ? 呪文発動の焦点具?」

NOVA『まるで、D&D素人のような反応ですな』

ヒノキ「もちろん知っておる。知っておるのじゃが、この記事を読むD&D初心の読者さんの代わりに問いかけておるのじゃ」

NOVA『そんな初心者さんがこの記事を読んでいるかは知りませんが、魔法使いの初歩として語ってあげましょう。呪文構成要素ポーチとは、分かりやすく言うなら、ドラえもんの4次元ポケットみたいに「呪文に必要な素材が全部入ってる便利袋」です。金貨25枚で買えて、重さはたったの2ポンド(約900g)』

ヒノキ「すると、その2ポンドの中に、《スリープ》用の砂とか、《ファイアーボール》用のコウモリの糞化石とか、いろいろ入っているのじゃな」

NOVA『ええ。どういう仕組みかよく分からないですけど、ポーチの内部はいくつもの小さな仕切りに分かれていて、呪文発動に必要な材料がきちんと区分け整理されていて、いつでも取り出せる形で収納されているそうです。もしかすると、そのポーチの製造方法こそが最大の魔法かもしれません』

ヒノキ「しかし、呪文の物質要素以外のアイテムを収納することはできない、と」

NOVA『その辺は、ゲームのための単機能型便利アイテムってことですね。何でも取り出すことはできるけど、冒険中に入手したアイテムを何でも入れることはできない、と。なお、マテコンの中には「鉛入り特製インク(金貨10枚)」と必要経費が記されている物もあるのですけど、それは別途お金を払って入手しないといけません。ポーチに入っているのは、必要経費のかからない(設定されていない)物だけです』

 

ヒノキ「発動焦点具は普通に分かるぞ。ソード・ワールドでもあったからのう。魔法使いは呪文を使うのに杖や指輪が必要で、聖職者は聖印が必要ということじゃろう」

NOVA『ええ、そうです。魔法使いは杖の他にオーブ(宝珠)、クリスタル(結晶)などを焦点具として同調しておけば、物質要素がなくても呪文が使えます。この辺は術者やDMの演出次第ですが、例えば杖で《スリープ》を使うと、杖の中から砂の幻が浮かび上がったりして、物質要素の成分を魔法的に再現してくれるのではないでしょうか。

『まあ、普通の魔法使いは結局、焦点具を携帯していますので、物質要素について考えるのは、昔ながらのこだわり派か、それともDMが物語の流れで魔法使いから杖を取り上げて、「杖を取り戻すまでは、物質要素なしの呪文しか使えないとか、途中で砂を集めたりして物質要素を補充すればOKとか、そういうシナリオを用意されたとき」ぐらいかな』

ヒノキ「で、魔法使いの呪文の話ばかりで、ちっとも錬金術の話に入らんのじゃが?」

NOVA『いやあ、このマテコンの話こそが、錬金術っぽい要素じゃないですか。チチンプイプイ的に呪文を唱えて、不思議な力が生じるのではなく、もっと物質的な素材を調合したり、変成したりすることが錬金術の基本だと思います。つまり、マテコンを掘り下げることが、D&Dにおける錬金術師の入り口だという主張です』

 

現代錬金術の土台フィクション

 

NOVA『で、令和の現代日本において、錬金術のイメージを固めた平成のフィクション作品が2つあると思ってまして、つまりこれですな』

ヒノキ「マリーを初めとするアトリエシリーズと、『鋼の錬金術師』じゃな」

NOVA『ええ。アトリエシリーズの開始は1997年。一方、ハガレンは2001年から連載開始。それ以前にも、錬金術は魔法の一派としてフィクション界に存在していましたが、魔法とはまた異なる仕組みの錬金術というジャンルを一気にメジャー化させたのが、その2作と考えます。それまではファンタジー世界において、攻撃魔法の使い手、もしくは幻術師、あるいは召喚魔法使いなんかが割とメジャーな存在でしたが、錬金術はいまいち地味でした。ちなみに、それ以前にファイナルファンタジーのジョブにも錬金術師がいたのはご存知でしょうか?』

ヒノキ「オンラインのFF14にはいるらしいのう。あとは、2003年発売のFFタクティクス・アドバンスに実装されたのが初と聞く」

NOVA『へえ、今はいるのか。しかし、俺が言っているのは、1992年のFF5です』

ヒノキ「? 確かに、FF5には多くのジョブが実装されておるが、錬金術師などはいなかったと思うが?」

NOVA『ええ。錬金術師という名前ではありませんが、FF5には薬師(くすりし)というジョブがあって、この英語表記が公式にAlchemistなんですね。まあ、名前どおり薬の専門家で、特殊な専用の薬を「のむ」とか、薬の回復効果を高める「薬の知識」とか、2種のアイテムを合成して特殊効果を発動させる「調合」とかを習得しますが、自身の能力は地味で、武器攻撃も魔法も使えない完全サポート役でした』

ヒノキ「なるほど、FFの薬師がゲームにおける元祖アルケミストになるのか。ドラクエ錬金釜を導入したのが2004年の8からで、錬金術がメジャーになった後と考えると、FFがやはり早いわけじゃな」

NOVA『ただ、それが最速と言われると、否と言えますね。コンピューターRPGで初めて錬金術師を実装したゲームは、1983年のウルティマ3ではないか、と俺は思ってます。なお、ウルティマ3については、俺が昔、書いたこの記事も参考になるか、と』

ヒノキ「ウルティマ3における錬金術師(アルケミスト)は、魔術師魔法と盗賊技能を持った複合職か。今のD&Dのアーティフィサーに似た役割じゃな」

NOVA『ウルティマ3は、複合職がやたらと多いですけどね。その後、1992年から開始されたウルティマ・オンラインで、職人としてアイテムを生産するシステムが実装されて、鍛治職人とか錬金術っぽいこともあれこれできるようになって、その要素がアトリエシリーズのアイデアソースにもなって行ったと思われ』

ヒノキ「ウルティマが先駆的なRPGだった時代じゃな」

NOVA『ウルティマ錬金術要素だと、85年のウルティマ4も重要な作品です。このゲームでは魔法の呪文を使う際に、街の魔法屋で呪文の構成要素となる薬を購入して、あらかじめ調合することで使えるようになるシステムです』

ヒノキ「ああ、呪文が単にチチンプイプイではなく、あらかじめ材料を準備して調合したりするのは、錬金術っぽい。少々、面倒にも思えるがの」

NOVA『お手軽に魔法を使えるよりも、その一手間を費やして神秘的な効果を生み出すという過程が、いかにもファンタジーっぽいフレーバーとして受け入れられた時代なんですよ。一般的な魔法使いが呪文という言葉を重視して、力ある言葉の研究を重ねる文系学者の性質を持つとすれば、錬金術師はものづくりの職人や、化学的な実験精神を重視する理工学系の性質を持っていると見なすことも可能』

ヒノキ「なるほど。錬金術は、魔法に薬学を初めとする化学の要素を導入したわけじゃな」

NOVA『そうですね。そして、いわゆる剣と魔法のファンタジーは、古代から中世を舞台としたイメージがありますが、中世っていつまでか分かりますか?』

ヒノキ「大雑把に言って、1000年前じゃろう?」

NOVA『まちがっていませんが、もう少し細かく行きましょうよ。西洋では、ギリシャ・ローマの時代が古代で、西ローマ帝国が滅亡した5世紀から、東ローマのビザンティン帝国が滅亡した15世紀までを中世と見なすのが一般的。そして錬金術古代ギリシャの進んだ科学が東ローマ帝国の版図を飲み込んだイスラム圏に継承され、アラブで発展した研究がやがて十字軍やらルネサンスで西洋にもたらされた結果、12世紀ごろから西洋錬金科学の端緒が開始され、16世紀にスイスのパラケルススが医療科学の一環として、ある程度体系立てたのが最盛期とされています』

ヒノキ「つまり、錬金術は中世の後半から、近世の時代背景に基づくものということか」

NOVA『そうですね。多くの既存の魔法が古代から中世を背景にしているのに対して、錬金術は中世後半から近世が背景。ルネサンス以降と考えるなら、14世紀から17世紀ってことになりますか。近代科学の祖と言われるアイザック・ニュートンは17〜18世紀の人物ですが、神学者であり、錬金術師としても知られています。まあ、ニュートン死後の18世紀から19世紀にかけては、自然科学の発展により錬金術がオカルト的な秘儀、うさん臭いものとして学界から排斥される流れになるのですが、16〜17世紀が西洋での錬金術の時代と言えるでしょう』

ヒノキ「中世ファンタジーとは違うのじゃな」

NOVA『中世の定義にもよりますが、俺的には騎馬民族のモンゴルが侵攻してきた13世紀と、英仏百年戦争が勃発した14世紀のイメージが強いですね。それ以前だと、十字軍に見られるように教会の権威が強すぎて、ファンタジーRPG的な王権が弱いかな、と。モンゴルを邪悪な東夷と関連づけて魔王軍の侵攻と見立てたり、百年戦争を国家間紛争と見なせば、それぐらいが中世ファンタジーの世界観。まあ、商業国家が舞台なら14世紀のイタリアになりますし、一口に中世と言っても、地域によって変わって来ますがね』

ヒノキ「しかし、ファンタジーRPGだと、15世紀以降の大航海時代や、17世紀の絶対王政のイメージも付いて来るんじゃな」

NOVA『いろいろ時代を越えてイメージが混ぜられていますからね。日本で言うなら、藤原道長の時代から江戸幕末までの800年近くを同じサムライ時代劇として認識しているような感じか、と』

 

ヒノキ「錬金術の話から、西洋中世〜近世史に流れておるが、コンピューターゲームにおける錬金術の始祖はウルティマということじゃな」

NOVA『あくまで俺の観測範囲なので、もしも1983年以前にこれだって錬金術要素があれば、教えて欲しいですね。あと、ウルティマと80年代に双璧を為したウィザードリィ錬金術師という職業が導入されたのは、1990年に発売された6からです。錬金術魔法の効果は、煙幕系の持続ダメージ魔法を発動させて、じわじわHPを削りとるとか、回復魔法も覚えるとか、それなりに便利系と言えますね。瞬間火力では魔法使いに勝てないけど。レンジャーや忍者も上級職として錬金術魔法を使えるので、高レベルだとサポート呪文使いとしても重宝するかも』

ヒノキ「ウィザードリィでは、魔術師魔法と僧侶魔法に次ぐ、第3の呪文体系なのじゃな」

NOVA『派手な魔術師呪文と、回復には欠かせない僧侶呪文に比べると、錬金術は地味で通好みだけど、サポート的にあれば便利って印象ですね。使いこなすと通ぶれるけど、決して主役になれるような職業ではなかった。アトリエシリーズハガレンが世に出るまでは』

 

TRPG錬金術

 

ヒノキ「錬金術TRPGで登場するのはいつからじゃろうか?」

NOVA『クラシックD&Dの青箱エキスパートルールには、金貨1000枚/月で雇えるNPC専門家の錬金術師がいますよ。通常の半分の時間と費用で薬を作ってくれます』

ヒノキ「雇う金の方が高くつかんか?」

NOVA『ヒーリングポーションは金貨500枚で、製作に1週間が掛かりますな。すると、1ヶ月で金貨2000枚を払って、4本作れる計算ですが、NPC錬金術師に任せると、月に8本作れて、同じ金貨2000枚。雇う費用を加えると、金貨3000枚を払って8本という計算になります』

ヒノキ「すると、1本500金貨のポーションが1本375金貨で作れるようになるのか。それを金貨500枚で売ることができれば、商売で稼げそうじゃな」

NOVA『元手さえあって、コンスタントにポーションを作ってくれる錬金術師を見つけて、後は顧客さえ確保できれば、ポーション屋が開けそうですね。教会か盗賊ギルドの副業として、錬金ポーション屋を営むのもありかもしれません。なお、今のD&Dの価値観だと、ヒーリングポーションは金貨50枚なので、40年前よりも大量にポーションが出回っているということですな』

ヒノキ「きっと、錬金術師という職が昔のファンタジー世界よりもずっとメジャーになって、世の中にポーションを作る人間が増えたからに違いない」

NOVA『なるほど。供給力が上がった商品は安くなるのが経済の論理。ともあれ、クラシックD&Dの時代から、錬金術師という存在はファンタジー世界に存在していたんですよ。ただ、プレイヤーキャラとして冒険には出なかっただけで』

ヒノキ「まあ、NPC錬金術師ぐらいいても不思議ではないが、プレイヤーキャラとして錬金術師をプレイしたくもなるのが世間の人情じゃろう。そんなプレイヤー用錬金術師の始祖が知りたい」

NOVA『とりあえず、錬金術に絡むキーワードだと「ホムンクルス」「エリクサー」「賢者の石」の3点セットだと思うんですよ。そこに「ウロボロス」を絡めて不老不死につなげることも可能ですが、総じて錬金術は魔導科学に属するものですね。で、魔法の一種として、「変成術の専門家」を称して錬金術師と名乗ることはOKだと考えます。事実、5版ではアーティフィサーとは別に、変成術師のサブクラスをとったウィザードが「初級錬金術」の特徴を会得しますし、魔法の一ジャンルに内包されるのが錬金術師。特別に切り分ける必要はなかったのだと思われ』

ヒノキ「すると、やはり特別な職業として、アルケミストを通常の魔法使いと違う形に高めたのは、アトリエかハガレンなのか?」

NOVA『それ以前だと、俺が最初に知った作品は、やはり「ウォーハンマー」となりますか。「混沌の渦」には残念ながら、錬金術師はいなかった』

ヒノキ「結局、『ウォーハンマー』か。それに『ソード・ワールド』『アリアンロッド』になるか。あと、『ロールマスター』と言っておったな」

NOVA『探せば、まだいろいろ出て来ると思うんですけどね。とりあえずは、今すぐ語れるものを優先しますか。時代が早いものを優先して、『混沌の渦』から『ウォーハンマー』につながる道が語りやすいと思う』

ヒノキ「そうなのか? わらわは『ソード・ワールド』の方が、よほど語りやすいと思うがのう」

NOVA『ソード・ワールドアルケミストについて、語ると魔動機文明について語らないといけない気がして、それは典型的なアルケミストっぽいアルケミストにはならないと思うんですよ。やはり、ここは古いものから順を追って行きたいってことで』

(当記事 完)