花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

仕切り直しな話

『魔神ハンター』中断のお知らせ

 

NOVA「ヒノキ姐さん、ご無沙汰ですが今回は謝りに来ました」

ヒノキ「何じゃ、やぶから棒に?」

NOVA「夏から秋にかけてFINALと称した『魔神ハンター』最終章を書くという予定ですが、いまいち記事書きに乗り気になれんのです」

ヒノキ「理由は?」

NOVA「一言で言えば、『飽きた』というと語弊がありますが、他に興味のあることがいろいろとありまして、ソード・ワールドのプレイに気が入らないというか、個人的にワクワク感が減退中というか、最終章を描くだけの心的パワーが発動しないというか……終わらせるための勢いがつかなくなってる感ですね」

ヒノキ「……FFゲームブックに魂を持って行かれてしまっておるのじゃろう」

NOVA「ま、まあ、そういうことになりますか。今の俺にはラクシアの冒険よりも、アランシアの冒険の方が楽しめる。おまけに、こっちでのソード・ワールド話を書いていて、何だかこう手応えのようなものを感じんのですわ」

ヒノキ「手応えのようなもの?」

NOVA「書き手として、読者ウケしているような実感です。基本的に創作というのは、『自分の心を満たすため』と『それを読む者を楽しませるため』の二軸から成ると考えます。趣味だと、前者の比重が大きく、仕事だと後者の比重が大きくなると考えますが、いずれにせよ、理想は『自分が楽しく書けて、読み手が楽しいと応じてくれる』、まあ、読み手の反応の仕方はいろいろですが、少なくとも『作者は自分の作品がただの自己満足だけでなく、心あるファンの期待に応えられているという感覚(それが幻想妄想の類であれ)があればこそ、書き続けていられる』ものだと考えます」

ヒノキ「読者の応援の声が欲しい、と」

NOVA「イヤだなあ、ヒノキ姐さん。そこまで露骨に言ってしまうと、創作家としてのプライドに関わります。俺は別にプロじゃなくて、好きに気まぐれに文章をつづっているだけなので、読者の応援がなくとも興が乗れば書き続けることはできます」

ヒノキ「しかし、読者の応援の声があれば、もっと興が乗るということも事実であろう」

NOVA「まあ、そうですね。アクセス解析すれば、直接のコメントやいいねがなくても、うちの記事で何がウケているかは推測できます。この場合、大切なのは『書いたばかりの記事』よりも『ずっと一定量の注目が注がれている記事』ですね。具体的には、これがうちの現在一番安定していて、人気な記事です」

ゴブリンスレイヤーと作者の関連作

 

ヒノキ「ゴブリンスレイヤーか」

NOVA「ええ。ゴブリンスレイヤーです。この秋はゴブスレ2のアニメが放送されますので、うちのブログも活性化のために、アニメ感想と原作の該当部分との比較確認なんかをしたいなあ、なんて思ってます。やはり、懐古も大事だけど、旬の話題に乗るフットワークの軽さも重要ですからね」

ヒノキ「昔、ゴブスレTRPG記事もそこそこ書かれておったのう」

NOVA「というか、俺がゴブスレにハマったのは2019年のTRPG化がきっかけですからね。TRPG→原作小説→アニメの順番です。で、原作小説が80年代の『FFゲームブック』や『ロードス』や『D&D』『指輪物語』などのオマージュたっぷりで、俺のツボを思いきり突いたから、今も追っかけ続けてる。ある意味、ゴブスレが今のFFゲームブック熱のきっかけの一つにもなっている、と」

ヒノキ「では、ソード・ワールドを切り捨てて、この秋はゴブスレに走るということじゃな?」

NOVA「切り捨てると言っちゃうと語弊がありますが、当面はソード・ワールドに邪魔されずに、ゴブスレの記事を書きたいと思っていますね」

ヒノキ「ところで、小説の17巻はいつ発売じゃ?」

NOVA「知りませんよ。今年の作者はゴブスレよりも、別の小説を発表していて、そっちに夢中って感じですから、新刊はアニメの2が終わってからの来年じゃないですか?」

ヒノキ「そっちの感想は書かぬのか?」

NOVA「読みましたけど、ゴブスレほどはハマっていませんね。『モスクワ』は、架空未来ロシアのサイバーパンク物で、シャドウランのプレイにハマって、ゴブスレでもそういう要素を投入していた作者が、ランナー4兄妹の過酷なミッションに邁進する姿を描いた話に展開するっぽいみたいですが、ゴブスレにあったコメディ臭を廃して、ハードアダルトな路線で話を組み上げたために一般受けするかどうかは微妙ですね。ハードシリアスは作者の持ち味とも思いますが、軽妙さとのバランスがゴブスレではうまく取れていて、『モスクワ』は軽妙な方向に進むか、世界観的にハードに徹さざるを得ないのかの路線選択次第かな、と。

「『ブレバス』は、ゴブスレ外伝『ダイカタナ』完結で、作者のウィザードリィ愛を改めて本格的にウィザードリィ小説として立ち上げたシリーズ。『ダイカタナ』と比べると、より類型を外したキャラ像が個性的というか、野獣のように言葉を発しない女戦士(でも正体は追放された王族の姫君らしい?)と、主人公っぽいメインの視点キャラの盗賊少年が、蘇りの謎魔術師(剣も巧みなサムライっぽい)の仲間になる過程を描いた1巻。そこに、体格のいい蛮族出身だけど気が弱い新米魔術師の少女(『水星の魔女』のスレッタに近い)が加わり、いわゆる萌え要素を廃したヒロイン像が、ゴブスレとは対照的。こっちもハードな世界観で、コミカルとは言い難い」

ヒノキ「まあ、ゴブスレも基本的にはハードな世界観の物語じゃからなあ」

NOVA「寡黙でトラウマ持ちの主人公が、助けた女の子や仲間たちに癒されつつ、(ゴブリン退治に特化しながらも)熟練の冒険者としての成長を果たして行く仲間との交流話がゴブスレで、ベテラン寡黙ハードボイルドキャラをメインに描きつつ、視点キャラは彼に助けられた未熟な若者というダブル主人公風構成がブレバスとの共通した特徴かな。モスクワは寡黙主人公の長男の視点でずっと描かれるので、彼を助ける弟妹の描写がこれからだと思うけど、両作品ともハードさ先行で、軽妙洒脱とは言い難いが、作者の持ち味の一つは真面目さの中に見られるボケとツッコミ会話の妙だとも思うので、そこを上手く取り入れることができれば、いいのかな、と思いつつ」

ヒノキ「ゴブスレはライト寄りで、モスクワやブレバスは現状ライトとは言い難い、と」

NOVA「ゴブスレは80年代必殺(仕事人シリーズ)で、他は70年代必殺(仕事人以前)の雰囲気かな、と。モスクワやブレバスは万人受けしそうになくて、通な大人向き。ゴブスレは若者向きの方向性かな、とも」

 

指輪ゲームの話

 

NOVA「で、話を切り替えて、本日、このゲームが発売されたそうです」

ヒノキ「おお、ついに来たか。どんなゲームじゃ?」

NOVA「知りませんよ。本日発売のゲームですから、まだ買ってもいません」

ヒノキ「だったら、すぐに買いに行かんか。ここで、のんびりダベっている場合ではなかろう。今すぐ行け。入手するまで帰って来るな」

NOVA「急かさないで下さい。まずは公式サイトとかで予習ぐらいしましょう」

NOVA「公式リプレイも書かれていますね」

NOVA「とりあえず、この基本ルールでプレイヤーがなれる種族というか文化背景は以下の6つですね」

 

●バルドの一族(人間)

●ドゥリンの一族(ドワーフ

●リンドンのエルフ

ホビット庄ホビット

●ブリー郷の人々(人間)

●北方の野伏(人間)

 

ヒノキ「人間3種と、ドワーフ、エルフ、ホビットか。人間3種の違いは?」

NOVA「さあ。野伏はともかく、バルドの一族とブリー郷の人々の能力的な違いがよく分からないですね。原作を読むかぎりは、バルドの一族は戦士って感じで、ブリー郷の人たちはただの村人って印象しかないですが、とりあえず地理的には霧降り山脈の東に住むのがバルドで、西に住むのがブリー郷。で、基本ルールでは、霧降り山脈の西が当面の冒険の舞台のようですから、地元の民がブリー系、バルドの一族は他所から来た異邦人ってことになりますか」

ヒノキ「原作では、『ホビットの冒険』に登場した人間がバルドの一族で、『指輪物語』の第一部、『旅の仲間』に登場したのがブリー郷ということになる」

NOVA「ローハンの騎士や、ゴンドールの都人には今回なれない、と。裂け谷のエルフや、闇の森のエルフなんかもサプリメント待ち。種族については、原作ファンはあれがないこれがないの不満が付きそうですが、TRPGで考えるなら、人間、エルフ、ドワーフホビットと基本は押さえている、と」

ヒノキ「職業はどうなっておる? 旧作(MERP)では戦士、野伏、魔法使い、吟遊詩人、忍び、まじない師の6つだったと記憶するが」

NOVA「登場当時(87年)は未翻訳のAD&Dよりも先に、レンジャーやバードみたいな上級職があって、ワクワクしたものです。指輪物語らしさと言えば、僧侶系のキャラがドルイド風のまじない師になっていて、D&Dのキリスト教っぽいクレリックとは異なるキャラ付けが為されていたことですね」

ヒノキ「あと、指輪の世界では希少種というかガンダルフやサルマン、ラダガスト、あと2人しかいないはずの魔法使いになれるという時点で、世界観とは異なる設定じゃのう」

NOVA「当時はそんなことを考えるほどの知識はなかったですね。ファンタジーRPG冒険者パーティーには魔法使いがいて当然、という認識でしたから。で、今回の『一つの指輪RPG』では、指輪らしく魔法使いにはなれない、と。職業は以下の6つです」

 

●キャプテン(指導者)

●チャンピオン(戦士)

メッセンジャー(伝令)

スカラー(学者)

●トレジャーハンター(盗掘者)

●ウォーデン(守護者)

 

NOVA「キャプテンは、いわゆる騎士めいた統率能力を得意とする戦士。チャンピオンは攻撃力に長けた標準的な戦士で、ウォーデンは防御力に長けた戦士って印象ですが、もしかするとウォーデンは違う解釈かもしれませんね」

ヒノキ「戦士ではない、と?」

NOVA「D&Dでは、ウォーデンは聖騎士パラディンの一種として扱われているんですが、本作では『土地の守護者で、Shadow Lore(影の知識)が得意』とされているんですね。Shadow Loreがどういう内容なのかは知りませんが、土地の秘密の伝承なんかだと、もしかするとトム・ボンバディルのような方向性かな、とか」

ヒノキ「ホビット庄の東の古森の番人じゃったな」

NOVA「ええ。映画ではカットされましたが、フロドたちがブリー村に到着する前に、世話になったキャラです。スターターセットの最後のシナリオでも登場して、助けてくれますが、それはさておき、仮にウォーデンがトム・ボンバディルのような土地の古老、守護者を意味するなら、戦士よりは隠者っぽいキャラ付けですよね。まあ、実際のところはルールブックを買ってから確認したいと思います」

ヒノキ「メッセンジャーとトレジャーハンターが、いわゆるシーフ(盗賊)系になるか」

NOVA「ストレートにシーフなのはトレジャーハンターでしょうが、メッセンジャーは野外行動や長距離移動、旅の専門家になるのかな。あるいは交渉役とか、情報収集役なのかもしれません。現段階では、戦闘能力が抑え気味のレンジャーやバードと思ってます。そして、他のゲームで言うところの魔法使いや僧侶みたいな術師系はスカラーになると思われます」

ヒノキ「知識系担当じゃと?」

NOVA「例えば、指輪の世界での癒しの技は、手軽な回復魔法ではなく、アセラスなどを代表とする薬草を用いた癒しなんですね。薬草知識を持っている=癒し手という世界観。また、ガンダルフが魔法使い代表ですが、彼の魔法は得意の炎の技以外には、ちょっとした幻術や光を放つもの。映画では、サルマンの天候操作や念動力みたいな派手なビジュアルエフェクトたっぷりなシーンもありましたが、原作はRPGの攻撃魔法使いが確立する以前の作品なので、魔法も割と抽象的な神秘の力として描かれています。そして、ガンダルフといえば、花火の印象も強いのですが、アイテムに魔力を仕込む職人技として扱われたりもする」

ヒノキ「つまり、この世界の魔法は、タネも仕掛けもある手品、奇術の類じゃと?」

NOVA「そのように見せかけていることが多いですね。また、エルロンドやガラドリエル様なんかは、予見の才なんかを示していますし、彼らの魔法は破壊のための力ではなく、土地に守護の結界を張ったり、植物をよく育てたり、見事な魔法の品物をこしらえたり、守りや創造のためのもの。スカラーの持つ技能は、やはり魔法めいた予見の技や、魔力を感知する霊感や、物品知識など原作の派手じゃない、だけど確実に魔法の力と称される類の技に触れ得るものだと考えています」

ヒノキ「いわゆる、情報系の魔法じゃな」

NOVA「あと、聞いたところでは、このゲームは魔法使いにはなれないけど、代わりにマジックアイテム的な特殊能力を持った物品は多いみたいですね。つまり、呪具使いにはなれる、と」

ヒノキ「指輪を作ることはできんが、入手して使うことは可能だと?」

NOVA「指輪は強力すぎますが、例えば、アイデアを思いつきやすくするパイプとか、ちょっとしたお守りの品とか、明かりを灯す剣とか、そういう道具を介した魔法はあり、というシステムらしいので、魔法がなくて不満ということにはなりにくいのではないか、と」

ヒノキ「まあ、ロアマスター(指輪RPGゲームマスター役)だと、この世界の魔法の裏設定とかも記載されていそうだし、全てはルールブックを買ってから吟味の余地があるということじゃな」

 

D&Dの研鑽について

 

NOVA「さて、本題です」

ヒノキ「って、今までは本題ではなかったのか?」

NOVA「当記事のタイトルを見て下さい」

ヒノキ「仕切り直し……って、まだ仕切り直しな話をしておらんのう。ソード・ワールドの妄想リプレイを中断し、ゴブリンスレイヤーが楽しみで、指輪RPGの話をしたぐらいで、確かに仕切り直しには至っておらん」

NOVA「この記事を見て下さい」

ヒノキ「ムムッ。ウルトロピカルが、もっぱらFFゲームブックの記事を中心に追っかけてるので、D&Dの研鑽はこのコンパーニュに委ねる、ということか?」

NOVA「ええ、仕切り直したD&Dの日本語展開も当面は順調のようで、しかも若者たちの間では、使い古されたD&Dという略語よりも、ダンドラという呼称が定着していきそうな勢いとか」

ヒノキ「ダンドラじゃと? すると、トンネルズ&トロールズは?」

NOVA「トントロですかね? FFがファイファン呼びになるようなものか」

ヒノキ「そう略されても、ファイナルかファイティング(ゲームブック)か区別が付かんのが問題じゃのう」

NOVA「ともあれ、うちの人気記事は、ソード・ワールドの妄想リプレイ物語ではなくて、ゴブリンスレイヤーともう一つ、昔からのTRPG蘊蓄話というか、システムの歴史とか、特定作品に限らぬ広く、多少ともマニアックな雑論的な記事が需要がある、ということで、そこに現在とても旬なD&D、ダンドラ話も混ぜてみようかな、と」

ヒノキ「つまり、D&Dの翻訳元がその昔、新和からメディアワークスホビージャパンを経て、WotC社に移ったように、ウルトロピカルからコンパーニュに移籍したってことじゃな」

NOVA「いや、そんな大げさなことじゃないけど、ソード・ワールドの妄想リプレイの執筆意欲が減退している現状で、当ブログの打開を図るには、ダンドラを柱に仕切り直しするのも一興かと。いや、10月予定のソード・ワールドの新サプリ『ラクシア・ライフ』も気にしてはいるので、完全にソード・ワールドから足を洗うわけではないですが」

ヒノキ「ラクシアライフ? 何じゃそれは?」

NOVA「一般技能拡張ルールみたいですね。これさえあれば、冒険者の日常生活をより濃密に描くことも可能との触れ込みですが、ソード・ワールド2.5も5周年ということで、世界観を広げることよりも、地道に足元を固め直そうという戦略をとって来たようです」

ヒノキ「種族を広げた後は、一般技能か。D&Dとは違った展開の仕方じゃな」

NOVA「ええ。D&Dの方は仕切り直しと言いつつ、ホビージャパンで展開したサプリの流れを受け継いで、多元世界への展開に入りつつありますからね。俺としては、足元を固めるよりも、世界を広げる方にワクワクを感じるので、システムの展開戦略としてはD&Dの方がワクワクする頃合いですが、とりあえず、スペルジャマーとドラゴンランスに期待しながら、D&D話を盛り上げたい今日この頃です」

ヒノキ「では、ここでD&D研鑽をしていけばいい、と」

NOVA「ええ。当面のテキストはこれですな」

NOVA「ターシャ本では、12種類の職業クラスに、それぞれ2〜3個のサブクラスが新たに追加されて、26種類の新職業が加わったようなものですな。例えば、基本となるファイターでも、最初からチャンピオン(闘士)、バトルマスター(戦技の達人)、エルドリッチナイト(秘術騎士)の3つのサブクラスが用意された後、サプリメントでパープル・ドラゴン・ナイト(フォーゴトン・レルムの騎士階級)、アーケイン・アーチャー(秘術の射手)、キャヴァリアー(騎兵)、サムライが加わっていましたが、今回はさらにサイ・ウォリアー(超能力戦士)、ルーン・ナイト(ルーン文字の刻印騎士)が加わって、合計9種類の亜流戦士がプレイ可能に」

ヒノキ「戦士だけでも、そんなにヴァリエーションがあるのか。全てを研鑽するとなると、どれだけの記事数になることやら」

NOVA「サブクラス・リストを作るだけでも、100行は下らないでしょうからね。なお、今回、一番の大ネタとしては、武闘家モンクの新サブクラスとして用意された幽波門を挙げてみます」

ヒノキ「幽波門? 幽波紋じゃなくて?」

NOVA「ええ。モンクのサブクラスは全て◯◯門と訳されているのですが、幽波門は文字どおりジョジョスタンド使いになることができます」

NOVA「幽波門のモンクは、己の気を魂が具現化したような霊体として形作り、敵を攻撃したり、防御サポートしたり、知覚ボーナスを得たりできます。レベル3で腕だけ召喚、レベル6で幽波面を召喚して装着できて、レベル11で全身を召喚し、レベル17で幽波体が完全覚醒して強化されますね」

ヒノキ「マジシャンズ・レッドみたいに炎を放ったりはできぬのか?」

NOVA「それをしたければ、幽波門ではなく、四大門を選んで下さい。さすがに幽波門で全てのスタンドの特殊能力を再現することはできません。あくまで、基本のスター・プラチナだけでしょう。ただし、時を止めることは無理です。なお、モンクについては、去年ウルトロピカル(の前身のGTライフ)で研鑽済みなので、そちらも参照してくれたらいい」

ヒノキ「D&Dの膨大なサブクラスの研鑽か。大変そうじゃが、やり甲斐のある仕事じゃのう。ワクワクして来たぞ」

NOVA「でしょう? ただし、全部をやろうと思うと大変なので、まずはタイムリーな研修課題として、今回、エベロン世界から再収録されたアーティフィサー(魔法技師)をプッシュします。こいつのサブクラスには、薬品の専門家であるアルケミストがあって、ガッチャードの錬金術そのままではありませんが、関連づけることは可能、と」

ヒノキ「ガッチャードを再現しようと思えば、どうすればいい?」

NOVA「D&Dよりも、カードゲームのマジックの世界に行ったらいいんじゃないですかね? カードにモンスターを封印して、その力を借りて魔法を発動させるようなクラスは、D&Dには現状、見当たりません。もしかすると、MtG世界の関連サプリでそういうルールが付いているのかもしれませんけど、いずれも未訳ですからね」

ヒノキ「D&D本来の世界観では、メカニックな要素は含まれておらんかったが、21世紀に入って構築されたエベロン世界で、魔法とメカのハイブリッド・ファンタジーを構築。これが現ソード・ワールドラクシアにも影響を与えているのじゃったな」

NOVA「ですね。その後、D&Dは4版の時期に、伝統ファンタジーフォーゴトン・レルム(システムの変化に合わせて大分変貌したが)と、エベロンの2本柱でやって来たけど、5版に入って揺り戻しが起こって、現在は過去のAD&D時代の遺産である多元世界の掘り起こしをしながら、汎用ファンタジー路線を打ち出している。公式提供されただけでも数多くのデータやワールドガイドから何を扱うかはDMとプレイヤー次第。ただ、日本ではマジックとD&Dを連動させる動きにはならず(マジックの翻訳会社がホビージャパンから切り替わったので)、アメリカ本国とちがって両ゲームが別々に展開していった経緯がある」

ヒノキ「新兄さんは、マジックの追っかけはしておらん、と」

NOVA「90年代に少しかじった程度でしたね。そこからの流れは分からず、ゴジラなどの怪獣ものとコラボした2020年のイコリアで再び意識し始め、21年のフォーゴトン・レルム探訪で強く興味を抱き、そして今年の指輪物語でも興味をそそられるもカードを買うには至らず。今はやはり、FFゲームブックの方に夢中になっていますし、マジックに払う金がもったいないって感覚です。別にカードをコレクションする趣味はないですからね」

ヒノキ「カードを買うぐらいなら、本を買うと」

NOVA「まあ、そういうことです。それでは、D&Dを含めたアルケミスト研鑽を、コンパーニュでお願いしたいと思います」

ヒノキ「うむ。とりあえずはアーティフィサーとか、アルケミストの話をするとしよう」

(当記事 完)