花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

魔神ハンターと、奪われた城塞(SWミストグレイヴ6ー2.5)

トリプル成長タイムと、ミニストーリー回

 

ヒノキ「今回は、いろいろ成長タイムと、前回の後日譚的なストーリーのチラ見せをやるのじゃ」

ゲンブ「ミッション3回分の成長だから、することが多そうでござるな」

ヒノキ「うむ。まずは入手した勲章の整理を最初に行うとしよう」

●勲章、および真紅のマギスフィアのデータ

 

・黒鉄剣士勲章(50G):4個

・真鍮戦士勲章(250G):2個

・赤銅勇士勲章(1250G):2個

・白銀騎士勲章(7500G):0個

・黄金近衛勲章(37500G):1個

 

・魔神討伐ポイント:42点

・転移門:地下50階

リトル「え? もしかして、黄金近衛勲章をゲットしたのですかぁ?」

ヒノキ「うむ。これまでに烈火団が獲得した勲章をギルギダッシュが上位勲章に交換整理したところ、お主たちはとうとう翠将の親衛隊の入隊試験を受ける資格を得たことが判明した。入隊試験を受けるなら、深層階の【瑠璃宮】へ向かうといい、とギルギダッシュが奨めてくれる」

ゲンブ「魔窟コンビニを開設するために、一生懸命頑張っていたら、思いがけない副産物が付いて来たでござるなあ」

シロ「親衛隊に入ると、どうなるんですか?」

ヒノキ「【瑠璃宮】に自由に出入りできて、翠将ヤーハッカゼッシュと正式に謁見できる資格が与えられる。これまでは、お忍びで動き回る翠将とランダムエンカウントで出会うぐらいじゃったが、親衛隊員に選ばれることでいつでも面会手続きをとることが可能になるわけじゃ」

ゲンブ「逆に言えば、これまでは【瑠璃宮】へ行っても、中に入ることができずに、門番に追い返されるだけだったでござるな。この時点で、【瑠璃宮】に入るイベントに挑むフラグが立った、と」

シロ「王宮に入る資格が得られる……ってことは、蛮族社会の貴族になるようなものか。誇らしいと言っていいのかどうか」

ゲンブ「ミストキャッスルで名誉蛮族の地位を得たときと同じような、階層間の壁を乗り越えられるでござるな。これまでは見下された立場だったのが、慢心できるような立ち位置に持ち上げられる、と」

リトル「ただの越後のちりめん問屋で、田舎じじいと言われていた御老人が、印籠見せたら先の副将軍と判明して、ハハアと土下座されるようなものですかぁ?」

ヒノキ「試練を果たすと得られる〈翡翠親衛隊勲章〉を見せると、ミストグレイヴ最高権力者の部下である直参旗本みたいな扱いを受けるのう」

ゲンブ「江戸時代の侍の身分でござるな。将軍の家来のうち、上様に直接お目見えできるのが旗本で、その下が御家人となる」

シロ「旗本は、大名とはまた違うのですね。大名は所領を持っていて、将軍家とは独立した勢力。一方で、旗本はあくまで将軍家の家来という立ち位置」

ヒノキ「現代企業社会で言うなら、将軍がトップ企業の社長で、旗本が会社の重要な役職持ちのエリートサラリーマンで、社長から顔を覚えてもらっている。御家人は平社員もしくは下級役職で、社長とは気軽に会うことはできない立場。一方で、大名は格付けの差異こそあれど別会社の社長で、トップ企業のライバルだったり、系列子会社だったりするわけじゃ」

リトル「なるほど。大名は将軍さまの家来じゃないから、直接命令することはできないけど、逆らうと力で潰すぞ、と脅しをかけることは可能なんですねぇ」

ゲンブ「今のところ、烈火団は新興企業みたいなもので、翠将の許可があるから自由に商売をさせてもらっている形でござるな。武家社会ではなく、商人として振る舞っているでござるが、親衛隊に入ると、直接の家来になるのでござるか?」

シロ「それはイヤだなあ。ボクは独立勢力を維持したい」

ヒノキ「ミストグレイヴは、江戸時代ほど武士と商人のような身分階層が分かれておらん。あるいは、苗字帯刀を許された御用商人のようなものかもしれんが、商業従事者の身分が下に見られたのは世界史的にも江戸の珍しい風習ではなかったのかのう?」

ゲンブ「商業軽視という意味では、ラクシアの蛮族社会も似たようなものではござらんか?」

ヒノキ「いや、江戸期は農業重視で、生産業に力を入れておる。一方、ラクシアの蛮族は、弱肉強食の略奪社会で、漢民族に対する北部遊牧民族に例える方がしっくり来る。まあ、ミストキャッスルやグレイヴは蛮族の中でも人族の風習を部分的に取り入れて、人蛮折衷みたいなところがあるがのう。蛮族が人族の都市を占拠して、蛮族支配の原則を維持しつつも人族文化のうち有用な物は残そうとしているし、この辺を異文化交流史的に真面目に考察するなら、中国の征服王朝(遼、金、元、清。一説には隋や唐も含まれる)の支配体制が参考にもなろう」

シロ「商業(金儲け)が賎業という物の見方は、朱子学などの一部儒教や、カトリック系のキリスト教に特有の考え方に思えますね。西洋中世的というか、後にプロテスタント系になると重商主義に舵を切りますし、ラクシアでは人族がルネサンス以降の近世文化を持ち、蛮族がそれ以前の古代・中世的な文化に思えます」

ヒノキ「古代と言っても、洗練されたギリシャ・ローマではなく、ゲルマン文化の方じゃろうがのう。まあいい。架空のファンタジー世界の政治経済を考えるに当たって、古今東西の歴史考察が役には立とうが、今はキャラの成長タイムじゃ。ややこしい考察は、これぐらいにしておこう」

 

改めて成長話(魔窟コンビニの立ち上げ)

 

ヒノキ「では、次に獲得経験点じゃが、3066点にピンゾロ分が加わる」

ゲンブ「私だけが+200点でござるな」

ヒノキ「問題は獲得したお金じゃが、剣のかけら42個のうち22個を現金に配分すると4400ガメルになる。これに5680ガメルを加えると、合計10080ガメルになって、3で割ると1人頭3360ガメルになり、また獲得名誉点の方は20Dになるのじゃ」

 

 ダイスを振った結果、名誉点は61点上昇。

 これらを踏まえて、烈火団一行はキャラ成長を始めるが、今回は先に名誉点事業の処理を行うことにする。

 

ゲンブ「ついに、魔窟コンビニの開設でござるからな。ええと、事業種別としては〈冒険者の店〉でよろしいか?」

ヒノキ「望むなら〈飲食提供〉を加えてもよいぞ」

ゲンブ「すると、烈火団の〈神殿〉と合わせて、3つの事業を運営することになるが」

ヒノキ「それぐらいの経営は可能じゃないかのう?」

シロ「ボクたちは3人いるから、資金や名誉点を注ぎ込む際にも3等分できると、処理しやすいんじゃないか?」

ゲンブ「ならば、これまでの〈神殿〉に、新たに〈冒険者の店〉と〈飲食店〉の効果を兼ねた魔窟コンビニを立ち上げるとしよう」

●烈火団(魔窟コンビニ)名誉点事業

 

・神殿:投資額3000G、名声度510点

冒険者の店:投資額1000G、名声度60点

・飲食店:投資額1000G、名声度60点

 

ヒノキ「立ち上がったばかりの魔窟コンビニは、まだ決算が行われないので、今回は神殿のみじゃが、ミッション達成数の3回分の業務判定を行うがいい」

 

●1回め:事業イベントはなし。1800ガメルの赤字。

●2回め:事業イベントはなし。300ガメルの黒字。

●3回め:事業イベントは「施し」で収入ゼロ。

 

ゲンブ「何と。神殿経営で差し引き1500ガメルの赤字を出してしまったでござる」

シロ「投資額を増やしたのが裏目に出てしまったみたいだな」

ゲンブ「きっと、魔窟コンビニの設立に力を注ぎ過ぎたせいでござる。多角経営の難しさを予感しながら、今後はもう少し慎重に事を構えねば」

 

 結果として、今回の冒険全体の収入は各人1860ガメル、名誉点は21点の上昇になったのである。

 

ヒノキ「おっと、名誉点については前回の成長時に270点を加算するように言っておったのう。それも忘れずにな」

 

デルニールの成長

 

リトル「それでは、キャラ成長行きますぅ。能力値成長が3回できるので、生命力、精神力、筋力が増えましたぁ。だけど、ボーナスブレイクは全くなしぃ。器用が上がって欲しかったのにぃ」

ヒノキ「とは言え、冒険者レベルが上がったようじゃのう」

リトル「ファイターをレベル8にしましたぁ。だけど、偶数レベルだと劇的に強くなった感じがしないですねぇ。奇数レベルで戦闘特技を習得しないと、数字がちょっと増えた程度にしか思えないですぅ」

ヒノキ「次の戦闘特技は何を覚えるつもりじゃ?」

リトル「かばう回数が増える《ガーディアン》がいいと思うんですねぇ。これと【バーニング・ソウル】を組み合わせると、楽しそうですぅ」

ヒノキ「GMとしては楽しゅうないわ。攻撃するたびに、5点ダメージが帰って来るのではのう」

●デルニール・イーストン(通称デル)、17歳男

 

人間の神官戦士(冒険者レベル8

外見はドレイク(穢れ度1)

パーティー名:魔神ハンター・烈火団(名誉点25点分)

拠点:中規模な邸宅、有能な金庫番付き(名誉点75点分)

 

信条:努力(肯定)、栄光(肯定)

矜恃:敵に背を向けない

キャラ関係:ホリー(放っておけない、心配)

      イノセント(タフで勇気ある奴、

             兄貴として尊敬)

      G太郎(師匠、尊敬)

 

ファイター8レベル、プリースト7レベル(炎武帝グレンダール)、エンハンサー4レベル、バード1レベル(残り経験点1535点)

所持金:5345ガメル、戦利品2420G分

現在名誉点:388点

合計名誉点:848点(都市レベルの有名人)

 

器用14、敏捷16+2、筋力24+1+2

生命19+1、知力12+1、精神20

HP74、MP41

生命抵抗11、精神抵抗11

神聖魔法魔力9

演奏3、見識3

練技:【マッスルベアー】【ビートルスキン】【キャッツアイ】【スケイルレギンス】

呪歌:【サモン・フィッシュ】

戦闘特技《かばうII》《武器習熟A/メイス》《マルチアクション》《頑強》

自動習得特技《タフネス》

種族特徴:[運命変転](強化)

習得言語:ザルツ語、交易共通語、汎用蛮族語会話、ドレイク語会話

 

武器:+3オーダーメイドのシェルブレイカー(命中11、威力31(両手使用時41)、追加ダメージ+12、クリティカル値12)

防具:防弾加工(残り6回)のプレートアーマー+1&名誉の防弾加工(残り6回)タワーシールド(回避9、防護点11(盾なし9))

所持品:冒険者セット、楽器(ハーモニカ)、烈火団の赤マフラー、真紅のマギスフィア、密偵の指輪

消費品:魔香草×5、保存食14日分、救命草、3点魔晶石×5、5点魔晶石、月光の魔符+1、月光の魔符+2

 

部位装備

顔:ナイトゴーグル

耳:蝙蝠の耳飾り

首:聖印

背中:ウエポンホルダー

右手:怪力の腕輪

左手:疾風の腕輪

腰:ブラックベルト(防護点+1)

その他:熊の爪(マッスルベアーのダメージ+1)

 

ホリーの成長

 

シロ「ホリーの番ですね。能力値は、精神力、知力、生命力が1点ずつ上昇。大きな変化はありませんね」

ヒノキ「まあ、生命力と精神力はHPとMPに影響するからのう。派手さはなくとも、上げられるときに上げる方がいい」

シロ「経験点は忘れずに500点減らした上で、今回はソーサラーを3レベルに上げました」

ヒノキ「今さら、ソーサラーを上げるとは、どういう目論みじゃ?」

シロ「レベル3は【リープ・スラッシュ】がありますが、それよりも将来、レベル4になって【ファミリア】を使えるようになりたいんですね。MPが増やせますから。他にも、挙げたい技能の候補はいろいろありますが、悩みに悩んだ末、今回はこれで」

 

・フェンサー:前衛に立つなら必要だけど、現状では前衛に出る可能性は少ない。

・コンジャラー:レベル6では面白い呪文が少ないと判断。

・ライダー:レベル8に上げるには経験点不足。

・ウォーリーダー:陣率【慮外なる一撃I】のためにレベル4に上げようかと悩んだけど、次の機会に。

 

シロ「現在のメイン技能はライダーで、イノセントを前衛で戦わせつつ、味方の支援に専念して、必要に応じて前衛に切り込んで華麗に《魔力撃》を決めるというイメージですが、大体は支援だけで終わるのですね。もっと前衛に出るタイミングが増えればフェンサーを上げて、《魔力撃》+【慮外なる一撃I】で格好良く見せ場をいただくという理想もありますが、イノセントが竜になったときに、竜騎士としての理想像を目指してコツコツ育成中ってことで」

ヒノキ「いろいろと中途半端じゃが、便利な支援遊撃役を目指しているのは分かった。あとは、騎獣やゴーレムに加えて、使い魔を設定するなら、獣使いというか、ワクワク動物ランドの主人というイメージじゃのう」

シロ「1ラウンド当たりの行動回数は一番多いので、多彩な芸を楽しめている感じですね」

●ホリー・カーシェイン(通称ホリー)、24歳女

 

レプラカーンの魔法騎手(冒険者レベル7)

外見はバルカン(穢れ度1)

パーティー名:魔神ハンター・烈火団(名誉点25点分)

拠点:中規模な邸宅、有能な金庫番付き(名誉点75点分)

 

信条:自由(肯定)、蛮族他との闘争(肯定)

矜恃:弱者を見捨てない

裏執着:魅力的な女性は無視できない

キャラ関係:デル(同志だと思っている)

      イノセント(安心する、親密な愛情)

      G太郎(同志だと思っている)

 

フェンサー5レベル、ソーサラー3レベル、コンジャラー5レベル、ライダー7レベル、スカウト3レベル、セージ2レベル、エンハンサー1レベル、ウォーリーダー3レベル(残り経験点1345点)

所持金:5710ガメル、11482Gの戦利品

現在名誉点:438点

合計名誉点:848点(都市レベルの有名人)

 

器用22+2、敏捷19、筋力16+1+2

生命14+1、知力15、精神19

HP36、MP43

技巧6、運動(先制判定)6、観察5(9)、探索6(10)、見識5、魔物知識5(9)

 ()内はライダー技能を使った判定

生命抵抗9、精神抵抗10

真語魔法魔力5、操霊魔法魔力7

騎芸:【高所攻撃】【以心伝心】【騎獣強化】【探索指令】【姿勢堅持】【遠隔指示】【特殊能力解放】

練技:【キャッツアイ】

鼓咆:【怒涛の攻陣I】【怒涛の攻陣II:烈火】

陣率:【効力亢進l】

戦闘特技:《魔力撃》《魔法拡大/数》《マルチアクション》《MP軽減/コンジャラー》

種族特徴:[暗視][見えざる手](強化)[姿なき職人]

習得言語:交易共通語、魔法文明語、魔動機文明語、汎用蛮族語会話&読み書き、バルカン語会話

 

武器:レイピア(命中9、威力8、追加ダメージ

    +8(騎乗時+9)、C値9)

  ショートスピア(命中8、威力15、追加ダメージ

    +9(徒歩時+8)、C値9)

防具:ソフトレザー&バックラー(回避9(騎乗時8)、防護点3)

所持品:冒険者セット、スカウト用ツール、手鏡、着替えセット、化粧品セット、騎獣専有証、烈火団の赤マフラー、密偵の指輪

消費品:アウェイクポーション、魔香草×5、保存食15日分、ヒーリングポーション×2、ランタンと油5本分、魔晶石5点、イノセント用保存食10日分、消魔の守護石(1点分)、ガストクイーンボール

 

ゴーレム用アイテム:強く魔化された皮、青蓮の青玉、柘榴石の活力(小)、異方の薫青石、呼応石×5

 

部位装備

頭:火トカゲの髪飾り

顔:ひらめき眼鏡

首:光のアミュレット(対アンデッド回避・抵抗+1)

背中:炎姫の騎竜マント(騎獣の強化。抵抗失敗時の魔法ダメージ4点減少)

右手:発動体の指輪

左手:宗匠の腕輪

その他:怪力の腕輪

その他:軍師徽章

その他:ウエポンホルダー

 

★イノセント(ドラゴオックス)のデータ

(ビッグホーン、騎獣用甲冑装備)

HP64、MP20

体当たり命中11、打撃点2D+10+1

回避9、防護点10+3

生命抵抗10、精神抵抗8

特殊能力:【マッスルベアー】【ビートルスキン】

 

★シーサー(レザーフィッシュ改サーペント型)のデータ

HP41

尻尾命中6、ダメージ2D+4

回避6、防護点4

生命抵抗6、精神抵抗6

水鉄砲:特殊能力行使5、ダメージ2D+4

 対生命抵抗でダメージ半減

特殊能力:水中特化(移動15)、地上移動10

 

マッスルG太郎の成長

 

ゲンブ「トリを飾るG太郎でござる。筋力、精神、敏捷が増えたでござるが、こちらもボーナスブレイクはなし。

「ただし、スカウト技能が9レベルになったので、自動習得特技の《影走り》をゲットしたでござる」

ヒノキ「乱戦エリアから、敵の妨害を受けずに離脱できる特技じゃな」

ゲンブ「前回、魔神のダスキーグレイスが使っていたのを見て、自分も使えるのではないか、と思ったら、似たような技が使えるようになったでござる。これで敵の前衛をスルーして後衛に突入することも可能になった。デルニールが前衛で壁になってくれている間に、敵の後衛の魔法使いを瞬殺することも不可能ではない」

ヒノキ「暗殺拳法の達人という風説が、まことしやかに流れるようになったわけじゃのう」

ゲンブ「次はセージを9レベルに上げて、《マナセーブ》を覚えれば、MPの使用効率も上がる予定である。本当は、スカウトよりもセージを優先しようかと思ったが、やはり先制判定の方が大事でござるからな」

シロ「どれだけ能力を上げても、肝心なところでピンゾロを出してしまえば意味がないんだけどな」

ゲンブ「う〜ん、先制判定のダイスを振り直せるアイテムはないものか」

ヒノキ「レベルが上がるほど、先制判定における失敗が致命的になりやすいからのう。まあ、せいぜいピンゾロには気を付けるがいい」

●マッスルG太郎、外見年齢アラサー男

 

ルーンフォークの魔動武人(冒険者レベル9

設定は半魔神(ハーフデーモン)

パーティー名:魔神ハンター・烈火団(名誉点25点分)

拠点:中規模な邸宅、有能な金庫番付き(名誉点75点分)

 

本来の信条:笑顔(肯定)、夢(肯定)

矜恃:恩義を忘れず、借りは必ず返す。

 

ガルド譲りの信条:欲望(肯定)、闘争(肯定)

執着:魅力的な女性は無視できない。

 

キャラ関係:

 デル(弟子にして同士、将来性を感じる)

 ホリー(同士、放っておけない、庇護欲)

 

グラップラー9レベル、エンハンサー7レベル、スカウト9レベル、セージ8レベル、マギテック3レベル、レンジャー5レベル、コンジャラー3レベル(残り経験点205点)

所持金:5362ガメル、7120Gの戦利品(ザバーラポイント6123点)

現在名誉点:396点

合計名誉点:876点(都市レベルの有名人)

 

器用28+2、敏捷21、筋力29+2

生命力29、知力18、精神14

HP56、MP32

技巧14、運動(先制)12、隠密12(14)、探索12、危険感知12、見識・魔物知識11

生命抵抗13、精神抵抗13

魔動機術魔力6、操霊魔法魔力6

 

練技:【マッスルベアー】【ビートルスキン】【ガゼルフット】【キャッツアイ】【リカバリィ】【ジャイアントアーム】【ワイドウィング】

選択特技:《武器習熟A/格闘》《防具習熟A/非金属鎧》《マルチアクション》《練体の極意》《跳び蹴り》

自動習得特技

グラップラー:《追加攻撃》《カウンター》

・スカウト:《トレジャーハント》《ファストアクション》《影走り》

・セージ:《鋭い目》《弱点看破》

・レンジャー:《サバイバビリティ》

種族特徴:[暗視][HP変換](補助動作で可)

習得言語:交易共通語、魔動機文明語、汎用蛮族語、魔法文明語(以上は読文・会話両方。以下は会話のみ)魔神語、エルフ語、ドワーフ語、妖魔語、ドラゴン語

 

武器:+3オーダーメイドのイグニダイト加工ハードキッカー+1(命中14(15)、威力38、追加ダメージ+16、クリティカル値11、2回攻撃)
防具:ミモレの上質布鎧(回避14、防護点3)

 

所持品:冒険者セット、スカウト用ツール、サーペンタインガン、北向きの針、名誉蛮族の腕輪、仮面レンジャーのマスク&赤マフラー、マギスフィア(小)

消費品:救命草3つ、魔香草4つ、保存食12日分、弾薬24発、アンチドーテポーション、キュアストーンポーション、月光の魔符+1、月光の魔符+2、3点魔晶石×10、トリートポーション×3、疾風の腕輪、俊足の指輪、アウェイクポーション、キュアストーンポーションII

 

部位装備

頭:ディスプレイサー・ガジェット

顔:狩人の目

耳:(なし)

首:熊の爪(マッスルベアーのダメージ+1)

背中:マギスフィア(大)&野伏のセービングマント

 (オプション:【エフェクト・ウェポン】ダメージ+1)

右手:怪力の腕輪

左手:発動体の指輪

腰:スマルティエの武道帯(【リカバリィ】の回復量アップ)

足:サイレントシューズ(隠密+2)

その他:正しき信念のリング

その他:宗匠の腕輪

 

戦利品:ビシャナの宿屋券×4、1000ガメル、20ガメル分のアイテム

・イベントアイテム:黄金の羅針、古水道の地図、魔動カヌー、ティアハートの花8個、ビシャナチケット1枚、妖精の歌笛、竜の秘薬

・マギスフィア:漆黒、琥珀、翠緑

・人魚関係:水妃の髪飾り、紺碧の三叉鉾

 

城塞を奪いし者

 

ヒノキ「それでは、次回以降のストーリーにつながる予告編を挙げておこう。お主たちが魔窟コンビニ設立を祝っていた頃、東隣の【岩棚の城塞】からゴブリンたちの難民が逃げて来る」

ゲンブ「難民でござるか?」

ヒノキ「そう。彼らは驕王ムルカグンドリの生存を知ると、次々と涙を流し、忠誠を誓い直すのじゃ」

シロ「同じ種族の者から慕われているってことは、それなりに良い王さまだってことだな」

リトル「ムルカグンドリはグレンダール様の神官戦士になりましたからねぇ。烈火団の同盟者として、心強い仲間になったような気がしますぅ」

ゲンブ「下剋上を起こして、城塞を奪ったのは確かブリゴンという名だったでござるな」

ヒノキ「ブリゴンは死んだ」

ゲンブ「死んだでござると!?」

ヒノキ「うむ。ブリゴンはレベル5のゴブリンシャーマン。策謀によってムルカグンドリを殺させようとした輩ではあるが、城塞の主としてはあまりにも力量不足。いつまでも権勢を維持できるような器ではないのは必然と言えよう」

ゲンブ「前回、名前が出て来たと思ったら、今回でいきなり死ぬとは、何のために登場したのか。哀れなり、ブリゴン」

ヒノキ「それには深い理由があってのう。新サプリのバトルマスタリーにも関係する事情じゃ」

ヒノキ「バトマスは、2.5のモンスター本のモンストラスロアに引き続き、新たに170体以上のモンスターデータが追加されたモンスター本パート2でもある。2.0にはあったが、2.5からは惜しくも割愛されたライオンやネズミ(フィルシーラット)の他に、ガストクイーンやゴブリンハイキングなども復刻しておる」

ゲンブ「ほう。ゴブリンハイキングも正式採用されたでござるか」

ヒノキ「そして、わらわとしてはゴブリンシャーマンの上位バージョンも出て来るか、と期待しておったのじゃが、それはなし。代わりに新種族としてハイゴブリンが登場した」

シロ「ハイゴブリンですと? それは一体……」

ヒノキ「かつてドレイクの魔法王が、ゴブリンを素体に改造した人造蛮族、それがハイゴブリンじゃ。素のゴブリンがレベル2なのに対し、素のハイゴブリンはレベル6。さらにレベル9のハイゴブリンレイダー(暗殺者)、レベル10のハイゴブリンファナティック(狂戦士)、レベル13のハイゴブリンメイデン(戦女王)といったデータが用意されておる」

リトル「ゴブリン族の上位バージョンですかぁ。それは厄介ですねぇ」

ヒノキ「ブリゴンもボスキャラとして、ハイゴブリン関係のデータを使って代用できないかと考えてはみたが、ハイゴブリンには魔法使い系のキャラがいないのじゃな。つまり、ハイゴブリンシャーマンは仮に登場させるにしても自作せねばならんのじゃが、面倒なのでボツにした。

「よって、ブリゴンはムルカグンドリを追い出して、城塞を奪ったはいいものの真の黒幕に用済みだと切り捨てられたという背景情報をここで語っておこう。まあ、後でゾ・ゴグが調べたり、ムルカグンドリを慕って逃げて来たモブゴブリンたちから聞き取ったりして分かったことじゃな」

ゲンブ「では、今の城塞の支配者はどうなってるでござるか?」

ヒノキ「ドレイクバロンのピサ・ロムヌス。『王狩り』の異名を持ち、ムルカグンドリ関連のイベントの最終ボスとして設定されておる。シナリオでは、驕王ポイントが51点になったときに登場し、軍勢を率いて城塞に攻めてくるボスキャラじゃが、シナリオを改編した結果、『ピサ・ロムヌスが城塞を乗っ取ったので、ムルカグンドリが城塞奪還のために烈火団に協力を求める』ようにアレンジした」

ゲンブ「つまり、ピサ・ロムヌスを倒すまでは、【岩棚の城塞】には入れない、と?」

ヒノキ「今や、そこは敵地じゃからのう」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。

 青いラインは安全ルート。赤は侵入不可)


            死者の道ーミノタウロス

              l   の門→深層
              l     l  階

蛇の酒蔵凱旋門岩棚のーゴミ溜め窟ー炎河橋

(梯子) (魔窟) 城塞  l     l

  l   l   l   l    腕試しの
コボルド窟ー無限隠者のー地底湖の畔ー通路→深

      金床  迷路 (人魚宮殿)   

         l   l       階

     大水車ー烈火団煌びやかな 

         本部 大通路

            l  

   物乞い市場 騎獣ー水没通路

    (蜜蜂) 調教所 (梯子)

         l

     肉の穴ー処刑遊戯場

    (解放軍) 

ゲンブ「魔窟コンビニの設置のおかげで、【戦神の凱旋門】では自由に寝泊まりが可能になった。しかし、【岩棚の城塞】は敵地になったので、今後は休息どころか通り抜けすらできなくなった、と」

シロ「隣に敵地が出現すると、こちらもうかうかしてられない気がする」

ヒノキ「最近、話題になる機会が増えた地政学の上からも、自国の勢力下に収まっていない隣接地域は仮想敵として対応すべきじゃからなあ」

リトル「だったら、次のミッションは【岩棚の城塞】の奪還任務ですかぁ?」

ヒノキ「いや、それはムルカグンドリがちょっと待つように言う」

シロ「どうしてだ? ムルカグンドリだったら、自分の城塞を取り戻すように強行策を主張するかと思っていたが」

ヒノキ「『相手がブリゴンなら、格下相手だから強攻策も取ることができたが、ドレイクバロンのピサ・ロムヌスが相手では迂闊に動けん』と驕王は言う」

ゲンブ「ドレイクバロンの強さはどれぐらいでござるか?」

ヒノキ「魔物知識判定12を行え」

ゲンブ「出目3……だが、14で成功」

ヒノキ「レベル9蛮族で、剣のかけら入りだとHP160。さらにドレイク種はドラゴンへの変身能力を持つ。それに加えて、当然ながら【城塞】には彼一体ではなくて、彼の配下のドレイク部隊が集まっているから、少なくともゴブリンの部隊ではまともに戦うことは不可能じゃろう。おまけに、もう一つの重要情報がある」

リトル「それは何ですかぁ?」

ヒノキ「本リプレイでのアレンジになるが、ピサ・ロムヌスはバルカンと結託している。彼のそばには、バルカンの姿をした密偵女シル・メリルが従っているのじゃ」

ゲンブ「シル・メリルでござるか?」

ヒノキ「そう。シル・メリルについては、第5部で関係性が決裂した経緯が以下の記事で書かれてある」

ゲンブ「まさか、ムルカグンドリ関連のイベントにシル・メリルが絡んでくるとは」

ヒノキ「シル・メリルは、レジスタンスの拠点探しを続けていたのじゃが、烈火団の出現によって、彼女の出世計画は無意味なものとなった。マッスルG太郎に挑発されて、恨みを抱くようになった彼女は、烈火団と結託した驕王に敵意を持つピサ・ロムヌスと出会い、共通の敵を持つ同盟者として手を組むことにしたのじゃ。こうして、烈火団に対峙するドレイク&バルカン女の連合軍が【岩棚の城塞】を奸計によって奪いとる物語が成立したわけじゃよ」

リトル「ドレイクと……」

シロ「バルカン女って……」

ゲンブ「見事に烈火団のライバルって感じでござるな?」

ヒノキ「【戦神の凱旋門】に築かれた魔窟コンビニは、烈火団を中心にした大経済交流圏の象徴と言える。それに対して、待ったを掛けるべく出現したのが、ピサ・ロムヌスとシル・メリルのドレイク&バルカン連合という構図なのじゃ」

ゲンブ「敵はすぐに攻めて来るのでござるか?」

ヒノキ「いや、魔窟総監ギルギダッシュ曰く、【戦神の凱旋門】にて大規模な軍事行動は翠将の命により禁止されているそうじゃ。商店を略奪する程度の小競り合いならいざ知らず、翠将の命令で総監が後見している烈火団の魔窟コンビニを、大規模な軍事行動という形で侵攻して来たなら、それは翠将に対する叛逆行為となろう。いくら相手が愚かでも、そこまで大胆な真似はして来ないと確信しておる」

シロ「【岩棚の城塞】の奪取は、大胆な真似ではないのですか?」

ヒノキ「翠将にとっては、それは違う。【戦神の凱旋門】は魔窟があるゆえ、翠将の管理下に置かれているが、【岩棚の城塞】は力ある者が勝手に占拠しても構わない。今まではたまたま、驕王ムルカグンドリが武力を持って支配していたが、弱肉強食の蛮族社会において、戦いに敗れて追い落とされることも法なり。ピサ・ロムヌスが城塞にこもって、それ以上の覇道に乗り出さない限りは、翠将も大目に見るだろう、とのこと」

リトル「つまり、【城塞】の主人が誰であろうと、翠将にとってはどうでもいいことだけどぉ、魔窟のある【凱旋門】に攻めて来たら、それは翠将にケンカを売ったことになるんですねぇ」

ヒノキ「GMとしてぶっちゃければ、【城塞】側から【凱旋門】には当面、襲撃を仕掛けてくる動きはない。仮に襲撃があれば、ダークドワーフとゴブリンの連合チームが迎え討ち、ギルギダッシュも烈火団を応援してくれる。一方で、驕王ムルカグンドリが【城塞】を奪い返すような展開も、今はまだフラグが立っていないので、ミッションとして発注することはない。それよりも、ギルギダッシュが烈火団に要請したいことがある」

ゲンブ「何でござるか?」

ヒノキ「翠将は、バルカン族の領地を深層階に定めているのに、上層階に大規模に進出してくることは、どういうつもりかと確認したがっている。仮にこれがシル・メリルに扇動された一部の部隊の動きなら大きな問題ではないが、バルカンの女王バイラヤーナが種族全体の総意で上層階の覇権を目指しているということであれば、ミストグレイヴ全体を巻き込む大反乱に発展する可能性がある。バルカン族の真意を探ってくれないか? という依頼じゃ」

ゲンブ「ややこしい政治問題に、烈火団を巻き込もうとしているようでござるが?」

ヒノキ「ややこしい政治問題に発展する前に、外様の冒険者を利用して、情勢を探ってみるという事情じゃ。その間、ピサ・ロムヌスとの折衝はギルギダッシュが引き受けるので心配ないとのこと」

ゲンブ「要は、バルカンという種族全てが翠将や烈火団の敵なのか、それとも今回の件は一部の跳ねっ返りの暴走に過ぎないのか、見極めて来いということでござるな」

シロ「GMとしては、ボクたちを深層階に向かわせるための理由づけですね」

リトル「拠点の目の前に敵対勢力がいきなり出現したら、こちらも動きにくいですしぃ」

ヒノキ「とにかく、敵に奪われた【城塞】側の動きを警戒しながら、バルカン側の背景事情を調べて来るのが、この後のストーリー展開ってことで」

(当記事 完)