花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

騎芸の研鑽話

ドンブラザーズ最終回!?

 

翔花「ふえ〜ん、ドンブラが来週、最終回だなんて〜(涙目)」

晶華「まさか、26話で終わるとは、思いもしなかったわ。ジャッカーさんよりも短い2クール終了なんてね」

ヒノキ「よもや、本当に来週で最終回だなんて信じてはおらんじゃろうな」

翔花「だって、桃井タロウ様は嘘をついたら死んじゃうのよ。つまり、最終回が本当なら、最終回である。最終回がウソなら、主人公が死んで番組が終わりそうになる。どっちにしても、ドンブラザーズが終わってしまう(涙目)」

ヒノキ「いや、仮に桃井タロウが死んで終わるドンブラなら、とっくに終わってタイトルがドラゴンファイヤーズに変わったり、脳人主役のドンフレグランスに変わったり、あるいはドンブリーズとして再スタートする可能性だってある」

翔花「そうしたら、ドンブラ脳からドラファイ脳とか、ドンフレ脳とか、ドンブリ脳になってしまう。そんなのイヤよ(涙目)」

晶華「ドンブラ脳も、ドンブリ脳も大して変わらないと思うけど」

晶華「とにかく、来週でドンブラザーズが最終回になって、9月から『ドンブラザーズ2』とか『ドンブラザーズZ』とか『ドンブラザーズR』とかになるのが東映の伝統ね」

ヒノキ「それは東映アニメの伝統であって、実写ものは違う。戦隊もので言うならば、カクレンジャーに一つの先例がある」

晶華「え? 何の先例?」

ヒノキ「カクレンジャーは、24話で第1部が終了し、翌週の25話から『第2部 青春激闘編』が開始されたのじゃ。よってドンブラも、仮に次回を最終回とするなら、あくまで第1部の最終回であり、9月から第2部がスタートする可能性を挙げてみよう。これなら、桃井タロウは嘘つきにならず、ドンブラも終了しない」

翔花「それって本当、ヒノキちゃん?」

ヒノキ「わらわはあくまで可能性を挙げたまでじゃ。しかし、まあ、突然最終回になって驚いた作品と言えば、『必殺仕事人V旋風編』があるのう。メンバーが突然死んで、翌週から新設定の『必殺仕事人V風雲竜虎編』が始まった。詳しい話は、必殺脳の新兄さんに聞くがよい」

翔花「風雲竜虎編かあ。竜虎と言えば、桃谷ジロウさんね」

晶華「そう言えば、『ちゅうかなぱいぱい』も突然2クールで終わって、後番組の『ちゅうかないぱねま』に変わったそうだし、『イナズマン』だって半年で終わって『イナズマンF(フラッシュ)』に変わった前例もある」

翔花「だったら、『ドンブラザーズ 風雲竜虎編』とか『ちゅうかなドンブラザーズ』とか『ドンブラザーズF(フラッシュ)』になったりするのかな?」

ヒノキ「まあ、タイトルがマイナーチェンジする可能性はゼロじゃないが、決して高い確率でもないと思うがのう。いずれにせよ、9月放送の第2部(仮)から、物語が急展開する可能性は大いに考えられる。獣人の侵攻が本格化したり、ドンブラザーズに新たな秘密基地や母艦が登場したり、桃井陣が釈放されて重要な秘密をベラベラ明かしたり、マスター介人の正体が判明してゼンカイトピアとつながったり、イヌブラザーの正体がようやく仲間に知られたり、などなど」

翔花「うん、まだまだ未解決な謎がいっぱいあるんだから、こんなところで最終回になってる場合じゃないもんね。最終回で、悪魔と相乗りする必要は全くないわ。さようなら、リバイスさん。終わるなら、ドンブラを巻き込まないで、一人で勝手に逝ってよね」

ヒノキ「いや、別にリバイスがドンブラを道連れにしようとしたわけじゃなく、ドンブラが勝手にノリを共有しようとしただけじゃろう。リバイスに罪はないが、まあ、来週はリバイスの最終回とドンブラの総集編を楽しむとしよう」

 

ライダーの話

 

ヒノキ「では、前置きは終了して、次は9月からの新展開に向けたライダー話をしよう」

晶華「赤いキツネのギーツさん?」

ヒノキ「いや、そっちの新しい仮面ライダーではなくて、ソード・ワールドのライダー技能の話じゃよ。シロ、お主も参加するががよい」

シロ「今度のライダーには、シロクマライダーのシローが登場するみたいですね。何でも変身者が獣電戦隊のキョウリュウブルーことノッさんみたいですし」

ヒノキ「そっちの話は置いておいて、イノセントの話じゃよ」

シロ「ああ、これは失礼。今回はライダー技能で習得できる騎芸の研鑽記事だったんですね。ボクのホリーはレベル7ライダーなので、以下の騎芸を習得しています」

 

★ホリーの騎芸:【高所攻撃】【以心伝心】【騎獣強化】【探索指令】【姿勢堅持】【遠隔指示】【特殊能力解放】

 

晶華「私の妖精郷キャラ、カシュミーラはレベル6ライダーで、習得騎芸は以下の通りよ」

 

★カシュミーラの騎芸:【攻撃阻害】【高所攻撃】【タンデム】【騎獣強化】【人馬一体】【特殊能力解放】

 

翔花「わたしのエマも同じくレベル6ライダー。騎芸は以下の通り」

 

★エマ・ショーカの騎芸:【高所攻撃】【タンデム】【騎獣強化】【チャージ】【人馬一体】【特殊能力解放】

 

ヒノキ「3人ともが共通して持っている騎芸は【高所攻撃】【騎獣強化】【特殊能力解放】の3つじゃのう」

シロ「【高所攻撃】はライダー技能の定番だな。騎乗時に与える物理ダメージが+1される」

晶華「【騎獣強化】も定番よね。騎獣の命中と回避が+1される」

翔花「【特殊能力解放】は5レベル以上で習得できる騎芸ね。騎獣の持っている特殊能力を使うのに必要となる」

シロ「イノセント(ドラゴオックス)は練技【マッスルベアー】と【ビートルスキン】が使えるようになった。おかげでダメージ+2、防護点+2にできる」

ヒノキ「元々はウォーホースの能力を、オリジナル騎獣のドラゴオックスに引き写したものじゃがな。公式データではない」

晶華「へえ、そういうのはありなんだ〜」

ヒノキ「プレイヤーが自分の騎獣を愛するロールプレイをするじゃろう? すると、GMとしてはその愛に応じたサービスを時にはしたくなる。あくまで公式ルールを土台に、これぐらいのアレンジはOKかな、とか、ゲームバランスを崩すほどの改変ではないな、と見切りをつけた上で多少のオリジナル要素を加えたくなる。それを場のプレイヤーが共有できれば問題ない」

翔花「うん、NOVAちゃんだって、ルーンフォークのキャプテン・マークスさんを魔動バイクに変形させるぐらいの改変を行なったしね」

ヒノキ「こちらは騎獣の能力上限を少し上げたついでに、特殊能力をちょっと追加しただけなのに、新兄さんの方はプレイヤーキャラを騎獣に変形させるほどの大改変を行ったのじゃからな。こっちからすれば、やり過ぎじゃと思えなくもない」

シロ「でも、こちらはイノセントを将来、ドラゴン化させる予定ですし」

ヒノキ「まあ、その方が劇的で面白くなると判断したからじゃ。あくまでTRPGのルールは、物語を面白くするためのツール。GMとプレイヤーの双方のノリで楽しめるなら、クリエイティブな発想は羽目を外し過ぎない程度に試してみるべきじゃろう。それでバランスが崩壊するようであれば、後から能力に制限を付けたり、理由をこじ付けて能力が使えなくするのもGM権限じゃがのう」

翔花「でも、自分の技がGMの都合で突然使えなくなったら、プレイヤーは嫌がると思うけど?」

ヒノキ「どうして使えなくなったのか、その原因を突き止め、また使えるようにするための方法を求めるなら、新しいシナリオストーリーのネタになるのう。よくある特撮ネタでも、敵ボスの強力な波動を受けて、突然変身できなくなったり、変身時の代償(時間制限とか、記憶を失うとか)の設定が生えたり、主人公側が不利になることでドラマが盛り上がることも多々ある。もちろん、弱点や制限を乗り越えることで得られる達成感もあるので、その辺もバランス感覚なのじゃが」

翔花「なるほど〜。それと、魔動バイクの特殊能力にライダー技能で撃てるグレネードランチャーがあるのよね。これを使うと遠くの敵にも範囲攻撃ができるの」

晶華「ちょっとした魔法並みよね」

翔花「だけど、魔法と違って連射はできないの。撃った後は1ラウンドかけて装填しないといけないので、最初に1発撃って、それから戦場に飛び込んで剣をヒャッハーって振り回すのがいい感じ」

シロ「それはいいなあ。アリナ様、うちのイノセントにもグレネードランチャーを装備するというのはどうでしょうか?」

ヒノキ「メカイノセントにしろと言うのか!? そんな物、却下に決まっておる。範囲攻撃が欲しければ、将来、ドラゴン化した時にブレス(竜の息)が付いて来るので、その時の楽しみにしておれ」

晶華「ドラゴンかあ。妖精郷でも、ドラゴンをレンタルできないかNOVAちゃんに確認してみよう、と」

 

騎芸による戦術とキャラの個性

 

ヒノキ「さて、TRPGではキャラの成長時に使える技が増えるのが楽しい。ソード・ワールドの場合、呪文や戦闘特技、練技、その他の能力の組み合わせで様々なキャラ育成が楽しめるが、できることが増えると、自分に何ができて、どういう戦術が有効かを考えるのが大変という意見もある。つまり、高レベルのキャラを運用するには、プレイヤーの方も高レベルにならなければいけないのじゃな」

翔花「だから、たまにこうして研鑽したりするんだね」

ヒノキ「そして、同じライダー同士でも、どんな騎芸を習得したかで独自の個性が出る。次はキャラごとの騎芸の差を分析して、その個性について考えてみようと思う。まずはシロ、お主からじゃ」

シロ「はい。ホリーの2つめの騎芸は【以心伝心】。これによってイノセントと知覚を共有できるようになりました。イノセントの弱点は暗視を持たないことなんですが、蛮族の地下都市では不利になる。しかし、【以心伝心】によってホリーの持つ暗視をイノセントに与えることができて、暗闇によるペナルティーを考える必要がなくなりました」

ヒノキ「シロ、そのことじゃがのう。今、データを読み直して気づいたんじゃが、【遠隔指示】を使って騎乗状態ではない場合、【以心伝心】は機能しないそうじゃ」

シロ「それって、イノセントを前衛に出して、ホリーが後衛に残っている場合は、イノセントは暗視ができないってことですか」

ヒノキ「うむ。明かりのない環境で戦う場合、イノセントだけを前衛に出すと暗闇のペナルティーを今後、受けてもらうので注意な。今までは気に掛けて来なかったが、気付いたものは仕方ない」

シロ「何とかならないのですか?」

ヒノキ「そうじゃのう。今、またまたデータを確認すると竜族は暗視持ちじゃ。したがって、ドラゴオックスも暗視持ちにしてもいいがのう。すると、騎芸【以心伝心】が無用の長物となるわけじゃが、仕方あるまい」

シロ「別の騎芸に置き換えたいところですが、キャラの成長に応じて不要になった技を選び直すことはできないんですよね」

ヒノキ「いわゆるリビルドじゃな。ソード・ワールドでは正式なルールにないゆえ、GMの裁量次第じゃが、今現在はリビルドできる環境にないということで、無理としよう。魔神ハンターが最終回を迎え、新たな物語を開始する際にリビルドを認めるとするかのう」

シロ「魔神ハンターが最終回?」

ヒノキ「うむ。先月末に、新兄さんとこんな話をした」

翔花「へえ。こっちでドラゴンファイヤーズが始まるんだ〜」

ヒノキ「マンネリを避けるために、タイトルを変えて再始動というのは、たまによくあることなのじゃよ」

翔花「妖精郷がドンシスターズになったようなものか〜」

晶華「ドンシスターズじゃなくて、妖精女王ズだから」

 

シロ「次に行きます。レベル4で【探索指令】を習得。スカウトやレンジャーを上げれば必要ないのですが、経験点的にそれらを上げる余裕がないと感じて、ライダー技能でまかなうことにしました。その後、レベル5で【姿勢堅持】を習得」

晶華「騎獣に通常移動させながら、自分が魔法を使える騎芸ね」

シロ「魔法戦士には有効だと思ったんだけど、移動のラウンドで騎獣が攻撃できないのが不便だと思ってな。自分の行動もマイナス4のペナルティーがあるし」

ヒノキ「レベル10以上で習得できる騎芸【バランス】があれば、【姿勢堅持】しながら騎獣の行動も可能になる。あと、レベル9で習得できる戦闘特技《足さばき》があれば、後衛から前衛に移動する際に呪文の使用が可能になる」

シロ「先の話ですが、実際にプレイをしながら気付いたんですね。与ダメの低い自分が前衛に出ることに意味はあるのかって。後方支援に徹するのが有効なんじゃないかって。その結果、【遠隔指示】で騎獣だけ前に出して、自分は鼓咆と支援魔法で仲間を強化する役割に徹することに決めたのが目下のところです」

晶華「フェンサーで魔法剣士って、意外と運用に困るよね。筋力が低くて強い武器が使えないと、クリティカルが出ても意外とダメージが伸びないというか、クリティカルを出して初めて普通のファイター並みのダメージというか」

シロ「仲間にG太郎みたいな強力なアタッカーがいると、なおさら自分の無力を感じるな。自分一人のキャラ育成だけじゃなくて、チームの中の自分の役割なんかを考えると、キャラ育成の方針も変わって来る。その中で試行錯誤をしているのが今なんだと思う」

 

晶華「私のカシュミーラはホリーさんと同じライダー技能を持った軽戦士だけど、違う育成パターンになったわね。フェアリーテイマーとスカウトの成長を優先させたから、ライダー技能はメインじゃない。それと、お姉ちゃんのエマ・ショーカが加わったから、後衛に専念できるようになったし」

翔花「どういうこと?」

晶華「最初は3人パーティーで、前衛ファイターと、後衛魔法使いがいて、私の仕事は魔法も使える前衛軽戦士だったのね。さすがに戦士一人だけを前衛に立たせるわけにも行かなくて、私も前衛に立ったんだけど、神官戦士が仲間に加わると、後衛で魔法を使っている方が強いと分かって」

シロ「こっちの仲間は、最初から強くてマルチにいろいろできるように育った前衛武闘家と、神官戦士だから、前衛は最初からそろっていた。というか、初期はG太郎と未熟なおまけ2人という変則パーティーで、ボクたちはG太郎の足りないところを補う方向性でキャラ育成した。その結果、ボクはG太郎の破壊力をさらに強化し、G太郎が仕留め損なった敵にトドメを刺すとか、騎獣やゴーレムなど複数の仲魔を操作して手数を増やすとか、パーティーの後方司令塔を目指すとか、いろいろ検討中だ」

晶華「ふ〜ん、何だか私と魔法使いのリオン様の役割を一人で担当しようとしていて、攻撃魔法によるアタッカーにはなれなかった感じね」

シロ「G太郎の格闘能力が強すぎて、これまでは攻撃魔法を使う必然性が薄かったからな。一人のエースアタッカーがいたら、そいつにボールを集めてゴールを狙う戦術が有効だ」

晶華「誰が物語の主役かって位置付けにも影響してそう。そっちはG太郎さんとデル君がダブルヘッダーの主役で、ホリーさんは脇役だろうし。うちではカシュミーラが主役で、あとはお供たちって感じだし」

翔花「わたしも?」

晶華「お姉ちゃんは追加戦士枠だから、桃谷ジロウ……だと問題がありそうだから、ヨホホイ界賊さんとかワンダーシャイニーなお兄さんの立ち位置? まあ、いいわ。騎芸の話ね。ええと、最初は馬に乗ると盾が使えなくて回避が落ちるから、それを補うために【攻撃阻害】で回避+1した。その後、リオン様が自分も馬に乗せて運んでくれないか、と言い出したので、騎獣のレンタル料金を半分出してくれることを条件に【タンデム】を覚えた。さらに【人馬一体】で騎乗時に両手が使えるようにした。盾も大事だけど、武器を森羅魔法用の杖に変えたから、両手が使えないとドルイドの呪文が上手く使えないし」

ヒノキ「つまり、カシュミーラの騎芸は、騎乗時のペナルティーをなくすためのものを中心に習得した、ということかのう?」

晶華「う〜ん、そうかも。妖精郷では騎獣のレンタル料金が悩みの種だから、騎獣には乗ったり乗らなかったりなので、騎乗時とそうでない時とでデータがコロコロ変わると、プレイしにくいの。だから、騎乗時にできなかったり、不利になったりするようなことが極力ないように意識した。騎乗による一番のメリットって、ペガサスに乗って空が飛べることだと思う」

ヒノキ「戦いよりも、もっぱら移動用の手段として活用しているのじゃな」

晶華「うん。愛馬のノマちゃんはいまいち弱いので、戦闘ではあまり当てにならないわね」

シロ「イノセントは十分役に立っているぞ。攻撃が当たりさえすればだが。それでも荷車を運搬してくれたり、落ちてる宝を見つけてくれたり、大活躍だ」

晶華「こっちは荷車を運ぶ仕事はないし、落ちてる宝は自分で見つけるし。騎獣を使う環境が違うと思う」

 

翔花「じゃあ、わたしの話に移るね。エマの騎芸は【タンデム】と【人馬一体】がアキちゃんのカシュミーラと共通ね。【タンデム】は魔動バイクに変形したキャプテンさんと連携するのに必要な特技だし、【人馬一体】は騎乗しながら両手武器のファルシオンを振り回すのに必要だから。残った【チャージ】はダメージ+2の突撃を行えるのね」

ヒノキ「基本戦闘ではの。移動がもっと複雑な上級戦闘だと、5メートル移動するごとに+1じゃから、移動速度50の魔動バイクの場合、チャージは最大でダメージ+10にもなる」

翔花「それだけの移動距離を確保できる戦場だと、強いわけね」

 

消えた騎芸

 

ヒノキ「騎芸は他にもいろいろあるが、次に遺失騎芸についての話をしよう」

翔花「いしつきげいって何?」

ヒノキ「ソード・ワールドにおいて、昔は存在したのに歴史の流れで存在が忘れられた魔法のことを遺失魔法という。GMがオリジナル魔法をシナリオ内で登場させたい場合などに使うな。『これはルールブックに記載されていない、このボス専用の古代語魔法なんだ』とか。オリジナル魔法を登場させるには、『世間一般では知られていないが、研究熱心な魔法使いが独自に生み出した新呪文とか、古代遺跡から発見した昔のレア魔法』とかになるのう」

晶華「ダイ大で言うなら、マトリフさんが編み出したメドローアが前者で、アバン先生が試練の洞窟で発見したリリルーラなんかが後者の遺失魔法ということになるわね」

ヒノキ「そして、ゲームにおいては、昔の版では存在していたのに、版上げに際して削除されたデータが遺失扱いされる。前のバージョンでは使えたお気に入りの技や呪文が、新バージョンでデータが変わったり、消えたりすると、いろいろと不満が出たりすることもある、と」

翔花「昔の仮面ライダーでは、バイクアクションが当たり前だったのに、最近はほとんど見られなくなった。バイクアクションが遺失騎芸になったってこと?」

シロ「うわあ、仮面ライダーがバイクに乗っている、凄いぞ〜って感想が出る時代だからなあ」

ヒノキ「風都探偵はバイクアクションが一つの売りじゃ。それはともかく、騎芸は2.0から2.5にバージョンアップした際に、ライダー技能をより扱いやすくするような改変が行われておる。その中で消えた騎芸もあるのじゃが、2.0時代のシナリオを運用している魔神ハンターや妖精女王ズでは、時おり昔のデータとのギャップがあって、少し整理しておかねば、と思った次第」

晶華「何で消えたの?」

ヒノキ「主に必要なくなった騎芸が目立つのう。リストアップすると、以下の通りじゃ」

 

・大型制御:複数部位の騎獣に乗れる。2.5では必要なくなった。

・騎獣回避:騎獣の回避に+1ボーナス。2.5では命中・回避の両方に+1できる【騎獣強化】にアップグレードした。

・攻撃指令:騎獣に近接攻撃を行わせる。2.5では必要なくなった。

・水中騎乗:水中移動する騎獣に乗れる。2.5では必要なくなった。

・特殊攻撃指令:騎獣に特殊攻撃を行わせる。2.5では【特殊能力解放】や【魔法指示】などに細分化される。

・振り下ろし:騎手の近接攻撃ダメージ+2。2.5ではダメージ+1の【高所攻撃】に弱体化した。

・空中騎乗:飛行する騎獣に乗れる。2.5では必要なくなった。

・呼び笛:離れた距離(1ラウンドで移動できる範囲)にいる騎獣を走って来させる。2.5ではなくなった。

 

晶華「そう言えば、昔はペガサスに乗るのに【空中騎乗】が必要だったけど、今はライダー技能のレベル条件を満たせば、乗れるようになったもんね」

シロ「昔は騎獣に普通に戦わせるだけで、【攻撃指令】が必要だったのか。不便だったんだな」

ヒノキ「総じて、ライダー技能が使いやすくなる方向で改変されておるな。遺失騎芸があるとは言え、騎芸の総数は2.0が24種類で、2.5が31種類で増加しておる」

翔花「最大で15種類しか習得できないので、全ての騎芸を覚えたキャラは作れないのね」

ヒノキ「その辺は、自分と騎獣の関係性を踏まえた個性づけの材料じゃな。何の技を使えるか、自分のキャラの戦術との組み合わせで適切な騎芸は何かを考えるのも、面白いゲーム性と言えよう」

晶華「ゲームの選択肢の多さは、初心者にはハードルが高いけど、段階的に習得するなら楽しい要素だしね」

シロ「自分が習得しなかったスキルを、他人がどのように活用しているのかを知るのも、こういう研鑽回では大事だと思うな。自分にとっての最適解と、他人にとっての最適解は異なるんだってことを知るのも、多様性を考えるに当たっては重要だ、と」

(当記事 完)