花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

マッスル太郎と、続・黒の丘(SWミストキャッスル3ー5)

夜の娼婦街

 

太郎(ゲンブ)「黒の丘探索1日めは、目的の黒い土玉が2個しか手に入らず、長期戦を覚悟するでござる。そこで隣接ブロックの娼婦街を宿泊拠点として使おうと考えた」

ヒノキ「宿泊料は1tb辺り30ガメルで、娼婦と契約した上で、寝泊まりできるようになっている」

太郎「それは少しぼったくりではござらんか? 今は夜だから、深夜から早朝まで60ガメルとなる。ルールブックによれば、一晩の宿泊料金は15ガメルであるはず」

ヒノキ「ミストキャッスルでは、別の酒場兼宿屋の宿泊料金が大部屋30ガメル、個室が100ガメルとなっておる。この街では安全を買うのが高いようじゃの」

太郎「無料で寝られる拠点がいかに大切か分かったでござる。今夜は60ガメル払って娼婦街で寝るが、探索が長く掛かるようだと、病気の危険を冒して施療院で泊まる方がいいのかもしれん」

ヒノキ「さて、宿泊宿を適当に決めてもいいが、太郎は女暗殺者のマリリンと知り合ったから、何か情報を得ているのではないかの?」

太郎「ああ。蜂の刺繍入りハンカチ🐝でござったな。レジスタンス『月夜蜂』に伝手ができるとか。では、そういうハンカチを身に付けた娼婦に声をかけて、一夜の宿を借りるでござる。そして、できれば情報収集とか協力を求める形で交渉しよう」

 

蜂の娼婦『へえ、マリリンの紹介ね。ルーンフォークの客は珍しいと思ったら、そういうことか。だったら、月の娘のアリアドネ姐さまに紹介してあげてもいいけど、もう少し信用できる材料が欲しいところね。私のお願いを聞いてくれるかしら』

太郎「どんなお願いでござるか?」

蜂の娼婦『私たちの仲間にミレーヌって娘がいるんだけど、恋人らしき男と駆け落ちしたみたいなのよね。ただ、恐ろしい『帰らずの街』の近くで目撃されたという噂を聞いたので、姐さまが心配しているのよ。だから、そちらに行ってミレーヌを探して欲しいわけ。ミレーヌのことが何か分かれば、報告という形で姐さまに会う手はずを整えられるわ』

太郎「これはミッションでござるか?」

ヒノキ「ああ、固定ミッション『ミレーヌを探して』じゃな。引き受けるなら、★1つを進呈するが」

太郎「それは、引き受けるしかなかろう。『帰らずの街』とはどこにあるでござるか?」

ヒノキ「ここじゃな」

 

●霧の街のマップ(3ー5話時点、青字は宿泊可能)

 

    牧場    ー 娼婦街ー黒の丘   ?

     l               l     l    l

  路地裏  ー 施療院泉の広場鮮血城ー?

     l               l     l               l

 常夜      l      サカロス          l

 回廊ー 涸れ井戸ー 神殿跡 ー    ?        ?      ?

     l               l          l             l   l       l

     港ー   三色の天幕ー庭園ー翡翠の塔ーー叫び

                   (拠点)      l                   屋 の門

                           l         l          l    l     l

              ダルクレム    l             l            l      l

      神殿 ー骨の川ー 処刑場ー市場ー?

                           l         l   l         l

         剣闘士の宿舎 ー 追い剥ぎー?   ?

          l          小路    l

                           l   I             l

                       闘技場ー麻薬窟ー帰らずー?

               の街

 

太郎「いくら何でも遠すぎる。そのミッションは今の仕事を終えてからにするでござる」

 

黒の丘、再び

 

ヒノキ「では、翌早朝、マッスル太郎は蜂の娼婦と別れを告げて、娼婦街を出ようとした。しかし、蛮族と肩をぶつけてしまうのじゃ」

太郎「またか。魔物知識判定は無駄に6ゾロを振って、16でござる」

ヒノキ「インビジブルビーストじゃ」

太郎「どうやらスパイのようでござるな。レジスタンスとの接触を探っていたのかもしれん。こういうスパイはさっさと始末するに限る。先制判定は12」

ヒノキ「先に殴っていいぞ。なお、弱点も見抜いたので、命中プラス1してよい。こちらの回避は透明化ペナルティーを合わせて15じゃ」

太郎「こちらの命中は、ボーナス込みで8でござるか。こういう相手のためにターゲットサイトが必要なのでござるな。命中9に上げて15と19。一発当てて、ダメージは12点」

ヒノキ「10ダメージで残りHPは9。攻撃を当てたので、回避は13に下がった。反撃じゃ。命中11を避けるがいい」

太郎「13と言って避けて、反撃は普通にする。20と12で一発命中。ダメージは13点。倒したな。戦利品は……よし、200ガメルの透明石をゲット。今夜の宿代は、これで十分稼げたでござる」

ヒノキ「蛮族相手の追い剥ぎ稼業でも食っていけそうじゃな。★1つを進呈しよう」

太郎「ただのランダムエンカウントでなく、イベントでござったか。やはり、レジスタンスとの接触はややこしくなると見た。このまま、黒の丘へ直行するでござるよ」

 

ヒノキ「では、朝の探索に入ろう。1tbでムコソール草を3回、黒い土玉を1回探すことができる」

太郎「先にムコソール草の方が集まりそうでござる。探索判定の目標値は12だったな。今回は16で成功」

ヒノキ「1dを振れ」

太郎「1」

ヒノキ「太郎はムコソール草を1個手に入れた」

太郎「シクシク。景気よく6個ぐらい手に入れたかったのに」

ヒノキ「もう一度、1dじゃ」

太郎「3」

ヒノキ「動物に襲われる。また1d」

太郎「ここで6を振るか」

ヒノキ「オックスじゃの」

 

 HP 44の強敵オックスに対して、太郎は先制判定でピンゾロを出すものの回避には成功し、続くマッスルベアー込みの反撃を2回当てて、21点のダメージを与える。2ラウンド目も回避に成功し、22点のダメージ。

 残り1点のHPを削りきれずに、3ラウンド目に回避直後のクリティカルでオーバーキル。しかし、戦利品は得られなかった。

 

太郎「クリティカルした分を戦利品の出目にできれば、250Gの収入になったのに」

ヒノキ「ダイス目はままならぬものじゃの。さあ、2度めの探索じゃ」

 

 2度めは3個のムコソール草をゲット。直後のランダムイベントは再び3を振るが、同じイベントは連続して起こらないので、何ごともなし。

 3度めはまたも3個ゲット。さらにイベントは1を振って、再びムコソール草ゲットの探索を行えるが、ここでピンゾロを振ってしまい、経験点50点を得ただけだった。

 結局、この探索で得たムコソール草は7個で、ピンゾロ2回、MPマイナス5という状況に。

 

太郎「では、次に黒い土玉判定。手に入ったのは……シクシク、1個だけ」

ヒノキ「そんな悲しむ太郎に突如、幻獣ヒポグリフが襲いかかる」

太郎「ヒポグリフだと? 魔物知識判定は9」

ヒノキ「訂正、ワシの頭と翼を持った馬が襲いかかる。太郎はヒポグリフのことを知らないようじゃ」

太郎「正体不明の鳥馬でござるか。では、先制判定14」

ヒノキ「こちらが先攻じゃ。命中13を避けるがいい」

太郎「同値で避けた。反撃は16と13」

ヒノキ「16のみ命中」

太郎「しまった。マッスルベアの宣言を忘れた。ダメージは12点」

ヒノキ「(残りHPは15点。ヒポグリフは素早くて命中と回避は高いが、HPは高くない、と)では、2ラウンド目、また命中13を避けてもらおうか」

太郎「避けた。13でも当たらないとなると、ここでもターゲットサイトを使った方がいいでござるな。それとマッスルベアーでMP5消費。残り3点。攻撃は14と15」

ヒノキ「それは両方命中じゃ」

太郎「おお、使ってよかった、ターゲットサイト。ダメージは12点と13点」

ヒノキ「だったら落ちた。戦利品は宝石150Gじゃ」

太郎「ここで戦っているだけでも、そこそこの収入にはなるみたいだな」

 

 その後、太郎は消費したMP10点をHP変換で回復させ、さらにヒーリング・バレットでHP7点を回復。これで、HPが最大値−3、MPが最大値−1の状態で、探索を敢行することにする。

 

●ここまでの冒険成果 

 経験点:★8つ(1600点の予定)、魔物撃退分240点(前回+110)、1ゾロ分200点

 ガメル:貯金2000、手持ち393(前回−60)、戦利品540(前回+350)、弾丸3消費(残り9発)

 ザバーラポイント:+1

 クエストアイテム:ムコソール草8個(1個はウルスラ預かり)

 ミッションアイテム:黒い土玉3個 

 

昼の探索

 

太郎「昼の探索でござる。まずは、ムコソール草の探索判定! 10で失敗。ランダムイベントは5」

ヒノキ「おお、これは当たりイベントじゃ。薬草師ラムシンと出会う」

太郎「ラムシンさんとは、どのようなお方でござるか?」

ヒノキ「★1つをくれるお方じゃ」

太郎「おお、出会うだけで経験点200になるとは、重要人物でござるな」

ヒノキ「うむ。この地で薬草を売ってくれるし、基準値8で回復もしてくれる」

太郎「私の基準値が4であることを考えると、+4の回復効果があるわけか。つまり、ラムシンさんは簡易宿屋みたいな回復屋さんだと。他に?」

ヒノキ「ムコソール草を80Gで売ってくれる」

太郎「それは必要ないでござる。自分で探すゆえ」

ヒノキ「他に1度会うと、ラムシンのマーキングを教えてくれるので、朝から夕方までは必ず遭遇できる。つまり、黒の丘の探索においては、道案内も含めて、いろいろ便利な男じゃよ」

太郎「確かに、必要な時に薬草屋さんに出会えるとなれば、有益でござるな。金さえあれば、薬草宅配をしてくれて、癒してくれるのだから」

ヒノキ「黒の丘限定じゃがな」

太郎「だが、今は必要ない。丁重にご挨拶だけして、次の探索に移るとしよう。探索判定は11。また失敗。ランダムイベントは1」

ヒノキ「ムコソール草の獲得チャンスじゃ。再度、探索判定ができるぞ」

太郎「今度こそ……13! やった、成功でござる。5個も手に入った」

ヒノキ「しかし、実際に入手できたのは3個だけじゃ。この地で入手できるムコソール草は最大10個までと決まっておるゆえな」

太郎「打ち止めでござるか。だが、これでムコソール草は十分集まった。後は黒い土玉のみ。そちらの探索は難なく成功して、獲得数は……6! 残り1つでござる」

ヒノキ「しかし、それを邪魔するかのように、一体の幻獣……ハルピュイアが現れた」

太郎「魔物知識は10」

ヒノキ「太郎は相手の正体を見抜いた。翼を持つ女怪で、鉤爪の他に、弓や妖精魔法、呪歌で攻撃してくる」

太郎「それって、空から飛び道具を使われたら、遠隔攻撃を持たない私にはどうしようもないのでは?」

ヒノキ「一応、銃を持っているじゃろう?」

太郎「シューター技能がないので、クリティカルを出さないと当たらんでござる」

ヒノキ「先制判定に成功すれば、相手が飛び上がる前に地上で殴りかかることができるとしよう」

太郎「それならば、先制判定は10」

ヒノキ「同値で、そちらが先攻じゃ」

太郎「ならば、一気に仕留めてみせよう。マッスルベアーとターゲットサイトでMP5消費。16と14で二発とも当てて、ダメージは15点が2回」

ヒノキ「太郎の怒濤の攻撃で、哀れハルピュイアは血まみれになって撲殺された」

太郎「戦利品は、きれいな羽。チッ、たかが30Gか。しけてやがる」

ヒノキ「ワイルドな蛮族社会の流儀に、ずいぶん染まって来た感じじゃのう」

太郎「強くなければ生き残れないゆえに。それにしても、遠隔攻撃が必要な局面が出てくるとはな。シューター技能もあるに越したことはないでござるか。1でもあれば、基準値4でダイスが振れるわけで、平目よりもよほどいい」

ヒノキ「こうして、ますますキャラ育成に悩むマッスル太郎であった」

 

翌朝の探索を終えて

 

太郎「夕方になったので、今日の探索は終わって、再び娼婦街で寝泊りするでござる。60ガメル払って、早朝まで休んでMP回復。そして、朝に探索する。これで目的は達成できるはず」

ヒノキ「本当に? ここでピンゾロを出して、経験値50点稼いでもいいのじゃぞ」

太郎「誰が出すか。はい、探索は成功。2個手に入れて、これで黒い土玉も11個になって目的達成。魔物との遭遇もなしで、黒の丘での仕事は終わったでござるよ」

ヒノキ「ならば、後は露天市場まで持って行くのみじゃな」

 

太郎「まずは、昼にウルスラの施療院に到着。お待たせ〜、依頼されたムコソール草、残り9個採って来ました〜」

ヒノキ「すると、ウルスラは太郎に礼を言いながら、礼金の100Gと★1つ、そして情報無料券を1枚くれる」

太郎「情報無料券か。どんな情報をくれるのかな」

ウルスラ『そうだねえ。上位蛮族ヒューリカの秘密と弱点ってのはどうだろう? 本来なら500ガメルの情報なんだけどね』

太郎「そいつは是非聞きたい。情報無料券を早速使用するでござる」

ウルスラ『ヒューリカの奴が出来損ないと呼ばれているのは、昔の戦で左目を失ったために、魔獣化もできなくなったからなんだ。本来、バジリスクという種族は、人間形態だけでなく大トカゲの姿にもなってパワーアップするんだけどね。ヒューリカは、バジリスクという種族の中では不具者。蛮族社会では力の弱い者は見下されるので、ヒューリカは殊更に自分の強さを証明しようと躍起になっているって寸法だ』

太郎「意外と哀しい奴だったのでござるな。憎らしい奴だと思っていたが、同情に値するかも。少なくとも、奴は私の笑いを認めてくれたわけで」

ウルスラ『それでも、奴が人族を脅かす悪党であることには変わりない。下手な同情には及ばないよ』

ヒノキ「具体的には、ヒューリカはレベル8のバジリスク。左目が見えないという情報を知ったことで、今後は命中と回避が2ずつ下がって対応できるが、今の太郎ではまだまだ勝てないことも確かじゃ」

太郎「こちらがレベル7になれば、倒せる相手と思うようにしよう。ミストキャッスルの冒険は、ライバル格のヒューリカとの決戦を終えて、最終回というのがドラマ的に美しく終われると見た」

ヒノキ「そう、きれいに片が付くといいがのう」

 

太郎「夕方に拠点の天幕に到着。今夜はここでゆっくり休んで、明日に露天市場に向かうでござる」

ヒノキ「じゃが、戦利品などのガメル精算は今しておくとよかろう」

太郎「弾丸は1つ5ガメルでござるが、12個セットだと50ガメルでお買い得。今回はセットで買って、残り21発にしておくと余裕が持てそうだ」

 

●ここまでの冒険成果 

 経験点:★10(2000点の予定)、魔物撃退分270点(前回+30)、1ゾロ分200点

 ガメル:貯金2500、手持ち453、弾丸21発

 ザバーラポイント:+6

 クエストアイテム:ムコソール草1個(余った分)

 ミッションアイテム:黒い土玉11個

 

 こうして、黒の丘の探索を済ませ、ミッション達成を目前に迎えたマッスル太郎。

 しかし、彼に最後のイベント試練が降りかかる。果たして、無事に使命を達成できるだろうか。それは、ダイス目のみぞ知る。

(当記事 完)