前置き的な神様話
ヒノキ「10月と言えば、神無月じゃ」
翔花「神さまがいなくなるの?」
ヒノキ「島根県の出雲大社に神さまが集まるという俗信があるためにのう。ただし、日本神話は天孫降臨以前の地神系である国津神と、天孫降臨した天津神の二つの系統に分かれ、前者の代表は大国主、後者の代表は天照大神。そして、出雲大社は大国主を祀る神社ゆえ、そこに集まるのは国津神系のみと考える者、また天津神系も付き合いのため共に参加すると唱える者など、諸説ある」
翔花「ええと、アマテラスさんの弟がツクヨミさんとスサノオさんで、それぞれ太陽と月、嵐を司るのよね。そしてスサノオさんが高天原から追放されて、出雲の地でヤマタノオロチを退治して、クシナダヒメと結婚し、その子孫が大国主となった」
ヒノキ「うむ、もちろん文献によって、また解釈によって諸説あるが、一般に流布されている神話だとそんな感じじゃな。一方で、高天原のアマテラスの子孫が邇邇芸命(ニニギノミコト)で、九州は日向(宮崎県)の高千穂に降臨し、大国主から国譲りを受けた流れになる」
翔花「ニニギさんって、どういう神さま?」
ヒノキ「稲穂が賑やかに成熟するという意味で、農耕神の位置付けじゃな。そして、彼の妻が木花咲耶(コナハナノサクヤ)。字義のとおり、この国における植物の精霊の女頭領ということになる。そなたも花粉症ガールとして植物精霊の眷属であるならば、一度あいさつに行くと良いじゃろう」
翔花「あいさつといってもどこに? 今の時期だと島根かしら」
ヒノキ「サクヤ様は植物の神であると共に、火の神、山の神としての一面も持ち、富士宮の浅間大社のほか各地で祀られるが、九州では宮崎市に木花神社という直系の場所があって、例大祭が勤労感謝の日に行われるとのこと。まあ、それまでに屋久島修行が終われば、帰りにあいさつ伺いでもするとよかろう」
翔花「うん、分かった。ところでヒノキちゃんも一応、神さまの系譜なんでしょう? 出雲には行かなくていいの?」
ヒノキ「わらわは一応、巫女精霊として祀られてはいたが元々は渡来系の末席神霊じゃからな。日本古来の神族ではないゆえ、出雲には招待されておらん。まあ、この地を荒らすつもりもなかったゆえ、サクヤ様にはしっかりあいさつ伺いをして、当時の新参者として出迎えてもらった過去もあるし、今の時期はサクヤ様が出雲へ出かけて不在のため、九州守護の任の一翼を担っておる。さすがに全ての神がいなくなれば、各地の安穏が保てないでの。当然、留守居役の名もなき神霊がそれぞれの地元に残っているわけだし、そもそも日本神話とゆかりの薄い善良な諸霊や妖怪が動いておる。まあ、近年、10月末にはハロウィンといって、西洋の物の怪の類がはびこるようになって混沌祭りと化す風潮があるが、それで地脈が乱れないようにするのも大切な仕事といえよう」
翔花「ふうん、ヒノキちゃんも結構大変なんだね。私にできることがあったら言ってね」
ヒノキ「だからこそ、ストレス解消のためにTRPGに付き合ってもらってるのじゃよ、ヒヒヒ」
翔花のキャラ成長
翔花「じゃあ、キャラ成長行くよ。能力値成長は、前にダイスを振って、筋力が成長したから、次は技能だね。経験点が1500点だから、プリースト3レベルが無難かな。これで毒も癒せるし、攻撃魔法のフォースも撃てるようになる。そして後方からの遠隔攻撃のために特技は《ターゲッティング》にします。あとは、武器をピックからジャベリンに変えて、さらにストーン相当のニードルを前もって10本生成しておく。ここまでは無難に決めたんだけど、問題はここから」
ヒノキ「ふむ、ショッピングタイムじゃな」
翔花「実は私、筋力が低くて、あまり装備にお金がかからないのよね。必要最低限の武器や冒険者セット、スカウト用ツール、聖印を買っても、500ガメル程度しか使わないので、700ガメルも残していたの。だから、今回1500ガメルをもらって、合計2200ガメルもあっても何に使っていいのか分からなくて」
ヒノキ「ぜいたくな悩みじゃの」
ゲンブ「だったら、我に貸してくれ。重戦士は金が掛かって仕方ない。2200ガメルもあれば、チェインメイルとタワーシールドが買える」
ケイP『それなら、私もお願いします』
シロ「ボクも1290ガメルあれば、ハードキッカーで威力30が実現できる。前の版では、グラップラーって武器や防具が充実していなくて、特技頼りな補助戦士って感じだったけど、新版になって武器が充実して攻撃力が高まったんだ。打たれ弱いのは変わらないんだけど、高威力の2回攻撃をできるキャラになって一気に強化された感じだよ。その分、ますます筋力と資金が必要になったんだけどね」
翔花「うう、どうしよう」
ヒノキ「すでに仲間として成立しているなら、『お金を融通してあげたんだから』という理由で、パーティー内で大きな顔をできるんじゃがのう。まあ、仲間うちのお金の貸し借りはGMが関与するところではないので、自分たちで相談することじゃ」
翔花「とりあえず、2230ガメル。今は残しておきます。先にケイPちゃんの成長を見てから考えてもいいよね」
ヒノキ「仲間に金を貸す以外には、能力増強の指輪や腕輪を買う手もあるがの。500ガメルで+1の指輪、1000ガメルで+2の腕輪が買えて、コナッちゃんなら敏捷と知力が16じゃから、それぞれ+2することで18にできる。これでボーナスが2から3にすることも可能じゃ」
翔花「自分が強くなるなら、それもいいけど、もしもチームで行動するなら、チーム全体が強くなれる選択をするのがベストだと思う。だって、私一人じゃ何もできないけど、他のみんなの力になれるなら、それが正解だと考えるから」
ゲンブ「さすがは粉杉どの。その愛こそ勇者の証。では、その余剰資金はこのゲンブ騎士道コーポに投資してくだされ。悪いようにはしないゆえ」
シロ「騎士か商人かどっちだよ。大体、ゲンブは今のままでも十分硬いだろう? それよりも大切なのは、敵を一気に倒す殲滅力だ。威力30の2回攻撃を実現できるボクに投資した方がいい」
ゲンブ「シロよ。そなたが戦えるのは、我がしっかりガードしているからだということを忘れるな。なればこそ、我の防護点を高めることこそ、そなたにとっても安心して戦える保証となる。だから、ここは我に譲るべきだとは思わんか」
シロ「思わないね。だって、かばうと言っても、毎ラウンド1回だけじゃないか。前の戦いで集中攻撃をされると、ゲンブだってかばいきれなかっただろう。だから、大切なのは攻撃こそ最大の防御。素早く敵の数を減らすためには攻撃力こそ必要なんだよ」
翔花「おろおろ。二人が私のお金をめぐって、醜い争いを始めちゃったよ。どうしよう(涙目)」
ケイP『私に投資すればいいと思うよ』
翔花「KPちゃんまで金の亡者に? まるでゼニクレージーに取り憑かれたみたい。銭に狂った欲の虫。だったら涙目浄化しないと。こんな金があるからいけないのね。だったら私がパーっと使って、後腐れを断ちます。腕輪二つ買って、自分自身を強化よ」
一同「あっ(涙目)」
★翔花のキャラクター
エルフの巫女軽戦士。
フェンサー1レベル、プリースト3レベル(導きの星神ハルーラ)、スカウト1レベル。器用18、敏捷16+2、筋力9、生命力13、知力16+2、精神17
HP22、MP26武器:ジャベリン(命中3、威力10プラス追加ダメージ2、C値9)
武器: シーダーニードル×10(投擲ストーン相当、命中4、威力1プラス追加ダメージ2、C値11)
防具:クロースアーマー&バックラー(回避5、防護点2)特技:暗視、優しき水、魔法拡大/数、ターゲッティング
特殊装備:疾風の腕輪、叡智の腕輪
翔花キャラ追加設定
翔花「2000ガメルをパーッと使って、能力値も一気に4増強。何だか自分が随分と成長した感じで気持ちがいいわ。こうなったら、腕輪コレクターになるのもいいわね」
ヒノキ「腕輪を装着できるのは、片手に一つずつなので、それ以上は無理なんじゃがの。それはそうと2000ガメルもあれば、もっと有効利用できるのにという意見もあろうが、まあ、知力が上がれば呪文の攻撃力や回復力も上がるし、フェンサーやスカウトにとって敏捷度は重要じゃ。長い目で見れば、そう悪い選択ではないのかもしれんのう」
翔花「だって、ハルーラ様が導いてくれたんだもの。このままじゃダメだ、不和の根を断つべしって」
ヒノキ「金の使い方の件は置いておくとして、前に決めていなかった経歴でも、この機に決めるとするかの」
翔花「うん、分かった。順に経歴ダイスを振ればいいんだね。まずは(コロコロ)Aの1ー3」
ヒノキ「子供の頃に家出したことがある」
翔花「いや、今が家出しているようなものなんですけど。NOVAちゃんの家から、修行して来いと追い出されて」
ヒノキ「いつか修行を終えて、家に帰れるといいのう。では、次じゃ」
翔花「Cの4ー6」
ヒノキ「高レベルの魔法をかけられたことがある」
翔花「バシルーラ? マピロ・マハマ・ディロマトとか、朱雀幻魔拳とか、私はしょっちゅう飛ばされている気が」
ヒノキ「幻魔拳は魔法じゃないがの。では、最後」
翔花「Bの4ー2」
ヒノキ「大ゲンカをしたことがある」
翔花「ゲンブさんとの戦いや、シロちゃんとのトレーニングはケンカに入るのかな?」
ヒノキ「まあ、RPGのキャラは自分自身とは違った経歴じゃからの。ケンカして、家出して、魔法をかけられるような事件が過去にあったのじゃろう」
翔花「う〜ん、家出して迷子になったら、ハルーラ様に導かれて、無事に家に帰ることができた、とか、そんな感じかな? だから、昔の自分と同じ迷子とか、ケンカしている人を助けるのが使命と考えるようになったとか。冒険の理由は、6ー5」
ヒノキ「失われた文明を取り戻すため」
翔花「何だか急にスケールが大きくなったんですけど。ええと、文明が迷子になっちゃったから見つけ出さないと、とか、そんな感じ?」
ヒノキ「文明が迷子ってどういう意味じゃ?」
翔花「いや、だって、どっちもロストってことでしょう? ロスト・チルドレンと、ロスト・シビリゼーションでつながる感じ。とにかく、ロストしたものを取り戻す。そのためにハルーラ様が導いてくれる。失せ物探しが私の使命ってことで」
ヒノキ「何だか、大切なものを探さないといけない気がする、とか、これも神の導きよ、とか天然で言ってそうな気がするのう。ある意味、冒険者向きの性格と言えようが」
ルールブック2で追加された神々
翔花「さて、神の使徒である私としては、ルールブック2で、どんな神が追加されたかにも興味があるのよ」
ヒノキ「ふむ。前版では、幻惑の得意な妖精神アステリアと、ドワーフと関わり深い炎武帝グレンダールと、他に蛮族の戦神ダルクレムと、異界の狂神ラーリスがルールブック2で紹介され、引き続き2.5にも登場している。それ以外が、いろいろアルフレイム用に入れ替わっておるな」
翔花「前版から消えたのは、酒幸神のサカロスと、恋愛を司る融合神リルズ、化粧やファッションを司る纏(まと)いの神ニルダ。それに蛮族側では、毒と病を司る腐敗の女神ブラグザバスと、アンデッドを従える不死神メティシエの計5つ。これらが新しい神に置き換わった感じね」
ヒノキ「まず、注目は樹人メリアに合わせて登場した樹神ダリオン。大地の活力を自身の中に取り込み、また植物を操ることができる」
翔花「いかにも、花粉症ガール向きな神さまね。キャラを作り変えることができるなら、信仰してもいいけど」
ヒノキ「何なら、今から宗旨替えしてもいいぞ」
翔花「いいえ。私はハルーラ様に導かれて、ここまで来たのだから、ダリオン様は2号ちゃんに任せた」
ヒノキ「いやいや、妹御のキャラ、新華リオンは、プリーストではないからのう。まあ、ダリオンとハルーラが敵対していないなら、友好神として敬意を示すぐらいは問題なかろう」
翔花「うん。だけど私は森の木ではなく、空の星に導かれて生まれたのは間違いないから。NOVAちゃんのところに帰るためにも、屋久島クエストは成功させてみせる」
ヒノキ「ゲームのキャラと自分自身を混同しておるようじゃの。それはともかく、他に追加されたプレイヤー向きの神は二柱。一つは、慈愛と復讐の女神ミリッツァ」
翔花「何、そのウルトラマンコスモスみたいな変わり方は?」
ヒノキ「青いルナモードは優しいけど、赤いコロナモードで激怒するというネタか。ミリッツァの場合は、傷ついた者には優しく、傷つけた者には報復するという女神じゃ。元蛮族娘が正義に目覚めたという経緯を持っていて、本質は過激な性格じゃが、人族の優しさに目覚めたという」
翔花「つまり、ゴーオンジャーのケガレシア様みたいなものね」
ヒノキ「例えが一般的とは言えんのう。SW的には、前版の慈雨神フェトルと似たような方向性で、慈悲と裁きの両面を持つ女神じゃが、より過激な女戦士といった感じと言える」
翔花「どんな呪文が使えるの?」
ヒノキ「味方が受けるダメージを肩代わりしたり、自身がダメージを受けたら反撃する際に命中ボーナスを得たりするが、高レベルの呪文だと癒し系になるかの」
翔花「何だかまどろっこしいけど、コンボが決まれば面白くなるのかな。もう一柱は?」
ヒノキ「鉄道神王ストラスフォードじゃ」
翔花「何だか、ロボットアニメのタイトルみたいな神さまね」
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ヒノキ「2.5版は魔動列車推しじゃからの。列車を発明したドワーフが地方の小神になったりするわけで」
翔花「NOVAちゃんだったら、結構、喜びそうだと思う。列車の神さまなんて、ファンタジーRPGでは珍しいし」
ヒノキ「ついでに、今回新しく登場した蛮族神も紹介しておこう。一柱は海賊を奨励する海掠神エイリャーク。2.5版は船の旅も推奨しているからの。前版が飛行艇のある世界で、それ以外の乗り物にスポットを当てたのが今作という見方もできる」
翔花「悪の海賊かあ。正義の海賊神っていないの? ゴーカイな奴らとか」
ヒノキ「一応、ラクシア・ゴッドブックには、海風の神ヴァ=セアンという小神が載っておるが。自由と冒険と勇気を司るとは言え、やはり蛮族神で、さほどポピュラーではないみたいじゃの。2.0時代は、それほど海洋冒険が盛んではなかったとも思える。これからはどうか知らんが」
翔花「蛮族神、残りの一柱は?」
ヒノキ「不死の女王ツァイデス。闇に潜む吸血鬼の創造神じゃ」
翔花「ええと、不死神メティシエと何が違うの?」
ヒノキ「メティシエはアンデッド全般を従える男性神で、ツァイデスは闇と吸血鬼に特化した女性神。特殊神聖呪文は、メティシエが生命そのものを操作するのに長けていて、ツァイデスは光を覆い隠して闇に潜む系統が多い。大量のゾンビを生み出して侵攻するようなことは、メティシエなら行うじゃろうが、ツァイデスはそういうのを美しくないと見なすじゃろう。あくまで密やかに闇に紛れて支配することを望むはずじゃ」
翔花「どっちにせよ、吸血鬼って存在は、太陽の子である花粉症ガール1号としては許せないわね。見かけたら即、成敗しないと」
ヒノキ(そ、それはマズい言い草じゃ。妹御が未来世界で改造されて、吸血コウモリ怪人になったと知れば、コナっちゃんはどのような反応をするであろうか。言えん。わらわの口からはとても言えん」
翔花「どうしたの、ヒノキちゃん? 何だか突然、黙りこんで」
ヒノキ「い、いや、一口に吸血鬼と言っても、全てが悪とは言えないのではないか。例えば、仮面ライダーキバとか、赤川次郎の書く小説シリーズの神城エリカとか、悪事を働かない吸血鬼もいるかもしれないし」
翔花「あれ? ヒノキちゃんって、吸血鬼のファンなの? だったら、妹の2号ちゃんとは気が合うと思うけど」
ヒノキ「そ、そうじゃとも。2号どのが吸血鬼好きなら、周りも理解を示さないといけないのではないかの?」
翔花「う〜ん、物語の吸血鬼にはいい吸血鬼もいるのかもしれないけど、現実に人の血を吸う怪物がいたら、イヤな感じだと思うの。だって、蚊に血を吸われるだけでも、パシンって退治したくなるわよね。自分の身近に吸血鬼がいたら、やっぱり花粉症ガールの使命として退治しないといけないと思う。ハロウィンの時期に、コスプレした吸血鬼がいっぱいいて、その中にもしも本物が紛れ込んでいたら、どうなるかな? そして、知らない間に、自分の身近に吸血鬼が潜んでいて、虎視眈々と誰かの血を狙っているとしたら? それは見過ごすわけにいかないと思うのよ。花粉症の神さまの名にかけて、人の血を吸う邪悪な存在は、悪霊と見なして退治する。そのために、私は修行を続けているのかも」
ヒノキ「では、もしも仮にじゃよ、そなたの愛する者、例えば新星どのが吸血鬼と化して、そなたの血を吸おうとしたら、そなたはどうする? おとなしく血を吸われるか、それとも抵抗するか、涙をのんで新星どのを倒そうとするか、どれを選ぶ?」
翔花「何それ? 何かのテスト? だったら、質問の前提がおかしいわよ。花粉症ガールには血が流れていないし、NOVAちゃんもそのことは知ってるし、意味がないじゃない。NOVAちゃんがもしも私の血を吸おうとしたら、それは私の特性を知らない偽者であることは明らかだから、NOVAちゃんに化けるような悪い奴は退治してやる。それに、もしもNOVAちゃんが本当に悪堕ちしたら、私の魂にも何か悪影響があって、私自身も悪堕ちしちゃうんじゃないかなあ。だったら悩むまでもなく、私はNOVAちゃんと一緒に悪事を働くかもしれないけど、そうなったらヒノキちゃんが私を退治してね。悪い妖怪を退治して、日本を守るのがヒノキちゃんのお仕事でしょ?」
ヒノキ「そ、それは……愛する者や友達を手にかけるような真似はしたくないのが人情というものじゃ。その場合は、何としても新星どのの良心を取り戻して助け出すのが、わらわの為すべきことかもしれんのう」
翔花「うん、NOVAちゃんならきっと大丈夫だよ。正義のヒーローの加護が付いているから、例え悪の魂に憑依されても、そう簡単に負けやしないって、私、信じてる」
ヒノキ「その点でブレないのが、そなたと新星どのの絆というものかも知れんの。なら、わらわも、そなたたちの問題は、そなたたちを信じて、思い悩むことをやめるとしよう。そなたなら、いかなる心の試練があったとしても、前向きに明るく乗り越えて行けると信じるし、期待するとしよう」
翔花「うん。花粉症ガール・粉杉翔花は太陽の子。星の光に導かれし者なので、全ての闇を打ち払い、涙目浄化OKでハッピーエンドに向かうんだから」
ヒノキ(本当に、そうなってくれることを願うばかりじゃ)
(本話完。次はケイPのキャラ成長を書いて、今回のSW成長録は終了予定。その後、屋久島編につなげるつもり)