花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

魔神ハンター、食糧調達完了(SWミストグレイヴ1ー6.5)

6日め深夜の帰還

 

ヒノキ「今回は、ミッション達成後の成長回なのじゃ」

ゲンブ「キャラが3人いると、成長の手間も1人の時の3倍でござるからな」

ヒノキ「その分、成長のヴァリエーションがいろいろ楽しめるというものじゃ」

ゲンブ「一応、前回の探索分のマップも挙げておくでござる」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。赤字は目的地。

 緑字は新規に記入)

 

蛇の酒蔵 ー?

(梯子)  l

  l   l
コボルドー金床ー ? ー ?

      l   l   l

     大水車ー亡者のー煌びやかな 

      l  神殿  大通路

      l   l   l

   物乞い市場ー 騎獣ー水没通路

      l  調教所 (梯子)

      l   l

     肉の穴ー処刑遊戯場

シロ「固定区画の大水車を除けば、前回で10個の区画が開示され、これで上層階のマップが半分以上開示された形になりますね」

リトル「上層階は18区画、深層階も18区画。まだまだ先が長いですぅ」

ヒノキ「とりあえず、次のミッションは物乞い市場で別組織の依頼を引き受ける予定じゃな」

ゲンブ「うむ。宿泊所のタビット、ビシャナ・ヨーヨーがパトロンになってくれそうだし、お近づきになることで、いろいろと新展開につながりそうでござる。一方で、コボルド窟のオードル・プルもパトロンになりそうなので、今後、北の探索を容易にするためにも信頼を得ておきたいと思う」

シロ「肉の穴では現状、無料で寝泊りできる。物乞い市場では1人100ガメル分のアイテムが必要。煌びやか通路とコボルド窟では1人50ガメルが必要、と」

ヒノキ「一見、物乞い市場の値段が高いように思えるが、実際のところミストグレイヴでは、ガメルの入手手段が限られており、物々交換が基本なので、煌びやか通路とコボルド窟で買い物や宿泊をしようと思えば、どうやってガメルを獲得するかを考えねばならんのじゃ」

ゲンブ「モンスターを倒した戦利品を換金してくれたりはしないのでござるな」

ヒノキ「そう。当リプレイでは所持金と、物々交換に使える所持戦利品の記載を区別しておる。本当は、戦利品の方もアイテムごとの具体的な値段を詳細に区別すべきじゃが、それをすると処理が煩雑になるので、成長時に一括するようにしておる。要は、買い物時にガメルから減らすか、戦利品のガメル相当分を減らすかじゃが、ここで一つ考慮しておきたいことがある」

リトル「何ですかぁ?」

ヒノキ「ガメルの入手方法じゃよ。ミストグレイヴでガメルが流通しているのは、煌びやか通路とコボルド窟のみ。しかし、そこでは残念ながら、戦利品の換金を行なってはくれないのじゃ」

シロ「え? アイテムを売ることができない?」

ヒノキ「うむ。物々交換は可能じゃが、アイテム→ガメルの買い取りは行われない」

シロ「じゃあ、どうやってガメルを入手するんです?」

ヒノキ「考えられることは三つ。オードル・プルの信頼を得た後に、彼が提示するミッションをクリアすれば報酬でガメルをくれるのが、その1」

ゲンブ「ガメル獲得のためには、オードル・プルの仕事をこなすことでござるな」

ヒノキ「煌びやか通路の主であるアー・ヌルチェは仕事をくれないからのう。仕事の報酬でガメルをくれるのは、この地では今のところ、オードル・プルのみが確認されておる」

リトル「ガメルが欲しいなら、プルさんと仲良くしないといけないのですかぁ」

ヒノキ「その2。戦利品でガメルを落とす敵を倒すこと」

ゲンブ「レッサーオーガやゴブリンシャーマンは銀貨袋を持っているでござるな」

ヒノキ「さすがに、『銀貨袋は物扱いで、店で売らないとガメルにはなりません』という解釈はおかしいじゃろう。なお、アー・ヌルチェのところには大量のガメルがあるので、彼を倒すことで、10万ガメルをゲットするという技もある。まあ、その場合、多くの護衛を倒さなければならないうえ、以降はそこでの宿泊や買い物ができなくなるというデメリットもあるのじゃが」

ゲンブ「今、即座に行える選択肢ではなかろう。戦力的にも、探索的にも、物語的にも、いろいろと不利になる要素が多すぎる」

シロ「戦力的には、勝てないということだな。探索的には、煌びやか通路の周辺の探索をする場合に、あの辺で寝泊まりできると助かるわけで。物語的には、金欲しさに大商人の館を襲撃するというのはヒーローのすることではない、と」

ゲンブ「正に、身も心も蛮族に成り果てたということでござるな」

ヒノキ「そういうプレイスタイルも否定はしないが、批判の的にはなるじゃろうな。さすがに正統派な冒険者とは言えんじゃろう」

ゲンブ「まあ、『奴隷商人から囚われの者を解放して、革命を起こすため』というような大義があれば話は別でござるが、『活動資金を得るために、金持ちの館を襲撃する』というプレイをしてしまっては、どっちがモンスターか分からなくなる」

シロ「そこまで過激な手段に則るのは、時期尚早ってことだな。いつかはそういう選択肢が提示されるかもしれないけど」

ゲンブ「ミッションとかクエストで、『麻薬窟のボスを暗殺せよ』という依頼が来るかもしれんし」

ヒノキ「いや、あれは『麻薬の取引委任状を手に入れよ』であって、暗殺を依頼したわけではないのじゃが」

ゲンブ「しかし、地上では『名のある蛮族を暗殺せよ』というクエストがあったでござろう。地下でも、同種のクエストがあったりはしないのかな?」

ヒノキ「それは……秘密じゃ。とにかく、ガメル獲得手段の3つめに話を戻すと、物々交換時のおつりでガメルを細かく入手することができる。たとえば、1000ガメル相当のアイテムを使って、200ガメルのアイテムを買えば800ガメルの現金収入が得られるのじゃよ」

シロ「すると、ガメルが欲しければ、高額アイテムで安い買い物をすればいい、と。100円の物を買うのに、1万円札を払って1000円札をゲットするようなものですか」

ゲンブ「自動販売機で缶コーヒーを買いたいときに、1万円は使えんでござるからな。少額紙幣や小銭を手に入れる手段は、生活の知恵でござるよ」

シロ「逆に、買い物下手だと、財布の中に無駄に1円玉が増えすぎることになりやすいみたいだな。特に、消費税が8%から10%になったせいで、以前よりも1円単位で買い物する機会が減って、それでもいつの間にかどこかで1円が増えていて(不思議だ)、財布がパンパンになって、買い物感覚が微妙に変わった……と新星さまが文句を言っていたのが印象的だった」

ヒノキ「おそらくは、何かの支払いで7円か8円という端数処理が増えたのじゃろうな。1円2円という端数なら、財布から出すこともあろうが、7円や8円なら10円玉でおつりをもらおうという発想になって、それを繰り返してしまった結果じゃろう。まあ、カードを使えば気にせんものを」

リトル「コンビニでカード払いが増えたせいで、1円玉を処理する場所が減ったという事情もあるのかもしれませんねぇ」

 

ヒノキ「って、何でわらわたちが、人間界の金の使い方について、トークしなければならんのじゃ。ラクシアの成長話に移るぞ。成長しない経済の話なぞ、今はどこ吹く風と言っておく」

 

デルニールの成長 

 

リトル「では、成長しますぅ。能力値は2と5で敏捷力を選択。経験点は900点増えて、1862点にぃ。ファイター3レベルに上げて、残り362点ですねぇ」

ヒノキ「冒険者レベルも3になったのじゃな。新たな戦闘特技は何を選んだのじゃ?」

リトル「《武器習熟A/メイス》を取って、攻撃力を上げることにしましたぁ。これで、より強い武器が持てるようになった上、ダメージも+1上乗せされますぅ。次にお金ですが、戦利品500G分しか増えなかったので、今回は貯金ですねぇ。1080ガメルあれば、Aランクメイスの〈シェルブレイカー〉が買えるので、今はそれを目標にしたいですぅ」

ヒノキ「他に特筆すべきは、今回、名誉点が50点を超えたことで、駆け出しから一人前と認められるようになったことじゃな」

リトル「おお、デルも一人前ですかぁ」

ヒノキ「まあ、レベル6の敵と戦って頑張ったのじゃしのう。実力はともかく、コミュニティ内の評価では、『烈火団のデルニール』と言えば、ケンタウロス・インペイラーの攻撃を強靭な装甲で受け止めた剛の者として通っても、不思議ではあるまい」

リトル「もっと鍛えて、師匠がいなくても渡り合えるようにならないとぉ」

ヒノキ「うむ。なおも精進するといい」 

●デルニール・イーストン(通称デル)、17歳男

 

人間の神官戦士(冒険者レベル3

外見はドレイク(穢れ度1)

パーティー名:魔神ハンター・烈火団(名誉点25点分)

 

信条:努力(肯定)、栄光(肯定)

矜恃:敵に背を向けない

キャラ関係:ホリー(勇気ある人、尊敬)

      G太郎(師匠、尊敬)

 

ファイター3レベル、プリースト2レベル(炎武帝グレンダール)、エンハンサー1レベル、バード1レベル(残り経験点362)

所持金:490ガメル、戦利品(570G分)

現在名誉点:43点

合計名誉点:68点(一人前)

 

器用12、敏捷11+2、筋力20+1

生命18+1、知力12+1、精神15

HP28、MP21

生命抵抗6、精神抵抗5

神聖魔法魔力4

演奏3、見識3

練技:【マッスルベアー】

呪歌:【サモン・フィッシュ】

戦闘特技《かばうⅠ》《武器習熟A/メイス》

種族特徴:[運命変転]

習得言語:ザルツ語、交易共通語、汎用蛮族語会話、ドレイク語会話

 

武器:ヘビーメイス(命中6、威力20(両手使用時30)、追加ダメージ+7、クリティカル値12)

防具:プレートアーマー&タワーシールド(回避3、防護点10(盾なし8))

所持品:冒険者セット、魔香草×2、保存食6日分、救命草、楽器(ハーモニカ)

 

部位装備

耳:蝙蝠の耳飾り

首:聖印

背中:ウエポンホルダー

右手:密偵の指輪

左手:疾風の腕輪

腰:ブラックベルト

 

ホリーの成長

 

シロ「続きます。前回に比べて、成長は地味ですね。能力値は1と3で、とりあえず上げられるときに筋力を上げておきます。あと1つ上げれば、ショートソードをレイピアに持ち換えることができますので。ジャベリンもいいんだけど、敵が格上だと命中率の悪さがネックになりますね」

ヒノキ「命中率を上げたければ、エンハンサー技能を習得して、【キャッツアイ】という選択肢がお勧めじゃ」

シロ「エンハンサーですか。G太郎もデルもエンハンサーを習得しているので、全員同じというのも芸がないと思うのですが……」

ヒノキ「じゃあ、やめておくかの?」

シロ「しかし、今回、経験点が922点しかないんですね。1000点ないと他の技能を上げられないので、500点消費して、エンハンサー1レベルを買っておく方が面白いのかな。どうせ、後で回避力を上げる【ガゼルフット】が欲しくなるだろうし、攻撃が当てられないと哀しいからな……と、葛藤の末にエンハンサーを習得します。考えてみれば、ネコの目って可愛いし」

ヒノキ「便利より、可愛いが基準か」

シロ「だって、女の子だもん」

ヒノキ「パーティー唯一のヒロインなのに、同性にばかり惚れおってからに」

シロ「惚れたくなる男NPCって、このシナリオには登場しないじゃないですか」

ヒノキ「そんなことはないぞ。解放軍リーダーのマルクスは格好いいリーダータイプじゃし」

シロ「格好いい男と、可愛い女だったら、ボクは可愛い女の子を選ぶ。もちろん、セイリュウ師匠のような父性あふれる男だったら、それもいいな」

ヒノキ「父性あふれる男ねえ。新兄さんみたいなのは?」

シロ「ワイルドさが足りないので、却下ですね。翔花の父親という評価がなければ、頼れる男性とは言えません。まあ、変な知識はいろいろ持っているので、先生として尊敬はしていますが、憧れの対象というのとはちと違う。だったら、アリナ様はどう思っているのですか?」

ヒノキ「そうじゃな。妖精弓手ゴブリンスレイヤーを見るような気持ちじゃろうか。面白い変な奴で、構いたくなる。好奇心をそそられ、一緒に冒険したい仲間といったところかの」

シロ「そういう例えなら、分かるかも。まあ、学校の先生に惚れる女子生徒がどれだけいるか分かりませんが、新星さまを間近で見ていると、『大人ぶろうとしている未成熟な兄さん……だけど、時々子どもみたいになる変な人』となりますか」

ヒノキ「世間では、それを『子どもおじさん』と呼ぶそうじゃが、まあ、子どもとか大人というのは、周囲との関係性がそうさせるものと言えよう。周りに子どもが多い環境なら、自分が大人としてしっかりしないと、と思えるし、周りに自分より大人が多ければ、自分は後輩としてサポート役を務めようとか、天真爛漫に振る舞っても許されるだろうとか、環境に合わせた自分の立ち位置を構築するもの」

シロ「環境が人間を変えると?」

ヒノキ「例えば、ゴブリンスレイヤーという男は、いつものパーティーだとリーダー戦士として振る舞うが、友人の重戦士や槍使いに誘われたHFO(只人戦士男)パーティーだと斥候として仕事する。そのチームで、自分がしっくり来る役割、あるいは周囲が求める役割を模索する中で、適切な人間関係を築き上げるものなのじゃ」

シロ「なるほど。だったら、ボク自身も何が適切か、考えないといけませんね」

ヒノキ「そうとも。そなたはパーティーのヒロインだからして、そこは忘れてはなるまい」

シロ「でも、近年は男に惚れる女よりも、女の子同士の仲良し関係の方が求められる傾向にあるみたいですよ」

ヒノキ「恋愛という非日常かつ情熱的な衝動よりも、友人たちとの日常的な営みと、ちょっとしたドキドキ感程度で十分にお腹いっぱいなのかもしれんのう。壊れてしまいかねない関係性の変化よりも、永遠に安らげる一見退屈だけど幸せな日常、悩みごとなく友達どうしでお喋りしたり、遊んでいられる環境への憧れと言おうか」

シロ「ラノベに見られるような理想的な高校生活なんて、体験した人の方が少ないだろうし、それよりも大人の義務感や責任感、あるいは世知辛い世の中で孤立した環境下で、人どうしの細やかな人間関係を、二次元で描こうとする人々が増え、現実よりも夢いっぱいの架空世界が構築される時代かな」

ヒノキ「憧れと現実を混同してしまうと、『自分はラノベのような高校生活を送れなかった。自分の人生はつまらない』などとおかしな言動を口に出すことになりかねんのう。何かに憧れて、それを自分で頑張って構築しようとするのはいい。だけど、何かへの憧れを口にしながら、その実現を他人に仮託し、押し付けて、まるで他人を『自分を理想の世界に連れて行ってくれるドラえもんや夢世界の使い』のように振る舞われるとリアルでは辟易する。まあ、ツイッターでは『自分はあなたの作品が気に入ったから、自分のために(無料で、あるいは格安で)作品を提供してください』と平気で書くような図々しい人間が発生するようで、創作活動の敷居が低くなった分、無知ゆえの失礼な言動も表面化しやすくなったのやも。

「他人の構築した世界で遊ばせてもらっている、楽しみをもらっているという謙虚さを示し、それに対してありがとうと言えるのがファン活動で、そういう相手は創り手としても喜ばせたくなる。逆に他人を自分の理想に近づけるように、相手が受け入れられない要求をあれこれ突きつけて、イヤだと言っている相手をしつこく追い回すのが、いわゆるストーカー気質というものかもしれんのう。

「まあ、ストーカーは総じて、他人が嫌がっている、自分が嫌われているという自覚を(自分が傷つかないように)気づかない思考をしているから、相手が自分を受け入れないのは自分の熱意が伝わってないから、と変に解釈してエスカレートし、『この想いが伝われば、必ず受け入れてもらえるはず』という思い込みで熱意を重ねがち。そこに悪意はなくとも、『勘違いした想いと情熱が、自分に露骨に向けられることへの恐怖』をうまく解消しないと、人間関係が歪んで壊れてしまう」

シロ「あのう、アリナ様。何の話です?」

ヒノキ「善意であれ、悪意であれ、暴走した強い想いというのは、受け入れられたなら幸せを紡ぐが、時として、露骨すぎると拒絶反応を起こしがちということじゃよ。人間関係なぞ、『一緒にいて楽しいかどうか』『一緒にいて有益かどうか』『一緒にいるのが自然(必然)かどうか』の三点の兼ね合いで決まってくるものじゃし、関係性を長く続けようと思えば、互いの負担を減らし合い、やりたいことや、やってることの理解を示し合うことが大事。シロのロールプレイにも、そういう配慮を求めているのじゃよ」

シロ「ボクのロールプレイに問題があるということですか?」

ヒノキ「問題が生じる前に、機を見て、双方の見解を話し合いたくなった。そなたはいつまでも子どもじゃないのだから、この2年の思春期ゆえの成熟を確認しておこうと思ったまでじゃ」

シロ「お気遣いを示しいただき、ありがとうございます。友だちとか、好きって気持ちとか、自分でも翔花と会ってから意識した新鮮な感情なので、少し持て余しているような気がしますね。それをキャラの気持ちとして表現しようにも、難しいというか何というか」

ヒノキ「フィクションの中でそれを学ぶのも結構じゃが、ジャンルが偏ると、それしか見えなくなると、人間心理の幅が狭くなって、どんどんズレて来るので、現実の多様性をどうやって受け入れるかが肝心じゃのう。そして、付き合うべき相手のいる場合は、相手の持つ背景に視野を広げる努力を示すこと。自分が相手の世界を受け入れ、そこにコミットしない限り、相手が自分に好意を向けることはあるまい」

シロ「ボクは翔花の世界を追いかけたいのに、翔花がボクを置いて行ったのが、一番ショックなんですよ。翔花について行けないボクは、何て未熟なんだ(涙目)!」

ヒノキ「バカものッ! その涙は何じゃっ!? その涙でコナっちゃんが救えるか!?」

シロ「ヒッ!? ア、アリナ様!?」

ヒノキ「いいか、シロよ。コナっちゃんは花粉症ガール、つまり風のように時空を翔び回る花粉のような精霊少女なのじゃよ」

シロ「そんなことは分かってます」

ヒノキ「だったら、お主は何じゃ!? 花粉症ガールなのか!?」

シロ「いいえ。ボクは花粉症ガールではなく、そのパートナーの獣の皇子プリンス・シーサー、またの呼称をビースト・コンパニーBeaCoを目指す者」

ヒノキ「そう。お主の本義は、獣のように大地を駆け回る白虎の後継者なのじゃ。風と花、大地と獣、それらがいついかなる時も変わらず一緒で交わる道理がない。風には風の、大地には大地の、花には花の、獣には獣の為すべきこと、有り様というものがある。その有り様を貫いたとき、己の本義を確と見据えたとき、自ずと両者は機に縁して再び交わうこともあろう。風と大地が相求めるように、花と獣が互いを必要とするように。お主は置き去りにされたのではない。お主の役割を果たすために残されたのじゃ。いつまでもメソメソするとは、腑抜けたか。時には、心に刃を乗せる原点に立ち帰るといい」

シロ「ボクの為すべき役割……」

ヒノキ「お主は、ここでTRPGをしてキャラを成長させるためにおるのじゃろう。それを為すことで、お主とリトルが成長することがセイリュウの託した試練。しかし、お主が心ここにあらず、コナっちゃんのことで自分を見失って何とする!?」

シロ「そ、そうですね。今いる場を大切にせず、自分にできることをせずに、自分にできないことばかりを夢想しても何も生まれない。今、自分のいる場で、為すべきことを為して、一つ成長してこそ、つかみ取れる光もあるってことか。分かりました、アリナ様」

ヒノキ「やれやれ。ホリーの成長タイムではなく、プレイヤーのシロの成長を促す時間になったようじゃのう」 

●ホリー・カーシェイン(通称ホリー)、24歳女

 

レプラカーンの魔法騎手(冒険者レベル3)

外見はバルカン(穢れ度1)

パーティー名:魔神ハンター・烈火団(名誉点25点分)

 

信条:自由(肯定)、蛮族他との闘争(肯定)

矜恃:弱者を見捨てない

裏執着:魅力的な女性は無視できない

キャラ関係:デル(放っておけない)

      G太郎(有益な存在)

 

フェンサー3レベル、ソーサラー1レベル、コンジャラー1レベル、ライダー1レベル、スカウト1レベル、セージ1レベル、エンハンサー1レベル(残り経験点422点)

所持金:510ガメル、1770Gの戦利品

現在名誉点:43点

合計名誉点:68点(一人前)

 

器用19、敏捷18、筋力13+1

生命11+1、知力12、精神15

HP21、MP21

技巧4、運動(先制判定)4、観察3、探索4、見識4、魔物知識3

生命抵抗5、精神抵抗5

真語魔法魔力3、操霊魔法魔力3

騎芸:【高所攻撃】

練技:【キャッツアイ】

戦闘特技:《魔力撃》《魔法拡大/数》

種族特徴:[暗視][見えざる手][姿なき職人]

習得言語:交易共通語、魔動機文明語、汎用蛮族語会話、バルカン語会話

 

武器:ショートソード(命中6、威力5、追加ダメー

    ジ+5(騎乗時+6)、C値9)

   ジャベリン(命中5、威力10、追加ダメージ

    +6(徒歩時+5)、C値9)

防具:ソフトレザー&バックラー(回避7(騎乗時6)、防護点3)

所持品:冒険者セット、アウェイクポーション、魔香草×4、保存食5日分、スカウト用ツール、ヒーリングポーション×2、救命草、手鏡、着替えセット、化粧品セット、ランタンと油5本分、騎獣専有証、魔晶石5点

 

部位装備

顔:ひらめき眼鏡

背中:ウエポンホルダー

右手:発動体の指輪

左手:密偵の指輪

その他:ヒューリカの瞳

 

★イノセント(ボーア)のデータ

(ビッグホーン、革鎧装備)

HP39、MP8

体当たり命中5、打撃点2D+4+1

回避4、防護点4+1

生命抵抗6、精神抵抗5 

 

マッスルG太郎の成長

 

ゲンブ「何やら、シロのカウンセリングに時間を費やしたでござるな」

ヒノキ「いろいろと複雑な年ごろなのじゃよ。まあ、この件は新兄さんにも伝えて、こちらの相談にも乗ってもらわねばのう。コナっちゃんの探索がどこまで進んでおるかとか、お互いの連絡を密に入れておくべき時期じゃろう。20周年記念のこともあるし」

ゲンブ「では、成長の儀はサクッと終わらせるか。能力値成長は1と4で、生命力の方を選んだでござる。経験点は2252点貯まったが、レンジャーを4レベルに上げておいた」

ヒノキ「どうして、レンジャーを?」

ゲンブ「5レベルに上がれば、自動取得できる特技の《サバイバビリティ》に魅力を感じたでござる。自然環境下で1日1度、生命力あるいは精神力抵抗判定に自動成功できるということは、毒を飲んでも死なない、眠りの呪文にも耐えられる、敵の魅了その他も跳ね除けられるなど、ここぞというところで重宝しそうでござるからな」

ヒノキ「自然環境限定であることを忘れないようにせねばな」

ゲンブ「装着者を常に自然環境にいるものとする〈グリーンベルト〉なる装備もあるが、3万5000ガメルもするからな。さすがに、そこまでの資金は手に入らんでござろう。煌びやか卿を倒しでもしない限り」

ヒノキ「ほぼ自然環境しかなさそうな妖精郷では、〈サバイバビリティ〉は非常に有用な特技と言えような」

ゲンブ「あとは、パーティー資産として預かっている黒鉄剣士勲章4個を、端数の10ガメルと合わせて210ガメル分として、パーティーで三等分して、精算したりなど。特に手持ち資金で新しく欲しいものもないので、買い物も特にせず、今回の成長は終了でござる」

 

●マッスルG太郎、外見年齢アラサー男

 

ルーンフォークの魔動武人(冒険者レベル7)

設定は半魔神(ハーフデーモン)

パーティー名:魔神ハンター・烈火団(名誉点25点分)

 

本来の信条:笑顔(肯定)、夢(肯定)

矜恃:恩義を忘れず、借りは必ず返す。

 

ガルド譲りの信条:欲望(肯定)、闘争(肯定)

執着:魅力的な女性は無視できない。

 

キャラ関係:デル(弟子、将来性を感じる)

      ホリー(放っておけない、庇護欲)

 

グラップラー7レベル、エンハンサー5レベル、スカウト7レベル、セージ5レベル、マギテック3レベル、レンジャー4レベル、コンジャラー3レベル(残り経験点752点)

所持金:472ガメル、1570Gの戦利品(ザバーラポイント6123点)

現在名誉点:89点

合計名誉点:134点(噂の人物)

 

器用26、敏捷17+1、筋力24、

生命力27、知力18、精神10

HP48、MP28

技巧11、運動(先制)10、隠密12、探索10、危険感知10、見識・魔物知識8

生命抵抗11、精神抵抗10

魔動機術魔力6、操霊魔法魔力6

 

練技:【マッスルベアー】【ビートルスキン】【ガゼルフット】【キャッツアイ】【リカバリィ】

特技:《追加攻撃》《武器習熟A/格闘》《防具習熟A/非金属鎧》《マルチアクション》《トレジャーハント》《鋭い目》《カウンター》《ファストアクション》《練体の極意》

種族特徴:[暗視][HP変換](補助動作で可)

習得言語:交易共通語、魔動機文明語、汎用蛮族語、魔法文明語(以上は読文・会話両方。以下は会話のみ)魔神語、エルフ語、ドワーフ語、妖魔語

 

武器:ハードキッカー+1(命中11(12)、威力30、追加ダメージ+13、クリティカル値11、2回攻撃)
防具:ミモレの上質布鎧(回避13、防護点3)

 

所持品:冒険者セット、スカウト用ツール、救命草3つ、魔香草4つ、保存食6日分、サーペンタインガン、弾薬21発、アンチドーテポーション、キュアストーンポーション、月光の魔符+1、月光の魔符+2、北向きの針、3点魔晶石×10、トリートポーション×3、疾風の腕輪、名誉蛮族の腕輪、仮面レンジャーのマスク&赤マフラー、アウェイクポーション、呼応石×5

 

部位装備

頭:ディスプレイサー・ガジェット

顔:狩人の目

耳:(なし)

首:ポーションインジェクター

背中:マギスフィア(大)&野伏のセービングマント

右手:俊足の指輪

左手:発動体の指輪

腰:スマルティエの武道帯

足:サイレントシューズ

その他:正しき信念のリング

その他:マギスフィア(小)

 

★オーク『Dゴロー』のデータ

猫目石の鋲、琥珀の目、柘榴石の活力×2で強化)

HP28

パンチ命中8、打撃点2D(2回攻撃)

回避2、防護点2

生命抵抗4、精神抵抗4

 

戦利品:黒鉄剣士勲章(50G)×10、真鍮戦士勲章(250G)×3

 

(当記事 完。次回は「ゴブリンスレイヤー13巻の話」を予定)