花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

魔神ハンターと、妖精たちの庭園(SWミストグレイヴ5ー8)

黒炎加工と新技術の話

 

GM(ヒノキ)「時は41日めの朝、配達仕事の目的地である【黒炎の工房】に到達した烈火団は、ダークドワーフの職人の長ツルクフに荷物の鉱石を渡し、彼の持つ〈破剣の星槌〉を譲り受けるには、バルカン族の持つという〈黒魔熔鉄鉱〉30個を入手せよというクエストを引き受けた」

G太郎(ゲンブ)「考えてみれば、アイテム30個を集めるのは大変でござるなあ」

GM「ラスボスの居城【瑠璃宮】に向かったユリア・ミルドリスを連れ帰る仕事と、防空施設の謎を解明した後でエネルギーを止める仕事と比べると、危険度は一番低いと言えよう」

ホリー(シロ)「確かに、ラスボスの居城に乗り込むのは大変そうだし、防空施設を無力化することは宣戦布告と変わらない。それに比べると、アイテム集めは手間暇こそ掛かるかもしれないけど、誰かを敵に回す仕事ではなさそうだ」

デル(リトル)「どっちにしても、任務を達成したら、いつでも脱出できる態勢を整えておくのも大事だよなぁ。〈破剣の星槌〉は入手後に持ち帰らないといけないしぃ、ユリアさんだって連れ帰らないといけないしぃ、防空施設はいきなり無力化するんじゃなくて、無力化するための情報を持ち帰るのが仕事だったはずさぁ」

G太郎「脱出だけなら、地上のミストキャッスルから出るのが一番簡単で、その次に人魚のポイントを貯めて海から出るのが分かりやすいと考えるが、とにかく、密偵としての仕事を達成するかたわら、脱出ルートの確立も意識しておくでござる」

GM「以上の相談は、ツルクフやコボルドの前で話して良いのか?」

G太郎「いやいや。もちろん、プレイ前のプレイヤー同士の方針確認であって、キャラ会話ではござらん。密偵仕事や街の脱出については、部外者には伝えないということで」

 

GM「では、今の話をツルクフは聞いていない。代わりに、前回伝えていなかった黒炎加工のルールについて話そう。〈黒魔熔鉄鉱〉を消費することで、武具に以下の追加効果を与えることができる」

 

●1個消費

1.黒き炎:武器を炎属性にして、追加ダメージ+1。

2.破砕する炎:武器に構造物破壊+6の効果を与える。

 

●2個消費

3.徹甲の火花:武器がクリティカルのたびにダメージ+2ずつ加算。

 

●3個消費

4.復讐の炎:鎧や盾に付与すると、近接攻撃を受けた際に、相手に炎属性のダメージを1点与える。

5.守りの黒炎:鎧や盾に付与すると、受ける炎ダメージを2点減少する。さらに炎の攻撃に対する抵抗判定に+2ボーナス。

 

●5個消費

6.揺らぐ陽炎:鎧に付与すると、回避判定に+1ボーナス。

 

G太郎「いろいろと強くなるのはいいが、〈破剣の星槌〉のために30個を払わねばならぬのに、さらに消費する鉱石の余裕があるでござろうか?」

GM「ここでは、こういう武具の強化もできると紹介したまでじゃ。基本ルールにはない、シナリオや追加サプリ独自の強化方法じゃな。なお、2.5ではルールブックにあるアビス加工の他、最近、黄金呪刻術なる武具強化の手段が追加されて、黄金パワーの武具を作れるようになった」

G太郎「それはアルフレイム大陸の話であって、ミストグレイヴでは無理でござろう」

GM「いいや。黄金と言えば、煌びやか卿ということで、本リプレイでは特別に煌びやか卿が別大陸の黄金呪刻術を持ち込んだという設定にしても良い。レーゼルドーン出身の人族ソレイユがアルフレイム大陸に登場できるなら、アルフレイム出自の秘伝技術がレーゼルドーン大陸に伝えられても良かろう。何ならワジマが、グレンダール神とガメル神の天啓を受けて新たな技に目覚めたとか、やりようはいくらでもある」

G太郎「では、黄金呪刻術の導入をしていただけると?」

GM「とりあえず、改めて追加ルールを読んで、使い勝手を検討した後でのう」

 

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魔神ハンターと、黒炎の工房(SWミストグレイヴ5ー7)

黒炎の工房に向けて

 

GM(ヒノキ)「今は40日めの夜。お主たちは【月の図書館】から【赤い瀑布】に帰還した」

デル(リトル)「前回の終わりは、40日めの昼だったのに、時間とランダムイベントをスキップしたんだなぁ」

GM「うむ。【赤い瀑布】→【巨大格納庫】→【月の図書館】→【巨大格納庫】→【赤い瀑布】と行って帰って来る往復行に、いちいち杓子定規にランダムイベントを挟むのもつまらんからのう。行きはともかく、帰りはもう、すんなり帰れたものとする。それよりも重要な展開が待っておるじゃろう」

G太郎(ゲンブ)「【黒炎の工房】でござるな。今回の配達ミッションの目的地であると共に、密偵仕事の一つ、〈破剣の星槌〉を人魚から買い取ったというダークドワーフの長、ツルクフ・パドゥーリンが管理する場所」

ホリー(シロ)「冒険の大目的の一つが、ついに達成できるかもしれないんだなあ」

G太郎「他の2つは、ユリア・ミルドリスと防空施設でござるが、前者を達成するにはラスボスのいる【瑠璃宮】へ侵入せねばならぬ。後者は【翡翠のピラミッド】で何やら〈銀水晶のマギスフィア〉というアイテムが必要そうでござるが、それはどこにあるでござろうか」

 

アム『それよりも自分は【漆黒のスフィア】が気になるのであります』

G太郎「NPCがあからさまに誘導をかけて来るでござるなあ。もしかして、〈銀水晶のマギスフィア〉がそこで入手できるというGMのあからさまなヒントでござるか?」

GM「さあのう。とにかく、アムは【巨大格納庫】と【月の図書館】に行きたいという目的は達成できたので、残るクエストは【黒炎の工房】と【漆黒のスフィア】に行くことと、【月の図書館】の書物を読む方法を探ることを望むのみじゃ」

G太郎「【漆黒のスフィア】は、王家に関わるという話でござったな。ならば、エサユハ殿が何か知らないか尋ねてみるでござるよ」

GM「では、エサユハは遠い記憶から、その場所を思い出してくれる。それは(ダイスを振ってランダムに決めて)【翡翠のピラミッド】の2マス東じゃ」

ホリー「【黒炎の工房】とは逆方向だな。ついでに行くというわけにはいかないようだ」

G太郎「まずは【黒炎の工房】に行く。それから妖精のいる【地下庭園】に寄って、できれば〈セランシェの灯火〉を手に入れる。その後で、余裕があれば、南東の探索に赴くという形でよいでござろうか」

デル「場合によっては、一回上層部に帰って宅配ミッションを完了させてから、改めて出直すことも考えたいしぃ」

GM「うむ。それで、アムが【月の図書館】に連れて行ってくれたお礼の情報として、『上層階から深層階に降りるには【ミノタウロスの門】の他に、【愚か者の扉】と呼ばれる通路があって、そこはキマイラが守護している』と教えてくれる。深層階の南東部は、そちらから探索を進めるといいかもしれぬ」

●ミストグレイヴ深層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。

 緑字は新規に記入)

 

瑠璃宮ー?地下庭園

 l  l l

 ? ー?ー?ーー流血回廊ー月の図書館

       l l      l   l 

黒炎の工房ー蒸気の谷ー赤瀑布ー巨大ー銀灯の通路

       l     l  格納庫   l

                 l      l   l    l
             ミノタウロス翡翠のール=ロウド漆黒の

      上層階 ←の門  ピラミッド 神殿    スフィア

                 l            l

                  ?ーーー?

                 l

                                       愚か者のー ?

           上層階 ←

G太郎「【愚か者の扉】は上層階の【腕試しの通路】につながっているでござるな。キマイラは確か9レベル幻獣であるため、なかなかの強敵でござるが、私ももう少しで9レベル。ならば、成長後に挑戦してみる価値はありそうでござる」

ホリー「キマイラを倒して【愚か者の扉】を通れるようにしてから、南東区画を探索する。そして、北西区画も探索すれば、深層階も完全制覇かあ」

GM「現在、踏破済みなのは、固定の【ミノタウロスの門】を除いて6区画。未踏破ながら場所の名前だけを知ったのが、固定の【愚か者の扉】と【瑠璃宮】を除いて5区画。そして開示されていない?マークが7区画で、全部で18区画となっておる」

デル「踏破済みなのは、まだ3分の1だけかぁ。緑字は話を聞いただけなのに、もう半分ぐらいクリアした気分になっていたなぁ」

G太郎「ともあれ、スエラの館で深夜は休息して回復してから、未明にコボルド荷車を連れて、【黒炎の工房】に向かうでござるよ」

 

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魔神ハンター、魔動博士と対面す(SWミストグレイヴ5ー6)

竜虎戦士のお披露目

 

ヒノキ「今回は、ドンブラ6人めの竜キャラ公開記念のドラゴン回じゃ」

シロ「虎の戦士でもあるんですね」

リトル「一人で竜と虎の二役とは、なかなか美味しいキャラですぅ」

ゲンブ「つまり、これでござるな」

ヒノキ「主人公レッドのタロウが敵に倒され、後継者のジロウが登場したと思ったら、その回では変身せずに、続く回で6人めの金色戦士であることが判明」

ゲンブ「ネタが分かれば、例年と同じ追加戦士なのでござるが、みがわりジロウというサブタイトルから、一時的にドンモモタロウに変身するのでは? と思わせていたでござる」

シロ「勇者ロボではよくあるパターンですからね。1号ロボが強大な敵に倒されて、代役を2号ロボが務めて、1号ロボが復帰後はグレート合体するパターンが」

ヒノキ「それも、戦隊ロボが先じゃろう。フラッシュキングの代役のタイタンボーイ&グレートタイタン、グレートファイブの代役のギャラクシーロボを経て、ライブロボと2号ロボのライブボクサーがスーパーライブロボに合体するパターンが」

リトル「すると、復活ドンモモタロウと、ドンモモジロウならぬドンドラゴクウがスーパー合体するパターンも有り得る、と?」

ヒノキ「さすがにロボではない等身大戦士が合体するような『変身忍者嵐と月の輪パターン』ではないと思うが、ドンブラの場合、ロボタロウに変身するから、ドンモモとドンドラの合体もないとは言い切れんのう」

ゲンブ「ドンドラはロボタロウになる前に、ミニロボのアルターが先に登場するらしいでござるな」

ヒノキ「前置き雑談はこれぐらいにしておくが、今回の魔神ハンターはドラゴンとメカの話じゃと言っておく」

ゲンブ「いよいよ、【巨大格納庫】を訪れる時が来たでござるな」

 

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魔神ハンター、深・宅配ミッション開始(SWミストグレイヴ5ー5)

深層階への出発

 

GM(ヒノキ)「時は38日めの夕刻。【コボルド窟】で成長の儀を果たした烈火団は、新たなミッション『深層階の【黒炎の工房】への宅配仕事』を引き受けた。なお、上層階の青色ルートは普通に使える。【地底湖の畔】の人魚宮殿まではランダムイベントが発生せずに行き着ける」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。

 青いラインは安全ルート)


            死者の道ーミノタウロス

              l   の門→深層
              l     l  階

蛇の酒蔵ー凱旋門岩棚のーゴミ溜め窟ー炎河橋

(梯子) (魔窟) 城塞  l     l

  l   l   l   l    腕試しの
コボルド窟ー無限隠者のー地底湖の畔ー通路→深

      金床  迷路 (人魚宮殿)   

         l   l       階

     大水車ー烈火団煌びやかな 

         本部 大通路

            l  

   物乞い市場 騎獣ー水没通路

    (蜜蜂) 調教所 (梯子)

         l

     肉の穴ー処刑遊戯場

    (解放軍) 

G太郎(ゲンブ)「ならば、まずは【無限の金床】に寄るでござる」

GM「顔見知りのロベルクはいない。どうやら、魔窟コンビニの鍛治炉設置のために、北へ出向いているとのこと。それを伝えてくれたロベルクの弟子のノパが『深層階への配達任務ご苦労様です。いつもなら、こっちの仕事なんですが、今回は人手が足りなくて』と頭を下げる」

ホリー(シロ)「その名前は、もしかして新星さまですか?」

GM「いや、新兄さんはNOVAで、北の勇者はノヴァ。ロベルクの弟子のノパは似て非なる別人じゃ」

ホリー「紛らわしい……」

G太郎「とにかく、鍛治弟子のノパ殿には、紳士らしく礼を尽くそう。なあに、【黒炎の工房】にはこちらも用事があったでござるからな。事はついで。私の好きな言葉でござる」

ホリー「そっちはそっちで、風化しやすい時事ネタを」

G太郎「それでも、まあ、鎌倉殿が終了するまでは、役者的に使えそうなネタでござるよ」

GM「メフィラスネタはともかく、ノパ君曰く、烈火団が深層階から戻って来る頃には、魔窟鍛治炉も完成しているだろう、とのこと」

デル(リトル)「すると、深層階配達ミッションの次は、黄金鎧ミッションを完結すればいいのかぁ」

GM「うむ。黄金鎧の件が解決した頃合いで、第5部を完結させようと思う。言わば、第5部は魔窟コンビニのためのエピソード群と言えようか」

ホリー「蛮族の地下都市初のコンビニか。まるで日本初の株式会社である亀山社中(1865)を創った坂本龍馬みたいな気分だな」

G太郎「亀山社中は海運業でござるな。後の海援隊に発展するも、龍馬暗殺によって解散させられることになり、残務整理に当たった岩崎弥太郎が三菱商会に飛躍する礎になったとのこと。ただし、亀山社中は正式な規約に基づいた会社ではなく、あくまで元型0号に過ぎず、正式な和製株式会社1号となると『小栗上野介の兵庫商社』(1867)という意見もある」

GM「小栗殿は、去年の大河でも渋沢栄一の訪欧を支援した傑物として、重要な役割を果たした御仁じゃのう。まあ、当リプレイの舞台が幕末維新期か鎌倉時代のどちらに通じるかは知れぬが、使えるネタは思いつきで何でも拾うことにするつもりじゃ」

 

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魔神ハンター、深層階への宅配便(SWミストグレイヴ5ー4.5)

前回の後始末

 

GM(ヒノキ)「烈火団とシロイヌ宅配便の提携業務もいよいよ大詰め。妨害する蛮族のバジリスクやダークトロールの襲撃を切り抜けて、何とか無事に目的地の【岩棚の城塞】に到着したのじゃ」

デル(リトル)「ふう、死ぬかと思ったぜぇ。HP1まで追いつめられるとは、オラもまだまだ修行不足だぁ。とりあえず、【キュア・ウーンズ】3回かけてHP完全回復したけど、残りMPは7点しかねぇ。ゴブリン王のところで休めるかなぁ?」

G太郎(ゲンブ)「そうできることを願おう。とにかく、誕生日ケーキと、バジリスクおよびダークトロールの首級を土産に、ムルカグンドリにあいさつするでござる」

ホリー(シロ)「幸せをお届けに上がりました〜」

GM「誕生日祝いに、この近辺を荒らす敵対相手の首級を受けとったムルカグンドリは大喜びじゃ。彼は頭の中身が鎌倉時代の蛮族なので、烈火団の勲しを褒め称え、その功績に対して★1個と真鍮戦士勲章6個をくれる」

G太郎「これで驕王ポイントも22点になったし、魔窟コンビニの提携条件である31点まで残り9ポイントとなったでござる」

デル「獲得勲章数もこんな感じだなぁ」

●勲章、および真紅のマギスフィアのデータ

 

・黒鉄剣士勲章(50G):6個

・真鍮戦士勲章(250G):9個

・赤銅勇士勲章(1250G):3個

・白銀騎士勲章(7500G):2個

 

・魔神討伐ポイント:14点

・転移門:地下30階

ホリー「【凱旋門】で両替したら、3つめの白銀騎士勲章が貰える計算だな」

G太郎「白銀5つで黄金近衛勲章になって、聞いた話によると、深層階の【瑠璃宮】で翠将ヤーハッカゼッシュの親衛隊の入隊試験が受けられるそうでござるが」

ホリー「別にボクたちは翠将の親衛隊になりたいわけじゃないぞ」

G太郎「そうでござるな。全ては魔窟コンビニのために」

ホリー「それも違う。ボクたちの目的は、密偵としての仕事を果たして、このミストグレイヴを脱出することだ」

デル「あれ? 強くなって魔神をいっぱい倒すことじゃないかぁ?」

G太郎「実のところ、このミストグレイヴのシナリオ目的では、魔神退治がメインではないのでござるな。別ブログのフェアリーガーデンの方が、よほど魔神との戦いで妖精郷の安定を図るストーリーに展開するようでござる」

デル「こっちは魔神ハンターで、向こうは魔神スレイヤーなんて言い始めたなぁ」

GM密偵仕事について整理すると、『防空施設』については【翡翠のピラミッド】と【月の図書館】がポイントと言っておく。『ユリア・ミルドリス』については【瑠璃宮】がポイントで、『破剣の星槌』については【黒炎の工房】がポイントということが、現在判明しておる」

ホリー「ミストグレイヴの本来の遊びだと、どれか一つをクリアして脱出するまでをプレイするのが推奨されていて、複数の依頼を全てこなすような話は想定されていない、と」

GM「目的が3つあることで、何度も遊べるマルチ展開が想定されたシナリオじゃが、本リプレイでは遊び尽くすためという名目で、全ての依頼を受注した形でスタートしたわけじゃ」

G太郎「商売人の道は、本リプレイのオリジナルでござるがな」

GM「お笑い芸人が実は魔神で、壺の中に封じ込められていたのを、蛮族化した密偵コンビが開封して、地下都市でレジスタンス活動のカモフラージュとして神殿経営し、その延長で商売人として乱世に経済革命をもたらす……というストーリー展開は、ここだけじゃろうな」

G太郎「全ては行き当たりばったりの賜物でござる」

GM「ついでに言えば、ゴブリン王の誕生日祝いという展開も、ドンブラザーズのドン5話とかがなければ、考えられなかったぞ」

デル「作者が見ているTV番組にダイレクトに影響されるんだなぁ」

GM「商業リプレイなら、風化しやすい時事ネタは避けるものじゃが、趣味ブログでのリプレイはむしろ意図的にリアルタイムのネタを混ぜこぜして、いろいろつなげることを良しとしておる」

G太郎「すると4630万ガメルが烈火団に振り込まれたりすることもあり得る?」

GM「それはない。さすがにのう。望むなら、勲章を増やすためのギャンブルが【物乞い市場】で開催されているので、その気になれば白銀騎士勲章も増やせるチャンスがあるぞ」

G太郎「堅実な商売人は地道にコツコツ稼ぐものでござる。カジノやギャンブルなどで一攫千金などは邪道でござるよ」

GM「まあ、その気になれば、覗いてみるがいい。なお、今のギャンブルの話は、ムルカグンドリがくれた噂話としておこう。37日めの夜、お主たちはムルカグンドリの誕生日の宴に参加し、コボルドたちの用意した食事を共にしておる」

G太郎「ゴブリン料理は人族の口には合わんが、コボルド料理は美味と聞く。喜んで御相伴に預かるとしよう」

GM「うむ。今回に限り、ここでの食事休憩は食料消費がなくて良いものとする。烈火団とコボルド商人、そしてゴブリン王の親善友好の集いという名目じゃからな」

ホリー「ゴブリン王は気に入らんが、コボルド主催のパーティーなら異を唱えるものでもないな。今夜はデリシャスパーティーを満喫するとしよう」

デル「弱小蛮族のコボルドが蛮族社会で生き延びていられるのは、器用に立ち回る処世術と、芸術的な調理技術の賜物なんだなぁ。上位蛮族も召使い役のコボルドを抱えることがステータスらしいしぃ」

G太郎「食事をしながら、ムルカグンドリにダークドワーフとの折衝結果を報告しよう。連中は驕王の要請に応じて、魔窟コンビニで出張鍛治場を造ることにした。黄金鎧の儀式も、そこで行えばいいとのこと」

 

ムルカグンドリ『おお、さすがは烈火団だな。では、この件の手配は全て任せる。黄金鎧の件、手筈が整ったら知らせるがいい。新たな居城となる魔窟コンビニに向けて、出陣の準備をしておこう』

G太郎「いや、別に戦いに行くわけではございませんから」

ムルカグンドリ『何を言うか。王の移動に際しては、相応の威厳を示すべく配下の軍を引き連れて行くのが武人たる者の習わし。忍び旅など王者の振る舞いではないわ』

G太郎「やれやれ。翠将は忍び旅で、突然ランダムイベントで出現することがあると言うのに。まあ、あまり荒事にはならぬよう、気を使うようにしよう」

 

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魔神ハンター、宅配ミッション完結(SWミストグレイヴ5ー4)

シル・メリルと騎士神ザイアの話

 

GM(ヒノキ)「前回は、宅配仕事でお届け先その1の【騎獣調教所】まで到達したのじゃ」

G太郎(ゲンブ)「その途中で、裏切り者の密偵シル・メリルと遭遇して、対立関係が発生したでござる」

デル(リトル)「次に会ったら、バトルで決着をつけることになりそうだなぁ」

G太郎「レジスタンスの拠点をしつこく探しているでござるからな」

GM「彼女に拠点情報をバラすと、拠点が壊滅してしまうというシナリオ上の仕掛けがあってのう。拠点を滅ぼされたことで、復讐のドラマに展開するという可能性もあったが、当プレイではそういうルートは避けたのじゃ」

ホリー(シロ)「彼女と仲間になるルートはないのですか?」

GM「一時的に協力して、共に翠将親衛隊を目指すルートもあるが、最終的には翠将の寵愛を競うために対立する展開になるのじゃ」

G太郎「蛮族ルートの究極は、内ゲバに突入でござるか」

ホリー「別に、ボクたちは蛮族の世界で成り上がることを志向しているわけじゃないだろう?」

G太郎「人蛮ともに笑顔でいられる中立ルートということでござるな。少しでも多くのミッションを引き受けて、ミストグレイヴを遊び尽くすのが目的で」

GM「もちろん、物語の流れから受注困難なミッションもある。例えば、『驕王の黄金鎧ミッション』はシナリオどおりにプレイするなら、ゴブリン王VSダークドワーフに展開するし、その後、驕王ムルカグンドリは『騎獣調教所を襲撃して、立派なフロストワイバーンを手に入れろ』というミッションを提示することになる」

ホリー「それって、フーララバラお姐さまを敵に回すということではないですか? そんなミッション、断じて拒否します」

GM「じゃろうな。まあ、パーティーにライダー技能の持ち主がいなければ、フーララバラと密接に絡むことがなかったろうから、ゴブリン王のミッションを引き受けるにも抵抗がないやもしれぬ」

G太郎「それにしても、強奪とかライバルの抹殺とか、ムルカグンドリのミッションは力ずく系の仕事が多いでござるな」

GM「キャラは違うが、前作ミストキャッスルにおける暗殺者組織の〈月夜蜂〉に傾向が似ておるのう。そして、鎌倉殿の世界観に一番近いとも言える」

デル「だけど、オラたちは蛮族同士の覇権争いには興味がないぞぉ」

G太郎「そうでござる。力で牛耳るよりも、経済という道を提示したでござるからな」

GM「その辺は、シナリオ上でのムルカグンドリの役割を改変することになった。彼の頭には力ずくで欲しいものを手に入れることしかなかったが、G太郎によって感化されているのが現状と言える」

G太郎「魔窟コンビニ計画で、WinWinを図れるなら、それに越したことはないでござるよ。しかし、レジスタンスの拠点を破壊してしまうようなシル・メリルとは、どう考えてもWinWinは図れないでござる」

GM「相手の目的が、自分にとっては害になるのが明確な場合、WinWinは成立しないということじゃな。その場合は、自分の要求で相手が損をすることに対して、補填するなり、賠償したり、何らかの埋め合わせを提示できれば、まだ交渉の余地は残されるが、そもそも相手の損益に対して無頓着な人間にはWinWinを口にする資格はないとも言えるじゃろう」

G太郎「シル・メリルが有能なスパイであれば、『烈火団に参入して、内部から情報を探る』という手があったのでござろうが、どうしてそうしなかったのであろうか?」

GM「そりゃあ、シナリオに烈火団のことが書かれていないからじゃろう? シル・メリルにとっては、烈火団は想定外の存在。そもそも、ゲーム時間の20日めに設立された新興の組織が、わずか2週間強の間に大経済交流圏とか言って、上層階の商業をまとめ上げるほどの発展を遂げるなんて、普通は考えられん」

ホリー「まあ、一ヶ月以上も探り歩いて、レジスタンスの拠点が見つけられずにいるのだから、シルの調査能力は大したことないんだろうな」

GM「シルは神官戦士であって、情報収集系の技能はあまり取っていないキャラなんじゃろう。機転が利かないというか、真っ直ぐ突き進み過ぎて、価値観の大きな転換があって蛮族街道をひたむきに走るしかなくなったと言うか、思い込んだら後先顧みないと言うか」

デル「だけど、ザイア神官なんだろぉ? 確か、守護騎士の神さまだったはずなのに、闇堕ちするってどういう話なんだぁ?」

GM「うむ。ザイア神は炎武帝グレンダールの弟子でもあり、主神ライフォスに側仕えした第一の騎士。その格言はこうなっておる」

 

・弱き者の盾となれ。秩序を守る剣となれ。

・正しき心に力は宿る。誇りは力を強くする。

・臆病な心に鉄拳を、卑怯な振る舞いに鉄槌を。

 

デル「グレンダール様の信徒じゃなければ、オラが代わりに信仰してもいいくらいだなぁ。特殊神聖魔法も素晴らしいしぃ」

 

●ザイア神の特殊神聖魔法

・レベル2【オース】:弱者を守る誓いを立てることで、そのラウンドの行為判定+2。

・レベル4【カバーリング】:術者が《かばう》などの戦闘特技を一時的に取得する、

・レベル7【フォース・フィールド】:ザイア神官以外の対象1体に対する物理攻撃のダメージを、1ラウンド間、完全に無効化する。

・レベル10【ルーン・シールド】:ザイア神官以外の対象1体に対する魔法攻撃のダメージを、1ラウンド間、完全に無効化する。

・レベル13【アーマー・オブ・ザイア】:自らのHP10点をマナに変換して、ザイア神官以外の対象1体の防護点を1点上昇させる(HP100点消費で最大10点の防護点上昇。18ラウンド有効)。

 

G太郎「なるほど。ザイア神官の特殊神聖魔法は、守るべき仲間がいると非常に心強いが、一人旅だと全く役に立たないでござるな」

ホリー「すると、シル・メリルも元は仲間がいたんだろうな」

GM「ところが、守るべき仲間を守りきれずに失ってしまった。そのことで自らの信仰に懐疑的になり、闇堕ちしたものと考えられる。闇堕ち後は、自らのアイデンティティーが一時的に崩壊し、その後、新たな価値観が再構築され得る。彼女の場合は、守護騎士の真面目で献身的な性格が一転、享楽的かつ独り善がりな性格に切り替わったものの、誰かを守りたいという主君への忠誠心までは失われておらず、その対象が人族から蛮族の王ヤーハッカゼッシュにお仕えするという偏愛めいた形で自分を維持していると言えようか」

G太郎「別に洗脳されたとか、そういうことではないのでござるな」

GM「洗脳などされなくとも、〈バルバロス・ブラッド〉の副作用で、死んでも穢れを溜めて自動的に生き返り、蛮族化が進行しているものと思われる。蛮族の価値観の一例として、弱者への憐憫が消え失せて力への渇望が増幅されるという傾向があるが、シル・メリルもそんな感じじゃろう」

 

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魔神ハンター、宅配業務に励む(SWミストグレイヴ5ー3)

宅配仕事の開始

 

GM(ヒノキ)「36日めの昼、【コボルド窟】で成長の儀を終えた烈火団は、新たなミッション『上層階の宅配仕事』を請け負うこととなった」

G太郎(ゲンブ)「向かう先は2ヶ所。北の【岩棚の城塞】と南の【騎獣調教所】でござるな」

デル(リトル)「距離的に近いのは北なんだけどぉ……」

ホリー(シロ)「ボクとしては、ゴブリン王なんかよりも先にフーララバラお姐さまに会いたい。強くなったイノセントを見せたいんだ」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。

 青いラインは安全ルート)


            死者の道ーミノタウロス

              l   の門→深層
              l     l  階

蛇の酒蔵ー凱旋門岩棚のーゴミ溜め窟ー炎河橋

(梯子) (魔窟) 城塞  l     l

  l   l   l   l    腕試しの
コボルド窟ー無限隠者のー地底湖の畔ー通路→深

      金床  迷路 (人魚宮殿)   

         l   l       階

     大水車ー烈火団煌びやかな 

         本部 大通路

         l   l

   物乞い市場ー 騎獣ー水没通路

    (蜜蜂) 調教所 (梯子)

         l

     肉の穴ー処刑遊戯場

    (解放軍) 

GM「シナリオ上の注意点としては、今回のミッション中は安全に移動できる青色ルートが機能しない。つまり、移動のたびにランダムイベント判定をするということじゃ」

G太郎「ランダムイベントは物語に変化をつけて刺激的にする反面、ストーリー展開を邪魔することにもなって、何度も重なると鬱陶しいでござるからな」

GM「要はバランス配分の問題じゃよ。前作ミストキャッスルでは、ランダムイベントが発生するポイントが決まっていたし、探索済みの区画は1tbで2マス移動ができたから、ランダム発生区画を避けることが可能じゃった。別ブログのフェアリーガーデンでは、ランダムイベントの発生率がエリア間移動の際に2Dで5以下、すなわち30%以下なので比較的少なめ。しかし、本作のミストグレイヴでは1Dで3以上、すなわち60%以上の高確率でイベントが発生する」

デル「1Dで1は事件なし、2はケンタウロス・タクシーの登場で移動をショートカットできるんだったなぁ」

ホリー「そして、ランダムイベントが繰り返す場合は、出目にマイナス1ずつすることで、発生確率が下がって行くんだけど、ストーリー展開を早めたい場合、ランダムイベントそのものが邪魔になる」

GM「ということで、当リプレイでは青色ルートという独自ルールで、ランダムイベントが発生しない区画を設定したのじゃ」

G太郎「青色ルートが広がることで、大経済交流圏の拡大を表現し、ストーリー的にもゲーム的にも楽しめるように意図した改変でござる」

GM「ただし、今回の宅配ミッションでは、青色ルートが安全だというルールを採用するとゲーム自体が味気ないと判断。そこでミッション依頼人コボルド商人オードル・プルはこう言う」

 

オードル・プル『烈火団のおかげで、ここから【物乞い市場】や【肉の穴】に通じる経路が以前よりも安全になり、食料や物資の配送が容易になりました。しかし、最近、また野盗やならず者の類が活発に動くようになり、危険度が高まって来たようにも感じます。そこで配達仕事のかたわら、流通の邪魔をする連中のお掃除をお願いできれば、と。定期的に烈火団が見回っているとなれば、不逞の輩も好き勝手にはできないだろうと思います。是非とも力を貸していただきたい』

 

G太郎「うむ、安全な交易ルートが維持できなければ、魔窟コンビニ計画も実現できないでござるからな。目的地の【騎獣調教所】はまだ大経済交流圏に参加していないので、この機に声を掛けてみるのも悪くはござらん」

ホリー「そうか。フーララバラお姐さまにも、ボクたちの経済活動に協力してもらえばいいのか。そういう発想はなかったや。G太郎、ナイスなアイデアだ」

G太郎「騎獣は戦いのためだけにあるのではない。むしろ荷物の輸送に協力してもらえれば、大いに助かるというもの。そういうわけで、フーララバラ女史との営業交渉の任はホリー嬢ちゃんに頼みたい」

ホリー「ああ。フーララバラお姐さまと同盟を結ぶんだな。喜んで引き受けよう」

 

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