黒炎加工と新技術の話
GM(ヒノキ)「時は41日めの朝、配達仕事の目的地である【黒炎の工房】に到達した烈火団は、ダークドワーフの職人の長ツルクフに荷物の鉱石を渡し、彼の持つ〈破剣の星槌〉を譲り受けるには、バルカン族の持つという〈黒魔熔鉄鉱〉30個を入手せよというクエストを引き受けた」
G太郎(ゲンブ)「考えてみれば、アイテム30個を集めるのは大変でござるなあ」
GM「ラスボスの居城【瑠璃宮】に向かったユリア・ミルドリスを連れ帰る仕事と、防空施設の謎を解明した後でエネルギーを止める仕事と比べると、危険度は一番低いと言えよう」
ホリー(シロ)「確かに、ラスボスの居城に乗り込むのは大変そうだし、防空施設を無力化することは宣戦布告と変わらない。それに比べると、アイテム集めは手間暇こそ掛かるかもしれないけど、誰かを敵に回す仕事ではなさそうだ」
デル(リトル)「どっちにしても、任務を達成したら、いつでも脱出できる態勢を整えておくのも大事だよなぁ。〈破剣の星槌〉は入手後に持ち帰らないといけないしぃ、ユリアさんだって連れ帰らないといけないしぃ、防空施設はいきなり無力化するんじゃなくて、無力化するための情報を持ち帰るのが仕事だったはずさぁ」
G太郎「脱出だけなら、地上のミストキャッスルから出るのが一番簡単で、その次に人魚のポイントを貯めて海から出るのが分かりやすいと考えるが、とにかく、密偵としての仕事を達成するかたわら、脱出ルートの確立も意識しておくでござる」
GM「以上の相談は、ツルクフやコボルドの前で話して良いのか?」
G太郎「いやいや。もちろん、プレイ前のプレイヤー同士の方針確認であって、キャラ会話ではござらん。密偵仕事や街の脱出については、部外者には伝えないということで」
GM「では、今の話をツルクフは聞いていない。代わりに、前回伝えていなかった黒炎加工のルールについて話そう。〈黒魔熔鉄鉱〉を消費することで、武具に以下の追加効果を与えることができる」
●1個消費
1.黒き炎:武器を炎属性にして、追加ダメージ+1。
2.破砕する炎:武器に構造物破壊+6の効果を与える。
●2個消費
3.徹甲の火花:武器がクリティカルのたびにダメージ+2ずつ加算。
●3個消費
4.復讐の炎:鎧や盾に付与すると、近接攻撃を受けた際に、相手に炎属性のダメージを1点与える。
5.守りの黒炎:鎧や盾に付与すると、受ける炎ダメージを2点減少する。さらに炎の攻撃に対する抵抗判定に+2ボーナス。
●5個消費
6.揺らぐ陽炎:鎧に付与すると、回避判定に+1ボーナス。
G太郎「いろいろと強くなるのはいいが、〈破剣の星槌〉のために30個を払わねばならぬのに、さらに消費する鉱石の余裕があるでござろうか?」
GM「ここでは、こういう武具の強化もできると紹介したまでじゃ。基本ルールにはない、シナリオや追加サプリ独自の強化方法じゃな。なお、2.5ではルールブックにあるアビス加工の他、最近、黄金呪刻術なる武具強化の手段が追加されて、黄金パワーの武具を作れるようになった」
G太郎「それはアルフレイム大陸の話であって、ミストグレイヴでは無理でござろう」
GM「いいや。黄金と言えば、煌びやか卿ということで、本リプレイでは特別に煌びやか卿が別大陸の黄金呪刻術を持ち込んだという設定にしても良い。レーゼルドーン出身の人族ソレイユがアルフレイム大陸に登場できるなら、アルフレイム出自の秘伝技術がレーゼルドーン大陸に伝えられても良かろう。何ならワジマが、グレンダール神とガメル神の天啓を受けて新たな技に目覚めたとか、やりようはいくらでもある」
G太郎「では、黄金呪刻術の導入をしていただけると?」
GM「とりあえず、改めて追加ルールを読んで、使い勝手を検討した後でのう」
工房を出て
G太郎「では、工房での任務はこれで終わったので、次に妖精たちのいるという【地下庭園】へ向かうでござる」
ホリー「北へ行けば、【暗殺斡旋所】というおっかなそうな場所だから、東の【蒸気の谷】に戻って、それから2マス進むということだったな」
G太郎「暗殺という裏稼業に興味がなくはないが、今は配達仕事の途中であるから、目に見える危険は避けたいものとする」
デル「だったら、【暗殺斡旋所】は別の機会にして、まずは【蒸気の谷】だぁ。ランダムイベントは……2」
GM「漆黒の馬車が走って来て、フードを被った謎の御者が『お客さん、死神馬車です。無料で深層階のどこにでも送って差し上げますよ。ただし、お客さんが行ったことのある場所のみですがね』と声をかけて来る」
ホリー「上層階ではケンタウロスタクシー。深層階では死神馬車なんだな」
GM「死神馬車は無料じゃが、利用した日の生死判定に必ず失敗するというリスクがある」
G太郎「HP0にならなければいいだけの話でござるが、今回は未開拓の場所に向かうので、死神馬車は使えん。また、別の機会に世話になろうと思う」
GM「では、41日めの昼は【蒸気の谷】を通り過ぎ、次は北へ行くのじゃな。新たに開示されるのは(コロコロ)【不死者の城】じゃ」
●ミストグレイヴ深層階の地図
(青字は拠点および宿泊可能地点。
緑字は新規に記入)
瑠璃宮ー?ー地下庭園
l l l
?ー暗殺ー不死者ー流血回廊ー月の図書館
斡旋所 の城 l l
l l l l
黒炎の工房ー蒸気の谷ー赤瀑布ー巨大ー銀灯の通路
l l 格納庫 l
上層階 ←の門 ピラミッド 神殿 スフィア
l l
?ーーー?
l
愚か者のー ?
上層階 ←扉
G太郎「何と。前回、ここでのランダムイベントで、ヴァンパイアと遭遇して慌てて逃げ出したでござるが、まさか、こういうことでござったか」
GM「ここに【不死者の城】が配置されるのは、たまたま偶然のダイス目じゃったが、結果的に前回のイベントが良き伏線となったようじゃな。ともあれ、ここに至る前のランダムイベントを処理せねばの」
ホリー「出目2は、また死神馬車だな」
デル「【暗殺斡旋所】の隣が【不死者の城】で、その隣がまた幽霊が出没する【流血回廊】だなんて、この辺りは死の臭いが渦巻きすぎるんだなぁ」
不死者の城
GM「それでは41日めの夕刻、お主たちは高く聳え立つ断崖に挟まれた道を進み、やがてドーム状の空洞に出た。そこには逆三角形の土台の上に造られた城があり、天井へとつながる無数の鎖によって、中空に吊るされている。城の周囲には、蒼白い光がいくつも浮遊していて、そのうちの1つが近づいて来た」
G太郎「人魂か何かでござるか?」
GM「正体を知りたくば、魔物知識判定をせよ」
G太郎「18」
GM「レベル6アンデッドのランタンヘッドじゃな」
ホリー「ボクを【ファイヤーボール】でHP0に追い込んだカボチャ頭か」
GM「それはレベル7のジャックオーランタンじゃ。わらわも混同しておったが、ランタンヘッドは人間の生首が青い燐光に包まれて浮遊しているモンスター。かみつき攻撃の他、不死神メティシエの神聖魔法を使う」
デル「メティシエの神聖魔法だとぉ? どんな魔法があるんだぁ?」
GM「レベル2では自己回復できる【セルフ・リジェネレイション】、レベル4では相手のHPを吸収する【スティール・ライフ】が使える。レベル7は【サモン・アンデッド】の召喚術が使えるが、ランタンヘッドはレベル6なので使えない」
G太郎「とにかく、襲って来るなら迎え撃つのみでござる。先制判定は……」
GM「その前に喋らせよ。そのランタンヘッドは、長い黒髪の若い美女だったもので、交易共通語で警告する。『ここは不死神メティシエの聖域にして、月なき夜の公子マゴメダリ・カレリン様の領土よ。悪いことは言わないから、さっさと立ち去りなさい。と言っても、頭の悪い蛮族には交易共通語が分からないのでしょうけどね。ククク、警告はしたわ。さあ、蛮族には死んでもらわないと』 そう言って、嘲笑しながら襲い掛かろうとするが……(チラッ)」
G太郎「アリナ様が意味深なアイサインを出しておられる……ってことは、問答無用のバトルではないのでござるな。では、用心しつつも、言葉を返そう。『蛮族には死ねと言ったでござるな。しかし、私はルーンフォーク、名誉蛮族ではあるが蛮族ではない。交易共通語も話せるので、ここは穏便に済ませたい。まずは挨拶から差し上げよう。上層階から来た商人、烈火団のマッスルG太郎と申す者。貴殿はアンデッドにしては、理性を保っているようでござるが、警告には応じよう。ただし、少し会話を交わしたい』と、不適な笑みを浮かべる」
デル「交易共通語はオラも分かるんだなぁ」
ホリー「ボクもだ。しかし、アンデッドと会話なんて正気か、G太郎?」
G太郎「【流血回廊】で出会ったゴースト、エーリカ・ベレの例もござる。全てのアンデッドが悪とは限らん」
デル「それはそうかもしれねえが、アンデッドは基本的に敵だろぉ?」
G太郎「人族社会ではな。しかし、コンジャラー技能ではゴーレム同様にアンデッドを使役することもできるし、野良アンデッドを除けば、アンデッドの善悪は造り手次第。そして稀ながら、生前の意思を保った善意のアンデッドもいなくはない」
デル「そうは言ってもなぁ。真っ当なプリーストは、アンデッドを不浄な存在として、討滅するのが正義と考えるものさぁ」
ホリー「う〜ん、ボクもコンジャラーだから、アンデッドに対しては分かる面もあるんだな。とりあえず、そのランタンヘッドが生前は美人のお姉さんだってことなら、話を聞く価値はあると思うんだ。魅力的な女性は無視できないし」
デル「女性だったら、アンデッドでもいいのかよぉ!?」
G太郎「まあ、相手が理性的なら情報収集ぐらいはできよう。ところで、ランタン嬢ちゃん」
GM「『ゲール・ハイネメルだ』と彼女は名乗る。『吸血鬼にしてメティシエ神官長のマゴメダリ・カレリン様に従いし者。かつては人族であったが、〈ワルプルギスの鐘〉という祭器の力で、このような呪われし姿に変えられ、城の警護を命じられている』と語り始める」
G太郎「ならば、城には関わるつもりはない、と応じよう。我らの目指すは、この北にある【地下庭園】ゆえ、ここは単に通り過ぎるのみ。速やかに去らせてもらいたい」
デル「ところで、かつては人族って言ったが、ここに人族って珍しいだろぉ? どういう経緯でこんなところにきたんだぁ?」
GM「むっ、それは……ええと、つかぬことを聞くが、お主たちは〈密偵の指輪〉を装着しておるか?」
デル「〈密偵の指輪〉だとぉ? いいや、右手には〈怪力の腕輪〉、左手には〈疾風の腕輪〉を付けていて、〈密偵の指輪〉は背負い袋の中だぁ」
ホリー「ボクも装備欄から外しているなあ。その他欄が一つ余っているから、今から付けてもいいけど、急に慌てて付けるのもおかしいと思うし」
GM「うむ、ぶっちゃけ、お主たちが地上の密偵だと分かれば、ゲールも自分の正体を明らかにして、さらなる情報をくれるのじゃが、現時点でそうする理由が見出せん」
G太郎「アム嬢は、指輪を身に付けていないのでござるか?」
GM「おっと、そう言えばアムが同行していたな。よし、それならゲールはアムの指輪に気づいたとしよう。『ほう、そうか。そういうことか。ご同業だったということだな』と突然、1人で納得して語り始める」
ゲール『わたしはゲール・ハイルメル。かつては、ルキスラ帝国の闇の鷹に所属していた密偵さ。蛮族の地下都市の秘密を探るべく派遣されたんだけど、このザマだ。
『〈ワルプルギスの鐘〉の呪いで、魂を縛りつけられ、ランタンヘッドに変えられた。城の中に入って、解放の鐘の力を発動すれば、呪縛が解けて、魂が自由になれるんだけど、それは叶わぬ夢と言えような。
『それでも、もしも……もしも、お前たちが親切心でこのミッションを引き受けてくれると言うのなら、城の入り方や内部情報を教えてもいい。もちろん、我々ランタンヘッドとなった者は、マゴメダリ様と従僕のランタン長、エーシャンテ様の命令には逆らえないので、上手くやらなければ敵対せざるを得ないのだが、この状態から解放されることが我が望み』
G太郎「しかし、今の我らの力量ではレベル11のレッサーヴァンパイアと対決するのは困難でござる。悪いが、その仕事、今すぐ引き受けるわけにはいかぬ」
GM「そうじゃな。ゲールは報酬も払える立場ではないし、このミッションを果たすメリットは、前もって見えないのも事実じゃ。実際のところは、ヴァンパイアの城の書庫で読める本に記された情報がメリットと言えなくもないが、今すぐどうこうってことでもないからのう。今回はまあ、かつての密偵ゲール・ハイルネルと知り合いになったということでイベント終了じゃ」
デル「ルキスラの闇夜の鷹と言えば、オラたちの雇い主でもあるからなぁ。何とか助けてやりたいしぃ」
妖精たちの庭園
GM「さて、41日めの夜。北へ向かう前のランダムイベントじゃ」
G太郎「出目5。イベント番号は31番でござるな」
GM「ならば、密偵との遭遇じゃ。2Dを振れ。ただし、4〜6はアムになるので、振り直しじゃ」
G太郎「7でござる」
G太郎「おお、イゴール殿。このような深層階で会うとは奇遇でござるな。お主の知りたい『ユリア・ミルドリスは【瑠璃宮】に』『ノイア・カーナは【物乞い市場】に』それぞれいるようでござる。ノイア・カーナについては、ぼそぼそと小声で情報を伝えるとしよう。詳しい話はこちらの記事を参照」
イゴール『おお、まさか、そういうことになっていたとは。頼む、そのソニア・ゾラと対面させてくれないか?』
G太郎「それは構わぬが、今は別の仕事の最中ゆえ、先に【コボルド窟】で待っていてくれぬでござるか? 後から荷車を引っ張って帰るので、そこで合流して【物乞い市場】へ出向くとしよう」
イゴール『分かった。それと他の密偵に用事があるなら、【ル=ロウド神殿】で風足のミブルというコボルドに頼めば、呼んで来てくれる。さらに、お前たちが探していた〈乳白色のソーダ水〉だが、やはり【王女の鍾乳洞】にあると分かった。場所は……【瑠璃宮】の南と聞く。だが、封印された王女の魅了の瞳には気を付けよ』
ホリー「おお、有能な密偵じゃないか。これでドラゴンの秘薬ミッションも達成できそうだ」
デル「ついでに、【瑠璃宮】の東の区画も開示してしまいたいよなぁ」
G太郎「うむ、ここまで来たら、【瑠璃宮】の周辺も踏破しておくのがいいと見た。着いて来てくれているコボルドには悪いが、遠回りをするか」
イゴール『問題なければ、自分がコボルドを連れ帰ってやろうか? どうせ【コボルド窟】で帰りを待つことになるのだろうし。その代わり、烈火団に参加させてもらえると助かる』
G太郎「イゴール殿、それは本当でござるか?」
イゴール『ああ、独りでコソコソ裏で嗅ぎ回っているよりも、お前たちみたいに蛮族社会で名を上げて、組織で立ち回る方が大きな仕事ができると見たんだ。この機に雇ってくれよ。報酬は〈白銀騎士勲章〉1つってことで』
G太郎「イゴール関連のイベントも、それで終了ということでござるか」
GM「うむ。イベント終了後のNPC密偵がどうなるかは、シナリオには書いていないが、ここまでのストーリーの流れを考えると、イゴールは烈火団の協力者として情報を探ってくれたり、裏方仕事の手伝いをしてくれるのが妥当だと判断した。まあ、GMが与えたい情報を提示するにも便利なキャラじゃからな」
G太郎「学問的な情報はヴァラルトが、足で調べる現場仕事的な情報はイゴールが詳しいってことでござるな」
こうして、シロイヌ宅配の荷車はイゴールが上層階に連れ帰ることとなった。
フットワークが軽くなった烈火団の面々は、北の【地下庭園】に到着する。
GM「黄昏に似た黄金色の光が、緑の木々が生い茂る空洞を包んでいる。砂利の敷き詰められた小道が木々の足元をかすめるようにして伸び、その左右に設けられた花壇には色とりどりの花々が咲いていた。ところどころに建てられた白い石の柱の上で、大きなマギスフィアが茜色に輝いている」
G太郎「ここがフェアリーガーデン、伝説の妖精郷でござるな」
GM「それは別シナリオの妄想リプレイじゃ。まあ、小道を歩いていると、ふいに木々の幹の中から2体のドライアドが現れるのじゃが。ええと、モデルはもちろん、コナッちゃんとアッキーじゃな」
G太郎「双子の花粉症ガール……とは言え、ルーンフォークには妖精を見ることができぬ。〈妖精のメガネ〉は手に入らないでござるか?」
GM「ミストグレイヴには、妖精郷由来のアイテムはない。G太郎は妖精とのコミュニケーション禁止じゃ」
ホリー「相手が翔花似のドライアドなら、ニコニコ笑顔で握手を交わそうとします」
ドライアド『出て行きなさい、汚らわしい蛮族! 出て行かないなら花粉症バスターを喰らってもらうんだから!』
GM「と、ドライアドは妖精語で訴える」
ホリー「妖精語? ちっとも分からない。交易共通語でプリーズ」
GM「言葉は分からないものの、ドライアドはバルカン姿のホリーを憎々しげに睨んでおるのう。と言うのも、バルカンは種族的に妖精使いフェアリーテイマーとの親和性が高いのじゃが、扱いが結構強制的かつ破壊的なことが多く、妖精を使い捨てにする傾向が強い。妖精自体、穢れを忌避する傾向があって、しかもバルカンの基本の穢れは4点。あと1点でアンデッド化というぐらい蛮族種族でもトップクラスに穢れておる」
ホリー「ボクは1点しか穢れていない」
GM「しかし、見かけはバルカンじゃからな」
デル「ドレイクはどうなんだぁ?」
GM「生来の魔剣を持って、竜化できるドレイクは4点。魔剣を持たない(失った)弱体化のブロークン種で3点じゃのう」
デル「どっちにしても、ここの妖精たちは蛮族が嫌いなんだなぁ。言葉も通じないんだったら、心だけでも伝えようと思って、〈妖精の笛〉でも奏でるさぁ。バード技能は1だけど、下手でも心を込めたメロディーで、オラたちが悪い蛮族じゃないことを分かってもらいたいしぃ」
GM「デルが〈妖精の笛〉を奏でると、敵意に満ちたドライアドたちの視線が穏やかなものに変わる。彼女たちは言葉が通じないことを悟ると、通訳として木霊の妖精パックを召喚して、『どうして蛮族には鳴らせないはずの笛を鳴らせるのですか?』と質問してくる」
デル「それはオラたちが蛮族に化けた人族だからさぁ、と正体を……明かしていいよねぇ、師匠」
G太郎「うむ。ご主人に任せるでござる。私は妖精がどこに何体いるかも分からぬでござるからな」
デル「交渉役を任されちゃったけどぉ、とりあえず、オラたちは〈セランシェの灯火〉ってアイテムを探しているんだぁ。ここの妖精さんが持っているって聞いてきたんだけどぉ」
GM「『〈セランシェの灯火〉は確かにここにあったんだけど、この前やって来た悪いバルカンに奪われちゃったの』とドライアドは、ホリーに険悪な目を向ける」
ホリー「ボク、悪いバルカンじゃないよ(涙目)」
GM「とにかく、ドライアドはデルを信頼してくれたので、ミッション『〈セランシェの灯火〉を取り戻せ』を依頼したいのじゃが、このミッションは推奨レベルが8以上なので、レベルを上げて出直して来い、とのことじゃ」
G太郎「今は合計レベルが21だから、3人の平均レベルが7。あと2レベル上げれば、四捨五入して平均8になるでござるから、次にここに来たときに引き受けるとしよう」
GM「それでは、今回はここまでじゃ。なお、お主たちは『妖精たちの信頼』を得たので、★1つを進呈しよう。また、この区画では以降、休息をとることができるものとする。食事は出ぬがの」
G太郎「ちょうど夜なので1tbの休息をとるでござる」
GM「では、休息表を2Dで振ってもらおうか。大きい出目ほどいい」
G太郎「12」
GM「完璧じゃ。温泉妖精ヴァンニクの湯に入って、たっぷり休息をとれた。妖精女王ズよりも先に温泉イベントができて、コンパーニュの主人としては満足じゃよ」
●ここまでの冒険成果
日数経過:41日めの深夜(地下庭園)
経験点:人魚宮殿に宝石6個を納めた★2個
翡翠のピラミッドの内部に入った★1個
人魚奴隷を助けた★1個
アムを【巨大格納庫】に連れて行った★1個
アムを【月の図書館】に連れて行った★1個
アムを【黒炎の工房】に連れて行った★1個
妖精たちの信頼を得た★1個
(合計★8個)
魔物撃退分290点
ピンゾロ分(G太郎1回)
収支結果:タクシー代400G分消費、食料2日分消費
戦利品3475G分、黒鉄剣士勲章4個
ミッション:深層階への荷物配達
ドラゴンの秘薬の材料集め
(現在19人)
【月の図書館】の書物を読む方法を探る
地下世界から誰かを外に脱出させる
魔窟50階を踏破(店舗経営の許可)
驕王ポイント31点を目指す(現在22点)
人魚奴隷の救出
虹色の宝石の確保
(現在水妃ポイント6点)
転送装置のマスターキーを入手する
〈黒魔熔鉄鉱〉30個を集める
情報
・煌びやか卿アー・ヌルチェと商業同盟を樹立。
・防空施設の魔力供給源【翡翠のピラミッド】の装置を操作するには、〈銀水晶のマギスフィア〉が必要。
・〈破剣の星槌〉は深層階の【黒炎の工房】で〈黒魔熔鉄鉱〉30個と交換。
・〈黒魔熔鉄鉱〉は、深層階の南東部にある【溶岩湖の宮殿】で入手できる。
・【地底湖の畔】のマーマンは、水妃ポイント残り20点で地上への抜け道を教えてくれる。
・【コボルド窟】のオードル・プルは地上に伝手がある。
・【戦神の凱旋門】の魔窟総監ギルギダッシュと知り合い、魔窟ミッションを攻略中。
・四祖の1人シェラシースは魔剣である。
・地下水路から地上への脱出には、〈銀水晶のサークレット〉が必要。北東の隠し扉を開けられる。
・漆黒のマギスフィアは、深層階の黒い球体に入る鍵。別に合言葉が必要。
・竜のエサユハと知り合い、竜姫ナーデージュ救出の活動を行う。
・【歯車の迷宮】には地下水路の明かりの仕掛けあり。
・【王女の鍾乳洞】では魅了の瞳に注意。
・ユリア・ミルドリスは深層階の【瑠璃宮】に向かった。
・翠将の親衛隊になるには〈黄金近衛勲章〉を入手して、試練を受けねばならない。
・暗闇を見通す〈セランシェの灯火〉は妖精たちの【地下庭園】に。現在バルカンに奪われたとのこと(ミッションの予定)
・〈乳白色のソーダ水〉は【王女の鍾乳洞】にある。
・【不死者の城】のランタンヘッドは、〈ワルプルギスの鐘〉に呪われている。ゲール・ハイネメルから解放ミッションが受けられる。
密偵の知り合い
・アム・ヤーセン(ドワーフ娘→ラミア)
キーワード「月の図書館の書物閲覧」「漆黒のスフィア」
キーワード「白銀勲章」
・ニコ・シュナウヘア(ナイトメア→オーガ)
キーワード「防空施設」「シェラシース」「ヤーハッカゼッシュ」「地底に眠るもの」
・オスカル・バロー(シャドウ→バジリスク)
キーワード「白銀以上の勲章コレクター」「転送装置のマスターキーを持つ」
・シル・メリル(人間女→バルカン)
キーワード「レジスタンスを探す敵」
冒険達成度:合計21%
(当記事 完)