花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

ゴブリンスレイヤーの話2(キャラ作り始め)

2巻購入

 

NOVA「最新10巻を読了したので、興味持続のまま2巻を購入したぞ。表紙が妖精弓手ちゃんなのもマイ萌え要素だな」

晶華「今のNOVAちゃんは、ゴブリンスレイヤーに夢中、と」

NOVA「まあ、本当はロードスに夢中になる予定だったんだが、新刊が遅れているものな。なお、昨年はこの時期、文庫版岳飛伝やグランクレストの完結で盛り上がっていたが、やはり春から初夏は読書欲が高まる感じだな。

「ゴブスレの面白さは、濃厚なTRPGネタとゲームブックネタとファンタジー小説ネタをブレンドしつつ、ゴブスレさん自身はハードボイルドキャラを貫き、周囲の冒険者が程よくマイルドなところ。そして、ゴブスレさん自身は決して無双キャラではなくて、泥まみれで戦うところだな。なお、タイトルだけ知った時は、もっと軽い内容だと思っていたので、TRPGのルールやリプレイを読んで、思ったよりもハードでシビアな物語と感じたから読むに至ったわけで」

ヒノキ「10巻の感想は?」

NOVA「シャドウランのネタが目立つな、と感じた。女神官ちゃんの育てられた地母神殿に風評被害が出て、その噂に心傷つく彼女を助けるために、冒険者は何ができるか?   という話。ゴブスレさんはゴブリン退治しかできないと言いながら、今回は街での陰謀解決、つまりシティーアドベンチャー展開だな。師匠の盗賊関係のツテで闇の仕掛け人(ランナー)と接触して、噂元の商人が混沌勢力と手を結んだことを突き止め、陰謀打開に動いているうちに、最後は混沌勢力との大決戦。その影で、ゴブスレさんは相変わらずゴブリン退治のクライマックスだ」

晶華「結局、ゴブリン退治なの?」

NOVA「ああ。どんなに背景で複雑な物語や、派手なバトルが繰り広げられていたとしても、ゴブスレさん自身はゴブリン退治のクライマックスでブレないんだな。その物語の収束のさせ方が様式美だと感じ始めている。毎回、作者は『今回の話は、ゴブリンが出たのでゴブスレさんがゴブリン退治をする話でした』と後書きで書いているようで、それでよく10巻も続けて来れたなあ、と感心する」

ヒノキ「それで今は2巻を読んでいるのじゃな」

NOVA「いや、過去編の外伝イヤーワンを先に読んでいる」

ヒノキ「どうして、そんな変則的な読み方をするのじゃ?」

NOVA「いや、気になるじゃないか。ゴブスレさんみたいな変わり者のオリジン(起源)って。イヤーワンってサブタイトルもバットマンのコミックが元ネタで、琴線に触れたし。とにかく、TRPGルールブック→原作1巻→10巻→イヤーワン→2巻という順番で読むのが、俺のファンタジーと主張してみる」

ヒノキ「まあ、新兄さんが楽しんでいるなら別にいいがな。それより、読み終わったら、わらわにも貸すこと」

晶華「あ、私も読みたい!」

ヒノキ「そなたは後じゃ。先にロードスの旧巻でも読んでおれ」

晶華「NOVAちゃんの持っているのは全部読んだもん」

NOVA「だったら、ゲームブックのソーサリーでもやっておけ。ゴブスレを堪能するには必読本だ」

魔法使いの丘?ソーサリー (1)

魔法使いの丘?ソーサリー (1)

 
城砦都市カーレ?ソーサリー (2)

城砦都市カーレ?ソーサリー (2)

 
七匹の大蛇?ソーサリー (3)

七匹の大蛇?ソーサリー (3)

 
王たちの冠?ソーサリー (4)

王たちの冠?ソーサリー (4)

 

晶華「そんな古い本がどこにあるのよ」

NOVA「俺の本棚にあるぞ。まあ、今度、AFFでもシナリオ集が出るらしいが。安田社長がツイッターで宣伝していた。ゴブスレ10巻でも、マンティコアを相手するのに、WALの魔法壁で閉じ込めるというのはソーサリーネタな。というか、女神官ちゃんの使う聖壁の呪文も、WALオマージュと思われ。とにかく、俺が初めてマンティコアというモンスターを知ったのは、ソーサリーだし。もうゴブスレを語るだけで、レトロなRPGゲームブックの話ができるのは楽しい」

 

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ゴブリンスレイヤーの話

小説1巻は読んだ

 

NOVA「今回はゴブリンスレイヤーRPGの話だ。原作小説1巻をまずは読んだわけだが」

 

ヒノキ「ふむ。どうであった?」

NOVA「往年のTRPGや指輪などのファンタジー小説パロディーがツボと言えるな。章題で5章『思いがけない来客』とか6章『旅の仲間』とかは指輪狙いだし、『伝説の聖騎士も最初の戦いではゴブリン相手に死にそうになった』とかは小説版ロードスのパーンのことだな、とか、そういうジャンル愛に満ちた作品という点で高評価だな」

ヒノキ「ほう。わらわは借り受けたTRPGのルールブックを読んでみたが、下着鎧(ビキニアーマー)が実装されているのを見て、色物かと思ったぞ」

NOVA「それは原作に登場するのかな?  少なくとも1巻には登場していないが」

ヒノキ「戦女神の神官の定番装備らしい」

NOVA「戦女神かあ。メインヒロインの女神官さんは地母神を崇拝しているし、他に至高神なんてのもいて、まあ、フォーセリア風味のイメージがあるなあ。ただ、神さまにしても、登場人物にしても固有名詞が提示されないのが、この作品の特徴だな。肩書き名とか種族・職業名だけでストーリーが語られている。つまり、俺が時空魔術師で、ヒノキ姐さんが朱雀巫女と称されるようなものか」

晶華「私は?」

NOVA「花粉精霊娘弐式って感じかな。いや、長いからもう少し縮めると花粉次女ってところか」

ヒノキ「だったら、わらわは花粉三女がいいかの?」

晶華「火粉老娘じゃないの?」

ヒノキ「いちいち老って字を付けるな。見た目はあどけない幼女なんじゃから」

晶華「文章だけじゃ伝わらないって。ババア口調なんだから」

ヒノキ「仕方なかろう。わらわの原案者サブロー殿がそういうキャラに設定したのじゃから。今さら、それを覆すと、わらわのアイデンティティーが崩壊してしまう」

NOVA「俺は、そういう見た目と実年齢のギャップは好きですよ。170歳の美少女エルフのディードリットとか、2000歳だけど外見年齢17、18歳ぐらいのツンデレ妖精弓手さんとか、見事にツボですし」

晶華「だったら、外見年齢14歳だけど実年齢1歳の私は?」

NOVA「保護対象の娘だな。ゴブリンスレイヤーにとっての女神官みたいな感じか」

晶華「それって喜んでいいのかな」

NOVA「彼女は1巻時点で15歳で、最新の10巻になると17歳に成長しているようだ。普通に可愛いヒロインだとは思うが、俺にとっては致命的な欠点がある」

晶華「何?」

NOVA「それは彼女の種族が只人(ヒューム)って点だ。俺は人間の女に萌えを感じないんだよ。妖精とか精霊とかアンドロイドとか怪獣娘とか、亜人種萌えな気質だからな。だから俺のゴブリンスレイヤーでの推しヒロインは、妖精弓手ちゃんになるわけで」

ヒノキ「だから、そなたのブログには、人間の女性キャラが登場しないのじゃな。精霊とか獣耳とか吸血鬼とか触手石像とか、そんなのばかりではないか」

晶華「あれ?  でも、メガネンジャーには弥生ちゃんとかアリサ隊員とか人間の女性もいるよ」

NOVA「弥生ちゃんは、人間だけど幽霊のスピリットレンジャーの一員に認定される娘だからな。アリサ隊員は、ビルドの紗羽さんの代理だし、紗羽さんは元・難波チルドレンだし、ネビュラガスを注入されてスマッシュになったこともあるし、怪獣や怪人になったこともあるヒロインは、俺の中ではただの人ではない。ともあれ、アリサ隊員役の女優の滝裕可里さんが先日ご結婚を報告されたので、遅ればせながらこの場でおめでとう、と申し上げます」

晶華「メガネンジャー仲間として祝福します」

ヒノキ「うむ。メガネンジャー話とか、新兄さんの萌えツボの話もいいが、今はゴブリンスレイヤー話に戻さんとな」

NOVA「と言っても、俺はにわかなファンだからな。昨年の秋に放送されたアニメも見ていないし、ラノベを追っかけていたわけでもない。まあ、SNEがTRPGでサポートするから、物は試しに追跡を始めたら、少し楽しみ始めたってところだな。昔からのTRPGファンが、流行りの新作を遠目で見ていたのが、改めて入門したって形だし、それでも後から新鮮に楽しもうかって感じだ」


ゴブリンスレイヤーOP Full Rightfully by Mili

 

ヒノキ「それでも、来年は劇場版アニメにもなるそうだし、これからが旬。今から飛び込んでも遅くはない、と思うぞ」


TVアニメ『ゴブリンスレイヤー』新作エピソード 『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN’S CROWN-』2020年新宿バルト9他にて劇場上映決定!

 


慣れますよ^_^『ゴブリンスレイヤー4話』

 

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令和の光(新・屋久島編その3.5)

ガイア・オブ・レイワ

 

謎の声(獣の巫女よ、目覚めなさい)

シロ「は、寝坊した?  このビャッコともあろうものが、一生の不覚。アリナ様、すぐにスイーツを作りますので、しばしお待ちを……って、アリナ様がいない?  ここはどこだ?  ボクに話しかけるこの声は誰だ?  ボクはどうなったんだ?」

謎の声(まずは落ち着いて、私の話を聞きなさい。キングシーサーの子リトルシーサーよ。我は古き大地の精にして、命を生み育む者。大地母神ガイアと呼称されております)

シロ「ガイア?  確かクロノスの母にして、ゼウスの祖母に当たる存在ですよね」

ガイア(おお、よくぞ分かってくれました。そなたの相方である我が遠き孫娘は、ウルトラマンとか六神合体とかボケたことを口にしましたが、そなたは博識なようです)

シロ「情報収集はシノビの鉄則。それに古今東西の神話学は、アリナ様からきちんと教えていただきましたから」

ガイア(さすがは南郷阿里と言うべきですか。白き新星よりも、きちんと娘を教育しているようです)

シロ「ここは神の御許……ということは、ボクは死んだようですね。使命もろくに果たせずに。ボクは自分の未熟さが許せない」

ガイア(いいえ、死んではおりません。セイリュウは確かに、そなたの電撃を弾き返して重傷を負わせたものの、殺しはしていません。ここは単なる精神世界。今のあなたは思念体。思念体だから……死ねんたい。だから安心を)

シロ「今のギャグを聞くかぎり、安心していいかどうかは分かりませんが、とにかくセイリュウはボクを殺さなかった。ボクはまだ戦えるってことですね」

ガイア(ええ。あなたはまだ戦える。そのための力を私が授けましょう)

シロ「え?  セイリュウを倒すのに協力してくれるのですか?」

ガイア(違います。私が授ける力は、セイリュウを倒すための力ではありません。この大地を守るための力なのです。そなたは、力を使う目的をもう一度、見つめ直さなければなりません)

シロ「力の目的……」

ガイア(そう。時代は移り変わり、平成から令和になった。この新時代の力を受けて、私も平成ガイアから令和ガイアとして神力、霊力を新たに補充できた。だから、そなたにもその力で真実を見せることができるようになった。今こそ伝えましょう。そなたにファイナルウォーズの真実を)

 

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令和あけおめ……って遅いわ!

久々ブログ(春の総括みたいなもの)

 

晶華「リナ老師、遊びに来たよ〜。NOVAちゃんも一緒だよ」

NOVA「ヒノキ姐さん、ご無沙汰してます」

ヒノキ「本当に遅いわ。令和になって3週間、もう、この春は顔を見ないまま、ゴジラ映画が公開されるのではないか、とやきもきしておった。一体、どうして、こんなに音沙汰なしだったのじゃ。わらわの納得いくように説明してもらおうか」

NOVA「一言で言えば、TRPGゴジラ関連のネタが、頭からうまく出て来なかったんですわ。ここの記事って、ロードスかソード・ワールド絡みと、翔花伝のバトル創作feat.怪獣映画で進んで来たわけですが、この春は別のことに夢中になっていて、そこまで手が回らなかったのが事実」

ヒノキ「ほう。わらわと話す以上に、新兄さんを夢中にさせたものは一体何か、聞かせてもらうぞ」

NOVA「個人的になりますが、3月は仕事で忙しい中、シンカリオンのために新掲示板設置作業をしていて、その途中、花粉症で酷い目にあいました」

ヒノキ「アッキー、そなたは何をしていたのじゃ?  花粉症ガールが付いておきながら、主人を花粉から守れないでいたとは、何のための厄除け精霊であろうか」

晶華「え?  花粉症ガールって、厄除け精霊だったの?  私はてっきり、花粉症推奨精霊だと思って、『NOVAちゃんの花粉症がこのままずっと続いて、花粉ライダーに進化するように』って花粉症の神さまに祈っていたんだよ」

NOVA「何てことを祈るんだ、お前は!」

晶華「だって、そうじゃない。炎と一体化すれば、炎など恐るるに足らん。ならば、NOVAちゃん自身が花粉と一体化すれば、花粉症で苦しむことはないはず」

NOVA「それって、自分がゾンビになってしまえば、ゾンビなんて怖くない。みんな、ゾンビにな〜れって理屈じゃないか。俺まで、花粉症の精霊に転化させるつもりだったのかよ、お前は」

晶華「大丈夫。花粉症の精霊だって、なってしまえば怖くないよ。むしろ楽しい。だから、NOVAちゃんだって、今から精霊に転職しよ❤️」

NOVA「いや、俺はただの人間でいい。とにかく、この春は花粉症ガールの呪いのせいで、俺は行動を妨げられていたようです」

ヒノキ「なるほど。全てはアッキーが悪かったのじゃな」

晶華「ええ?   どうしてよ。花粉症で大変だ、と言いつつ、NOVAちゃんはスパロボを頑張っていたじゃない。しかも、最新作のTのみならず、Xにまで手を出して、結局、どちらも中途半端に積んでる始末」

NOVA「それも花粉症のせいなんだ」

晶華「何でよ!」

NOVA「Xの舞台であるアル・ワースは、『真実の世界樹』に統べられた世界。花粉症によって、樹木への親和性を帯びた俺は、自分の意思とは関係なく、世界樹の世界に引き寄せられてしまったのだ」

ヒノキ「つまり、花粉症のせいで、アル・ワースに引きずり込まれたのじゃな」

NOVA「ええ。それが証拠に、花粉症が治った途端、スパロボをプレイしたい気持ちが綺麗さっぱり消えてしまいました」

晶華「スパロボファンとして、それはどうなのよ」

NOVA「まあ、花粉症だと外に行きたくない。だったら、家に引きこもっているしかない。家に引きこもっていたら、ブログを書くか、ゲームをするか、本を読むか、DVDなどを見るか、部屋の片付けをするか、それぐらいの選択肢になるだろう。そこに、スパロボがあったらどうする?  花粉症で思考力の落ちた俺は、後先考えずに欲望のままに、スパロボT、そしてXに手を伸ばしたという寸法よ」

ヒノキ「だけど、花粉症から回復して、ハッと我に返ったわけじゃな」

NOVA「そうです。俺の人生、スパロボだけに費やして、果たして良いものであろうか?  確かに、スパロボは俺の人生でそれなりに大切なものではあるが、それ一つで満足するほど俺の人生は小さくない。もっと、実りのあることをして、今を充実させなければいけないのではないか?  と哲学的な葛藤に苛まれたわけですよ。ゴールデン・ウィークの間に旧友と会うとか、いろいろ買い物をするとか、映画を見るとか、引きこもりNOVAからアクティブNOVAに切り替わって、平成NOVAから令和NOVAに進化した次第」

ヒノキ「それが大体、4月から5月頭のタイミングだったと」

NOVA「ええ。その時に、俺を導いてくれたのがアベンジャーズ。自分の人生を生きろだの、娘と楽しい時間を過ごしながらも父親として世界の未来のために命を捧げろだの、この約10年の過ぎ去りし日々を思い出しながら、感動を味わったりもしました。そう、10年後に誇れる自分であるように、今をしっかり生きようとか」

ヒノキ「10年後に想いを馳せるのもいいが、10年前は何をしていたのじゃ」

NOVA「2009年ですか?   過去ブログを確認すると……こんな記事を書いていたり」

ヒノキ「『必殺仕事人2009』か。毎週TV放送されていたんじゃな」

NOVA「他には、こちらのサイトを見る限り、小説を書いていたり。『プレ・ラーリオス  夜明けのレクイエム』ってタイトルで」

晶華「レクイエムと言えば、今はジョジョ第5部がクライマックスに突入した頃合いね」


ジョジョの奇妙な冒険 〜黄金の風〜 OP2 「裏切り者のレクイエム」

 

NOVA「10年前は、ジョジョのアニメがこうも話題になるとは思わなかったよなあ。第1部が放送開始したのが2012年だから、ある意味、2012年以降がいろいろ切り替わった年って感じでもある。アベンジャーズ公開とか、ホビットとか、ゴーバスターズとか。ゴーバスターズは現在パワーレンジャーで旬だったりもするが」

ヒノキ「2012じゃなくて、2009の話ではなかったのか」

NOVA「2009年は、キャメロン監督のアバターの年ですな。ディケイドとシンケンジャー、Wの年で、さらにウルトラマンゼロのデビュー年でもある。スパロボだと、2008年のZからK、NEOを経て、多元宇宙ネタが一般化してきた時期とも言えるわけで」

ヒノキ「それから10年か。アベンジャーズも、いよいよマルチバースをテーマにした世界観に突入するようじゃな」

NOVA「時空魔術師としては、観測対象が増えるとワクワクする反面、追跡するのが大変だなあ、と思うわけですが」

ヒノキ「他を観測するのも結構じゃが、まずは自分の身近なところを観測するのも大事じゃろう」

NOVA「屋久島ですな。リアルでは、50年に1度の大雨とかで大変みたいですが、こちらの世界ではどうなっていることやら。10日後のゴジラ映画を前に、再開したいと思いますが」

ヒノキ「うむ。シロの動向が気がかりじゃ」

 

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燐光一閃(新・屋久島編その3)

落雷の試練

 

   結界に覆われた屋久島の地。

   そこで謎の時空仙人に遭遇したリトルシーサーのビャッコことシロは、強くなるために修行を付けてもらうことになった。

   シーサー奥義・順逆自在の心眼は教えられないが、代わりに雷電吸引の極意を伝授しようと老仙人は告げる。

 

シロ「雷電吸引の極意、それは?」

仙人「うむ。昔、わしは多くの敵と戦ってきた。その中の一人にコングという名の猛者がおった。奴は怪力無双の巨漢で、実に器用な男であったが、飛び道具を持たぬでな。わしの放つ炎には太刀打ちできず、一度はわしに倒されて、すごすごと引き下がりおった。しかし、その後、コングは雷の力を全身に受けて、自らのパワーとしたのだ。そう、雷神のごとく目覚めし奴は、わしと互角に戦って、その勝負は痛み分けとなった。いずれまた決着を付けねばならぬと思いながら、この年まで再戦が能わず仕舞い」


伊福部昭 - キングコング対ゴジラ (1962)


Godzilla vs King Kong oficial 2020

 

シロ「つまり、雷電吸引とは師匠のライバルが生み出した技なのですね」

仙人「そう。だが、わしもその後12年の歳月を費やし、その奥義を我が物とした。琉球の地にて、雷に打たれて修行したわしは、さらに地球に眠る超能力マグネットパワーさえも習得したのだよ」

シロ「マグネットパワー!  それは伝説の完璧超人の奥義ではないですか」

仙人「そう。天の電力と地の磁力、それを合わせて超電磁力に変えて、身に帯びしとき、いかなる攻撃も防ぎ止める電磁バリアを形成する。わしが長年かけて生み出した奥義を理屈で語ればそうなろう。だが、いかなる超絶技とて、それを使う体にガタが来ては反動に耐えられん。今のわしには宝の持ち腐れよ。だから、乙女よ。我が超電磁の秘技はそなたに託そうと思うが、修行に付いて来る覚悟はあるか?」

シロ「強くなれるなら、何でもします!」

仙人「ならば、コングやわしのように落雷に撃たれよ」

シロ「ヘッ?」

仙人「もう一度言う。落雷に撃たれよ」

シロ「そ、それって、普通は死にますよね」

仙人「わしは死ななかったぞ。それに雷の力でパワーアップするのは、ヒーローではよくあることと聞く。手っ取り早く力を得たければ、雷に我が身をさらすことだ」

シロ「し、しかし……」

仙人「もちろん、いきなりとは言わん。自然の雷のパワーは1億から10億ボルトに達するという。わしが最初に浴びた電撃は5万ボルトでしかなかった。それは難なく切り抜けたが、コングと戦った時に受けたのは100万ボルト。さらに、その後、3000万ボルトの帯電ネットを受けて苦しみもしたが、そうやって徐々に体を慣らしたおかげで、落雷をも力に変えられるようになった。乙女もまずは弱い電圧から始めればいい」

 

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騎士と戦士の話3(ロードスRPGその3)

ゲンブ先生の最終授業

 

ゲンブ「そろそろ我の騎士&戦士の話も終わらせたいと思う」

晶華「終われるの?  騎士の話ばかりして、戦士の話はほとんどしていないじゃない」

ゲンブ「う、まあ、それは何とかしたいでござる。最悪でも、今回と次回には」

晶華「だけど、小見出しには最終授業ってあるよね」

ゲンブ「終わらなければ、補講を追加するでござるよ」

晶華「ところで、リナ老師、いいえ、今はゲンブ先生の生徒の一人だから、老師じゃなくて、ヒノキさんと呼ぶ方がいいわね。ヒノキさんは何をしてるの?  今日はおとなしいじゃない」

ヒノキ「うう、シンカリオンの続きが気になるのじゃ。スザク姐さんがどうなったのか、このまま石化して退場するのか。それとも、セイリュウの家族として生き延びるのか、それによって、わらわの今後の運命が決まるやも知れぬ」

ゲンブ「大丈夫でござる。エージェント・ゲンブは石化したが、我は変わらず健在でござろう。シンカリオン世界と、このアルフレイムは緩やかにリンクしているかもしれぬが、全てが同じわけではない。リンクしているなら、セイリュウがとっくにショタ化して、味方になっていなければならぬはず」

晶華「シンカリオンと言えば、やはり出水指令長よね……って、こんな話に寄り道していれば、ロードスの話ができないじゃない。本当に終わらせる気はあるの?」

ゲンブ「努力するでござる」

 

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騎士と戦士の話2(ロードスRPG編その2)

アソフレイムの地にて

 

晶華「幻の灰色の勇者ボーグナインの娘にして、灰色の魔女カーラ様の弟子入り希望な花粉症ガール、粉杉晶華ことアッキーです」

ヒノキ「前回、命名されたこのアソフレイム地方の領主、日野木アリナじゃ。カシュー王最強!と訴える。時の魔王なんか目じゃないぞ」

ゲンブ「アソフレイムの守護騎士ゲンブでござる。単にコンパーニュの塔の主人というだけでなく、領土の名が付くと、いかにも箔がつくでござるな」

ヒノキ「そうとも。元々コンパーニュの塔は、D&Dのコンパニオンルールを元ネタに命名された塔。ならば、コンパニオンルールの目指す君主の道に準じて、領土を獲得しても問題ない。そして、この擬似九州、とりわけ阿蘇のある熊本の地は古来、火の国とも呼ばれており、フレイムを名乗っても違和感がない。すなわち、わらわはカシュー王にあやかって、守護する大地をアソフレイムと名付けた次第」

晶華「領地経営かあ。私も未来じゃバットクイーンなんて名乗ったりもしたけど、単なる肩書きで、領地経営なんてしたことないんだよね。NOVAちゃんのクリスタルタワー周辺でも開拓して、建国してみようかな」

ヒノキ「まあ、領地経営といっても民がいるわけでなし、あくまで空想・幻想のエア領地じゃがの。しょせんは擬似九州ゆえ、リアル九州の鏡像世界ミラーワールドのようなもの。しかし、精霊の加護を信じる者には知覚することもできるゆえ、わらわの加護も及ぶところになろう。信じる想いが強ければ、ロードスのような異世界でも現実に影響を及ぼす大流となる。そして、大流から派生した支流も潤うことを願う。それこそが今のアソフレイム、そして花粉症ガールの物語というものじゃ」

晶華「うん。TRPGって、世界を構築できる遊びだしね。私も花粉症バースの構築に向けて頑張らないと」

ゲンブ「世界構築の話はともかく、今回のテーマである騎士の話を始めたいのでござるが」

ヒノキ「ならば、さっさと話をリードせい。期待しておるぞ、ゲンブ先生」

 

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