花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

ロードス島の話

一日遅れのチョコ話

 

ヒノキ「最近は、新兄さんがとんと姿を見せぬのじゃ」

ゲンブ「あの方も、2月はあれこれ忙しいのでございましょう」

ヒノキ「せっかく、わらわ特製の激辛チョコを用意したと言うのにな」

ゲンブ「真っ当な味覚の人間では、それは危険なのでは?」

ヒノキ「サブロー殿に贈ったら、涙を流して喜んでおったぞ」

ゲンブ「それは、涙の意味が違うのでは?」

ヒノキ「仕方なかろう。スイーツ係のシロが屋久島に行ったままなのじゃ。わらわが作ると、どうしても四川風の唐辛子たっぷりなチョコになってしまう」

ゲンブ「そもそも、チョコに唐辛子を入れる発想が間違いなのでは?」

ヒノキ「何を言うか。唐辛子は古来より四川料理の伝統なのじゃぞ」

ゲンブ「しかし、チョコは四川料理ではござらん」

ヒノキ「だから、新機軸のコラボ、四川チョコでHOTな愛を伝えるのじゃ。四川料理の代表は麻婆豆腐。ならば麻婆チョコがあっても構うまい」

ゲンブ「チョコ入り麻婆豆腐は存在が確認されたようですが」


【ドクターシーラボ公式】チョコ入り麻婆豆腐

 

ヒノキ「おお、ゲンブ。そなたがIT機器を使って情報収集をこなすとは」

ゲンブ「これまで、こういう仕事はシロに任せておりましたが、ここにいない以上は、我も勉強しなければと一大決意をしたでござる」

ヒノキ「ともあれ、これからはホットチョコの時代じゃ」

ゲンブ「いや、それは本来、飲み物のココアを指す呼称であって、決して激辛チョコを意味するものではないか、と」

ヒノキ「カラムーチョコと題して、『チョコが辛くてなぜ美味しい』をキャッチフレーズにしたら良いのでは?」

ゲンブ「インターネットで、カラムーチョコを検索しても見つからないでござる。少なくとも、オリジナリティ溢れる斬新な発想であることは間違いなさそうですが、それが万人に受け入れられる良いものだとは限りません」

ヒノキ「万人でなくとも、ニッチ層に受け入れられれば良い。少なくとも、激辛チョコは現実に商品化されておるようじゃぞ」

ゲンブ「悪魔とか、死神とか、ロシアンルーレットとか、ろくな形容が為されていないようでござる」

ヒノキ「ともあれ、わらわの好きな食べ物に、激辛チョコを加えておこう。激辛チョコを食べて、君も口から火を吐こう。ヒッヒッヒ」

 

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Xの時代(新・屋久島編その2.5)

剣世界のルールブック3

 

晶華「ヒノキさん。遊びに来たよ〜」

ヒノキ「お主は遊びにきたんじゃなくて、武術の修行に来たんじゃろう、アッキー。それと、ヒノキさんという他人行儀な言い方じゃなくて、リナちゃんと呼ばんか。わらわ達はチームなんだから」

晶華「う〜ん、日野木アリナだからリナちゃんにしたんだけど、いまいち言いにくいんだよね。アリさんってのはどう?」

ヒノキ「わらわは引っ越し会社ではない」

晶華「じゃあ、リナおばさん」

ヒノキ「おばを付けるな」

晶華「じゃあ、リナ婆ちゃん」

ヒノキ「余計悪いわ」

晶華「じゃあ、婆ちゃん」

ヒノキ「悪いところだけ残すな」

晶華「リナ老師」

ヒノキ「うっ、それは悪くないかも。中国語では、別に年を取っていなくても、先生=老師じゃからな。武術の上でも、老師という呼称は威厳がある。よし、これから、そなたはわらわを老師と呼ぶのじゃ、弟子アッキーよ」

晶華「仕方ないわね。あなたがそう言うなら、リナ老師と呼んであげるわ。感謝することね」

ヒノキ「何じゃ、その言い草は。弟子が師匠に対する言い方とは思えん」

晶華「フッ、師匠風を吹かせるのは、これを見てからにすることね」 

ソード・ワールド2.5 ルールブックIII (ドラゴンブック)

ソード・ワールド2.5 ルールブックIII (ドラゴンブック)

 
ソード・ワールド2.5リプレイ トレイン・トラベラーズ!2 (ドラゴンブック)

ソード・ワールド2.5リプレイ トレイン・トラベラーズ!2 (ドラゴンブック)

 

ヒノキ「そ、それは先週出たばかりのソード・ワールドの新刊。是非とも買いに行きたいと思っていたのだが、買い出し用のラビットタンクも改修作業中だし、小物調達係のシロも不在だし、なかなか自由に買い物にも行けず、難儀しておったのじゃ。まさか、いかにアマゾンとて、新・コンパーニュの塔までは配達してくれんしのう」

晶華「NOVAちゃんからの差し入れよ。感謝することね」

ヒノキ「する、する。いくらでも感謝するから、わらわにルールブックを読ませるのじゃ。アルフレイムの地が、わらわを呼んでいる〜」

 

******************************

ヒノキ「なるほどな。今回のルールブック3では、ライダー技能だけでなく、アルケミスト技能も加わったのじゃな。2.0時代は、アルケミスト技能はアイテムサプリメントの『アルケミスト・ワークス』を必要としたのじゃが、今回は基本ルールブックの範囲で取得できる、と」

晶華「確か、アルケミストは賦術カードを使った支援キャラだったはずね。すると、ライダー技能と組み合わせて、仮面ライダー龍騎みたいなことができるんじゃないかしら」


假面騎士龍騎 全騎士Final Vent

 

ヒノキ「いやいや。さすがにファイナルベントみたいな派手な技は使えんが。せいぜい、武器を召喚したり(インスタント・ウェポン)、防護点を加算したり(バークメイル)、いろいろと便利なサポート技を習得できる感じじゃな」

晶華「つまり、ソードベントとかガードベントみたいなことはできるのね。ライダー技能で、騎獣を扱ったりもできるから、やっぱりルールブック3は仮面ライダー龍騎ファンのためのルールと言えるわ」

ヒノキ「まあ、できんことはないじゃろうが。そして、新種族はティエンスとレプラカーンが加わっておる。ティエンスは完全に初物種族で、対魔神用に調整された合成人間と言ったところか。強靭な肉体と、体表に現れた宝玉結晶が外見上の特徴。騎獣や仲間と思念で会話することもでき、騎兵として連携戦闘を得意とするようじゃ」

晶華「宝玉結晶が露出するってことは、キングストーンとかアマダム、またはカラータイマーなんかに見立てて、特撮ヒーローっぽいロールプレイができそうね」

ヒノキ「神秘的な演出にも使えそうじゃな。もう一つのレプラカーンは、サプリメント『ルミエル・レガシー』よりの再録じゃな。アイテム使用や姿消しに長けた小人系の種族で、グラスランナーとはまた違った、いたずら妖精の雰囲気を持っておる」

晶華「だけど、ハイパー化して巨大になったりするのよね」


スパロボ 聖戦士ダンバインのハイパージェリル・集めてみた。

 

ヒノキ「それは、ダンバインの話であって、ソード・ワールドの話ではない」

晶華「ええ? 同じファンタジー世界じゃない。レプラカーンと言えば、巨大化でしょう?  ソード・ワールドでも巨大化能力を用意しようよ」

ヒノキ「練技のジャイアントアームなんかを使えば、筋力を向上させたりもできるのじゃが、D&Dのエンラージみたいにサイズを大きくできる魔法や特技はなさそうじゃの。竜形態になって大きくなる魔法はあっても、巨人にはなれないのがソード・ワールドの世界観かも」

晶華「つまり、アントマンプレイはできない、と」

ヒノキ「探せば、そういうマジックアイテムぐらいは見つかるかもしれんがの。少なくとも、騎獣縮小の札なんかがあるのじゃから、サイズの縮小は可能なはず。もっとも、普段は子供みたいなサイズの種族が、戦闘時はマッチョな巨人になったりするようなモンスターは何かいたような気がする。セージ技能判定に失敗したから、思い出せんが」

晶華「確か、スプリガンじゃなかったかしら。巨大化する小人妖精って」

ヒノキ「それじゃ。なかなかやるのう、お主」

晶華「ヘッヘーン、知力の晶華はダテじゃないってところね。お姉ちゃんとは、そこが違うんだから。念のため、スプリガンがショットウェポンのオーラクルーザーの名前でもあるけど、そっちは巨大化したりはしないのよね」

ヒノキ「小人が巨人になるよりも、世間では幼女や少女がアダルトタッチで大人になる変身の方が需要があるのではないかの?」

晶華「まあ、大人になった美少女もいいけれど、少女は少女のままだからいい。変に急いで大人にならないで欲しい、という意見もあるからね」

ヒノキ「確かに女性視点でも、いたいけな少年キャラはよくても、年を経ておっさんになってしまえば幻滅じゃからの」

晶華「まあ、ただのおっさんじゃダメだけど、メガネキランな司令ポジションの頼り甲斐のあるおじさまは好みなんだから。『メガネ』『知性』『頼り甲斐』の三点は、私が男性に求める三要素よ」

ヒノキ「頼り甲斐か。確かにの。いい男というのは、普段は控えめでも、ここぞというところでは真っ直ぐに信念を貫き、決して折れない底力みたいなものを感じる。温厚だが心が強いというのが理想で、その逆にケンカっ早い割に折れやすいのがダメな部類と言えよう。それと日頃の付き合いでは、下手な頑固さや信念とかよりも、気遣いや優しさみたいなものが見え隠れすればいい。わらわが欲しいときに、ソード・ワールドの新刊ルールブックを差し入れてくれるぐらいの気遣いがの」

晶華「……言っておきますが、NOVAちゃんは絶対にあげないんだからね。私のものなんだから」

ヒノキ「誰も、新兄さんをよこせ、などとは言っておらんじゃろう。わらわにはサブロー殿がいるし、ソード・ワールド本さえ貢いでくれるなら、それでいい」

晶華「ああ、その本は貸しているだけだからね。どうしても欲しいなら、定価900円に消費税込みで、今なら972円を払ってちょうだい」

ヒノキ「……そのお金は、アッキーの武術の稽古代ということにならんかのう?」

 

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ビャッコとセイリュウ(新・屋久島編その2)

ファイナルウォーズ2004

 

セイリュウ「かつての仲間だったお前たちまで敵に回るとはな。スザク、ビャッコ、そしてゲンブ」

スザク「ヒヒヒ、セイリュウよ。わらわたちはエイリアンX様に忠誠を誓った。これからはXの時代じゃ。かつては仮面ライダー、来年には新ヒーロー、セイザーXが誕生し、いずれは怪獣鎧を身にまとったウルトラマンや、スーパー戦隊さえXの道を歩み、Xパワーアップを果たした少女ダンサーのCMが放送される未来が来るであろう。お主にもそれは分かるはずじゃ。前世紀のVSシリーズの時代から、ミレニアムを経てXの道を歩んできたお主にはな」

セイリュウ「ああ。未知なる世界X、その中で自分が何者かを見失ってきたものよ。挙げ句には、怪獣としての誇りさえ忘れ、ハムスターとコラボまで行う始末。このように迷走したXの時代は、この辺りでもう終わらせる。これが最後の戦いだ」

ビャッコ「フッ、所詮そなたは忠義を理解せぬ一匹狼。一度はXの道に従いながら、そうやって気まぐれに反旗を翻す。30年前は、メカの偽者に邪魔されたが、今回こそ邪悪なるお前を我が琉球忍術で粉砕してくれよう」

セイリュウ「ビャッコよ。シーサーの眷属は、琉球を守る守護神だったはず。それが宇宙人の犬と化して、琉球の地を破壊するとは、見下げ果てたものよ」

ビャッコ「それもこれも、今の地球人が怪獣の誇りをないがしろにするからよ。かつては宇宙人の手先だったメカG。それを近年は地球人が機械の龍として制作し、お主をも侮辱した。お主とて、今の地球人にはほとほと愛想が尽きておるはず。何ゆえ、地球人の味方をする?」

セイリュウ「地球人の味方などしておらぬ。お前の言葉は確かな道理。エイリアンXに洗脳されて、言わされているのでなければな。我らは地球怪獣。いくら地球人類が憎かろうが、宇宙人の手先として働くのは間違っておる。そういう現状なら、かつてのゲンブが名乗ったように、わしも地球の守護者として働きたくなった。ただ、それだけのことよ。その道の前に立ちはだかるのなら、お前たちとて容赦はせん」

ゲンブ「久しぶりだな、兄貴。あんたと初めて戦い、完敗した時から、おらはいつも兄貴を越えようと頑張って来た。だが、兄貴はどんどん先を進んで、いつしかおらの手の届かぬところに行っちまった。おらはいつかまた兄貴の横に立ちてえ、そして共に戦いてえと願ってきたが、その時にエイリアンXが力をくれたんだ。この力さえあれば、おらは念願の兄貴越えが果たせる」 

セイリュウ「情けないぞ、アンギラス。そうやって仲間とも呼べぬ宇宙人の他力本願にすがるとは。ギャオスの群れと単身戦って消息知れずとなった我がライバル、先代ゲンブの名も泣くと言うもの。所詮、お前のような小者にわしは倒せん。ましてや宇宙人の手先として、地球怪獣の誇りを失った連中に倒されるわけにはいかんのだ、キング・オブ・モンスターズの称号を持つ者としてはな」

ゲンブ「だったら、この新たに身につけた必殺技を受けてみるんだな。喰らえ、暴龍怪球烈弾!」

セイリュウ「何? アンギラスが棘ボールと化して、飛んでくるだと?  ぐはっ!」

スザク「ヒヒヒ、いかに屈強なセイリュウとて、この直撃を受けては、ひとたまりもあるまい。これもXの時代に牙を向けた報いと知れい!」

ビャッコ「いいえ、アリナ様。ご油断めされぬよう。セイリュウのタフさは、我らの常識では計り知れません」

スザク「ム、何と、セイリュウ、まだ立ち上がってくるというのか。一体、何がお前をそこまで抗わせる?  大人しくXの軍門に下る方が楽だというものを」

セイリュウ「それは、あの誇り高き空の大怪獣の眷属、日野木アリナのセリフとは思えんな。言っただろう、わしは怪獣の誇りを失った宇宙人の手先には負けん、と。我らは自由、我らは野生、我らは己の好きなように生きる誇り高い存在なのだ。神に会えば神を喰らい、悪魔に対すれば悪魔をも打ち砕く。お前たちも自由に誇り高く生きろ。さもなくば、そもそも生きる価値などない。わしは己の掲げた自由の旗の元に生きる。決して、宇宙人どもにこの地球は渡さん!」

スザク「おのれ、セイリュウ。わらわに説教とは生意気な。こうなったら、三匹の力を合わせて、Xの秩序を破壊する裏切り者を葬るぞ!」

ビャッコ&ゲンブ「おお!」

セイリュウ「来い! お前たちの屍を乗り越えても、わしは地球怪獣の誇りを守り、エイリアンXを粉砕する!」 


ゴジラファイナルウォーズbgn9 三体に向かうゴジラ

 

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少女たちの修行(新・屋久島編その1.5)

来訪者ふたたび

 

ヒノキ「よし、新兄さんから教わったパワーワード《混沌の渦》の操作にもだいぶ慣れてきたぞ。これで《遠見の水晶球》も使いこなせるようになったのじゃ。もうすぐ終焉を迎える旧コンパーニュも、あれから特に変わったこともなく平穏無事。こうなると、気になるのは屋久島に行ったコナっちゃんと、シロの動向じゃが」

ゲンブ「水晶球で見ることはできないのでござるか?」

ヒノキ「うむ。屋久島を包む結界が思いの外に強固での。中に入ることはおろか、外から中をのぞき見ることもできん」

謎の声「そうか。だったら、俺が手を貸さないといけないな」

ヒノキ「何者じゃ?   ……って、新兄さんか。来るなら来ると、前もって連絡を寄越すのが礼儀ってものじゃぞ」

NOVA「いや、新コンパーニュに引っ越したから、ブログがお隣さん感覚になりまして。こうやって気楽に顔を出すことができるようになったんですよ。で、明鏡戦隊メガネンジャーの件で報告したいことが」

ヒノキ「メガネンジャーだと?」

NOVA「そう。ヒノキ姐さんには、このたびバックアップ要員としてメガネフェニックスの称号を授けたいと思いました。次元ドルイドのハイラスさんにもメガネワイルドとして新加入してもらい、これでメガネンジャー新体制で行こうかと」

ヒノキ「つまり、名誉特別隊員から、正式なメンバーとして遇しようということじゃな。引き受けた。で、色は当然、赤を要求するが、赤はすでにダン隊長がいるのではなかったか?」

NOVA「ええ。ダン隊長のメガネレッドは赤と銀のカラーリングですので、メガネフェニックスは金地に赤のラインで装飾しようかと思います。イメージモチーフは黄金剣を持った飛鳥武蔵が赤い鳥型のオーラを放つような感じで」


~ Fuma No Kojiro ۞ Capitulo 5 parte 1/3 ~

 

ヒノキ「何と。飛鳥武蔵じゃと?   あの鳳凰星座の聖闘士・一輝兄さんの元キャラとも言われる伝説の超能力戦士(サイキック・ソルジャー)の力を、わらわに託すと言うのか。赤いオーラを放つ黄金戦士メガネフェニックス。伝説光臨ということじゃな」

NOVA「ええ。そういうノリで支援していただければ。それで、一応、常駐の暫定リーダーとして、こいつが認定されたわけですが」

晶華「てへっ。なぜか飛んできたキツツキのように、このたび私がメガネンジャーの暫定リーダーになることになってしまいまして。NOVAちゃんの言うことだから、てっきり半分妄言かなあ、と思っていたら、どんどん既成事実が作られて戸惑っている粉杉晶華ですマル」

ヒノキ「なるほど。アッキーが暫定でもリーダーか。だったら、リーダーとして務まるよう、しっかり鍛えてやらねばの(ニヤリ)」

晶華「え?  鍛えるって?」

NOVA「そう。こいつの修行をヒノキ姐さんにお願いに来たんですよ。さすがは話が早い」

晶華「まさか、私もお姉ちゃんみたいに、ここで修行するの?  NOVAちゃんから離れて?  そんなのイヤだ。私はNOVAちゃんのアシスタントガールなんだから、武術の修行とかバトルとかは、お姉ちゃんに任せたはずなのに。私の仕事は、読書とスパクロで知性と感性、根気強さを身につけて、NOVAちゃんのトーク相手になることなんだから」

NOVA「ああ、もちろん、その仕事は続けてもらうぞ。だけど、コンパーニュが近くなったんだから、定期的にここに通いながら、修行をつけてもらうことも簡単なはずだ。家にいるとゲームと読書だけで自堕落な時間を過ごす娘を、心身共に鍛えるために稽古事を習わせるのは、よくある親心だ。姉が塾を卒業したら、次に妹もお願いします、と親御さんから言われることも、俺の場合は割とよくある話だしな。親の手伝いとお稽古事は両立できるはずだ」

晶華「いや、私はNOVAちゃんが先生だから、家庭で普通に勉強できる環境にあるわけで……」

NOVA「勉強は教えられる。しかし、武芸は俺には教えられん。自分にできないことは、信頼できる仲間に託す。その代わり、自分にできることを磨いて、仲間を助けることで信頼を得る。それこそ自助・共助の精神。ヒノキ姐さんから武芸とともに、花粉症ガールとしての精神性を学べ。『少しのことにも先達はあらまほしきもの』とは兼好法師もおっしゃった。自分の周りの狭い世界だけでなく、もっと広い視野で先達を見出して、虚心坦懐に学ぶこともリーダーには必要となる。周りにちやほやされて人を見下すような了見の狭さは改善しないとな」

ヒノキ「そ、そうじゃ。驕り高ぶって、闇雲に人を見下すような輩はリーダー失格じゃ」

ゲンブ(アリナ様もどうやら思い当たることがあるようでござる。娘御を諌めるように見せて、何気なくお嬢さまをも諭すとは、さすがは新星どのと言ったところか)

晶華「うっ。分かったよ。虚心坦懐に学びます。よろしくね、ヒノキおばさん」

ヒノキ「おばさんじゃない!  もっとキュートな呼び方を考えるのじゃ」

晶華「え?  だったら私がアッキーだから、ヒノッキー?」

ヒノキ「キュートじゃない、却下」

晶華「だったら、ヒッキー?」

ヒノキ「余計に悪いわ。仕方ない。アリナで何かを考えるといい」

晶華「じゃあ、アが私とかぶるので、ミツルギ→ツルちゃんみたいに頭文字を抜いてリナちゃん?」

ヒノキ「竜破斬(ドラグスレイブ)を放ちたくなる呼び名じゃが、割としっくり来るので、それで決定。では、我々二人のユニット名はリナ&アッキーで決まりじゃな。略してリナッキー

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時空魔術師、来訪

 ヒノキ反省

 

ヒノキ「大変じゃ。わらわの守護するはずの九州の地に災厄が発生した。油断した。何たること」

ゲンブ「落ち着いてくだされ、アリナさま。何もお嬢さまのせいではござらぬ。それに、この度の地震は、3年前、2016年の熊本地震と異なり、今のところ死者や重傷者は出ておらず、震度の割に被害は少なかったと発表されております」

ヒノキ「しかし、わらわはクリスマス前まではきちんと警戒しておったのじゃぞ。そう、シンカリオン最終決戦に際して、予言書『朱雀降臨暦』には、大地のエネルギー暴走の危険があるだろうから警戒すべし、と記されておったのに。予言は外れ、最終決戦は後に持ち越され、地脈は別に慌てて鎮静化する必要なし、と思い込んだのが失態じゃった。

「そう、わらわはクリスマス気分で浮かれ、新兄さんのところで童心に返って久方ぶりに寛ぎ、楽しい年末気分を味わい、そして新たな住居である新コンパーニュに移ってきた。その結果が見よ。鎮静化すべき地脈の異常にも気付かず、呑気に構えておったが故に、今回の厄災じゃ。果たしてサブロー殿はご無事であろうか。いや、九州の民は、大地の神霊を恨んではいないだろうか。すまぬ、わらわが浅はかだった(涙目)」

ゲンブ「……アリナ様。かくも心を痛めておいでとは」

ヒノキ「いや、これはもしかして天罰かも知れんのう。わらわは新兄さんのところから、無断で一冊の書物を拝借した。つまり盗みを働いたのじゃ。神聖なる身でありながら、己の欲望に抗しきれず、不埒な罪を犯したが故に、諸天が怒りを示したのじゃ」

ゲンブ「それは理不尽でござる。お嬢さまが罪を犯して反省される。それは結構。しかし、どうして、お嬢さまの罪が九州の住人たちに降りかかるのでござるか。それが真実であるならば、彼らにはとんだとばっちりではござらぬか。ご自分を責めるのはお辞めなさいませ。代わりに、今の自分に何ができるのかをお考えあれ。今のアリナ様は、我を忘れていらっしゃる」

ヒノキ「いや、わらわの過ちはまだある。お主には黙っておったが、あれは15年前のファイナルウォーズの時のことじゃ」

ゲンブ「ファイナルウォーズ……と言うと、セイリュウが裏切り、先代ビャッコを殺めた事件のことでござるな。我はその時、イリスや大量のギャオスとの戦いに傷つき疲れ、身を潜めておった故、ファイナルウォーズの詳しい経緯はよく知らぬ。一体、その時に何があったのでござるか」

ヒノキ「全てはエイリアンXの地球侵略活動に端を発する。わらわにとって、エイリアンXは54年前の怪獣大戦争の時以来、相性が悪いというか、不倶戴天の敵と言えよう。連中は地球の怪獣を洗脳して自らの尖兵として操るというズル賢い奴らじゃ。一度は、わらわと、そしてセイリュウも眠っているところを捕らわれ、洗脳操作されてしまっての。その時の雪辱は晴らしはしたものの、3年後の総進撃の戦いにおいて、今度はエイリアン・キラアクなる鉱物生命体にまで操られてしまったのじゃ」

ゲンブ「失態続きではありませんか」

ヒノキ「そういうゲンブだって、宇宙人に操られたことぐらいあるだろうに」

ゲンブ「う〜ん、ないわけではござらんが。確か、子供たちを人質にとった卑劣なバイラス星人だったか。そう言えば、その年は総進撃の戦いと同じ1968年。つまり、昨年がちょうど50周年で、うむ、昭和の出来事ゆえ、時効と言って良いはず。とにかく、怪獣を操る宇宙人がしばしば出現した時代だったでござるな」

ヒノキ「そう、昭和の時は、わらわもセイリュウも共に仲良く、操られたりもしながらも、地球人類の支援のおかげで解放された暁には、共に協力して悪いキングギドラを倒したりしたものじゃったよ。思えば、あの時が一番わらわとセイリュウの関係が良好だったのやも知れぬ」

ゲンブ「その後、時経て平成に至り、新世紀に入って、ついにはファイナルウォーズとなるわけでござるか。一体、どのような経緯でセイリュウが裏切ったのか」

ヒノキ「実はの……」

 

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母なる大地の声(新・屋久島編その1)

コール・オブ・ガイア

 

謎の声(我が遠き娘よ、目覚めなさい)

翔花「ううん、お早う、NOVAちゃん」

謎の声(私はWhite NOVAではありません。新しい天空の星ではなく、古き大地の精なり)

翔花「え、ここはどこ?  私は誰?  私はそう、花粉症ガールの粉杉翔花よ。私の心に話しかける貴女は誰なのかしら。何だか懐かしい気もする」

謎の声(私はガイア)

翔花「ああ、ギリギリまで頑張って、のウルトラマン?   それとも六神合体のコアロボット?」

ガイア(どちらも違います。大地母神ガイアと言えば伝わるでしょうか。あるいはTerraと呼ばれることもありますし、今は縄文杉を通じて、あなたに語りかけています。屋久島へようこそ、翔花。我が眷属にして、遠き娘よ)

翔花「え、もしかして、お母さま?  いいえ、遠き娘だから、お祖母さま?  いや、もっと前だから、ひいひいひいひいひい……ヒヒヒ……何回続けたらいいのか分からないけど、とにかくヒヒヒのお祖母さまってことね。何だかヒノキちゃんみたい」

ガイア(ヒノキ……ああ、ヒノキの精霊、南郷阿里のことですね。あの娘はまだまだ未熟とは言え、九州守護の一翼として、よく働いてくれております)

翔花「うん、私がここまで来れたのも、ヒノキちゃんの助けがあったからだよ。ここは屋久島で合っているのよね」

ガイア(ええ、年は変わり、世界は改変され、あなたの物語は新たな舞台で展開されるようになり、未完だった屋久島編は新・屋久島編と装いも新たになりましたが、確かにここは屋久島です)

 

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祝え! 新ブログ書き初めの正月である

 年始のあいさつ

 

ヒノキ「明けましておめでとう、なのじゃ。新兄さん、すなわちWhite NOVA氏に代わって、花粉症ガールの物語を取り仕切ることになった花粉症ガールV3、日野木アリナである。祝え、旧ブログからの引っ越しの儀を!」

ゲンブ「そして、我はアリナお嬢さまに仕える忠義の騎士General Buckler。略してゲンブ。まさか、ブログ主より管理のアシストを頼まれることになるとは思いもしなかった。大命を受けたからには、命に代えても任務を果たすでござる」

ヒノキ「いやいや、ブログ管理で命を落とすようなことにはならんじゃろう」

ゲンブ「しかし、我々の不用意な発言が元で炎上するようなことがあっては?」

ヒノキ「炎上じゃと?   炎を司る霊鳥・朱雀の化身たるわらわが、炎上を恐れるはずがなかろう。そもそも、お主も炎をエネルギーと変える大怪獣ガメラの眷属ではないか。ブログの炎上などで何をビクついておると言うのじゃ」

ゲンブ「おお、なるほど。炎上さえもエネルギーに変える。これがヒノキ流のブログ運営術でござるな。それなら我も気にせず、暴言失言かましてみせよう」

ヒノキ「いやいや。炎上を恐れるな、とは言ったが、好き好んで爆弾発言をしてもよい、とは言うておらん。お主の場合、下手をすると渋谷の大惨事を引き起こしかねんからのう」

ゲンブ「そういうお嬢様こそ、ラドンの眷属として、福岡を飛行の衝撃波による暴風で荒らし回った過去がおありではないですか」

ヒノキ「それは60年以上も前の昭和中期のことゆえ、とっくに時効じゃ。お主の場合は、まだ20年も経たない平成の出来事じゃから、時効は来ておらん。平成が終わって、初めて水に流してもらえるのじゃ」

ゲンブ「うう。時効まであと4ヶ月でござるか。それまでは身を慎んで生きるとしよう」

ヒノキ「うむ。ところで、今年はわらわもハリウッド映画に進出する。やはり、ギドラと戦うのか、それともゴジラと小競り合いになるのか、あるいはモスラと初の空中対決を披露するのか、詳しい話は聞いておらんが、きちんと活躍するのが楽しみじゃのう。宇宙大怪獣は数々あれど、空の大怪獣と呼称されるのはわらわのみ。それゆえ、見せ場はきちんと与えられよう」

ゲンブ「もちろん、そう祈っておりますが、空の大怪獣と呼称されるものは他にもございます」

ヒノキ「何じゃと。そいつは何者か」


『空の大怪獣Q 超・特別版』 Blu-ray用トレイラー Q: THE WINGED SERPENT

 

ヒノキ「ケツァルコアトルじゃと?」

ゲンブ「古代アステカの蛇神。水の神にして農耕神だったのが、後に風の神、文化神にして、人類に火を与えた神とも称されるようになったとか」

ヒノキ「属性持ちすぎじゃろ?  何とも節操のない神じゃ」

ゲンブ「最近は、このような作品で人間態を取るようにもなったそうで」


Fate/Grand Order ケツァル・コアトル マイルーム&霊基再臨等ボイス集 【FGO】

 

ヒノキ「まあ、ゲームやアニメで表現されることで、神々のイメージが変遷することも多そうじゃな。しかし、わらわとしては、原典どおりの怪獣態も好みじゃ」


[ゴジラ-GODZILLA-VS] ラドン VS スーパーメカゴジラ

 

ゲンブ「正月早々、怪獣になって暴れまわる映像を貼り付けるのはどうかと思うのですが」

ヒノキ「いや、燃える映像はこれしかなくてな」

ゲンブ「読者の皆さんは、萌える画像の方をお望みと思いますが」

ヒノキ「そうかの?  では、一つ」

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日野木アリナ

 

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