OPの父娘談義
NOVA「翔花いるか?」
翔花2号「うん、いるよ。早くSW2.5の私専用キャラが完成しないかな、と待っているんだから」
NOVA「ああ、それならとっくに完成しているんだが、コンパーニュの塔と、こっちでどうも時間の流れが違うようでな。タイミングがズレちまった」
翔花2号「どういうこと?」
NOVA「俺の想定では、あっちで1号のキャラが完成したタイミングで、『おや、このパーティーだと、魔法使いキャラがいないようだな。どうしよう?』となったところを、『魔法使いなら私がいるわ』と翔花2号が颯爽と登場するはずだったんだ。だけど、どうやら1号がいろいろもたもたしていたり、俺が仕事で忙しくて記事書きがはかどらなかったりしているうちに、何だか先にメガネンジャーの方を終わらせる頃合いになってしまったわけだ」
翔花2号「つまり、九州へ出張に出たはずの私が、NOVAちゃんがトロいせいで足止めを食わされている間に、メガネンジャーが終わってしまうから、最終話に出てくれってこと? 九州出張って何だったのよ」
NOVA「いや、そこは、本当は九州に行ったはずが、みんなのことが気になって予定を変更して、クライマックスに駆けつけるという感動的なシーンを演出してくれると助かる。まあ、メガネンジャーが今回で終わった後は、コンパーニュ名物ヒノキ風呂でのんびりして来ていいから。俺も盆休みで羽伸ばしするつもりだし」
翔花2号「何だか納得いかないけど、私もメガネンジャーのことを気にしながら、コンパーニュへ行くのはどうかと思っていたので、先にメガネンジャーが終了するなら、それでいいわ」
NOVA「あと、ヒノキちゃん宛てのメッセージを届けて欲しいんだが、ちょっと読んでくれ」
翔花2号「何なに?」
南郷阿里こと日野木アリナ様へ
この度、うちの娘たちがお世話になって、感謝の気持ちとともに暑中見舞い申し上げます。
さて、娘の1号のキャラ作りに際して、「ソード・ワールドでは、ドライアドのような樹木の精霊種族は存在しないのでエルフで代用」と判断されたようですが、
この8月20日発売のリプレイ『トレイン・トラベラーズ』において、新しく樹人メリアという種族が追加されるとのことで、それが樹木の精霊っぽいんじゃないかな、と推察します。
つまり、ソード・ワールドでも花粉症ガールの時代キターっと思わなくもないわけで。
発売は月末なので、そちらのキャラ作りには多分、間に合わないようですが、事後でもチェックしてもらえればな、と思います。
ではでは、白き新星より
PS.自分も樹人メリアのデータで、翔花のキャラを作るのを楽しみにしつつ。
PS2.もう1人の翔花2号にも、お風呂を始め、いろいろ精霊少女としての心得を教えていただくと助かります。
翔花2号「って、本当にソード・ワールドにも花粉症ガールが出てくるの?」
NOVA「さあ。俺も最近、樹人メリアのことを知ったばかりだから、ゲームでの扱いや中身のデータまでは知らんが、一応、モデルはギリシャ神話に登場するトネリコの精霊メリアデスらしい。下記のサイトもチェックすると面白い」
http://fantasy.kakurezato.com/encyclopedia/melia.html
翔花2号「私は杉花粉の精霊だから、微妙に種族違いの亜種だと思うけど、何にせよ植物由来の新種族ができるのは嬉しいところね。じゃあ、こちらもメリアのデータでキャラを作り直しましょ?」
NOVA「いや、だから、まだメリアのデータは知らないんだって。少なくとも20日の書籍発売を待たないと。そして、それ以前にメガネンジャーを終わらせないと、ビルドも最終回を迎えてしまう。急いで、祈りに行くぞ。希望あふれる最終回のために」
メガネンジャー全員集合
NOVA「ということで、このたび新しく仲間になったメガネイエロー役、杉田アリサ隊員だ」
アリサ「何だかよく分からないけど、司令に『坂本浩一監督ゆかりのヒーロー、ヒロインが集まって、多元宇宙の平和のために活動する戦隊チームをこの度、結成することになった。君もヒロインの一人、イエロー役として出て欲しい』と言われたんです。てっきり『スペーススクワッドかな』と勘違いして喜んで承諾したら、こちらだったと言う」
弥生「ほとんど詐欺みたいな手口ですね、それって」
NOVA「人聞きの悪いことを言わないでくれ、弥生ちゃん。俺は嘘はついていないぞ。スペーススクワッド最新作はDVD発売されたばかりで、俺も見るのが楽しみなんだが、本作もスペーススクワッド発売記念作品ということで、物語規模は決して引けを取らないと自負している。今回は第1部完だが、機会があればスペーススクワッドとのコラボ企画を私的に書いてもいいと思っている。もちろん、坂本監督の応援をする意図でな」
ダン「確かに、我々はウルトラ一族も、キョウリュウジャーも、レイトさんも、みんな坂本監督に関わった者たちだが」
ブレン「残念ながら、我々、仮面ライダードライブ組だけが、坂本監督と無縁です」
NOVA「平成ライダーで坂本監督が関わったのは、W、フォーゼ、ゴースト、エグゼイドの4作だからな。ドライブの時は、ウルトラマンギンガSの方をメインで担当していて、アリサ隊員のアクションなども喜んで撮っていた。元々のギンガは、あまりアクション要素の高くない低予算学園ヒーローで、都市破壊映像なんかもほとんど見られない実験作に近い内容だったんだが、ギンガSになると防衛チームの復活やアクション重視の従来のウルトラらしいスケールアップした作品に発展した。まあ、ギンガのコミカルジュブナイルっぽい雰囲気も、ウルトラでは新鮮で嫌いじゃなかったんだが、特撮ヒーロー的な派手さではギンガSの方に軍配が上がるのは間違いない」
アリサ「とにかく、ギンガSでギンガやビクトリーをサポートする防衛チームUPGの一員として、活動できていることが私の誇りです」
NOVA「ちなみにUPGでも、彼女は組織を裏切るスパイみたいな立ち位置で終盤のドラマを引っ張ったんだが、結局、自分の居場所のUPGを守るために動いてくれたんだよな。今、考えると、あれが紗羽さんの原型かもしれん。育ての親のために、一度はチームを裏切る立ち位置になるけど、結局はチームの絆のために改心して、かけがえのない仲間に戻ってくれるというところが」
アリサ「あれは、上層部の意向に巻き込まれてしまったんです。国際防衛機構の長官が強硬な態度を示したら、なかなか逆らえないじゃないですか。だけど、長官の横暴なやり方じゃ世界は守れないと分かったから、私は自分の信念を貫いたんです」
NOVA「まあ、裏切る女性キャラってシチュエーションはツボだから、自分的にはいいんだけどね。きちんと仲間に戻って来ること前提で。何せ、デビュー作が女スリで警察ライダーと手錠で繋がったり、その後、ドン・ホラーの憑代に選ばれて宇宙刑事の敵ボスになったりする人だからな。一筋縄ではいかない」
アリサ「それは並行世界の私たちですね。司令に映像を見せられた時は驚きましたよ。私は基本、真っ直ぐな女なのに、別世界の私はどうしてこうも悪役ヒロイン街道まっしぐらなんだって。できれば、私だって明朗快活な戦隊ヒロインになりたかったのに」
NOVA「本当なら、護星天使のピンクになっていたはずだったんだよな。多元宇宙の中には、女優の滝裕可里さんがゴセイピンクを演じていたIF世界があったのかもしれないけど、その場合、もしかすると今ほど特撮女優として注目を集めていないかもしれない」
アリサ「どうしてですか?」
NOVA「実際にゴセイピンクになった、さとう里香さんが翌年あっさり芸能界を引退したからな。戦隊の中でも、ゴセイジャーは割と不遇なところのある作品だし、前年のゴーオンジャーや翌年のゴーカイジャーに比べて、語られる機会の少ない作品になっている。俺もゴセイジャーはあまり好みじゃなくて、ただ中盤から出てきたゴセイナイトや、敵のメタルA(アリス)は好きで、細かいトピックネタはあるんだが、今あるゴセイピンクのイメージは天真爛漫キャラで、どうも滝さんの陰あるクールヒロインイメージとはそぐわない感じがする」
アリサ「別に私はクールキャラじゃないと思っていますけど」
NOVA「アリサ隊員は、数々の滝さん演じるヒロインの中でも最も陽性だからな。しっかり者の姐御って感じで、チームの仕切り役になっている。ちなみに、ギンガのヒロインは石動美鈴で、ビルドのヒロインは石動美空と紛らわしい。一時期、自分は美空と書く際に、ついつい美鈴と書いてしまうことがあって、あれ、どっちだっけ? と調べ直すことが多かった。美鈴の方は終盤、心の闇を突かれて敵怪獣にダークライブしてしまったり、そこから解放されてウルトラマンギンガと融合合体したり、闇から光へ転化したキャラでもあり、またギンガSでゲスト出演したときは、アンドロイド少女のワンゼロに『マナ』って名前をつけて、光に転向するきっかけを与えたり、当時は結構ツボをつく役どころだった。こういう繊細な光と闇の葛藤ドラマ、とりわけ女性キャラのそれは、自分のツボなんだよな。だから、滝裕可里さんがそういう役どころが多いのも、自分にとっては一押し要因だったりもする」
アリサ「それが私をスカウトした理由ですか?」
NOVA「もちろん、それだけじゃないけどね。一応、このタイミングだからこそ、ギンガとか、ギンガS、そして女優の滝裕可里さんに対する、White NOVAの心情を整理しておきたかったというのもある。今から戦隊ヒロインになるのはご年齢的に難しいと思うけど、滝さんにはいずれ戦隊の女長官役として、出て欲しいですよ。ちょうどジェットマンの小田切長官みたいにね。大体、当時の彼女ぐらいの年だ。来年の戦隊が坂本監督作品で、女長官役に滝さんを抜擢してくれることが目下の俺の希望だと書いておくな」
ドクター「や〜れやれ、さっきから聞いていると、司令の公私混同ぶり、リ〜アルな役者と劇中キャラをごっちゃにしたメタ〜な台詞ぶりもひどいと思うが、そろそろ本題ッに進めないかね。これでメンバーが集結したんだから、いよいよ『明鏡戦隊メガネンジャー:百万ッ念力を宇宙の果てまで響かせようッ! 大作戦(仮称)』を実行すべき時ではなかろうか」
NOVA「それに対する仕込みは、済ませているんだけどな。あとは別行動をしているメンバーが帰って来てくれさえすれば」
PON!
小さな閃光と共に出現す。
翔花「NOVAちゃん、たっだいまー。出番だと思って、九州から飛んで帰って来たよ。お土産は買ってないけどね」
NOVA「ああ、ご苦労。一応、ここでは司令な。父娘と言えども、公私混同は控えてくれ」
ブレン「やれやれ。先程から散々、公私混同のメタ発言を繰り返していた男が言うセリフですか。これだから人間は、非合理で、理不尽で、始末に負えないというものです」
アリサ「あなたが、司令の言っていたアンドロイド? うちのマナと違って、随分とお喋りみたいじゃない。あの娘も、非合理とか、人間は理解に苦しむといったようなことをよく口にするけど、そこまで嫌味ったらしい言い方はしないわよ。アンドロイドって、もっと冷静だと思っていたけど」
ブレン「我々、ロイミュードをそこらの下等アンドロイドと一緒に考えないでもらいたい。我々は人の感情に感化されて、心を持つに至った存在。それゆえに人の感情に振り回されて、己を見失うことだけは避けようと、人間に対して批判的に振る舞うのも道理。うっ」
緑服メガネ男から、白衣の天使にモーフィング変形。
メディック「ちょっと、ブレン。初対面の人相手に、その言い草はないでしょう。あ、初めまして、ごきげんようですわ。わたくし、ロイミュードの一人のメディックと申します。このブレンのボディには、私とハート様の心魂も宿っておりまして、状況に合わせて入れ替わることができますの。ブレンの失礼な言動は、このわたくしが代わって、お詫び申し上げますわ。メガネンジャーのヒロインキャラとして、よろしくお願いします」
アリサ「え、ええ、よろしく。ええと、ギンガの中に、ウルトラ兄弟の力が宿っているみたいなものと考えればいいのかしら」
ダン「ああ。ギンガには私も力を貸したりしたな。最近は、ウルトラ族の科学も進んで、それぞれの技術や経験をアイテムに託して、後進の若者に託すことができるようになった。昔はエースキラーに力を奪われもしたり、ジャックがドロボンにカラータイマーを盗まれたりもしたが、心を伴わない力だと真のウルトラの奇跡は扱いきれん。他者の力を扱うには、他者の心への理解が必要になるということだな」
アリサ「あなたは確か、ゼロさんのお父さん?」
ダン「お嬢さんはゼロを知っているのかね」
アリサ「直接にはあまり。ただ、私たちの仲間のヒカル、ギンガに変身する彼が、ショウと一緒に特訓させられたそうで。あの頼りなかったヒカルが成長できたのも、タロウさんやゼロさんという師匠のおかげだと話していましたよ。それにゼロさんのお父さんのセブンさんは伝説の超人だとかで。ここでお会いできて光栄です」
ダン「いやいや、私などはただの風来坊に過ぎん。それよりも、この度の急な招聘は済まなかったな。我々、ウルトラ族はこういうことにも慣れているが、君はあくまでヒーローをサポートする立場。前線に立つ任務は慣れていないだろう」
アリサ「そんなことはありません。ウルトラの皆さんが力を貸してくれることには感謝していますが、やはり地球は我々、地球人の手で守らないと。頑なに協力を拒むつもりはありませんが、自分たちでもできることをせずに、他人の力にすがるだけでは堕落だと考えますから」
ダン「それが歴代防衛チームの健全な精神という奴だな。私もかつては防衛チームの隊長の任に就いていたが、その時はどうも地球人の力を信頼しきれていなかったように思う。地球人は弱い種族だから、頼れるのはウルトラの力だけだと考えていたために、地球人として組織の力を有効に活用することとか、組織を育てることを怠ってしまった。そういう慢心ゆえに悲劇を招いてしまったのかもしれん。
「今の防衛チームの姿を見ると、昔のことを反省するばかりだ。ウルトラ族は長寿であるがゆえに、地球人の成長する可能性を過小評価することも、逆に危惧することもあって、正しく向き合いきれていなかったんだな。このことは地球人の中で過ごした期間が一番長いタロウが教えてくれた。
「ウルトラの力を捨てて、一時であろうと地球人として生きてみる決意をしたあいつは、立派だと思うよ。私など、いざ力を失ってみると、変身できなくなった自分を歯がゆく思うばかりで、地球人とはどこか距離を置いた付き合いしかできていなかったからな。一時とはいえ、地球人として本気で生きたタロウがいてこそ、後にウルトラの光を宿した地球人であるティガやダイナ、ガイアといった平成ウルトラの誕生に至ったのだろう。正に『地球はウルトラマンの星』という言葉どおりで、M78星雲だけが特別というわけではないことを、私は学んだわけだ」
アリサ「そういう風に、いろいろ葛藤して、反省して、学んできたからこそ、今のセブンさんがいる。いえ、私みたいな小娘が偉そうに言うことじゃないと思いますが、率直に自分の過ちを認めて修正できるお気持ちは、私も見習いたいと思います。組織や信念、自分のつまらないエゴに縛られ過ぎて、他を顧みられなくなった人も見てきましたから」
ハート「確かに、人間にはそういう者もいる。だけど、そうじゃない者もいて、友だちになれるのは開いた心を持った、前向きな、熱い魂の持ち主だと俺は学んだ。ここにいるのは、男も女も含めて、何かに一途なヒーロー精神を持つ者ばかりだと俺は考えている。杉田アリサ、君がそういう熱さを持っているなら、俺とも友だちになってくれ」
アリサ「え、ええと、あなたは?」
ダン「彼はハート。ブレン、メディックと融合しているロイミュード3人の一人で、かつては仮面ライダーになったこともある。名前の通り、熱いハートの持ち主だ。3人が融合してトリプルファイターみたいなものだと私は理解しているがね」
アリサ「最近は、いろいろなところで融合合体が流行しているみたいですね」
ダン「そのようだな。ウルトラ・ニュージェネレーションだけでも、この通り」
弥生「戦隊でも、最近、警察に続いて、快盗まで融合合体したケースが観測されたそうです。商品画像は、パトレンU号しかお見せできませんが」
翔花2号「NOVAちゃん、いや、司令。私たちも久しぶりに、親娘で融合合体しませんか?」
NOVA「ブルー・スタンドのことか。いや、ここでは俺がメガネホワイトで、お前がメガネシルバー。あくまでメガネンジャーなんだからな。ブルーは俺じゃなく、ゼロさんの役割なんだ。あとはゼロさんが帰って来てくれれば。さもないと、レイトさん1人でメガネブルーになってもらう必要がある」
レイト「ええ? ぼく1人ですか? 無理ですよ。ヒーローじゃない、ただの人間ですし」
アリサ「私だって、ただの人間よ」
レイト「あなたは防衛チームのメンバーで、戦闘訓練をしっかり受けているじゃないですか。ぼくはゼロさんの憑代に選ばれただけの、ただのサラリーマンなんです。戦闘なんて無理ですよ」
NOVA「いや、メガネンジャーは戦闘ではなく、ビルド世界に祈りの思念波を送るだけなんだが」
ダン「思念波って言っても、どうするつもりなんだ」
NOVA「具体的には、合唱でもしますかね。Be The Oneって感じで、みんなの思念を一つにして、ビルド世界に送るって、どうでしょう?」
ドクター「歌か。声の力なら確かに効果的かもしれんが、向っこうに受信機となるものはあ〜るのかね?」
NOVA「それならバッチリです。アリサ隊員ことメガネイエローがいれば、並行世界の紗羽さんを通じて想いが伝わるはずと考えていたんですが、最近、面白いものがビルド世界にあることを発見しましてね。あの世界には、白くて新しい星の力を宿した時空の扉がおあつらえ向きに出現したんですよ。まるで、この俺に使ってくれ、と言うかのようにね。これぞ正にビルド世界が、このWhite NOVAと関わりの深い証拠。そう、白いパンドラパネルこそ、このメガネンジャー世界とビルド世界を結ぶ勝利の法則だったわけですよ、実は」
ダン「つまり、ビルド世界の白いパンドラパネルに向けて、我々はビルドの主題歌をみんなで合唱しながら、思念を送るってことでいいのか」
ドクター「するとアーストロメガネンオーの思念波増幅〜装置との連動作用でぇ、ビ〜ルド世界の世界改変システムに我々の祈りも伝わって、ミーラクルな奇跡が起こるということだな」
NOVA「そう、それこそが葛城忍の計画した新世界計画。最初は、その計画を知ったとき、起こり得る時空の乱れを予想して、何て迷惑なことを考える科学者なんだ、と思ったものですが、最近、観測した物語によって、忍パパの本意こそが『ラブ&ピース』だと気付かされたんです。
「戦兎の信念である『ラブ&ピースのための科学者の戦い』は父親から託されたものだと明かされましてね。決して、自分たちの世界だけを考えたエゴの科学者ではなかったってことです。葛城忍の真意は、ビルド世界だけで勝手に物事を進めるのではなく、異世界との交信を通じて、協調と調和、すなわちラブ&ピースをもっての世界改変。つまり、あの白いパンドラパネルは、戦兎たちビルド世界の登場人物の想いだけでなく、外の世界の我々の思念をも受け止めて、世界をつなげるシステムということです。
「逆に言えば、我々のメガネンジャー計画さえも実は葛城忍の想定した、外部世界からの交信を呼びかける壮大な多元宇宙プロジェクトの一環だった、と、俺は解釈しています」
ドクター「それが真実かどうかは、肝心の葛城忍が亡くなった以上、語られることもないだろうが、ビルド世界が多元宇〜宙を巻き込む壮大なクラ〜イマックスを迎えているのは確かだな。下手すると、泣き声マ〜ックスになりかねない危うい賭けではあるが」
ダン「ならば、我々も座して手をこまねいているだけでなく、可能な限りの思念を送り込んで、ビルド世界とその後の物語を理想的な形でつなげるべく手を尽くすべきだろうな」
ゼロinレイト「おう、親父。良いことを言うじゃねえか。手を尽くすなら、真打ちも登場してやらないとな」
ダン「戻ってきたか、ゼロよ」
ゼロ「ああ。何とか間に合ったようだな。ルーブの兄弟に『烈』クリスタルの力を授けるついでに、師匠のブルーレイの宣伝もしてきてやったぜ」
届け! 時空を超えた百万倍の祈念
NOVA「よし、これでメガネンジャーが全員集結したわけだ。それでは、全員に戦隊特有の名乗りセリフ用台本を配るとしよう」
ドクター「ああ、司令。わしの分はないのかね」
NOVA「あ、すいません。ドクターの分は用意していないのですが、今からセリフを考えましょうか?」
ドクター「ふむ、そういうことなら、アドリブで何か考えるとしようかな。他のメンバーの後で、わしにも名乗りの時間をくれるだけでいい」
NOVA「お任せします。じゃあ、順番ですけど、スカウト順に赤青桃緑黄にして、それから銀、ドクター、白の順ってことで」
ドクター「わしが紫ってのは、やはりダメかな」
NOVA「ええ、紫は今回、内海さんのために取っておくことが、当初からの約束なので」
ドクター「だったら、色じゃなければ良いのだな。わしに任せておけ」
NOVA「って、考えてみれば、俺、ドクターの後かよ。あのハイテンションが予想される名乗りの後で、うまく勢い付けられるかなあ。テンション下げちまわないか心配だぜ」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ドクター「よーし、チェーンジ! アーストロ・メガ・ネン・オーッ! スタンバイッ!」
弥生「マインドウェーブ照射板展開! ターゲット・仮面ライダービルドの世界。白のパンドラパネルの固有振動数キャッチ! 目標固定しました」
NOVA「例によって、映像は似たような代用品で補う」
翔花「皆さん、メガネスーツ装着お願いします」
ダン「よし、ゼロ。掛け声はお前に任せた」
ゼロ「ああ、みんな行くぜ! 明鏡スパーク!」
一同「明鏡スパーク!」
(各人の装着した明鏡グラスがそれぞれの色をまとい、光の粒子と共にメガネンジャーのスーツを形成するのだ)
ダン「赤いメガネは光の印。勇者セブンの力を秘めし、赤き闘魂メガネレッド!」
ゼロ&レイト「青いメガネは若さの印。勇者ゼロ(サラリーマン)の力を秘めし、蒼穹一閃メガネブルー!」
ゼロ「って、何で、そこでサラリーマンって名乗ってんだよ」
レイト「いや、だって事実そうですし。ぼくは勇者って柄じゃないし」
ゼロ「俺が一緒なんだから、勇者でいいんだよ」
弥生「ピンクのメガネは慈愛の印。獣電竜プレズオンの力を秘めし、夢見る乙女メガネピンク!」
ブレン「緑のメガネは絆の印。ロイミュードと仮面ライダーの力を秘めし、三位一体メガネグリーン!」
アリサ「黄色いメガネは護りの印。防衛チームUPGの力を秘めし、守護天使メガネイエロー!」
翔花「次は私か。銀のメガネは知力の印。花粉症ガールの力を秘めし、新米少女メガネシルバー!」
ドクター「よっしゃー、わしの出番だな。星のメ〜ガネは科学の印🤩。残虐戦士ソルジャーの力を秘めし、破壊大帝メ〜ガネトロンとは、あ、わしのこっとー、ガブリンチョー♪」
NOVA「いや、ドクター。別に踊らなくていいですから。大体、残虐戦士とか、破壊大帝って何ですか? 俺たち悪役じゃないですよ」
ドクター「いや、一つの世界を壊して、新しい世界に繋げるんじゃないの? 白いパンドラパネルって。だったら、旧世界の破壊者って名乗れるんじゃないの、これって」
NOVA「いや、俺たちは世界を壊すんじゃなくて、変える手伝いをするだけです。被害は極力少なめにして、みんながハッピーになる世界。とにかく、白のメガネは時空の印。時空と言霊の魔術を秘めし、白き新星メガネホワイト! 輝け!」
一同「明鏡戦隊メガネンジャー! 伝説は俺たち(私たち)が目撃する!」
NOVA「よし、このままホワイトパネルに祈りの歌を届かせるぞ!」
一同「おーー!」
時空を超えた先に
NOVA「ああ、しっかり歌った」
ダン「これで大丈夫なのか?」
NOVA「ええ、これでビルドの物語は滞りなく大団円を迎えるはずです。それがどのような終わり方を迎えるかは、まだはっきりしないですが、遠からず観測予定です」
ゼロ「何だよ。頼りないことを言っているな。ここはしっかり、未来は俺たちが作ったって言えないのかよ」
NOVA「いや、ビルドの世界の未来を作るのは、ビルド世界のライダーたちだ。俺たちは、ただ時空の扉である白いパネルを通じて、祈りを送ったに過ぎん。俺はげんとくんとカシラ、そして内海さんの無事を願った。たとえ死んだように見えても、白いパネルの力で奇跡が起こって蘇ってくれれば、ご都合主義などとは言わん。何しろ、そのために用意したアイテムだからな」
翔花「NOVAちゃんが用意したの?」
NOVA「まあ、俺の妄想ブログの中では、そういう設定だ。公式では、葛城忍が準備したことになってるが、葛城忍にヒントを与えたのが俺ということにしておく方が、都合がいいし、面白い」
ドクター「相変わらずの妄想っぷりだな」
NOVA「妄想だろうと、白いパネルが星の力を宿して、新世界を作り出す鍵という事実は変わらないですよ。これで、葛城忍が異世界の謎の声に導かれて、白いパネルを構想した、などという設定が後から発表されたら、よっしゃラッキーと叫んでもいい」
ダン「ところで司令。私は急に旅立たなければいけなくなった」
NOVA「そりゃまた急に。どうしてですか?」
ダン「うむ。先日、ゼロが出かけたというルーブの世界に、今度は私を呼ぶ声が聞こえてきたようなのだ。新世代の若者たちに、ちょっと力を貸しに行ってくる」
NOVA「だったら、ダンさんには葛城忍由来の『忍』の一文字を託しましょう」
ダン「いや、その漢字のうち、心は必要ない。ウルトラの心は、若き戦士たちにも受け継がれているからな。私が持っていくのは、『忍』から『心』を外した『刃』の文字、これでいいだろう」
NOVA「分かりました。その方がセブンにふさわしいと思います。そっちの世界の活躍も見守っておきますね。そして、こっちは仮面ライダービルドの物語が無事に大団円を迎えた頃に、打ち上げ&感想回とメガネンジャー後日譚に移るつもりです。その折には、また戻って来てください。せっかく集まったメンバーのその後まで、きちんと記録に残したいので」
ダン「ああ、司令のヒーロー愛が向こうの世界にもきちんと伝わるのを願っているよ。それじゃデュワッ!」
ドクター「や〜れやれ。せっかくメンバーが集結したと思ったら、すぐに別行動か」
NOVA「仕方ない。ヒーローはみんな忙しいんだから」
ハート「俺たちはそうでもない。メガネンジャーが遠からず解散すれば、その後はどうしようか」
NOVA「それは一つ考えていることがあるんだけど、今はまだ、うまく行くかどうか分からない。理論上は可能なはずだが」
ドクター「何なに? 理論があるなら、わしも手伝ってやるぞ」
NOVA「ええ、お願いします(ボソボソ)」
ドクター「な〜るほど。そいつは面白い。早速、実験を開始するぞ」
弥生「いえ、その前に新たな時空の乱れが発生。一つの未来が確定した模様です」
NOVA「来たか。想定どおりだな。早速、モニターに映像を示してくれ」
NOVA「ジオウ。50年後の魔王となるか、それとも運命を変えるか。時空魔術師として、要観察対象だな」
(仮面ライダービルド47話につづく)