花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

明鏡戦隊メガネンジャー第5話「ライダー時空の異変と、5人目の仲間」

アストロメガネウラ(移動母艦)内にて


ドクター・ウルシェード(演・千葉繁)「いやあ、ダンさん。あなたのウーチュウの話は本ッ当〜に参考になったよ。あなたの侵略者との数々の戦いこそ、真実のロ〜マンにして、アドベンチャー。まさ〜に一つの英雄伝説。同じメガネの戦士としては、誇らしい。大いにインスピレーションを刺激されたわい」

モロボシ・ダンウルトラセブン)「いや、ドクター。あなたの話こそ、いい勉強になったよ。私も風来坊として、数々の時空を旅してきたが、アニメの世界とは関わりが少なくてね。しかも、あなたがウルトラマンジョーニアスの出る『ザ☆ウルトラマン』にも関わっていたとは知らなかった」

ドクター「いやあ、あの時期は動物と何か縁があってね〜。他にも、超〜人覆面レスラーとしてキン肉マーンソルジャーを名乗って戦ったこともあったかな。努力マーンだったり、それなりにヒーローだーった時もあったりするが〜、破壊大帝メ〜ガトロンを演じたり、カカローットの兄ラディッツとなったり、ビーロボのシャークラーとしてカ〜ブタックと戦い合った時もあったよなあ。ゲスト出演だけなら円谷関連にも時々、声を出したり、チョイ役で顔を出しーたりしたことはあったんだが〜、ウルトラ〜セブンさんとの共演は今回が初めてだ。何ぶん、私的な秘密の活動であるため、オフィシャルな記録には残らないだろうが、このドクターの数々の冒険譚の黒歴史の1ページにウルトラ〜セブンのモロボシ・ダンさんと多元宇宙について語り合ったことを刻みこむとしよう」

ダン「いや、これは直接、私とは関係ない話だけどね、この多元宇宙には『ウルトラ超闘士激伝』なる物語があって、そこに私のドッペルゲンガー、分身とも言うべき闘士ウルトラセブンが登場しているんだな。OVA版の声は関モモタロス俊彦さんで。その時にドクターはエースキラー役で出ていたという記録もあるようだが、それなら一応、セブンと共演したことになるのではないか?」

ドクター「おお、本当だ。ついでにカネゴンなんかもやっていたぞ。そうか、私はパラレルとはいえ、セブンと共演したこともあったんだあ。彗星戦神ツイフォンと戦うために、ウルトラ兄弟とも共闘したんだが、黒歴史すぎて忘れていたよ。こんな大事なことを忘れるだなんて、わしも年だなあ」


弥生(2代目キョウリュウバイオレット)「楽しいお話のところ申し訳ないですけど、メガネウラの時空監視レーダーに異変を感知しました。今いるライダー世界とは関わりの深い別次元で、強い破壊エネルギーを探知。時空そのものに激しい歪みが生じたようです」

ドクター「何だって? それは我々が問題にしているビルド世界のことではないのか? 弥生、至急モニターに映してくれ」

弥生「やってみます。時空干渉波の影響で鮮明な画像にはなりませんが……」

ダン「ム? あれはブラックホールか? 向こうの世界では、ブラックホールの力を操る者が存在するというのか?」

ドクター「確か、司令はエボルトという世界の破壊者が目覚めたとか言っていたよな。そんな大仰な呼称を持つ者はヒーローの世界においてしょっちゅうだから、誇張に過ぎんと高をくくっていたが、今回のエボルトは時空を歪ませるほどの強大な力を秘めていたのやも知れん。司令の危惧も杞憂ではなかったということか」

弥生「今、確認。地球と離れた別の惑星にエボルトらしき強大な力が移動。あ、たちまち移動先の星一つの存在が消失した模様。エボルトと思しき力は地球に帰還」

ダン「瞬時にテレポートして、星を消失させるだと? 幻か何かではないのか?」

ドクター「次元の歪みを自在に操作できるなら、不可能というわけでもないが、たとえ可能でも実行するかどうかは別の話じゃろ。奴は己の力を示すためだけに、パフォーマンスでも披露したかったのか」

ダン「そのようなことを平気で仕出かすとは、まるでレイブラッド星人のようだ。ギガバトルナイザーを手にしたベリアル並みの悪行と言えるだろう。このまま手をこまねいて見てはいられん」

弥生「あ、エボルトに対抗する4つの戦士のパワーが急速増大中。モニター画面に映ります」

ドクター「おお、あれは4人同時の炎のライダーキック!」

弥生「エボルトの力、激減。どうやら黒いパンドラパネルに衝撃が加わったことで、一時的に力の源を失った模様」

ドクター「当面の危機は凌いだと言ったところか。しかし、奴がここまでの力を付けた以上は、我々も行動を急がないと。えーい、司令は何をやっておる? 至急、連絡をとってくれ」

弥生「あ、司令から今、通信が入りました。ビルド世界の異変は向こうでもキャッチしたそうです。目的の仲間も何とか参入してくれたそうで、すぐに戻ってくる、とのこと」

ダン「こっちから迎えに行った方がいいんじゃないか」

ドクター「その必要はあるまい。司令は時空魔術師じゃからな。その気になれば、時空転移はお手のものだ。とりわけ自分の拠点である本基地への帰還ならば」

NOVA「ただいま」

ドクター「ほらな」


短くないブリーフィング(新人自己紹介とか現状把握とか)


NOVA「さて、新しいメンバーを紹介する前に、ゼロと翔花のことなんだが」

レイト「ゼロさんは『行かないといけないところがある』と言って、ぼくから分離しました」

ダン「行かないといけないところ?」

NOVA「ああ、それがどこかは確認した。新しく観測されたルーブの世界だ。そこで新人のロッソがピンチなようなので、『俺様が力を貸してやらないとな。今回はカードじゃなくて、クリスタルに力を注いでやるぜ。用事が済んだら、すぐに帰ってくるから、それまでは達者でな』って言っていたから、『烈』の言霊を教えてやった。初代宇宙刑事ギャバンさんに由来する力ある言葉だ、と言ったら、そいつはいいな、ありがたく使わせてもらうぜって言って旅立ったよ。宇宙刑事関連は他に『電』『大』『撃』『快』『舟』があるが、どれだけルーブクリスタルに採用されるかな」

ダン「新たなウルトラのヒーローか。私も何か応援した方がいいだろうか」

NOVA「ああ、そのうちセブンさんの力が必要になるかもしれないな。一応、俺の感知したところによると、ルーブクリスタルは以下が予定されているらしい」

http://www.b-boys.jp/series/ultraman/topics/detail/394/

ダン「私は『刃』の力か。他にティガが『風』で、ジードが『闘』みたいだな」

レイト「リク君にはあまり『闘』って似合わない気もするんですけどね。どちらかと言えば、『和』とかそんな感じで」

NOVA「『闘』はベリアルのイメージなんだろうな」

ダン「とにかく、ゼロがいなくなったのは分かった。あいつも俺に似て風来坊なところがあるから、必要な時にはまたひょっこり戻って来るだろう。『真打ち登場だぜ!』とか言いながらな」

NOVA「ああ。他に気になる情報としては、愛染社長がダークオーブに変身したり、『地』のクリスタルはビクトリーさんの担当だったり、敵か味方か謎の女性キャラ登場とかだったり、まあルーブの世界もいろいろ活性化しそうなんだが、そちらの観測は別の話として今は置いておこう」

弥生「司令、翔花ちゃんの姿も見えないみたいだけど」

NOVA「そっちも諸事情で九州に派遣することになった。修行中の姉を応援するためにな。ほら、ルーブが兄弟で頑張っている姿を見ると、姉妹の協力する姿も見たくなるわけで。まあ、ゼロと同じで、一時的な離脱って感じだな。それより、新人を紹介しよう。入って来てくれ」

新人『おっす、おらブレン。ヒャー、おったまげたぞ。仙人の爺ちゃんの力で蘇ることができたなんてな』

NOVA「そいつはブレンのキャラじゃねえ。ケイP、出しゃばるな。お前はあくまで憑代なんだから、裏方に徹しろよ」

ケイP『だがよ、マスター。おらもマーク2も改修されて、今か今かと出番を待っているのに、ちっとも話に絡む機会がねえ。だから少しぐらい自己主張したって……』

NOVA「ああ、分かった分かった。少しぐらいの自己主張タイムはこれで終了。31859モードは少し封印して、61003モードをデフォルトにする。もちろん、61002モードと、61009モードへの切り替えは本人の意思に任せる。では、61003モードのブレン、改めて自己紹介だ」

ブレン「やれやれ。意思を持った素体に宿ると、優秀で、誠実で、威風堂々な私のキャラが霞んでいけませんね。この度、仮面ライダーブレンとしてスカウトされたロイミュードナンバー003のブレンです。能見壮と名乗ってもよろしいのですが、ここでは別に正体を隠す必要がないと聞いていますので、自然体で。得意技は、毒と、機械のハッキングと、優れた知性ですが、最大の武器は平成ライダーらしくフォームチェンジということになりますか。それでは、お見せしましょう。ハート、交代してください」


緑服メガネの青年から、赤服の大柄な青年にモーフィング変形。


ハート「ロイミュード002のハートだ。このボディはなかなか便利だな。元々が不定形なので、姿の変化も自由自在になる。仮面ライダーハートに変身することも普通にできそうだが、今回はブレンのサポートを務めることになった。仮面ライダーハートの活躍が見たければ、こちらの映像をチェックしてくれ」

NOVA「元々、仮面ライダーハートは、チェイスのために作られた素体に間違えてハートと、ブレン、メディックの意思が宿って生まれたライダーなんだ。TV本編中で敵役として戦いながらも、最後は主人公と共闘して美しく散った彼らが、ロイミュードの復活を企んで悪事に利用しようとする陰謀に対して、ロイミュードの名誉を守るために調査とバトルに励む物語。しかし、敵を倒すために自らの力を限界まで使い果たしてしまい、最後はまたボディを失って消滅してしまう。そんな彼らの復活を願って、実現したのが今回の仮面ライダーブレン、改めてメガネグリーン計画ということだ。本家が悪の力でメレ様やエスケイプさんを復活させるなら、俺が正義の想いで好きなロイミュードを復活させても問題はあるまい。たとえ、それが公式に残らない私闘だとしてもな」

ハート「表の歴史に残るかどうかは問題ではない。元々、ロイミュードは日陰の存在、闇に生きることを定められた人ならざる者だからな。しかし、人の強さ、正義の想いを知った以上、友だちのためにまた復活して、力を尽くせることは悪くない。また新しい人間の友だち、そして地球という星を越えた異星人の友だちができることは大いに喜ばしい。俺と友だちになってくれるか?」

ダン「歓迎するよ、ハート。この星を、そして宇宙の星々を守るための同志なら、それはかけがえのない仲間だ。私も最初は地球で一人きりだったが、ウルトラセブンとして戦っているうちに、信頼できる仲間もたくさん作ることができた。もちろん、別れによる哀しみも経験した上のことだがね。人ははかない存在だが、それでも想いの力ゆえに輝きを放つことがある。私のこの姿も、仲間のために勇気を出して自分を犠牲にした青年、薩摩次郎を模したものだ。君たちロイミュードの話を司令から聞いたとき、私は昔の自分に似ているなと感じたものだ。残念ながら、君たちの仲間の多くは人の悪意によって歪められてしまい、仮面ライダーと敵対することになったようだが、その中で君たちみたいに人間と友情を結ぶに至った者が現れたのは、希望の証だと思う。宇宙人と地球人、そして機械生命体の絆は、私たちが実現していきたいと考えるがどうだろうか?」

ハート「喜んで。ウルトラセブン、ゼロの父親がいい人で良かった。俺たちは父親にあまりいい思い出がない。ウルトラ族は、ロイミュードみたいに名前に番号が付くのも親近感が持てるところだ」

ダン「いや、番号名なのは私とゼロ、それに80(エイティ)ぐらいなんだが」

NOVA「いや、一応、ティガさんもインドネシア語で3って意味だから、数字つながりなんですよ。他にはゼロさんのお仲間のジャンナインも数字を名前に宿した機械生命体で、元々は敵だったのが兄弟愛と友情に目覚めて、しかも戦車の意匠を宿したヒーローでもある。その意味では、仮面ライダーハートと類似点があるような」
ウルトラマンギンガ ウルトラチェンジシリーズ ジャンナイン

ハート「そのような者もいるのか。宇宙は俺が思っていたより、広大なものだったらしい。まだまだ、いろいろ話を聞きたいところだが、自己紹介の途中だったな。メディックに交代するとしよう」


赤服の青年から、白い衣装の女性にモーフィング変形。


メディック「ごきげんよう。私がロイミュード009のメディックですわ。ハート様同様、皆さま方には謹んでよろしくお願いします。怪我した人がいれば、治療はお任せ下さいね。他に特技としては、ダンスといったところかしら」

弥生「え、それではあなたも踊りながら変身するのですか? ガブリンチョとか?」

メディック「そのガブリンチョとは何ですの? 私のはバレエに基づく華麗な舞ですのよ」

弥生「う、こちらはサンバのリズムで陽気な躍動感に溢れるものですけど」

メディック「どんな踊りか興味がありますわね。見せてくださいませんこと?」

弥生「ええ? ここでですか? さすがに戦闘でもないのに、変身サンバは恥ずかしいですので、代わりにみんなで変身した過去映像をどうぞ」

メディック「なるほど。戦隊というのはこのように変身なさるのですね。他にも何かないのかしら?」

弥生「え、他ですか? 他だと、こんな感じの変身名乗り集でどうでしょうか?」


メディック「これはこれは。伝統のスーパー戦隊の変身名乗りというものをたっぷり堪能させてもらいましたわ」

弥生「バトルとダンスなら、こういうものもあるのですけどね」

メディック「ええ。これなら私も戦隊のヒロインというのがどういうものか、イメージが湧きました。メガネグリーンの役目、どうぞ、この私にお任せあれ」

ブレン(ちょ、ちょっと、メディック。メガネグリーンの仕事は、この私に与えられたもの。あなたはハートのおまけで参加しているのだから、私の仕事を奪わないでください)

メディック「もう。せっかくヒロイン同士の親密な会話ですのに、横から邪魔をするなんて、相変わらずブレンは空気が読めないですこと。だけど、仕方ありませんわね。ここはあなたにお譲りしますわ。交代しますわね」


白衣の天使から、優秀で誠実でコミカルなメガネにモーフィング変形。


ブレン「ふう。これで一通りの自己紹介が終わりましたよ」

NOVA「ああ、ハートはダンさんと、メディックは弥生ちゃんと仲良くなれた感じで、うまくやって行けそうだしな。あとはブレンだけなんだが」

ブレン「そうですね。私は誰と仲良くすれば?」

ドクター「わしか。さっき、おぬしは優れた知性がどうとか言っておったが、どれ程のものか科学者のわしと語り明かそうではないか」

ブレン「ええっ? 私はヒーローではない爺さんとですか?」

NOVA「いや、この人もヒーローなんだよ」

NOVA「キン肉マンの兄アタルがその正体だし、残虐を司るソルジャーとして、緑の迷彩服を着ていたグリーン戦士の一人とも言える。冷静で的確な判断力の持ち主でもあるので、ブレンさんも大いに学ぶところがあるんじゃないかな」

ドクター「それはそうと、『うる星』の時はメガネとして、諸星アタルと悪友だったわしが、モロボシ・ダンさんと宇宙談義したり、同じアタルという名前で超人格闘試合を戦うというのも不思議な縁よのう」

NOVA「うん、自分もアタル兄さんの声が千葉繁さんだと初めて知ったときは、何だか笑えました。だって、キン肉マン神谷明さんなんで、面堂終太郎なわけだし、北斗の拳ダンガイオーでも対立関係がいろいろと。それが兄弟なわけですから。それはそうと、今のキン肉マンコミックで、ソルジャーがまだ去就不明なのは、やはり、ここでずっとドクターが待機しているからですか?」

ドクター「コミックは声にあまり関係ないと思うが、もしも、そっちにソルジャーが登場する時には、わしもゼロ君みたいにお暇することになるけどいいかね」

NOVA「いや、その前に、こっちの話が一段落しますよ。とりあえず、エボルトの問題が片付いた時には」

ドクター「そうだったな。エボルトを何とかしなければ」

ブレン「あのう、せっかくブレンに戻ったのに、巧妙にスルーされている気がするんですが、エボルトって何者です?」

NOVA「今のライダーのラスボスだ。よく見ろ、これがエボルトだ」

ブレン「なるほど。いかにもラスボスって感じの見事なボールペンですな」

NOVA「いや、違う。何で、商品検索でエボルトって入れたら、最初にボールペンが出てくるんだよ」

ブレン「トイレの芳香剤が出てくるよりマシだと思うんですが」

NOVA「何で、ブレンが俺のそのネタを知ってるんだよ」

ブレン「いや、私のボディはケイPですから、少しぐらいは記憶も残っているんですよ」

NOVA「ええい、もうトイレの芳香剤ネタは時代遅れだ。今、White
NOVAで商品検索すると、出て来るのはこれだ」

ブレン「おお、これなら、まだ示しが付くってもの」

NOVA「そう、アシックスの靴製品は俺の味方だ。本社が兵庫県神戸市にあってうちの地元に近いとか、別に足が六本じゃないとか、ネットで調べた企業薀蓄を語りたい気もするが、今はそういう時じゃない。そう、エボルトなんだよ」
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エボルト対策と5人目の仲間


NOVA「エボルトについては、かくかくしかじかだ」

ブレン「なるほど。大体、状況は把握しました。我々は仮面ライダービルドを助けて、そいつを倒しに行くわけですね」

NOVA「そうしたいのはやまやまなんだけどな。残念ながら、物語のルールからそいつは許されていない。少なくとも公式にはな。まあ、今週末から上映される映画では、多元宇宙として別世界のライダーの話もちらっと語られるそうだし、新ライダーのジオウだって登場する。昨年末の映画では、ビルド世界と他の平成ライダーの二つの世界を無理に融合させようとする話もすでに語られた」
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ブレン「泊進之介は出なかったようですが」

NOVA「ああ、泊さんはその前年の映画に登場しているからな」
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NOVA「とにかく、平成ライダー時空は元々、別々の世界観で描かれていたのを世界の破壊者ディケイド事件(2009年)によって、いろいろとつながってしまったんだな。まあ、その兆候は2007年に電王が時間軸をいろいろと操作した影響とも言われているが。ゼロさんがデビューしたのも2009年だし、この年はヒーロー世界において多元宇宙が表面化する意義ある年と言えるだろうな。多元宇宙ヒーロー元年というか」

ダン「確かに末尾が9で終わる年は、いろいろと大きな変化があるようだな。1979年がウルトラ世界にアニメが加わったわけだし、1989年から翌90年にかけては海外の実写初ウルトラマンのグレートが作られるようになった。99年は平成3部作のウルトラマンガイアが放送終了し、また私も出演した大怪獣バトルの2期のTV放送が終了したのも2009年だ。つまり、終わりと新たな始まりに至るのが9で、8はその前の無限の可能性を模索する時期。そう考えればいいのかな」

弥生「そうかもしれませんね。戦隊だと79年にバトルフィーバーJから再スタート。89年はライブマンからターボレンジャーに移る年で1号ロボと2号ロボのスーパー合体が定着する時期。98年から99年はギンガマンからゴーゴーV。2000年に入ると戦隊も本格的にCG時代に移るので、それ以前のミニチュア特撮が堪能できる古き良き旧世紀ということもできます。2000年のタイムレンジャー以降は、ゴレンジャーやジャッカーもスーパー戦隊の中に含めることになったので、バトルフィーバーが第1作でなくなったことから、メモリアルイヤーが末尾9ではなくて、末尾5から6になった形ですが。2006年のボウケンジャーが30番目、2011年のゴーカイジャーが35番目のスーパー戦隊として持ち上げられる一方で、2016年のジュウオウジャーはそれほどでもなかったと記憶します」

NOVA「弥生ちゃん、ずいぶんと詳しいんだね。素で、そこまで網羅しているとは大したものだ」

弥生「いえ、キョウリュウジャーに憧れるあまり、歴代戦隊についてもいろいろ勉強しましたから」

NOVA「そうだよな。何かに憧れる気持ちが大事なんだよな。君をメガネンジャーにスカウトしたのは間違えていなかったようだ。うちの翔花にも是非、見習って欲しいところだが、それはともかく、ライダー時空に話を戻そう。ブレン、君たちが活躍したドライブ放送期がどういう時代か理解しているかね」

ブレン「ええと、ここのコンピューターを調べさせてくれませんかね。私の優秀な頭脳で多元宇宙の仕組みを解明したいと思いますので」

NOVA「その前に、ケイPのメモリから情報を引き出したらどうかな。その方が話が早い」

ブレン「ああ、じゃあ、そうさせてもらいます。ええと、何々? 『翔花ママラブ』? 『かっぱえびせん美味い』? 『マスターNOVAには勝てん。生き延びるためには絶対の忠誠を』? 何ですか、これは? 何と不合理で、意味不明で、論理性の欠片もないメモリなんだ」

NOVA「まあ、ケイPのメモリは、半分バイオ脳だからな。そんなことよりも平成2期のライダー史だ。膨大な情報は、きちんと選別して扱えよ」

ブレン「そんなことは、あなたに言われなくても分かっています。ただ、このボディの使い方に慣れていないだけで。あ、これかな。W、オーズ、フォーゼ、ウィザード、鎧武、ドライブ、ゴースト、エグゼイド、そしてビルドからジオウですか。ええと、『オーズから後は、ベルトが歌ったり、喋ったりして、何かとうるさい』ともメモリにインプットされていますが。『せめて、Wのサイクロン! ジョーカー! ぐらいの一言なら格好いいんだけど、タトバ、タトバ、タトバ♪ から、どんどんベルトが自己主張するようになった系譜も調べてみると面白そうだな。カブトのゼクターは無口で奥ゆかしかったけど、キバット辺りかな。ベルトの自己主張起源は』って、こんなこともメモリに記されていますが」

NOVA「ああ、それは俺がケイPに平成ライダーのことを教える際に語った内容だ。そんなことまで覚えていたのか、こいつは」

ブレン「この中から必要な情報を探り当てるには、この優秀な私でも苦労しそうですね。ええと、とにかく『ディケイド以降の平成2期は、1期と違って、世界がつながっているので各ライダーの共演が容易になった。Wからエグゼイドの世界は全て同じ世界だけど、ビルドだけが違う世界の物語になった。それをつなげようとする映画が年末に上映されたけれど、まさか、このクライマックスにそういう大仕掛けを見せてくるとは。これも次のジオウへの伏線か?』という記憶を発見しましたが」

NOVA「それは、つい先日、ケイPに語った話だな。年末映画の時は、悪役が二つのライダー世界をつなげようとして、それをビルドが妨害しようとする内容だったが、そのためにエボルト、すなわち当時のブラッドスタークも協力してくれたわけだ。ところが、このクライマックスに至って、今度はエボルトを倒すために、ビルド側が二つの世界をつなげようとするとは、いろいろと皮肉なものだよな。結果的には、バイカイザーの計画は葛城忍の計画を流用した形だと示されたわけだし、今の流れだとビルド世界の多元宇宙改変計画が次番組への橋渡しになりそうで」

ブレン「次番組への橋渡し?」

NOVA「ああ、ビルドがエボルを倒すために、自分の世界を他のライダー世界とつなげるつもりだということが分かったからな。これによって起こるトラブルがどれほどのものか予測し、そして被害を最低限度に減らすことが、俺の時空魔術師としての目的になってしまったんだよ、これが。まったく、迷惑なことを考えやがってよ、葛城忍パパは」

ドクター「司令、それは本当のことかね?」

NOVA「ああ、そういう電波をキャッチした。ビルドが世界を改変し、その余波がいろいろと影響した結果、2068年に時空を歪める魔王という存在が出現する未来が成立するらしい。この魔王となる予定の新ライダーを、魔王にしないように未来世界から少女がやって来て、いろいろ導く物語になるそうだが、おかげでメガネンジャーの目的も当初と変更せざるを得なくなった」

ダン「それはどういうことかね」

NOVA「当初は、ビルドの登場人物の一人、内海さんを助けるために思念波を飛ばして、悪の呪縛を解くことが一番の目的だったんだ。だが、状況はそういう個人的な願望だけで済まなくなっている。個人の生き死には確かに重要だが、俺としては内海さん以上にげんとくんの運命が何よりも気に掛かる。個人的にはな」

ブレン「げんとくんとは何者ですか?」

NOVA「威風堂々で親しみやすい4号ライダーだ」

[Tシャツ魂] 威風堂々 筆で書いた文字Tシャツ (L, 白Tシャツ×黒文字(前面))仮面ライダービルド カプセルラバーマスコット 氷室 幻徳仮面ライダービルド 仮面ライダー ローグ ぬいぐるみマスコット

NOVA「いやあ、3月の時期の仮面ライダーローグを見ると、まさか6月から7月でコミカル街道を突っ走って、Tシャツで会話する芸人になっているとは思うまい。とにかく、げんとくんがもしも散ってしまうことがあれば、俺は涙目になって、世界を呪って、闇堕ちするかもしれん。あ、時王とともに時空魔術師の王となる可能性もあるな。だから、そうなる前にビルド世界に思念波を飛ばして、何とかしないといけないんだよ、個人的には」

弥生「司令、さっきから個人的を連発しすぎですよ」

レイト「そうですよ。ぼくたちは司令のそういう個人的な願望のために召喚されたんですか?」

NOVA「いや、先に本音を言った上で、改めて正当な理由を明かそうと思ったんだが。おそらくビルドは、散って行った仲間たちの犠牲を無効化するために、そしてエボルトを封じ込めるために、世界改変の大技を仕掛けると予想される。これによって、多元宇宙の安定は大いに乱されることも想定済みだ。俺の時空魔術師の使命に従うなら、そのような時空の安定を乱すような所業は止めなければならない。しかし、個人的にはそれで死んだ仲間が蘇るなら構わないとも考えるし、そもそも物語世界に無闇に干渉してはならないという俺ルールもあってな。それが可能なら、すぐにビルド世界に南光太郎さん他、昭和ライダーの皆さんを召喚して、ブレイクダウン・ブラックホールして、ラブ&ピースを実現したいとも思うわけだよ」

弥生「それは正に仮面ライダー大戦ですね。最近では、仮面ライダー鎧武の時に実現したと記憶しますが」
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NOVA「ドライブの時にもな。あの時には、ショッカーが歴史改変ビームとか発射して、とんでもないことになった。正史には登場しないライダー3号やら4号やらが登場したり、仮面ライダーマッハの剛が何度も死んだり生き返ったりを繰り返しながら、時間を巻き戻したり、ロイミュード事件の裏で、いろいろとおかしな時空変動が起こっていたわけだ」
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ブレン「そういうことですか。我々ロイミュードが時間の流れに干渉して、グローバルフリーズを起こすことができたのも、時空が大いに不安定だった副作用もあったのですね。そもそも、あの重加速現象は我々ロイミュードの側でも、どうしてそのような能力を持ち得たのか原理の解明ができていませんでしたから」

NOVA「全てはディケイド事件の副作用とか、電王が悪いとか、そもそも元を辿ればショッカーやゴルゴム、クライシスの仕業と考えることもできるだろうが、とにかく、そういう時空の乱れが今後は常態になりそうだから、俺も時空魔術師として忙しくなるだろうし、それで生じる副作用的被害を防ぐために、メガネンジャーの力が求められているわけだ。言わば、多元宇宙の影の防衛チームということだな」

弥生「影の防衛チームですか」

NOVA「そう。非公認戦隊という意味では、アキバレンジャーの系譜を受け継ぐといってもいいだろう。ちなみに、表の多元宇宙防衛チームとしては、スペース・スクワッドが活動を開始しているが、彼らは今のところ仮面ライダーの世界には不干渉というか、一度、干渉しようとして、危うく銀河連邦警察が地球を破壊しようとしたことがあってな。さすがにいろいろな方面からお叱りを受けたらしく、宇宙刑事仮面ライダーは目下、不干渉の状態が続いているようだ」
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ドクター「だから、エボルトがビルド世界で好き勝手をできているわけだな。銀河連邦警察が仮面ライダーの世界には手を出さないのをいいことに」

NOVA「まあ、銀河連邦警察もいろいろと内部の組織改編で混乱しているとも聞くぜ。だから、スペーススクワッドには現場の判断で、外部の協力者を好きに要請できる権限を与えたようだし、邪教団・幻魔空界なる組織が暗躍していて、多元宇宙のあちこちで悪さをしているようだ。もしかすると、キュウレンジャーのドン・アルマゲや、ビルド世界のブラッド族の背後にも、幻魔空界の力が働いているのかもしれん」
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ダン「まさか、数々のヒーロー世界の背後で、そのような大きな動きがあったとは。多元宇宙の異変を観測して、影ながらの解決に乗り出そうとした司令の心意気はしっかり伝わったぞ」

NOVA「あなたにご理解いただけたのは何よりです、セブン。しかし、我々は公式の防衛チームが表立って手を回せない状況に、民間チームとしてフットワークも軽く観察し、応援し、思念波とか心の声として間接的に支援フォローするのが本分。人も知らず、世も知らず、影となりて明日を映すのが仕事なんだ。だから、できることは観測し、祈ることだけ。そのためのメガネンジャー、多元宇宙を見つめて願いを込める百万念者というのが、組織の趣旨ということで」

ドクター「つまり、軍隊というよりは、諜報活動メインのCIAみたいなものだな。あるいはプライベート・アイと言ったところか」

弥生「私立探偵、あるいは民間諜報組織と言った感じですかね」

NOVA「あるいは実体を見せず忍び寄る科学忍者隊に似た趣旨だな。メガニンジャーと呼んでもいいだろう」

レイト「ところで、この活動はボランティアになるんですか。それとも、お給料は出たりするんでしょうかね」

NOVA「ここには優秀なハッカーもいるからな。銀行口座の書き換えで良ければ、働いた分の給料を査定して、非公式に支払われるようにすることも可能だが。なあ、ブレン」

ブレン「ええ。人間たちの脆弱なネットワークを掌握することは、私のような優秀な頭脳を持ったロイミュードには簡単なこと。金が欲しいなら、その欲望は叶えてあげられますよ」

レイト「それって、犯罪行為じゃないですか」

NOVA「まあ、多元宇宙の平和を守るためなら、その活動は現地の法律に優先する。それがヒーローってものだろう? もちろん、そうすることで世界の秩序が乱れてしまっては本末転倒なんだが、秩序の維持のために超法規的措置を許されているのは、どこの民間防衛チームでも多かれ少なかれ常識と言えよう。ただし、関係役所との根回しを考えるのは司令の仕事の一つだけどな。その世界の権力者との折衝なら任せてくれ。ウルトラ世界ならキングと顔見知りだし、ライダー世界なら本郷元警視総監に話をつなげばいいかな。あとは戦隊ワールドだけど、三浦参謀長辺りで何とか。いや、キュウレンジャー世界だったらツルギ大統領がいいか。必要なら、時空魔術師として会いに行ってもいいですよ」

レイト「いや、会いに行ってもいいって、そんな簡単にそういうお偉方の面々と会えるものなんですかね」

NOVA「簡単とは言っていないぞ。先方も忙しいだろうし、前提条件として『必要なら根回しはしっかりするよ』ってことだ。戦闘活動で市街地に被害を出すことが予想されるならそうしないと、我々が破壊活動を行うテロリスト扱いを受けてしまうからな。ゴーストの大天空寺では、仙人さんがああ見えて隠然とした影響力を持っているので、先に連絡をとっておいた。だから、交渉がスムーズに進んだわけで、次に行く5人めの仲間の世界にも根回し済みだ」

ダン「では、その5人めは誰かね」

NOVA「メガネンジャーの5人目の仲間メガネイエロー、それは彼女だ」

弥生「ちょっと待ってください。彼女だと、メガネンジャーの趣旨には合わないんじゃないですか?」

NOVA「そんなことはないぞ。スパイ活動をする際に、メガネをかけた姿も披露したことがある」

弥生「いや、そうではなくて、ビルド世界の登場人物をスカウトしたら、ビルドの物語に表立って干渉しないという原則に違背することが問題だと」

NOVA「ああ、紗羽さんを直接スカウトすることはまずいよな。だから、紗羽さんを直接ではなく、 中の人、女優の滝裕可里さんをフィーチャーして、我々の仲間になるヒロインキャラはこの方を選んだ」

ダン「つまり、司令の考えは『並行世界にいる、顔の似た別人を連れて来ることで、ビルド世界に思念を送りやすくしようとすること』なのかね」

NOVA「ああ。彼女、杉田アリサ隊員なら、そもそも防衛チームのメンバーだし、ギンガSの世界からXの世界に次元移動した経験もあるし、ウルトラマンの正体も知っていたり、宇宙人と格闘経験も持っていたり、仲間にアンドロイド少女もいたり、我々のチームに順応する資格は十分に持っているわけだ。隊員服も黄色系だし、イエローカラーの女性戦士として馴染みがある。役者の経歴で言えば、今の宇宙刑事ギャバン十文字撃の元恋人で、しかも敵ボス、ドン・ホラーの憑代になったりして、潜在能力は底知れない。さらに、仮面ライダーアクセルと知り合いだという前歴もある。そして、戦隊出演経験こそないが、実はゴセイジャーのピンク候補でもあったようだ。つまり、滝裕可里さんこそ、我がメガネンジャーがエボルトの超時空パワーに対抗し、次元の歪みを最小限に食い止め、ウルトラとライダーと戦隊と宇宙刑事のヒーロー世界をしっかりリンクさせる勝利の鍵、女神となり得る存在なんだよ」
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NOVA「そういうわけで、次回は滝裕可里さん演じる杉田アリサ隊員をメガネイエローとしてスカウトし、これでようやくメガネンジャー集結に至る予定だ。まあ、俺は司令として、しっかりビルド世界の動向を観察するために、今度の日曜に映画を見に行って、紗羽さんのアクションと幻徳の活躍を見届けるつもりだけどな。あと、新ライダーのジオウのお披露目も。いろいろ忙しいことだぜ」
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ドクター「まあ、仕事で忙しい状況でもいろいろ楽しんでいるみたいだから、結構なことだが、多元宇宙の海で羽目を外して遭難せんようにな」
(完)