背景話に続いて、システム話
リモートNOVA『さて、「混沌の渦」のキャラクター作りについて説明します』
ヒノキ「よし、サイコロを用意するぞ」
NOVA『能力値を決めるのに、サイコロは使いません。とりあえず、能力値は以下の9種類』
ヒノキ「多すぎるじゃろう? D&DやT&T、ベーシックRPGなど6種類ぐらいに収まっているものを」
NOVA『まあ、「混沌の渦」は全て能力値判定だけで、処理できるようなシステムですからね。スキルとかHP、MPなんかの副能力を使わないのです。結果的に扱う数値の総数は少ないわけで』
- 攻撃力:30
- 防御力:30
- 知識:30
- 意志力:30
- 体力:30
- 説得力:30
- 知覚力:30
- 速さ:30
- 敏捷性(器用度含む):30
ヒノキ「全部30じゃと、個性がないではないか?」
NOVA『これに、50ポイントを割り振ります。ただし、1つの能力に割り振れる数字は、最大20まで』
ヒノキ「すると、戦士タイプのキャラを作りたいときは、〈攻撃力〉に20、〈防御力〉と〈体力〉に15を割り振って、50と45が2つにして、後は全部30でも問題ないのじゃな」
NOVA『〈速さ〉にも割り振っておかないと、攻撃の順番が遅いということになりかねませんが、まあ、その辺は自由です』
ヒノキ「何かの能力を下げて、その分を欲しい能力を上げたりできんのか? 戦うキャラを作るのに、〈知識〉や〈説得力〉なぞいらんじゃろう?」
NOVA『一応、上級ルールを使えば、職業ごとに決まっている能力値を増減できます。このゲームの戦士に相当する傭兵なら、D6を振って〈攻撃力〉〈防御力〉〈体力〉〈速さ〉をそれぞれ増やせますが、逆に〈知識〉(2回)と〈意志力〉〈説得力〉を減らさないといけません』
ヒノキ「〈意志力〉の弱い戦士はイヤじゃのう」
NOVA『だったら、最初に〈意志力〉に6点割り振っておくといいでしょうね』
ヒノキ「う〜む、〈意志力〉6で、〈攻撃力〉は増えるのが分かっておるなら15でいいか。〈防御力〉も10にしておいて、〈体力〉は15。これで44じゃから、残り4点を〈速さ〉〈敏捷性〉に2点ずつ割り振るか。で、職業による修正を振って、以下のとおりじゃ」
ヒノキの傭兵キャラ
- 攻撃力:46(30+15+1)
- 防御力:44(30+10+4)
- 知識:25(30−5)
- 意志力:34(30+6−2)
- 体力:46(30+15+1)
- 説得力:29(30−1)
- 知覚力:30
- 速さ:37(30+2+5)
- 敏捷性:32(30+2)
ヒノキ「能力値に自由に振り分ける基本システムに、上級ルールでランダム要素を反映できるのは、数字が多少バラけて楽しいのう。やはり、昔ながらのゲーマーじゃと、能力値決めはダイスを振らないと、味気なさを覚えるわけで」
NOVA『その辺はゲーマーごとの感覚の差もありますな。自分のイメージがダイスを振ることでランダムに崩されるのを嫌う人もいますし、そういう人は上級ルールを使わなければいい。全員が全員、使用を強制されるものでもないでしょうし、ダイスでの能力決めが好きな人だけ使うってのがいいかな、と』
ヒノキ「まあ、ダイス運が悪くて、加点のときに低い出目ばかりで、減点のときに高い出目ばかりが偏ると泣きたくなるが、基本が30%ならD6の偏りぐらい、ちょっとした誤差の範囲内じゃな」
NOVA『おまけに、冒険中に使った能力は、経験ロールで休憩中に上昇する可能性がありますからね。ベーシックRPGだと、技能の成長はセッション終了後に1回ずつしかできないので成長は比較的緩やかですが、「混沌の渦」は何回も成長のチャンスが与えられるので、レフリー次第ですが、割と成長しやすいゲームです』
ヒノキ「このゲームのGMはレフリーというのじゃな」
NOVA『ええ。その辺は「トラベラー」と同じですね』
ヒノキ「ともあれ、能力値の決定は基本の30に、50点を振り分ける。そして、上級ルールを使用した場合は、職業ごとに定められた能力をD6の修正値だけ増減させるのじゃな。修正される能力表を見れば、その職業に必要な能力値も分かるし、振り分けの参考にもなろう。シンプルかつ奥の深いシステムっぽいのう」
変わった職業話
NOVA『で、「混沌の渦」の魅力は、職業の多さなんですね。88年の日本のTRPG界で、10を越える職業数のゲームはあまりなかったと記憶します』
ヒノキ「ローズtoロードやWARPSは多かったと聞くぞ」
NOVA『すいません。それは買ってなくて、リプレイ記事なんかでルールを知ったぐらいで。ローズはその後のBローズや、ファーローズや、Rローズは買って今も持っているのですが、それはさておき、とにかく16世紀イギリスという他にない背景世界なので、冒険者とは言えない生活密着型の職業が多いですね』
- 貴族
- 専門職(書記官、医者、建築家、公証人)
- 職人・職工(鎧職人、鍛冶屋、刀鍛治、彫板師、石工、絵描き、仕立て屋、皮なめし職人、木彫師、その他)
- 商人(肉屋、魚屋、果物屋、乾物屋、呉服商、ワイン商、その他)
- 自由労働者
- 傭兵
- 盗賊(乞食、泥棒、暗殺者、ぺてん師、夜盗)
- 聖職者
- 旅芸人(音楽家、吟遊詩人、役者)
- 魔法使い
- 薬草師
ヒノキ「狩人や漁師、農夫なんかはいないのじゃな」
NOVA『ええ、イギリスの都市の住人なので、第一次産業はいないですね。あと学者とか研究者系も設定されていないので、錬金術師を作成するのにずいぶんと自作する必要がある。木こりとか、宿の主人とか、街の衛兵とか、劇作家とかもいないですし、そういうのがやりたいなら、自作するか他のゲームをあさって参考にするといいでしょう。とりあえず、ワイン商人になりたいならこれですね』
ヒノキ「『時代劇の渦』だと、飾り職人とか三味線屋も設定されておるのか?」
NOVA『当然です。さすがに、南京玉すだれの芸人はなかったと思いますが、後の時代劇ゲームとか、88年の「ルール・ザ・ワールド」には南京玉すだれが実装されていたと聞きます。「時代劇の渦」は仕事人Vまでしか対応していなかったので、ぽっぺん売りとか、すたすた坊主とか、経師屋もなかったですね。そういうのは自作しないと』
ヒノキ「時代劇の話は、今はいい。それよりも絵描きなんかになって、冒険中に何の役に立つんじゃ? 絵が実体化して敵と戦ってくれたりするのか?」
NOVA『妖怪絵師じゃないんだから、16世紀のイギリスにそんなキャラがいるわけないじゃないですか。絵描きは絵を描くしか能がないキャラですが、貴族のために肖像画を描いて礼金をもらったり、大聖堂の絵の補修をしたり、何か珍しいものを見たときに写生して、人々に説明したりできます。あと、適切な材料で絵の具を作ることもできますが、得意な能力は〈知覚力〉(2回)。ただし、〈攻撃力〉〈防御力〉にはペナルティを受けるので、戦いは避けた方がいいでしょうな』
ヒノキ「すると、絵筆の中に針を仕込んで、敵の後ろに回り込んで殺すのは?」
NOVA『どこかの経師屋がやってそうですが、そういうのは時代劇でお願いします。まあ、絵描きと暗殺者の兼業はできなくもないですが。全員、暗殺者か傭兵で、表の顔で他の職業を持ってるゲームをできなくもないですけど、そういう「混沌の渦」を誰がプレイしたいか。あ、俺がしたいですね。誰かレフリーやってくれないかなあ、必殺・混沌渦業とか(爆)』
ヒノキ「〈攻撃力〉の高い表の職業って何がある?」
NOVA『もちろん、傭兵……だけですね。むしろ、〈攻撃力〉にペナルティのある職業だらけじゃないか。専門職も、彫板師も、石工も、絵描きも、仕立て屋も、木彫師も、商人連中も、泥棒も、夜盗も、ぺてん師も、聖職者も、旅芸人も、魔法使いも、薬草師もみんな、〈攻撃力〉が減点される。実は乞食の方が〈攻撃力〉が確保されていることに、今、初めて気づいた。まあ、乞食は〈体力〉がないけど。しかも、聖職者と薬草師は傭兵と兼職できないとある。聖騎士や神官戦士みたいなキャラは、16世紀のイングランドにはいないのか』
ヒノキ「200年から300年ぐらい前ならいたかもしれんがのう」
NOVA『とにかく、普通のファンタジーRPGと違って、一般市民的な職人や商人キャラをいっぱい作れるシステムということです』
ヒノキ「で、そんな連中が集まって、どんな冒険ができると言うんじゃ?」
『混沌の渦』の冒険の例示
NOVA『ええと、ルール解説の例として、3人のキャラが登場しているんですね。1人は職業不詳のホレイショ。2人めは傭兵のアントニオ(無能呼ばわりされているし)。3人めは聖職者のジャスター。で、この3人が戦闘の例示で、食人族と遭遇している話があるんですが……』
ヒノキ「なるほど。16世紀のイングランドには、食人族がいるのか」
NOVA『いや、それはないと思います。たぶん、3人が船に乗って難破か何かして、南洋の火山島かどこかの秘境に漂着したんじゃないですかね。で、ホレイショが食人族に捕まって、アントニオとジャスターが助け出そうとしているシチュエーションから始まります』
ヒノキ「うむ。ちょっとした冒険じゃな」
NOVA『で、ジャスターは聖職者らしく、食人族にいきなり説教を始めるんですね。「神は食人の罪をお赦しにならないので、すぐに悔い改めるように」とか』
ヒノキ「なるほど。聖職者は説教で相手を改心させられるんじゃな」
NOVA『いえ、できません。相手次第ではそういう特殊能力も備えてはいるのですが、食人族には言葉が通じないので、レフリーから却下されたようです。食人族は突然、吹き矢を取り出して、無防備状態のジャスターを撃ちます。麻酔毒でも塗っていたのか、ジャスターは倒れて戦力外通知』
ヒノキ「何じゃそりゃ? 治療役が最初に倒れたら、誰が麻痺を消してくれるんじゃ?」
NOVA『そんなわけで、残ったアントニオが食人族2人に挑みかかるわけですが、すぐにホレイショも縛りつけられたロープから脱出して(彼は盗賊か何かかな?)、アントニオと2人で食人族2人に立ち向かうんですが……7ラウンドの激戦の末に、アントニオとホレイショは2人とも《負傷》値が〈体力〉を越えて、負けてしまうんです』
ヒノキ「何と。戦闘の例示で、プレイヤーキャラ側が負けて終わってしまうルールブックは、珍しいのう」
NOVA『ええ。俺も数多くのルールブックを読んできた人間ですが、プレイヤーが負けて終わる戦闘例はこれ以外に見たことがないですね。まさに「混沌の渦」の名に恥じない展開というか』
ヒノキ「それで、続きはどうなったのじゃ? 食人族の餌食になってバッドエンドか?」
NOVA『いや、一応、ホレイショ、アントニオ、そして役立たずのジャスターの3人が目を覚ますと、食人族の小屋で捕まっている状況になるのですが……その続きがないんですね。3人がどうやって食人族に囚われた状態から脱出したのか、35年以上、気にしているのですが、誰も俺にその続きの話を聞かせてくれた人はいません』
ヒノキ「そんなことを35年も気にして生きてきたのか、新兄さんは!?」
NOVA『いや、心の片隅に押しやってきた記憶ですけどね。今でも、ホレイショというキャラネームを聞くと、食人族のことが時折り頭をよぎります。で、その後の何かの例示で、ホレイショは盗賊と戦っているのですが、また負けて気絶させられていたりして、何て弱いんだ、ホレイショとか。どうも、アレクサンダー・スコットは冒険の例示で、プレイヤーキャラの格好いい活躍を描くつもりはなかったのかな、と思ったりも』
ヒノキ「他にはないのか?」
NOVA『ありますよ。今度はレフリーと4人のプレイヤーがキャラ作りをします。4人とキャラの内訳は以下のとおり』
- パトリック:仕立て屋(ひそかに魔法使いを兼業)シモン・リフェブレ。怪しいフランス人。パトリックは本当は貴族をプレイしたかったけど、レフリーに貴族は許可されなかった。
- スー:刀鍛治メアリ・ヴェン。
- マイケル:傭兵ディゴリー・ウィリアムス。普段は自由労働者を装っている。
- アダム:自由労働者クリスチャン・ポーライト。
NOVA『で、この4人の旅人が、とある商人NPC(彼も魔法使い)を護衛する仕事に雇われたり、個人的な用事だったりで、セント・アルバンスの町からロンドンまでの旅を続ける巻末付属のシナリオの1シーンを切り取ったリプレイですな(シナリオは30ページ、リプレイは6ページ)』
ヒノキ「なるほど。商人の護衛仕事か。すると、旅の間に野盗か何かに襲われるのじゃな」
NOVA『そうですな。あと、道中で雨が降ってきたので、雨宿りに入った風車小屋で主人の粉挽きの老人が押し込み強盗に襲われて殺されそうになっていたので、助け出すイベントとか(リプレイはそのイベントを紹介)。ただ、ファンタジーRPGのシナリオと比べての感想が一つ』
ヒノキ「何じゃ?」
NOVA『道中に遭遇する敵キャラが、盗賊とか、無法者の傭兵とか、商人を狙う暗殺者とかで、16世紀のイングランドって街道の旅も非常に物騒なんだなって(苦笑)。それに登場する敵が人間しかいないので、非常に単調。敵のヴァリエーションがないんですね』
ヒノキ「まあ、ファンタジーRPGだとモンスターや、異種族とか、遭遇にも変化が付けられるからのう」
NOVA『しかも、街道沿いを旅するだけなので、道が分岐することもなく一本道。まあ、84年の本のおまけシナリオだったら、こんなものかな。まだ、同年のFFRPGの「願いの井戸」や「シャグラットの危険な迷路」の方が楽しかったなあ』
ヒノキ「それにしても、書記官とか公証人のようなキャラで行う冒険というのがイメージできんのう」
NOVA『書類仕事が専門のお役人みたいなものですからね。あと、貴族の次に金を持っていて、身分がしっかりしているので、都市での公の場での交渉役には最適です。ただ、プレイヤーが初心者の場合は、お勧めできないとありますね』
ヒノキ「初心者用の職業というのが記されておるのか?」
NOVA『傭兵、一部の職人、盗賊、貴族が初心者向きで、次に魔法使いと聖職者もルールに慣れると特殊能力が面白い。専門職や商人は冒険中に何をしていいか分かりにくいので、どちらかと言えば、NPC向きかもしれません。何にせよ、「混沌の渦」は実プレイよりも、GMとして近世ヨーロッパの都市のイメージソースとして使えるネタが多いのも事実。ただ、荒野の旅とかの資料性が薄いので、それらはD&Dその他のファンタジーRPGと組み合わせて、遭遇を考えるといいのかも』
ヒノキ「逆に、クラシックD&Dではあまり書かれていない盗賊ギルドについては、『混沌の渦』で詳しく書かれていそうじゃのう」
NOVA『確かにそうですね。職人と商人と盗賊と薬草師の資料としては非常に価値があったと思います。で、これもルールブックの一部ですが、パラグラフ160番までのゲームブック風ソロアドベンチャーが付いています。しかも、暗殺者が主人公で、とある悪徳商人を暗殺してくれと謎の人物から依頼されて、その屋敷に忍び込んで決行する話です』
ヒノキ「やはり、暗殺者ゲームじゃったのか!?」
NOVA『あくまでルールに慣れるための一例ですけどね。暗殺者は潜入工作もできるし、知覚判定とか、戦闘とかいろいろな判定の練習ができる便利な職業ということで採用されたんじゃないですかね。そして、先ほどのリプレイを読んでも、プレイヤーキャラが冒険仲間というよりも、胡散臭い仕立て屋(実は魔法使い)と傭兵キャラが非常に仲が悪いというロールプレイを演じている』
ヒノキ「日本の80年代RPGの紹介では、そこまで仲が悪いロールプレイは推奨されなかったと思うが?」
NOVA『いや、ルーンクエストではありましたよ。混沌嫌いなストームブルのカルトは、同じ混沌嫌いな闇のトロウルと盟友同士で、光のイェルマリオのカルトとは対立したとか、街の平和のために一時的に協力はするけど、利害がぶつかれば対立もしちゃう神さまの信徒の話とか』
ヒノキ「実にマニアックなゲームじゃのう。『混沌の渦』もそういうマニアックな方向性だったのか?」
NOVA『84年のペンギンブックスの方向性もよく分からないですね。「火吹山の魔法使い」が売れたから、ジャクソンに「ソーサリー」シリーズを書いてもらい、さらにRPG入門書の「FFRPG」を出版した。ここまでは分かる。でも、同じ84年に出した「混沌の渦」は入門的な簡単システムに反して、実に硬派な内容で、非常にマニアックな世界観と冒険の例示をして、ある程度、RPGに手慣れた人でないと受け付けないぐらい』
ヒノキ「しかし、イギリス人にとっての16世紀イギリスってのは、日本人にとっての安土桃山時代じゃろう? つまり、世界観的にはこれじゃないのか?」
NOVA『ああ、信長や秀吉の時代で冒険できるゲームと考えれば、それほどマニアックではないかもしれない』
NOVA『行商人を装った忍び(暗殺者)と、足軽(傭兵)と、修験者(聖職者)とかが京都を目指す旅というシナリオなら納得できる』
ヒノキ「まあ、さすがに食人族はおらんがのう」
NOVA『だから、そんなの16世紀のイングランドにもいませんよ。あっ、食人族はいなくても、首狩族はいたかもしれないなあ。12世紀の鎌倉にはいたろうし、17世紀以降の江戸にだって打ち首獄門って刑罰はあって、あれも下手したら首狩蛮族として西洋人には見えるかも』
ヒノキ「落武者狩りがそこら辺にいて、京都への旅を妨害して来るとか?」
NOVA『大河ドラマの描写を「混沌の渦」的に解釈すれば、結構行けるかもしれませんな。今さらながらですが』
で、混沌の渦コンパニオン
NOVA『そして、昔のルールブックを今さら読みながら、懐かしく「混沌の渦」の可能性を語っていたわけですが、ふと、こんなことをしている人は他にいないかな、と検索してみたら、いたわけですよ。こっちよりもはるかに濃いレベルで』
ヒノキ「16年も前の記事に、今さら感じ入っておるのか」
NOVA『まあ、俺がTRPGのことをブログに書くようになったのは6年前の話で、あくまでD&Dやらソード・ワールドやらの追っかけで、そこからの派生でようやく「混沌の渦」とか「ウォーハンマー」につながったわけで。しかも、さらに感じ入ったのがこの記事』
NOVA『何と。AFF2eを出版してるアリオン・ゲームズが「混沌の渦」も復刻していて、しかも「混沌の渦コンパニオン」ってサプリも出していて、その中に錬金術ルールがしっかり収録されていたとは!』
ヒノキ「お前さん、3日前は『混沌の渦』に錬金術師はいないと言っておったのにのう」
NOVA『35年前にはいなかったんです。でも、15年前に登場していたことに気付いていなくて、今さっき知ったわけですな。知識がアップデートされて、ここまで語った末の発見に、俺の魂は打ち震えている瞬間です。これこそ、まさに混沌の渦、メールストロームに接した魔術師の気分なり〜』
ヒノキ「知識をD6上昇させてもいいぞ」
NOVA『本当ですか? (コロコロ)3。ということで、俺の〈TRPG知識:混沌の渦〉が3ポイント上がった』
ヒノキ「今はいくらじゃ?」
NOVA『さあ。岡和田さんに比べると、大したことがないのは確かですが。最近、俺の興味を色々刺激してくれるTRPG業界人の一人になってますよ、ホント。で、こういうページも見つけた』
NOVA『これも岡和田さんの記事だけど、「混沌の渦」に「乞食コンパニオン」というサプリが出ていて、イチオシだとか』
ヒノキ「いたんじゃな。乞食推しの酔狂な人間が」
NOVA『俺が見て面白そうだと思ったサプリはこっちですな』
NOVA『ええと、「混沌の渦クラシック・ファンタジー・ツールキット」。要するに、ファンタジーじゃないリアル風な歴史ゲームの「混沌の渦」にファンタジーの要素を追加するサプリですな。ダンジョンに冒険者(戦士、魔法使い、僧侶、盗賊)として突入したり、エルフといっしょに森の探索をしたり、ドワーフといっしょに洞窟探検したり、ファンタジーのモンスターやマジックアイテムを提供してくれるらしい』
ヒノキ「それって、『混沌の渦』が普通のファンタジーRPGになったようなものでは?」
NOVA『没個性化かもしれませんが、ここまでお宝絶版RPGを語ってきた上でのご褒美情報って感じで、いいネタだったな、と』
(当記事 完)