花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

殺人鬼との決着

先に無駄話


翔花「ちょっと、NOVAちゃん。殺人鬼ケイソンとの戦い、あんなことになっちゃって、どうするのよ?」

NOVA「いや、俺も書いていて、あんなに厄介な奴だとは思わなかったよ。やはり、頭の中で物語の流れをイメージするのと、実際に書いてみるのとでは大分違うよな」

翔花「何、言ってるのよ。机上の空論とか、実際の体験とか、そういう話がしたいんじゃないわよね」

NOVA「ああ。そういう話につなげようかと思ったんだが、先に言われたので十分だ。要は、プロットを立てていても、その通りにキャラが動くとは限らないし、俺は実際の執筆中に、キャラが感じた、考えた想いというのを大切にしたい男だからな」

翔花「私の想いを大切にしてくれるんだったら、勝手に別のブログに飛ばして放置したり、殺人鬼と戦わせたりしないと思うの」

NOVA「お前、GTライフに出張したとき、プリキュアになりたいようなことを言ってたじゃないか。俺はお前の願いを叶えようと、俺にできることを考えたに過ぎん」

翔花「プリキュアは、確かに言ったけど、初戦からあんなに大苦戦するなんて、ぶっちゃけありえない〜」

NOVA「ああ、キュアブラックを意識しているようだが、さっき調べたことによると、彼女は『ぶっちゃけ』という言葉は付けずに、普通に『ありえない〜』としか言わないそうだ。まあ、俺はその辺の話は見ていないから、ネットでの間接的な情報しか知らないわけだが、一応、ネタにするなら、公式サイトとか、wikipediaとか、ファンの感想考察サイトなんかは、さらっとチェックするようにするけどな。それを怠って、自分の狭い知識だけで語ろうとして、嘘とか勘違いばかりというのは、良識ある語り手としては、ぶっちゃけありえないだろう?」

翔花「私にとっては、ピンチな状況なのに、こんなにのんびり無駄話をしているNOVAちゃんの方が、ぶっちゃけありえないんですけど」

NOVA「いや、書いている作品の中でキャラがピンチだからといって、作者までが切迫した気分のままだったら、創作家は日常生活を送れないだろう? 大体、アマチュア作家は他に仕事とかしないといけないんだから、その辺はうまく気持ち的に切り替えていかないと、日常系ならともかく、バトル物なんて書けないぜ。プロットは綿密に、実際の執筆は情熱をもって、というのが俺の作品作りのモットーだ。それでも、キャラが自己主張しだすと綿密なプロットも崩れるんだけどな」

翔花「何が崩れたのよ?」

NOVA「お前、ゴミ箱に入るのを嫌がっただろう? そういうところもプロットが崩れた例として挙げられるんだが」

翔花「当たり前でしょ。そんな物をゲートに使うなんてプロットを考える方が、どうかしてると思うの。ゴミ箱なんて、誰が入りたがるのよ」

NOVA「他に例を見ない、画期的なアイデアだと思ったんだが……。それはそうと、ケイソンの奴、ゴミ箱から出て来たんだよな」

翔花「そうね。よくよく考えると、NOVAちゃんの鼻水でベトベトだったりするかもしれないわね」

NOVA「いや、まあ、そこは霊体なんだから、物理的な影響は受けにくいってことで一つ。それよりもだ。ケイソンが敵として、あんな厄介な奴だとは書くまで思わなかったんだ」

翔花「そうよ。初戦の相手があんな殺人鬼だなんて、レベル1のキャラにオーガー(人食い鬼)をぶつけるみたいなものよ。ゲームバランスってものを、ちゃんと考えてるの?」

NOVA「いや、そんなことはどうでもいい。俺が言いたいのは、カタカナだよ。どうして、あいつはカタカナで喋るんだ。普通にひらがなと漢字で喋ってくれればテンポよく書けるのに、カタカナ口調で喋る敵ってのは、いちいちカタカナに変換してやらないとダメで、書きにくいことこの上ない。読む方も苦労するだろうが、書く方の苦労はその比じゃない。俺は、今後カタカナ語で喋るキャラを多用する書き手を、その一点だけでも尊敬するぞ。iPadのキーボードに、ひらがなを一括でカタカナに変換できる機能でもあればいい、と思う。今回、不気味さの演出で、カタカナ喋りにしてみたものの、こんなに手間が掛かるとは思わなかった。もう、ケイソンは喋るな。元々、無口な殺人鬼という設定なのに、何で喋るようになったんだ」

翔花「そりゃ、この話が会話型シナリオスタイルで書いてあるからじゃない? ト書きとか地の文が少ないんだから、セリフで自己主張しないと、キャラが地味になっちゃうでしょ」

NOVA「そうなんだよな。セリフだけで戦闘シーンを演出しようと思えば、アクションもセリフに頼ることになる。当然、説明セリフが多くなって、戦闘中に相手のアクションを解説し始めるという、『おい、お前、ピンチなのに、随分余裕があるな』と読者のツッコミを受けることになる。無口なキャラ同士の戦闘シーンだと、『ムンッ』『ツリャッ』『フッ』『何ッ?』という、どういうことが起こっているかは、読者の想像に委ねるしかなくなるわけで」

翔花「いや、その辺は(刀を大きく振った)(相手の刀を弾いた)(余裕の笑み)(弾いたと思ったが、知らないうちに、軽傷を受けていた)ぐらいのことは、カッコ付きで説明を付け加えようよ」

NOVA「まあ、そういうことだな。他にも、バトル物になって、執筆の際に、面倒なことが増えた」

翔花「それは何?」

NOVA「翔花の名前に、いちいち『BS』を付けないといけないし、俺の名前に、いちいち『思念体』を付けないといけなくなったのが面倒だ。少しぐらいならフレーバーとして許容するが、ずっと、それで通すのは単純に手間が倍かかる」

翔花「だったら、なくせばいいんじゃない?」

NOVA「いや、それだと日常シーンとの違いを演出できないからな。うーん、これからは『翔花BS』の代わりに『ショーカ』、『NOVA思念体』の代わりに、普段どおりの『NOVA』で行くか。思念体の時のセリフは普段のカギカッコじゃなくて、(翔花、諦めるな)って心の声調だから、区別は付くだろう。後はケイソンのカタカナ喋りだけが厄介だが、さっさと決着をつけてしまえば、問題ないだろう」

翔花「それをどうするかが一番問題じゃない?」

NOVA「大丈夫だ。どう決着をつけるかのアイデアは夢で見た。後はそれに肉付けするだけだ」

翔花「ハ? 夢で見たって、そんなのでいいわけ?」

NOVA「夢は、無意識を具現化したものだからな。煮詰まった時のアイデアの源泉としては有効なこともある。そこに理屈付けるのは起きてからの仕事だ。さあ、決着をつけるぞ」

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