花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、TRPGの魔法研鑽を展開予定。

過去の記憶(スパロボYチャプター6の1)withクロスボーン

チャプター5の後日譚

 

NOVA「今回からチャプター6だが、その前にチャプター5の後始末をしておこう」

シロ「エチカお嬢さまの出自が、古代種族の遺伝子から人工的に作られたホムンクルス的な存在ってことですね」

NOVA「だけど、この世界って、人類の革新たるニュータイプや、人工ニュータイプの強化人間、遺伝子調整を受けたコーディネーターやMJPの面々が普通にいるわけだし、宇宙単位で異種族の宇宙人が転移して来たりする環境だからなあ。人間じゃないから嫌われるかもって価値観の方が偏狭に思えてくる」

ヒノキ「というか、宇宙規模では地球人こそが害悪だ、と言われているような物語じゃ」

NOVA「ウィンダミアや、アンドロメダ流国、ラー・ヴァルに、キャンベル星人まで地球人を悪と認定している。まあ、アンドロメダ流国とラー・ヴァルは未来の地球人に酷い目にあったので、タイムスリップして今の時代に干渉しているわけだが、未来人の侵略って現代人から見れば、『まだしていない行為の責任を追及されているようで理不尽』なんだよな」

ゲンブ「とは言え、この地球は放置しておいても、ゴジラによって文明が滅びることが確定しているので、それを倒すための力は当然必要なわけで」

NOVA「アンドロメダ流国は、ゴジラのことを認識しているようだけど、他の勢力はよく分からん。ラー・ヴァルは認知していても納得。キャンベル星人は、ゴジラよりも怨の一族(イヴォルバー)を危険視。イヴォルバーは現在の地球人に自分たちの因子を植えつけて後継種族にした節があるんだが、プロトカルチャーと同じなのか、異なる種族なのかは不明。

ウィンダミアは自分たちがプロトカルチャーの後継種族であるべき、という思想で、地球人類による植民地化への反乱を正当化している。ラー・ヴァルは生存戦略遺伝子によって闘争心を高めた軍事体制で、未来世界における地球人との関係性がまだよく見えん。アンドロメダ流国みたいに未来の地球人に苦戦したから、時空を越えて歴史を変えて、地球人の弱体化を図ったと思い込んでいるけど、確定情報ではない。

「また、ミケーネは怨の一族を崇めていると2つ前の記事で書いたけど、早とちりのようだ。怨の一族(イヴォルバー)は敵対文明で、脅威と見なしていた。それでも怨獣ミドロをミケーネが召喚したのは、かつての敵の遺産をかすめ取って、自分たちの野心の道具にした形だ」

シロ「あしゅら男爵マジンガーZを奪って、あしゅらマジンガーに仕立て上げたようなものですね」

NOVA「敵の開発した技術を奪って……という所業は、ドクターヘルの時代にはしょっちゅうやってたような気がする。ミケーネはどうか知らんが、悪霊将軍は姑息な性格だから利用できるものは何でも利用してそうだ」

ゲンブ「そもそも、ワルキューレを捕まえて、闇の歌を歌わせようとしていたでござる」

NOVA「そう言えば、そうだな。あと、ミケーネって悪の組織にしては珍しく、科学者タイプの幹部がいないんだな。将軍はいっぱいいて、諜報部はあるんだけど、呪術師はいても科学者はいない。まあ、ドクターヘルが改造された地獄大元帥が科学者の役割を補完したのだと思うが……って、今回はミケーネじゃなくて、イヴォルバーのことを書くつもりだったんだ」

ヒノキ「イヴォルバーの少女イザナが、ラー・ヴァルの天帝ヴァルベルムに連れて行かれたんじゃったな」

NOVA「女騎士システィスが彼女の世話係になった。天帝はイザナを丁重に扱っているが、イザナは精神的に不安定で二重人格みたいな症状を示している。何も知らない内気な少女として怯えていたかと思えば、高飛車な女王や魔女みたいな意地悪っぽい口調になったりもして、どちらが常態なのかも不明だ」

シロ「最初は割と高飛車なキャラでしたよね」

NOVA「一応、彼女が今作のラスボスを担当するみたいだが、ルート選択によっては、天帝ヴァルベルムが強化機体に乗ってラスボスになる」

ヒノキ「ほう。天帝機はHPの低さゆえ、ラスボスたり得ないと思うておったが、ラスボス用の強化機体が与えられておるのか」

NOVA「今回は天帝がラスボスです。イザナと戦うのは、2周め以降の話となりますが、2周めプレイはDLCが出そろった後になると思います。もっとも、前作30も2周めどころか、エキスパンションシナリオさえ完結させていないので、そこまでプレイ意欲が続くか、ですね」

ヒノキ「スパロボばかり、というわけにもいかんからのう。そろそろ飽きて来たのではないか?」

NOVA「終わりが見えてからが、長い作業ゲーと化しますね。シナリオ難易度が上がると、1話クリアするのも時間もかかって疲れますし」

ヒノキ「それでも一応、最後まで記事としてまとめるつもりはあるんじゃろう?」

NOVA「ラスボス天帝を倒すまでは」

 

兄の参入(遺産ミッション)

 

NOVA「チャプター6に入ると、男主人公クロスの参入する遺産ミッションが解禁されます。兄の機体はオリジナルのルーンドラッヘで、妹の輝夜の改造(10段階)を引き継ぎます。まあ、それでも強化された妹機ほどのパワーはないのですが、ザコ相手には十分な戦力ですね」

シロ「前作でも、選ばなかった主人公が前座機体に乗って終盤に参入でしたね」

NOVA「で、兄は基本的に堅物で面白みのないキャラという触れ込みだったが、エチカの前だと、彼女を怖がらせないよう、ドラゴンボールの悟空みたいに砕けた口調になったり、彼の考える親しみやすい兄ちゃんを演技したりすることが分かって、これ、男主人公でプレイしてもこうなのか?って気になった」

ゲンブ「普段は真面目な堅物なれど、その一面性だけでは主役たり得ないでござる」

NOVA「ドラマの中心に位置するには、キャラとしての振れ幅が必要だもんな。『表の顔と裏の顔』とか、『基本は真面目なんだけど、◯◯が絡むと豹変する』とか、『冷静沈着を装っているが、実は涙もろく、ぶっきらぼうながらも仲間への情が篤い』とか、『普段はお茶らけているけど、たぐい稀なる戦闘能力を秘めている』とか、そういう『実は◯◯』的な部分への変化を違和感なく示せるかが、主人公造形において重要だ」

ヒノキ「そこで違和感を伴えば、生きたキャラとは言えないが、振れ幅が大きすぎると読み手の感情移入を削ぐことになるし、あまりブレないと面白みのない凡庸な(脇役と変わらない)何ちゃって主人公になる……という創作の理屈は置いておいて、やはりフォルテとクロスでは、フォルテの方がキャラ立ちしておるのか?」

NOVA「今作はとにかくガールズトークが多いですからね。ただ、それは女主人公だからであって、クロスが主人公だったら、もっと男性キャラとの会話が目立つのかもしれない。何せ、今回、アムロとか甲児はほとんど喋ってないなあ、と感じたし。前作30ではたっぷり盛られたので、その分、カミーユや鉄也さんにセリフが割り当てられたのかもしれないし、アムロに至ってはシャアを交えた会話が多いのが、シャアの参入が後になったので、ここまでの出番が大いに削られた可能性もある」

シロ「視点やキャラとの絡みが変わってくると、同じストーリーでも違った楽しみ方ができるってことですね」

 

NOVA「さて、このシナリオは、クロス参入がメインだが、ゲームとしてはフォルテ1機で、10機近いラー・ヴァル量産無人機を倒す必要がある。いずれもレベル70で、対するフォルテのレベルは50代後半」

ゲンブ「ピンチではござらんか?」

NOVA「そうでもない。前述のとおり、フォルテ機は10段階改造済みだし、ENの大量消費を避けて、継戦能力さえ維持できれば、敵の攻撃も集中かけただけで当たらないので、余裕で勝てる。助っ人の兄が、何しに来たの?ってレベルだ」

ヒノキ「名なしザコだと、1機で十分と言えるぐらい育成済みということじゃな」

NOVA「結果的に、兄は自分の近くの1機を倒しただけで、エースになりました。NINJAからNINJAマスターへの昇格です」

ヒノキ「それは、どのような能力じゃ?」

NOVA「気力の上昇によって、全ての能力値とダメージが増加します。気力150時点で最大値となり、NINJAなら能力値+10、与ダメ1.2倍。NINJAマスターの場合は能力値+15、与ダメ1.3倍、さらに移動力+2という破格の効果。忍者すげえって感じですね。

「さらに特筆すべきことですが、レベル70の敵をいっぱい倒したおかげで、フォルテのレベルも70に達しました。他の1軍機体がドモンさんも含めて60前後なのに、主人公が1歩抜きん出る形です。今のところ、最大レベル99なので、これ以上鍛えても仕方ないと思いつつ、後でアップデートされたらレベル200まで上げられる前例があるので、そこまで目指す猛者もいるようです。

「なお、俺のスパロボ30最強データは、レベル105でした。まだ解いていないDLCも10本見つかったので、中途半端に残しているよなあ。今から、そっちに寄り道したくなった」

ヒノキ「よさぬか。今はスパロボYに専念せよ。違うゲームに目移りしておると、記事が終わらん」

NOVA「そうですね。では、妹よりも弱い兄が参入して、続きに行きます」

 

ノア・ブランドの信念(65話)

 

NOVA「ノア・ブランドがタイトルに付くシナリオは、天騎士率いるライバル軍団を制限時間以内に全滅させると、強い強化パーツをもらえる仕様でしたが、ここからは制限ターンもなく、天騎士のキャラ性を堪能するためのシナリオです。クリアすると、能力値を上昇させるスキルパーツを1セットくれますし、割と楽勝シナリオに見えました。

「ボスのシスティスがHP5万弱だし、7万とか8万の大ボスを相手にした後は、大したことないなあ、と思ったり。カミーユヤザンを倒したり、ショウでバーンを倒したり、ダバでオリビーを説得してから倒したり、ネイを倒してから、一応、加入フラグに関わりそうなイベントも処理しておく。バーンとネイは、何度か違うキャラで倒したから、フラグが完全に成立しているか不明だけど、結果は次の記事のシナリオで分かると思う」

シロ「で、システィスさんって、どういうキャラですか?」

NOVA「どうも天帝というおじさまに恋した乙女騎士らしい。最初はセイヴァースが好きなのか、と誤解されていたが、彼女の忠義と愛情は天帝に向けられている、とフォルテは読みとった。セイヴァースとは違った意味で、分かり合えるキャラに映ったが、味方にはならない。ただ、天帝を倒した後に、ラー・ヴァルの指導者となって、地球と和解するような関係に落ち着くらしい」

ゲンブ「和解できるのでござるか?」

NOVA「ウィンダミアとも和解できるんだから、ラー・ヴァルとも和解する流れで問題ないだろうけど、相応の伏線は必要になるだろうなあ。セイヴァース同様、システィスも敵陣の視察と称して、エーアデントに侵入して来たら、怪獣優生思想の面々に見つかって、『そんなこそこそしていたら怪しまれる。街を見に来たなら、ぼくたちが案内してあげる』とか誘い込まれて、食べ歩きしているところをフォルテに見つかる」

ヒノキ「ドジっ子かよ!?」

NOVA「セイヴァースは割と飄々としたタイプだが、システィスは真面目で融通が利かない女傑、だけど隙が多くて、チョロい感じに描写されている。フォルテは、街で事を荒立てるつもりはないと前置きしつつ、そっちが手荒なマネをするつもりなら容赦はしないけどね、と睨みを利かせる。システィスはフォルテに『戦いは正々堂々と行うのが天騎士だ』とか言って、ノア・ブランドの挑戦状を渡しつつ、フォルテの方も『エチカが天帝への親書を届けてくれたことで感謝したいって言ってたよ』と応じたり」

シロ「前に対峙したときよりは、打ち解けている気がしますね。以前は、敵意むき出しで、貴様たちには何も話さん的な反発モードでしたから」

NOVA「美味しいスイーツ効果もあるだろうし、フォルテの強さは天帝もじっさいに戦って認めたほどだからな。武人としての敬意は抱くようになっているんだろう。ともあれ、相手からの挑戦をしっかり受けた後、大きな問題もなく撃退したシナリオだった」

 

思い出の向こうへ(66話)

 

NOVA「次は今記事唯一のメインシナリオだ。ダイナゼノンとライディーン、コンVその他にまつわるシナリオ。メインイベントは、ダイナゼノン10話の怪獣ガルニクスの能力『過去の辛い記憶の世界に人をとらえる』ことにより、ダイナゼノンのキャラだけでなく、アムロやシャアにとってのララァカミーユにとってのフォウ、シンにとっての妹マユ、ルルーシュにとってのユーフェミアといった不幸な死に別れをしたキャラがそれぞれ1枚絵で演出されるなか、メインは夢芽が亡き姉の記憶と会話を交わすシーンが原作アニメ同様に描かれる」

シロ「姉の死が、事故か自殺かということを気にしていて、結果的に事故だったと判明したんですね」

NOVA「蓬と夢芽で、事件の真相を追うドラマが、怪獣バトルと並行して描かれていたよな。他にガウマの過去の記憶で、大切な姫を守るために仲間だった怪獣優生思想と対決したシーンが描かれたりする。その影響でガウマは洸の母親、古代ムー帝国の王女レムリアさんには、姫みたいな気品を持つ者として、いつになく敬語で物腰が丁寧というクロスオーバー演出がある」

ヒノキ「だったら、シーラ女王でも良いのでは?」

NOVA「ダメです。ガウマさんは5000と21歳で、姫は25歳だから彼女の方が年上なんですよ。シーラ様は17歳だから、ガウマさんにとっての年上ヒロイン枠にはなり得ない」

ゲンブ「ライディーンのレムリア王女は……15歳の子持ちだから、その年齢は推して知るべきでござるな」

NOVA「21歳よりも年上なのは確実だし、そもそもガウマさんよりも長い12000年前の時代に生まれたわけだから、こういう気品ある年上美女に弱いのがガウマさんという認識だ」

ヒノキ「わらわも神霊として人の基準では長寿な方じゃが、せいぜい何百年単位じゃからのう。1000年を越える存在には比ぶべくもないし、ましてや万年ともなればのう」

NOVA「あれ? ヒノキ姐さんってそれぐらいでしたっけ? ラドンの眷属だから、もっと長寿なものとばかり」

ヒノキ「ラドンの眷属は、ラドンそのものではない。わらわの年齢云々を問うなら、元は契約精霊として自我を持ったのが日本の戦国時代だから、およそ500年ほどじゃ。ラドンを基準にするなら、2億年ともなろうが、それは修行によって体得した力の根源であって、自分を仮託し得るイメージ源ではあるが、実体ではない」

NOVA「う〜ん、よく分からないですが、俺が『白の魔術師ガンダルフ』に自分をなぞらえて、やがて時空魔術師を名乗るようになったけど、ガンダルフそのものではないと言った感じですかね」

ヒノキ「人間の場合は、たとえ憧れの対象になりきったとしても、自我が完全に染まりきってしまうことは稀じゃが、精霊の場合は仮託した対象により一体化しやすい」

シロ「言わば、女神転生ペルソナのペルソナ使いが、神や悪魔の力を身に宿し、戦っているうちに、自身とその力の元が融合して一体化して、神や悪魔の分体として活動するようになった状態です」

NOVA「人が神になるには、人としての生を捨てなければいけないけど、精霊の場合はそもそも人としてのしがらみが薄いから、契約主の思念や、力の根源イメージにより流されやすいということですかね」

ヒノキ「もちろん、地縁や霊縁といった相性もあるがのう。わらわは阿蘇の生まれゆえ、阿蘇に根ざした空の大怪獣との親和性があったゆえに自然と眷属化を遂げた。自己にふさわしい力の根源という認識ゆえに、違和感なく馴染む。さもなければ、もっと歪んだ存在として、神霊ならぬ自我を見失った魔物と化していたであろう」

NOVA「年齢的には500年のヒノキ姐さんが、2億年の原初の怪獣の力に触れて一体化。だけど、自意識は500歳ってことですね」

ヒノキ「さすがに2億年もの記憶は、そうそう維持できんからのう。使わない知識は忘却するか、深層心理の中に埋没するかじゃが、わらわの年齢話はさておき、今はレムリア王女の記憶の話じゃろう」

 

NOVA「人の意識を取り込んで、記憶の世界に封じ込める怪獣ガルニクス。ダイナゼノンに登場したときは、怪獣優生思想や、蓬とちせを除くダイナゼノンチーム、そしてグリッドナイトの精神を封じ込めたのだけど、怪獣使いとしての能力に目覚め始めた蓬の力で皆を解放することができた。

「一方、スパロボYでは、そのエピソードに加えて、レムリアとエチカ、豹馬とガルーダが精神世界で対面する。そのテーマは、12000年前の破局だ」

ゲンブ「ついにゴジラの記憶が語られるでござるか?」

NOVA「それは、レムリアの記憶だと、巨大な闇に象徴される『荒ぶる神』と呼ばれるもの。あまりに恐ろしい姿なので、人の記憶から詳細が掻き消され、曖昧な闇としか表現されないらしい」

ヒノキ「脳が認識を拒否するのじゃな。絵にも描けない美しさとか、神の姿は人の認識の対象外にあるために、人は自分の認識できる範囲での偶像をもって神の姿を擬似的に表現するものだが、真実の姿を見ると発狂してしまうという設定もある」

NOVA「あまりの美しさに接すると、強烈な光と同様に目が壊れるとか、あまりの恐怖は断片的にしか記憶に残らないとか、とにかくそんな感じですな。12000年前の記憶をかすかに覚えている当事者のレムリアであっても、ゴジラの姿を認識できなかったという思わせぶりな演出。一方で、エチカはイヴォルバーの集合意識の記憶に接することができて、レムリアが何を見ているかも想像することはできた」

シロ「ムーの王女と、怨の一族の遺伝子から生み出された超人類のクローンだけが知ることのできる破局の記憶を演出する話、と。でも、ガルーダと豹馬は関係ないですね」

NOVA「ガルーダはアンドロイドのボディに魂が宿った存在だが、古代遺跡の記録から、キャンベル星人が古代に地球に来た理由を知る。地球出自の怨の一族(イヴォルバー)の監視が、キャンベル星人の使命であり、観察の結果、彼らは闘争本能に基づく進化を是とする文明で、それを蔓延させるシステムを構築した危険な敵と認識。イヴォルバーの殲滅が、キャンベル星人の目的と化したが、そこに出現した破局のせいで、イヴォルバーもキャンベル先遣軍も他の古代文明同様に滅ぼされそうになった。イヴォルバーは、まだ未開だった地球人の祖先に自分たちの因子を託し、自分たちの文明が遠い未来に甦るように胤を仕込んでおいた、というのがスパロボYにおける設定だ」

ゲンブ「地球人がイヴォルバーの後継種族だから、その中に宿る闘争本能を危険視しているでござるな」

NOVA「結果的に、その地球人を殲滅しようとする意図そのものが、闘争本能を刺激して成長させることになるんだが、仮にそうしなくても、地球人同士で勝手に戦争し合ってるから、平和主義者のキャンベル星人にとっては、見過ごせないものらしい」

ヒノキ「キャンベル星人が平和主義者? しかし、原作において地球侵略を企てた連中じゃろう」

NOVA「前半の敵のオレアナおよびガルーダは先遣部隊のロボットだし、後任のジャネラたちは純粋なキャンベル星人で、いかにもサディスティックな悪党そろいだったが、最終回において、キャンベル本星で革命が起こって、タカ派が一掃されて平和主義な星になったために、ジャネラ一党は居場所を失って、破れかぶれの地球破壊作戦に出る流れだ。まあ、キャンベル星人にとって、地球は野蛮な星だから厳しく調教しないといけないという政策でもあったんだろう。もっとも奴隷を扱う文化だから、平和主義といってもパックス・ロマーナ的な帝国主義的な支配による平和なんだろうけど」

シロ「敵の星のタカ派と平和主義者の革命劇の論理は、コンVだと最終話でとって付けたような理屈だったけど、それをストーリー中盤からの大仕掛けにしたのがボルテスで、ストーリー序盤から男女の恋愛劇と平和主義活動を絡めたのがダイモスですね。いずれも最後は、侵略者の母星が平和主義革命によって和解に至る、と」

NOVA「それまでのロボット物の多くが、敵勢力を最後まで殲滅させて終わるパターンだったのを、和平交渉で終わるようなパターンを構築した点で、ロボットはスーパーだけど、世界観やストーリーにリアル志向を持ち込んだと言われている。

「ともあれ、今作のキャンベル星人は元来、平和主義者、というのは、スパロボでは珍しい解釈だと思ったが、それを知ったガルーダは従来なら『ロボットの誇りを踏みにじったキャンベル星人への恨み』を動機にしていたけど、今回は『復活させてくれた妖魔大帝への恩義』から始まって、『お前には敵に対する恨みの念が足りん』とか言われて、自分の戦う動機に葛藤した挙句、『地球人は宇宙に害なす存在だから滅ぼさないと』と考えているのが今だ。そして、そういう自分の大義名分を、ライバルと見なした豹馬に思念で伝えたのが、このシーンということになる」

シロ「だけど、ガルーダの属している冥帝連合は、怨の一族の遺産である怨獣ミドロを復活させましたし、平和主義とは相容れない連中ですよね」

NOVA「だから、ガルーダも悩むんだよ。蘇らせてくれた恩義はあるが、思想的な大義はない妖魔帝国に対して、もやもやした想いを抱えつつ、ライバルのコンVと戦うことは武人の誇りだと考えて、そういう自分をチラつかせている。ガルーダ自身は、12000年前の破局の記憶を持たないが、冥帝連合に所属しているから、暗黒大将軍たちの会話を聞いたりして、過去の話を間接的に知ることもあったのだろう」

ヒノキ「冥帝連合としては、イヴォルバーが恐ろしい敵で、その末裔が今の地球人。ゴジラについては、どういう認識じゃ?」

NOVA「イヴォルバーの生み出した破壊兵器ぐらいに考えているのかもしれませんね。怨獣ミドロを破局の元凶と勘違いしている可能性もありますし、だからこそエーアデント側も、その誤解を真に受けていたのだけど、ライディーンとレムリアの過去の記憶では、そうじゃない、という予感がある。

「この辺の会話劇では、一つの真実に到達する前に、劇中人物がそれぞれの視点で断片的な情報から誤解を積み重ねて、ミスリードした挙句、ようやく誤解が解消されて答えが導き出される、という作劇をとります。プレイヤー視点では、複数の立場の情報を俯瞰して見ることができますし、外部からのネタバレ情報もいろいろ流れてきますので、先に答えを知ったうえで、劇中人物の誤解と、それがどう解されていくかのストーリー展開を楽しむのも一興なんですが、ライディーンとコンV、そこに古代文明と怪獣がどう絡んでくるかは、原作を踏まえつつもスパロボオリジナル展開なので、非常に面白いなあ、と楽しんでます」

 

ゲンブ「それで結局、そのシナリオはどう展開するのでござるか?」

NOVA「蓬くんの力で、怪獣ガルニクスの精神世界に人を引きずり込む能力は解除され、ガルニクスもあっさりイベントで処理されて退場。残りは戦闘獣ダンテ率いる冥帝連合のザコ部隊を殲滅させるだけで、ゲームとしては簡単です。

「ただし、レムリア王女が見出した『ラ・ムーの星』の力で、ライディーンが新たな能力『ムートロン解放』を手に入れて、パワーアップします。気力150になってムートロンの力を発動すると、攻撃力6000強のゴッドバードが超必殺技になって、ゴッドボイスを凌駕する基本攻撃力が8000を超えました。まあ、その分、エネルギーをバカ喰いするんですけど」

 

  • 通常ゴッドバード:手軽に使える必殺技。移動攻撃可能で長射程1〜5(通常は1〜3だけど、5段階改造のカスタムボーナスで射程+2される)。援護攻撃2回とサポートアタックで、うちのライディーンゴッドバードを連発させる強力な機体として活用していました。攻撃力6000強の必殺技を連発できるって強くね、とライディーンを過去一活躍させてる作品だと思ってます。
  • ムートロン・ゴッドバード:で、ムートロン解放後は、連発可能なお手軽必殺技だったのが、最強兵器にパワーアップ。攻撃力8000越えって、ゴッドボイスを超えちゃったよ。まあ、最終回でバラオにとどめを刺したのは、ゴッドバードだったわけで、ライディーン最終武器として格上げだ。なお、EN消費は通常時の60から100(ENセーブ2で48から80)に倍近く上がったので、連発はできませんが、攻撃力8000以上なんて、ボス相手にしか使わないだろうから、他の機体と合わせて必殺技連打の祭りの一角として存在感を発揮する予定。

 

NOVA「ライディーンは、スーパーロボットの中では打たれ弱いのが特徴で、遠距離攻撃型の機体ですが、ゴッドボイスも含めた攻撃力だけは昔から最強クラスに設定されていました。ただし、ゴッドボイスはMAP兵器だったり、小隊制のスパロボではALL攻撃だったりして、範囲戦では有効だけど、援護攻撃に組み込める単体技としては低威力必殺技のゴッドバードが最強と、ボス戦での火力が物足りない機体だったわけですな。しかし、今回のライディーンはここにきて一気に化けた気分です」

NOVA「ライディーンに限らず、神谷明さんの声を聞いているだけでスパロボをやってるって気合がこみ上げて来る。今作はライディーン復活ってだけで、改めて祭りって気分だし、ライディーン絡みのイベントはいろいろ神改変されていて楽しい。なお、原作終盤のライディーンの過酷なバトルはこれだ」

ゲンブ「レムリア殿は、最後に死んでしまうのでござるか?」

NOVA「ゲームでは、フラグを立てることで彼女を生還させられる。コンVでガルーダを倒して行くことがフラグらしいが、どうしてそうなるかは後のストーリーを楽しみに」

ヒノキ「いつの話じゃ?」

NOVA「チャプター7の『暗黒を裂く光』とのことだが、最終話の3つ前なので、終盤ギリギリ。当分先の話だな」

シロ「冥帝連合との決着はそこまで引っ張るのですね」

 

熱き魔神の血(67話)

 

NOVA「そして、Wマジンガーが強化されるシナリオだが、それよりも憂さ晴らしのためのお祭りシナリオと言った方がいいな」

ゲンブ「どういうことでござるか?」

NOVA「59話で怨獣ミドロを復活させるために、自らを犠牲にした悪霊将軍ハーディアス。しかし、悪霊だけあって、彼は霊体となって存在し続けていた。そしてエーアデントの住人たちを呪い、日々の営みでミスを発生させ、何となくダルいと思わせ、やる気をなくすとか、仲間への不和の念を高めるとか、いろいろ小さな厄をばらまいていたのだ」

シロ「つまり、目に見えぬ嫌がらせを仕組んでいたんですね」

NOVA「それに対して、厄払いのお祭りを提案するゲッターチームの獏。彼は弱い予知能力を持った僧職みたいなキャラで、悪霊の気配を感知できるらしい。予知能力や怪しい気配を感じとることはできたが、霊媒師みたいなことができるとは思わなかった」

ヒノキ「何だかオカルトなストーリーじゃな」

NOVA「なお、ハーディアスのオカルト呪術は、剣鉄也をしばしば苛んだのがグレートマジンガーの原作アニメだったが、マジンカイザー版の鉄也さんはもっと意志力の強い先輩キャラになっていたせいか、日頃の厳しい鍛錬で悪霊の付け入る隙がないらしい。TV版のナイーブな一面のある孤児のコンプレックスを持った鉄也とは異なる解釈で、甲児くんとも仲違いすることはない」

シロ「グレートマジンガーの剣鉄也は鍛えられた戦闘マシンと自認していましたが、マジンカイザー版は孤児設定がなくなって、完成された戦士として頼れる先輩キャラになっているようですね」

NOVA「鉄也さんは頼れるんだが、グレートが弱いという解釈で、戦いの最中に重傷で戦線離脱して、終盤で真のグレートに乗って復帰というのがOVAカイザーでのキャラ付けだったな。グレートはマジンガーZよりも強いけど、マジンカイザーよりも弱いという設定になっているので、カイザー主役のOVA版だと、どうしても機体の弱体化が著しい。ドクターヘルの機械獣にボロボロにされるグレートというのは残念な演出だった。スパロボでは『マジンガーZのパートナーのグレート』『マジンカイザーのパートナーの真グレート』という位置づけだったのが、真グレートの代わりにマジンエンペラーGが採用された今作のおかげで、グレートの性能が前座的な弱さに格下げられたわけだし」

ゲンブ「逆にエンペラーGになると、強さが発揮できるでござろう」

NOVA「まあ、そういうことだな。マジンパワーでダメージ1.2倍だし、鉄也さんが輝くようになったのは、チャプター5からだな。それまでは前線に立つ主役というよりは、バックアップしてくれるサポート先輩みたいな立ち位置だったけど、メッサーの死後は心なしか積極的に前線に立って若者を鼓舞するような振る舞いも見せてくれるし、2機めの魔神皇帝のパイロットとして、戦闘前会話でも余裕とか風格を見せるようになった。

「一方で甲児くんだが、歴戦の英雄なのはいいとして、今作ではバカというか無鉄砲というか、細かいことはどうでもいいという悩まない陽性熱血漢ぶりが強調されている。石丸甲児という声優の印象もあって、今風の若者とは違う江戸っ子風の戦闘ボイスが心地いい。まあ、カイザーの暴走を恐れる一面はあったけど、そこを鉄也さんの激励で乗り越えた後は、陽性キャラとして突き抜けた感が本シナリオで描かれている。

「結果として、他のキャラがハーディアスの呪いでスランプに陥っている状況で、鉄也と甲児のWマジンガー乗りだけは素で呪いの効果を受けつけない。それは闇の力に対抗できる光子力エネルギーのおかげという演出もあるわけだ」

ゲンブ「なるほど。鉄也どのと甲児どの、キャラ性の違いはあれど、各々の個性で光を体現していたでござるな」

NOVA「一方、ゲッターチームの獏も殊勲賞だ。エーアデントに蔓延したハーディアスの陰の気を感知し、それらに対する陽の気を生み出すのは祭りだ、と断言。最初はストーリーを読んでいて、どういう冗談だと思いながら、エーアデントの面々がお祭り騒ぎに夢中になるイベントを楽しみながら、前作でも30周年祭り的なイベントシーンもあったなあ、と思い出したりしているうちに、本当に呪いの元凶たるハーディアスが釣り出されたのは笑った」

ヒノキ「悪霊の呪いとか言うから、重いシナリオかと聞いておったが、実はコミカルなシナリオだったと?」

NOVA「ええ。今記事では一番笑えたシナリオでした。おまけに人々から集めた陰の気を結集して、ついに実体化して復活したハーディアスが勝ち誇っているのに対し、鉄也さんは『バカは何回死んでも治らないらしいな。いつまでも潜伏されたままの方が厄介だったが、実体化したらこちらのものだ』。それを受けた甲児くんが『直接ぶん殴って倒せばいいだけの話だからな』と応じて、いつものバトル展開に。Wマジンガーがそれぞれの最強技と合体攻撃を解禁するイベントもあって、今度こそハーディアスを光子力パワーで吹き消すことに成功。前回は怨獣に力を注ぎ込んでの自滅だったのに対し、今回はもう完全に魂ごと消滅させたんじゃないかなあ」

シロ「ハーディアスのスパロボ参戦は、1995年の第4次スパロボを初めとして、2次α、J、Wの4本のみ。Wは2007年の作品なので、今回のYで18年ぶりの登場となりますね」

NOVA「そうか。ハーディアスはミケーネ勢でも印象的な敵だから、もっと登場回数が多いと思っていたが、意外と出番が少なめだったんだな」

シロ「それでもミケーネ7将軍の中では多い方ですね。ミケーネでは、やはり暗黒大将軍の出番が最も多く、第3次、第4次、F&完結編、64、α、α外伝、2次α、Compact、Compact2およびImpact、A、R、J、W、BX、V、Xといっぱい出ています」

NOVA「さすがだな。映画やOVA作品に名前が挙げられる程はある。敵キャラでも出演回数はトップ10に入るんじゃないかな」

ヒノキ「マジンガーシリーズは常連じゃからのう。あしゅら男爵辺りはトップではないか?」

NOVA「第2次以降、ざっと20作以上は出てますね。上司のドクターヘルは、第4次以降ですから、少し減って15作ぐらい。まあ、ヘルの場合はミケーネの地獄大元帥という別名義がありますので、それも加えると7作ぐらいふえるので、あしゅらと渡り合える形。他に彼らに匹敵する常連敵役は誰がいるかなあ」

ゲンブ「ややこしいのは、赤い彗星のシャア殿でござるなあ。敵になったり味方になったりで、登場回数はおそらくトップクラスでござろうが、彼が敵である作品に絞ると減ってくる」

NOVA「コンVのガルーダは10作ぐらいかあ。やはり、御三家以外はぐっと減るなあ。他には、ジェリドとヤザンのどっちが多いかだけど、ジェリド16回、ヤザン20作越えで、シャアを除くとヤザンがトップクラスのスパロボ参戦回数を誇る敵キャラとなる。何だかんだ言って、アニメ本編では死ななかった(ZZの序盤に出てきてフェードアウト)ために、原作終了後のストーリーでも戦闘狂キャラとして何の説明もなく登場させ続けられるのが大きい」

シロ「ジェリドは死んだはずなのに、エマさんみたいに何の説明もなく登場し続けている作品がありますが、ヤザンの場合はそもそも劇中で死んでないし、ZZの2年後(逆シャアの3年前)のUC0090年を描いたコミックでは、ヴァースキ・バジャックという偽名を使って、連邦軍の特殊部隊ナイトイエーガーの中隊長から抜擢されて、ヴァースキ隊を率いるまでになっています」

NOVA「これ、読んでないけど、26巻も続いていたんだなあ(2年前に完結)。そのうちアニメ化されないかなあ」

ヒノキ「新兄さんは、ガンダムコミックも嗜むのか?」

NOVA「今はあんまり。せいぜいクロスボーンガンダムのシリーズを読み続けているぐらいですよ」

NOVA「近年は、主役機のパイロットが女の子の特殊工作員だったり、宇宙海賊に憧れる強化人間の実験体ガールズだったり、キンケドゥやトビアの時代から大分、変わってきましたね」

ヒノキ「スパロボでは、スカルハートやら鋼鉄の7人というタイトルは挙がっておるようじゃが、その後も作品世界は続いておるみたいじゃのう」

NOVA「このシリーズも1994年スタートなので、今年で31周年かあ。寄り道になりますが、備忘録的にシリーズタイトルをチェックしておきますか」

 

寄り道脱線なクロスボーンガンダム(コミック)リスト

 

  1. 無印(UC1033年設定):94〜97年発表。単行本は全6巻。F91の続編としてスタートし、主人公はシーブック・アノーが宇宙海賊として改名したキンケドゥ・ナウと、彼の戦いを受け継ぐ少年トビア・アロナクスの2人。この2人の関係性は、宇宙海賊キャプテン・ハーロック(成熟した大人)と台場正(未熟な若者)のオマージュとも言える。地球侵略を企む木星帝国に対して反旗を翻した新生クロスボーン・バンガードの戦いを描き、地球連邦と木星帝国の双方を敵に回すドラマが展開。宇宙海賊クロスボーンが地球連邦の敵になった理由は、前身組織が10年前のF91の時代に反連邦の立場で暴れたのと、連邦が木星を敵だと認識していないからである。クロスボーンの目的は、あくまで木星帝国から地球を守るためであるが、連邦の協力を取り付ける時間が足りないので、自由に活動できる海賊(木星帝国しか襲撃していない)の立場の方が目的を果たしやすいという背景事情がある。スパロボでは、2003年の2次αで原作ストーリーも含めて参戦。
  2. スカルハート:2002年から04年にかけて散発的に雑誌で発表された外伝的な短編が、2005年に単行本1冊にまとめられた作品。内容は、木星帝国との戦いの後、キンケドゥとマザー・バンガードのベラ艦長(シーブックとセシリー)が海賊組織を脱退し、後を引き継いだトビアが、木星の王女ベルナデット(本名テテニス)や海賊の仲間とともに、ブラックロー運送を経営。その裏で海賊時代の武装を維持して「超法規的な宇宙の何でも屋」として活動を続けているという背景設定。全5話。トビアの愛機は、無印時代の最終機がX3だったが、ラスボス戦で大破したため、キンケドゥの使っていたX1の改修機スカルハートを受け継いで使っている。スパロボでは2017年のV、18年のX、19年のTにクロスボーンシリーズが参戦。ストーリー部分はVとTで再現され、Xはいるだけ参戦となった。
  3. 鋼鉄の7人(UC1036年設定):2006年〜07年にかけて連載。コミックは全3巻。木星帝国の残党の地球破壊作戦に対して、過去のライバルや知人を集結させて7人のパイロットで特攻的な反攻作戦を行う内容。無印で戦った死の旋風隊(デスゲイルズ)をスカウトする一方で、地球で平和に生きるシーブックたちには声を掛けられず、その平和な生活を守ることを誓うトビアの姿が格好いい。ファンとしては、シーブックの参加もあって欲しかったんだけど、そういう願望はTでのシナリオタイトル『鋼鉄の7人』で、アムロカミーユ、シャア、ハマーンジュドー、キンケドゥ、トビアという夢のチームで回収している。ただし、原作ストーリーは再現されておらず、タイトルと機体のみ参戦。理由は、オマージュ元の『七人の侍』にちなんで戦死者続出の過酷なストーリーだから、というのも大きい。基本的にハッピーエンドと言える無印に対して、『鋼鉄の7人』は7人中、生還者が2人のみ(主人公のトビアも死亡扱い)というビターエンド的な結末だったから。スパロボ再現はなかなか難しいと思う。

 

NOVA「ここまでがトビアの主人公物語と言えます。これ以降の作品は、現段階でスパロボ参戦していません」

ヒノキ「トビアは死んだのか?」

NOVA「厳密には生きていますが、諸事情で名を変え、姿を変え、カーティス・ロスコと名乗っております。少年トビアの物語としては、ここまでと言えましょう」

ヒノキ「諸事情とはどういうことじゃ?」

NOVA「無印で木星帝国の指導者クラックス・ドゥガチが倒されて、その後、木星残党はタカ派ハト派に分かれて、反地球を掲げるタカ派が優勢になった結果が、『鋼鉄の7人』の悲劇なんです。だから、ハト派の女王として、テテニス・ドゥガチ(ベルナデット)が推戴されるわけですが、それはトビアとの別れを意味することになる、と」

シロ「トビアは木星にとっては、指導者を殺した敵であり、海賊のトップエースであるクロスボーンガンダムパイロットとして顔と名前が知られ過ぎている。テテニスが木星を平和に統治するためには、愛するトビアが一緒にはいられないという問題が付きまとう、と」

NOVA「それでも、トビアがベルナデットを守るために、先達のシーブックがキンケドゥと名前を変えたのにあやかって、木星帝国の戦死した若者兵士カーティスのIDを使って、姿も整形して、カーティス・ロスコという新たな身分で木星女王のボディガードとしての人生を始めて、結果的に愛する2人が結ばれるという形になりました。これで、トビアの物語はきれいに大団円を迎えたわけですが、シリーズはなおも続き、そのたびに新主人公が登場して、カーティス(トビア)は脇役重要人物として、その後も描かれ続ける、と」

ヒノキ「まるで、JOJOシリーズにおける空条承太郎みたいな、主役ではないけど、重要な立ち位置になる前作主人公みたいなものじゃな」

NOVA「この続きは長くなりそうなので、箸休め的に次の記事にて」

(当記事 完)