仕切り直しで始まるスパロボY
NOVA「では、前回で心機一転して、スパロボYの話を始めましょう」
ヒノキ「ここで本格的にスパロボ話をするのは初めてじゃのう」
NOVA「スパロボのカテゴリーはありましたが、ここが空想タイムと切り分けられる前の名残りみたいなものでしたからね。それと他のテーマの記事の寄り道ネタでスパロボ語りをする時ぐらい。しかし、メインブログの空想タイムでは300記事を越えるメインテーマの一つと言っていい」
ヒノキ「正直、スパロボは専門外じゃが、ゴジラやラドンが登場するとあれば、スルーするわけにもいかん。まあ、ゴジラSPのラドンは、本家と異なる紛いものという認識は変わらんがのう」
シロ「とにかく、スパロボはこの半年ほど、空想タイムで学ばせてもらいました。アリナ様のフォローはさせていただきますよ」
ヒノキ「うむ。では、尋ねよう。今回の主役ロボは忍者と聞くが、過去に忍者が主役となったスパロボはあるのかのう」
シロ「スパロボで忍者といえば、飛影が一番有名だと思いますが、他にもGガンダムでゲルマン忍者のガンダムシュピーゲルや、ガオガイガーのボルフォッグ、ジェイデッカーのシャドウ丸&カゲロウ、それにワタルの幻神丸なんかも忍者の系譜ですね」
NOVA「一応、元気爆発ガンバルガーも忍者の系譜に挙げられるが、参戦作品的にマイナーな部類だな」
NOVA「スパロボオリジナル主人公機だと、第3次αの雷鳳なんかが忍者の系譜だと思う」
NOVA「雷鳳は元々、忍者ロボのジンライとして設計されて敵の刺客として登場したのだけど、味方に確保されて、空手少年のトウマ専用機として改修されたという経緯があります(OG設定)。さらに元を辿れば、第3次αのスーパー系男主人公機で、赤いマフラーと蹴り技主体なところが仮面ライダーモチーフだったりもしますね」
NOVA「3次αの時は、忍者要素があまり強調されていなくて、空手ロボって印象。むしろ、こっちの方が忍者って感じだった」
NOVA「他に忍者要素といえば、スパロボTの主人公名が男性サイゾウ、女性サギリで、これは暴れん坊将軍のお庭番ペアで使われていたもの。ただし、ロボは忍者ではないし、ネーミング的にはティラノサウルス・モチーフのティラネードなんだけど、デザインに恐竜要素もない、よく分からんロボだった」
NOVA「ともあれ、過去作で忍者っぽい匂わせを示した主人公ロボはいくつかあったが、乗り手もロボもストレートに忍者モチーフを出して来たスパロボオリジナル主人公機体は、ルーンドラッヘが初めてだ。最初見たときは分かりやすいモチーフだな、と思ったけど、本編でも財閥富豪の忘れ形見のお嬢さまを守るボディガード役の忍者とは、なかなか面白い設定だと思った。
「忍者だから情報の達人でもあって、従来なら『主人公は世界の動向にあまり詳しくないため、解説役は別にいる』という物語が基本だったが、今回は『無知なのは母艦エーアデントを託されたエチカお嬢様であって、実質的に主役。ロボを操る従来の主人公は、エチカの兄姉の役割で、チームの世話役行動隊長みたいな有能な立ち位置』として描かれている」
ヒノキ「というか、新兄さん、早口で一気にまくし立て過ぎじゃ。わらわがスパロボ素人であることを配慮せよ。いつものTRPG話なら付いて行けようが、スパロボでそのペースで語られても、理解がおぼつかん」
NOVA「おっと、これは失礼。ええと、忍者ロボが主役というのは珍しい。ついでに今回の主役は、従来と違って物語の中心ではなくて、中心にいる母艦の艦長少女を陰にひなたに支えるサポート従者キャラって感じが濃厚だという結論です」
花咲く園に花来たる(1話)
NOVA「今回は(今回も)女主人公で始めることにした」
ゲンブ「どうしてでござるか?」
NOVA「どうもスパロボV以降、男主人公はXを除いて、若者よりもおじさん風味なキャラが増えたんだな。Vのソウジはこうだし……」
NOVA「Tはこうだし……」
NOVA「30はこれだ」
NOVA「どうも、自分の分身と考えるには、キャラのイメージが違い過ぎて、どうにも感情移入ができそうにない」
ヒノキ「お前さんが感情移入しやすい男性キャラじゃと、どんな感じじゃ?」
NOVA「Vに登場したこれなんかがいいですね」
NOVA「どうも、男性主人公だと、自分の分身であることを求めてしまうが、最近はツボにハマるキャラがいないので、少し距離を置いて愛でることのできる女性キャラを選びがちになる。さすがに女性キャラに自己投影はしないけど、可愛い娘はそれだけで応援したくなるわけだ」
NOVA「スパロボVのチトセと、Tのサギリはお姉さん系キャラで、年下系少女と百合なイメージになる。Xのアマリは魔法少女で、引っ込み思案系。30のアズも妹系キャラで、男主人公のエッジが兄キャラだ。今回のフォルテも、男主人公のクロスの妹だけど、部隊司令の少女エチカの姉でもあり(秘密にしているようだけど)、1人のキャラで姉属性と妹属性の両方を持っている」
シロ「2作続けて、男女主人公で兄妹設定なんですね」
NOVA「主人公同士だとな。しかし、部隊司令との関係性が変わってくる。前作30のドライストレーガー艦長のミツバは21歳の若さながら、しっかり者の艦長で16歳のアズにとっては姉キャラになっている。一方、今回のエチカは14歳の誕生日に、亡き父親から『機動要塞都市エーアデント』を託されて、世界の命運を担わされることになった。そこから第1話が始まった」
シロ「前作よりも、司令ポジションが年少になった、と」
NOVA「おそらく、スパロボ史で最も年少の部隊司令だと思う。一応、スパロボNEOの主人公の弟、稲葉天音(10歳)が母艦シグザールの生体コアとして取り込まれた都合上、艦長パイロットとなっているが、部隊司令と言っていいのかどうか。NEOはエルドランシリーズなど小学生パイロットのロボが多い作品で、異世界転移型のファンタジー世界観でもあるから、大人の軍隊や世界構造とは一線を画しているからなあ」
ヒノキ「いちいち、スパロボ過去作に話を飛ばすのは、控えんか? Yの話がちっとも進まん」
NOVA「おっと。とにかく、前作30と母艦育成システムが共通しているものの、前作の艦長ミツバは姉感覚の保護者ヒロインだったのに対し、今作のエチカは妹感覚の被保護者ヒロインなわけです。
「一方、ロボ主人公の月ノ輪兄妹は、エチカの護衛任務を務める忍者で、兄のクロスが特戦隠密組織・朧の頭領になる、寡黙で生真面目な忍者らしいキャラ」
ゲンブ「我好みのキャラでござるな」
NOVA「ストイックなキャラだけど、それゆえに面白みがあまりない。硬派なプレイを楽しみたければ、こっち推奨だが、ブログ記事としてもネタが薄そうだ。シナリオタイトルは『花と忍と誕生日』。エチカ視点およびナレーションで、この世界の歴史の概要が語られ、彼女の誕生日に刺客が襲撃してきて、護衛に出現した忍者が助けてくれるオープニングだ」
ヒノキ「歴史解説から、ホットスタートに突入、と」
NOVA「女主人公のフォルテは、朧の新人メンバーだけど、必要十分な戦闘力を持っているギャルくノ一だ。デザイン的には退魔忍だけど、とにかく陽性コミカルなキャラで、パッと見は影がない。だけど情報魔で、何気なく、いろいろなことを知っていて、戦術戦略的な視点も兼ね備えた、スパロボでは珍しいタイプのヒロインだ。これはエチカの方に、無知で成長する若手の役割(従来の主人公要素)を担わせたので、頼れる姉さんキャラで参戦作品の背景解説役もできるようになったらしい。スパロボ主人公で大切な、複数参戦作同士をつなげる潤滑油の役割をしっかり果たしているわけだな」
シロ「明るい忍者というのは新機軸ですね」
NOVA「プロフェッショナルな諜報工作集団の朧の新人だから、成長枠でもあるのだけど、頭領の妹として幼少期から十分な経験は積んでいるということで、歴代主人公でもトップクラスの安定感を覚えている。兄が伝統的な忍者で、妹が令和風の今どき忍者ガールといったところか」
シロ「で、女主人公のシナリオタイトルだと、2輪の花の出会いを描く形だ、と」
ヒノキ「ここは『花粉症ガール外伝』じゃから、ブログタイトルにもかなっておるのう」
NOVA「ともあれ、第1話で主人公ヒロインの邂逅と、母艦エーアデントと主役ロボ・ルーンドラッヘⅡ(兄の機体ルーンドラッへの予備パーツから作られた2号機。色は赤)の登場を描く。あと、顔見せとして五飛のナタク(アルトロンガンダム)とゼロ(スザク)のランスロット・アルビオンがこちらを支援してくれる。まあ、そいつらはゲスト出演で、まだ仲間にはならないけど」
ヒノキ「スザクという名前に反応しよう。コードギアスのキャラじゃな」
NOVA「元々、仮面のゼロはルルーシュが正体なんだけど、ルルーシュ皇帝をゼロに扮したスザクが暗殺するというTV版ギアスの最終局面の後、スザクがゼロになるのが『復活のルルーシュ』の背景だな。その辺のストーリーは、30から採用されたが、今回はそれをもう少し掘り下げる流れっぽい」
機動都市国家エーアデント
NOVA「VXT3部作から、スーパーロボット大戦の中に母艦枠という『ロボとは関係ないSF作品』が導入されるようになった。Vの宇宙戦艦ヤマト、XのNノーチラス(不思議の海のナディア)、そしてキャプテン・ハーロックのアルカディア号といった母艦にスポットが当たり、その延長として30のドライストレーガーが誕生した」
NOVA「スパロボでは、機体を改造したり、パイロットを経験値で成長させたり、スキルを習得させたり、いろいろと育成するのが楽しいゲームだが、30からは機体改造とは別に母艦の能力をカスタマイズして、部隊強化のシステムが強化された。ドライストレーガーでは、18種類の艦内設備を強化していくことで、部隊の獲得資金や経験値を増やしたり、部隊全体の戦闘力および継戦能力を高めたり、母艦そのものが実質的に主人公機とも言えるほどの存在感を発揮した。そのうち、超巨大ロボに変形するんじゃないか、とまで噂されたほどの持ち上げっぷりだ」
シロ「主人公機は、旧作で登場して25年の歴史を誇るヒュッケバインの改修機で、あまり新鮮さは感じなかったですけど、ドライストレーガーがスーパーロボットに匹敵する印象だったそうですね」
NOVA「ヒュッケバインの相棒といえば、グルンガストだけど、ドライストレーガーにはグルンガストの意匠も取り入れられているのは意図的だろうな」
NOVA「30はスパロボ30周年記念作だから、オリジナルロボや母艦もデザインが旧作を踏襲する流れで、新しいシステムと、懐かしいデザインの組み合わせで話題となった。そして、4年後の今回は、30のシステムを踏襲しつつ、どう変化したかが注目だった」
シロ「財閥のお嬢さまが指揮するエーアデントは、ドライストレーガーのような軍艦ではないのですね」
NOVA「八神市という都市の地下に封印されていたのが、ドーム都市ごと浮上した形で出現した。機動要塞都市の別名を持ち、マクロスを彷彿とさせる設定だ。今作は2015年のスパロボBX以来、10年ぶりのマクロスシリーズ参戦で、母艦に一般市民の生活の場があるという設定も組み込んだ。さらに物語が序盤から中盤を迎える頃合いに、地球連邦が解体されて旧来の国家が独立する流れとなって、エーアデントも一国家として宣言。14歳のお嬢さまが統治する都市国家が各地を転戦するという、なかなか前例を見ない設定となった」
ヒノキ「そんなことが可能なのか?」
NOVA「エーアデントの強みは、メイン動力源のシステム・ニーラカナイが莫大なエネルギーを生み出して、都市インフラを全て賄うのみならず、余剰エネルギーを地球の各都市やスペースコロニーに供給することで、経済や軍事的に協力、同盟を締結するなど、国家としての立場を構築しつつあります。この時代、度重なる戦争や侵略者の台頭などで地球圏がボロボロになって、エネルギー資源の確保なんかも困難になっている背景があって、無尽蔵のエネルギー源を持つエーアデントが非常に優位を示せる、と」
ゲンブ「無尽蔵のエネルギーなど、狙ってくる勢力がありそうでござるな」
NOVA「それゆえに、スーパーロボット軍団を集めて、防衛任務に当たらせている流れです。また、対テロリストの忍者軍団も活動していますし、それをサポートすべく整備、情報、生活を担う99人のメイド集団が、エチカお嬢様を補佐して活躍しているという設定です。なお、エーアデントの人口は18000人で、大都市でもありませんが、太平洋上の島国パラオの人口がそれぐらいなので、リアルに考えても国として成立可能。日本の都市で言うなら、人口が近い都市だと、岩手県の陸前高田市(東日本大震災で有名になった)とかがそれぐらい」
シロ「日本の地方都市だと、数万人ぐらいの人口が普通ですね」
NOVA「ということで、スパロボの自軍は、割と軍隊所属の独立部隊という傾向が強かったのが、今作では移動都市国家と、その領主の女の子を守る防衛部隊という立ち位置で、その点では新鮮なストーリーに感じています」
ヒノキ「それでエーアデントは強いのか?」
NOVA「攻撃よりは防御に特化したユニットって感じですね。戦艦らしい長距離砲を備えてはいるので、援護攻撃が欲しいところですが、当面は援護防御で活躍。あと、移動力の低さが難点でしょうか。指揮範囲も狭いので、最近加入したブライトさんのラー・カイラムの方が母艦としての使い勝手はいい。ドライストレーガーに比べると、大器晩成型の能力らしいので、じっくり育てて行こうか、と思ってます」
機動忍鎧ルーンドラッへ
NOVA「で、近年では最も分かりやすいコンセプトの主人公機です。Xのゼルガード(魔法使いが使う魔法ロボ)と同じぐらい、乗り手とロボの人機一体感が溢れていて、回避特化、援護攻撃に優れて、通常攻撃の破壊力はそれほどでもないけど(与ダメは2000ぐらい)、必殺技を使えば、何とか5000近いダメージは与えられるかな、と」
ヒノキ「いわゆるスーパー系ではなくて、リアル系の機体じゃな」
NOVA「前作は、地上スタートと宇宙スタートの2通りの始まり方がありました。地上スタートだとマジンガーやコンVなどのスーパー系が、宇宙スタートだとVガンダムなどのリアル系が先に仲間になりますが、今作は地上スタートで固定です。だから、周りがスーパーロボット系ばかりで、唯一の回避主体のリアル系になるのが序盤の特徴」
ヒノキ「運動性が高いので敵の攻撃は当たらず、斬り込み隊長的な位置づけだと」
NOVA「こういう機体は、精神コマンド『集中』(命中回避に30%ボーナス。1ターン持続)が欲しいのですが、序盤は『直感』ですからね(命中100%が1ターン持続、回避は1回だけ100%)。高命中のボスキャラ戦では『直感』も重宝しますが、ザコ大勢だと『集中』が欲しいわけです。まあ、宇宙に出る直前辺りに『集中』を覚えてくれてホッとしました」
シロ「『集中』のないリアル系を敵陣に突っ込ませるのは危険ですからね」
NOVA「ルーンドラッへは、序盤で唯一、陸上での地形適応がSだから、地上での回避命中が抜群なんだよな。地上だと、少し運動性を鍛えるだけで集中いらずで運用可能。ただ宇宙では地形による有利が働かないので、回避率が落ちる。その際に集中を覚えてくれたから、非常に嬉しいわけだ」
怪獣使いと竜(2話)
NOVA「2話と3話は、ダイナゼノンとゲッターロボアークの2作を好きな順番で選べる。俺は先にダイナゼノンを選んだ」
ヒノキ「性能はどうじゃ?」
NOVA「硬くて強い、破壊力抜群の典型的なスーパーロボットですね。弱点は、空が飛べないことと、足が遅いこと。前作のグリッドマンが結構、避ける性能なので、運用は全然違いますが、ダイナゼノンは援護防御も覚えますし、複数パイロットですし、飛行不可なのを強化パーツのフライトユニットで補えば、戦力として申し分ないです。回避はまったく期待できませんが、装甲とHPと照準値とENさえ鍛えれば、突撃役として安定して前に出せますし、ボスキラーの役目だって立派に果たせる」
ヒノキ「変形合体システムはどうなってる?」
NOVA「分離はできません。変形のダイナレックスは、必殺技でのみ登場」
NOVA「今作は、前作のジェイデッカーやガオガイガーみたいな勇者ロボ枠がいないので(DLC参戦のダ・ガーンを除く)、ダイナゼノンを勇者ロボの亜流と考えて楽しませてもらってます。物語としては、八神市に蓬や夢芽などの面々が住んでいて、エーアデント浮上事件に巻き込まれたことを除けば、原作1話からしっかり再現。前作もそうですけど、原作では1体ずつしか登場しない怪獣が、量産されてワラワラ登場するのがゲームならではのポイント」
ヒノキ「クロスオーバーとしてはどうじゃ?」
NOVA「ゲッターチームをライバル認定するガウマさんがいいです。ゲッターチームに負けないよう、合体訓練をする場面とか合体ムービーもあって、良かったり」
運命の子ら(3話)
NOVA「ゲッターアークの加入シナリオです。なお、ゲッターチームを先に選ぶと、シナリオタイトルが『目覚める天の鬼』と『合体竜人』になりますが、内容は大差ありません」
シロ「今回、ゲッターにはアークの後継機ってないんですね」
NOVA「アークって、どれほど強いのかと思ったら、データを見る限りはそれほど強くはないんだな。例えば、ダイナゼノンの最強技のレックスロアーがフル改造の攻撃力8000に対して、アーク最強技のシャインボンバーは7700とのこと。ダイナゼノンとアークのどっちを選ぶかといえば、間違いなくダイナゼノンだな」
ヒノキ「スパロボ界では、ゲッター最強伝説があると聞いたが?」
NOVA「ええ、流竜馬のエースボーナスが、気力MAXで与ダメが1.3倍という破格の効果であるため、最強アタッカーの1人とされています。一方、拓馬その他の新生ゲッターチームは『ゲッターの申し子』というスキルで与ダメ1.2倍。弱くはないけど、最強の父親には及ばないという絶妙なデータですね」
ヒノキ「ダイナゼノンには、そういうダメージ倍率効果はあるのか?」
NOVA「ガウマさんのエースボーナスは、『怪獣使いの操る怪獣に対してダメージ1.3倍』ですね。さすがは怪獣退治の専門家。ゴジラ様は操られていないので、通用しませんが」
シロ「アークはスパロボDDで先に参戦してますね」
NOVA「ああ。アークの世界から真ゲッターの世界に転移して、拓馬が父親の竜馬と初対面するイベントがあったが、アーク世界の竜馬はゲッターロボ號のマンガ版の続きだから、OVA真ゲッターとは世界線が異なっている。ともあれ、アークは参戦したけど、変形形態のキリクとカーンは今回が初だし、アークの物語再現もスパロボでは今回が初だ」
ゲンブ「DDでは、あくまで顔見せみたいなものでござるか」
NOVA「で、キリクとカーンだけど、キリクはゲッター2の系譜で、高速移動とドリルが特徴だが、射程の短さが残念仕様になっている」
ゲンブ「元よりゲッター2は格闘戦用機体ではござらんか?」
NOVA「キリクのパイロットであるカムイは『援護攻撃』のスキルを持っているんだよ。援護攻撃は隣接する味方機の攻撃をサポートして追加ダメージを与える有能スキルなんだが、キリクの最大射程が4しかなくて、遠くの敵には届かない。これが昔のゲッター2やライガー、真ゲッター2には射程の長いミサイル系の武器があったから、少しぐらい離れた敵にも援護攻撃が届く。
「しかし、キリクには射程5以上の武器がないので、援護攻撃が活用しにくい。しかも、アークのゲッタービームが射程5なので、実はアークの方が遠くから攻撃や反撃ができるという仕様。従来のゲッター2系統は、敵陣に突撃して、素早い回避や分身で攻撃を避けつつ、反撃ダメージを与えていくという役割もあったが、キリクの短射程じゃ、射程の外から狙われまくって反撃不能というケースが多い」
ゲンブ「ゲッターで射程が最も長いのは、3号機のカーンでござるな。反撃戦法はカーンでやるのが良いのでは?」
NOVA「カーンはゲッター3号機にしては、大雪山おろしを覚えないのが残念機体だ」
シロ「いや、そもそも大雪山おろしを弁慶さんが使うのが、スパロボ改変なのでは? ゲッターカーンのパイロットの獏さんは、武蔵さんとも弁慶さんとも接点がないじゃないですか」
NOVA「まあ、アークは今回が初参戦だけに、あまりスパロボ的にこなれていない印象だな。どうしても従来のゲッターとの差異が気になって、見劣りしているように感じてしまう。せめて、ゲッターエンペラーを召喚したり、使えるようになっていればいいんだが」
ヒノキ「原作アニメでは、ゲッター聖ドラゴンとの対決という中途半端なところで終わったが、それをスパロボでどう解決したかを期待すればいいのでは?」
開かれる扉(4話)
NOVA「今回の記事は、この4話までだ」
ゲンブ「どうしてでござるか?」
NOVA「今回のスパロボYは、チャプター1〜7までの構成だけど、この4話までがチャプター1になる。そして、無料配信されている体験版はここまでの話だから、キリがいいんだな」
ゲンブ「なるほど。ストーリーの区切りがいい、と」
NOVA「さて、ダイナゼノンとゲッターロボアークを仲間に加えたエチカお嬢さま。早乙女研究所の神隼人とも提携できて、今後どうしようかとなった時に、日本政府からスパイが送り込まれる」
シロ「日本からのスパイとは不穏ですね」
NOVA「エーアデントを自分たちの管理下に置きたい陰謀が働いているんだな。怪獣とか、インセクターと呼ばれる侵略宇宙人とか、テロリスト組織とかの他に、国家レベルの折衝までしないといけなくて、独立領主は大変だ。で、その派遣されたスパイなんだが、この人たちだ」
シロ「何と。Gガンダムじゃないですか」
NOVA「うむ。ここまで新参戦のキャラばかりだったが、ようやくお馴染みの人たちが来た。彼らは日本政府の意向をエーアデントに伝えに来たが、今の政府の強引なやり方が、エーアデント市民の自由と安全を保障しないという理由で、お嬢さまは都市の独立自由権を確保するために断るんだな」
ヒノキ「日本政府を敵に回すというのか?」
NOVA「エーアデントの所有権は、エチカお嬢さまにある。また、民間研究施設に所属するロボットや兵器に相当する資産は、政府の善意の協力者として交渉することはあっても、無理に国家が接収することは禁じる法律もしくは慣例がこの世界にはあるらしい」
ゲンブ「なるほど。スーパーロボットが存在する世界観とは、そうなるのでござるな」
シロ「光子力研究所や早乙女研究所、南原コネクションなどのロボ拠点に対して、政府が強引に接収することは禁じ手だと」
NOVA「街を守るために戦ってくれるスーパーロボットを敵に回してしまえば、侵略者から日本を守れないからな。その辺は、交渉の窓口である弓博士や神隼人がいろいろ政府関係者とのコネを働かせているのだろう。異なる物語だと、弓博士は日本の総理大臣になっているし(INFINITY)、研究者同士のコネもいろいろあって、ロボや機動兵器の所有権を巡る問題も、政治の議題に上がっているのだろう」
ヒノキ「もしかして、ややこしい政治工作なんかもスパロボでは描かれておるのか?」
NOVA「作品にもよりますが、基本的には『地球連邦軍の独立部隊』が自軍の中核ですね。宇宙世紀のガンダムが参戦していると確実にそうだし、さもなければナデシコは艦長が軍のお偉方の娘だったり、巨大な財閥が後方支援してくれたり、次元境界線が不安定なので既存の政治組織が機能していなくて、参戦作品の敵味方の組織が群雄割拠しながら陰謀をめぐらせていたり、時には日本政府が悪の侵略帝国(百鬼帝国)に乗っ取られていたりするスパロボZみたいな作品もあって、マジンガーZを取り戻すのに苦労させられたこともあったなあ」
シロ「忍者の組織が味方にいるってことは、いろいろと敵味方の陰謀劇が背景にあってもおかしくありませんね」
NOVA「当然、ドモン・カッシュはそういうややこしい陰謀劇に加担するような漢ではないので、日本政府の意向を伝えるだけ伝えて、後はエーアデント側の人となりを見極めさせてもらうと言い張る。なお、Gガン原作終了後なので、ドモン・カッシュの勇名は世界レベルで轟いている設定だ。レインへの告白も含めてな。たぶん、アムロ・レイやシャア・アズナブル、兜甲児、皇帝ルルーシュに次ぐレベルの有名人になっている」
ヒノキ「ドモン・カッシュってそんなに凄いのか」
NOVA「作品世界では、ガンダムファイトの優勝国が世界の4年間の覇権を握るシステムですからね。さすがにYの世界観では、そんなことはなくて、ガンダムファイトの優勝国が地球連邦の議決権で有利な恩恵を受ける程度のマイルドなシステムになっていますが、実のところガンダムファイトが政治に実質的に絡むようになったスパロボは今回が初めてじゃないかなあ」
ゲンブ「ガンダムファイトはあまり重要に扱われていなかったでござるか」
NOVA「何だか政治や戦争とは関係ない、民間の格闘技の大会程度の扱いでした。むしろ、デビルガンダムを巡る争奪戦の方にスポットが当たって、ガンダムファイトは格闘技経験者の中だけで知られたオリンピックみたいなスポーツ扱い。だから、戦争ばかりでガンダムファイトが行われなくなったから、再びガンダムファイトを行うために、戦争を終わらせようと戦うのがスパロボ界のガンダムファイターの流儀でした。だから、国家の威信をかけたガンダムファイトという言葉がスパロボで聞けるようになろうとは、ちょっとした感動です」
シロ「いつもよりも、国という行政単位を強調したスパロボみたいですね」
NOVA「だけど、この段階で自軍が国を興すことになるとは思ってもいなかったんだよ。さて、政治の話はさておき、このシナリオで参入するゴッドガンダムとライジングガンダムの紹介だ」
NOVA「まあ、ゴッドガンダムはいつもと同じって感じだが、スーパー系ばかりで機体が少ない時期に参戦してくれたので、非常に頼り甲斐のある機体だ。主人公機の忍者以外に避けられる機体というのは、敵のザコを削るのに重宝する。ドモンで殴り、他のスーパーロボットでトドメを刺すと、無駄なダメージを受けなくて済む。ドモンの回避能力はスーパーとリアルの間で、確実に避けられるわけじゃないけど、おおむね敵の攻撃を半々の確率で避けられるので、敵陣に突っ込ませても生存能力は高い。あまりに優秀なので、最初に5段階強化をして、カスタムボーナスも入手した」
ヒノキ「新兄さんはゴッドガンダムをお気に入りのようじゃな」
NOVA「ゴッドガンダムの長所は、HPもENも装甲も運動性も照準も全て改造して損のない機体なんです。例えば、スーパー系の場合、回避が期待できないので、運動性を鍛えても仕方ないと思うし、逆に回避主体のリアル系の場合、HPや装甲を鍛えても、あまり有効じゃないから、どうしても優先順位が下がる。カスタムボーナスが欲しい場合に不必要な能力でも改造するぐらい。でも、ゴッドガンダムはそこそこ避けるし、被弾もするし、で、全てを鍛えても損はない、と」
ゲンブ「つまり、オールマイティな機体でござるか」
NOVA「そして、ゴッドガンダムが被弾してダメージを受けても、相方のレインのライジングガンダムが修理装置付きなので、HP回復をしてくれる。レインの機体は前に出すのが危険だけど、彼女は『集中』を覚えるので、運動性を鍛えれば避けてくれるし、母艦のエーアデントを隣に配置すれば、指揮効果で回避率が上がったり、援護防御で攻撃を受け止めてくれる。さらにレイン自身、援護攻撃と援護防御の両方を持っているので、非常に優秀なサポーターとして活躍してくれる。
「ライジングガンダムって、今までドモンのおまけで足手まとい的な趣味ユニットという認識だったけど、それは参戦タイミングが中盤過ぎで、既に戦術が確立された後で、わざわざライジングを使わなくても、他に回復サポートユニットがいるという状況だから。しかし、序盤のこの段階で他に回復サポーターがいない状況では、周りがろくに避けないスーパーロボットだらけだと、非常に優秀に機能するのが今作のライジングだ。おまけに『必殺必中ライジングアロー』が援護攻撃と噛み合って、現段階で非常に優秀だなあ、と」
NOVA「スパロボも中盤を過ぎると、精神コマンド『ひらめき』で敵の攻撃を回避したり、『集中』持ちのリアル系を前衛に出したり、『鉄壁』と『底力』でダメージを受けても耐え凌いだりする戦術が確立するから、修理装置の世話になる機会が少なくなりがちだけど、序盤だと修理装置が非常にありがたい。前作30では、まさかの兜甲児のイチナナ式がスーパー系の修理装置の要だったけど(さやかさんが光子力研究所所長になっていたので、パイロットを引退したから)、今作のライジングは修理も援護もしてくれて、しかも射程も長くて、援護攻撃が死にスキルに思えるキリクよりも使い勝手がいい。同じライジングでも、フリーダムとはえらい違いだ」
シロ「ライジングフリーダムは、スパロボDDでもユニット化されなくて、セイヴァーガンダム並みの残念な新型扱いですからね」
NOVA「SEED系は機体の乗り換えが多いからなあ。さておき、このライジングガンダム、スパロボでは何と20年前のスパロボJ以来の登場になるわけですね。修理装置が付いたのもその時が初なので、活用しなかったのも当然か。まあ、とにかく、序盤でライジングガンダムが出たこと自体が初なので、たっぷり愛でて行こうと思います。精神コマンド『愛』も覚えるみたいだし、育てて損はないか、と」
地球連邦の解体宣言
NOVA「で、チャプター1のエンディングです。日本政府の強引なエーアデント接収の裏側にあるものは、地球連邦政府の解体が予定されていたことにありました」
ヒノキ「地球連邦の解体とは聞き捨てならんのう。どういうことじゃ?」
NOVA「はい。宇宙世紀ガンダムの世界では、地球は旧世紀の国家体制ではなくて、宇宙開発のために旧来の国家の枠組みがなくなっていました。SEEDの世界や、コードギアスの世界ではまた別の統治体制が敷かれていたのですが、スパロボYの世界では、旧来の国家の政府は地方自治を担うものとして残されてはいたものの、地球は連邦という枠組みで統一が為されて、それに対するスペースコロニーがシャアのネオジオンの傘下に入り、地球対宇宙の決戦前夜まで進んでいたのですね。それを地球連邦政府を乗っ取った皇帝ルルーシュと、その暗殺によって連邦政府が混乱をきたし、その様子を見たシャアも戦争を保留する形になって、フィフスルナやアクシズ落としには至らず、という歴史です」
シロ「複数の作品を混ぜると、整合性をとるのが大変ですね」
NOVA「前の30も、皇帝ルルーシュの暗殺と、ネオジオン総帥シャアの敗退まで進んだ後、ルルーシュとシャアは共に大罪人として、自軍部隊では肩身の狭い思いをしたわけだが、今回のYではルルーシュは原作どおりの一方、シャアのネオジオンは健在という点で、背景が異なっている」
ヒノキ「単純に続きではないのじゃな」
NOVA「仕切り直し感が強いですね。前作からの続投は、コンV、Zガンダム、逆シャア、エルガイム、ルルーシュ、マジェプリの6作のみ。前作は意外と、SEEDも、ダンバインも出ていなかったんですな。DDで普通に出ているから、個人的にはあまり懐かしいって気にはなってないですが、SEEDが前にスパロボに出たのは、家庭用ゲーム機では2017年のVに遡るので8年ぶりになる、と」
ヒノキ「とにかく、前のスパロボの話はなかったことにして、改めて別の世界観を構築した、と」
NOVA「物語終了後の状況は変わらないコンVはともかく、宇宙世紀ではシャアの逆襲前夜の世界観で、エルガイムはもう一度ポセイダル軍との戦いを描き、ルルーシュも、マジェプリも前の話をもう一度やるようですね。
「ともあれ、地球連邦がもはや継続困難ということで、旧来の新国際連合という形式で、地球上およびコロニーそれぞれが独立した別々の国家を運営して行こうという話になって、日本政府もそれを見越して、エーアデントという無尽蔵エネルギー源を入手して来たる国家競争で優位に立とうという目論見だったことが判明します。そして、独立の機運が高まっている状況で、エーアデントが自治権を維持するには、自ら独立国家になることを大々的に宣言して、エネルギー供給と交換に補給物資その他を提供してもらう貿易体制を整えようという話になりました」
ゲンブ「部隊運営が、国家経営に話が膨らむとは、スパロボらしからぬ展開でござるな」
NOVA「ダンバインとかレイアースとかで王族と関わるファンタジー世界の話はあったし、ガンダムWのサンクキングダムや、SEEDのオーブとか、女王ないし国家主席の少女とそれを守る戦士の話もあった。そもそもルルーシュも王子の反乱の話だし、今回は街を守る戦術級ゲームが国を守り、世界を守る戦略級ゲームの要素を擬似的に取り込んだとも言える」
シロ「ただのロボット戦争の話から、拡張した感じですね」
NOVA「では、次からエーアデントの国家樹立宣言からチャプター2に突入だ」
(当記事 完)


