花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、TRPGの魔法研鑽を展開予定。

今さらスターロードの続き

ルールブックを改めて読んでると

 

リモートNOVA『前回で、90年代のレトロTRPGスペオペヒーローズと続編のスターロードの話を終えようと思ってたのですが……』

ヒノキ「何だか話を続けたくなったのじゃな。良かろう。面白い話なら歓迎じゃ」

NOVA『面白い話じゃなければ?』

ヒノキ「記事そのものをボツにする。出直して来い」

NOVA『俺にとっては面白いけど、他の人にとってはつまらないというケースもありますが?』

ヒノキ「そんなのは話題次第じゃろう? わらわはTRPG好きの女の子じゃから、話題がTRPGである限りは歓迎するぞ。ただし、愚痴とか不満とか悪口を吐き捨てるような、ネガティブ感情は論外じゃ。趣味ジャンルにおいて、おおよそ関係者への悪口暴言を聞いて、鬱憤ばらしをするような場は荒れる元じゃのう」

NOVA『まあ、関係者のスキャンダルとか、訃報に際しての皮肉とか、ネガティブな予想とかは、趣味話を楽しみたい人間の神経を逆撫でする可能性がありますな。応援している球団が負けたときに、監督や選手をボケカス呼ばわりするような野球ファンは見ていて、はあとため息つきたくなります。周りが聞いてて不愉快になる』

ヒノキ「そういうのを、ネガティブ感情の吐き捨てという。知り合いの野球ファンへの愚痴は、TRPGとは関係ないじゃろう? ここは野球のブログじゃない」

NOVA『おっと失礼。ネガティブなのはダメ、と言ったら、それがネガティブだったということですか。ダークサイドパワーは恐ろしいですな。ええと、こういう効果は……〈精神汚染〉となるのかな? 〈悪意の侵蝕〉とか、そういう名前の特徴が作れそうだ』

ヒノキ「人間、常にポジティブを維持するのは難しいゆえに、ポロリとネガティブ感情が漏れ出ることは誰にでもあるが、それしか話題がないというのも芸がないからのう。で、面白いネタを持って来たのじゃろう?」

NOVA『ええ、前回のダークサイド・テンプレで[幼き魔王]の項目をじっくり読んでみたんですよ。すると、〈四天王〉というダークパワーがありまして、〈四天王〉レベル3だから、側近の部下が3人いると書いてあった』

ヒノキ「四天王なのに、3人しかいないというのはツッコミどころじゃのう」

NOVA『そこはルールブックでもツッコミがありました。能力名は〈四天王〉だけど、実質は三連星とでも名乗るべきでしょう(笑)、と』

ヒノキ「わらわのところも三獣士で、わらわを入れて四天王みたいなものじゃがな」

NOVA『で、その三連星のデータなんですが、魔王の配下は全員超能力者なので、テンプレートから[薄幸のESP][天使少年][全てを見通す男]を用意しておきましょう、と書かれてある』

ヒノキ「なるほど。敵の部下のデータも、テンプレートで表されるのじゃな」

NOVA『しかし、俺の手持ちのテンプレには、コモンの9番[全てを見通す男]は収録されていますが、他の2つはレアキャラなのか、見当たらない。誰か[薄幸のESP]と[天使少年]のデータをコピーさせてくれ〜みたいなことを、25年前なら言っていたんだろうなあ』

ヒノキ「ふむ。そうやって、ランダムテンプレートへの購買欲を掻き立てる手法じゃな」

NOVA『で、今さらですが、このゲームのランダムテンプレは一体、何種類あったのか? 細かいデータはともかく、全ランダムテンプレを名前だけでもリスト化したサイトはないかなあ、と探してみたわけですよ。トレカなら、普通にあるでしょう。全カードリストって。それを見て、あと何を持ってないから、頑張って入手しようと思えるリスト』

ヒノキ「ソシャゲでもあるのう。ガシャで入手できなくとも、公式サイトでは全部のデータが一覧できる。コレクション意欲を掻き立てるには、カタログリストがあって欲しい」

NOVA『エルジェネシスでも、スターロードでも、そういうカタログを作ったサイトがどこかにないかなあ、と思って探したんですよ、今さら』

ヒノキ「あったのか?」

NOVA『ないですね。そもそも、ランダムテンプレをコンプリートした人が日本にいるのか? また、コンプリートした人がいても、そうだと分かるものなのか? もしかすると当時の「ゲーマーズ・フィールド」誌に、そういうランダムテンプレ・カタログが掲載されたりしていたのか? と、いろいろな思いが渦巻いているのが今です』

ヒノキ「つまり、今さらランダム・テンプレートのトリコになっているわけじゃな」

NOVA『今なら、エルジェネシスとスターロードの「パーフェクト・テンプレート・ガイド」を出してくれるなら、5000円ぐらい払ってもいい、と考える俺がいる』

ヒノキ「他にそういう客需要が見込めるとは思えんがのう」

NOVA『ともあれ、ランダムテンプレートの話題をしている記事がないか、とネットの海を検索航海していると、たった一記事だけXポストが見つかりまして、[突撃警官]なる両津勘吉モチーフを紹介していました。もっと、こう自分の買ったルールブックでは、こんなランダムテンプレートが入ってた、という話題でネットで盛り上がれたら、受けたのかもしれませんが、1998年の段階では時期尚早だったのでしょうな』

 

今からキャラ作り

 

NOVA『とりあえず、魔王の三連星を作るには、[薄幸のESP][天使少年]の未所持テンプレートを何とか入手しないといけない、と妙な使命感に駆られた俺は、ネットを駆けずり回って、「薄幸のESP」で検索するも超人ロックに行き当たり、「天使少年」で検索するも関係ないサイトがいっぱいで、疲れ果てて沈むとき、TRPGの神の声が聞こえて来たのです』

ヒノキ「幻聴だとは思うが、その神(たぶんガイギャックス神かな?)は何と啓示を下したのじゃ?」

NOVA『無い物は自分で作れ、DIYと。そうだ、スターロードには「オリジナルキャラクター作成ルール」だって実装されている。[薄幸のESP]も[天使少年]も自作すればいいのでは、と』

ヒノキ「なるほど。無い物は自分で作る。TRPGのベテランなら、当然じゃのう」

NOVA『で、手持ちの[全てを見通す男]はクラブとダイヤ、[幼き魔王]はクラブの専業。ならば、残っているのはスペードとクラブ、クラブとハートで、超能力カルテットができそう。[薄幸のESP]をスペードのサムライと兼職して、[天使少年]をハートのウィザードと兼職すれば、それっぽいキャラになりそうだなあ、と』

ヒノキ「スペードとクラブなら[天翔ける疾風]、クラブとハートなら[異星人の遺産]をアレンジするという手もあるのう」

NOVA『で、そこで、俺はふと我に返るわけです。そもそも俺は魔王の三連星を作りたいのか? って』

ヒノキ「何を今さら」

NOVA『魔王を使って、TRPGをしたいなら配下を作るのもワクワクできると思うんですけど、それより、むしろヒノキ三獣士の面々にスターロードでキャラを作ってもらう方が楽しくない? と思ったわけです』

ヒノキ「……わらわも作っていいか? ウォーハンマーの時は、わらわだけキャラ作りしていないので、心残りだったのじゃ」

NOVA『ウォーハンマーは結局、キャラを作っただけで終わってしまいましたからね。あれこれ諸事情で』

ヒノキ「ソード・ワールドアルシャードなど放置されているゲームはさておき、今回はスターロードのお試しキャラ作りじゃろう? ぜひとも、わらわも作らせてくれ」

NOVA『エッセンスがトランプの4スートだから、4人の方がちょうどいいかもしれませんね。では、ヒノキ姐さんも込みで、キャラ作りオンリーセッションをしましょうか』

ヒノキ「そうと決まれば、いでよ。我が忠愛深き三獣士よ」

ゲンブ「久々の出番でござるな」

シロ「ずっと、アリナ様と新星さまだけで喋ってましたからね」

ジュニア「春のウォーハンマー以来ですぅ」

NOVA『しばらく、TRPG熱が冷めていたからなあ。で、今回は、俺もこれまでキャラ作りをしたことのないゲームだ』

シロ「初のSFゲームですね。トーキョーN◎VAのキャラ作りをしないのはどうしてですか?」

NOVA『N◎VAは最新版を持っていないからな。スターロードは最新版を持ってる』

ヒノキ「最新版どころか、これ1本じゃろう。とにかく、あくまで新兄さんが買ったものの未開拓なゲームじゃ。今となってはレアゲームの一つとして貴重な機会と思おう。で、最初に何をすればいい?」

NOVA『キャラのイメージを固めたあと、4つのエッセンスの組み合わせを決めます。組み合わせる数が多いほど、できることの種類は増えますが、能力値合計や追加技能合計が下がります』

ヒノキ「わらわは簡単じゃ。チームリーダーらしく、ダイヤのロード。それと宇宙船のオーナーにもなりたいので、ハートのウィザードを選ぶ。後方支援担当なので、前衛は他の者に任せたぞ」

ゲンブ「パワーファイターで頑健なキャラは、スペードかクラブ、どちらを選んだらいいでござるか?」

NOVA『スペードは、サイボーグになって耐久値を上げられる。クラブは攻撃重視なので、攻防合わせ持つキャラなら両方とればいいと思う』

シロ「忍者は? 素早い動きで相手を翻弄しながら、隠密行動に長けたキャラにしたいんですけど?」

NOVA『シロ君は、とりあえずネコ宇宙人のエーレンガール人を推奨するね』

シロ「エーレンガール人……非常に敏捷でタフ。だけど、知性が1で成長できないって、ひどいニャ」

NOVA『どうも、日本の当時のSFは獣人キャラをマスコット扱い。脳筋の肉体派キャラとして扱いがちってことだね』

シロ「忍びには知性も必要だし、コンピューター操作もしたいので、サムライ、ドラゴン、ウィザードの3つを選択して、万能系を目指す。エーレンガールは選ばない」

NOVA『理知的な万能スパイを目指すのか。それもいいだろう』

ジュニア「リウは、ドラゴンとロードを選びますぅ。やはり竜王を目指したいのでぇ」

 

NOVA『エッセンスが決まると、自動的に初期技能が決まりますな』

★ヒノキ・アリナ

 

・エッセンス:ウィザード、ロード

 

・技能:〈宇宙船〉2、〈コンピュータ〉2、〈メカトロニクス〉2、〈情報〉2、〈発見〉2、〈社交〉2、〈交渉〉2、〈意志力〉2、残り14レベル

 

★ゲンブ

 

・エッセンス:サムライ、ドラゴン

 

・技能:〈銃器〉3、〈エネルギー火器〉3、〈運動神経〉1、〈荒事〉1、〈白兵戦〉3、〈格闘〉3、〈力業〉1、〈裏街道〉1、残り14レベル

 

★シロ

 

・エッセンス:サムライ、ドラゴン、ウィザード

 

・技能:〈銃器〉3、〈エネルギー火器〉3、〈運動神経〉1、〈荒事〉1、〈白兵戦〉3、〈格闘〉3、〈力業〉1、〈裏街道〉1、〈宇宙船〉2、〈コンピュータ〉2、〈メカトロニクス〉2、〈情報〉2、残り6レベル

 

★ジュニア

 

・エッセンス:ドラゴン、ロード

 

・技能:〈白兵戦〉3、〈格闘〉3、〈力業〉1、〈裏街道〉1、〈発見〉2、〈社交〉2、〈交渉〉2、〈意志力〉2、残り14レベル

 

ゲンブ「サムライが白兵戦担当でないのが、SFでござるな」

NOVA『サムライ=サイボーグ戦士というのは、シャドウランみたいなサイバーパンクの伝統ですな。旧スペオペの時代は、サイバーパンク以前のSF観でしたが、その後、6年を経ると、TRPGの世界にもサイバーパンクが浸透していることがよく分かります』

シロ「ボクだけ取得エッセンスが1つ多くて3つなので、初期取得技能が多いものの、その分(8レベル分)、自由に習得できるものが減っている、と」

NOVA『エッセンスが多いと、活躍の汎用性は上がるけど、自由度が下がったり、能力値や特徴の数が減る感じだ、と。まあ、誤差の範囲だと思うけど』

ジュニア「それで、この後はどうするのですかぁ?」

NOVA『手順としては、特徴→能力値→追加技能→宇宙船や装備→所持金の順番で決めていくことになる』

シロ「所持金よりも先に、装備を決めるんですか?」

NOVA『装備は特徴や技能によって、初期の所持品が決まって来るので、お金を出しての購入は冒険が始まってからで構わない、と』

ヒノキ「とりあえず、この後は、わらわが試しにキャラを作ってみて、他の者はそれを参考に続くとよい」

 

特徴の決定(ヒノキ・アリナ)

 

NOVA『では、特徴を決めますか。特徴はスタンダードと、自分の選んだエッセンスの分から選択するようになっていますが、エッセンスが1つの場合は6レベル分、2つの場合は5レベル分、3つの場合は4レベル分、選んでもらいます』

ヒノキ「わらわの場合は、スタンダード、ウィザード、そしてロードから5レベル分じゃな」

NOVA『なお、マイナス特徴を1つだけ選べ、そのレベル分を5レベルに加えて、プラスの特徴を多く取ることも可能です』

ヒノキ「すると、マイナス特徴を100レベルとれば、プラス105レベル分を選べるんじゃな」

NOVA『例えば、マイナス特徴〔貧乏神〕を取ると、シナリオで得られる収入がレベル×10%減るという効果です。それ以外は、壊力デッキの枚数が増えるという効果でプレイヤーチームが不利になるという形で反映されますね』

ヒノキ「〔貧乏神〕10レベルだと、収入が0になるのか。つまり、最大でもマイナス特徴は9レベル以下が望ましい。ところで、壊力デッキとは何じゃ?」

NOVA『このゲームが、ダイス以外にトランプを用いるとは言いましたね』

ヒノキ「うむ。判定の目標値を決めるのに、トランプを使用するとは聞いた」

NOVA『他に、トランプは命力(メイリー)と壊力(カイリー)として使います』

ヒノキ「確か、命力はヒーローポイント、壊力はネガティブヒーローポイントが発展したルールじゃな」

NOVA『ええ。旧スペオペヒーローズの特徴ルールなのが、ネガティブヒーローポイント(NHP)なんですが、GMはシナリオに合わせて、あるいはアドリブで恣意的にプレイヤー側に不幸な出来事を強要させることができるんですね。無理やりドジったとか、いきなり人質をとられるとか、いきなり冤罪を吹っ掛けられるとか。その際、NHPをGMはプレイヤーに渡します。そして、受けとったNHP分、プレイヤー側は使えるヒーローポイントが増える、と』

ヒノキ「ヒーローポイントは奇跡が起こせるが、そのためには相応のピンチや不幸なめにあう必要があるんじゃな」

NOVA『そうですね。物語では不幸があってこそ、奇跡が引き立つわけで、GMはキャラを不幸なめに合わせることが役割の一つ。しかし、GMが際限なく、キャラを不幸に引きずり込むとゲームとしてフェアじゃないとプレイヤーに不満が貯まりますので、ルール上、堂々と不幸を発生させて、しかも良心的なGM(他人を不幸なめに合わせるのに心理的な抵抗を覚えるタイプ)のストレスを緩和できるシステムでした』

ヒノキ「つまり、後で活躍できるようにポイントをあげるから、今は不幸になって……と申し渡すのがNHPじゃな」

NOVA『しかし、NHPは使用に制限ないという問題があって、それをもっとシステマチックにしたのが壊力です。プレイヤーは最初に命力カードを1枚もらえますが、初期状態では奇跡が1度しか使えないわけですね。一方、GM側は壊力デッキを13枚もらえます。敵がダークパワーを発動するのに、壊力カードを消費しますので、ぶっちゃけ壊力カードの枚数分、悪側に有利なイベントが発生します。プレイヤーが弱点を持てば、敵の壊力カードが弱点レベルの3分の1枚(端数切り上げ)だけ増えるので、より多くの不幸を呼び込む仕組みです』

ヒノキ「ふむ。すると弱点100レベルなどと言えば、壊力カードが34枚も増えてしまうわけか。敵がダークパワーを使いまくるので、仲間にも迷惑じゃと」

NOVA『テンプレを見てると、弱点は2レベル〜6レベルの範囲に収まっていますね。3分の1の端数切り上げだから、パーティー全員の弱点レベル合計(壊力に関係しない〔貧乏神〕を除く)が3の倍数になるのがベストということになりますが、キャラ個人で考えるなら、弱点3レベルか6レベルのどちらかだとするのが無難でしょう』

ヒノキ「ふむ。わらわのエッセンスで選べる弱点は、〔狙われたアイテム〕〔誘拐のターゲット〕〔銃弾のターゲット〕〔貧乏神〕の4つのどれかじゃな。〔貧乏神〕は却下しておいて、残りは……どれが良いじゃろうか」

NOVA『ゲーム的な効果はどれも同じ壊力デッキが増えることなので、物語的なフレーバーの違いですな。重要アイテムを持っていて敵が狙って来るとか、キャラ自身が優れた能力の持ち主で敵が拉致しようとして来るか、それとも暗殺の標的にされているかのいずれかです』

ヒノキ「だったら、アイテムが無難じゃな。何やら凄いアイテムを持っている。どんなアイテムか。古代遺跡から発掘した〈魔神を封印した壺〉とかはどうじゃ?」

NOVA『それだとSFよりもファンタジーですな。壺はやめましょうよ。リアルに考えると、何だか品がなさそうで』

ヒノキ「う〜む。わらわは古代文明の遺跡を発掘するのが生業の考古学者にして、トレジャーハンターじゃ。ある探索で、古代の超兵器っぽい何かの設計図の刻まれた石版を入手した。すぐには解読できないが、その石板を狙ってくる敵組織の妨害を切り抜けながら、石板の謎の手がかりを求めて宇宙を駆け巡る……というのはどうじゃ?」

NOVA『テンプレート名は、[宇宙のお宝発掘屋]といったところですか』

ヒノキ「石板の名前は〈フェニックス・コード〉。ただの石板かと思いきや、特定条件で光が点灯し、何やら映像を映し出す。その映像に導かれて、次の星へ向かうが、その度に例によって、現地の悪漢と対決する事件に巻き込まれる。実は、その〈フェニックス・コード〉はダークパワーを探知し、それを吸収することで力を貯えていく仕様で、宇宙の悪人退治を続けて行くと、わらわは不老不死の神の領域に達するキャンペーン的な仕掛けということで、新兄さんよ、シナリオを作ってくれぬか?」

NOVA『いや、そこまで考えたなら、自分でシナリオを作った方がいいのでは?』

ヒノキ「わらわはプレイヤーがやりたいのじゃ。自分が考えたシナリオを、自分でプレイするというのでは興が乗らん」

NOVA『まあ、自分で考えたストーリー原案を誰かがうまく料理してくれると楽しい、という気持ちは分かります。プロットだけ立てて面白そうとは思うけど、細部の描写を書き始めると途中で飽きるというケースもあって』

ヒノキ「逆に、細部の小ネタや断片的なシーンだけはいろいろ思いつくけど、ストーリーの大筋を考えるのが苦手というクリエイターもおるな。大筋を考えるプロデューサーと、細部を練り上げる脚本家とか、それぞれの役割が噛み合えば、良い作品が生まれるとも聞くが」

NOVA『とりあえず、〈フェニックス・コード〉というのが、一つのキーアイテムですな。それに基づいて、キャラ設定を組み上げますか』

ヒノキ「そうじゃな。テンプレート名も[宇宙のお宝発掘屋]じゃありきたりでつまらんので、[不死鳥の探求者]とでも称しよう」

 

宇宙船の話

 

NOVA『で、弱点が〔狙われたアイテム〕6レベルということで、11レベル分のプラス特徴を取得できるわけですが』

ヒノキ「この特徴取得が、旧スペオペになかった部分で、いろいろ選べて楽しいのう。ただし、現在の視点では、これでも少ないように思えるが」

NOVA『それぞれのエッセンスで10個ほどですからね。まあ、90年代当時だと、選択肢が10個もあるだけでお腹いっぱいになるわけですが。同じ4つの基本職*1を持つカオスフレアだと、それだけで倍近い20個ほどの特技から選ぶことになる』

ヒノキ「カオスフレアはさておき、今はスターロードの話じゃ。とりあえず、パーティーに絶対に必要なのが、宇宙船を所有できるウィザードの特徴〔スペースシップ〕じゃな。誰かがこれを取っていないと、宇宙活劇はできん」

NOVA『エンタープライズのないスタートレックとか、ミレニアム・ファルコンやXウイングのないスターウォーズでは、主人公の活動範囲が一惑星に留まりますからね』

ヒノキ「思うに、宇宙SFが廃れた要因の一つは、ファンタジー世界に飛空艇が出現したことではなかろうか。飛空艇に乗って飛び回りながら、未知なる世界を探索するゲームだと、本質的に宇宙SFとやっていることは同じにならんか?」

NOVA『まあ、飛空艇や空中要塞などは宇宙SFの要素を地上に移し替えただけと考えられますね。SFで表現できることをファンタジー世界に移し替えたら、舞台を宇宙にしなくてもいいってことですか。少なくとも、宇宙が舞台だと野暮ったい宇宙服を着なければいけなくて、映像的なキャラ表現だと宇宙服なんてない方が、演出しやすいのかもしれません』

ヒノキ「しかし、ファンタジーで表現しにくいギミックが何かを考えるのも一興。ともあれ、〔スペースシップ〕の選択が重要ということで、レベルが高いほど優秀な宇宙船を母艦にできるということじゃのう」

NOVA『あ、〔スペースシップ〕の特徴を持っていなくても、レベル0のジャンク宇宙船が用意されていますね。武装のないオンボロ船ですが』

ヒノキ「そんなポンコツはいらん。最強最高の宇宙船を望む」

NOVA『ええと、最強とされているのは、ダークサイドの駆る250メートル級のエンシェントシップ(古代の発掘宇宙船)ですが。サイズだけだと、星系連合や辰帝国が所有している900メートルサイズの大型戦艦や空母も設定されているけど、プレイヤーに与えられるのは120メートル級ですね。レベル6の発掘宇宙船が最高です』

ヒノキ「発掘宇宙船は、何だか無限力でスペース・ランナウェイに巻き込まれそうでイヤじゃのう。(データを見ながら)ええと、レベル5は光学バリア装備で防御力は高いが、主武器のフェルミオン・ブラストを撃つのに、命力(メイリー)を消費しないといけないのか。レベル4の高速度テスト艦は、武装がビームキャノンと対空ミサイルで充実しておる。よし、わらわの宇宙船はレベル4の高機動試作型スペースシップで決定じゃ。艦名はスザク……だと、そのままなので何かいいアイデアがないか?」

NOVA『そうですね。パピヨンは?』

ヒノキ「弱そうなので却下じゃ。虫系は却下、鳥系で」

NOVA『ファイナルファンタジーなら、ファルコンってところですが。スターウォーズ的にも行けますね』

ヒノキ「メジャーなところからパクるのも却下。もっとオリジナリティを求む」

NOVA『う〜ん、イーグル、ホーク、コンドル、スワロー、オウル、スワン』

ヒノキ「しっくり来ぬわ」

NOVA『では、英語じゃなくて、フランス語でコルボ・ブランってのはどうでしょう?』

ヒノキ「どんな意味じゃ?」

NOVA『白いカラスとか』

ヒノキ「ハカイダーかよ。それなら、コルボ・ルージュ(紅いカラス)で行く方がいい。いや、赤なら彗星がいいな」

NOVA『フランス語でも、コメットですね』

 

 そんなわけで、高機動試作型宇宙船、通常の3倍早ければいいなあ、と願いを込めて、コメット・ルージュが設定された。

 コメット号と言えば、自分のスペオペ知識的にはキャプテン・フューチャーを連想するわけですが、そこに赤を足すことで、違うイメージが加わるということで。

 

ヒノキ「ところで、宇宙船の改造ルールはないのか?」

NOVA『旧スペオペなら、サプリメントで宇宙船設計ルールが付いてましたし、それを活用すれば改造もできそうですが、スターロードには残念ながらないですね。まあ、GMが認めれば、武装を付与したり、ちょっとした性能補強ぐらいはしてもいいのかもしれませんが、とりあえずはルールブック掲載のものだけで』

ヒノキ「サプリメントがないなら仕方ないのう」

NOVA『あと、艦載機として、小型戦闘艇と、車両としてATV(4輪バギーとも言われる全地形対応車)が付いて来ますね』

ヒノキ「〈宇宙船〉技能を持つのは、シロじゃったな。小型戦闘艇のパイロットは、そっちに任せよう。車両は、ゲンブに技能を取らせるといいじゃろう」

 

 〔スペースシップ〕4レベルで、残り7レベル。

 

さらなる特徴

 

ヒノキ「重要な宇宙船を選んだので、次に、とりあえず欲しい特徴を並べるのじゃ。細かいレベルは後で考える」

 

  • 統合科学者(ネクシャリスト)
  • 美形
  • ボマー
  • アストロノーツ
  • コンピューターブレイン
  • カリスマ
  • サポーター
  • 資産家
  • 戦術家

 

NOVA『ちょっと、7つを超えてるじゃないですか。欲張りすぎです』

ヒノキ「そんなことは分かっておる。とりあえず、欲しいものを並べただけで、ここから削って行くわけで。まず、〔美形〕と〔カリスマ〕だと、〔カリスマ〕の方が汎用性が高いので〔美形〕を削る。別にプレイガールになろうとは思わん。わらわは威光で相手をひれ伏させる。とりあえず〔カリスマ〕1レベル。これで交渉判定時のダイスが1個増える」

NOVA『チームリーダーとして、交渉役を務めるわけですな』

ヒノキ「次に、あらゆる学問技能にレベルを足せる〔統合科学者〕じゃな。何でも知ってる天才科学者になれる。これにレベル2」

NOVA『ちょっと憧れます』

ヒノキ「次に、隠し持った爆弾で部屋を吹き飛ばせる〔ボマー〕レベル2」

NOVA『危険人物じゃないですか』

ヒノキ「〔ボマー〕レベル6はすごいのう。惑星破壊爆弾を携帯している」

NOVA『気分はドラえもんかゴッドマーズですな。まあ、基地を吹っ飛ばすレベル4や、都市1つを吹っ飛ばすレベル5も大惨事ですが』

ヒノキ「それに比べると、部屋一つぐらいは小さい小さい。ところで、レベル1だと扉1つぐらいじゃが、高レベルの爆弾持ちは、威力を抑えた爆弾を携帯していてもいいのか?」

NOVA『まあ、大は小を兼ねるということで、認めましょう。レベル2のボマーはレベル1の爆弾も携帯しているってことで』

ヒノキ「残り2レベルは、〔資産家〕レベル1(100万クレジットの小遣いを毎シナリオ使える)と、〔アストロノーツ〕レベル1(あらゆる操縦・技術判定にダイス+1個)といったところ。サポート系の特徴はあきらめた」

NOVA『結局、こんな感じの特徴ですね』

★ヒノキ・アリナ

・スタイル[不死鳥の探求者]

・エッセンス:ウィザード、ロード

 

・技能:〈宇宙船〉2、〈コンピュータ〉2、〈メカトロニクス〉2、〈情報〉2、〈発見〉2、〈社交〉2、〈交渉〉2、〈意志力〉2、残り14レベル

 

●特徴

・スペースシップ:4レベル(高機動試作型宇宙船コメット・ルージュの持ち主)

・カリスマ:1レベル(交渉ダイス+1個)

・統合科学者:2レベル(あらゆる学問技能にダイス+2個)

・ボマー:2レベル(部屋1つまでを吹っ飛ばせる爆弾を携帯)

・資産家:1レベル(100万クレジットの小遣い)

アストロノーツ:1レベル(あらゆる操縦・技術にダイス+1個)

・狙われたアイテム:−6レベル(神秘的な発掘石板〈フェニックス・コード〉)

 

ヒノキ「ここまでで決まったのが、派手好みで爆弾好きの考古学者で、何でも知ってる天才にして資産家。謎の発掘石板〈フェニックス・コード〉に導かれ、愛機コメット・ルージュ(軍の試作型宇宙船をコネで獲得)を駆って、お宝探しと悪党退治の冒険を繰り広げる。こんな感じの、燃える女教授じゃ。愛称はプロフェッサーで、メガネは標準装備」

NOVA『メガネ美女ですか』

ヒノキ「うむ、少女ではない。天才科学者なので、軍の試作兵器にも関わりながら発掘兵器の研究をしていた前歴があるようにしよう。そこで入手した〈フェニックス・コード〉を悪の手に奪われないよう、自らが研究開発を進めていたコメット・ルージュに乗って、半分脱走するような形で独立した。その後、軍の追っ手とは和解し、〈フェニックス・コード〉の研究データを調査報告する独立任務を遂行中という形で、裏取り引き的に罪を免除された。しかし、軍の一部の悪党どもは、それを不服として、しばしば犯罪者を雇って妨害工作を仕掛けてくる……こんな感じの設定でどうじゃ?」

NOVA『ええと、設定を作っても、プレイ予定はありませんからね』

ヒノキ「とにかく、キャラ作りだけでも、本気で楽しもうってことじゃ。続きはまた次回」

NOVA『能力値と技能を決めて、装備を決めれば1キャラ完成ってことですな』

(当記事 完)

*1:コロナと称される。ウィルスのせいで大いに風評被害を受けたゲームが、カオスフレアと思う。聖戦士、星詠み、光翼騎士、執行者の4つのコロナと、出身世界を表すミーム、細かい職業を表現するブランチの組み合わせで、無数のキャラを表現できるのがカオスフレアの特徴。