外伝イヤーワンの4巻キター
リモートNOVA『ヒノキ姐さん、ゴブスレです』
ヒノキ「開口一番、それかよ?」
NOVA『いやあ、新刊を待ち望んでいたのに、いざ発売されるときに気付かなかったのは盲点でした。発売ギリギリにたまたま知って、ゲットしたばかりの買い立てホヤホヤです。まだ、後書きしか読んでません』
ヒノキ「新兄さんは、先に後書きを読む派なんじゃな」
NOVA『ええ、後書きには作者の近況とか、シリーズ継続への意欲とか、ヤル気が読み取れますからね』
ヒノキ「最近はブレバスばかりで、ゴブスレ新刊がちっとも出ない、と不満だらけじゃったからのう。新兄さんは」
NOVA『いやあ、ブレバスは2022年の年末にスタートして、この2年間で4巻まで出るほど順調に展開しているんですよ。一方で、ゴブスレの方は本編の16巻が22年の7月に、外伝イヤーワンの3巻が同年末に出て以来、まったく音沙汰なしでしたから。もう、作者のゴブスレへの熱気が完全にブレバスの方に奪われてしまっているんじゃないか、と心配してました』
ヒノキ「これが、本編16巻とイヤーワン3巻の感想じゃな」
NOVA『感想というか、イヤーワンの方はただの購入報告ですね。どちらかと言うと、ブレバスやウィザードリィの話と、年末総括が中心でした』
ヒノキ「去年は、アニメの2期の話題が盛り上がっておったのう」
NOVA『それなんですよ。普通、アニメが盛り上がるとなれば、それに合わせる形で小説の新刊も出ると期待するじゃないですか。しかし、待てども待てども出なくて、出たのはゲームとか、CDドラマ付きの旧巻復刻版と、コミックのみ。作者はそれらで忙しいから、ゴブスレ小説の方はお休みか? 残念、と思っていたんですね』
ヒノキ「しかし、今回ようやく出た。望みがかなって良かったではないか」
NOVA『まあ、それはそうなんですけど、実は作者の方も「ようやく出たか(ホッ)」という心情が、後書きで分かりました』
ヒノキ「どういうことじゃ?」
NOVA『何でも、このイヤーワン4巻の原稿を作者が出版社に送ったのは、アニメやゲームの仕事で忙しくなる前だったそうなんです。つまり、遅くても、去年の夏までには書き上がっていたと推測されます』
ヒノキ「それが何故、今頃になって出版なんじゃ?」
NOVA『出版社のマーケティング事情とか、出版スケジュールの問題とかで、遅れに遅れたようです。後書きを読む限りは、作者がサボったとか、やる気がないと言ったことはなさそうで安心しました。何しろ、今年はTRPG版の作者の方が亡くなって、このリプレイの続きが読めなくなったりもしましたからね』
ヒノキ「TRPG展開が実質的に終わったようなものじゃからのう。小説の方も展開が続かないとなれば、追っかけてるファンとして不安がるのも無理はない」
NOVA『まあ、イヤーワンのコミックは、最新刊が3月に出ていて、どうやら今回の小説4巻の内容は先行して描かれていたらしいんですな。俺、コミックは追っかけてないので、今、初めて気づきました』
ヒノキ「すると、作者が先に仕上げた小説原稿を元に、コミック版を先に製作・出版しておいて、それから小説の方を後から出すというマーケティング戦術か」
NOVA『メディアミックス作品だと、個々の媒体の販売計画とか複雑な意図があるのでしょうな。ともあれ、これで作者が小説原稿を遅らせている疑惑とか、他の作品で忙しくて、ゴブスレが放置されている疑惑が消えました。悪いのは作者ではなく、出版社のスケジュールの方だということで、せめて1年に1冊ずつは出さないと、作品コンテンツが終わったのでは? と読者に心配させる懸念があるかと』
ヒノキ「ところで、これは?」
NOVA『もう、打ち切り説が堂々と出ちゃってますし、作者の方もXポストで執筆アピールするでもなく、このまま自然消滅しそうな気配ですね。続きが出たら、もちろん喜んで買いますけど、それは思いがけない喜びって奴で、出ることをずっと待ち続けるつもりもないかな。過去の思い出に留めておきます』
ヒノキ「せめて、TRPG展開が続けばいいのじゃがな」
NOVA『だから、それも作者さんが(涙目)』
ヒノキ「まあ、その件は来月発売の雑誌で追悼するとしよう」
(当記事 完)