花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

晶華のアルシャード・キャラ作り

今回はクイックスタート

 

ヒノキ「前回は、コンストラクションで粉っちゃんのキャラデータを作ってみたのじゃ」

翔花「でも、まだ完成はしていないのよね。名前もまだ決まっていないし」

ヒノキ「残りは数値情報とは関係ないパーソナルデータ(シャードとかライフパスとかコネとか性別・年齢・名前とか)を決めるだけじゃ」

翔花「性別は女の子で、年齢は中学2年生だから14歳。名前はデリシャス・パーティの主人公に合わせて、ユイにするわ。苗字は……飛彩と書いてヒイロと読む」

晶華「お前を殺す」

ヒノキ「飛彩ユイか。仮面ライダーブレイブも混ざっておるな」

翔花「元ネタは、プリキュアとライダーとガンダムです。聖闘少女ユイ、ヒーローの出番ですって感じのロールプレイで行くわ」

 

ヒノキ「名前以外のデータは後回しにして、先にアッキーのキャラ作りに入るとしよう」

晶華「私はD&D映画にちなんで、バード(吟遊詩人)がやりたいの」

ヒノキ「アルシャードに吟遊詩人はいないのう」

晶華「え? ファンタジー世界のミッドガルドならいるでしょ?」

ヒノキ「クラスの名前としては、ヴァグランツとなるか。歌や踊りなどの芸術を駆使する役割は」

晶華「だったら、それで」

ヒノキ「いやいや。ガイアでキャラ作りをしろ、と新兄さんが指定しておるのに、勝手にffを混ぜるのはどうかと思うぞ」

晶華「NOVAちゃんの許可をもらえばいいのね。ちょっと通信するわ」

リモートNOVA『もしもし、俺だ。とりあえず、アーロックの攻略が終わったので、ダイアンナとリバTを連れて、そちらに行こうと思う』

晶華「あ、NOVAちゃん、ナイスタイミング。実はかくかくしかじか」

リモートNOVA『なるほどな。しかし、ffのヴァグランツの使用は認められん。代わりにガイア上級ルールのアーティストの使用を許可しよう』

晶華「アーティスト? ヴァグランツとは違うの?」

リモートNOVA『ヴァグランツは本来の意味では「放浪の旅人」って意味で、ソード・ワールドではアウトロー的な意味合いを帯びている』

晶華「ああ。冒険者ギルドに所属していない外様の冒険家がヴァグランツって呼称されていたわね」

ヒノキ「2年前には、こんな記事もあったのう」

リモートNOVA『この記事の中でも言ったが、大地母神ガイア様の神前TRPGで、アウトローとかの方向性に走るのはどうかと思うぞ。おまけにガイアとffを混ぜると、いろいろ考えないといけないことがある』

晶華「考えるのがGMの仕事よ」

リモートNOVA『それはそうだが、例えばヴァグランツの特技に《芸術》というのがあって、「歌や踊りを披露して、ゴルト(ミッドガルドのお金)を稼げる技」なんだが、ガイアでのルールには対応していない』

ヒノキ「確かに、ファンタジー世界では芸術を披露して、その場で資金稼ぎをする吟遊詩人はいるだろうが、現代日本にそういうストリートパフォーマーは稀じゃのう」

リモートNOVA『路上で音楽を鳴らしている楽器パフォーマーは都会でも見かけることはあるが、基本はただで演奏してるからな。路上パフォーマーにお金を投げ込む文化は現代日本にはあまり根付いているとは言えない』

晶華「世界が変われば、特技の扱いが変わって来るってことね」

リモートNOVA『おまけにヴァグランツは、放浪の民であることを主眼に置いたクラスで、歌にまつわる特技はレベル5からの取得になる』

晶華「歌の技が使えないんじゃ、吟遊詩人の意味がないでしょ?」

リモートNOVA『だから、吟遊詩人にとっての歌は基本、お金を稼ぐ手段なんだって。歌に魔力を宿すような使い方は、熟達した者だけが可能というのがヴァグランツの扱いだ。しかし、ガイアのアーティストは違う。1レベルから使える楽器演奏の特技が5つもあって、支援能力が高いクラスだ』

晶華「じゃあ、私はアーティストになって、私の曲を世界に響かせる!」

リモートNOVA『頑張れよ。じゃあ、また後で』

 

ヒノキ「では、他のクラスを決めるとするか」

晶華「アーティストのサンプルキャラを見せて」

ヒノキ「サンプルキャラじゃと?」

晶華「お姉ちゃんはコンストラクションで1からキャラを組み上げて行ったけど、私はそんな手間をかけずに済ませたいの。だから、サンプルキャラを使ったクイックスタートで行く」

ヒノキ「それもいいじゃろうな。アーティストのサンプルキャラは……『神速の弾き手』が用意されておるのう。クラスはアーティスト、ブラックマジシャン、ホワイトメイジじゃ」

晶華「魔法を網羅しているのね。じゃあ、それで」

 

神速の弾き手

 

晶華「クイックスタートは、用意されたサンプルキャラにパーソナルデータを加えて、肉付けするだけで完成するから、細かい数値情報を考えなくても済む」

ヒノキ「うむ。キャラ作りはTRPGにおいて楽しい作業である。それだけでブログ記事が成立するほどにな。しかし、初心者がテキトーにダイスを振って、さほど手間どらずにキャラが完成するクラシックD&Dなんかのシステムに比べて、スキルとか特技とかデータや選択肢の多くなったTRPGは、プレイを始める前の準備が大変という弊害があった。その手間を省くための手法が、昔はアーキタイプと呼称されたサンプルキャラなのじゃ」

翔花「細かい数字はよく分からないけど、イラストが気に入ったからキャラを選ぶってこともできるのね」

晶華「これで能力値その他のデータは、キャラクターシートに書き写すだけでいい。神速の弾き手はこんな感じね」

★晶華のアルシャード・キャラ(神速の弾き手)

 

・クラス:アーティスト1レベル、ブラックマジシャン1レベル、ホワイトメイジ1レベル

・加護:《ミューズ》《オーディン》《イドゥン》

 

・能力値

 体力9(+3)、反射9(+3)、知覚12(+4)、理知15(+5)、意志15(+5)、幸運13(+4)

 

ライフスタイル:中流家庭(財産ポイント1)

住宅:小型施設(HP&MP1D回復)

所持アイテム:衣服、携帯電話、装飾品、MPポーション3本、時空鞘

装備品:楽器、マジックバリアリング

 

・戦闘値

 命中4、回避4、魔導7、抗魔7、行動10、攻撃力0

 耐久値16、精神値24

 防御点:斬刺殴3

 

ヒノキ「特技はまだ決めておらんのじゃな」

晶華「うん。サンプルキャラを使うにしても、特技だけは自分なりにアレンジしたいと思うから。例えば、サンプルキャラは黒魔法で《サンダーフィスト》なんて習得しているけど、これって接近して雷の拳を叩き込む術なのよね。私は接近戦キャラを目指していないし、炎系の遠隔魔法《ファイアアロー》の方が性に合ってる。全てがサンプルキャラのままではなくて、ルールに沿って特技の置き換えをしようと思うの」

翔花「アキちゃん、所持アイテムに衣服と携帯電話があるのね。わたしは持ってないし」

ヒノキ「いや、そんなことはない。衣服と携帯電話は常備化ポイント0で入手できるので、前回は触れていなかっただけで、ガイアの全キャラが最初から持っておるのじゃ。いくら精霊少女だからと言って、現代日本で暮らす以上、衣服もなしに表を出歩かせるわけにはいかん」

翔花「携帯電話も必須装備なのね」

ヒノキ「引きこもりには必要ないかもしれんが、21世紀の日本では、それがなければ社会生活を営むのも困難だと思う。もちろん、中学生で親が厳しい家庭では『スマホは高校に入ってから』という環境もあろうし、古い昭和の価値観をアップデートできていない者は携帯とは無縁の生活を送っているケースも考えられなくはない」

晶華「でも、現代社会で友人や仲間とチーム活動を行うのに、連絡手段も持っていないのは不便よね」

ヒノキ「21世紀の現代社会において、ラノベなどの若者生活を描く上では、ケータイで連絡を取り合うのはごく普通。逆に、キャラがケータイを持っていないこと自体が、若者文化を描く上でリサーチ不足と言えようか」

翔花「でも、ケータイを持ってる聖闘士ってのもイメージできないんだけど?」

ヒノキ「原作マンガは今だに1990年を現代とする昭和明けの時間軸じゃからのう。ハリウッド版の時代設定が、原作どおりの80年代なのか、それとも普通に現代(2020年代)なのかは知らんが、まあ、何らかの組織に所属していない天涯孤独の孤児設定ならケータイを持っていなくても納得じゃろう」

翔花「アルシャード・ガイアの世界は2006年に始まったから、携帯電話は標準装備ってことね」

 

晶華「加護については、《ミューズ》がクリティカル値を7にする効果、もしくはエキストラおよび敵のモブを操る効果ね」

翔花「え? 洗脳しちゃうってこと?」

晶華「1シナリオに1回、どんな命令でも言うことを聞かせられるの。だから道を歩いている一般市民に、『有り金全部よこしなさい』って言ったら、喜んでお金を貢いでくれる」

ヒノキ「クエスターの加護をそのような悪事に使うでないわ」

晶華「もちろん、相手がエキストラやモブでなければ通用しないので、一般人を装った重要人物を見つけ出すのにも使える。道を歩いている一般市民と思ったら、実は黒幕の変装という可能性もゼロではない」

ヒノキ「ゼロではないが、そういう可能性は限りなく低いと思うがのう」

晶華「敵モブが友だちを人質に取っているような場面で、『神の名において命じます。人質を解放しなさい』と言えば、私の威光にひれ伏した敵モブが改心して、人質を助けてくれる。だけど、怒ったボスに『この裏切り者め、死ね』と言われて、可哀想なモブさんは死んじゃうの。命をかけて人質を助けてくれた名もなきモブさんの勇気に、私は感動して、その想いを歌に乗せて悪を討つ。そういうドラマを演出するのに最適な加護ね」

ヒノキ「よくも、そこまで話をでっち上げることができるものじゃ」

晶華「NOVAちゃんの妄想タイムのアシスタントを務めていたら、これぐらいはね。だけど、死んじゃったモブさんの物語はそれで終わらない。もう一つの加護《イドゥン》で復活させて、生まれ変わった彼の新たな人生が始まるの。命を救われた彼は、私に感謝して、舎弟として忠義を尽くしてくれてレギュラーキャラに昇格。そのうち読者人気を得て、プレイヤーキャラに昇格するまで出世したら上出来ね」

ヒノキ「たかがモブに復活加護の《イドゥン》を使うとは、贅沢にも程がある」

晶華「そして最後の加護は《オーディン》ね。どんな加護の効果も打ち消すことができる。せっかく、《イドゥン》を使って生き返らせたモブさんが、敵ボスに『《オーディン》で《イドゥン》を打ち消す。やっぱり裏切り者のモブは死ね』と言われて、可哀想に復活できずに、結局、死んじゃうの」

翔花「そんな(涙目)。モブさんが気の毒よ。だったら、わたしが《フレイ》でアキちゃんの《イドゥン》をコピーして使うわ。モブさん、もう一回、生き返って」

ヒノキ「モブの生死をめぐって、壮絶な加護の打ち合いが発生するとは」

晶華「でも、アルシャードってこういうゲームでしょ? クライマックスは敵味方の加護の応酬が行われるって感じで」

ヒノキ「否定はせん。否定はせんが、モブを中心に加護を打ち合うような局面は珍しいと思うぞ」

晶華「とにかく、モブを裏切らせる加護と、復活させる加護と、打ち消し加護が、私のキャラの得意技ってことで」

ヒノキ「別に《ミューズ》はモブ敵を裏切らせる加護ではないのだが。そういう使い方もできるってことで」

晶華「クリティカル値を7にする効果は、使うタイミングが難しいわね。結局、2Dで7以上を出さないと成功しないわけで、確実性に欠けるし」

ヒノキ「敵がクリティカルを出したから、こちらも回避でクリティカルを出さないと死んでしまう。そんな時に、生き延びる可能性を高めるのに有効じゃな」

晶華「上級ルールに登場するだけあって、テクニカルな扱いの必要な加護ってことね」

 

ホワイトメイジの特技

 

晶華「私としては、プロテクションとキュアが使える花粉プロキュアを目指しているんだけど、今回のキャラ作りではどっちも無理なのよね」

ヒノキ「《キュア》はレベル2で使えるバッドステータス回復魔法、《プロテクション》はレベル3で使える魔法防護魔法じゃからな」

晶華「仕方ないので、ホワイトメイジからは《エンチャントウェポン》《ヒール》《マジックアーマー》《マジックシールド》の4つを習得しました」

翔花「魔法使い系は4つも呪文が習得できるのね」

晶華「その分、MPの消耗が激しいけどね。呪文の内容は以下のとおり」

 

・エンチャントウェポン:2MPで、1シーンの間、対象の物理攻撃のダメージを+3する。

・ヒール:2MPで、対象のHPを2D+3点回復する。

・マジックアーマー:3MPで、1シーンの間、対象の斬刺殴の防御修正を+4する。

・マジックシールド:3MPで、対象が受けるダメージを1D+1点軽減させる。1ラウンド1回のみ使用可能。

 

晶華「ホワイトメイジは回復と支援のエキスパートなので、基本的な仕事は支援役だと考えているわ」

ヒノキ「攻撃はしないのか?」

晶華「一応、ブラックマジシャンの魔法が攻撃系なんだけど、メインは攻撃よりも支援だと考えている。魔法攻撃の主役は、アナちゃんに譲ることにするわ」

 

ブラックマジシャンの特技

 

晶華「そんなわけで、黒魔術関連で覚えた特技(魔法)は《シールエリア》《ファイアアロー》《クイック》、そして《ロケーション》ね。どちらかと言えば、支援や便利魔法で固めた感じ」

 

・シールエリア:結界を張る魔法。

・ファイアアロー:3MPで、2Dダメージの炎の矢を撃つ。魔導値+1で判定。

・クイック:4MPで、対象の命中判定の達成値を+2する。1ラウンド1回のみ使用可能。

・ロケーション:2MPで、人や物品の在処(方向と距離)を探知する。魔導値で判定。

 

晶華「結界は術者のたしなみだと思うし、一応は攻撃呪文も使えるけど、あくまで護身用。仲間がいるなら、支援で忙しくなるから、たぶん自分が攻撃している余裕はないんじゃないかな」

ヒノキ「ほう。自らが派手な呪文で立ち回るのでなく、仲間をサポートする役割に甘んじるとは、ずいぶんと殊勝になったものよ」

晶華「私のために戦ってくれる仲間がいるのなら、バックアップに回るのも悪くないって思えるようになったの。吟遊詩人のエドガンさんを見ていると、ああいう司令塔もいいかなって」

 

アーティストの特技

 

晶華「さて、本命のアーティスト特技なんだけど、まずは自動取得特技の《ミュージックデバイス》で、使える楽器を選択するのよね。楽器には種類別に様々な効果があって、最初に選べる楽器は6種類。指揮棒、マイク、管楽器、弦楽器、打楽器、鍵盤楽器なんだけど……」

翔花「後から選べるのがあるの?」

晶華「アーティストのレベルが上がると、使える楽器装備の数が増えるのよ。その中には、武器と楽器の性能を合わせ持たせる〈SPインストゥルメント〉とか、楽器の性能を拡張させる〈ミュージックプラス〉というのがあるんだけど、オプションパーツを最初に選んでも仕方ないよね」

ヒノキ「基本ルールを持っていないのに、追加ルールのサプリメントを買うようなものじゃな」

翔花「なるほどね。〈SPインストゥルメント〉を使えば、笛の機能を持った短剣とか、仕込み三味線みたいな専用装備も使えるようになる、と」

晶華「そういう特殊楽器はさておいて、どの楽器を選ぼうかなあ、とあれこれ吟味した結果、やっぱりサンプルキャラと同じギターの〈デモンズストリング〉にしました。この楽器の効果は、特技《勇気のロック&ロール》のダメージ修正を+1にできるの」

翔花「《勇気のロック&ロール》って?」

晶華「3MPで、範囲(選択)の仲間の与えるダメージを1つのシーンの間+2できるの。つまり、仲間が自分も合わせて4人いれば、4人全員のダメージをわずか3MPで+2できる、超お得な集団バフね。それがギターをかき鳴らすと、+3できるってわけ」

翔花「凄い。アキちゃんのギターの演奏で、みんなが強くなるってことね」

晶華「初手はギターを鳴らして、全員をパワーアップさせる。その後は、白魔法でさらにエンチャントさせたりして、とにかく仲間の支援を重ねるのが私の戦術よ。だから、お姉ちゃんやリナ老師には私のために敵を倒してもらうってことで、熱気バサラさんやシェリル・ノームさんみたいに振る舞うつもり」

ヒノキ「アーティストはもう1つ特技が選べるが?」

晶華「サンプルキャラだと《マジックメロディ》なのね。魔法攻撃の射程を、装備楽器の射程に変更する特技なんだけど、このサンプルキャラがどうして接近戦魔法の《サンダーフィスト》を習得しているのか納得したわ。《マジックメロディ》+《サンダーフィスト》のコンボで、強力な雷の拳を遠隔攻撃にできるってことね」

ヒノキ「そうと分かれば、今から《ファイアアロー》を《サンダーフィスト》に置き換えてもいいのじゃぞ」

晶華「うん。それも考えたけど、《サンダーフィスト》はMP消費が5点で重いのよね。私は攻撃よりも支援を重視するって決めたから、もう1つの特技は《栄光のプレリュード》を選択したわ。【体力】や【理知】などの能力値判定を4MPで達成値+2できる効果よ。戦闘場面よりは、日常行動をサポートするための特技ってことで、できることの幅を増やしたつもり」

ヒノキ「すると、習得特技は全部でこうなるのか」

 

・アーティスト:《ミュージックデバイス:デモンズストリング》《勇気のロック&ロール》《栄光のプレリュード》

・ホワイトメイジ:《エンチャントウェポン》《ヒール》《マジックアーマー》《マジックシールド》

・ブラックマジシャン:《ファイアアロー》《シールエリア》《クイック》《ロケーション》

 

晶華「私のコンストラクションデータは、こんなところかしら」

 

 

ウルトロピカルからの来訪者

 

NOVA「お邪魔します。リモート以外では久々だな」

ヒノキ「邪魔するなら帰ってや」

ダイアンナ「そうか。あたしは歓迎されていないんだな。ウルトロピカルに帰らせてもらうとしよう」

リバT『クイーン・ダイアンナ。これは関西特有の定番ギャグです』

NOVA「でも、ヒノキ姐さんは関西人やなくて、九州の神霊やろ? 九州なら、もっと九州らしいギャグを使わんとあかんやろが」

ヒノキ「九州らしいギャグか。う〜む、『今度、阿蘇に行くのじゃ』『あっそう』……これならどうじゃ?』

NOVA「『福岡で服を買おう』レベルのギャグやな」

ヒノキ「だったら、関西人のギャグはどうなんじゃ」

NOVA「そんなもん、急に思いつくわけないやろ、関西人を何やと思うとるんや? 人間ギャグ製造機か? いくら関西人でも、そんなポンポン言葉が出てくるわけないやんか。大体、関西人が全部が全部、口達者なわけないねんで。中には俺みたいに無口な奴かていてはるし……」

ヒノキ「それだけ喋って、どこが無口なのじゃ?」

NOVA「フッ、ヒノキ姐さん、今、ツッコミを入れましたね。関西人のギャグは自虐的にボケてみせて、相手にツッコミを入れさせることが王道なんですわ。『それ、おかしいやろ?』と相手に言わせてみせてこそ、芸達者なボケ役ってことで」

ダイアンナ「……って、ダディ、ここにはギャグを解説しに来たのか? アルシャード・ガイアとやらのキャラ作りのために呼ばれた、と聞いて来たのだが」

ヒノキ「おお、そうじゃ。ダイアンナ、お主はブラックマジシャンとスカウトのどちらを選ぶ? それによって、わらわの作るキャラも変わって来るのじゃ」

ダイアンナ「黒魔術師に盗賊か。パグマイアでは魔法怪盗のルビーをプレイしたことがあるが、やはり魔法使いの方が性に合っていると思うぞ」

ヒノキ「なら、お主は攻撃魔法の得意な魔法使いをやれ。わらわはスカウトをやる。新兄さん、ダイアンナのキャラ作りは任せていいか。わらわは自分のキャラ作りに専念したい」

NOVA「ああ、別にいいが、久々にここに来た客人にあいさつぐらいしてもいいんじゃないですか?」

ヒノキ「堅いあいさつは抜きじゃ。今はキャラ作りが何よりも大事。それと、わらわも上級ルールを使っていいか?」

NOVA「何かやりたいキャラでもあるのですか?」

ヒノキ「うむ。とりあえず、スカウト1レベルをとって、あとは後の記事の楽しみってことで」

NOVA「熟練者ならではの色物キャラを期待しておきます」

ヒノキ「それと、リバTを借りるぞ。アリナメモリをセットしてみて、ソード・ワールドGMの引き継ぎをさせねばならぬ」

リバT『分かりました、日野木アリナ様。それとも、スザク様とお呼びしましょうか?』

ヒノキ「アリナメモリを装着したお主は、我が分身、リナTとなる」

リバT『リナTですか』

ヒノキ「うむ、ゲームマスター・リナTじゃ。分身にして妹分ゆえ、わらわのことはシスター・アリナと呼ぶがいい」

リバT『マザーではなくて、シスターなんですね。登録しておきます』

ヒノキ「そういうわけで、わらわは自分でキャラ作りするゆえ、新兄さんはダイアンナの面倒を見てくれ」

晶華「私もアナちゃんに付き合うわ」

ダイアンナ「よろしく頼む、アッキー様」

翔花「わたしはヒノキちゃんに付き合うね。どんなキャラを作るか気になるし」

NOVA「分かった。あまり暴走したキャラになったらマスタリングし難いので、そういう時は止めてくれ」

翔花「大丈夫。妄想暴走することで、NOVAちゃんの右に出る人はなかなかいないと思うから」

NOVA「お前は俺を何だと思ってるんだ?」

翔花「妄魔時王の卵?」

NOVA「そのネタはまだ続いているのか……」

(当記事 完)