花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

魔神ハンター、地下水路の探索初め(SWミストグレイヴ4ー7)

スーパーネコの日、来たれり

 

シロ「本日はスーパーネコの日だニャン」

リトル「シロ姉さん、何がスーパーなんですかぁ?」

シロ「2022年2月22日は、2が6つも続く記念日。いつもなら2月22日をニャンニャンニャンと2が3つ続くという理由でネコの日と称するのに対し、今年は倍の2が6つ。つまり、全世界のネコ好きがお祝いする記念日だニャ」

ヒノキ「さすがに全世界は嘘じゃろう。英語でネコの鳴き声は、ミューもしくはミャオウじゃし、そもそも2月はフェブラリィ。ニャ行につながる道理がないわ。ネコの日蘊蓄なら、こちらのブログを読むといい」

ゲンブ「なお、今年の寅の日は2月18日でござったな。本日は午の日でござる。初午は2月10日でござったが」

シロ「馬のことなんて、どうでもいいニャ。スーパーネコの日を記念して、今回はネコワルド語で喋るニャン」

ヒノキ「ネコワルドなら、語尾はネコになるはず。今のシロは、ニャンワルドじゃろ」

ゲンブ「なお、ゼンカイジャーに登場したのは、ネコワルドではなくて、コタツワルドでござったな」

リトル「キラメイジャーに登場したのも、ネコ邪面ではなくて、マネキネコ邪面ですねぇ」

ヒノキ「しかし、今回の魔神ハンタープレイでも、ホリーはニャン語尾で話すのか?」

シロ「ええ、ニャにか問題でも?」

ヒノキ「これが公式リプレイなら、キャラ崩壊の謗りを免れんが、カジュアル妄想リプレイじゃからのう。シロの好きにするがいい」

シロ「やったニャン♪」

ゲンブ「商業作品なら、仮にプレイヤーがニャン口調で話していても、書き手がキャラ崩壊を防ぐために、普通に書き改めると思われ」

ヒノキ「逆に、キャラの種族が猫人ミアキスとか、獣人リカントのネコ科を演じるなら、ニャン口調をデフォルトにして、キャラ立てすることも考えられよう」

シロ「ということで、本日のホリーはシリアスクールには演技できそうにニャいので、よろしくニャン」

ヒノキ「まあ、1222年、承久の乱の翌年以降800年ぶりのスーパーネコの日じゃし、次は2122年までないことじゃからな。今、生きている人間のほとんどは再び経験できぬであろう快事と受け止めるとしよう。記念に、ネコRPGの画像も貼り付けておくかのう」

シロ「いっそのこと、プレイシステムも今回だけマウ連合に切り替えては、どうかニャ? ニャッスルG太郎とか、デルニャールとか、キャラもコンバートしたり……」

ヒノキ「そういうことをプレイ当日に言われても、対応できるはずがなかろう。調子に乗った無茶ぶりはやめにして、いい加減にプレイ再開じゃ」

 

地下水路、突入(30日め夕方)

 

GM(ヒノキ)「前回、お主たち烈火団は【蛇の酒蔵】にある梯子を伝って、地下水路に潜り込んだ」

ホリー(シロ)「ネズミ狩りを始めるニャン」

GM「そんなシナリオじゃないわ。ネズミと戦いたいなら、ゴブリンスレイヤーやパグマイア&マウ連合がお薦めじゃ。ソード・ワールドのモンスターリストには、ネズミなどおらん」

デル(リトル)「え? マジかよぉ」

GM「いや、旧ルールを探せばおるのかもしれんが、2.5版のモンスター本『モンストラスロア』の動物モンスター項目には、普通のネズミも、巨大化したジャイアントラットも載っておらんのじゃ」

G太郎(ゲンブ)「だったら、2.0版のモンスター本『バルバロステイルズ』を調べるでござる」

GM「そうじゃな。ろくに調べもせずに、早急にないと決めつけるのは、わらわのゲーマー魂が許さぬ。しばし待っておれ。(旧サプリをチェックして)おお、こちらにはおったわ。レベル1動物フィルシーラットが。体長40センチで、病の牙を持つ大ネズミじゃのう。つまり、テラスティアにはネズミがおるが、アルフレイムにはネズミがいないということか?」

G太郎「まさか、そんなはずはないと思うが、旧版にあって、新版にないデータが存在すると、旧版をうかつに処分できないのが問題でござるな」

GM「うむ。マニアなら旧版サプリも大事に残しておくべきじゃろう。ソード・ワールドでネズミと戦いたいなら、今からでもバルバロステイルズは必要じゃ」

GM「いずれにせよ、ミストグレイヴの地下水路では、モンスターとしてネズミが登場することはない。魔法使いの使い魔にもネズミはおらんし、ネズミに優しくないシステムと言えようか。やはり、ネズミファンはゴブスレやパグマウを勧めるのう」

デル「いや、素直にポケモンを勧めればいいのではぁ?」

G太郎「パグマウの次のサプリでは、ネズミがプレイアブルキャラになったりしないでござろうか? 最近作の海賊サプリで、トカゲや鳥に焦点が当たったように」

GM「そうそう、それじゃ。トカゲじゃよ。ネズミ話に現を抜かしている場合ではないわ。お主たちは何をしに、地下水路に下りて来たのじゃ」

G太郎「海賊稼業を営んでいるというリザードマンと接触して、地下水路探索に協力してもらおうという話でござったな」

ホリー「梯子のある現在地からリザードマンの集落まで、3マスあるニャン。ボクたちは魔動カヌーを持っているので、1tbで2マス進めるニャン。だから、2tb進めば、リザードマンのところに行けるニャよ」

G太郎「……ホリー嬢ちゃん、やはり、その話し口調は何とかならないでござるか?」

ホリー「本日のゲーム内時間は30日め。バルバロスブラッドの解除難易度は確か30日ごとに難しくなるそうニャので、どうもボクは蛮族化が進行しているようだニャ。このネコ口調もその副作用で、ホリーも一時的に蛮族ネコ化状態になっているニャン」

GM「また、勝手なことを。ソード・ワールドミアキスは蛮族じゃなくて、人族設定じゃ。蛮族化を訴えたいなら、リカントが間違えられやすいとされる獣人ライカンスロープにすべきじゃろう」

デル「だったら、オラも語尾を何か変えなきゃいけないのかぁ?」

G太郎「いや、頭がおかしくなっているのは、嬢ちゃんだけにして欲しいでござる。トジテンドも崩壊したのでござるから、おかしな語尾で世界観を乱したり、キャラ崩壊を進めるのは勘弁でござるよ」

GM「とにかく、さっさと進めよ。北に進むか、東に進むか」

G太郎「東→北→北に進めば、リザードマン集落でござるな。では、そういう道程で」

GM「地下水路は、上層階や深層階と違って、マスごとに施設があるわけではない。リザードマン集落に着くまでは、毎tb、ランダムイベントで話が進む。誰かD6を振れ」

ホリー「では、ネコの日記念で、ボクが振るニャ。3」

GM「それなら、リザードマン集落に近づいた頃合いに、仕掛けられた罠が発動しそうになる。罠感知判定13を行え」

ホリー「質問。イノセントはカヌーに乗せてもいいのですかニャ?」

GM「今さらな確認じゃが、魔動カヌーのデータには『6人まで楽に乗れる』とある。イノセントを一緒に乗せても問題ない」

ホリー「だったら、イノセントセンサーが使えるニャ。(コロコロ)ピッタり13で成功」

G太郎「当然、18で成功でござる」

デル「これって、平目でも一応、振っておいた方がいいのかぁ。ピンゾロで経験点が増えるかもしれないしぃ、6ゾロの自動成功だってあり得るさぁ。(コロコロ)9。オラだけ罠には気がつかねぇ」

GM「一人成功すれば十分じゃ。イノセントが警告し、即座に反応できたG太郎がカヌーを操作して、罠を上手く回避することができた。水面を電撃がバリバリと流れる仕掛けじゃ」

G太郎「リザードマンのちょっとした警告でござろうか。警戒を高めつつ、先へ進めるでござる」

GM「おっと、その前に、探索判定15を行うといい。誰か1人成功すれば、落ちてるアイテムが拾える」

G太郎「再度、18で成功」

GM「ならば、(アイテム表を振って)黒鉄剣士勲章1個を入手したのじゃ」

G太郎「つまらぬ拾い物でござるな」

GM「出目によっては、〈虹色の宝石〉や〈ストロベリーオイスター〉も拾えるはずじゃよ」

デル「地道な探索でアイテムをコツコツ拾い集めるしかないのかぁ」

GM「では、夜を経て、深夜になりかけた頃合いに、烈火団のカヌーはリザードマンの集落にたどり着いた」

 

海賊トカゲとの交渉(30日め深夜)

 

GM「警告を無視して集落に近づく烈火団に対して、リザードマンの群れがわらわらと出現する。その数ざっと20人を越える。リザードマンたちは口々に『侵入者め。我らの領域をこれ以上、脅かすことは許さん。即刻立ち去れ』と汎用蛮族語で喚きたてる」

G太郎「では、ニッコリ壮快な笑みを浮かべて、『我らに敵対の意思はない。烈火団のマッスルG太郎と申す者でござるが、この名に聞き覚えはあるまいか』と悠然と構える」

GM「すると、リザードマンたちの間で、ざわめきが生まれる。『この男が、噂の……』とか、『だったら後ろにいるのが、血まみれトマトケチャップのデルモンテとか、情熱バルカンの女騎士ガルダか』とか、蛮族間で伝わっている偽名が聞こえてくる」

ホリー「そうだニャ」

デル「今だに血まみれトマトケチャップって呼ばれているのかぁ。そろそろ、違う呼び名が欲しいぞぉ」

GM「どういうのが望みじゃ?」

デル「そうだなぁ。熱血神官とか、そんな感じでぇ」

GM「血まみれほど押しが強くないので、蛮族受けが良くないのう。覚えてもらうためには、血まみれトマトケチャップよりもインパクトのある名前でなければ」

デル「だったら……爆熱ゴッド神官とかかぁ?」

GM「おお、今後は戦いのたびにそう轟き叫ぶが良い。ならば、いずれ定着もしよう」

G太郎「とにかく、海賊みたいな荒くれ連中の相手をするのであれば、相応の威厳を見せつけるべきでござろう。『我らは人魚の女王パランティーナから、紹介されてきた。地下水路の探索には、そなたたちが力になってくれよう、と。パランティーナの命で、魚人王ブグプリとの交渉を任されたが、それには〈ストロベリーオイスター〉を集めねばならん。代価は支払うゆえ、協力はしてもらえまいか』と、ギロリと睨みつける。頭は下げぬ」

GM「ほう。頭を下げぬか」

G太郎「力を誇る者は、必要以上に媚びる者を重くは見ないからなあ。対等の交渉相手と見てもらうためには、堂々と振る舞うことも必要でござるよ」

GM「うむ。レベル8ならそれだけの風格も示せよう。なお、こちらの集落の長はレベル12のリザードマンリーダーじゃ。副官にレベル10のリザードマンキャプテンもおる」

G太郎「さすがに、力で圧倒するわけにはいかないようでござるな」

GM「長ではなく、キャプテンの方がG太郎に話しかける。『マッスルG太郎、地上ではマッスル太郎と名乗ってた野郎だな。霧の街を脱出した際、こっちの部下を叩きのめしたそうじゃないか』」

G太郎「やっぱり覚えていたでござるか。ここは豪快に笑うでござるよ。『ハハハ、昔、そういうこともあったでござるな。あれは良い戦いであったが、我が道の前に立ちはだかるゆえ、押し通してもらったまでのこと。仇討ちが御所望なら、正々堂々1対1で相手して差し上げるが、いかがかな?』」

キャプテン『ほう。俺とやり合おうってのか?』

G太郎「必要ならばな。しかし、ここは腕比べが必要とは思わん」

キャプテン『どういう意味だ?』

G太郎「これぐらいの数で、我らたった3人を取り囲んでいるのだから、殺そうと思えば、とっくにそうしているでござろう。しかし、そうしないと言うことは、人魚の女王に遠慮してか、過ぎたる怨恨よりも今後の利益を重んじるゆえか、海賊と言えども愚かではあるまい。バルバロスとしての武門の誇りを貴兄からは感じるでござる。ましてや、そちらの長殿には力を超越した知恵、思慮深さをな」

GM「すると、ようやくリザードマンリーダー、集落の長が口を開く。『ホホホ、ゾ・ゴグが申しておった通りじゃな。烈火団の筋肉ルーンフォークは、見かけよりも口達者だと。武門の誇りとか、知恵、思慮深さを認められたとあれば、それに恥じる行いは控えねば部族の者に示しが付かぬ。良き言葉を選ぶ男じゃ』」

G太郎「お褒めに預かり、恐悦至極。我らとしては、この地下水路を探索するに当たり、リザードマンの部族の許しを得た上で、互いの利益を図ろうと考える次第。と言うのも、我らの目的は戦いよりも商売、交易にあるゆえ。我らの大経済圏交流に、こちらの部族とも提携を結べたら幸い、と考えております」

GM「大経済圏交流という聞き慣れぬ言葉に、長は目を丸くする。もっと知りたそうに、話の先を促すのじゃ」

G太郎「では、お笑い芸人の話術を活かして、面白おかしく、未来の明るい展望を語って聞かせるでござるよ」

GM「しかし、本当にそのような夢が実現可能じゃろうか、と長も半信半疑の姿勢を崩さない」

G太郎「実現可能かどうかは、どれだけ多くの協力者を得られるかでござろうな。まあ、当面はゾ・ゴグ殿を通じて、我らの活動を見守って下されば、それで結構。地下水路を必要以上に荒らすつもりはござらん」

GM「それならば、長は烈火団が自分たちに害をもたらさないと見切って、当面の友好を約束してくれた。その上で、以下の取り引きを申し出る」

 

・虹色の宝石:1個につき500G分のアイテム

・ストロベリーオイスター:1個につき150G分のアイテム

・地下水路の情報:1000G分のアイテム

・隠し扉の情報:2500G分のアイテム

 

G太郎「むっ。我らに今、必要なのは、〈虹色の宝石〉5個と〈ストロベリーオイスター〉12個だからして……」

デル「2500G分と、1800G分。それに情報料を加えると総額7800ガメル相当のアイテムになるでさぁ」

G太郎「計算が早いでござるな。さすがはご主人……と言うか、プレイヤーのリトルを誉めるべきところか。ともあれ、3人で割ると、いくらになる?」

デル「2600ガメルだなぁ」

G太郎「みんな所持金を申告せよ」

デル「ここでは現金が使えないから、戦利品分が1350ガメル分になるぅ」

ホリー「ボクは2790ガメル分だニャ」

G太郎「くっ、私は7980ガメル分を所持しているでござるが……」

ホリー「じゃあ、G太郎1人で支払ってもらえばいいニャ」

G太郎「しかし、これは武器のイグニダイト加工のために貯めているもの。1万ガメルの加工費用のために、あまり減らすわけには……」

デル「とりあえず、情報料だけ払って、残りの品物は地下水路探索で見つけて、足りない分を購入するという形でどうだぁ?」

G太郎「うむ。この広い地下水路を当てもなく、さ迷うのは心許ない。商人としては情報は何よりも大切にしたいものでござる。まずは3500ガメル分の情報を売ってもらおうか」

GM「『さすがは、商売で身を立てようと宣言した御仁じゃな。金払いがいい』と長はほくそ笑んで、地下水路のマップに追加情報を示してくれた」

 

地下水路の情報

 

●ミストグレイヴ地下水路

                                 隠し扉

   

    ?  ーTH ー?
 l  l    l 

 l  l  リザード          ↑

    ?    ー ? ーマン→隠し扉まで東6、北3→↑

 l  l   l

    ?    ー ? ー ?

 l  l l

 ?ー梯子ー?

 l  l l

 ? ー?ー?
 l  l l

 ? ー?ー大水車ー?ー?ーー?

 l  l l   l l  l

 ? ー?ー?ーーー?ー梯子ーTHー?ー?ーC

 l  l l   l l     l  l

入り口ー?ー?ーーー?ー?ーーー?ーC

GM「まず、長は地下水路の歴史について、簡単に語ってくれた。ここは元々、魔法文明時代に建設されたもので、その後、魔動機文明時代に人族の女王セランシェがジーズドルフ建設の際、都市用水の確保のために補修して使用したらしく、隠し扉は彼女が地上への通路として使用したもの。そこを通るには、セランシェが愛用したと言われる〈銀水晶のサークレット〉が必要らしい。その隠し扉の位置は、地下水路の北東端近くにあるとのこと」

G太郎「リザードマンの集落から、東6マス、北3マスの場所でござるな」

GM「うむ。距離が結構あるゆえ、途中の道程マップは割愛じゃ。その辺りには、他に特筆すべき地形もないゆえ、丁寧に地図を描いても仕方ないとは長の弁。まあ、作者が面倒がったとも言う」

ホリー「地下水路を1マス1マス当てもなくさ迷っていては、時間がかかって仕方ないニャン」

GM「全部で100マスもあるからのう。そのうち、攻略において重要なイベントがある地形は、わずか10マスほどで、残りはランダムイベントだけで展開する場所じゃ」

G太郎「THのマスには何が?」

GM「そこには、ティアハートの花が咲いておる。また、じめじめした地下水路で数少ない乾燥した区画で、水棲の者以外でも快適に休める場所とのこと」

デル「リザードマンの集落では、寝泊まりさせてもらえないのかぁ」

GM「彼らの快適な居場所は、お主たちがゆっくり休めるとは言えんからのう」

ホリー「人魚は地上の者の宿泊施設を用意してくれるぐらい文明的だったけど、トカゲはそうじゃないらしいニャ」

GM「ここなら休めるという場所を教えてくれるだけマシと思え」

G太郎「その情報を1000ガメルで買ったのでござるがな」

GM「うむ。最後にCのマスじゃが、ここには『地下水路の暴君チクチク』という巨大なクラーケンの狩り場となっている。非常に危険なので、侵入するのは自殺行為とのこと」

G太郎「クラーケンでござるか。魔物知識判定は18と言ってみる」

GM「レベル14、6部位の動物。体長20mを越える巨大イカじゃ。リザードマンの長曰く、クラーケンを倒せるほどの猛者であれば、我らは心底平伏するであろうが、ミストグレイヴでそれができよう者はヤーハッカゼッシュ様か、伝説のドラゴン以外に考えられぬとのこと」

G太郎「何も知らなければ、南の梯子からの探索で、うっかり足を踏み入れた可能性もあったでござるなあ。1000ガメル分の情報価値は十分あったと言えよう。ところで2500ガメル分の隠し扉情報でござるが、セランシェの〈銀水晶のサークレット〉がどこで手に入るか心当たりはござらぬか? 隠し扉の場所を知っただけでは、払った金額分の値打ちがあるようには到底思えぬ」

GM「しかし、サークレットのありかは博識の長も心当たりがなさそうじゃ。すなわち、地下水路では見つからないと言ってよいじゃろう」

G太郎「うむ。ついでに〈乳白色のソーダ水〉について心当たりは? と追加情報を求めてみるが?」

GM「それも知らないとのこと。総合するに、地下水路で入手できそうなイベントアイテムは〈ティアハートの花〉〈ストロベリーオイスター〉〈虹色の宝石〉の3つだけじゃろう、と判断していいものとする。ぶっちゃけ、それ以上の探索は時間の無駄じゃ」

G太郎「とにかく、サークレットを見つければ、隠し扉から外の世界へ脱出できるのでござるな」

GM「うむ。6つあるミストグレイヴ脱出ルートの4つめになるのじゃ。なお、この隠し扉情報を聞いたおかげで、そのマスにおける探索判定に+4のボーナスが与えられる。難易度17が13に下がったと言っておこう」

ホリー「それだと、今のボクでも普通に探せるニャン」

G太郎「探索難易度17だと、私でも失敗する可能性が少なからずあるでござるからな。ともあれ、6つある脱出ルートを少し整理してみたい」

GM「良かろう。現在のストーリーで分かっている限りの情報をまとめてやろう」

 

1.人魚の女王が提供してくれるルート(人魚ミッションの攻略が必要)

2.ドラゴンフォートレス・ルート(詳細不明)

3.地下水路入り口から逆に出るルート

4.地下水路の隠し扉から脱出するルート(〈銀水晶のサークレット〉が必要)

5.竜の道ルート(エサユハの与えるミッションの攻略が必要)

6.地上の霧の街ルート(ミストキャッスルからの脱出)

 

G太郎「現段階で一番簡単なのは、6番でござるな」

GM「まあ、脱出経験者のマッスルG太郎がいるからのう。攻略レベル的にも、一番低いレベルで達成可能と考える。前作シナリオを持っている者だけが許される、一種の裏技と言ってもいい」

G太郎「脱出するだけなら、すぐにもできそうでござるが、密偵としての使命はまだ果たしていないゆえ、シナリオ攻略としては失敗扱いになろう」

GM「任務未達成でも、脱出して、そこそこのミストグレイヴ内部情報は持ち帰りました。楽しいプレイ経験だったね、めでたしめでたし……で物語を締めくくることも可能と言えば可能じゃ」

デル「その場合、オラたちは『ミストグレイヴに送り込まれた数多い密偵の一人に過ぎない』扱いだよなぁ。やはり、魔神ハンターの物語はきちんと完結させたいぜぇ」

ホリー「最低でも、密偵として請け負った仕事は果たした形まで持って行きたいニャン。魔窟コンビニとか、大経済圏交流は置いておくとして」

G太郎「どうしてでござるか!? 商売人として、ミストグレイヴの経済活動を発展させて、人族と蛮族の調和と協調を図り、みんなを笑顔にすることをゴールにしても良いではござらぬか」

GM「そういうエンディングは、シナリオでは想定されていないゆえ、いずれはどういう結論に持っていくか、苦渋の選択をしなければいけないやも知れぬ。せっかく確立した経済の理想が、戦火ではかなく散って行く中で、どういう主人公のドラマに帰結するか。ゴールの道筋は、わらわにも読めんわ」

G太郎「ある程度は、シナリオを土台にしつつも、GMとプレイヤーのやり取りでオリジナル展開やアレンジ展開が生まれていくのが、TRPGの醍醐味でござるからな。大体、前作ミストキャッスルからして、『主人公が実は魔神である』という展開をしたプレイがどれだけあると言うのか」

GM「作者曰く、『公式シナリオに準拠しつつも、公式ではできないオリジナル展開をしたい』との方針じゃからのう。公式シナリオは普通に面白いストーリーと思うが、そのエッセンスを十分に味わいながら、自分らしい調味料やサイドディッシュを付与して、美味しくたっぷり召し上がり、最後にごちそうさまでした♪  とデリシャスパーティーを満喫するのが目的らしい」

 

デル「霧の街ルートはともかく、次に簡単そうなのが、入り口から出るルートなんだなぁ。特に必要な情報があるわけでもないだろうしぃ」

GM「それについては、長が『もう2500Gで、地下水路入り口から脱出する方法の情報を教えてくれる』のじゃが、こちらはGMとしてもさすがにぼったくりだと思うので、提示しなかった。要は、逆流する水のせいで入り口から出られないのじゃが、水の流れを止めるレバーが存在して、探索判定に成功すれば見つかるよ。情報を聞いたら、探索難易度が18から14に下がるよ、という程度の内容じゃ。さらにレバーを操作するための必要作業や必要アイテムがあるのじゃが、そちらからの脱出を検討するのであれば、改めて情報料と共に教えてやろう」

G太郎「今すぐ必要になる情報でもなさそうなので、他の脱出ルートが無理となれば、考えるということで。今はこれ以上の出費は避けたいでござる」

GM「では、今回の記事はここまでじゃ。あと、前回、言い忘れておったが、【蛇の酒蔵】で〈ストーンメルト〉を購入したことで、★1つを進呈しよう」

●ここまでの冒険成果

 

日数経過:30日めの深夜(地下水路リザードマンの集落)

 

経験点:〈ストーンメルト〉を購入した★1個

    (合計★1個)

    魔物撃退分なし

    ピンゾロ分(なし)

収支結果:黒鉄剣士勲章

     3750ガメル分の支出

ミッション:マーマンの宝を取り戻せ

      ドラゴンの秘薬の材料集め

エスト:ジーズドルフ解放軍の同志を集める

     (現在14人)

     深層階で【月の図書館】を探す

       →達成、未報告

     地下世界から外への脱出方法を探す

       →達成、未報告

     魔窟50階を踏破(店舗経営の許可)

     驕王ポイント31点を目指す(現在10点)

     人魚奴隷の救出

     虹色の宝石の確保

     (現在水妃ポイント2点)

 

情報

・煌びやか卿アー・ヌルチェと商業同盟を樹立

・〈銀の蜜蜂〉からティアハートの花ミッションを受注できる。

・防空施設の魔力供給源【翡翠のピラミッド】に入るには、〈翠緑のマギスフィア〉が必要。

 ・〈破剣の星槌〉らしき略奪品は深層階のダークドワーフに渡った。

・【地底湖の畔】のマーマンは、水妃ポイント25点で地上への抜け道を教えてくれる。

・ギルマン王ブグプリとの面会には、地下水路で手に入る〈ストロベリーオイスター〉が12個必要。リザードマンからの購入も可。

・〈ギルマン王の冠のかけらI〉入手。

・【コボルド窟】のオードル・プルは地上に伝手がある。

・【戦神の凱旋門】の魔窟総監ギルギダッシュと知り合い、魔窟ミッションを攻略中。

・四祖の1人シェラシースは魔剣である。

・地下水路から地上への脱出には、〈銀水晶のサークレット〉が必要。北東の隠し扉を開けられる。

・漆黒のマギスフィアは、深層階の黒い球体に入る鍵。別に合言葉が必要。

・竜のエサユハと知り合い、竜姫ナーデージュ救出の活動を行う。

・【歯車の迷宮】には地下水路の明かりの仕掛けあり。

・【王女の鍾乳洞】では魅了の瞳に注意。

・深層階のダークドワーフ情報いろいろ。

・【月の図書館】の伝承詩。

 

密偵の知り合い

・アム・ヤーセン(ドワーフ娘→ラミア)

 キーワード「月の図書館」「隠者ヴァラルト」「黒炎の工房」「巨大格納庫」「漆黒のスフィア」

イゴール・ぺステリ(エルフ男→トロール

 キーワード「ユリア・ミルドリス」「ノイア・カーナ」「白銀勲章」

・ニコ・シュナウヘア(ナイトメア→オーガ)

 キーワード「防空施設」「シェラシース」「ヤーハッカゼッシュ」「地底に眠るもの」

・オスカル・バロー(シャドウ→バジリスク

 キーワード「白銀以上の勲章コレクター」

・シル・メリル(人間女→バルカン)

 キーワード「レジスタンスを探す裏切り者」

 

冒険達成度:地下水路の歴史と秘密を知った+2%

 合計16%

(当記事 完)