ワルドの影響
リモートNOVA『ヒノキ姐さん、ご無沙汰してます』
ヒノキ「おお、新兄さん。新年、明けましておめでとうなのじゃ」
リモートNOVA『いや、まだ明けてませんが』
ヒノキ「何を言っておるか!? 前回のゼンカイジャーでは繰り返し、そう言っておったではないか」
リモートNOVA『確かに前回のゼンカイジャーは、ショウガツワルドのせいで時空が大いに乱れていましたが……』
ヒノキ「つい、この間、お盆が来たなあ、と思ったら、すぐに正月だし、1時間前のプリキュアはまだまだ常夏でトロピカってるし、わらわの季節感覚はボロボロじゃ。お主、時空魔術師じゃろう? 何とかせい!」
リモートNOVA『何とかと言っても、ワルド怪人のせいで、あの辺の時空の歪み、世界線の混迷状態は、俺ごとき一介の時空魔術師の手には負えない状態になってます。恐るべきはトジテンドの世界改変能力と言ったところか。これに対抗するには、毎週ゼンリョクゼンカイの呪文を唱えて、ゼンカイ脳で突き抜けるしかありません』
ヒノキ「ところで、クリスマスパーティーの件じゃが……」
リモートNOVA『おお、その件で連絡したんです。さすがの察しの良さ』
ヒノキ「今年は中止じゃ」
リモートNOVA『ええ!? どうして?』
ヒノキ「ショウガツワルドの後遺症で、わらわの頭の中はすでに2022年。クリスマス気分にはなれぬのじゃ。年を重ねると、時間の流れが早く感じるが、このコンパーニュではすでにクリスマスは終わっておる。どうしてもクリスマスパーティーを行いたいなら、クリスマスワルドでも連れて来るのじゃな」
リモートNOVA『20年前ならクリスマスオルグが出現して、その翌年の正月には正月オルグが襲って来たのですが、今年はクリスマス怪人が出そうにありません』
ヒノキ「ならば話は早い。クリスマスワルドやサンタワルド、トナカイワルド、もしくはソリワルドが出現したなら、改めてクリスマスパーティーを開く。それこそが戦隊マニアの流儀というものじゃろう」
リモートNOVA『いや、それはトジテンドに侵食されてはいませんか?』
ヒノキ「もしくは、後回しの魔女かもしれんのう、ヒヒヒ」
リモートNOVA『もしかして、長らくここを放置していたので、怒ってらっしゃる?』
ヒノキ「とにかく、今のわらわは到底クリスマス気分とは言えん。何しろ、盆と正月がいっぺんに来たせいで、時間感覚に狂いが生じておるからのう。どうしてもクリスマスパーティーを開きたいなら、わらわにクリスマスの感覚を取り戻さねばならぬ」
リモートNOVA『クリスマスの感覚ですか。しかし、スパロボ脳全開だった俺にできることはこれしか……』
ヒノキ「新兄さん、そんなものを見せられても、スパロボ脳ではない女の子が喜ぶと思うてか? 自分が楽しくても、相手のツボに刺さらない話題では、人を惹きつけることはできん。それぐらいのことは、とっくに理解しておると思うたがのう?」
リモートNOVA『もしかして、ヒノキ姐さんはスパロボにあまり興味がない?』
ヒノキ「わらわは『TRPG好きの女の子』と名乗ったことはあるが、『スパロボ好き』だとは今まで一度も言ったことがないのう。そなたが好きなテーマゆえ、話に合わせたりすることはあっても、ここぞと言うところでスパロボの話題を振られても、対処に困る。それが証拠に、当ブログでの『スパロボ』カテゴリーの数を見よ。TRPGカテゴリーの10分の1以下の、たった20強。そなた自身のブログではどうなってる?」
リモートNOVA『……270ですな。なるほど、趣味ジャンルにおける興味の度合いが違っているわけですな。相手の気を惹くためには、自分ではなく、相手の関心に寄り添うことが肝心。自分の興味と相手の興味を上手くすり合わせて、そこに焦点を当てるからこそ、気心も知れて来る。安定した会話の土台を構築できて、それを大切にしてこそ、自分のしたい話に展開しても、相手は受け入れてくれる。共通した会話の土台もろくに構築できていないのに、踏み込んだ話をしても、聞き流されるか、そんな話には興味ないと拒否される。拒否してるのにしつこいのは嫌われる、と』
ヒノキ「うむ、今のわらわにとっては、スパロボもクリスマスも興味ない。むしろ、わらわの興味を邪魔する障害でしかない」
リモートNOVA『どうして!?』
ヒノキ「そんなことも分からんとは、それでも伝説の言霊魔術師と言われた新兄さんか?」
リモートNOVA『いや、そもそも伝説の魔術師なんて自分では言ってもいないし、たぶん、俺にそんな大そうな称号をつけて呼ぶのはヒノキ姐さんぐらいかと』
ヒノキ「わらわにとっては伝説なのじゃ。しかし、スパロボ脳にハマり込んで、TRPGを忘れるなど、伝説が聞いて呆れるッ。わらわを喜ばせたければ、もっとTRPGの記事を書いて、当ブログを盛り立てる。スパロボやクリスマスに現を抜かしておるようじゃ、伝説とは程遠いわ」
リモートNOVA『つまり、ヒノキ姐さんにとっては、TRPGがクリスマスよりもはるかに大切ということですね』
ヒノキ「うむ。わらわにとってのパーティーとは、クリスマスではなく冒険者の集団のことを意味するわけで。そもそも、わらわは神道系の神霊じゃからして、クリスマスを祝う習慣なぞない。これまでは皇室のバースデイがあったから祝っておったが、今はそれも2月じゃからのう。12月23日を将来、平成の日として祝日指定してくれれば、わらわもクリスマス祝いを復活させてもいいが、世間がクリスマスだからと言って、一緒に浮かれる道理がないわ」
リモートNOVA『そうかあ。ヒノキ姐さんがクリスマスを祝うのは、天皇誕生日に絡めてのことだったのかあ。令和になったら、状況が変わった、と。つまり、あれですな。ウルトラマンAの38話に登場した日本古来の神の眷属ナマハゲがヤプールの思念の影響で、クリスマスに浮かれる世相に腹を立てて超獣スノーギランを暴れさせるような憤りを、腹の底で感じていた、と』
ヒノキ「……例えると、そういうことかもしれんが、秋田出身のナマハゲと一緒にされても、九州出身のわらわとしては、その通りとは言えぬかのう」
年末TRPGネタ
NOVA『それでは、ヒノキ姐さんを喜ばせるTRPG話をしたいのですが、この件で、二つほど悲しいニュースがありまして、俺的にはウキウキモードにはなれんのですわ』
ヒノキ「ほう。愚痴なら聞くが?」
NOVA『まあ、一つはD&Dの日本語展開がまた終了する流れが来たってことですがね』
ヒノキ「5版が終了か。しかし、すぐに6版が来るのではないか?」
NOVA『いや、5版はまだ終わってませんよ。海外ではまだ続くのに、日本での翻訳だけが終わってしまいそうだって話です。まあ、これについてはサポート期限が終わる来年6月までに状況が変わる可能性がありますから、それを応援しながら様子を見守るしかないですけどね。別にD&Dだけで生きてるわけじゃないですけど、5版は結構、応援していたので、いざ打ち切りということになると、ちと悲しいと言うか、軽い喪失感を覚えているわけで』
ヒノキ「まあ、その穴はソード・ワールドで埋めれば……って簡単なものでもないか」
NOVA『ソード・ワールドは追っかけてますけどね。これは先日、買いましたし』
NOVA『これも買う予定ですし』
NOVA『まあ、買ったはいいけど、まだ、じっくり読めてませんので、魔法サプリの「メイガスアーツ」共々、研鑽中ってことです。スパロボ脳だったので、鋭意とは言いにくいですけど、地道にコツコツ追ってる最中ってことで』
ヒノキ「あとはこれかのう? D&Dの代わりになりそうなのは」
NOVA『それも、ユーシズと一緒にゲットする予定です。それと最近買ったのは、これですね』
ヒノキ「懐かしのドラゴンランスか」
NOVA『ええ。先日の休みに、神戸に行ってゲットしましたよ。その神戸に関して、悲しいニュースがあるわけです(涙目)』
ヒノキ「ほう? その涙目は花粉症のせい……というわけではなさそうじゃな」
NOVA『長年お世話になっていた三ノ宮の書店「ギルド」が12月20日をもって閉店なんです』
ヒノキ「何と! 神戸のギルドが!? それは一大事!」
NOVA『おお、分かってくれますか、ヒノキ姐さん!』
ヒノキ「うむ。神の名を持つ伝説のギルドがなくなるとは。これもトジテンドの仕業か」
NOVA『いや、トジテンドは関係ないと思いますが、それでも長年愛顧していたお店が閉店しちゃうと、涙目全開になりますよ。ギルドさん、30年近くありがとう、と言いたくなります』
ヒノキ「わらわは九州じゃから、神戸の民の気持ちは察するばかりじゃが、ギルドがなくなるということは、冒険者たちはどこで仕事を請け負えばいいのじゃ? このまま、当てもなくさすらうヴァグランツになれと言うのか? まあ、新兄さんのことじゃから、自分でもギルドぐらい立ち上げるやもしれぬが」
NOVA『あのう、ヒノキ姐さん? ギルドはギルドでも、お店の話なんですけど? 異世界ファンタジーの話じゃなくて』
ヒノキ「うむ、分かっておる。冒険者の店って奴じゃろう?」
NOVA『本当に分かっているかは知れませんが、俺がTRPG商品を買うために愛顧していた店は、梅田の「ホビット」に続いて、2軒めの喪失感になりますね。まあ、地元の書店もいろいろ失いましたが、馴染みの店を梯子して歩き回るのは楽しい時間だったのに、その思い出も含めての喪失感です』
ヒノキ「そんなに悲しいなら、店に行って最後の買い物をすればよかろう? 愚痴や文句だけ言って金を出さないのは、ファンとは言えん」
NOVA『俺がそんなに心ない男だとでも? 当然、最後の詣でだと思って、先週の日曜に買い物してきたんですよ。それが「幻獣戦線」であり、これです』
NOVA『まあ、神戸にはイエローサブマリンとか、ジュンク堂とかいろいろ回ったりもしているんですけどね。ギルドがなかったら困る……というわけでもないのかもしれないけど、このお店にはいろいろ縁があったのです。それを語ると、俺の90年代の神戸のTRPG伝説が一冊から三冊ぐらいになりそうで……』
ヒノキ「何じゃと? それほどの店じゃと言うのか?」
NOVA『ええ、地理的にSNEとも縁の深い店でして、そこの昔の店長さんは、安田社長とも昵懇の仲だったとか、俺もその熱い心意気を聞いて、感じ入らせてもらいました。80年代から90年代の熱いTRPG草創期の想いって、それだけで知られざるドラマですよ。そして、TRPG体験を通じて「心は冒険者のお客さん」がお気に入りの書物を求めて足を運ぶ、リアル冒険者ギルドの熱気に満ちていた。その冒険者御用達の店がトジテンドするなんて、俺はコロナウィルスを許さない!』
ヒノキ「やはり、コロナのせいなのか?」
NOVA『もちろん、他にも理由はいろいろあるでしょう。単純に、競合各店との競争に負けたということもあるのでしょうが、コロナで経営悪化しているお店の話はいっぱい聞いていて、逆に言えば、コロナがなければ普通に経営できていた店が消えて行くのって、日本文化にとって大いなる損失と言えないでしょうか。「ギルドが閉店した、コロナシネ」と俺は心から叫びたい気分です。「エンジョイスペース・ギルドよ、お前のエンジョイな心意気の一端を俺は忘れない。お前がいたからこそ、この俺がこうして生きている」と熱い感謝の想いでいっぱいです』
ヒノキ「なるほど。新兄さんにそこまで言わせるとは、正に伝説に残る名店だったのじゃな。わらわも一度でいいから見たかった」
NOVA『一応、閉店は20日なので、今からでもギリギリ間に合いますよ』
ヒノキ「いや、ギリギリではないか。そんなに大切なことは、もっと早く言え」
NOVA『言えるわけないじゃないですか。俺の秋はスパロボ脳だったんですよ。冬になって、「ああ、そろそろギルドも閉店かあ。最後に買い物に行って、店員さんにお礼ぐらい言ってあげたいなあ」と思って、12月12日のショウガツワルドが襲撃した日の午後に買い物したんです。「閉店してしまうのが残念です。長年お世話になりました。最後まで頑張って下さい」と声掛けしたんだけど、上手く伝わったかなあ。マスク越しだから、声が上手く届かなかったかもしれないし、俺も気恥ずかしさを覚えたから、そのまま会釈だけして、相手のリアクションを待たずに立ち去ったから、変な客だと思われたんじゃないかなあ』
ヒノキ「その店員さんも冒険者の熱気を備えているなら、きっと想いも伝わったはず。そう思うしかなかろう」
NOVA『後から思ったんですよ。「残念です」から言葉を切り出したのは、失敗だったなあ、とか。買い物して、にこやかに「ありがとうございます。閉店は残念ですけど、お世話になりました」と言えれば良かったんだけど……とか、とにかく、これが悲しくもハートフルな話として、店員と常連客の心温まる短編小説のネタにできないかなあ、と思ったり』
ヒノキ「それが実話なら、何とも心温まる話じゃのう」
NOVA『実話です。この件については、創作アレンジは一切施していません。もしも、その時のギルドの店員さんが、たまたま、うちのブログのこの記事を読むことがあって、コメント欄に「自分があの時の店員です」なんて書いてくれたら、俺としては何と素晴らしいドラマだろう、と感じ入るでしょうが、そこまでは期待できないですね。そういう偶然は、よほどの縁がない限り発生しないと思いつつ、まあ、俺の想いの欠片だけでも書き残せたら満足と』
ヒノキ「とにかく、さらばギルドってわけじゃな」
NOVA『ええ、さらばギルド、されど思い出は永遠にって話です』
クリスマスの予定
NOVA『で、クリスマスパーティーの件ですけど』
ヒノキ「それなら、今年はなしじゃ。そもそも、お主は本当にクリスマスを祝いたいのか?」
NOVA『どういうことです?』
ヒノキ「仕事で忙しいのじゃろう? おまけにスパロボ脳から解放されたと言っても、DLC第2弾が来た〜、ともなれば、クリスマスそっちのけで、『ULTRAMANが俺を呼んでいる。俺の心はスパロボでいっぱいだ』とか言って、『クリスマスパーティー記事を書くのを面倒くさいなあ』なんてネガティブな思いに駆られたりはしないか?」
NOVA『いやあ、まさか〜。いくら俺でも、クリスマスとULTRAMANを比べたら……迷わずULTRAMANを選びそうです。さすがのご慧眼、痛み入ります』
ヒノキ「それぐらい、お主のブログを読めば、普通に分かろう。何しろ、『ウルトラマン』カテゴリーはあっても、『クリスマス』カテゴリーはないのじゃからな」
NOVA『いやあ、クリスマスのカテゴリーがあるブログも珍しいでしょう。記事タイトルなら分かりますが、クリスマスの記事だけをまとめたカテゴリーなぞ、よほどのクリスマスマニアではない限り、考えにくいはず』
ヒノキ「そうかのう?」
NOVA『まあ、クリスマスをテーマにした怪人特集とか、クリスマスをテーマにした短編アンソロジーとか、風都にいる一年中サンタコスプレをしたサンタちゃんとか、語ろうと思えば、クリスマスネタをあれこれ調べて、いろいろ語れそうですけどね。あと、ゼンカイジャーで正月が明けてから、季節外れのサンタワルドって出てくる可能性はゼロじゃないし』
ヒノキ「サンタの話をしたければ、ゴーオンジャーとシンケンジャーのVS物でも再確認するんじゃな。そこには、クリスマスワルドならぬクリスマスワールドが描かれておる」
ヒノキ「わらわの要望としては、クリスマスパーティー記事に注ぐ情熱とエネルギーを、TRPG記事に注いで欲しいのじゃよ。2021年は、何だか消化不良な気分じゃからのう。妖精郷はキリのいいところで終わったが、魔神ハンターはこれからだというところで、宙ぶらりんになっておる。読者としても、クリスマス雑談よりも、TRPG目当てにここに来ておるはず。お主のクリスマス妄想パーティーに大して需要があるとは思えん」
NOVA『ううっ、クリスマスよりももっと大切なものが世の中にはあるってことですね』
ヒノキ「まあ、クリスマスとTRPGという題で、記事書きするぐらいなら止めんが。D&Dのモンスターマニュアルにサンタがいるとか、トナカイのデータとか、みんなでサンタになるクリスマス限定RPGとか」
NOVA『こんなので、どうでしょうか?』
ヒノキ「あるのかよ!?」
NOVA『職業サンタとか、そういうデータがあれば面白いですね。トナカイを操るレンジャー系のクラスで、袋の中にアイテムをいっぱい持っていて、屋根から侵入するから隠密系の技能をいっぱい持っていそうだ』
ヒノキ「うむ、そういうネタで、TRPGにおけるクリスマス小話を頼む」
NOVA『それって、普通にクリスマスパーティー記事を書くよりも、面倒くさそうなんですけど』
ヒノキ「わらわの気を惹きたければ、クリスマス中心でなく、TRPG中心に物事を考えるべきじゃな」
(当記事 完)