花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女主役の物語」&「その仲間たちの雑談話」など。TRPG話や特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。

魔神ハンター、第3部完(SWミストグレイヴ3ー12)

魔法サプリメント入手

 

ヒノキ「ソード・ワールドの新サプリが来たのじゃ」

ゲンブ「ほう。それが、魔法本とやらか。そのサプリの導入によって、魔神ハンターはどうなるでござるか?」

ヒノキ「とりあえず、魔動機術で使える魔法が増えた。回避を上げる【シャドウボディ】が復刻したのを初め、全部で19種類の術が増えたので、当リプレイではG太郎が一番、恩恵を被ることになる」

ゲンブ「低レベルでは、音を操作する系の術が増えたでござるな。【サウンド・ボム】とか【サウンドレコーダー】とか、戦闘中に効果音やBGMを鳴らすような遊びも可能」

シロ「MPの無駄遣いだと思うけどな。音で遊びたければ、バード技能を取るべきじゃないか」

リトル「バードの呪歌を録音して、使えたりはしないのですかぁ?」

ヒノキ「機械に録音された歌は、生の迫力に欠けるからのう。声や曲そのものは再生できても、魔力までは発動しないのじゃろう。ともあれ、バードの呪歌も、エンハンサーの練技も、ライダーの騎芸も、アルケミストの賦術も、このサプリに総括されているので、データを参照する際にも非常に便利なのじゃ」

リトル「プリーストの神聖魔法はどうですかぁ?」

ヒノキ「新しい神さまが10柱増えて、それに伴って特殊神聖魔法が全部で50個追加された。グレンダール神に限っては、これまで通り変化ないが、ソード・ワールド全体のプレイ環境では選択肢がずいぶん増えた形になる。当リプレイの物語に関わるところでは、貨幣神ガメルが2.5版で復刻したのがポイントと言えようか。他の9柱はアルフレイム大陸専用なので、ミストグレイヴに絡めるのは難しいが、食通の神ミィルズとか、メカロボ女子な機甲神アールマータなど面白いネタが用意されておる」

シロ「機甲神アールマータは、現在スパロボ熱に浮かされている新星さまのツボを思いきり突きそうですね」

ヒノキ「特殊神聖魔法が、機械の脚武具を装着してキック力を上げる【マキーナー・グリーブ】を初め、シールドや翼、ハンマー、カノン砲といったアタッチメントを自分や仲間の体に召喚装備して戦うメカ女神じゃからのう」

シロ「女神の力を宿してメカキックとか、女神ハンマーとか、女神カノンとかロボ萌え熱が凄いことになりそうです。メカと美少女の組み合わせは、ツボにハマる人も多いでしょうから」

ヒノキ「うむ。アールマータ信仰は、2.0時代の魔動天使に通じるものがありそうな設定じゃが、魔動機士にして戦乙女の異名を持つアールマータが自ら開発した魔動機械装甲、略して『機甲』に身を包んで戦ったとされる。そして、彼女を神に昇格させたのがグレンダール神らしい」

リトル「グレンダールさまかぁ」

ヒノキ「グレンダールは鍛治神じゃが、鉄道神王ストラスフォードといい、従来よりもメカ色を増した2.5においては、グレンダールの導きによって機械技術信仰が増えて来ているようじゃ。鍛治技術が発展して、魔動機術と融合してメカロボの輪が広がって行く流れになっておる」

リトル「グレンダールだから、武器も剣ではなくて、ハンマーなんですねぇ」

ヒノキ「ハンマーを持った金色の破壊神信仰が、アルフレイムの地においても語られる日が来るやも知れぬ」

ゲンブ「いや、破壊神ではなくて、グレンダールはものづくりの神さまだったはず」

ヒノキ「破壊と創造は表裏一体じゃからのう。さて、表裏一体と言えば、ガメル神にも今回、ライバルとも言うべき詐金神メイガルという詐欺師の神が登場した。その教義は『貨幣経済の破壊による金銭の呪縛からの解放』とのことで、ガメル神に敵対する小神じゃ」

ゲンブ「詐欺の神?」

ヒノキ「そう言えば、ささやかな小悪党のようにも聞こえるが、言葉巧みに人を騙して利益をちょろまかす者から、国家秩序を崩壊させるテロリストまがいの目的を持って、大金を動かす輩までがおるそうじゃ。蛮族が崇める第二の剣イグニスに由来する神じゃが、そもそも蛮族は貨幣経済に基づかない弱肉強食の考えが一般的であるため、詐金神の信者は人族に多く、既存の秩序を憎んだり軽蔑したりしがちな貧民や悪党に信仰されているらしい」

シロ「経済を混乱させることで、秩序を崩壊させる連中か。確かに、戦好きの蛮族とも異なる感じですね。盗賊ギルドなんかは、既存の秩序の影で甘い汁を吸おうとする裏稼業の連中ですが、社会制度そのものが壊れてしまっては闇の商売も成り立たないので、裏世界には裏世界ならではの流儀ってものがあります。闇の秩序さえも脅かす危険分子、秩序を破壊する混沌、社会そのものの敵といったところでしょうか」

ヒノキ「そこまで大それた悪かどうかは分からんが、ガメル神にとっての明確な敵、しかも詐欺師的な偽者とも呼べる邪神の登場で、ソード・ワールドも経済志向の物語のネタが増えたようにも思う」

リトル「メカ女神と、偽ガメル神ですかぁ。信仰関連も新しいネタが増えたんですねぇ」

ヒノキ「まあ、メイガスアーツはまだパラパラと眺めた程度で、じっくり読むのはこれからじゃが、新技能のジオマンサーや、復刻されたウォーリーダーも含めて、そのうち研鑽話もしたいのう。ともあれ、ここまでの前置きは終了して、魔神ハンターの第3部終結プレイに移るとしよう」

 

上層階を制覇して

 

GM(ヒノキ)「前回、お主たち烈火団はついにミストグレイヴ上層階のマップを完成させて、ミッション報告のために【岩棚の城塞】に帰還した。今回は、ゴブリン王との会話シーンからスタートする」

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。赤字は現在地。

 緑字は新規に記入。青いラインは安全ルート)


            死者の道ミノタウロス

              l   の門→深層
              l     l  階

蛇の酒蔵ー凱旋門岩棚のーゴミ溜め窟ー炎河橋

(梯子) (魔窟) 城塞  l     l

  l   l   l   l    腕試しの
コボルド窟ー無限ー隠者の地底湖の畔ー通路→深

      金床  迷路 (人魚宮殿)   

         l   l       階

     大水車ー烈火団煌びやかな 

         本部 大通路

         l   l

   物乞い市場ー 騎獣ー水没通路

    (蜜蜂) 調教所 (梯子)

         l

     肉の穴ー処刑遊戯場

    (解放軍) 

デル(リトル)「深層階へは、【ミノタウロスの門】と【腕試しの通路】から入ることができるんだなぁ」

GM「厳密には、【腕試しの通路】の先に固定区画4がある。そこは【愚か者の扉】と呼ばれ、非常に危険な怪物が潜んでいるらしい。【ミノタウロスの門】の通行許可証でもある白銀騎士勲章を持たぬまま深層階へ向かいたいなら、無理やり通るという選択肢もあろうが、それこそ愚か者の所業と言えような。まず勝てん」

G太郎(ゲンブ)「【ミノタウロスの門】からは、地上のミストキャッスルへ向かうことも可能でござるな」

GM「ミストキャッスルへ行く方法は、【コボルド窟】の主オードル・プルに1人3000ガメルを払うか、〈琥珀のマギスフィア〉を入手して【ミノタウロスの門】を使うかじゃな」

G太郎「ミストキャッスルはレベル7で脱出したので、当リプレイのパーティー平均レベルが7になった時点で向かうといいかもしれぬ」

ホリー(シロ)「前作シナリオとの連動はワクワクすると思うんだけど、ボクたちには行く動機がないんだよなあ」

GM「ミストキャッスルの未達成クエストがいくつか残っているので、それを果たすことで★を稼ぐこともできよう。問題は、本作に時間制限が課せられていて、30日ごとにバルバロス・ブラッドの解除難易度が穢れ度点だけ向上するようになっている」

ホリー「つまり、時間をかけ過ぎると、ボクやデルは元の人族に戻れなくなるんだな」

GM「うむ。密偵として、さっさと使命を果たして帰還するか、それとも人族に戻るのを諦めて、この地下都市に帰化するか、というジレンマに苛まれることになろう」

ホリー「敵地に潜入した密偵の悲哀ストーリーだね。使命と割りきって用事を済ませて、さっさと帰るのが本来の密偵の理想なんだろうけど、敵地の人脈や確立した地位に感情移入してしまうと、時として任務と義理人情の板挟みになり兼ねない」

G太郎「その点、私はバルバロス・ブラッドの影響を受けていないために、気楽に構えていられるでござる。人族や蛮族の流儀にお構いなく、お笑い芸人、その後、商人として、社会の笑顔のために動き回ることこそ我が使命」

デル「師匠は密偵としての仕事を、あまり気にしていないのかぁ?」

G太郎「まったく気にしていないわけではないが、それに縛られているわけでもござらん。私としては、ご主人や嬢ちゃんを支えることが現在の第一義であって、密偵としての生き方をどう貫くか、あるいは別の生き方を見出すかは、御二方次第でござる」

デル「実のところ、オラも密偵と言われてもピンと来ないんだなぁ。密偵である前に、グレンダールの神官戦士であり、魔神ハンターであり、強くなりたいから冒険仕事してるって考えだからぁ。だけど、そろそろ自分の生き方を考える時期に来ているのかもなぁ」

ホリー「デルは人族の姿に戻れなくてもいいのか?」

デル「人族でも蛮族でも、やることは一緒だろうさぁ。自分を鍛え、弱き者を守り、暴虐無人な輩は許さねぇ。蛮族でも真っ当な話のできる相手なら、共存することも可能だしぃ」

ホリー「ボクはそういう風には割り切れないな。蛮族は倒すべき敵だと思うし、自分が蛮族に近づいていると思うと虫唾が走る」

デル「だけど、フーララバラ姐さんには悪い気はしないんだろぉ?」

ホリー「うっ、あの人とは騎獣愛で結ばれている気がするからなあ。騎獣好きに悪い人も蛮族もいないって思うんだ」

G太郎「新幹線好きに悪い奴はいないと言い張る小学生みたいでござるな」

デル「だったら、人族に戻れるけど、イノセントと別れなければいけないという状況ならどうするんだぁ?」

ホリー「うっ、そんな二者択一な状況があるとは思いたくないが、どちらかを選ぶとなったら、やっぱりイノセントになるかなあ。種族的アイデンティティーよりも、職業的アイデンティティーの方が大切だと考えるし。レプラコーンの誇りよりも、ライダーの誇りの方が重要だ」

 

GM「というような話は、ゴブリン王のいないところでやって欲しいものじゃが、今はゴブリン王の話を解決するぞ」

G太郎「依頼どおり、トロール兄弟を倒してきたでござる。兄のトルと弟のロル、この二人でよろしいか」

GM「もう一人、影のヌルが登場したのじゃが、逃げられておる。もっとも、ゴブリン王はその存在を知らないから、トロール兄弟を倒した報告を聞いて、さすがは烈火団だ、と感じ入る次第。報酬は★2つと、真鍮戦士勲章18個、それに驕王ポイント6点じゃ」

G太郎「真鍮戦士勲章は1つ500Gの価値でござるな。つまり、9000Gの報酬と思えば、結構もらえたでござる」

GM「討伐目標の魔物のレベルに応じた結果じゃ。6レベルのボス魔物が2体というのは、それだけの金額になるのじゃよ。なお、一人3000Gというのは、ソード・ワールドの4〜5レベルの冒険者の推奨報酬であって、多すぎるということもない。それと、真鍮勲章5つで赤銅勲章1つになるので、ここは赤銅3つと真鍮3つという形で支払うとしよう。さらに驕王ポイントはこれで10点になった。よって、さらなる報酬が追加される。★1つと真鍮勲章6つが加わって、結果は★3つと、赤銅勲章4つと、真鍮勲章4つになる。それを受けてのキャラ成長は、この後、ヴァラルトへの上層階攻略報告を終えてから、まとめて行うようにしよう」

 

第3部最後の戦い(25日め夕刻前)

 

G太郎「では、報告タイムが終わって、1tbの睡眠をとった後、南の【隠者の迷路】へ出向くでござる」

GM「25日めの朝に【岩棚の城塞】に到着し、昼まで寝て、そこから南へ向かうと夕刻になるのう。もちろん、空の見えない地下世界ゆえ、時間管理はただのゲーム処理でしかないが」

デル「HPMPは全快でいいのかぁ?」

GM「ミッション報告時に全快していいという裁量じゃからな。まあ、それでも睡眠をとらなければ徹夜ペナルティーが入るので、1tbの仮眠は必要なのじゃが」

ホリー「報告に行くだけなら、ペナルティーがあっても問題ないのでは?」

GM「だがしかし、【隠者の迷宮】に入ろうとする烈火団の前に立ちはだかる者がいるのじゃ」

G太郎「何奴でござるか?」

GM「ヴァラルトの地図作りミッションのクライマックス戦闘では、剣のかけら入りボガードトルーパー2体が地図を渡せと襲撃して来るのじゃが、当リプレイでは付け加えて、剣のかけら入りトロールを登場させることにした」

ホリー「ボガードトルーパーって5レベルのはず。それが2体に加えて、6レベルのトロールなんてキツくないですか?」

GM「どうせ一体はG太郎に初手で瞬殺されるじゃろうから、それほどキツくはないはず。それに、ここでトロールがお主たちを襲撃するのは物語上の必然があるのじゃ」

デル「もしかして、トロール3兄弟の最後の生き残りが再登場なのかぁ?」

GM「そう、その通り。実プレイでは先月の初めになるが、ゲーム内時間では23日めの夕方なので、2日前の話になる。兄2人を殺された影の弟ヌルが烈火団に復讐を誓って、無理やりなドーピングで自身を強化した後、配下のボガード精鋭を引き連れて現れたのじゃ」

G太郎「なるほど。作者のスパロボ熱のために一部の予定が変わったが、トロール兄弟との因縁はここで晴らすということでござるな。では、早速参るとしよう。先制判定は難なくとって、練技の【マッスルベアー】【ジャイアントアーム】でダメージ+5してからの4回キック。トロールに防護点込みで90点ダメージを与えれば瞬殺でござるな。ピンゾロは出なかったので4回とも命中。ダメージは27点、29点、25点、27点の合計108点。瞬殺確定」

GM「『バカな。せっかく鍛えに鍛えて、兄者に負けない力を身につけたのに』と影のヌルは血を吐いて倒れる」

G太郎「バカめ。兄を瞬殺した相手に挑むのに、兄の力を基準にしてどうする? 鍛えるなら、せめてレベル8のダークトロールぐらいにまで己を高めなければ、兄2人と同じ運命を辿るのが必定。仇討ちを急ぎ過ぎたのでござるよ」

GM「『無念』とヌルは呆気なく散った。残りはHP57点のボガードトルーパー2体。ここからが本来のシナリオ通りの戦いじゃ」

ホリー「ああ、トロールを当て馬に使って、クライマックスのボスがいきなり瞬殺されないようにしたわけだな。ええと、ボクとイノセントとデルが1体を相手にして、残り1体をG太郎が相手するように動けないかな」

GM「なるほど。G太郎は5レベル蛮族など容易に倒せるが、4レベルキャラ2人で5レベルボスを倒すとなると、それなりに盛り上がるバトルになるやも知れぬ。G太郎はそちらのバトルに手を出さないことを条件に、その提案を認めよう」

G太郎「嬢ちゃん、本当にそれで大丈夫でござるか? 私が速やかに一体を倒して加勢すれば、楽に戦えるはずでござるが」

ホリー「G太郎、ボクたちをナメるな。お前ほど強くはないかもしれないけど、これぐらいの相手なら何とかなる。ボクたちの力を信じてくれ」

デル「そうさ、師匠。いつまでも師匠の力に頼りきりになるんじゃなくてぇ、オラたちがどこまでやれるか見せてやるぅ」

 

 と言うことで、デル&ホリー(withイノセント)が格上のボガードトルーパーを倒せるかどうかが戦いの焦点になるのであった。

 

GM「なお、順番が前後したが、トルーパーは戦闘準備で練技【ビートルスキン】を使う。よって防護点が+2されて9じゃ」

デル「防護点5のトロールよりも、トルーパーの方が実は打たれ強いんだよなぁ。だが負けねぇ。ホリー姐さんをかばう宣言して、オラも【マッスルベアー】【ビートルスキン】【キャッツアイ】の練技を使うぞぉ。MP9点消費して、残り21点。ダメージ+2、防護点+2、命中+1に強化して、シェルブレイカーを叩き込むぅ。命中判定は17で当てて、16点ダメージだぁ」

GM「ならば7点くらって、残りHPは50点じゃ」

ホリー「続いてボクとイノセントも攻撃する。武器は少しでもダメージを確保したいので、ジャベリンを使用。練技【キャッツアイ】で命中+1して、残りMP25点。魔力撃を宣言して、ダメージ+4。命中判定は12だ」

GM「トルーパーの回避も12なので当たらん」

ホリー「くっ、ならばイノセントだ。体当たりの命中は14だ」

GM「それなら当たったのじゃ」

ホリー「ダメージは16点」

GM「やはり、7点くらって、残りHPは43点」

 

 そして、トルーパーの反撃になる。G太郎を狙った一撃は当然カウンターされて、しかもクリティカルが炸裂。35点ダメージで、防護点を減らしても26点をくらい、残りHP31点。次のラウンドで撃破されることはおおよそ確定した。

 

GM「続いて、デル&ホリー組じゃ。【マッスルベアー】に全力攻撃でダメージを6点高めての、全力全開攻撃をデルに叩き込む」

デル「直接オラに来たなら、回避判定が振れるぅ。回避は10」

GM「命中14じゃから、当たったのじゃ。ダメージは17点」

デル「防護点12を減らして、5点くらっちまったぁ。残りHPは26点だぁ」

GM「連続攻撃が発動して、もう一撃くらうがいい」

デル「回避するには、出目10が必要だぁ。だけど、そんなの出ねぇ。ダメージをくれぇ」

GM「ヒヒヒ、ダメージは18点」

デル「6点くらって、残りHPは20点かぁ」

GM「このまま削り続けたら、あと2ラウンドで落とせるのじゃ」

デル「何をぉ。こっちもオラとイノセントで攻撃すれば、あと3ラウンドで落とせ……ないじゃないかぁ。このままだと勝てねぇ!?」

 

 マッスルベアーと全力攻撃で高めたダメージで連続攻撃してくるボガードトルーパーは、その破壊力が脅威である。

 しかし、2ラウンドめ、G太郎と戦っていた1体は、合計33点のダメージを受けて撃破される。1度でもピンゾロが出れば、もう1ラウンドは生き延びていたかもしれないのに。カウンターで大ダメージを受けたのが瞬殺の原因である。

 そして、このままでは負け確定に見えたデルたちだったが……。

 

ホリー「やっぱりボクは攻撃するよりも支援に回った方がいいな。ザス・ゼガ・ロ・オン。グラド・イーア……アルスメディカ!」

デル「何なんだぁ、その呪文はぁ?」

ホリー「メイガスアーツに記載されている【アースヒール】の呪文だよ。出目は低いけど、4点のHPを回復してくれ」

デル「そいつは少し助かったぁ。毎回10点くらっても、4点回復してくれるなら、差し引き6点になって、4ラウンドぐらいは戦い続けられるぅ」

ホリー「続いてイノセントの攻撃。14で当てて、ダメージは16点だ」

GM「残りHPは36点」

デル「姐さんの支援魔法から勇気をもらって、オラも頑張るぜぇ。グレンダールさまに祈って、オラのメイスが真っ赤に燃えるぅ。勝利をつかめと轟き叫ぶぅ。炎武帝の特殊神聖魔法【ヒート・ウェポン】発動ぉ! ダメージ+2してからの一撃ぃ。命中18のぉ、ダメージは18点だぁ」

GM「9点くらって、残りHPは27点。では反撃の全力全開攻撃なのじゃ。命中14を避けれるものなら避けてみよ」

デル「回避全開、出目11! 回避15と言って避けたぁ!」

GM「何とぉ。ホリーを狙うと言えば、かばうので自動命中じゃったのにのう」

デル「そう言えば、このラウンドは、かばう宣言をしていなかったなぁ。まあ、宣言しなければ、自動的に姐さんをかばい続けるってことでぇ」

 

 続いて、3ラウンドめ。

 G太郎は呪文によるアシストを提案したものの、デルとホリーはそれさえ拒む。自分たちの力だけで、戦うという決意の表れである。

 

ホリー「ここはやっぱり支援で。ザス・ヴァスト・フ・ルド。レーティル・スクルル……エーチェポン!」

デル「今度は何だぁ?」

ホリー「【エンチャント・ウェポン】だよ。デルとイノセントのダメージを1点高める。残りMPは21点。自分にもかけようと思ったけど、防護点9点じゃあ、ダメージがあまり通らないと思うし、攻撃したければ【エネルギー・ボルト】の方が確実だろうし」

デル「姐さんは魔法支援に徹するってことかぁ」

ホリー「そう。ボクが攻撃しなくても、イノセントが戦ってくれるから。体当たり命中は13で命中。ダメージは18点」

GM「残りHPは18点」

デル「オラも攻撃だぁ。だけど、ダイスは低くて、命中11じゃあ外したかぁ」

GM「いや、全力攻撃は回避に2点ペナルティーがあるので、今のボガトルの回避は10しかない。当たりじゃ」

デル「だったら、こっちもさらに全力全開で行くぜぇ。特技の全力攻撃は持っていないけどなぁ。普通にダイス目で大ダメージを与えてみせるぅ。出目8は普通だけど、気分だけ全力全開で19点ダメージだぁ」

GM「くっ、紛い物の全力全開とは言え、残りHP8点まで追い込まれたのじゃ。おのれ、こっちも全力全開で反撃してみせる。今度は支援がウザいホリーを狙うとしよう」

デル「おっと、その一撃はかばうぜぇ」

GM「ダメージは16点じゃ」

デル「4点くらって、残りHPは20点。さっき、回復してもらった分が削れただけさぁ」

GM「連続攻撃発動。これはかばえず、ホリーに一撃が向かう」

ホリー「フッ、回避15で避けたな。こう見えても、ボクはただの魔法使いじゃない。前線でも戦える魔法騎士(マジカルライダー)なんだ。破壊力が足りないだけで、避けるのは大得意なのさ」

 

 こうして4ラウンドめ。

 デルが21点ダメージを叩き出して、自分たちだけで強敵ボガードトルーパーを撃退した。

 

G太郎「お見事。ご主人と嬢ちゃんだけで、シナリオボスの1体を倒せるとは、感服の至りでござる」

ホリー「ボクたちも成長してるってことさ。もちろん、一人じゃなくて、仲間の連携あってこそだけどね」

デル「姐さんが支援してくれるなら、オラも安心して強敵に立ち向かえるってものさぁ」

 

 この戦いで獲得したのは、経験点160点と、戦利品1500ガメル分。剣のかけら16個。そして真鍮勲章3個である。

 

GM「さらに、上層階の地図完成とシナリオボス撃破で★2つを進呈じゃ」

 

 第3部最後の戦いは、師匠に頼らぬ弟子たちの奮闘で幕を閉じる。そして、一行はミッション達成報告のために【隠者の迷宮】に踏み込む。

 

少年隠者の話

 

GM「ヴァラルトからもらった〈黄金の羅針〉を使って、難なく迷路を抜けたお主たちは、作成した上層階の地図を見せる。ヴァラルトは興味津々で地図を眺めて、『へえ、今はこうなってるんだあ』とか呟きながら、時々質問をしてくる。それに答えるなら、ミッション達成の★2個を進呈するが?」

G太郎「当然、答えるでござる」

GM「ヴァラルトの質問は、実際にその地へ行ったことがあれば普通に答えられる内容じゃ。もしも、お主たちがテキトーな地図を書いて、ごまかしていれば、鋭いヴァラルトには分かる程度の確認と言っていい」

G太郎「なるほど。嘘つきを見抜く程度の知恵は持っているのでござるな。こちらも隠しだてすることなく、知っていることは正直に話し、知らないことは正直に知らないと言い、知ったかぶりの嘘やごまかしをしないように気をつけるでござる。ただの推測に過ぎないものを、賢しらに述べるような愚かな見栄も戒めてな」

GM「G太郎はセージ6レベルを持っているのじゃな。つまり、ヴァラルトの質問の意図を察して、合理的・論理的に答えることができたものとしよう。ヴァラルト曰く、『へえ、ただの脳筋かと思っていたら、意外と見識を備えているみたいだね。気に入ったよ。だったら、ぼくの依頼を聞いてくれないかな。報酬は、ぼくの本棚を自由に閲覧する権利ということで』と応じる」

デル「本棚を閲覧する権利なんて、セージ技能持ちじゃないと報酬にならねぇ」

ホリー「一応、ボクもセージ技能持ちなんだな。どんな本があるのか、興味津々で尋ねてみるよ」

ヴァラルト『そうだな。ジーズドルフの歴史とか、シェラシースの話とか、地下に封印された強大な魔物の話とか、深層階にある【月の図書館】の秘密とか?』

G太郎「【月の図書館】でござるか。それはクエストでもあったな。どこにあるかご存知でござるか」

ヴァラルト『それを知るには、まず、ぼくのミッションを果たしてくれないとね。300年前に無実の罪で友人が【流血回廊】って名前の牢獄に囚われてしまったんだ。彼女がその後どうなったのか気になってね。ぼくでは彼女を救うことができなかったんだけど、その生死ぐらいは確認したいと思うんだ』

デル「300年も昔だったら、とっくに死んでるんじゃないかぁ?」

ヴァラルト『彼女は長命のエルフなんだ。名前はエーリカ・ベレ。ミッションを受けてくれるなら、深層階の【流血回廊】の場所を教えるよ。それと、書物の閲覧許可と、あと、ちょっとした宝物を進呈しよう』

ホリー「それだけど、まだ上層階の地図の報酬をいただいていないんだが」

ヴァラルト『おっと忘れていたよ。琥珀のマギスフィアを渡す約束だったね。ほら、これさえあれば、深層階に行けるはず』

G太郎「いや、その情報は間違いでござる。深層階に行くのに必要なのは、白銀騎士勲章であり、琥珀のマギスフィアは地上に出るのに必要と【ミノタウロスの門】で門番から聞いた。間違いない」

ヴァラルト『そうなのかい? う〜ん、昔は琥珀のマギスフィアで深層階に行けたんだけどなあ。大方、ミノタウロスの魔法使いが門のシステムを改変したとかじゃないかな。とにかく、琥珀のマギスフィアは渡しておくよ』

デル「すでに一つ持っているんだけど、ありがたく頂戴するさぁ」

 

 こうして、ヴァラルトから新たなミッションを提示された一行だったが、すぐには受けず、今は拠点に引き返すことにする。

 上層階をクリアした一行が、次に向かう先は深層階か? 魔窟か? 地下水路か? 

 それが分かるのは、第4部の話である。今はただ、第3部の物語の終了を祝うとしよう。ハッピー・エンディング!

(魔神ハンター第3部、これにて完結)

 

●ここまでの冒険成果

 

日数経過:25日めの未明(烈火団の本部、休憩終了)

 

経験点:防空施設の暗号入手★3個

    バリンガー撃退★1個

    トロール兄弟の行方判明★1個

    トロール兄弟の撃退★1個

    シェラシースの謎3を聞く★2個

    人魚奴隷の救出★1個

    人魚の宮殿に招待される★1個

    水妃の信頼を勝ち得る★1個

    人魚奴隷解放エスト★1個

    〈愚刃〉ムム・ルケ一党を倒す★2個

    死者の道を抜ける★1個

    トロール兄弟の撃退報告★2個

    驕王ポイント6点達成★1個

    トロール兄弟の末弟ヌル撃退★1個

    上層階の地図完成★1個

    上層階の地図をヴァラルトに提出★2個

    (合計★22個)

    魔物撃退分820点

    ピンゾロ分(G太郎2回)

収支結果:戦利品10880ガメル分、黒鉄勲章14個、

     真鍮勲章8個、赤銅勲章4個

     400ガメル、剣のかけら33個

     〈水妃の髪飾り〉入手

     〈古水道の地図〉入手

     〈琥珀のマギスフィア〉2個入手

     食料消費

     (G太郎3食、ホリー4食、デル2食)

     人魚奴隷購入に2500ガメル支払う

     腕輪代2000ガメル分(デルとホリー)

     タクシー代600ガメル分

     宿の空気代200ガメル分

ミッション:驕王の敵トロール兄弟を倒せ→任務達成

    迷路の隠者:上層階の地図を完成させろ→任務達成

エスト:ジーズドルフ解放軍の同志を集める

     (現在13人)

     深層階で【月の図書館】を探す

     地下世界から外への脱出方法を探す

     魔窟50階を踏破(店舗経営の許可)

     驕王ポイント31点を目指す(現在10点)

     人魚奴隷の救出

     虹色の宝石の確保

     (現在水妃ポイント5点)

 

情報

・煌びやか卿アー・ヌルチェと商業同盟を樹立

・〈銀の蜜蜂〉からティアハートの花ミッションを受注できる。

・防空施設の魔力供給源は深層階の【翡翠のピラミッド】である。

・防空施設の暗号入手。

 ・〈破剣の星槌〉らしき略奪品は【地底湖の畔】のマーマンから、深層階のダークドワーフに渡った。

・【地底湖の畔】のマーマンは、水妃ポイント25点で地上への抜け道を教えてくれる。

・地下水路のリザードマンの集落の位置情報。

・ギルマン王ブグブリとの面会には、地下水路で手に入る〈ストロベリーオイスター〉が12個必要。リザードマンからの購入も可。

・〈ギルマン王の冠のかけらI〉入手。

・【コボルド窟】のオードル・プルは地上に伝手がある。

・【戦神の凱旋門】の魔窟総監ギルギダッシュと知り合い、魔窟ミッションを攻略中。

・四祖の1人シェラシースは魔剣である。

・地下水路から地上への脱出には、〈銀水晶のサークレット〉が必要。

・漆黒のマギスフィアは、深層階の黒い球体に入る鍵。別に合言葉が必要。

 

密偵の知り合い

・アム・ヤーセン(ドワーフ娘→ラミア)

 キーワード「月の図書館」「隠者ヴァラルト」「黒炎の工房」「巨大格納庫」「漆黒のスフィア」

イゴール・ぺステリ(エルフ男→トロール

 キーワード「ユリア・ミルドリス」「エーリカ・ベレ」「ノイア・カーナ」「琥珀のマギスフィア」「白銀勲章」

・ニコ・シュナウヘア(ナイトメア→オーガ)

 キーワード「防空施設」「シェラシース」「ヤーハッカゼッシュ」「地底に眠るもの」

・オスカル・バロー(シャドウ→バジリスク

 キーワード「白銀以上の勲章コレクター」

・シル・メリル(人間女→バルカン)

 キーワード「レジスタンスを探す裏切り者」

 

冒険達成度:合計13%