花粉症ガール・翔花伝&コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女主役の物語」&「その仲間たちの雑談話」など。TRPG話や特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。

ゴーレムとか召喚獣なんかの話

ゴーレムの研究初め

 

ヒノキ「今回はリプレイを休んで、ゴーレムの研究記事なのじゃ」

ゲンブ「おお、それはありがたい……が、またどうしてでござるか?」

NOVA(リモート)『俺がリクエストした。うちの妖精郷リプレイで、ミッションの合間にゴーレムの研究記事を書こうと思ったんだけど、そっちがなかなか終わらなくてな。どうせなら、こっちでゲンさんと、うちのサイバ☆リオン役の009ことNOVA2009の共同研究ということにしようか、と考えた』

009(リモート)『こちらへは最初のゴブスレリプレイ以来です。あの時は、学術騎士ジャンのプレイヤーであるアナザーNOVA2009として、丸子さんや用心棒さんにはお世話になりました。今はケイPマーク3のボディで頑張っています』

NOVA『俺が妖精郷のGMを担当するようになったので、俺の魔法使いキャラは過去の自分に担当してもらっている次第だ』

シロ「サイト20周年の時には、ぼくたちもお世話になったんですね」

リトル「令和の時空魔術師さまがバタバタしている時の代理を務めてもらいましたぁ」

NOVA『その経緯はこちらを参照だが、別に読まなくても当記事を読むには何の支障もないはず。とにかく、今回はコンジャラー魔法の【クリエイト・ゴーレム】を運用するための研鑽記事ということで、それぞれのSW妄想リプレイで現在コンジャラーを担当しているゲンさんと009の勉強会をセッティングした次第』

シロ「新星さま。コンジャラーなら、ボクのホリーも技能は持っていますので、話に参加したいです。まだ2レベルなので、ゴーレムを作ることはできませんが」

NOVA『じゃあ、受講者はゲンさんと009、シロ君の3人が中心で、講師が俺のリモート講義の形をとるとするか。ヒノキ姐さんとリトル君は自由参加ということで』

ヒノキ「うむ。わらわもこっちのGMとして、参考になるかもしれんからのう」

リトル「リウもお話を聞くだけでも聴きたいですぅ」

NOVA『では、まず、ゴーレムということで、以下の動画を見て欲しい』


PS FF5 $53 飛竜の谷 ゴーレム戦


FCドラクエ1:ゴーレム戦


【ドラゴンクエストXI】 ゴーレム


【仮面ライダークウガ】ゴウラム合体/運搬/必殺集 Kamen Rider Kuuga Gouram Combined,Transport,Finisher

NOVA『以上を見ても分かるように、ゴーレムというのは石でできた頑丈なボディーを誇り、その破壊力も優れていて、召喚獣にすれば、その強靭なガード能力で敵の物理攻撃を封殺してくれ、仲間モンスターにしてもタフネスと拳の打撃が心強く、さらに馬の鎧としても頼り甲斐のあるサポート能力で……』

ヒノキ「いや、馬の鎧は別じゃろう。名前が似ているからと言って、無理やり混ぜるでない」

NOVA『しかし、ゴウラムも元は古代人(リント)が魔法か何かで造った石製の支援メカであり、人型ではないと言え、SWで言うところの広義の意味でゴーレム扱いしてもよいか、と思うんですよ』

ヒノキ「そうかの? わらわの見解では、騎獣扱いが妥当と思うんじゃが」

NOVA『まあ、クウガのゴウラムをSWのルールで再現しようと思えば、魔動機タイプの騎獣扱いする方が簡単そうですけどね。どっちにせよ、オリジナルルールを作らないといけませんが』

ゲンブ「新星どの。ゴーレムが頑丈なボディーとか優れた破壊力とかおっしゃるが、うちのオークはそれほどではござらん」

NOVA『そりゃ、材質が木材じゃダメでしょう。頑丈に作るには、わらや木じゃダメで、レンガで作らないといけないとは、三匹の子豚の昔話でも明らか。強いゴーレムに期待したいなら、レベル8のロックゴーレム。それが無理でもレベル5のストーンサーバントぐらいなら頼り甲斐を感じると思いますよ』

ゲンブ「つまり、コンジャラーのレベルを上げて、強固な材質の資材を使えるようにならなければいけないというのか」

NOVA『ええ。ストーンサーバントでレベル7、ロックゴーレムでレベル10までコンジャラーを上げないといけません』

009『ぼくのサイバ☆リオンなら、現在コンジャラーレベルが5なので、頑張れば届きそうだが、問題は……金がない。ストーンサーバントを作るには、いくら掛かるんだ?』

NOVA『基本料金は1000ガメルだけど、それじゃ使い捨てなので、再利用可能な素材にするなら2000ガメル。さらに強化アイテムを追加購入することで、5000ガメルぐらいは必要だと思う』

ゲンブ「それなら十分手が届くでござるな」

009『そっちはいいなあ。妖精郷はパーティー全員で3000ガメルもゲットできれば、儲かった方なのに』

シロ「そっちは経験点がいっぱいもらえると聞いていますよ。★1個を200ガメルで売ってくれるなら、喜んで払ってやってもいい」

ゲンブ「経験点とガメルのトレードでござるか。アリナ様、是非ご一考を」

ヒノキ「ダメじゃ。クラシックD&Dなんかじゃと、獲得資金と経験点が関連するシステムじゃったが、ソード・ワールドではそれぞれが独立しておる。そもそも、シナリオで得られる報酬が決まっておるのに、勝手に他所の物語とトレードするわけにはいかんじゃろう」

ゲンブ「だったら、『マッスルG太郎、妖精郷へ行く』と称して、武者修行の旅に出るとか?」

NOVA『話がややこしくなるからな。そっちはそっちで、コツコツ自分の冒険を頑張ってください。あくまで一緒にやるのは、ルールの研鑽記事に限定しての話ってことで』

 

仲間モンスターについて

 

シロ「それにしても、ソード・ワールドって騎獣とかゴーレムとか、自分のキャラ以外に扱えるデータが多いのも特徴かもしれませんね」

NOVA『確かに、ソーサラーはレベル4になるとファミリア(使い魔)が持てるし、フェアリーテイマーは妖精召喚ができるし、バードはレベル3以上で呪歌をサポートするペットを持てるし、デーモンルーラーは魔神を召喚できる』

シロ「すると、ソーサラーとコンジャラー、ライダーの3つの技能を合わせ持っているホリーは、騎獣に乗りながら、ゴーレムを操った上で、さらに使い魔まで活用できるんですね」

ヒノキ「問題は、プレイヤーがそこまで使いこなせるかどうかじゃな。扱うデータが増えると、全てを上手く運用するのは困難になるゆえ、日頃の研鑽がますます必要になろう」

リトル「それにしても、モンスターを仲間として連れ歩くのはゲームとして面白いですねぇ」

NOVA『映像フィクションでは、「怪獣王子」とか「ウルトラセブン」(1967)のカプセル怪獣とかにさかのぼるかな』

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ヒノキ「『仮面の忍者 赤影』も笛で怪獣を操る話があったし、見方を変えると『マグマ大使』(1966)もマモル少年が笛でロケット人間という種類のゴーレムを召喚すると考えられるのう」


1966 マグマ大使 OP

NOVA『マグマをゴーレム扱いするなら、「鉄人28号」や「ジャイアントロボ」みたいな遠隔操縦ロボットも一種のゴーレムと見なせますし、「バビル2世」の三つのしもべとかもそんな感じですが、キリがないのでこれぐらいにして、ゲームに話を移しましょう』

リトル「やはりポケモンですかねぇ」

NOVA『ポケモンの歴史は1996年からで、アニメのスタートは1997年。エヴァポケモンがその時期の最大のコンテンツとして、今も受け継がれているわけだ』


ポケモンOP集(無印)


『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』予告|Pokémon: The First Movie - Trailer|第33回東京国際映画祭 33rd Tokyo IFF


【公式】「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」予告1

 

シロ「『遊戯王』はどうでしょうか?」

NOVA『それも1996年に連載スタートか。アニメは98年からで、「カードを使って何かを召喚する」というイメージを定着させた功績は大きいな。カードゲーム主体になる前はTRPGを元にした話があったり、JOJO第3部同様にエジプト神話を基にしたイメージを膨らませたり、日本のゲーム文化とフィクションの関係を語る上で決して忘れてはいけないタイトルだと考える。これらの作品も、今年で25周年だからすでに伝統芸能の一つとも言えるわけで』


遊戯王#1 戦慄のブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン | The Bloodcurdling Blue-Eyes White Dragon | Yugioh 2020 #1


【MAD】遊戯王OP 渇いた叫び

NOVA『この遊戯王と、先発のJOJO第3部のスタンドとかタロットカードのイメージを関連づける考察も可能だな。作品の鑑賞には作り手と受け手の共通する文化背景があってこそ、真っ当な分析が可能という意見を俺は表明するし、その文化背景の連鎖を探ることが研究と考えているから、その連関、連環を無視した議論には大した価値を感じない(個人の主観的感想レベルは除く)。ましてや、連関した文化の継承を単にパクリと嘲るだけの人間の主張には、破滅的な無知さを感じるので、クリエイターとして話すに値しないと思うな』


Cybersix JOJO'S bizarre adventure Stardust crusaders ova opening.

ヒノキ「確かに長年生きていると、歴史的な文脈とか時流とか、様々なつながり方、関わり方が見えて来るのう。もちろん、時代を変える斬新なアイデア、前代未聞の大発明や発見も見られるが、それが世に受け入れられるためには、『既存のお約束と混ぜ合わせて、そこに秘められた斬新さを包み込む』必要がある。言わば、伝統と新奇性を結合させて、新たな伝統を生み出す技量が問われるとも言えよう」

NOVA『いわゆる天才と呼ばれるクリエイターほど、その知識や情報のアンテナは幅広いし、既存の作品にはないものを感じとるセンスに長けているからな。「自分の好きなものはこういうのだけど、今の世の中にはあまり見つからないから、自分で作ってみました」と言ったりしている。次の時代にこれが当たりそう、と感じる才覚はプロデューサー(あるいは雑誌編集者)には必要だけど、そういう時流に合わせたウケ狙いだけだと良い作品はなかなか作れない。好きなものへのこだわりと、それを形にするための情熱と伸びしろ、クリエイターのそれがプロデューサーの目にうまく留まったときに、昔なら新人発掘という形になったわけで』

ヒノキ「プロデューサーは次の時代を見据えて、クリエイターは好きなものを作る。その二つの才能が結びついてこそ、商業作品が生まれるということじゃな」

NOVA『もちろん、プロデューサー的なセンスを持った作家もいるし(作品を多く作ると、そういう経験値も溜まって、後進を育成する武器にもなる)、時代感覚よりもクリエイターのこだわりと同調するタイプのプロデューサーや、プロデューサーの手綱を無視して強引に作品作りをするタイプの作家もいる(富野さんとか)。作家は何よりもまず職人でなければならない、と俺は考えるけど、職人が自己の精進よりも他の批判にかまけるようになると、それは見苦しいという意見だ。批評活動と創作活動は通じる面もあるけど、うまくコントロールできないと両立はなかなか困難だからなあ。

『まあ、90年代にサブカルチャーの光と闇の両面に注目が当たった際に、作家から批評家に転身する者も多くいて、いろいろと研究本が出ていく流れが世紀の変わり目にあったんだが、時代を経て、今はポケモン遊戯王SDガンダム、そして平成ライダーを見て育った世代が、主流になっている。時としてドラクエ世代が老害呼ばわりされたりもするのが、今のネットの若者世代の風潮らしい』

ヒノキ「何の話か見えにくくなって来たんじゃが?」

NOVA『要するに、昔の文化と今の文化の間に、断絶が起こって来ているのを感じるわけですよ。俺の世代は70年代から80年代で育ち、90年代で完成品を味わったと思っている世代。だから、90年代から始まったものに対しては、「子どもの見る幼稚なもの」という視線で見て、「大人の鑑賞に耐えるサブカルチャーを求め、追っかけて来た経緯があります。子ども作品でも、戦隊やライダーは伝統あるシリーズの後継者として追っかけて来たのが俺ですが、そこから軸足を特撮ヒーローに据えて20年間続けてきたのが当サイトで、今はブログで次を模索しているわけですね』

ヒノキ「他にはスパロボTRPGなどがメインじゃったな」

NOVA『まあ、TRPGについては、一時的な職業(見習い)レベルのこだわりがあって、ただの趣味以上の愛着もあったのですが、その逆にトレーディングカードゲーム関連の流行にはかつてTRPGの市場を荒らされた」というささやかな怨念もあって、ハマりきれずにポケモン遊戯王その他の流行り物は横目で見ていたぐらいなんですね。そこで、こだわりを捨てて、そっちを追っかけていたら、先見の目があったと言えるのかもしれないし、世の流行とは関係なく自分の道を貫いているからこそ、今の自分がいるという矜持もある』

ヒノキ「じゃが、今はそういう昔の矛盾した感情、アンビバレンツな想いを昇華する気になった、と言うことかの?」

NOVA『ええ、今は令和ですからね。平成の総括をしようと思えば、ポケモン遊戯王をスルーすることはできないでしょう。専門家とは言えませんが、客観的な考察の材料として、「仮面ライダー龍騎」とか召喚モンスターの歴史を語る上では、ドラクエやFF同様の重みを実感しているということで、それぞれの歴史考察を語れる人を尊重したいと考えています』

ヒノキ「で、おぬしは何を語るのじゃ」

NOVA『今の俺に語れるのは、ポケモン遊戯王ではないので、そこに至る前、80年代から90年代前半のゲーム内召喚モンスターの系譜ですね』

 

召喚ゲームの系譜

 


【HISTORY】ファイナルファンタジー -バハムートの歴史-

リトル「バハムートきたぁ♪  ソード・ワールドでも登場するのですかぁ?」

NOVA『ネーミングそのものじゃないけど、レベル18のグレータードラゴンとか、レベル25のエルダードラゴンが存在する。ただし、騎獣として乗ることのできるのはレベル13のレッサードラゴンだな。最初に購入できるドラゴンは、レベル4のドラゴンインファントで2万ガメル。その次がレベル7のワイバーンで4万ガメル。さらにレベル10のドラゴネットになると10万ガメルで購入可能だ』

シロ「ドラゴンライダーというのは憧れだけど、やっぱり金が掛かるんだなあ」

NOVA『他には、最高レベルのコンジャラーが製作できるレベル13のドラコ・プラチニジウムという竜型ゴーレムが設定されている』

ゲンブ「白金メカドラゴンでござるか」

009『コンジャラーのちょっとした夢だな』

ヒノキ「ところで、先程の動画ではFF10までのバハムートしか網羅されておらんかったが、その後もバハムートはおるんじゃろう。わらわは続きが見たいのじゃ。それとフェニックスもなあ」

NOVA『では、リクエストに応えて』


【FF30周年】ファイナルファンタジーシリーズ 歴代メガフレア・ギガフレア・テラフレア・エクサフレア 進化の軌跡


【FFシリーズ】ファイナルファンタジーシリーズ 歴代フェニックスまとめ / Final Fantasy Series Phoenix Exhibition

 

NOVA『そして、こいつが最新作みたいですね』


【FF7リメイク】召喚獣全9種・必殺技・バハムート最強技『メガフレア』収録!【FINAL FANTASY VII REMAKE / ファイナルファンタジー7 / FF7R】


【FFBE】バハムートまで全19種召喚獣CGムービー / Bahamut & All 19 CG Espers Movie

 

ヒノキ「うむ〜、映像の進化もある程度の到達点に届くと、単に凄いとしか感想が言いにくくなるのう。昔は、前作よりもさらに迫力が増して凄くなったと段階的な進化を感じられたのじゃが、今は凄さの差が分からなくなったというか」

NOVA『まあ、俺もファミコンスーパーファミコン→プレステ→プレステ2までは追っかけて、プレステ3で自分に分かる進化が止まりました。凄い映像を見ても、単に凄いとしか感じられなくて、どこがどう凄くなったということが語れなくなったというか、感覚が麻痺したとしか言えませんね』

ヒノキ「じゃが、その凄さを分かりやすく言葉で語ってくれる、解説できる人間を尊敬するということじゃろう?」

NOVA『ええ。俺に分からない今の映像発展の凄さを、きちんと分かるように段階を追って説明してくれる人間は尊敬に値しますね。まあ、それはともかく、進化について行けなくなった人間は、自分に分かる伝統の凄さを書き記して、過去と現在の文化の断絶だけは起こらないようにしたいと思うばかり』

シロ「ところで、FFが召喚獣という形で、仲間モンスターの召喚を分かりやすくビジュアル化したということですが、その原点って一体、何でしょうね?」

NOVA『コンピューターRPGの分野で、仲間モンスターという概念を初めて印象づけたのは、ウィザードリィ4(87年)のワードナだと思うなあ』

ウィザードリィニューエイジオブリルガミン

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ヒノキ「しかし、『女神転生』も同じ87年じゃし、原作小説は86年に発表されておるから、場合によると、仲間モンスターのアイデアはそちらが早いかもしれぬぞ」

デジタルデビル物語女神転生

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NOVA『モンスターが主役のRPGだと、88年の「ラストハルマゲドン」という作品が当時話題になりまして、俺は未プレイですが、パソコン雑誌で知って、へえ、と感心した次第』 

ラストハルマゲドン 【PCエンジン】

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甦る 伝説のRPG大全 Vol.2

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NOVA『TRPGだと、ファンタズムアドベンチャーインパクトが大きいですね』

NOVA『それと、これらも忘れちゃいけない。ゲームブックの「モンスター誕生」は88年に邦訳出版され、T&Tの「モンスター! モンスター!」が最初に出たのも89年。大体、モンスターを主役にするとか、仲間モンスターの概念がゲーム界で湧き上がったのもその時期辺り(87〜89年)と見て間違いないでしょう』

モンスター!  モンスター! 〜T&T モンスター型シナリオ・追加ルール
 

009『そこからFF3の召喚獣、そしてドラクエ4(90年)のホイミンからドラクエ5(92年)につながって行くんだな』 

NOVA『モンスターを仲間にするというアイデアは、90年代の半ばにおいて、決して斬新なものとは言えないんだけど、何でポケモンが売れたのか、という考察はいろいろ成されている。その中で面白いと思ったのは、「ポケモンを呼ぶ方法がウルトラセブンの怪獣カプセルのアイデアに起因する」と作り手が語ったこと。ゲームクリエイターだから、ゲームの世界で何が流行っているのかを知っているのは当然だし、当時のコンピューターRPGの作り手が、ウィザードリィウルティマ、そして源流にあるD&Dなどを参考にしながら、ゲーム作りのレールに乗っていたのも間違いないだろう。ただ、そこであえてゲームではなく、「カプセル怪獣とか、怪獣消しゴムの入ったガシャポン」という別ジャンルから発想をつなげたというのがいいなあ、と』

シロ「そう言えば、ドラゴンボールでもホイポイカプセルというものがありましたね」

NOVA『カプセルという発想も新しくはないんだけど、子どもたちにとっては(そして、かつての子どもたちにとっても)身近な収納グッズだったんだな。そこにモンスターを捕獲して、愛でる。そして戦闘力を持たない自分の代わりに戦わせる。これまでは、モンスター召喚には呪文を唱えるとか、魔法の専門知識を持った人間にしかできないようなイメージがあったのを、子どもでも簡単に呼び出せるようになった。ドラクエの仲間モンスターは魔物使いの能力が必要だけど、ポケモンマスターは才能よりもポケモン愛が求められる。また、ちょうどたまごっち(96年)が流行っていたのも、いろいろ後押ししたんだろうな。手のひらで可愛いものをコレクトし、育成するというコレクティング&ブリーディングな文化が持て囃された時代だったわけで』

009『携帯ゲームでモンスター集め&育成ができるというのが、それまで部屋に引きこもって、マニアックな世界とされたゲームジャンルに新しい風を呼び込んだという解釈でいいのかな』

NOVA『当然、すでにマニアックなものをいっぱい知っているゲームオタク(俺含む)は、上から目線で「ああ、今ごろモンスター集めゲームか。10年遅いな」などと思って見ていた。当時は自分の見ているものが最先端だと思っていたし、それを追いかける自分を格好いいと思っていたんだけど、本当の流行は最先端の少し後から付いて来るということが後から分かったわけだ』

ヒノキ「そんなポケモンが海外に売れた理由は分かるのか?」

NOVA『俺の主観で良ければ、ポケモンって「可愛くて、非暴力的なアニメで、それでいてバトル要素と育成要素の両方を満たしてくれる、スポーツ感覚ある作品」なんですね。海外は銃で撃ち合う殺伐としたゲームがウケるという向きもありますが、親は子どもにそういう作品を見せたがりません。子どもの情操教育に向いた作品であり、かつ子どもに手頃な刺激を与えてくれる……という需要に、見事にポケモンは当てはまったという分析はできます。他に、ポケモンが流行する土壌に、パワーレンジャーの下地があったと考えることも可能か、と』

ヒノキ「ポケモンパワーレンジャーじゃと? そのつながりは考えたこともなかったのう」

NOVA『パワーレンジャーが流行した理由に、恐竜型の巨大ロボのゾードを召喚するというシチュエーションもあって、学生戦士のチームが自分用の戦う獣を呼ぶというファンタジックなシチュエーションが当時のアメリカでは斬新な映像だったんですね。そういうシチュエーションを違う形で再現したのがポケモンだったという意見です』


OP ED パワーレンジャー(日本放映版)


Japanese TV Commercials [2310] Pokemon Ranger - Hikari no Kiseki ポケモンレンジャー 光の軌跡

ヒノキ「いやいや、ポケモンレンジャーを根拠に挙げるのは変じゃろう。そういうのを牽強付会と言う」

NOVA『しかし、海外でポケモンがブームを起こしていた時期に放送されていたパワーレンジャーもこれですからね』


Power Rangers Lost Galaxy (Season 7) - Opening Theme


ギンガマン 第2章 星獣の初登場

シロ「ああ。主人公が獣を召喚して共に戦う作品が受ける時代だったのですね」

ヒノキ「しかし、星獣はポケットモンスターとはサイズが違いすぎる。パワーレンジャーとつなげるにはあまりにも強引じゃろう」

NOVA『まあ、ここで大切なのは、トランスフォーマーパワーレンジャー、そしてゴジラが海外のロボット作品やアクションヒーロー、そして怪獣映画に与えた影響などは、いろいろと語ることができるのですが、ポケモンがこの20年ばかりのアメリカに与えた影響は、俺自身が考えたことは一度もないということです。そこで、少しその辺を勉強考察してみようかと、今、この瞬間に思い立ちました』

ヒノキ「あらかじめ考えていたのではなかったのか!?」

NOVA『一つだけ言えるのは、ポケモンという作品の世界観のポイントは、人間とポケモンが友情の絆で結ばれるというドラマツルギーですが、これって従来のキリスト教文化では考えにくいことですね』

ヒノキ「確かに、日本文化では当然のことも、海外では倫理的に、社会常識的に受け入れられにくいというのはあるじゃろうて」

NOVA『トランスフォーマーは、知能を持ったロボットに対する向こうの忌避感を「宇宙から来た機械生命体」という設定で納得させました。パワーレンジャーでは守護獣という神の獣という設定を「ゾードンという宇宙人が授けた非生命体のロボット」という設定で納得させました。しかし、ロストギャラクシー(パワレン版ギンガマン)のギャラクティック・ビースト(星獣)は原作どおり神秘の力を宿した巨大生物で、人と獣の絆というテーマも設定改編することなく受け入れさせることに成功。

『なお、パワーレンジャーは物語が展開するにつれてキリスト教文化よりもネイティブアメリカンの文化を重視する方向に設定が発展し、アメリカの民俗文化論的な研究テキストと見ることも可能。そして、パワーレンジャーのそうして築いた土台が背景にあればこそ、ポケモンという作品の世界観も視聴者に自然に受け入れられるようになったのでは、というのが俺の意見です』

ヒノキ「で、そういう考察が、今回のテーマにどう関係するのかの?」

NOVA『ああ、ゴーレムですね。それなら大丈夫。パワーレンジャーの敵戦闘員の名前は、ゴーレムですから、きちんと話がつながっていますし。魔女リタの作るモンスター(ジュウレンジャーにおけるドーラモンスター)は全部、土人形製でクレイゴーレム、ソード・ワールドではレベル3のロームパペットに分類できます。さらに言うなら、次のダイレンジャーも敵幹部が全て土人形だったというオチが』

 

ゲンブ「なるほど。つまり、ゴーレムについて研究をするなら、パワーレンジャーが格好のテキストということでござるか」

NOVA『ええ。その後、スーパーゴーレムとかZゴーレムに進化しますがね。なお、海外名ではパティートロールですので、ゴーレムと言っても通じないようです。ご注意を』

(ゴーレムおよびモンスター話は、何だか無軌道なまま次回に続く)