花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

魔神ハンターの、食糧調達ミッション(SWミストグレイヴ1ー5)

今後のスケジュール

 

ヒノキ「さて、3週ぶりの魔神ハンター・リプレイじゃが、ミッションごとにフェアリーガーデンと切り替えて交代交代で話を進めるスケジュールを作者が試してみたところ、どうもブランクが空きすぎるという結果になってしまったのじゃ」

ゲンブ「確かに、前の記事から3週も空くと、続きを待ち望んで下さる読者さまに申し訳が立たないでござるなあ」

ヒノキ「作者の感覚としては、この3週の間メインブログの方に専念していて、妖精郷プレイを含めていろいろと書き散らしてはいたのじゃが、気づけばこちらが3週ぶりというのは不本意な状況ゆえ、軌道修正を図らねばならぬ、と考えたようじゃ」

シロ「つまり、どうすると?」

ヒノキ「最悪でも、毎週1話は話を進める。ミッションが長引く場合は、1記事ごとに3ブログ間を渡り歩く形で、臨機応変につないでいくようにしよう、と」

ゲンブ「ミッション毎にローテーションではなく、記事ごとにローテーションをしていくということでござるな。それで、書き手としては、うまく思考を切り替えることができるのでござろうか」

ヒノキ「連載記事である以上は、週刊単位の方が望ましいのは、元々イメージしていたことらしい。まあ、そういうペースを作り上げてしまえば、何とかなるじゃろう。どうも、不愉快な人物へのコメント対応で思考ペースがかき乱されてしまったので、この機に切り替えや仕切り直しを意図しているようじゃしのう」

リトル「では、週に1話か2話という形で、こちらは進めていくということですねぇ」

 

5日め朝から新ミッション

 

GM(ヒノキ)「では、前回の話を確認するのじゃ」

デル(リトル)「オラたちのパーティーネームが『魔神ハンター・烈火団』になったんだなぁ。名誉点25点を支払って、正式にルールにも則った扱いなわけでぇ」

GM「その名で、蛮族社会でも一目置かれるようになるといいのう」

ホリー(シロ)「ルキスラの女密偵カレンを助け出すミッションだったんだけど、助けたカレンはボクではなく、デルの方に好意を寄せるとか」

G太郎(ゲンブ)「嬢ちゃんには、メルさんやボーアのイノセントがいるでござろう。いろいろと心を浮つかせるのはよろしくない」

GM「とにかく、ミッションを遂行する途中で、寡黙でクールだったホリーのキャラがどんどん崩れて行って、主役のデルの影がどんどん薄れて行きそうじゃったから、少しはNPCで彩りを加えんとな、というGM判断なのじゃ」

デル「と言っても、オラはまだケツの青いガキだから、女の人とどうお付き合いしていいのやらぁ」

GM「デルの年齢設定は17歳か。ラクシアの世界では人間の成人年齢は15歳と設定されておるから、デルももう大人なのじゃよ」

デル「すると、お酒を飲んでもいいのかぁ?」

GM「蛮族社会では、未成年だから酒を飲むな、という決まり事はなさそうじゃのう。飲みたきゃ好きに飲め、という自由がまかり通っていそうじゃ」

デル「だけど、これまでの人生で、デルはあまり酒を嗜んでいなかったと思うなぁ。神官戦士としてストイックに生きていたしぃ」

G太郎「グレンダール神はドワーフの創造神でござるから、酒には割と寛容だと思うぞ」

デル「酒色に耽けると自己の精進ができなくなると考えて、普段から自分を鍛えるためのトレーニングに励んでいるのがオラだぁ」

GM「まあ、飲む自由もあれば、飲まない自由もあるのじゃろう。とにかく、無事にカレンを救出して、人族の拠点である肉の穴に帰還したお主たちは、次のミッションである『食糧調達』を引き受けることになったということで」

G太郎「確か、その仕事はメルに任せるとか言ってたような?」

マルクス『だが、蛮族の襲撃の直後だったからな。メルを買い物に出すのは危険と判断したんだよ』

ホリー「確かにそうですね。メルが危険にさらされるくらいなら、その仕事、ボクが喜んで引き受けます」

マルクス『うむ。そう言ってくれると助かるよ。今回、救出されたカレンが元気になったら、メルとカレンの2人に食糧調達を任せることも考えてみたが、彼女も危うく処刑されそうになったのを逃れたばかりなので、しばらくは心を落ち着かせる時間も必要だろう』

ホリー「ここはブラック企業ではないのですね。人材を大切にして、福利厚生が行き届いていると判断した」

G太郎「確かに報酬も悪くないでござるしな。冒険者としては、金さえもらえれば、喜んで仕事を引き受けよう」

GM「食糧調達ミッションの報酬は、『冒険者レベルの平均×250G分のアイテム』じゃから、今のお主たちじゃと1000G分になるのう」

G太郎「さすがに密偵救出の5000Gという破格の報酬には及ばんが、少なくとも妖精郷のネコのお使いミッションと違って、きちんとした報酬が得られるのはいいでござるなあ」

ホリー「向こうは『クリームパンを買ってきて』とか『石碑に花をお供えしてきて』とか『村に薬草を届けて』といったお使いらしいからな。それって冒険? という平和な世界だけど」

デル「でも、こっちの『食糧を手に入れろ』も大差ないのでは?」

GM「それが不満なら、レベル4ミッションの『ライフォス神像を手に入れろ!』も新しく引き受けることができるのじゃが?」

G太郎「それは、いかなるミッションでござるか? 一応、概要だけでも聞いておきたい」

マルクス『蛮族に迫害されている人族の心の拠り所として、廃墟となったライフォス神殿にあるという〈聖なるライフォス神像〉を手に入れて欲しいのだよ。堅い信仰は人々の希望の灯火となるからね』

G太郎「で、その神殿とはどこに?」

マルクス『はっきりとは分からないのだが、君たちが前に通過して、マップに記載されてある【亡者の神殿】をまずは探ってくれないかね? ライフォス神殿にアンデッドが巣食っているというのは不愉快な現実だが、もしも本当にそこがライフォス神殿の跡地なら、アンデッドも退治してもらえると嬉しく思う』

G太郎「アンデッド退治はいろいろと面倒なことが多いから、避けて通ったのにでござるか?」

マルクス『報酬は5000G分だよ』

G太郎「報酬をチラつかせられると、冒険者としては動かざるを得ないが、先に食糧調達を終えて、それから別口の約束(物乞い市場の宿の主人ビシャナ・ヨーヨーの依頼)を引き受けた後で、と言っておこう。フリーランスとしては、仕事の伝手は多い方がいい」

マルクス『仕事の優先順位は、もちろん君たちで決めて構わない。食糧調達はいつでも必要としているが、神像の件は急ぐ仕事でもないしな。ただ、たまたま君たちから報告を受けた【亡者の神殿】というものが気になった。そこに失われた神像があるかもしれないという天啓を受けたのだよ。本来なら、ライフォス神官である自分が果たさなければいけない仕事なのだろうが、あいにく蛮族社会で自由に動ける身ではないのでね』

G太郎「そのために、雇われ冒険者という者がいるのでござるよ。だが、先に食糧調達についての話を進めよう。どこで入手できるか、目処はついているのでござるか?」

マルクス『もちろんだ。大水車の北西に【コボルド窟】という区画があって、そこのコボルド元締めオードル・プルという男から、一週間分の保存食20セットを買ってきてもらいたい。そこではガメルを使っての買い物が可能なのだよ。購入代の1000Gは預けておこう』

●ミストグレイヴ上層階の地図

(青字は拠点および宿泊可能地点。赤字は目的地)

 

 (梯子)ー?

  l   l
コボルドー? ー ? ー ?

      l   l   l

     大水車ー亡者のー煌びやかな 

      l  神殿  大通路

      l   l   l

   物乞い市場ー 騎獣ー水没通路

      l  調教所 (梯子)

      l   l

     肉の穴ー処刑遊戯場

 

ホリー「4区画先ということは、朝から出発すると、昼→夕方→夜→深夜に到着となるな」

マルクス『【コボルド窟】には宿泊施設もあるゆえ、徹夜の心配はないだろう』

G太郎「なるほど。うまく宿泊施設が分散すると、助かるでござるな」

デル「北の区画の探索拠点にも使えそうだぁ」

 

出発前のひととき

 

G太郎「では、早速ゴーレムのDゴローを作ってから、出発するでござる。【クリエイト・ゴーレム】の儀式を1時間敢行し、MP4点消費。呪文はうまく発動し、樫人形のオークが誕生した」

ホリー「ボクはその間、騎獣のイノセントを愛でていよう」

GM「そこにメルがやって来て、話しかけて来るのじゃ」

メル『私の代わりに、食糧配達に出掛けてくれるそうですね。ありがとうございます』

ホリー「礼は必要ないさ。これも仕事だからね」

メル『それでも、せめて無事の帰還を祈らせてください』

ホリー「ああ、神官見習いだったよな。じゃあ、その祈りに感謝の言葉を伝えよう」

GM「一方そのころ、デルニールのところには、女密偵のカレン・ファランティアがやって来る」

カレン『あのう、昨日は助けていただいて、助かりましたあ』

GM「緊張しているのか、声が上ずって、言い方がどこかおかしい」

デル「確かに、変だなぁ。『助けていただいて、助かった』なんて言い方は」

GM「そういうツッコミに赤面しながらも、カレンは大きく深呼吸してから言葉を紡ぎ出す。『ええと、私は本当にもう死ぬかと思ったんです。借金を返すために密偵仕事を引き受けたはいいものの、仲間は次々といなくなって、挙句の果てに私も捕まって、もう終わりだ、と絶望したときに、デルニールさん達が颯爽と現れて、処刑人を倒してくれた。まさに救いの神さま、勇者さまです。この御恩は一生忘れません』と早口で言って、ペコリと頭を下げる」

デル「グレンダール様の導きだからなぁ、とぶっきらぼうに答えておくぅ。それで、カレンさんの方は今後どうするんだぁ?」

カレン『さあ。密偵仕事なんて、もうこりごりで、私には向かないと分かりました。しばらくは、ここの人たちのお手伝いをすればいいとマルクスさんは言ってくれましたが、本当にそれでいいのか不安なんですう』

デル「何でだぁ?」

カレン『仲間がみんな死んじゃって、私一人だけになって、使命を果たせなくなって、こんな私が生きていていいのか、とか、何もできない自分が不甲斐ないとか、とにかく生きていることが何だか怖いんです』

デル「だったら【サニティ】の魔法で落ち着くかなぁ」

GM「一時はの。だけど、死にそうになったトラウマは、すぐにぶり返して来るじゃろうな」

デル「鍛え方が足りん、とグレンダール神官なら言うんだろうかぁ」

ホリー「こらこら。不安がっている女の子には、もっと優しい言葉をかけてやらないと」

デル「うぅ。こういうのは苦手だなぁ。慰めるために前回習得したバード技能で、ハーモニカでも吹き鳴らすことにするぅ」


Ultraman Orb Gai's Orbnica

GM「ならば、その曲がどれだけ心に染み入ったか判定をするがいい」

デル「ええ? 判定を求めてくるのかぁ?」

GM「そのための技能じゃろう」

デル「ええと、とりあえずダイスを振ってみるぅ。(コロコロ)7。器用度ボーナス+2と、バード技能1レベルを足して、達成値は10」

GM「まあまあじゃの。飾らない素朴なメロディーが、ひとまず彼女の心を落ち着かせたようじゃ。『いい曲ですね』と微かに笑みを浮かべる」

デル「昔、不安に駆られた時に勇気づけてくれた祈り歌のメロディーさぁ。不安なときは、歌で自分の気持ちを発散させればいい。心の歌を口ずさむだけで、また歩き続けることができるって、誰かが言っていたと思う。その人の名前は覚えていないけど、言葉だけが残っているんだぁ」

カレン『いなくなった人の言葉ですか。だったら、私の仲間、【ゴミ溜め窟】ってところに向かうと言って、帰って来なかった人なんですけど、「【死者の道】って場所で〈真紅のマギスフィア〉を見た」そうです。よく分からないんですけど、今、唐突に思い出しました』

デル「それって、冒険のヒントなのぉ?」

GM「カレンとうまくコミュニケーションをとった際に、彼女が話してくれるように考えておったのじゃよ、ヒヒヒ」

G太郎「妙に描写が細かいと思えば、侮れない演出でござるな」

デル「分かったぜぇ。いなくなった人の言葉も、そこに秘められた想いも、オラたちが引き継いでやらないとなぁ。そのためにも強く生きるんだぁ」

GM「その言葉を聞いて、カレンも大きくうなずく。『そうですね。想いをつなげるのが、遺された者の使命なんですね』と、その場は綺麗にまとまった次第」

デル「ふう。こういうデリケートなロールプレイは難しいよぉ。武器で殴り倒すことができない相手は苦手だぁ」

 

暴走魔動機バリンガー(5日め昼)

 

G太郎「では、ゴーレムのDゴローには『追随して移動せよ』との命令を発する。敵に遭遇したら、呼応石で命令を切り替えて『逐次指示に従え』にするが、切り替えのたびに100G消費することになるので、敵から得られる金が1人当たり200Gを切った場合は赤字になる計算でござる」

GM「では、6日めの昼の行動じゃ。北の物乞い市場に行き着くまでにランダムイベントをチェックしよう。1Dを振れ」

デル「5が出たぁ」

GM「では、暴走魔動機バリンガーが3体暴れておる。バトルを挑んでもいいし、無視してもいい」

G太郎「魔物知識判定は13でござる」

GM「レベル4魔動機でHP30。背中に動力バッテリーを積んで、電撃バリバリと放つ機械じゃ」

G太郎「さて、皆さま方。ここは戦うべきか、避けるべきか」

ホリー「当然、戦うべきだろう、と闘争肯定のボクは言う」

デル「敵に背を向けるつもりはないぃ」

G太郎「やれやれ。では、先制判定は18でとった。マッスルベアーだけ使って、追加ダメージ+15で蹴りつけるでござる。ファストアクションで4回攻撃だが、2回ずつの振り分けは可能ということで、敵Aに2回、敵Bに2回。ピンゾロじゃなければ全て命中ということで、ダメージのみ。おっと、ダメージピンゾロ。2発め21点、3発め23点、4発め20点」

GM「すると、防護点5じゃから、Aが16点くらって残りHP14。Bが33点くらって撃退された」

G太郎「さらに補助動作で呼応石を消費して、Dゴローに命令。Aを殴れ。2回攻撃がどちらも命中し、ダメージは7点と6点」

GM「だったら3点くらって残り11点じゃのう」

G太郎「防護点が高い相手だと、オークでは非力でござるなあ」

デル「師匠に続くぜぇ。マッスルベアーで、追加ダメージ+7に上げて、さらに威力を上げるためにヘビーメイス両手持ちぃ。だけど、命中9じゃ当たらないぃ。運命変転と言って15にすると当たるけど、よし、ここは当ててやるぅ。Aにダメージ13点だぁ」

GM「防護点で減らして残りHP3じゃ」

ホリー「イノセントで突進だ。命中してダメージ13点」

GM「それで落ちた。残りはCだけじゃ」

ホリー「ヒューリカ・フラッシュを仕掛けるとどうなるだろうか、試してみる。魔法行使は10だけど?」

GM「精神抵抗は13だから、麻痺しない」

ホリー「だろうな。ショートソード魔力撃で、命中11は?」

GM「回避12だから当たらない。では、バリンガーCの電撃放射。自分の周囲への範囲攻撃なので、全員、精神抵抗12で抵抗するのじゃ」

G太郎「私は当然、成功。Dゴローも、おお、成功した」

デル「失敗だぁ」

ホリー「ボクもイノセントも失敗した」

GM「ヒヒヒ。では、G太郎1点、Dゴロー3点、デル2点、ホリー7点、イノセント11点のダメージじゃ」

ホリー「アリナ様、ボクとイノセントだけイジメてません?」

GM「逆じゃ。2Dの出目が最初の3回、低すぎたのじゃよ。どうしてピンゾロが2回も出るかのう」

●バリンガーとの戦いの結果

 

・デル:HP23/25、MP18/21

・ホリー:HP 14/21、MP21/21

 イノセント:HP28/39

・G太郎:HP46/47、MP21/28

 Dゴロー:HP25/28

G太郎「残り1体は、私が2回殴れば落ちるでござるな。ダメージ20点と24点で、はい、落ちた」

 

戦闘後処理と買い物タイム

 

G太郎「敵を倒したのはいいが、ずいぶんと被害を受けたでござるな(ホリーを哀れみの目で見る)」

ホリー「そ、そんな目で見るな。ふん、どうせボクは不運なんだ」

GM「ともあれ、この戦闘で★1つを進呈しよう。さらに魔物退治経験点120点と、ピンゾロを出したのはG太郎だけか」

G太郎「あのピンゾロがなければ、最初に2体を落としていたろうが、バリンガーCは結局落とせなかったので、電撃をくらうのは変わりない。範囲攻撃を仕掛けてくる敵は厄介でござったな」

デル「何とか、最初に2体を倒せたのが良かったんだなぁ。もしも、3体から先手をとられて、電撃を3度も撃たれてたら、誰かが犠牲になっていたかもしれねぇ」

G太郎「ともあれ、戦利品回収でござる。鉄(20G)3つは自動的に入手できて、後は(戦利品獲得ダイスを振って)粗悪な魔動部品(100G)が2つと、魔動部品(300G)が1つ。合計560G分の戦利品でござるな。ゴーレムの呼応石分の元はとった」

デル「さて、回復しようかぁ」

G太郎「ここは私に任せるでござる。まず、複数ダメージを回復させるコンジャラー呪文3レベル【レイジング・アース】を使用。呪文は発動して、MP7点消費。全員、3点ずつHPを回復するといい」

ホリー「ボクとイノセント以外は全快か」

G太郎「嬢ちゃんは残り4点、イノセントは残り8点でござるな。次に、久々にサーペンタインガンをジャキンと取り出して、嬢ちゃんに突きつける」

ホリー「な、何をする?」

G太郎「心配無用。魔動機術2レベル【ヒーリング・バレット】でござるよ。MP1と弾丸1発消費で、威力0+魔力6を回復できるので、効率のよい回復手段。昔はよくこれで戦闘後の回復をしていたものよ。ズキューン」

ホリー「ぐわー、撃たれた〜」

G太郎「これで嬢ちゃんは8点、イノセントは7点回復でござる」

ホリー「痛くない? フッ、こんな治療方法があるとはな。逆なら全快だったが、イノセントのダメージ1点ぐらいなら、このままでもいいだろう。感謝する」

G太郎「それで、私はMPが残り12点になってしまったので、種族特徴の【HP変換】を利用して、HP16点をMPに変えて、MP全快。そして、失ったHPは【ヒールバレット】2発で14点回復して、まあ、こんなものでござろう」

●戦闘後処理の結果

 

・デル:HP25/25、MP18/21

・ホリー:HP21/21、MP21/21

 イノセント:HP38/39

・G太郎:HP45/47、MP26/28

 Dゴロー:HP28/28

(弾丸4発消費、残り21発)

G太郎「さて、ランダム遭遇の後は、物乞い市場に入るのでござるな。では、消費した〈呼応石〉2つと、ついでに今後のMP回復用に〈魔香草〉を1人1つ分、購入しておこう。これで先ほどの戦利品から500G分使って、残り60G。弾丸の補充はまだ必要ないと判断」

ホリー「う〜ん、金銭および消費アイテム管理が実に細かいな」

G太郎「赤貧生活で奴隷時代を過ごした経験の賜物でござるよ」

デル「師匠にも、爪に火を灯すような困窮生活があったんだなぁ。貧民街生まれのオラとしては、ますます尊敬の目で見るぜぇ」

ホリー「裕福な家で育ったボクには、この感覚は分からん」

GM「しかし、ホリーも蛮族に生家を滅ぼされた後は、困窮生活を送っていたんじゃなかろうかの」

ホリー「たぶん、その辺の苦労は、ボクの中のガルドがいつの間にか解決していたので、自分では苦労した実感がないのかも。ホリー自身はずっと、お嬢さま感覚で生きてきて、苦労もしないまま、それでも自分は不幸だと思い込んでいたということで」

G太郎「まあ、昔のことはどうでもいいでござるよ。今は一蓮托生の冒険者。ならば、自分に今できることで、パーティーに貢献しながら、自分磨きをすればいいではないか」

GM「では、次の区画へ進むとするかの」

 

北への旅程(5日め夕方〜夜)

 

G太郎「次は大水車区画でござるか」

GM「ランダムイベントを決めよう。また1Dを振れ。ただし、連続したtbでは、その分、ダイス目を減らすことができる。今回はマイナス1じゃ。その結果が1以下なら、ランダムイベントは発生しない」

デル「4から1引いて、3だったぁ」

GM「ならば、何か落とし物を拾う可能性がある。探索判定11を誰か一人が成功するといい」

G太郎「当然、成功したでござる。おや、これは?」

ホリー「拾い乞食っぽいなあ」

G太郎「これも冒険者にとっては美徳でござる」

GM「拾ったのは、5点魔晶石が1つ」

G太郎「5点魔晶石を一番重宝するのは、おそらく【サモンフェアリー】の媒介に使える妖精使いでござるが、ここはソーサラーに渡しておくのが無難でござるか。私は3点魔晶石を10個も持っているゆえに」

デル「そうかぁ。お金が貯まれば、魔晶石を買っておくのも冒険者の心得だよなぁ」

GM「魔晶石は消費MPを代替できるので、MP切れの場合には重宝する。5点まではMP充填量×100Gで購入も可能。余談だが、新兄さんところの妖精郷リプレイでは、お金が貯まりにくいらしいので、妖精使いのカシュミーラがいまだに5点魔晶石を手に入れられずにいるそうじゃ」

ホリー「騎獣のレンタル料金だけで汲々しているみたいですね。こちらは格安で購入できたというのに」

GM「まあ、宿に泊まる際の餌代や宿泊料金は、飼い主の分と合わせて倍額払ってもらうことになるがの」

ホリー「うっ、肉の穴みたいな拠点は無料宿泊だから気にしてなかったけど、普通の宿屋は倍額かあ。その分、しっかり稼がないと」

 

G太郎「ところで、基本、地下の冒険は暗闇なので、暗視のないご主人は不利な戦いを強いられるはず。さっきの戦いでは失念していたでござるが」

GM「ああ、それは問題ない。バリンガーは作業用ライトという能力があって、周囲が照らされておったので、暗闇ペナルティーは無視しておった。説明をし忘れておったが」

ホリー「今からでも明かりを灯した方がいいだろうか。イノセントも暗視持ちではないため、必要になるはず」

GM「なるほど。蛮族は基本的に暗視持ちが多いため、お主たちが明かりを付けていると、蛮族でないことに気づかれる可能性があったのじゃが、『騎獣のため』という理由は納得させやすいというもの。覚えておこう」

ホリー「では、ここからは誰の目も気にせず、堂々と【ライト】の呪文を掛けるとするか。イノセントに装備した武器のビッグホーンを輝かせよう。これで、イノセントがキラキラシャイニィな豪華バージョンになって、その名もキラフルゴー・イノセントと呼称します」

GM「やはり、ライダー技能の持ち主は、騎獣を偏愛しがちというのは一部GMの偏見ではなさそうじゃな」

ホリー「昨今のバイクにあまり愛着のない仮面ライダーよりも、倉庫でバトルホッパーを整備しながら可愛がっている南光太郎の方がライダーらしいですよ」

G太郎「クウガの時代は、まだバイクの見せ場が多かったり、これから出るゴウラムも、いかにもサポート騎獣らしい働きを見せるそうでござるなあ」

GM「それはさておき。明かりも灯した上で、5日め夜のイベントじゃ。まず、新しい区画の地形をはっきりさせるとしよう。ダイスを振れ」

デル「31だぁ」

GM「そこは【無限の金床】という鍛治製鉄所じゃが、その前にランダムイベントを確認するかのう。今回はD6マイナス2でチェックじゃ」

デル「1が出たのでイベントなしぃ」

GM「ならば、空洞に金槌の音が響き渡っている。天井には釜に似た魔法装置があり、その底から真っ赤に溶けた鉄が流れ落ちている。鉄は、釜の下に設置された円筒形の魔法装置に注がれ、板や棒状に成型されて、円筒下部から次々に排出されている。それらの鉄の板や棒を、ダークドワーフやアンドロスコーピオンたちが武器や鎧、盾といった防具に加工しておるのじゃ」

G太郎「いつも場面の読み上げ、ご苦労でござるな、アリナ様」

GM「いやいや、読むだけなら簡単じゃよ。文章として書き写す苦労に比べればのう。元の原稿記事を書いたシナリオデザイナー氏と、それに敬意を表しながら当記事に引用している新兄さんに、お疲れさまと言いつつ、当人たちはそういう丁寧な職人気質のところを誇りにしておるのじゃろうな」

G太郎「で、ここでは何ができるのでござるか?」

GM「手の空いたダークドワーフに話しかけてみると、勲章とアイテムで武器や防具を売ってくれるとのこと。詳細は省くが、Aランク以上の武具を手に入れるには、それに見合ったレベルの勲章を要する」

G太郎「別にここでなくとも、肉の穴や物乞い市場などでアイテムの購入はできるでござろうに」

GM「まあ、厳密に解釈するなら、武器や防具は一般アイテムとは別だと考えることもできようが、処理が面倒になるだけじゃからのう。すでに、それらの場所で買い物ができるなら、ここは無用の場所と考えてもいいし、Sランク以上の武具はここでないと手に入らないという設定にしてもいいじゃろう」

G太郎「GMの解釈次第ということでござるか。当リプレイでは、どうするつもりで?」

GM「面倒な制限はしないようにする。まあ、せいぜい、武具に特殊な加工を施すならば、ここでないとできないという具合かのう」

G太郎「私のハードキッカー+1みたいな魔法の武器を作るようなものか」

デル「だったら、それが必要なときに考えるぅ。他に何かの情報やイベントはぁ?」

GM「ぶっちゃけ、今のところは何もない。素通りして、西のコボルド窟へ向かうがよかろう」

G太郎「では、そうさせてもらうとするか」

GM「しかし、今回はここまでじゃ。次回、『魔神ハンターと、コボルド窟』を乞う、ご期待」

ホリー「続きはいつですか?」

GM「先に、GTライフで猫マイアこと『マウ連合君主国』の話をして、それからメインブログの妄想タイムで『スパクロ25章の軽い総括記事』でも書いて、こちらに戻ってくる予定とのこと。まあ、こちらでは、もしかすると『ゴブスレ新刊』の話に寄り道するかもしれんが、購入して読み終わってからじゃから、予定は未定。一つ言えるのは、来週には確実にここでも書くということじゃよ」

G太郎「3週ぶりというようなことはしない、と」

GM「やはり、週1度はここでも書かないと、『いいね』をマメに付けてくれている御仁に悪いなあ、という気になるらしいのじゃ。そういう応援の心には感謝を表明しつつ、互いのブログ活動を陰ながら応援したい、と新兄さんより念波が届いた」

G太郎「言葉にしなくても、マメに読んでるよ、と意思表示されていると、こちらも励みになるでござるからな。控えめに、適度な距離の置き方で、それでも何らかのつながりを感じられるのは、僥倖でござる」

ホリー「相手に求めすぎず、互いの邪魔にならない程度の応援の気持ちをどう伝えるか、という謙虚な模索は、いろいろ感じ入ることもあるってことで」

 (当記事 完)

●ここまでの冒険成果

 

経験点:★1つ

    魔物撃退分(120点)

    ピンゾロ分(G太郎1回)

収支結果:戦利品(60G分)、魔香草×3、5点魔晶石、弾丸−4発

 

ミッション:コボルド窟で食糧を調達せよ

エスト:ジーズドルフ解放軍の同志を集める

 

情報

・物乞い市場の宿の女主人ビシャナが仕事をくれる(ミッション予定)

・彼女はユリア・ミルドリスのことを何か知っていそう。

・【ゴミ溜め窟】にいるリザードマンの情報屋ゾ・ゴグが略奪品に詳しい。

【ゴミ溜め窟】に、カレンの密偵仲間が行方不明に。

【死者の道】に〈真紅のマギスフィア〉があるらしい。

・物乞い市場の顔役は、紅の水魔ソニア・ゾラである。

 

・ユリア・ミルドリスの情報は《銀の蜜蜂》が知っている。物乞い市場のビシャナが関係者?

・略奪品は【地底湖の畔】のマーマンが詳しい。

・地下水路のリザードマンの集落の位置情報。

・ギルマン王ブグプリとの面会には、地下水路で手に入る〈ストロベリーオイスター〉が12個必要。

【亡者の神殿】にライフォス神像がある?(ミッション予定)