花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

マッスル太郎、黒の丘への道程(SWミストキャッスル3ー3)

袋小路長屋でのお泊まり

 

ヒノキ「前回は、インク入手のミッションで市場に行ったら、材料を切らしているので、街の北にある黒の丘で集めて来て、と頼まれたのじゃ」

太郎(ゲンブ)「市場は街の南東、黒の丘は街の北なので、ずいぶんと距離があるでござる。そこで、今回は途中でいろいろ寄り道をして行こうと考えた」

ヒノキ「寄り道じゃと?」

太郎「うむ。単にミッションをクリアするだけでは、★が集まらないからな。この辺りで、経験値稼ぎのために動き回るのも悪くないでござる」

ヒノキ「それもよかろう。市場にいるのは昼じゃが、夕方はどこに行く?」

太郎「今から動き回っても、すぐに夜になるので、まずは北の長屋のミランダ婆さんの家に泊めてもらうことにする。女暗殺者マリリンと会った話など報告したいでござるからな」

ヒノキ「なるほど。マリリン探しのミッションは、ミランダ婆さんから請け負ったものじゃったしのう。ルール上、ミッション達成時の経験点は、拠点で精算するようになっておるが、マリリンの話を報告することはロールプレイとして正しいじゃろう」

太郎「とりあえず、彼女の暗殺稼業の細かい内容は適当にはぐらかして、元気にやってそうなこと、蛮族に追われて危ないところを助けてやったこと、無理をしないようアドバイスしたことなんかを報告するでござる」

ヒノキ「すると、ミランダ婆さんは太郎の心遣いに感謝して、一晩泊めてくれる。そして他にも、エドガーって子が元気にやっているだろうか、と呟いたり」

太郎「それは、依頼でござるか?」

ヒノキ「いいや。彼女の依頼はマリリンだけじゃ。ただ、このミッションはダイスでランダムに決めたからのう。もしかすると、マリリンではなく、エドガーを救えルートに展開していたかもしれぬ。ともあれ、エドガーの件は正式なミッションではないが、今後、物語に関わってくる可能性は十分にあるということじゃ」

太郎「ムッ。では、エドガーという名前も覚えておこう。どこかで会えば、婆さんとの関わりを思い出せばいいのでござるな」

ヒノキ「いわゆる伏線という奴じゃ」

 

庭園にて

 

ヒノキ「さて、翌早朝になったのう。どこへ向かう?」

太郎「拠点の天幕と、街の中心の翡翠の塔の間に、庭園という区画があるが、実は未探索でござる」

ヒノキ「正式名称は、荒れ果てた庭園じゃな。序盤(3日め朝)に開示したが、ただの通過地点として通り過ぎただけじゃった」

太郎「一応、拠点の隣なので、この機に探索しておこうと思う」

ヒノキ「ふむ。すると、ひしゃげて錆び付いた鉄の柵の向こうに、長い間、誰も手入れをしていないと思しき、荒れ果てた庭園がある。庭園の門扉は閉じられており、汎用蛮族語で『開けたら死ぬぞ、この間抜け』と書かれた札が掛かっている」

太郎「開けたら死ぬのか。では、開けなければいいのでござるな。柵を乗り越えることはできないだろうか」

ヒノキ「目標値10の登攀判定を行なうといい」

太郎「登攀は、スカウト+敏捷度でござるな。ならば基準値は5。ダイス目は……🎲🎲」

ヒノキ「何をやっとるのじゃ、この間抜け」

太郎「経験点を50点稼いだでござる。仕方ない、開けたら死ぬと書かれた扉の罠をチェックするとしよう。達成値は12」

ヒノキ「罠はないが、扉には鍵が掛かっている。開けるなら、目標値10の解錠判定じゃ」

太郎「ガチャガチャ。達成値は16」

ヒノキ「ギーっと音を立てて、扉は開いた。庭園は広く、長い年月の間に草木が生い茂っているため、小さな森のようになっている」

太郎「こう見えても、私はレンジャー。森を恐れては冒険などできん。一応は警戒しながら、森に足を踏み入れるでござる」

ヒノキ「すると、不穏な気配を感じて襲撃に遭う。角付きの獣が突進して来るのじゃ」

太郎「まずは慌てず騒がず、魔物知識判定。達成値は9」

ヒノキ「野生の雄牛オックスじゃ。レベル3の獣で、HPは44」

太郎「いわゆるバッファローマンでござるな。先制判定は9。ダイス目が不調でござる」

ヒノキ「ならば、特殊能力『雄牛の威嚇』を使うとするかのう。突進しながら、ギロッと太郎を睨みつける。目標値11で生命抵抗判定を行え」

太郎「精神でないのは幸いでござる。生命抵抗の基準値は6なので、無駄に12が出て成功。フハハハハ、そのような威嚇など私には通用せん。威嚇とはこのようにするものだ。マッスルパワー! 練技マッスルベアーとビートルスキンで自分を強化して、ヌンチャクを振り回す。達成値は10と12」

ヒノキ「達成値でそれじゃと? ダイス目でなく?」

太郎「ダイス目は3と5でござる」

ヒノキ「期待値4とは、ますますダイス目が悪くなっているようじゃの。12のみ命中」

太郎「せめて、ダメージのみ高くあれ。出目8だと16点」

ヒノキ「防護点4点減らして、残りHPは32点。では、次のラウンドの反撃じゃ。命中12を避けるがいい」

太郎「15と言って回避。続いて反撃。16と15。2発とも当たったようなので、ダメージは11点と11点。低いでござる」

ヒノキ「7点が2回で、残りHPは18点。では、3ラウンド目」

太郎「回避9なので当たってしまったでござる」

ヒノキ「ダメージは9点じゃ。角で突き上げる」

太郎「意外と低かったか。強靭な筋肉で食い止めて5点減らして、ダメージは4。ならば反撃で11と10。11のみが命中で、ダメージは16点」

ヒノキ「残りHPは6点。4ラウンド目じゃ」

太郎「回避は成功。練技は時間切れでござるが、このラウンドで倒せると見たので、掛け直しはしない。命中は10と12。1発命中でダメージは13点」

ヒノキ「雄牛はドドーンと地響きを立てて倒れた」

太郎「戦利品ダイスは8」

ヒノキ「曲がった角100Gじゃの」

太郎「ふう。HP変換でHP6点をMPに換える。その後で、ヒーリング・バレットを自分に打ってみるが……いきなりピンゾロか。2発目、HP8点回復。これでHPとMPが2点減少の状態に落ち着いたでござる」

ヒノキ「では、1dを振るがいい」

太郎「?? 1」

ヒノキ「ムコソール草を1つ手に入れた」

太郎「何と。この庭園では、ムコソール草が手に入るでござるか」

ヒノキ「1日に1回、動物か植物を倒した後で、1dだけな」

太郎「確か、施療院のウルスラから、ムコソール草10個を手に入れろというクエストを受けとっていたな。この庭園通いを続ければ、クエスト達成できるでござる」

 

ウンディーネ? そんな物は見えん

 

ヒノキ「さて、庭園を探索することで★1つをゲットし、さらに庭園の奥にある清浄な池にたどり着く。この池には、美しい水芭蕉の花が咲いていて、水の妖精ウンディーネがいるのじゃが、ルーンフォークである太郎には妖精の姿が見えんのじゃったな」

太郎「また、妖精イベントでござるか。ウルスラ姐さんを呼んできた方がいいかも」

ヒノキ「太郎は誰かに見られているような居心地の悪さを覚えるが、辺りには誰の姿も見えないので困惑する。すると、地面に濡れた筆跡で交易共通語の文字が刻まれていることに気付いた。『あなたは何者ですか?』と読める」

太郎「何と。コックリさんか何かでござるか? とりあえず誰何されたようなので、朗らかに名乗るでござる。どうも〜、お笑い芸人のマッスル太郎で〜す」

謎の字『お笑い芸人? それは何?』

太郎「みんなの笑顔のために働く者さ。そして、蛮族から人々の自由を取り戻すために活動している」

謎の字『本当に?』

太郎「君は妖精さん?」

謎の字『ええ、私たちはウンディーネ

太郎「私たち……って、複数いるのでござるか。ええと、目に見えない妖精に対して、どうコミュニケーションをとるべきか。とりあえず、君たちは蛮族のことをどう思っているのか、と尋ねてみよう。敵対しているのなら、仮面レンジャーとしてボガード三面拳を倒した話を語って聞かせてもいいのでござるが」

ウンディーネ『蛮族は美しいものを穢す悪い奴。私たちは乱暴な蛮族が嫌い』

太郎「ならば、こちらも信用して、自分の事情をいろいろと話すでござるよ」

ヒノキ「すると、『確かに、あなたは蛮族と敵対する者のようですね』と池の中から一人の女性が姿を現す」

太郎「何と。それは目に見えるのでござるか」

ヒノキ「エルフじゃからの。『私の名はクレア・クレア。〈夏の思い出〉とも呼ばれる女です』」

 

夏の思い出クレア・クレア

 

太郎「池の中から、エルフの女性が現れたでござるか」

ヒノキ「ラクシアのエルフは、水に親和的じゃからの。種族特徴も、1時間は息つぎなしで水中にいられるというものじゃし」

太郎「ええと、クレアさん。あなたはどうして、このようなところに?」

クレア『私は、蛮族どもがこの街を占拠する前から、ここに住んでいたのです。蛮族たちは森の獣を恐れて、ここには入って来られません。だけど、私も蛮族が怖いので外に出たくないのです』

太郎「すると、外で何が起こっているかは分からない、と」

クレア『ええ、蛮族に占拠されてから、街はずいぶんと変わったのでしょうね』

太郎「私は昔の街の様子を知らないから、どう変わったのかはよく分からないが、よろしければ、街の現状をいろいろ話して差し上げるでござる」

クレア『それはまたご親切に。ならば、私も昔話で良ければ、いろいろとお話しして差し上げますわ』

太郎「では、お互いに情報交換したいところだが、その前にお願いしたいことがござる」

クレア『何ですか?』

太郎「森でムコソール草を採集する許可をいただきたい。できれば、森の中の獣に襲われない方法なんかも」

クレア『森から外に出る際には、安全な妖精の道を開いて差し上げますが、外から森に入る際には、獣の危険を乗り越えて下さい。と言うのも、蛮族が外から侵入する危険性は避けたいですから。万が一にも、あなたが安全な道を蛮族どもに明かしたりしてしまえば、ここの安全が脅かされてしまいます。それでなくても、ここは蛮族の定期的な監視下にありますから。あなたがここを出る際は、待ち構えている蛮族の襲撃にお気を付け下さいませ』

太郎「何と。ここを出る際には、蛮族と戦わなければならぬのか?」

ヒノキ「庭園に入った痕跡を消さない限りはの。今回は、扉も開錠し、特に偽装工作をしたという宣言もなかったので、確実に蛮族に襲われることになっておる」

太郎「では、戦って切り抜けるとしようか」

ヒノキ「とりあえず、クレア・クレアと知り合ったことで、★1つを進呈じゃ。また、今後、昔の霧の街について、適切な質問をすれば、彼女はいろいろと教えてくれる」

太郎「適切な質問と言っても、何を聞いたらいいのやら?」

ヒノキ「話が進めば、見えてくるやもしれんのう」

太郎「確か、ミランダ婆さんから昔話を聞いていたでござる。始祖の4人がどうこうとか、穢れを祓う末娘シェラシースとか」

ヒノキ「ほう。始祖の4人の名を聞いたクレアは、その話の詳細をマッスル太郎に語ってくれ、さらに街のどこかに蛮族の力を弱める『シェラシースの光』という名の魔法装置が隠されているらしいことを話してくれる。これによって★2つを進呈しよう」

太郎「おお、これで★が合計4つになった。庭園に入ったのは正解だったようでござるな」

 

庭園を出て

 

太郎「では、有意義な話ができたことを感謝しつつ、そろそろお暇しよう。私にも使命がありますゆえ」

クレア『外の世界のことをまたお聞かせくださいませ。ご武運を』

ヒノキ「そう微笑を浮かべ、クレアは妖精の道を開いてくれた」

太郎「道を通りながら、仮面レンジャーのマスクを着けるでござる。この後、蛮族とのバトルが予定されているならば、正体は隠した方がよいであろうからな」

ヒノキ「すると、まもなく庭園の入り口に到着した。門扉を抜けると、警告されたとおり、蛮族が待ち構えている……と思いきや、姿は見えぬ敵じゃ。奇襲攻撃をしようと思うたが、警戒はしているじゃろうからな。不意打ちは勘弁してやろう」

太郎「何者でござるか? 魔物知識判定を試みる。達成値は14」

ヒノキ「知名度は抜いた。太郎は思い出す。インビジブルビーストという透明化できる蛮族の存在を」

太郎「インビジブルビースト、貴様の正体はすでに分かっている。この私、仮面レンジャーの目を欺くことはできん。おとなしく姿を現すがいい」

ヒノキ「すると相手は、バ〜レ〜タ〜カ〜と悔しそうにうめくと、姿を見せないながらも、会話に臨もうとする」

ビースト『お前が仮面レンジャーか。ボガード三面拳を倒した謎の怪人の噂は我も聞いている。まさか、森の魔女とつるんでいたとはな』

太郎「森の魔女? そんなものは知らん。私はここにムコソール草を取りに来ただけだ。しかし、森の獣に阻まれて、たった一つしか手に入らなかった」

ビースト『ムコソール草だと? 対病気の生命抵抗判定に+1ボーナスしてくれるという薬草か? 我にくれ。疫病が蔓延している現状では、必須アイテムだ』

太郎「何と。霧の街では、疫病が蔓延しているのでござるか?」

ヒノキ「いや、単なる時事ネタというものじゃよ。不謹慎かも知れぬがの」

太郎「ええい、疫病が心配なら、マスクを着けろ。手洗いうがいも忘れずにな。そして、三密を回避せよ。マッスル太郎に言えるのは、それだけでござる」

ビースト『マッスル太郎? 仮面レンジャーではなかったのか?』

太郎「あ、しまった。思わず、正体をバラしてしまったでござる。おのれ、インビジブルビースト。巧妙な話術で、私に正体を明かさせるとは。こうなったら仕方ない。お前を消して、仮面レンジャーの正体を隠し通すでござる」

ヒノキ「何だか理不尽な言い掛かりじゃが、バトルするのには変わりない。では、改めて先制判定をしようかの」

太郎「先制は12」

ヒノキ「同値はプレイヤー優先じゃ。先に殴るといい。ただし、こちらは透明なので、回避が+4されて15じゃ」

太郎「こちらの命中は7なので、当てにくいでござるが、こういう時のための魔動機術ターゲットサイト。命中プラス1でござる。さらに練技のマッスルベアーでダメージ+2、付け加えてビートルスキンで防護点+2と一気に自己強化。これでMP8点使用して、残り3点。一気に行くでござる。命中判定は17と16」

ビースト『何だと? この我に的確に当ててくるとは?』

太郎「心の目が開眼したでござる。ダメージは、15点と14点」

ヒノキ「防護点は2なので、25点ダメージ。HPは剣のかけら込みで34点じゃから、残り9点」

太郎「やはり、敵のデータが分かっていると、安心して戦えるでござるな」

ビースト『おのれ、仮面レンジャー……いや、マッスル太郎とやら。ここで倒される我ではない。くらえ』

太郎「そちらの命中は11でござるな。ならば14と言って回避した」

ヒノキ「一度でも傷ついたり、攻撃をした後のビーストは、血のりが付着したりして透明化の効力が薄れるでの。回避が13に下がるのじゃ」

太郎「だけど、念のため、ターゲットサイトを入れて、殴るでござる。命中は19と19」

ヒノキ「やり過ぎじゃ」

太郎「ダメージは15点と14点」

ヒノキ「残りHP9点の敵に25点も喰らわせおって。相手は問答無用で即死じゃ」

太郎「仮面レンジャーの正体を隠蔽するには、こうするしかなかったでござる。では、死体は門扉の中に投げ込んで、森の獣の餌にでもしようか。そして、この庭園がやはり恐ろしいことを知らしめるでござる。クレアさんたちの平穏な暮らしを守るためにな」

 

 戦利品は200Gの価値のある透明石と、剣のかけら3つ。さらに★1つをゲットしたマッスル太郎は、隣のブロックの拠点に戻った。

 

ザバーラ『お帰り。インクは手に入ったかい?』

太郎「それが、材料が足りないということで、これから黒の丘に向かわなければならないでござる。だけど、戦いでMPを消耗したので、休ませて欲しいでござるよ」

ザバーラ『やれやれ、仕方ないね。では今夜はゆっくり寝て、明日の早朝からまた出発だよ』

 

●当座の冒険成果

 経験点:★5つ(1000点になる予定)、魔物撃退分70点、1ゾロ分2回で100点

 ガメル:戦利品と剣のかけらで合計900G。弾丸2発消費で−10G。

 ザバーラポイント:弾丸分で+1。

 クエストアイテム:ムコソール草1個

 経験点の精算は、ミッション達成後にまとめて処理予定

 

(当記事 完)