花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

マッスル太郎と、人探し(SWミストキャッスル2ー5)

娼婦街(5日め、昼)

 

太郎(ゲンブ)「前回は、長屋のミランダ婆さんからミッションをもらったでござる」

ヒノキ「うむ。女暗殺者と噂されるマリリンという娘を見つけて欲しい、というものじゃったな」

太郎「それとは別口で、カーライルという男を探さねばならんが、まずはマリリンを優先して、娼婦街に来た。しかし、これは大丈夫なのだろうか?」

ヒノキ「何が?」

太郎「娼婦と言えばエロい。18禁展開になることも十分考えられる。しかし、本ブログは健全志向を目指すゆえ、あまりアダルトな方向に走るのもどうかと」

ヒノキ「大丈夫じゃ。マッスル太郎はルーンフォーク、すなわち人族ではあるが人間ではない。性行為で増える種族ではなくて、ジェネレイターという魔動機時代の機械装置から生まれた人造人間じゃ。ゆえに性交とは無縁の存在なのじゃよ。よって、本リプレイでエロ方面に走ることはありえん。まあ、蛮族の支配する街ゆえ、残酷なグロ方面に走る可能性は少なからずあるわけじゃが。その辺はGMとプレイヤーのさじ加減じゃろう」

太郎「うむ、我とアリナ様なら、そのような慎みを忘れたプレイには及ばんだろうが、読者の方にそういう方面への期待、あるいは嫌悪感を持たれても困るので、念のため確認しておいた次第。では、安心して娼婦街へ行くでござる。朝に施療院区画を抜けて、昼ごろに到着ということで」

ヒノキ「ここは、夜の商売をしている者たちの街地区。よって、昼間は一見、粗末な建物に挟まれた通りにしか見えぬ。ただ、どこかで香を焚いているのか、かすかに甘い香りが漂ってくる。街角には時おり、若い女や美しい少年たちが立っていて、蠱惑的な眼差しを向けて来たりもする。ところが、太郎の耳のパーツを認めて、ルーンフォークだと気づくと、客にはならないと判断したのか関心を持たなくなるようじゃの」

太郎「さあ、ここでどうやってマリリンを探せばいいのやら。何か手掛かりがないか歩きながら観察してみるが」

ヒノキ「冒険者レベル+知力で観察判定をせよ」

太郎「基準値4なので(コロコロ)7が出たから11」

ヒノキ「すると、一部の女性や美少年の衣服に『蜂の刺繍入りのハンカチ』🐝がさりげなく着けられていることに気付いた。手首に巻かれたり、腰紐に結ばれたり、ちょっとしたファッションのようじゃの」

太郎「蜂のハンカチでござるか。何かの符合かな? 近づいて話を聞こうと思うが」

ヒノキ「そうしようとすると、通りから一人の若い女が走ってきて、太郎にぶつかり掛ける」

太郎「慌てて避ける。ついでに、懐に手を入れて、財布なんかをすり取られないように警戒するでござるよ」

ヒノキ「用心深いのじゃな」

太郎「それぐらいの用心をしなければ、この街ではまともに暮らせぬことを学んだ」

ヒノキ「では、女の方も素早く身をかわして、無言で走り去り、通りの角を曲がって行った。すぐに3体のボガードが後を追って来て、太郎に声を掛けてくる」

ボガード『おい、そこのマッチョなルーンフォーク。今、怪しげな女を見なかったか?』

太郎「ボガードって、ただのレベル3のボガードでござるか? レベル5のトルーパーなんかじゃなく? 魔物知識判定の達成値は9」

ヒノキ「ただのボガードじゃ。ただし、1体はボスらしく剣のかけら持ちっぽい」

太郎「ボガード1体なら倒したことはあるが、3体を相手にするのは今のレベルだと危険でござるな。こいつらを相手どるなら先にレベルを上げる必要を感じた」

ヒノキ「そうやって、相手をじろじろ観察していると、ボガードが声を荒げた」

ボガード『おい、聞いているのか、このポンコツ。怪しげな女はどこに行ったか教えろってんだ』

太郎「はて、私はここに初めて来たので、妖しい女はそこかしこにいるなあ、と思っております。それよりも、ここでお会いしたのも何かの縁。この私の自慢の筋肉芸を一つご覧になって、お笑い気分に浸るのはどうでしょうか? 行きますよ、マッスルパワー!」

ボガード『チッ、バカの相手はしてられねえ。お前たち、行くぞ。そう遠くには逃げられないはずだ。兄貴の仇を討たねえと、オレたちの示しがつかねえんだからな』

ヒノキ「そう言って、ボガードたちはこの場を立ち去った。この後は、麻薬窟に続くじゃ」

太郎「ええと、今、逃げていったのがマリリンさんで、ボガードの兄貴を殺して逃走中ってことでいいのでござるか?」

ヒノキ「そこまではっきりとは言わんがの、ヒヒヒ。さて、この後はどうする? 娼婦街をさらに探索するか、それとも麻薬窟へ出向くか」

太郎「このイベントを先に進めると、ボガード3体と戦うことになると見た。ならば、先にマリリンではなく、カーライルのミッションを片付けて、レベルアップしてからの方が賢明と考えるでござる。娼婦街探索はひとまず中断ってことで」

 

 裏路地(6日め、昼)

 

 ボガードをあしらったことで★1つゲットした太郎(現在★3つ)は、 このまま探索を続けると夜までに拠点に帰れなくなると判断し、一度、出直すことにした。

 そして翌日、裏路地に出向くことになる。

 

太郎「前はここで道に迷って、乞食の婆さんに助けられたでござるな」

ヒノキ「ナヴァリアという名前じゃ。いろいろ情報を持っているんじゃが、今回も登場させようかの」

ナヴァリア『おや、筋肉の旦那。元気だったみたいだね。また、ここに迷い込んだのかい? それとも、何か探し物かい? まさか、このわしに会いに来てくれたってことはないと思うが……』

太郎「ああ、婆さん。実はカーライルって男を探しているんだが」

ヒノキ「1dを振れ」

太郎「2」

ナヴァリア『その情報料は20Gにしておくよ』

太郎「では、払う」

ナヴァリア『その男は(コロコロ)翡翠の塔に向かうと言っていたよ』

太郎「は? どうして、そんなところに?」

ナヴァリア『さあね、そこまではわしも知らないさ。とにかく、まいどあり。運河とか水門のことで知りたいことがあったら、またわしを訪ねておいで』

太郎「今のところは、そういう情報も出てないでござるからな。話が進めば、またそのうち」

ヒノキ「ともあれ、ナヴァリアから情報を得たので、★1つゲットじゃ」

太郎「これで★4つ。20G使用、と」

 

翡翠の塔(7日め、朝)

 

 夜に拠点に戻って、翌日、早速、カーライルの行方を探して翡翠の塔へ向かったマッスル太郎。果たして、カーライルはどうなっているのか?

 

ヒノキ「ヒャッハーと声が聞こえて、一人の男が蛮族に追われているところに出くわした。蛮族はゴブリンじゃ」

太郎「男はカーライルさん?」

カーライル『そ、そうだ。わしがカーライルだ。このゴブリンの毒で弱ってしまって、抵抗できん。そなたがもしも、ゴブリンスレイヤーだったら、是非とも助けてくれ』

太郎「いや、ゴブリンスレイヤーは別ゲームでござる。私はただのお笑い芸人、マッスル太郎だが、たかだか一匹のゴブリン程度、あしらえないようでは、筋肉芸人の名がすたる。さあ、ここは私に任せてくれ」

カーライル『恩にきる』

 

 ゴブリンはイベントボスの剣のかけら入り(HPが増えている)だったが、所詮は2レベル蛮族。太郎に7点ダメージを与えただけで、2ラウンドで倒された。

 というか、何でダメージを食らっているんだよ。

 答え、出目6で回避できるのに、出目5だったから。

 ともあれ報酬は、ゴブリンの武器(30G)と、剣のかけら2個。

 

 そして、まだ、時間もあるからと、骨の川に立ち寄り、久々にスケルトン相手に武者修行(これで4回め)。

 頑丈な骨(30G)×2を手に入れ、さらに骨の山からモール(440G)を見つける。モールの売値は半額の220Gなので、ここまでで310Gの収入ということになる。

 ホクホク顔のマッスル太郎は、修行に付き合わせたカーライル(ゴブリンの毒で弱っているという話だけど、命には別状ない)を引き連れて拠点に。

 

ミッション達成と成長

 

ヒノキ「では、カーライルを無事に連れ帰ったのでミッション達成じゃ。経験点はスケルトン撃破とミッション達成で★2つ分加算して、合計★6つ分の1200点。さらに倒したモンスターのレベル分40点を加えて1240点となる」

太郎「すると2530点になったので、グラップラーとスカウトを共に3レベルに上昇させるでござる。新たに得られる戦闘特技は《防具習熟A/非金属鎧》。これでアラミドコートを装備できるようになって、回避と防護点も1ずつ増える。上昇能力値は筋力+1」

ヒノキ「ミッション達成の報酬は500G、または750ザバーラポイントじゃ」

太郎「その分はザバーラポイントにして、剣のかけら2個は400ガメルに替える。これで、収入は710G。結果として、赤字になるが750ガメルでアラミドコートを購入して、ずいぶんと強くなった気分だ。これなら、ボガード3体にも勝てる……かも知れぬ」

ヒノキ「確かに、回避4が回避6に上昇したのは大きいのう。ボガードの命中は11じゃから、回避に必要な出目が7から5に下がったのは回避率が6割弱から8割強になったようなもの。よほどダイス運が悪くない限りは、まず避けられるじゃろう」

太郎「私の2dの期待値は7ではなくて、5だと思っているから、5を出しても避けられるというのは、安心感が全く違って来るでござるよ」

●マッスル太郎のキャラデータ(青字は成長部分)

 

ルーンフォークの練体拳闘士(冒険者レベル3
グラップラー3レベルエンハンサー2レベル、スカウト3レベル、セージ1レベル、マギテック1レベル、レンジャー1レベル(残り経験点30)

所持金:893ガメル(ザバーラポイント2137点)

器用21、敏捷12+1、筋力24+1、生命力21、知力15、精神7
HP30、MP10

武器:チェインスティック(命中7、威力15、追加ダメージ+8、クリティカル値11、2回攻撃)
防具:アラミドコート(回避6、防護点3)

特技:追加攻撃、武器習熟A/格闘、防具習熟A/非金属鎧

練技:マッスルベアー、ビートルスキン

所持品:冒険者セット、ヒーリングポーション3本、スカウト用ツール、救命草3つ、魔香草3つ、保存食1週間分、俊足の指輪、剛力の指輪、マギスフィア(小)、ポーションインジェクター

 (当記事 完。次回「マッスル太郎と、女暗殺者」につづく)