花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

盗賊上級職と精霊使いの話(ロードスRPG編その5)

前置き:TRPG新作サプリメント(擬人化動物ネタ含む)

 

ヒノキ「待望のロードス新刊も読み終えたので、TRPG話の再開じゃ。それと、期待のサプリメント(追加ルール)は9月20日の発売らしいことが、SNEの公式ページで発表されたが、思ったよりも早くて嬉しいぞ」

晶華「どうせ、また遅れたりするんじゃないの?  基本ルールも昨年の夏発売と予定されていたのに、結局、年末付近になったんだし」

ヒノキ「うっ、その可能性は否めんが、まあ、具体的な予定日が出たことで、ルール作成が順調に進んでいると安心できよう。それと、この8月下旬発売で、新兄さんがおそらく買いそうなTRPG関連商品は以下の通り」

ウォーロックマガジンvol.5

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パスファインダーRPG ベスティアリィ

パスファインダーRPG ベスティアリィ

 

晶華「雑誌はいいとして、パスファインダーのベスティアリィって何?」

ヒノキ「別名を『D&D3.75版 モンスターマニュアル』という」

晶華「ああ。これのライバルみたいな本ね」

ダンジョンズ&ドラゴンズ モンスター・マニュアル第5版

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ヒノキ「D&D5版、パスファインダーに対し、対抗馬としてSNEもパグマイアというゲームを翻訳するそうじゃが」

晶華「何、パグマイアって?」

ヒノキ「D&Dに似たシステムで、擬人化された犬をプレイするゲームらしい」 

Pugmire Fantasy Tabletop RPG [並行輸入品]

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晶華「犬プレイ?  ソード・ワールドコボルドみたいなもの?」

ヒノキ「わらわは、こっちを想像したがの」


【PV】名探偵ホームズ Blu-ray BOX

晶華「犬人間の世界をロールプレイしたい人がどれだけいるか分からないけど、どうせなら、猫派の人も参加できるといいのにね」

ヒノキ「一応、対になる猫サプリメントのマウ王国RPGという作品もあるらしい。英文公式サイトはこちらになる」

www.realmsofpugmire.com

www.realmsofpugmire.com

晶華「猫RPGなら、世界観はこんな感じかしら」


長靴をはいた猫(予告篇)


ながぐつ三銃士_予告篇+長靴をはいた猫 80日間世界一周_特報_予告篇


『長ぐつをはいたネコ』予告編

 

ヒノキ「ともあれ、このままだと、ロードスの話のはずが、動物王国になり兼ねないので、前書きはこれぐらいにしておくのじゃ」

晶華「そうね。NOVAちゃんがいれば、ガープスのBunnies & Burrowsとか、ラビッツ&ラッツなんて、マニアックな話を始めかねないものね」

web.archive.org

 

怪盗の話

 

ヒノキ「さて、今回は盗賊上級職について掘り下げるのじゃが、まずは前回も触れた怪盗(ファントム・シーフ)」

晶華「魔法の使える泥棒さんね」


神風怪盗ジャンヌ [OP] 字幕 Kamikaze Kaito Jeanne OP


『ひみつ×戦士 ファントミラージュ!』番宣PV

ヒノキ「ファントミラージュは、ジオウの裏番組じゃ」

晶華「トランプのスート+怪盗って組み合わせは、未来の快盗団マーキュリー・バットに通じるものがあるわね」

ヒノキ「別名タイムジャッカー電撃隊とかいう連中じゃな。正月ごろに、わらわの旧コンパーニュの跡地に勝手に住み着いておったから、新兄さんと協力して追い出したきりじゃが、連中は今ごろ何をしているんじゃろうか」

晶華「さあ。NOVAちゃんなら分かるかもしれないけど、今はどうでもいいじゃない。それより、魔法怪盗の話をしましょう」

ヒノキ「うむ。ファントミラージュは、『アイドルx戦士 ミラクルちゅーんず!』『魔法x戦士 マジマジョピュアーズ!』に次ぐ第3のガールズxヒロイン(戦士)シリーズでの。正義の怪盗を名乗り、悪堕ちしたイケない心を盗むのを生業としておるのじゃ」

晶華「時代は怪盗よね。私も、魔法怪盗として華々しくデビューしようかしら」

ヒノキ「いや。おぬしは既に悪堕ちして、快盗団のクイーンを経験済みと聞くが」

晶華「それは遠い未来の話よ。それよりも、ロードスで魔法怪盗といえば、盗賊ウッドチャックに憑依したカーラ様よね」

ヒノキ「アレクラスト大陸では、女盗賊ナイトウィンドことシャルミナが有名じゃったな」

晶華「やっぱり、魔法を使う女怪盗ってのは、昔から人気ジャンルだったのね。私の選んだ道は間違っていなかった」

ヒノキ「いや、どう考えても道を踏み外した結果じゃろうが。そなたは更生したはずじゃなかったのか?」

晶華「うん。だけど、昔の刺激が何となく忘れられなくてね。大体、リナ老師だって、盗みを働いたじゃない。NOVAちゃんから新刊雑誌をくすねたりなんかして……」

ヒノキ「あ、あれは、少し借りようとしただけじゃ。後でちゃんと返すつもりだったから、盗みじゃない。そうとも、わらわはパトレン1号好きの正義漢篤い日野木アリナ。断じて、人様の大切なものを盗もうなどとは考えたこともない。そうとも、再び圭一郎様の勇姿を見られることも期待しておる」

晶華「ああ、来週にはそのDVDも出るのか。だったら私は、バットウーマンも登場するこちらも楽しみにしている、と言っておくわね。きっとNOVAちゃんが買ってくれるだろうし」

ヒノキ「そんな、魔法を使えることが魅力のロードスRPGの怪盗じゃが、残念ながら、種族をドワーフやグラスランナーにすると、魔法が使えない」

晶華「魔法が使えない怪盗?  そんなの魅力激減よ。砂糖抜きコーヒーとか、メガネのないNOVAちゃんみたいなものじゃない」

ヒノキ「いやいや。例え魔法が使えなくとも、【背面取り】【フェイント】【強射】【複数投擲】といった上級特技で、遠近問わずマルチに戦えるのが怪盗の魅力じゃ」

晶華「つまり、局面に応じて多彩な技を備えた存在ってことね。それでも、私がドワーフやグラスランナーなら、別の上級職を選ぶと思うわ」

ヒノキ「うむ。ならば、次は残り2つの斥候(スカウト)、それから密偵(エージェント)に移ろうかの」

 

斥候と密偵の話

 

ヒノキ「上級職の斥候は、文庫版の遺跡荒らしと弓使いに相当するキャラじゃ。すなわち、探索能力と遠隔攻撃に特化したキャラで、上級特技の【狙撃】はこの職業でしか習得できん」

晶華「狙い撃つロックオン兄さんになれるってことね」

ヒノキ「【速射】や【複数投擲】で乱れ撃つことも可能」

晶華「どちらかと言えば、ソード・ワールドのレンジャーに近い感じね。斥候さんが遠隔攻撃役なら、密偵さんは近接攻撃が得意な暗殺者さんに相当するのかしら」

ヒノキ「当たりじゃ。【急所狙い】と【背面取り】で奇襲を仕掛けてもいいし、【二刀流】も使えるので、近接武器戦闘では戦士上級職の剣士にも匹敵する攻撃力を備えていると言えよう」

晶華「前線でも戦いたいなら密偵、後衛サポート役に徹したいなら斥候、臨機応変に振る舞いたいなら怪盗といったところかしら」

ヒノキ「キャライメージ的にも、都市が舞台で誰かに仕える役なら密偵、野外が舞台で軍事行動や冒険活動に従事したいなら斥候、自由気ままにお宝を求めたいなら怪盗と考えることもできよう」

 

精霊使いの話

 

晶華「じゃあ、次は私が精霊使いを解説するね」

ヒノキ「どういう風の吹き回しじゃ。準備ができていないと言って、渋っておったのに」

晶華「それは古代語の魔術師(ソーサラー)の方よ。私は精霊少女。だったら、精霊使い(シャーマン)は専門じゃない。こちらを先に解説すれば、やりやすいかなと思ったの」

ヒノキ「確かに、それは一理あるのう。では、お手並みを拝聴しようか」

晶華「分かった。ロードスやアレクラストを含むフォーセリア世界において、呪文体系は大きく3つあるわ。一つが神々の奇跡を願う神聖魔法(ホーリー・プレイ)。もう一つが古代魔術時代に研究された力ある言葉を使ってマナを操作する古代語魔法(ハイ・エンシェント)。そして第三の体系が精霊界から物質界に現出した精霊の力を行使する精霊魔法(サイレント・スピリット)。ここまではいいわね」

ヒノキ「うむ。暗黒神の力を借りる暗黒魔法(ダーク・スクリーム)は神聖魔法の亜種になるし、竜の力を使う竜語魔法(ドラゴン・ロア)は、クリスタニアの神獣が与えるタレント(神獣の恩寵)に通じるものがあるが、ロードスRPGのプレイヤーなら基本の三つを理解すればよかろう」

晶華「細かい補足はリナ老師に任せたわ。そもそも、最初のD&Dロードス・リプレイには精霊魔法なんてなかったのよね」

ヒノキ「確かにクラシックD&Dのエルフは、魔法使いと同じ魔法を使うからのう。ファンタジーRPGにおける呪文の基本は、攻撃や移動・探索主体の魔法使い(マジックユーザー)系呪文と、治癒や防御・破邪主体の僧侶(クレリック)系呪文の大きく2つに分かれる。そこに、後からいろいろな系統の呪文が追加されて、そのゲームごとの個性的な世界観を示していたのが、旧世紀のRPGの発展史の一つと言えよう」

晶華「クラシックD&Dだと、自然に基づくドルイド呪文が僧侶系の亜種として登場。さらに、ワールドガイド的サプリメントガゼッタなんかで、生命の樹に基づくエルフ独自の呪文体系などが発表された。フォーセリアの精霊魔法は、その辺りを起源にしていると考えることもできるわね」

ヒノキ「それもあろうが、作者の水野良氏が直接影響を受けたと公言しているのは、ルーンクエストグローランサ世界)の魔法体系じゃ。そちらでは神々が与えてくれる神聖魔法と、もっと扱いが容易な精霊魔法、そして学問としての魔法である魔道に分かれていて、キャラの出身文化によって習得できる呪文系統が変わってくる」

晶華「ルーンクエストまで踏み込むと、私の手には負えないからパスね。そういうマニアックなのはNOVAちゃんに任せた。第3の呪文体系というテーマだと、ファイナルファンタジーの召喚魔法や、ウィザードリィで追加された錬金術師(アルケミスト)や超能力者(サイオニック)などの体系もあるけど、そっちはソード・ワールドの2.0などが採用するようになったわね」

ヒノキ「まあ、その頃(21世紀最初の10年)は、RPGの呪文体系も多様になっておったからな。精霊魔法の観点からすれば、やはり地水火風の元素精霊を召喚するというのがポイントだから、FF3の召喚魔法の系譜はフォーセリアのシャーマンに通じるものがあろう。召喚というテーマだと、TRPGストームブリンガーエルリック)やら、ウィザードリィ4のワードナに起源を持つモンスター・サモナーについても掘り下げるべきだが、そちらに舵をとると女神転生ポケモン、SNEならモンスターコレクション方面に流れることとなって、収拾がつけにくくなりそうじゃの」

晶華「うん。薀蓄話を際限なく広げるには面白いけど、魔法体系について話をまとめようとすると、大変なことになるのは分かっていた。だから、今回はロードスのキャラに焦点を当てることにするわね。ロードスでシャーマンと言えば、ディードリットさんとリーフさんが新作小説でもスポットが当たっていたけど、ディードリットさんは風使い、リーフさんは精神使いに成長していたのが文庫版ルール」

ヒノキ「上級職の話をする前に、基本職のシャーマンがどういう職業か、先に説明してくれんかの」

晶華「したじゃない。精霊魔法の使える職業よ」

ヒノキ「いや、他にもあるじゃろう?  装備できる武器・防具とか、習得できる技能とか。要は魔法以外の戦闘力について語って欲しいのじゃよ。ロードスRPGは一職業における情報量が多いからの。ソード・ワールドなら、精霊魔法の使えるシャーマンとか、妖精魔法の使えるフェアリーテイマーって説明で十分で、武器戦闘については別の技能のフェンサーとかレンジャーで補う形じゃが、ロードスではシャーマンが魔法以外に何ができるかも重要なのじゃ」

晶華「うーん。ルールブックをもう少し、読み込んでみるわ」

 

精霊使いの武器戦闘力

 

晶華「改めて検証すると、ロードスRPGのルールどおりなら、原作小説のディードリットさんの再現が意外と難しいことが分かったわ」

ヒノキ「そうじゃの。彼女の元イメージは、クラシックD&Dの魔法戦士エルフにあるからして、前衛として戦えて魔法も使える花形職業じゃ。もちろん、パーンやギムほどのタフさはないわけじゃが、パーンが突撃し、その後をドワーフのギムがドスドス追随し、ディードリットが横からフォローに回る態勢。ウッドチャックが影を走って奇襲攻撃を狙い、スレインとエトが後衛から支援魔法を使うのが、最初のリプレイや小説、OVAなどから得られた一般イメージと言えよう」

晶華「つまり、ディードリットさんはバリバリとまでは行かなくても、前衛でそこそこ通用するキャラということね」

ヒノキ「さらに攻撃魔法も使えて、女性シャーマン特有のヒーリング呪文も使え、さらに魔法を駆使した隠密行動も可能。小説を読むと、ディードリットの万能ぶりがどんどん目に入る。パーンにできないことのほとんどは、ディードリットが手助けしてきた。さらに新作小説では、吟遊詩人として楽器演奏と歌で伝説を広め、人々を扇動することも可能。まるで、わらわのようじゃのう」

晶華「だけど、ロードスRPGの精霊使いは、そんな可能性を感じさせないポテンシャルの低さを覚えるわ」

ヒノキ「酷い言い様じゃの。何がそんなに気に入らんと言うのじゃ」

晶華「だって、前衛で戦えないじゃない」

ヒノキ「精霊使いは後衛クラスだとルールに明記されておるではないか。精霊使いの本分は、魔法を除けば、盗賊の次に秀でた探索能力と飛び道具の扱いにある。すなわち、レンジャーとして活動することを求められた職業と言えよう」

晶華「フォーセリアのシャーマンと言えば、アレクラストではシーフ技能との兼業が推奨されているのよね。だから、ロードスのシャーマンも何となくシーフ並みの戦闘能力があると期待していたんだけど……」

ヒノキ「それは、むしろロードスの盗賊が優秀な戦闘役ということに尽きるわけで。HPに相当するLPも、命中に関わる戦闘力も騎士並み。戦闘面における盗賊の弱点は、両手用の強力な武器と、ハードレザーより上の鎧と、スモールシールド以外の盾が装備できないことのみ。ハードレザーの装甲値は3で、スモールシールドの受け値は5。すなわち盗賊が受けに成功すれば8のダメージを止めることができるのに対し、騎士の装備できるチェーンメールは装甲値6、プレートメールだと装甲値8、ラージシールドの受け値は6だから、戦士や騎士は12点から14点ぐらいまで止めることが可能」

晶華「つまり、装備差だけで4点から6点ぐらいのダメージ許容量の違いがあるわけね」

ヒノキ「うむ。ザコのゴブリンの与えてくるダメージがD6プラス6じゃから、7点から12点。盗賊はゴブリンの攻撃が当たれば、受けに成功しても数点のダメージを受ける可能性があるが、騎士や戦士ならダメージ0で戦い続けることができる」

晶華「問題は精霊使いよ。鎧は盗賊と同じハードレザーまでで装甲値3。厳しいのは盾が全く持てないこと」

ヒノキ「ならば武器で受ければいい。ディードお得意のレイピアなら受け値3、普通のロングソードで受け値4が確保できるから、うまく行けば、鎧の装甲と合わせて7点は防げるぞ」

晶華「レイピアは受け防御にマイナス5のペナルティー。一方でロングソードは回避防御にマイナス5のペナルティー。つまり、回避主体の戦闘を行うならレイピアの方が有利で、受け主体の戦闘ならロングソードが有利だと」

ヒノキ「騎士は【回避防御】の特技が不得手なので、戦闘の基本はまず盾で受けて、2回目の攻撃は剣で受けて、2人相手まではそこそこ有利に戦える。一方で、精霊使いは盾が持てないため、受けは1度まで。すると、必然的に回避主体の戦闘になるが、このゲームの回避能力はあまり向上しないからのう。運良く避けれたらラッキーと思うしかない。最大まで伸びても、回避は51%以上が自動的失敗として処理されるので、確実に避けられるようにはならないのじゃ」

晶華「結局、確実に回避できるダイス目が出せるなら、前に出てもいいけど、基本的には不利なだけなので、前に出るのは危険、ということね」

ヒノキ「まあ、ロードスでは不利だけど前に出てくるセシルのような魔法使いもおったからな。リプレイ第2部では、プレイヤーがリアルにラッキーだった感じじゃが、小説では天運に見放されたらしい」

晶華「精霊使いが前衛に向かないルール上の理由は、防具の弱さだけじゃなく、LPも魔術師並みだし、優遇特技に【近接攻撃】が一切入っていないこと。戦闘力の数値データも初期段階で盗賊と5%差で、レベルごとに1%ずつ引き離されて行く一方。近距離じゃ当たらない、柔らかい、避けも確実じゃないとなれば、前に立つ理由が全く考えられないわ」

ヒノキ「もしかすると、小説などではハイエルフのみの特別ルールが採用されておるのかもしれんがの。ロードスRPGでディードに憧れるみんなは、精霊使いが前に出られるとは思わん方がいい」

晶華「だけど、だけどだけど、それでも前に出たい精霊使いファンの人は、上級職の精霊戦士(シャーマン・ウォリアー)という道もあるわ。銀製やミスリル製の金属鎧を入手できれば、精霊使いでも前衛戦士並みの防御力が得られるし、LPの少なさも上級特技【鍛錬】で改善できる。後衛職の精霊使いだって、立派に前衛で戦える道は用意されているのよ。……たぶん、茨の道だと思うけど」

ヒノキ「では、上級職の話に移るかの」

 

精霊使いの上級職

 

晶華「文庫版ルールだと、精霊使いの上級職が一番数が多くて8種類もあるの。ただし、得意な精霊の系統別で7種類で、風使い、炎使い、土使い、水使い、光使い、闇使い、精神使いになる。そこに巫女(祈祷師)が加わって8種類」

ヒノキ「精霊戦士は、昔はなかったのじゃな」

晶華「ええ、精霊戦士は精霊使いを愛するファンに与えられた令和の希望なのよ、きっと。第2部リプレイリーダーのオルソンさんが狂戦士として死ななければ、もしかすると精霊戦士に覚醒していたかもしれない」

ヒノキ「いや。戦士→精霊使いの上級職は無理じゃろう」

晶華「だけど、追加ルールでオルソンさんの狂戦士を再現できるルールが登場するかもしれないじゃない。まあ、それはともかく、現行ルールだと、精霊使い上級職も、分かりやすく3つに統合されたわね。精霊戦士の他に、元素使い(エレメンタラー)と祈祷師(グレート・シャーマン)」

ヒノキ「旧ルールの◯◯使いが、元素使いに統合されたようじゃの」

晶華「うん。自分の友好精霊を選んで、同じように◯◯使いにする形だけど、選べるのが地水火風の四大精霊だけで、光使いと闇使いと精神使いがリストラされちゃったみたい。さよならリーフ、あなたのことは忘れない」

ヒノキ「いやいや。それも追加ルールで用意すればいいだけじゃろう。精神系の精霊魔法は、フォーセリアの伝統小説的にも重要なはず」

晶華「あと、元素使いは飛び道具の扱いも得意になって、精霊使いで一番バランスの取れた上級職と言えるわ」

ヒノキ「祈祷師はどうなのじゃ?」

晶華「純粋に、精霊魔法の使用に特化した達人ってところね。旧ルールだと、部族の精神的指導者って感じで、豊穣とか天候コントロールとか戦勝祈願とかの儀式を行えるNPC向きな上級職って感じ。新ルールだと【魔法拡大】系の特技をいろいろ習得して、呪文使いとして優秀になった。その分、魔法ルールに精通しないと面白みが分からないような感じで、通向きな上級職に思えるわ。まあ、単純にMPを増やせる【精神修養】は便利だと思うけど」

 

ヒノキ「ともあれ、これで残すは魔術師と神官のみになったわけじゃが」

晶華「職業紹介が全部終わるのが先か、追加ルールが発売されて、上級職がまた増えるのが先かってところね」

ヒノキ「ロードスに専念すればいいのじゃがのう」

晶華「NOVAちゃんのことだから、きっとゴブリンがどうこう言い出すと思うわ。どうせ、ゴブリンスレイヤーのリプレイも買っただろうし」

NOVA「よく分かったな」

晶華「って、NOVAちゃん?  驚いたわよ。急に出て来ないでよ〜(涙目。ついでにポカポカ駄々っ子パンチ)」

NOVA「うおっ、やめろ、晶華。ロードスの新刊は送ってやったろうが」

ヒノキ「わらわたちは、もう読み終わったぞ。それより、何の用じゃ?  大方、ゴブリンのことじゃろうが」

NOVA「ああ、それなんだが、実は困ったことになってな。タイムジャッカーの連中が現れて、このままだと、令和が終わってしまうかもしれないんだ」

ヒノキ「何じゃと?  そいつは聞き捨てならん。一体どういうことか、説明してもらおうか」

NOVA「詳しい話は、この記事を読んでくれ 。その上で、対策は次記事で話し合おう」

 

(当記事 完)