花粉症ガールたちのOPコント
晶華「前回をプロローグにして、今回からロードス話を担当することになった、灰色の魔女カーラ様に弟子入り希望な花粉症ガール、粉杉晶華ことアッキーです」
ヒノキ「そして、わらわはTRPG大好きな女の子、赤が好きで、剣闘士ルーファス改めカシュー王の熱狂的なファンの花粉症ガールV3、朱雀とラドンの眷属でもある日野木アリナなのじゃ」
ゲンブ「我はゲンブ。アリナ様を守る楯にして、忠義の騎士。ガメラの眷属でもござる。基本的に無口ゆえに、お二人の会話が弾むと置いて行かれがちになるが、しっかり聞いてはいるので、時々は口を挟むこともあろう」
ヒノキ「おいおい、ゲンブ。今回はお主を中心に、騎士と戦士について考える回なのじゃから、時々口を挟む程度では困るのう。しっかり、話をリードしてもらわんと」
晶華「そうよ、ゲンブ先生。今回は私とアリナさんが生徒で、ゲンブさんが先生なんだから、NOVAちゃんみたいに、しっかり教えてね」
ゲンブ「いやいや、本職が教育業にしてTRPG歴33年を誇る新星殿と同じことを期待されても困る」
晶華「じゃあ早速、質問ね。騎士と戦士の違いは何?」
ゲンブ「強引に押し切られたでござる。騎士と戦士の違いか。どう説明したらいいのやら……」
騎士と戦士の違い
晶華「D&Dだと、戦士ファイターの上級職が騎士なのよね。一口に騎士と言っても、ナイト、キャバリエ、それに聖騎士のパラディンがある。ナイトはクラシックD&Dの上級戦士。自分の城を持てばロードを名乗れる。キャバリエはアドバンストD&D以来の上級騎乗戦士。パラディンはクラシックD&Dだと戦士の上級職だけど、アドバンストでは独立したキャラクタークラスで、僧侶魔法の使える戦士ということね」
ゲンブ「随分と詳しいではないか」
晶華「詳しくないよ。NOVAちゃんが作ってくれたカンニングペーパーを読んでるだけだから」
ヒノキ「一言で言えば、騎士はただの戦士よりも格上の上級職ということじゃな。ソード・ワールドではファイター技能があっても、ナイト技能はない。一応は経歴で設定することは可能で、ルールブック3のライダー技能を習得すれば、より騎士らしく騎乗戦闘もできる。しかし、ロードスRPGではどうして騎士と戦士にキャラクラスが分かれているのじゃろうな」
ゲンブ「それは、小説のキャラクター性を反映するためか、もしくは戦争を背景にしていて、王国が割と身近な世界観だからなのでは? 平和な世界では、騎士は城でのお勤めなんかがあるので気軽に冒険には旅立てぬ。しかし、戦乱が身近なロードスではマーモに滅ぼされたカノン出身という設定で、亡国の騎士を作ることもできるし、アラニアの辺境の村の領主の三男坊とか、モスの竜騎士の家系の三男坊とか、新興国フレイムの部族の戦士が名目上の騎士に任じられたとか、旅のファリス神官の護衛役を命じられたヴァリスの聖騎士とか、割と簡単に騎士を冒険に旅立たせられる世界設定でござる」
ヒノキ「お、おお、ゲンブよ。よく、そこまでロードスの世界観を把握しておるな。見直したぞ」
ゲンブ「ロードスに関しては、アリナ様にいろいろ付き合わされましたから。それと、今回のために猛勉強したでござる。我はただの脳筋戦士ではない上級クラスの騎士ですから」
晶華「だけど、ロードスだと別に騎士は上級クラスじゃないのよね。1レベルの生まれたばかりのキャラでも、難なく騎士になれる。戦士とどっちが強いのかしら」
ヒノキ「戦闘力は戦士が5%強く、手作業に関する操作力も10%高い。HPに相当するLPも戦士が1点高い。一方、騎士は教養力が戦士より10%高く、魔法に使うMPが1点高い。総合的には戦士の方が上ではなかろうかの。旧版ルールだと戦闘力が対等で、交渉力と抵抗力の高さが騎士のメリットと言えたが、知覚的に鈍感なのがデメリット。細かい数値が結構調整された結果、騎士のメリットが分かりにくくなっている感じじゃの」
ゲンブ「それでも、騎士には主人公になれるという特権がござる。パーンもスパークも騎士でござる。伝説の竜騎士ミレウスも、魔法戦士ルーセントも、幻の灰色の勇者ボーグナインも、歴代リプレイでプレイヤー1が務めたキャラはほぼ騎士。違うのは、狂戦士オルソンのみ。そして、ロードスでは騎士に比べて戦士は戦死率が高いという伝統があるでござる。ギムも、オルソンも、ギャラックもみな死んだ」
ヒノキ「一応、ギャラックはマーファの奇跡で生き返ったのが小説設定のはず。ギムとオルソンは公式に死んだ扱いじゃが。ともかく、騎士のメリットはルール上、戦士に比べてあまりないと言えるのじゃが、上級職を考慮に入れると話は別じゃ。魔法戦士になれるのは騎士の特権。改訂前の旧版ルールだと聖騎士にもなれるが、新版だと割愛されておる」
晶華「何となく分かった気がする。戦士は最初から強いけど将来が死にやすくて、騎士は未来が明るい希望の主人公。違う?」
ゲンブ「いや、それはダイス目の結果とかいろいろあって、戦士が取り立てて死にやすいわけではないのだが。ただし騎士が主人公になりやすいのには理由があって、それはロードスの世界観が王国中心で動いているから。ソード・ワールドのように、民間に『冒険者の店』がある世界ではないので、『王侯や貴族、それに庶民レベルでも、騎士という肩書きのある者をパーティーの顔として仕事を依頼しやすい』という背景もあろう。どこの誰か分からない戦士よりも、騎士の肩書きを持つ方が信用されやすいので、必然的にパーティーの中心になりやすいと考えられる」
晶華「つまり、物語の中心になりたければ、騎士を選べってことね」
ヒノキ「逆に、ややこしいことを考えたくない。武器で戦うだけで満足じゃ、というプレイヤーは戦士を選べばいい。この辺は、昔のゲームっぽい感じじゃな。最近のゲームは、戦士にも戦術オプションをあれこれ考えさせるようになっておるから」
騎士の故郷と世界観
ゲンブ「さて、騎士について語るなら、彼らが仕えるロードスの国の話もしておきたいのだが」
晶華「あ、それじゃNOVAちゃんメモが役に立つ。ロードスの国のことなら、いろいろ資料があるのでバッチリよ。とりあえずルールブックに付いてる地図ね」
晶華「ロードス島戦記RPGが初心者に優しいのは、国の数が少なくて世界を把握しやすいこともあるのかも。右上から時計回りに、アラニア、カノン、マーモ、ヴァリス、モス、ライデン、フレイム。これがソード・ワールドのアレクラストや、ラクシアだと大陸が舞台になるので国の数が多いし、D&Dのミスタラやフォーゴトン・レルムだと把握するのも大変で、ましてや解説記事を書くのも資料をいっぱいあさらないといけないってNOVAちゃんが嬉しそうにボヤいていたわ。それに比べて、ロードスなら片手間でできる、任せろ、と言ってた」
ヒノキ「ほう。ロードスを片手間じゃと。どれ、そのメモを見せてみい」
晶華「じゃあ、アラニアから」
●アラニア
ロードスの右上の国。パーンたちの冒険の始まりの国。千年王国と呼ばれ、ロードスで一番古い伝統ある国(だけど、実際の歴史は500年ほど)。
エルフの住む森も、ドワーフの住む山もあって、都市も田舎の村落も充実しているので、冒険のスタート地点として最適。
おすすめ
・安定した冒険ライフを始めたい人
・パーンの冒険を追っかけたい人
・とりあえずゴブリン退治をしたい人
・将来は村の自治活動をがんばりたい人
・大地母神の祝福を受けたい人
ヒノキ「なるほど。固有名詞を使わずに、シンプルな説明じゃの。新版ルールの付属シナリオも、小説1巻のパーンたちの冒険をなぞっているので、スタートはアラニアから。王弟ラスターが兄王を暗殺して、国が内乱状態になるから、民衆を守る冒険者としての活動も需要があるし、話が進めばスレインやセシルといった原作キャラが自治活動を始めるから、彼らに協力する善意の冒険ドラマが構築しやすい。とにかく、初心者プレイヤーもGMも扱いやすい国と言えよう」
ゲンブ「アラニア出身の騎士だと、先王派か王弟派かで悩むこともドラマの題材になるし、自治活動を守護する自由騎士を目指すのもありだろう。とりあえず、ややこしい物語を考えたくないなら、アラニアを舞台にするだけでも話のネタは十分か」
晶華「次、行くね。時計回りでカノンよ」
●カノン
アラニアの下の国。物語の初めに暗黒の島マーモに攻められ、滅びる。終わった。チーン。
カノンからスタートだと、レジスタンスになるか、避難民になるか、マーモの支配に忍従するかの基本三択。いずれもハードモードが想定されるので、初心者には勧めません。
ただし、ドラマチックなホットスタートで、過酷な冒険を演出したい場合は、カノンから始めるのもありかも。
おすすめ
・レジスタンス生活に憧れる人
・故郷を失いハードボイルドに生きたい人
・逆境ウエルカムな人
・行方不明のレオナー王子を探したい人
・乱世サバイバルな冒険をしたい人
ヒノキ「……初心者向きとはとても言えんな」
ゲンブ「ドラマチックなことは間違いないか、と。カノン出身の騎士だったら、自由に冒険ライフに転向しても、誰も文句は言えないでござろう。しかも、『いつか国を取り返す。そのために今は力を付けて……』とモチベーションもばっちり」
ヒノキ「なるほど。アラニア出身の騎士よりも、しがらみなく冒険できるというのはメリットじゃの。亡国の騎士というだけで、何だか格好いいし。行方不明のレオナー王子かどうか確かめるために、フレイムのカシュー王に会いに行くという動機も作れそうじゃ」
晶華「次はマーモ」
●マーモ
右下の暗黒の島。ゴブリンがいっぱいいるので倒し放題。ゴブリンスレイヤーに憧れる人は行くといいかも。たぶん生き残れないだろうけど。
基本的には敵国なので、プレイヤーキャラの出身地にも冒険の舞台にもなりにくいです。悪役プレイならともかく。アシュラムを主人公にした冒険キャンペーンを頑張ってみる物好きな人がいれば面白いかも。
とにかく、ここを舞台に冒険を始めるのは、よほどの物好きですね。まあ、カーラ様の命令で冒険した騎士が言うことじゃないですけど。おかげで黒歴史ですよ、シクシク。
おすすめ
・裏ロードスの物語を紡ぎたい人
・アシュラム様に命令されたい人
・ヒャッハーと叫んで暴れたい人
・公式の推奨プレイを気にせず、自作データを苦にしない人
・変わり者
ヒノキ「……冗談じゃよな。公式のワールドガイド記事には、まず書けないネタじゃろう」
ゲンブ「暗黒騎士街道まっしぐらになりそうでござるな。旧版のルールには、ダークエルフ同様に掲載されてあったが、新版では消えた。将来、邪神戦争サプリメントが出て、スパーク殿がマーモ公に任じられた後のエピソードまでゲームで再現するなら、必要になるであろうが、当分、先の話でござろう」
晶華「そこまでサポートが続けばいいね。では、次、王道中の王道、神聖王国ヴァリスだよ」
●ヴァリス
至高神ファリスを国教とする正義の国。しかも、魔神戦争の六英雄の一人、聖騎士ファーンを王に戴く英雄戦争の対マーモ連合盟主に当たる国。さらに、パーンの仲間である第1部リプレイパーティーの神官エトが将来の国王になる予定で、主人公に縁深い国と言える。
つまり、地理的にも物語的にもロードスの中心に位置する。
ただし、堅苦しい国なので、自由かつアウトロー気質のある冒険者向きとは言えない。法と正義の名の下にいろいろ解決しちゃう国だと、金を払って荒事を頼む必要があまりないし、そういう必要を持つ人は大抵悪党だし、善人がそうしないといけないなら国家秩序が腐敗して悪の温床になってるか、権威志向でガチガチになって動きが鈍いってことだし、この国を舞台に冒険すると、どうしても光の照らさない影がちらつくシナリオになって、無邪気に遊べない。
建前上、闇を許さない国家ほど、見えないところで闇がのさばっているというアンビバレンツな社会だと思われ。
おすすめ
・オレは正義だ、と断言して恥じない立派な人
・光のために尽くすことが大好きな人
・嘘をついたり、法律を破ったことがない人(赤信号を渡ったり、自転車で歩道を通ったり、右側通行してもダメとか)
・王女さまのために戦いたい人(公式設定では、英雄戦争時に確認されている王女って、ここのフィアンナさんだけ)
・信仰心旺盛な真面目な人
ヒノキ「……何だか、新兄さんのひねくれた物の見方が全開に思えるのは、気のせいだろうか。王道の国を、よくも皮肉っぽく紹介したものじゃ」
ゲンブ「まあ、魔法使いを自称する人間は、大抵がこういう物の見方をしているでござる」
晶華「光一色だとダメになるってのが、ロードスのテーマなのよ。だから、カーラ様が暗躍しているんだし。理想や大義を掲げても、現実がその通りに動かないから、パーンやスパークみたいな主人公が悩み葛藤するのがロードス島の物語。さすが呪われた島と呼ばれるだけあるわね」
ヒノキ「アッキーの言ってることも黒く聞こえるが」
ゲンブ「この国で頑張れば、聖騎士になれるはずでござるが、新版のルールからは聖騎士も抹消された。ということは、この国でプレイすることは公式では推奨されていないのだろうか、気になるところでござる」
●モス
ロードス左下に位置する竜騎士の国。
パーンの最初の旅は、アラニアのザクソン村から始まり、帰らずの森を通ってヴァリスに着いて、それからモスへ向かうわけで、第1部リプレイのゴールに当たる。
だけど、物語でこの地がじっくり語られたのは、三十年前の魔神戦争編が描かれたロードス島伝説の中でのこと。それ以前は断片的な描写が多くて、冒険の主舞台には使いにくかった。
ドワーフの廃墟と、妖精の住む鏡の森があるので、三十年前の時代なら冒険のスタート地点として使いやすい。山がちなイメージがあるけど、それだけに探索できるダンジョンを作るのは簡単。魔神戦争の名残の魔神とかもいたりして。
おすすめ
・竜騎士にあこがれる人
・大魔術師ウォートを尊敬する人
・山歩きが好きな人
・魔神の痕跡が気になる人
・洞窟探検が趣味な人
ヒノキ「魔神戦争編のスタート地点じゃが、英雄戦争の時代ではスタート地点には使いにくそうじゃ。何しろ敵が強すぎる。キャラが育ってから行くところじゃろう」
ゲンブ「逆に言えば、未探索の洞窟や廃墟が多いゆえ、経験を積んだ冒険者にとっては稼ぎ場として活用できる地であろう。しかし、この地の名物である竜騎士が、新版ルールでは実装されていないのが残念でござる。これも聖騎士同様、追加のサプリメントが待たれるでござる」
晶華「騎士竜戦隊は、今年の旬だものね。さて、残りは二つ」
●ライデン
ロードス左上に位置する自由都市。
北のアレクラスト大陸との交易で栄えたロードス島随一の商業都市で、マーモから最も遠い位置にあることから、英雄戦争の被害を最も免れた。
リプレイ第2部の冒険は、この都市から始まり、大陸の影響からか「冒険者ギルド」なる組織を設立。実際は、この冒険者ギルドの設定をソード・ワールドに持ち込んだのが「冒険者の店」であり、ロードスの冒険者ギルドは小説では立ち消え、代わりに盗賊ギルドの抗争物語に改変されることに。
このようにリプレイを素材に、小説でよりリアル方向にブラッシュアップされたことは、ロードスでは数多い。現在のロードス公式設定は、小説版に基づくものが多いが、リプレイ版の好きなオールドファンは、ライデンに冒険者ギルドを設定し、黄金剣のジルヴァーを出没させてもいいのじゃないか。「お前、黄金剣のジルヴァーを知っているか?」
おすすめ
・アレクラスト大陸との交易や文化に興味のある人
・戦争に巻き込まれたくない人
・ロードスで商人キャラをやりたい人
・海が好きな人
ヒノキ「ライデンは、ロードスとソード・ワールド旧版の接点になる重要都市だから、クロスオーバーに興味があるなら、いい舞台になりそうじゃ」
ゲンブ「しかし、この地では騎士キャラを設定するのが難しそうでござる」
ヒノキ「大陸から渡ってきたロマール出身の騎士というのはどうじゃ?」
晶華「それって、カシュー王の追っかけ人?」
ヒノキ「お前、剣闘士ルーファスを知っているか? と、いちいち尋ねて回るのじゃ」
晶華「もしかしてジルヴァーさんも大陸出身者で、ファーラムの剣の探索目的で、黄金剣を探していたのかも」
ゲンブ「いきなり新設定が生えたでござる」
晶華「結局、この黄金剣がどのような物かは、ジルヴァーさんを投稿した読者の人のみぞ知るってことね。後付けでも設定されることなく、謎のままに放置されたからこそ、マニアの妄想ネタとして今でも一部で語り草になっている、と」
ヒノキ「それでは、いよいよ大トリのフレイムじゃな。どのようなネタが書かれてあるか」
●フレイム
ヴァリスの上にある砂漠の国。一対一では負けない最強の剣闘士を国王に戴くロードス最強の王国。
弱点は、風と炎の二大部族の内部抗争だったけど、パーンたちの協力で問題解決して、どんどん国力を高めて行く。
なお、カシューはロードス統一の野心を胸に秘めていたが、パーンがいたので実行に移せず仕舞いに終わったらしい。
そして、カシューが晩年、「パーンさえいなければ俺はロードスを統一できたものを」とつい口に漏らしたのをカシューの子孫が聞いて、父祖の悲願としてロードス統一戦争を起こす……というロードス未来像を、20年以上前に水野さんから聞いたような記憶があるんだけど、NOVAの妄想かもしれん。
まあ、それが事実かどうかは、この春予定されている小説で判明するかもしれないし、作者の構想が変わっているかもしれないし、NOVAの記憶違いの可能性も高い。ここだけの、今というタイミングのみの話のネタということで。
また、暗黒面に堕ちたカシュー王的なキャラが、グランクレストのミルザーだと自分は解釈しているけど、グランクレストを経て新生ロードスがどうなるか、ゲームの展開とは別に期待したく。
おすすめ
・砂漠の好きな人
・カシュー王のファン
・炎を愛する人
・とにかく勝つ未来を欲する人
・不死鳥に転生したナルディアさんに萌えた人
ヒノキ「……このネタ、マジかよ……なのじゃ」
晶華「いや、NOVAちゃんのことだから、例によって半分は妄言の類じゃないかなあ」
ゲンブ「これが嘘であった場合、ヴァリスの法で裁かねばなるまいでござる」
晶華「本当だったら?」
ヒノキ「予言者ノヴァストラダマスの称号を授けるとしようかの」
晶華「本当でも、ダマスなんて称号は、NOVAちゃん、絶対嫌がると思うけど」
ヒノキ「とにかく、全ては4月発売予定の『ロードス島戦記 誓約の宝冠』を読んでの判断じゃな。果たして、新兄さんの過去の記憶、あるいは未来予知がどのくらいの精度か。外れた場合は、わらわの前で土下座させてやる」
晶華「当たった場合は?」
ヒノキ「わらわが新兄さんの前で土下座するということで」
晶華「よし、その勝負乗った」
ゲンブ「新星どののいないところで、勝手にそういう勝負を決めてよろしいのでござるか?」
晶華「大丈夫じゃない? たぶん、NOVAちゃん、このやり取りを見ているし。それが時空監視の仕事だから」
ゲンブ「そんなものでござるか。ところで、新星どののメモでうやむやになったが、我の騎士研究はまだ中途半端でござる」
ヒノキ「だったら、続きは次回にするのじゃ。今回は、新兄さんの衝撃メモで動揺しておるからな。しかし、わらわはカシュー王のファンにして、炎を愛し、とにかく勝つ未来を欲し、不死鳥として燃える女子じゃ。すなわち、フレイムを故国とするにふさわしい。したがって今後、この擬似九州の阿蘇周辺をアソフレイムと名付けよう」
晶華「ええと、それってSW2.5のアルフレイム大陸のもじりよね。名前をパクっても大丈夫?」
ヒノキ「パクっとらん。阿蘇の炎、すなわちアソフレイムじゃ。ネットで検索しても、アソフレイムは引っ掛からん。元ネタはどうあれ、オリジナルの固有名詞と見なすことができる」
晶華「じゃあ、コンパーニュの塔のあるこの地は、アソフレイム地方ってことで」
(何やら勝手な新設定が生えて、当記事完)