花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

時の記念日と、ケイPトーク

NOVA「今日は、時の記念日だ」

ケイPMK1『そうだな、マスター』

NOVA「そして、今日の話し相手は、お前たち2体だ」

ケイPMK2『それなんですけど、翔花ママは一緒じゃないの?』

NOVA「ああ、あいつらは姉妹仲良く、パトルパ談義をしているから放っておいても大丈夫だ。ちなみに熱血王道好きの1号はパトレン派で、クール好みの2号はルパレン派だが、最近、ブルーから緑の2号に乗り換えようか迷っている最中らしい」

ケイPMK1『そっか、元は同じ翔花ママだけど、そこはキャラごとの違いがはっきりしているんだな』

NOVA「そういうことだ。双子の娘といっても、経験が変われば個性の差や成長の差が生じるんだよな。俺は塾講師として28年のキャリアを誇るが、今まで双子を教えた経験も何度かある。これが学校ならクラス分けをするところだが、塾の場合は、よほどの習熟度差がない限りは、基本同じクラスだから、割と扱いに困る。個人を呼ぶときに苗字で呼ばずに、特例として名前呼びとかになるし、顔が似ていると、座る席とか着ている服で見分けないといかないので、両者の違いが分かるまで踏み込むか、当たり障りのないように極力、接触を避けるかを選ばないといけない。まあ、俺はどちらかと言えば前者寄りだが、どこまで踏み込んでいいかは試行錯誤の連続だった。事なかれ主義を選ぶなら、ややこしいところには下手に踏み込まないのが大人の知恵って奴だが、こっちが踏み込まないのに、向こうからやって来るトラブルの元には、しっかり対応して過剰に踏み込み返しして、『ここから先は俺の縄張りだ。踏み込む資格があるかどうか、直々にテストしてやる』と宣言することにしてある。テストや、相手に何らかの判定ダイスを振らせるのが俺の手慣れた対応だし、それで失敗すれば結果を機械的に運用するのも慣れている。まあ、その都度、アフターケアまで考えるのが面倒だがな」

ケイPMK2『はい、マスター。長い話になりそうなところ、恐縮ですが、確認の質問です』

NOVA「何だ、丁寧語使いのMK2。ややこしいので以降はK2と表記するぞ。ケイツーよりは、キーツと呼ぶ感じだな」

K2『キーツでも何でもいいです。マスターの決めたことなら従いますよ。それで、マスターは28年前、すなわち90年から塾講師を続けているとおっしゃいましたが、94年から3〜4年ほどは創作集団GSNEに所属していたともおっしゃっています。何か矛盾しませんか?』

NOVA「簡単なことだ。世の中には掛け持ちという言葉もある。俺は当時、週に1度か2度は神戸にある本命のSNEに出向いて、業務報告や打ち合わせ、ゲームのテストプレイや、その他、様々な仕事やコミュニケーションを行なってきた。一方、それ以外の曜日は、大阪にある塾の雇われ教師として当時、固定収入をゲットしていたわけだ。さすがにゲームデザインや翻訳だけでは食べて行けないので、見習いは『何か別の副業を持つように』との社長命令だったからな。まあ、結局は副業の経験が、今の俺のメイン武器になっているわけだが、そちらはそちらで相応の紆余曲折のドラマにもなるわけだが、総じて語るにはつまらないと思う。ただ、一連の経験から学んだことの一つだが、人間、最低でも三種の武器やスキルを身に付けないと、一本が使用不能に陥った時に、うまく切り替えができないものだと考えるようになった」

ケイPMK1『おお、オラが、かめはめ波元気玉と瞬間移動ができるみたいにか』

NOVA「って、お前、悟空じゃないから、どれもできないだろう。念のため、お前はK1だな。ケイイチと読むと、パトレン1号っぽくなるから、ケイワンな。イワンでもいいが、それだと天才超能力サイボーグベビーか、それとも民話のバカか、両極端になるからケインが妥当だと思う」

K1『ケインでもK1でも格闘アクションっぽいから気に入った。しかし、オラにかめはめ波が打てねえだと? そんなはずは……』

NOVA「お前、5月24日の回で、『亀仙流じゃねえから、かめはめ波は使えねえ』って言ってるじゃないか。自分で言ったことも、うっかり忘れるような奴だから、ポンコツナビという栄誉称号を送られるんだぞ。感謝するんだな」

K1『そうか。ポンコツナビは栄誉称号だったのか。オラ、完全に悪口だと誤解していたぜ。勘違いして済まなかったな、マスター』

K2『ダメですよ、マスター。旧型機は、皮肉と褒め言葉の区別もつかないようです。もう少しストレートな言葉を使った方がよろしいかと』

NOVA「そうだな。日常なら天然ボケキャラとして面白い奴と考えることもできるが、バトルアシストでボケられると、娘の命にも関わる。キーツはそういうボケキャラじゃないよな」

K2『おそらくは。ただ、実戦経験がないため、私にもどのような隠し回路が発動するか、現段階では予測できません。そのことを確認されるために、マスターは私たちと会話を為されているのでは?』

NOVA「まあ、そういうことだ。だが、その前に話しておかなければならないことがある。それは……」

時の記念日


NOVA「一応、今日は時の記念日になるんだわ。時空魔術を習得した者として、少しぐらいは触れておかねばなるまいと思ってな。過去に触れたことがあれば、毎年わざわざ同じことを書かなくてもいいと思うが、一度も触れたことがない以上、ネタにしておいた方がいいだろう。さもないと、『ねえねえ、奥さん。あの人、時空魔術師なのに、時の記念日も知らないんですって。何てつまらない男なんざましょ』などと近所の主婦の間で妙な噂を立てられでもしたら、商売に関わるからな。予想できる危険は、前もって対処しておくのが俺の流儀だ」

K2『質問です。マスターの近所には、そのような妙な噂を立てそうな主婦の存在は確認されているのでしょうか? 普通、マスターが時空魔術師かどうかなんて、チーキュの一般市民の主婦の方々は気にしないと考えられるのですが』

NOVA「本当だ。いや、俺、ワールドワイドに物を考える癖があるから、この広い日本や世界のどこかに一人か二人か三人ぐらい、そういうことをしそうな主婦がいるんじゃないかと判断したんだわ。ただ、現実には確認していない。もし、自分はそういうことをしそうな主婦だと心当たりがあるなら、是非とも話を聞きたいので、コメント欄によろしく。あ、男女問わず中学生や高校生でも結構。若者でもいいな。ただし、30代以上の男性大人の方のコメントは却下。そんな妙な噂を立てる暇があるなら、普通に仕事先を探すなど建設的なことに時間を費やすよう勧める」

K1『さすがはマスター。気配りバッチリだな』

K2『しなくていい気配りにばかり、時間と神経を費やして、肝心なことが疎かになって、遠回りする羽目になるというデータが出ているんですけどね。もっと直球勝負が望ましいところです』

NOVA「そうだな。よし、時の記念日の話を続けるぞ。こんな日に時間をムダにしては、記念日の意義にも違背する。時間は大切なリソースだ。まず、この日が制定されたのは1920年。すなわち次の東京オリンピックの年は、時の記念日100周年ということになる。これを機に、国民の祝日にしてもいいくらいだな。そうすれば、6月に祭日ができる。これこそ、多くの国民が歓迎する政策だと考えるんだがな。山の日はドゴラの日に改名してさ」

K1『それだ、マスター。さっすがいいことを言うなぁ。ジーニアスフォームにパワーアップできるんじゃねえか。それだよ、今の時代に必要なのは、天才とドゴラなんだよ。何が起こるか予測困難な時代に生き残るのは、ドゴラのように柔軟で不定形で貪欲で、それでいて奥ゆかしくて、ギャングを邪魔する正義感に溢れ、ディフォルメすれば可愛くだってなれる、熱血クールコミカルの三拍子揃ったマスコット怪獣なんだよ。時代はようやくドゴラに追いつこうとしている』
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NOVA「熱く希望を語っているところ申し訳ないんだが、お前らドゴラって本当に扱いが不遇なんだよな。普通、人気怪獣は映像作品だけでなく、ソフビ人形などの玩具が発売されている。例えば、ドゴラと同じ宇宙から来た不定形モンスターで、ウルトラシリーズ初の宇宙怪獣であるナメゴンなんかは、ほれこの通り」
ナメゴン ソフビ

K2『そ、それはクラゲというモチーフが、ナメクジに比べて不人気なのでは?』

NOVA「これを見ろ」
怪獣郷 台風怪獣バリケーン (レッド)

K2『シクシク』

K1『ウルトラ系はダメだ。隙が無さすぎる。同じ東宝映画でマイナーな奴。主演作も持たない嫌われ者な奴。そう、ガバラだ。奴には負けねえ』

NOVA「済まねえな」
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K1『まだだ。オラはまだ諦めねえ。ガバラは一応、ゴジラと戦った怪獣だ。ここはゴジラ映画以外で、そう、ゲゾラ、ガニメ、カメーバの不定宇宙生物憑依型3獣士の皆様方と勝負させてくれ』

NOVA「3つ一組なら」
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K1『こ、これだけマイナー怪獣数ある中で、ドゴラだけが立体造形されていないとは! 世間はかくもドゴラに冷たいものだったとは』

NOVA「あまりに気の毒なので、どこかにドゴラへの愛がないものか、と探してみたら、まあ、拾う神もいたものだ」

K1『ドゴラが並み居る怪獣、超獣、宇宙人と戦って連戦連勝とは……』

K2『生きててよかったであります』

ケイP改修計画


NOVA「さて、思わぬドゴラ話から、時の記念日を忘れて、時間を無駄使いした気分だが、しかし、ここでは物の見方を変えてみよう。まず、時の記念日をネタに俺は何を話そうとしていたのか。実は、それを制定したのが、1920年当時の東京天文台と文部省関連外郭団体の生活改善同盟会だとか、天智天皇日本書紀由来とか、水時計云々とかwikipediaで分かる薀蓄を語る手もあったが、それが普通だと分かってもいたが、正直つまらない記事にしかならない、と見切ったわけだな」

K2『だから、ドゴラの話に舵を切ったと?』

NOVA「そういうことだ。時の記念日→祭日希望→ドゴラの日、という流れは、何も伏線がなければ非常に唐突だが、うちのブログでは5月27日の記事で話題にしていたネタだ。つまり、うちの熱心な読者なら思い出してニヤリとできるだろうし、そうでなくても、今、俺が提示していれば、興味を持って過去記事を読んでくれるかもしれない。すると、よりこのネタを深く楽しめる。そこから発展しての記念日ネタだと分かれば、話を広げ深めることもできるって寸法だ」

K1『なるほど。全てはマスターの計画のうちか』

NOVA「断じて違う。ただの後付けの言い訳に過ぎん。俺がそこまで用意周到な男であるわけがなかろう」

K2『うわ、自分の至らなさを解説するのに、随分と偉そうなんですが、それは一体、どういう芸ですか?』

NOVA「本質的に、俺は思い付き直感型の人間だということだよ。だから記事を書いても、唐突に変な方向に走ることがある。だが、それこそが俺流なんだ。当初に決めた道があっても、横道の方が面白いと思えば、そっちに進んでみる。進んでつまらなければ、ボツにして、すぐに元の道に戻る。だが、直感が冴えている場合は、横道の方が正解となるわけだ。ただ、横道散策が終了したら、元の道に戻らなければならない。それも面白ければ、単に回り道で済むのだが、一度興を味わった後で、元の記事の流れを冷静に考えてみると、そっちルートはつまらなかったということに気づく。それが今というわけだ」

K1『分かった。ドゴラルートが面白くて、まじめな日本書紀云々ルートはつまらなかったということだな』

NOVA「ああ、わずか数行で書きたいことが収まって、その後、広げられない、俺にはその展望が見えないほどだ。要するに、『wikipediaにこういうことが書いてありました。面白いですね』という紹介文で終わっちゃう。確かに、薀蓄としては面白いと思った。ツボを突いた。だが、それだけだ。記事ネタとして料理するまでには至らない。大体、その程度の内容など、誰かが今日という日に普通に書いているよ。そんな普通の記事を、わざわざ俺のところに来て読みたいか、あるいは俺は普通の記事を書きたいのかって話だ。普通でいいなら、わざわざクリエイターなんて目指さなかったよ。俺は変わり者だと自認しているから、その変わったセンスを楽しめる形にしたくて、自分の個性としてアピールしたくて、クリエイターを目指したんだ。もちろん、無から何かを生み出すほどの創造力はないので、ヒーローやロボットや必殺やTRPGという土台に基づくけどな。それらを大地に、俺の個性という肥料をやって、俺の愛情たっぷりな水をやって、芽吹いて育った文章こそがこのブログだ。後はどこまで育てて、刈り取って実にするかってところだな」

K2『まさか、この日のこの流れで、クリエイター論に突入するとは思わなかったよ。何てこった。こいつは伝説のブロガーに……』

NOVA「ならねえよ。伝説と化したら、そこで終わってしまう。止まるんじゃねえぞ、とはオルガ団長も言っていた」
東宝怪獣シリーズオルガ(G-17)

K1「そのオルガじゃねえ! ソフビになりやがってよ。後からのこのこ出て来て、嫌味かよ!」

NOVA「ナイスツッコミだ、ケイン。止まるんじゃねえぞ、のオルガ団長はこっちだ」
G.E.M.シリーズ 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ オルガ・イツカ 約260mm PVC&ABS製 塗装済み完成品フィギュア
NOVA「この御仁は、鉄華団の団長として、死んで名を残し伝説となった男だ。今では転生して、シンカリオンでビャッコとなっている。そのうち、止まるんじゃねえ、とセルフパロディをやらかさないか期待しているわけだが、そんな話は関係ねえ。今、俺が話したいのは、お前たちのカラーリングだ」
ハロプラ ガンダムビルドダイバーズ ハロ モモハロ 色分け済みプラモデル
NOVA「いや、な。俺はこのピンクのネコ耳ハロこそ、翔花のマスコットとしてよく似合うと思っていたのだが、ふと気付いたわけだ。ピンクのアーマーって、本当に翔花には似合うのか? って」

NOVA「ドラクエ4のライアンは、ピンク鎧を着たヒゲ親父という印象が抜群だが、人気度ということでは必ずしも高いわけではない。彼に人気があるとしたら、その半分はお供のホイミン効果だと俺は考えている。それに、ドラクエ3の戦士だってピンク鎧なわけで、ライアンはその正統派後継者なわけだ。男戦士がフェミニンなピンクアーマーをまとうというのは、なかなかな冒険だが、主人公の勇者が青系やグリーン系であり、対比として赤系を狙ってみたら、まあ自己主張が強すぎたので、それを弱めにするために薄赤にして見たんじゃないかなあ、と俺は考える」

K2『なるほど、主人公じゃないサブ戦士だからピンクということですか』

NOVA「もちろん、主人公の男戦士がピンクというケースもないわけじゃない」
S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーディケイド 約145mm ABS&PVC製 塗装済み 可動フィギュアS.H.フィギュアーツ 仮面ライダーエグゼイド アクションゲーマーレベル2 約145mm ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア

K1『そういうことか。ディケイドやエグゼイドの方向性を狙ったピンクアーマーとはな。マスターの深謀遠慮には恐れ入るぜ』

NOVA「いや、最初から狙っていたわけじゃねえから、恐れ入る必要はないぞ。どちらかと言えば、今考えた後付けだし、もっと考えれば、この二人がマゼンダピンクなのは意味あってのことだ。ディケイドは、大勢のライダーに入り混じって世界の破壊者としての自己主張をしなければならないから、他のライダーの色に決して埋没することのないカラーリングを選んだそうだ。一応、平成ライダーは赤が基本カラーなのが大多数だが、赤系だけどそれを破壊できる色ということでマゼンダピンクなのがディケイドというデザイン意図らしい」

K2「なるほど。確かにピンクのライダーってのは、ディケイド以前にはいませんでしたね。後からなら、こんなのもいましたが」
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NOVA「その前の仮面ライダーウィザードでは、真由ちゃんって可愛い女の子キャラが変身するのに、地味な量産型のメイジだってんで、いろいろと不満が鬱積していたんじゃないかな。ファンの間でも、作り手サイドでも。他に色違いで青と緑を出したなら、真由ちゃんのもオリジナルの琥珀色じゃなくて、赤とかピンクにしてあげると良かったと思うのだが、ともあれピンクはヒロイン色と捉えれば、他に仲間がいてこそ引き立つ色だと言えよう」

K1『確かにそうだな。主人公のカラーって感じじゃねえ。エグゼイドの場合はどうなんだ?』

NOVA「あれは、ゲームの雰囲気を象徴するポップカラーって意図だからな。エグゼイドに限らず、青のブレイブや、緑のスナイプもいつものライダーのそれとは違う雰囲気の薄味なパステル調カラーリング、蛍光色になっている」
仮面ライダーエグゼイド ライダーヒーローシリーズ04 仮面ライダーブレイブ クエストゲーマーS.H.フィギュアーツ 仮面ライダーブレイド
仮面ライダーエグゼイド ライダーヒーローシリーズ05 仮面ライダースナイプ シューティングゲーマーS.H.フィギュアーツ 仮面ライダーゾルダ

K2『つまり、エグゼイドのピンクは、赤をパステル調にした結果のピンクであるということですか。そういう世界観に合わせたカラーリングだったと』

NOVA「なお、エグゼイドの緑ライダーはスナイプではなく、敵のクロノスという意見もある。スナイプは素体が濃紺で、部位パーツが黄色寄りのライトグリーン。混ぜたら確かにグリーンだけど……という意見だが、変身者の大我先生は結局クロノスを装着したのだから、グリーンライダーの系譜に位置付けられるとNOVAは主張する。そもそも、クロノスのグリーンだって蛍光色だし、大筋の主張を否定するものではないわけで」
食玩 装動 仮面ライダーエグゼイド STAGE8 【2種アソート】仮面ライダークロノス クロニクルゲーマー(クロスアーマーセット)/(アクションボディセット)

K1『つまり、マスターはここまで理屈をこねくり返して、どういう結論に持って行きたいんだい。何だかピンクは本意じゃなくて、別の色にしたいと考えているみたいだが』

NOVA「なかなか鋭いな。MK1は直感ひらめき思考、MK2はクールな論理思考で動いていると見たぞ。翔花の1号と2号がそういう性格っぽいし、魂の大元である俺自身がそうだからな。娘は親に似るというし、ペットは飼い主に似ると聞く。そうなると、俺の得意な二つの特性がそれぞれに配分された可能性がある。まあ、そういう性格診断はともかく、俺はまずピンクは『翔花伝』のアーマーカラーとして相応しくないと考えるに至った」

K1『ヒャー、今ごろ気付いたとはな。そんなことは、最初から分かっていたじゃねえか。オラは男だから、ピンクのネコ耳ハロなんて恥ずかしくて恥ずかしくて、嫌んなっちまってたぞ。マスターの命令だから、仕方なく合わせてやっていたんだがな』

NOVA「いや、それはそのままでいいと思うぞ」

K1『何……だと? オラのこの気持ちはなおも踏みにじられるのか。カラーリングは相応しくない。しかし、ピンクのハロは変えない。言っていることがおかしいじゃねえか。マスターは正気なのか? マッドNOVAになっちまったのか?』

NOVA「フッ、俺の正気を云々言うなら、そもそもドゴラと会話している時点で、どうにかしているってことだろうが、そんなことを気にしてちゃ、創作なんてできない。自分の中に浮かんだ奇妙なアイデアの断片を、どう論理的整合性でまとめ上げるかが俺の創作手法よ。思い付きか誰かのアイデアのパクリだけで辻褄合わせをしなければ、ただのつぎはぎだが、自分の理論で細部の粗に磨きをかけた時こそオリジナリティーに昇華されると俺は信じてる」

K2『ご立派な創作理論の話はさておき、カラーリングの件はどう流れるんです? ピンクハロを残して、アーマーの色だけ変えるってことですか。整合性云々なら、そう捉えるのが筋ってものでしょうけど』

NOVA「そう、その通り。やはりMK2の方が冷静に言葉を受け止めているみたいだな。ピンクという色は、そもそも白と赤を混ぜたもの。MK1のドゴランアーマーは基本モードが白で、バトルモード31859起動時には赤にカラーリングが切り替わるよう改修する」

K1『何と! そんなことができるのか?』

NOVA「ガンダムSEEDなら、電力のオンオフで機体色が変わる設定を採用していたぞ。それにヒーローだって、しばしば本気モードで色が変わる。前例があって読者が納得できることなら、感情の切り替わりで色が変わることも、白が赤になることも俺のスーパー空想タイム空間では十分可能だ。今、それをお見せしよう」

K2『確かに、ドモン・カッシュの怒りのスーパーモードは、そういうシステムが機体に組み込まれているという説明があった。しかし、レッドタイガーとは一体?』

NOVA「伝説のヒーローって奴さ。俺の幼少期の記憶にあった。今から40年前の話だ」

K1『レッドタイガーか。いかにも燃える男の赤いトラって感じだな。よし、今まではランダム発動みたいなオラのバトルモード31859も、ここぞという場面で任意に発動できるようになるって寸法か』

NOVA「というか、装着者の意思に関係なく、戦いを強要するシステムってのに問題があったんだよ。まるで、こいつじゃないか」
S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーG4

NOVA「ドゴランアーマーに、G4システムみたいな危険なシステムが搭載されていると知っていれば、絶対に娘に装着させはしなかった。だから、改修作業が済んで安全性が確保されるまで、お前は自宅待機だ。バトルモードが発動したときは色が変わって警告するように設定する。なお、今のお前は性格的にバトルモードだ。調整のために、わざとそう喋るように仕向けている。もちろん、MK2との口調の変化を付けることで、どちらのセリフか聞き取りやすくするのも目的だ。何しろ、声も同じ野沢雅子さん風味だからな。ロペットみたいな感じで」

K2『マスター、もしかすると、ぼくにもバトルモードが搭載されているのでは?』

NOVA「ああ。ざっとチェックしてみたところ、バトルモード31858というのがあったな。試しに起動してみるか?」

K2『そんな、ピッコロさん! ぼく、そんな危険なマネはしたくないよ。大きくなったら学者さんになりたいんだから』

NOVA「なるほど。58は悟飯か。これなら暴走して好戦的になることもなさそうだし、潜在能力だけで言えば59よりも強そうだ。実際は主役を張れなかったが、グレートサイヤマンというヒーローモードもある。ところで、何で息子なのに番号が1番早いんだろうな」

K1『悟飯は元々、悟空の爺ちゃんの名前じゃなかったか。そうすると、悟飯の弟の名前が悟天、510というのも納得できる』

NOVA「おお、そういうことか。長年の謎に答えが出たような気がする。ともあれ、MK2が息子であれ、爺ちゃんであれ、悟飯のバトルモードを備えているなら、翔花1号が暴走しすぎないように抑制することも可能そうだ。ゲンブの時みたいに、煽るばかりでブレーキの掛からない暴走モードが発動したら、命がいくつあっても足りないからな。せめて、翔花が明鏡止水でも習得すれば、怒りのスーパーモードを真のハイパーモードに高めることだってできるのだろうが」

K1『そんな急に身に付けられるような境地じゃないはずだ。マスターならいざ知らず』

NOVA「どっちのマスターだ? 俺か、それとも東方不敗マスターアジアのことか? 後者だったら、もちろん明鏡止水は身に付けているだろうが、俺はそんな悟りの境地なんて、身に付けているはずがなかろう。妄想モードの擬似明鏡止水程度が関の山だ。おまけに体を鍛えていないから、心と知識だけじゃ実戦には通じん。買い被ってもらっては困る。想いだけがあっても、力を持たなければ、未来はつかめないんだよ。だから、花粉症ガールに任せるしかないんじゃないか。俺にできるのは、バックアップぐらい。だから、せめて、お前たちの特性を活かしたサポートシステムの構築に手間暇かけてるんだ。全ては娘がしっかり育つようにな」

K1『そういう気持ちか。何だかグッと来たぜ。だったら、オラからもMK2によろしく頼む。翔花ママ1号のこと、しっかり守ってやってくれ』

K2『ぼくからも2号ママのことをお願いします。すぐに暗い方に物事を考えて情緒不安定になる癖がありますので、あなたの持ち前のはちゃめちゃさで明るく和ませてやって下さい。ぼくにはできなかったことです』

K1『分かった。オラに任せとけ。憂鬱モードなブルーなママ、略してブルマは必ず助けてやる。ところで、マスター、こいつのカラーリングはどうするんだ? MK2だから黒く塗るのか?』

NOVA「それはガンダムの話だろうが。確かにMK1と呼ばれる機体は白が多いな。ガンダムエルガイム、それにゼロテスター。それらに準じるなら、MK2はそれぞれ黒、グレー、黄ってところかな」

K2『それではマスターの過去、灰色の勇者ボーグナインにちなんでグレーでお願いします』

NOVA「分かった。じゃあ、最後はエルガイムで締めよう」

NOVA「結局、決まったのはカラーリングの変更と、バトルモードの設定のみで、他は雑談だけで終わった気分。まあ、その他の機能面の改修は、また『翔花伝』本編にて」
(完)