花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、D&Dを中心に世紀末前後のTRPGの懐古話を不定期展開中。

W翔花との日常

分裂の秘密


NOVA「さあ、久々の自分の部屋で寝て起きても、翔花が2人いる現状は変わらないってことで、いろいろ気になることはあるんだが」

翔花1号「なあに、NOVAちゃん」

翔花2号「私たち姉妹仲良くやってるよ。一緒にビルドも見たし。そうね、内海さんがおかしくなったのは演技ね。敵を欺くには、まず味方からって言うものね。この知力の2号さえ欺くとは、さすがは内海さん。そこに痺れる憧れる」

翔花1号「そうね。私の内海さまがエボル如きに屈するはずがないもの。全てはライダーとしての力を手に入れるための方便。ライダーに変身する力を手に入れて、あれほど嬉しそうな演技を見せるとは、本当にヒーローのことが好きな証拠よ。マッドローグ、その力がどれほどのものか私に見せてもらおうか」

翔花2号「ちょっと、お姉ちゃん。私の内海さまって言った? それを言うなら、私たちのでしょう? 独り占めは許さないわ」

翔花1号「妹のものは姉のもの。姉のお下がりは妹のもの。これが世の中の真理よ」

翔花2号「何、そのジャイアニズムのアレンジバージョン。それが世の中の真理なら、私は世界に反旗を翻す」

翔花1号「フッ、世界に勝てると思うなら、戦ってみることね。あなたのような未熟者では、時間を止められて何もできない間に、血を吸い取られてシオシオノプーよ」

翔花2号「花粉症ガールに血なんてないもん。目は充血して涙は流すけど」

NOVA「おいおい、ケンカはするな。まあ、傍目には仲の良い子猫がじゃれ合っているようにも見えて微笑ましいのだが、一応は父親として注意はしておくぞ。ここで、注意してもムダだからと合理的に冷めた態度で接すれば、父親は務まらない。俺は理想的な父親を演じる上で、言葉は惜しまない。それはともかく娘たちよ。俺の疑問だが、そもそもお前たちはどうして二人に分かれたんだ?」

W翔花『そんなの私たちが知るか!』

NOVA「うお、Wで攻撃を受けた。まるで、ジョーカーエクストリームを食らったみたいだぜ。ここは二人掛かりの攻撃を、Wショーカエクストリームと呼称するのがいいかもな」
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W翔花『私たちは2人で1人の粉杉翔花さ』

NOVA「どっちが翔太郎で、どっちがフィリップかは何となく分かるんだが、俺はお前たちの分裂にはもう一つ別の理由がある、と昨夜、寝ながら考えた」

翔花1号「寝ながら考えられるの?」

NOVA「おお、俺は明晰夢使いだからな。いつでも実行できるとは言わんが、たまには夢の中で創作することもあって、起きたときに今のは夢なのか、現実の記憶なのか、困惑することもしばしばだ。まあ、俺の中では辻褄が合わないのが夢で、辻褄が合うのが現実と認識しているが、たまに現実のはずなのに、辻褄の合わない言動を繰り返す人間に接すると、非常に困惑する。こいつは現実の人間なのか、創作上のモンスター(の幻覚症状)なのかってな。だから、俺は自分の正気を失わないためにも、論理的な辻褄合わせは欠かさないよう心掛ける男になった」

翔花2号「それで、私たちの分裂の理由は分かったの? それを説明したいから、話を持ち出したんでしょ?」

NOVA「ああ、俺の仮説だが、こいつの仕業じゃないかと思ってな」
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NOVA「こいつはグッドストライカー。愛称はグッティー。パトレンジャーとルパンレンジャーの戦いに介入して、どちらかグッと来た、つまり感じ入った方に味方して、その戦隊に見せ場を与える役割をしているんだが、割と腰の定まらない奴で、普段はフラフラどことも知れず飛び回っているんだわ」

翔花1号「そんな気まぐれな奴がどうしたの?」

NOVA「こいつには、いくつかの能力があってな。両戦隊のロボの素体になる他、パトレンジャーには融合を、ルパンレンジャーには分身を発動させてくれるんだ。すなわち、うちの花粉症ガールの活躍に、たまたまふらっと立ち寄ったこいつがグッと来て、翔花を分身させたと考える。融合は俺たち、ブルー・スタンドで自前でできているんだが、花粉症ガールが分裂するなんて設定は考えていない。ドゴラじゃないんだから。よって、こういう時は外部の要因を疑うのが当然の推理だが、現段階で一番怪しいのがこいつということになる。ルパンレンジャーを分身させられるなら、花粉症ガールを分裂させても何の不思議もない。問題は証拠がまだないことだ。まあ、次回のパトルパでグッドストライカー争奪戦が行われるみたいだから、そこで何かの証拠も得られるかもしれないが」

翔花1号「どんな証拠を想定してるのよ、NOVAちゃんは?」

NOVA「うむ、さすがにグッティーが『先日、関西に行って、花粉症ガールを分裂させたんですよ』なんて自白するとは思えないから、その辺は、状況証拠を拾い集めることになるだろうな。一つは『グッティーが関西、大阪、難波などの地名をついうっかり口に出す』 これはちょっともじって、数字を意味するナンバーなんて言葉も手がかりになるかも知れん。二つは『グッティーが何の関係もない一般人、あるいは物品を分裂させる』 これはかなり証拠としての精度が高い。現状、ルパンレッドしか分身させていないが、他にも分身あるいは分裂させた事例が確認されたなら、その中に花粉症ガールの一人ぐらい混じっているとこっちが主張しても、反論しにくいからな。とにかく、次回のグッティーの言動は注目に値する。とりあえず、グッティーの日頃の活躍に敬意を評して、2つのVSロボの画像を貼るぞ」
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技と知力と、もう一つ


NOVA「さて、翔花分裂グッティー説をとる場合、我々はもう一つ重要なことを考えなければいけない」

翔花2号「重要なことって?」

NOVA「グッティーはルパンレッドを3体に分身させている。すると、花粉症ガールの分裂がグッティーの仕業であるなら、どこかに翔花3号がいる可能性がある」

翔花2号「私にも妹が?」

翔花1号「だったら、シュシュトリアンにも、マジマジョピュアーズにもなれるじゃない。3人めいるなら出て来〜い」
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シーン


翔花1号「おのれ、まだ見ぬ3号。この姉に恐れを為して逃げたか」

翔花2号「奥ゆかしくて出て来れないのかもしれないわね」

NOVA「いや、危なっかしい翔花のことだから、出て来た途端、崩れて来た書籍の山の下敷きになって、人知れず『キュー』と泣きながら、我々の救出を待ち望んでいるのかもしれない。何しろ前例があるからな」

W翔花『そ、それは遠い春の日の幻よ。そんな事件はどこにもなかったのよ』

NOVA「お前らな。証拠はあるだろう、証拠は。3月28日のブログ記事をしっかり見てみろよ」

翔花1号「そんな古い記憶は、炎に包まれて転生した時に綺麗さっぱり忘れたわ。残っているとしたら、知力を誇る妹の方ね」

翔花2号「お姉ちゃん、ズルい。過去の自分の過ちを全部私に押し付けないで。私が自我を持ったのは、お姉ちゃんが九州に行った後だから、昔の過ちは全部お姉ちゃんのせいじゃない」

NOVA「記憶はなくとも、記録が残る。逆もまた然り。そうやって時はまた紡がれるのが歴史の醍醐味だと思うなあ。ところで3人目の存在は、あくまでグッティー説をとる場合であって、もう一つの可能性も提示できる。その場合、原因は俺にあることになる」

翔花1号「NOVAちゃんが悪いってこと?」

NOVA「いや、悪いと言っていいのかどうか。俺には躁とウツ、二つのモードがあって、他にも役割演技云々を言っていけば三千通りの分体を理屈付けて解説することも可能なのだが、今は時間がない。躁とウツ、陽と陰、ソーラーとルナーの二つの自分がいるとしよう。いや、内面的にはいるのだが、これを説明しても大抵の人には妄想とか、単にバイオリズムの問題でしょ、と返されるのがオチで、まあ、俺もその方が社会生活を送る上で支障がないので、それ以上は掘り下げないのだが。いわゆるフィクションでの二重人格と違うのは、途中で記憶が飛ぶことはないので、単に気質の変化が生じるだけで人格そのものは一つということだ。White NOVAとは別人格のDark NOVAみたいな奴がいて、俺の知らないところで悪さをしている、ということはないはずだ、多分。いたとしたら、単に俺の別人格じゃなくて、俺に成りすました偽者の可能性が高い。よって、今の時代にDark NOVAが現れたら、俺とは関係ない赤の他人であることは明言しておく。10年以上前ならいざ知らず」

翔花2号「昔は、知っていたんだ」

NOVA「というか、いろいろハンドル変えて遊んでいた時期があったからな。サイクロンNOVAとか、コスモNOVAとか、タイタンNOVAとか、ザビタンNOVAとか、遊びの場とか。いろいろ必殺技名をもじったり、遊び心を取り入れたり。まあ、ノリとしては、キューティーハニーの感覚だな。ハリケーンハニーとか、フラッシュハニーとか。翔花1号なら、フォームチェンジで経験したろう?」

翔花1号「ああ、名前に付ける形容詞と色を変えるだけで、自分が違ったモードになれるような感覚ね」

NOVA「そう、名は体を表すとも言うしな。昔の日本人は、幼名と元服名を切り替えることで、社会的な地位や気構えの変化を表明していたし、豊臣秀吉なんかはその最たる事例だ。まあ、全部の名前に『吉』が入っているところからも、その字が一種のアイデンティティーだったんだろうがな。よっしゃラッキー、こいつは伝説の天下人になるぜ、日吉丸くんって奴だ。俺もNOVA吉と名乗ったら、天下人になれるかな」

翔花2号「NOVAキチと書いたら、違った意味に受け取られて悲しい想いをするかも」

翔花1号「NOVA基地って書いたら、何だか格好良さそう。これぞヒーローって感じね」

NOVA「だが、読み間違えられて、NOVA墓地と受け取られたら、グレイブヤードって感じで、やはり悲しい想いをしそうだ。だから、人間も精霊も自分の器にあった生き方をするのが吉なんだろうな。変に傲慢になって、自分の力量に合わない相手とぶつかったら、それこそ墓場送りだ」

翔花1号「うう、それだけは何も言い返せないわ。ゲンブさんにもご迷惑を掛けたし、もう少しで『翔花伝』完になって、主人公交代して『ヒノキ伝』に切り替わっていたかも」

NOVA「そいつは壮大な精霊絵巻になりそうだ。南郷家の物語や、コンパーニュの塔の建造秘話とか、三獣士たちとの出会いとか、阿蘇の地下に眠る炎の大怪鳥の逸話とか、ネタだけはいろいろ考えられるが、書こうとするなら『翔花伝』どころの比じゃない大河歴史ロマンになること受け合いだ。あくまで裏設定ぐらいでお茶を濁すのがいいと思う。少なくとも、俺は自分の娘のことで手一杯で、そっちは手が出せそうにない。まあ、思いついた時に『翔花外伝 ヒノキの章』で、ヒノキちゃんが思い出話を語ってくれるような回もあるかもしれないが、いきなり大風呂敷を広げても未完で終わるのは、いろいろ経験済みだからな。イメージやアイデアは頭に思い浮かんでも、それを形にするには手間暇かかるものだし、モチベーションの維持も考えないと……って俺じゃない創作家の人が言っていた。そう、ヒノキちゃんを考えたのは俺じゃない別の人だから、そっちの話を形にするのは先方に任せた(いささか無茶振り)」

翔花2号「ヒノキちゃんの話も気になるけど、今は私たちの問題よ。要は、NOVAちゃんがソーラーとルナーの二つのモードに分かれちゃうから、魂の一部を受け継いだ私たちも二つに分かれた、と言いたいのね」

NOVA「そうだ。さすがは知力の2号。IQ60の1号とは訳が違う」

翔花1号「ちょ、IQ60って、どれだけ低いのよ。私の知能はサル並みか!」

NOVA「私はカモメと言って、地球の周りを飛んでいるってのもありかもな」
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翔花2号「ウルトラQ由来のそのネタ、分かる人はどれくらいいるのかしら」

NOVA「さあ。うちのブログの読者なら、当然分かるんじゃないか。それにウルトラマンXや、ダウンタウンのネタで取り上げられたから、意外と知られている可能性も高い。それでも知らない読者だったら、『M1号』で検索したらいい。今の時代、ググれば分かる程度のことを、自分で調べもせずに他人に質問してくる愚か者も稀にいるが、怠慢も甚だしい。そんな奴に対しては、ググレカスと罵ってもいい時代になって、今年で10年だそうだ。俺も今後はダメダメな質問魔に絡まれたら、使ってみようと思う」

翔花1号「M1号。知能は3歳児並み……って、いくら何でも、私はそこまで愚かじゃないわ。イクラちゃんにだって勝るとも劣らない」

NOVA「いやいや、比べる相手が間違っているだろう。イクラちゃんは、某所で『成長しないバカな幼児』キングに認定されたほどの逸材だ。認定したのは、まあ俺なんだが。それに対して、愚かさ比べをしようとは片腹痛い。相手にならぬわ。うん、うちの娘はイクラよりは頭がいい。なお、イクラは1歳設定な。タラオの方は3歳設定でM1号並みだ。一応、公式サイトもあるので、紹介しておこう」
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翔花1号「大体、私は生まれてまだ3ヶ月も経っていないのよ。それなのに、14歳並みに考えられるんだから、それって頭が相当いいって証拠じゃない。誰よ、そんな私を脳筋呼ばわりして、バカな子みたいに罵ったのは!」

翔花2号「本当に、ひどい人もいたものね。私はお姉ちゃんの味方よ。応援してるもの」

翔花1号「本当に? 信じてもいいのかしら」

翔花2号「たった一人の妹のことを信じてくれないの?(涙目)」

翔花1号「たった一人になるか、この先3人目がポンとどこからか湧いて出てくるかは知らないけど、そんな目で見つめられちゃ、信じるしかないじゃない」

NOVA「何だかチョロいな。乗せられ放題って感じだぜ」
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太陽と月


翔花1号「とにかく、NOVAちゃんの心が太陽と月に分かれるので、私たちも太陽と月に分かれたことは納得したわ。つまり、私は太陽の子ね。翔花ブラックRXを名乗る日も近いわ」
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翔花2号「すると、私がシャドームーン? う〜ん、複雑だけど……私も光太郎さんが良かったな」
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NOVA「フッ、だったらお前も南光太郎を名乗るがいい。つまり、BLACK時代の光太郎だな。実際ディケイド26話と27話では、W光太郎が実現している。あの快挙から来年で早くも10年か。年の経つのが早く感じられるなあ」
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翔花2号「え、私がブラックさんを演っていいの?」

NOVA「ああ、お前はちょっといろいろな意味で黒いからな」

翔花1号「ちょっと。じゃあ、誰がシャドームーンを演るのよ」

NOVA「そいつは、俺に任せてくれ。何しろ、高校時代の友人にブラックがいたからな。そして、当時からホワイトと呼ばれた俺は、何故かシャドームーンの役を嬉々として演っていた。フッ、俺のシャドームーン役は年季が違うぜ。何しろ30年近くも前の話だからな。Aき月NOV彦を名乗って遊ぶこともできるほどだ」

翔花2号「高校生にもなって、仮面ライダーごっこ。やっぱり、NOVAちゃんはその時からNOVAちゃんだったのね」

NOVA「仕方ないだろう。たまたま、その時、仮面ライダーBLACKが放送されていて、たまたま、その時、ブラックとあだ名された水泳部の友人がいて、そいつがTRPGのプレイヤー1役を演ってくれて、俺の書いた拙いリプレイ小説を読んでくれて、たまたま、そいつの兄貴がヒーローショーのスーツアクターやっていて、そいつも応援に駆り出されて、ヒーロー魂を備えていて……そんな恵まれた環境にいたら、俺だってシャドームーンを演りたくなるだろうが。まさに運命だったんだよ、あの高校時代は。俺の一生を決めるだけのな。高校時代の俺に会ったら見せてやりたいぜ、30年を経てなお、シャドームーンの役を嬉々として演ってる俺の姿を」

翔花2号「30年経っても同じことを演ってるって、成長がないって言わない?」

NOVA「言わない。一見同じことを延々演っているように見えても、時代に合わせて進化しているのは、戦隊シリーズなんかを比べると一目瞭然だ。30年前は6人目の追加戦士なんていなかったし、CGがこれだけ発展して、ここまで凄いことになっていることも予想はできなかったろう。まあ、ロボの複数登場は86年の『超新星フラッシュマン』から始まっていたが、戦隊がパワーレンジャーとして海外で活躍することも、ハリウッドで映画化されることも、本当に有り得ないと思われていた」

翔花2号「確かに戦隊はそうね。でも、肝心のNOVAちゃんはどうなのよ」

NOVA「俺だってそうさ。特撮ヒーロー好きは当時から変わらない、いや当時に輪を掛けて好きになっているし、日々の仕事で子供たちを教えながら、それでいて精力的にブログ記事を書いて、それを読んでくれる読者もそれなりにいる。やることやって、やりたいことやって、やれることも昔よりだいぶ増えた。高校時代は内輪の友人たちだけに向けた文章も、今や一応は世界に公開された場所で発表しているわけで、これを成長と言わずして何という? 成長したら、昔の自分の好きな物は全て切り捨てなければいけないのか? 否、と俺は訴えるぜ。心の中の大切なものはいつまでも残して、輝かせていいんだって。成長しても、昔からの変わりない純粋さや情熱は残したまま、30年を過ごして来た大人がここにいるってことを、まあ、この平成の終わろうとしている年に訴えたいわけだよ。もちろん、そんな純粋で情熱的な大人は俺だけじゃない、他にも大勢いるって信じているがな。うちの主な読者はそうだって思うし、さもないと、こんな妄想まみれの駄文ブログにリピーターなんて付かないって」

翔花1号「そうね。NOVAちゃんの熱いヒーロー魂があるからこそ、私だって生きているわけだし。私は太陽の子として、NOVAちゃんの想いを受け継ぐわ」

翔花2号「う、私にはまだまだNOVAちゃんの凄さは何となくしか分からないけど、とにかくNOVAちゃんのすごい自信に圧倒されているわ。今はNOVAちゃんの好きな『ロードス島戦記』をしっかり読んで、NOVAちゃんの過ごして来た平成の30年の歴史を噛みしめることにするわ」

NOVA「ああ、それでいい。お前たちは平成最終章のこの年に生まれ、未来とともに育つことを約束された花粉症ガールなんだからな。俺も月日を経て、頑張って働き、書き、戦い、そして人生をまだまだ楽しみ続けるぜ」

(完)