花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

魔神ハンターの、本部設立(SWミストグレイヴ2ー8)

第2部の最終ミッション開始

 

GM(ヒノキ)「箸休めの研究記事に少々寄り道したが、とうとう魔神ハンター第2部の最終ミッション開始なのじゃ」

G太郎(ゲンブ)「ミッション内容は『烈火団の本部を立ち上げよ』でござったな」

GM「うむ、本来のミストグレイヴ・シナリオにはない話なのじゃが、TRPGGMとプレイヤーの会話のやり取りで生成される物語である以上は、シナリオに載っていないという理由でプレイヤーの面白そうな要望を受け付けないのは、わらわのGMの誇りが許さん。それゆえ、スペシャルな話を展開するものとする」

デル(リトル)「スペシャルな話かぁ。オラ、ワクワクしてきたぞぉ」

ホリー(シロ)「ところで本日は、新星さまの50歳の誕生日らしいですね」

GM「それもスペシャルじゃのう。ここでもハッピーバースデイと祝いつつ、本人は花粉症で苦しんでいるらしいので、お大事に、と声がけする方がいいかのう」


「ヒーリングっど プリキュア」1年間の活躍振り返る特別映像 劇場版オリジナルフォームも


プリキュア新シリーズ「トロピカル~ジュ!プリキュア」予告映像が解禁 『映画トロピカル~ジュ!プリキュア プチ とびこめ!コラボ♡ダンスパーティ!』

ホリー「ヒーリングッバイの時代から、トロピカっちゃう時代になるようですが、季節もあっという間に夏になるみたいですね。白地に色々混ぜるのが今年の流行らしいですし」

トロピカル〜ジュ!プリキュア プリキュアスタイル キュアサマー

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機界戦隊ゼンカイジャー 戦隊ヒーローシリーズ ゼンカイザー

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GM「キュア様に全皇帝とは何とも偉そうなネーミングじゃのう」

ホリー「でも、ゼンカイザーは公式にバカ認定されているそうですからね」

www.tv-asahi.co.jp

GM「この御時世じゃから、バカはバカでも楽しいバカなら歓迎じゃ。つまらんバカはただのバカじゃが、前向きな熱血バカは周りを盛り上げてくれる。胸のエンジンに火をつける魂こそが大切と言えよう」

デル「燃える魂、それこそグレンダール様の示す道ぃ」

G太郎「そうでござる。燃えるマッスル魂こそ、烈火団の心意気」


キン肉マン マッスルグランプリMAX OP 炎のキン肉マン

GM「……ということで、十分に温まったところで、プレイ開始じゃよ」

 

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アンデッド作りの話(ゴーレム補足)

前回ミスったので

 

NOVA(リモート)『ヒノキ姐さん、すまない(m0m)』

ヒノキ「何じゃ、新兄さん。前回で話が終わったのではなかったのか?」

NOVA『いえ、前回の記事で勘違いがありましたので、修復したいと思いまして』

ヒノキ「ほう? 何をミスったと言うのじゃ?」

NOVA『この発言です』

 

ソード・ワールドで最もアンデッド作りのルールが充実しているサプリメントがこれだ

 

NOVA『そう言って、イグニスブレイズを示したのですが、勘違いでした。確かにイグニスブレイズには、ゴーレム、魔神、妖精の改訂版ルールは載っていますが、アンデッドのルールは別サプリメントだったことが判明』

ヒノキ「それは一体?」

NOVA『こちらです』

ヒノキ「いわゆる、2.0時代の魔法本じゃな」

NOVA『ええ。アイテム本、モンスター本に続いて登場した魔法本です。よって、今年の秋にはこいつの2.5版が出るだろう、と俺が勝手に期待して、今からワクワクしています。何しろ、俺は魔法を愛する男ですからね』

ヒノキ「魔法を愛する男なのに、アンデッド作りの魔法について勘違いしたのじゃな」

NOVA『いや、アンデッドモンスターは好きですけど、愛してるわけではないですからね。どれぐらい好きかと言うと、10年前にブログでアンデッドについて語り始めて、勢いが止まらなくなって5記事ぐらい続いてしまうぐらい好きですが、愛しているわけではありません』

ヒノキ「わらわには、お主の好きと愛の境界線がどこにあるのか、よく分からんのじゃが」

NOVA『愛はためらわないことですが、さすがにアンデッド相手にはためらいますよ。娘の晶華が吸血花粉症ガールになった時は、俺、抵抗しましたし。さすがにアンデッドでも構わないから、俺の血を吸ってくれ、とは言わなかったですし。研究対象の一環として、吸血鬼映画やゾンビ映画は見たりしますけど、喜んで吸血鬼やゾンビになりたいほどの愛は持ってません』

ヒノキ「ふむ。では、このゲームは持っておらんのじゃな」

NOVA『ええ、ホラー系なら、これで十分だと当時は思ってましたから』

コザイク ゴーストハンター03 (3-5人用 60-90分 12才以上向け) ボードゲーム
 

NOVA『どうも、俺はゾンビを銃で撃ちたいわけではなくて、術で封印したり、聖剣で斬ったりする方に魅力を感じるみたいです。やはり近現代ものよりも、ファンタジー志向なんでしょうな。まあ、それはともかく、ソード・ワールドの2.0と2.5のアンデッドルールも、ゴーレムのついでに補完しておこうと思い立ちました』

ヒノキ「そんな物を補完しても、実際に使いたいと思うプレイヤーがどれほどいるものかのう? ネクロマンサー志望のプレイヤーなど、ここにはおらん」

NOVA『しかし、5月発売だというゴブリンスレイヤーサプリメントにも、ネクロマンサーが実装されると聞いてますので、アンデッド研究をしておいて損はないかと思うんですよ』

ゴブリンスレイヤー14 (GA文庫)

ゴブリンスレイヤー14 (GA文庫)

 


『ゴブリンスレイヤー』TVシリーズ2期 制作発表PV

 

ヒノキ「ほう。来月の小説新刊のみならず、TVアニメの2期も制作決定とはのう。では、ゴブスレへのワクワクに免じて、少しぐらいならお主のアンデッド話に付き合ってもよかろう」

 

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ゴーレムとか召喚獣なんかの話2

リモート講義の続き

 

NOVA(リモート)『前回は、ゴーレムと召喚獣、それに仲間モンスターの歴史をいろいろとカオスに語ってみたわけだが』

ヒノキ「カオスと自覚しておるわけじゃな」

ゲンブ「本来なら、ソード・ワールドのゴーレムルールの研鑽記事の名目だったのに、何故かポケモンとか違う方向に展開して、話をどうまとめることやら」

NOVA『ところで、現在はモンスターという言葉が、ゲームの敵キャラである魔物として定着した感じだが、これも80年代半ばにRPGが紹介される前は、違う意味で使われて安定していない言葉だったんだな』

ヒノキ「ゲームの敵キャラを初めてモンスターと呼称したゲームは何じゃろうか?」

NOVA『TRPGなら当然D&D(74年)だろうが、コンピューターRPGならウィザードリィ(81年)じゃないかな。「モンスター・サプライズド・ユー」というメッセージが印象深いし。日本のゲームだと、敵キャラがインベーダーとかエイリアンとかが多い中で、パックマン(80年)のお化けがモンスターと呼称されていたのが記憶にある』


PIXELS - Official Trailer (HD)


パックマン 進化の軌跡 【シリーズ歴代作品ダイジェスト】

NOVA『パックマン以前だと、ピンクレディーの歌「モンスター」というタイトルが流行したのが78年だったな』


ピンク・レディー モンスター

NOVA『それ以前にモンスターだと、コンドールマン(75年)のエンディングだな』


ザ・モンスター

ヒノキ「というか、もはやゲームと関係なく、モンスターという単語を挙げているだけじゃのう」

NOVA『まあ、怪獣映画とか、ドラキュラ、狼男、半魚人、フランケンシュタインの怪物などをモンスターと称する時代があったけど、どちらかと言えば、モンスターってゲテモノ扱いで、あまり一般的に使われる言葉じゃなかったと思うんですね。それをピンクレディーが一気にメジャー化させてくれて、70年代後半から80年代に当たり前のように使われる流れができたというか。UFOと言い、透明人間と言い、ピンクレディーが当時のSFブームに与えた影響も大きいというか、その辺は作詞家の阿久悠さんの功績でもあるのですが』

ヒノキ「阿久悠さんと言えば、アニソンでは『宇宙戦艦ヤマト』がよく話題にされるが」

NOVA『元々は、脚本家志望で、伊上勝氏の部下だったこともあって、そこから放送作家、作詞家、小説家としても活動していたそうです。で、阿久悠氏の代表的な歌といえば、ここでは当然、ウルトラマンタロウやレオ、それにザ★ウルトラマンを挙げるべきでしょうが、今回はこれを一つ』


デビルマン

NOVA『デビルマンだったら、悪魔召喚とか、人間の仲間をするモンスター種族という方向に話がつなげられますし、今回のテーマに絡められるでしょう』


デビルサマナーソウルハッカーズ~OP~


『デビルサマナー ソウルハッカーズ』プロモーション映像第1弾

009『おお、70年代に戻ったりして、どう話を展開するかと思ったら、一気に90年代のゲームにアクロバティックに飛躍するとは』

NOVA『フッ、俺が語りたいのは、時代ごとの文化継承の流れだからな。70年代にゲテモノ扱いされてアングラ感覚に満ちていたモンスターという要素が80年代から90年代にかけて市民権を獲得しつつ、ある時はポケモンという陽性の道を歩み、ある時は遊戯王という形で若者を取り込み、そしてモンスターを召喚するサモナーという言葉も定番になっていった先に、新世紀はこうなるんだ』


[GaoRanger] Gao King First Fight Scenes


忍風戦隊ハリケンジャーVS百獣戦隊ガオレンジャー 変身シーン

NOVA『動物霊を召喚して、自分に宿すことで力に換えるガオレンジャーの設定は、召喚という言葉がメジャーになったからこそ生まれたんだと思う。それまでのファンタジー戦隊は、ジュウレンジャーが古代から蘇った戦士で、ギンガマンがギンガの森に隠れ住んでいた部族の戦士という設定だったのが、ガオレンジャーに至って「現代人がパワーアニマルと交感して、戦う力を授かる」という現代人と自然の精霊の調和という形になる。この違いが分かるだろうか?』

ヒノキ「ジュウレンジャーギンガマンは、現代人ではなくて異民族がファンタジーの戦士として登場したのに対し、ガオレンジャーは現代人がファンタジー戦士の力を会得したということか?」

NOVA『そういうことです。まあ、それ以前のファンタジー系戦隊でダイレンジャーカクレンジャーも現代人なんですが、彼らは血筋があるんですね。気力を操るダイ族の子孫だったり、妖怪を封印した隠流忍者の子孫だったりするわけですが、ガオレンジャーは血族とか関係なしに、純粋にパワーアニマルと心を通わせることで戦士に覚醒した一般市民で、ある意味、カーレンジャー同様に、心の絆だけでヒーローに選ばれた者たち。この差は大きいと思う』

ヒノキ「つまり、何が言いたいのじゃ?」

NOVA『人もモンスターも心が大切だということです。90年代は、人の心の善意と悪意、光と闇を多くのフィクションが描き、一方でモンスターも単に倒される存在ではなく、心を持った生き物であるという視点が提示された。単純に人類が正義で、モンスターが悪という勧善懲悪ストーリーから、モンスターにもモンスターの心があって、時に人と心を通わせることが可能であり、人類は偏見を捨ててモンスターとも分かり合って、この星の平和を守る盟友として悪意と戦わなければならない、というのがフィクションの方向性、テーマになっていく。その結果がこれにもなるわけですね』


ウルトラマンコスモステーマソング Spirit

 

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ゴーレムとか召喚獣なんかの話

ゴーレムの研究初め

 

ヒノキ「今回はリプレイを休んで、ゴーレムの研究記事なのじゃ」

ゲンブ「おお、それはありがたい……が、またどうしてでござるか?」

NOVA(リモート)『俺がリクエストした。うちの妖精郷リプレイで、ミッションの合間にゴーレムの研究記事を書こうと思ったんだけど、そっちがなかなか終わらなくてな。どうせなら、こっちでゲンさんと、うちのサイバ☆リオン役の009ことNOVA2009の共同研究ということにしようか、と考えた』

009(リモート)『こちらへは最初のゴブスレリプレイ以来です。あの時は、学術騎士ジャンのプレイヤーであるアナザーNOVA2009として、丸子さんや用心棒さんにはお世話になりました。今はケイPマーク3のボディで頑張っています』

NOVA『俺が妖精郷のGMを担当するようになったので、俺の魔法使いキャラは過去の自分に担当してもらっている次第だ』

シロ「サイト20周年の時には、ぼくたちもお世話になったんですね」

リトル「令和の時空魔術師さまがバタバタしている時の代理を務めてもらいましたぁ」

NOVA『その経緯はこちらを参照だが、別に読まなくても当記事を読むには何の支障もないはず。とにかく、今回はコンジャラー魔法の【クリエイト・ゴーレム】を運用するための研鑽記事ということで、それぞれのSW妄想リプレイで現在コンジャラーを担当しているゲンさんと009の勉強会をセッティングした次第』

シロ「新星さま。コンジャラーなら、ボクのホリーも技能は持っていますので、話に参加したいです。まだ2レベルなので、ゴーレムを作ることはできませんが」

NOVA『じゃあ、受講者はゲンさんと009、シロ君の3人が中心で、講師が俺のリモート講義の形をとるとするか。ヒノキ姐さんとリトル君は自由参加ということで』

ヒノキ「うむ。わらわもこっちのGMとして、参考になるかもしれんからのう」

リトル「リウもお話を聞くだけでも聴きたいですぅ」

NOVA『では、まず、ゴーレムということで、以下の動画を見て欲しい』


PS FF5 $53 飛竜の谷 ゴーレム戦


FCドラクエ1:ゴーレム戦


【ドラゴンクエストXI】 ゴーレム


【仮面ライダークウガ】ゴウラム合体/運搬/必殺集 Kamen Rider Kuuga Gouram Combined,Transport,Finisher

NOVA『以上を見ても分かるように、ゴーレムというのは石でできた頑丈なボディーを誇り、その破壊力も優れていて、召喚獣にすれば、その強靭なガード能力で敵の物理攻撃を封殺してくれ、仲間モンスターにしてもタフネスと拳の打撃が心強く、さらに馬の鎧としても頼り甲斐のあるサポート能力で……』

ヒノキ「いや、馬の鎧は別じゃろう。名前が似ているからと言って、無理やり混ぜるでない」

NOVA『しかし、ゴウラムも元は古代人(リント)が魔法か何かで造った石製の支援メカであり、人型ではないと言え、SWで言うところの広義の意味でゴーレム扱いしてもよいか、と思うんですよ』

ヒノキ「そうかの? わらわの見解では、騎獣扱いが妥当と思うんじゃが」

NOVA『まあ、クウガのゴウラムをSWのルールで再現しようと思えば、魔動機タイプの騎獣扱いする方が簡単そうですけどね。どっちにせよ、オリジナルルールを作らないといけませんが』

ゲンブ「新星どの。ゴーレムが頑丈なボディーとか優れた破壊力とかおっしゃるが、うちのオークはそれほどではござらん」

NOVA『そりゃ、材質が木材じゃダメでしょう。頑丈に作るには、わらや木じゃダメで、レンガで作らないといけないとは、三匹の子豚の昔話でも明らか。強いゴーレムに期待したいなら、レベル8のロックゴーレム。それが無理でもレベル5のストーンサーバントぐらいなら頼り甲斐を感じると思いますよ』

ゲンブ「つまり、コンジャラーのレベルを上げて、強固な材質の資材を使えるようにならなければいけないというのか」

NOVA『ええ。ストーンサーバントでレベル7、ロックゴーレムでレベル10までコンジャラーを上げないといけません』

009『ぼくのサイバ☆リオンなら、現在コンジャラーレベルが5なので、頑張れば届きそうだが、問題は……金がない。ストーンサーバントを作るには、いくら掛かるんだ?』

NOVA『基本料金は1000ガメルだけど、それじゃ使い捨てなので、再利用可能な素材にするなら2000ガメル。さらに強化アイテムを追加購入することで、5000ガメルぐらいは必要だと思う』

ゲンブ「それなら十分手が届くでござるな」

009『そっちはいいなあ。妖精郷はパーティー全員で3000ガメルもゲットできれば、儲かった方なのに』

シロ「そっちは経験点がいっぱいもらえると聞いていますよ。★1個を200ガメルで売ってくれるなら、喜んで払ってやってもいい」

ゲンブ「経験点とガメルのトレードでござるか。アリナ様、是非ご一考を」

ヒノキ「ダメじゃ。クラシックD&Dなんかじゃと、獲得資金と経験点が関連するシステムじゃったが、ソード・ワールドではそれぞれが独立しておる。そもそも、シナリオで得られる報酬が決まっておるのに、勝手に他所の物語とトレードするわけにはいかんじゃろう」

ゲンブ「だったら、『マッスルG太郎、妖精郷へ行く』と称して、武者修行の旅に出るとか?」

NOVA『話がややこしくなるからな。そっちはそっちで、コツコツ自分の冒険を頑張ってください。あくまで一緒にやるのは、ルールの研鑽記事に限定しての話ってことで』

 

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魔神ハンター、2月の成長(SWミストグレイヴ2ー7.5)

葡萄酒ミッションを終えて

 

ヒノキ「長かった葡萄酒ミッションもようやく終わったので、今回は成長の儀に移るのじゃ」

ゲンブ「よくある配達任務かと思えば、随分といろいろなことがあったでござるな」

リトル「デル的に一番印象的なのは、ダークドワーフの狂神官の登場ですねぇ。同じグレンダール神官として、どうしてあそこまで歪んでしまったんでしょうかぁ」

ヒノキ「元々、ダークドワーフという種族は、蛮族の王に忠誠を誓ったドワーフの裏切り者とされており、裏切りの原因が『蛮王の提供する財宝に目が眩んだからだ』とも、『蛮族軍に包囲され、生き延びるためにやむなく降伏した』とも伝えられ、いずれにせよ、ドワーフ族からは軽蔑されており、人族の中でも決して評判は良くない。一方で、蛮族の中でも、しょせんは人族として蔑まされ、人蛮共に異端扱いされる閉鎖的かつ孤立した種族なのじゃ」

リトル「歴史的に可哀想な種族ってことですかぁ?」

ヒノキ「ダークドワーフは、ドワーフの例に漏れず誇り高い種族なので、自らを可哀想とは思っておらんがの。連中は黒い炎を扱う鍛治技術や独自の武術によって、力を信奉する蛮族社会にあって有用な地位を占めている。蔑まれてはいるが、コボルド同様に『便利な技術者』と見なされているのじゃ。元々、蛮族は略奪種族なので生産業を軽んじる傾向があって、欲しいものは力で奪えばいいと考えがち。もちろん、バジリスクのように芸術文化に関心の深い種族は職人を重宝したりするので、翠将の支配するミストグレイヴでは、ダークドワーフも比較的生きやすいと考えられる。他の地域では、もっと過酷な奴隷扱いされていても不思議ではなかろう」

シロ「周りからは軽蔑されながらも、自らは誇りをもって高慢。そして、職人としても武人としても強さは持っているので、力こそが正義の蛮族社会で独自の地位を占めつつも排他的な種族ということですか」

ヒノキ「一方で、ドワーフを創造したと言われる炎武帝グレンダール神は、逆境の中でも自らを鍛える糧とすべし、という教義であるからして、ダークドワーフも強く信仰している。しかし、一部の者は排他的な信仰に染まって、『自分たちが一番、グレンダールの掲げる逆境の中にあって最高の信仰者だから、他の種族が勝手に信仰するのは許さん』とする者、あるいは『グレンダールの奥義は、黒い炎にあり、自らを焼き、他をも焼くことが信仰の証』と考える過激派も少数ながらいる。

「もちろん、大抵のダークドワーフは狂信者ではなく、寡黙な職人であり、生産的な性格で、自らと他者を建設的に鍛えることに生き甲斐を感じている者が普通なのじゃが、そういう一般人は地味にコツコツ働いておるので、他種族との交わりも少なく、トラブルを起こすことも稀。要するに、よくあるダークドワーフは地下に潜伏した地味な種族じゃから目立たぬ。わざわざ人前に出てきて問題を起こすのは、決まって少数の過激派じゃから、種族への風評被害を広げがち、ということじゃ」

ゲンブ「まるで、現実世界でのオタクみたいでござるな。地道に働きながら、自分たちの好きな作品作りに精を出したり、作品鑑賞眼を鍛えることを誇りとしたり。しかし、一部の過激で声の大きい連中が、自分たちは蔑まれていると変なコンプレックスを感じて、自己のプライドを満たすために周囲を批判して、やたらと攻撃的で、マニアックではない一般人を見下し、自分たちの正義を声高に主張して、たまに大きな犯罪を起こしては、マスコミの話題をさらい、『これだからオタクは……』とマジメな趣味人の眉をひそめさせる風評被害の元になる構図」

ヒノキ「日に当たらないため色白で、寡黙なアングラ趣味の職人。地上のドワーフ開明的な職人であるなら、ダークドワーフは確かに閉鎖的なオタク気質の持ち主と言えようか」

リトル「だけど、グレンダールは別にオタクの神ではないはずですよねぇ」

シロ「むしろ、マッチョな体育会系の神っぽいよなあ」

ヒノキ「マッチョ信仰と、マニアックなアングラ趣味が結びついた、矛盾の多い存在。それこそがダークドワーフの根幹になるのかのう。この辺の解釈は、わらわ独自の見解である上、ダークドワーフは今のソード・ワールドでも資料の少ない種族であるため、一般的には『地上では稀な、優れた鍛治技術を備えた閉鎖的な職人』『たまに暴走した迷惑なオタク(趣味人の風上にも置けない独り善がりな人格の少数派)が過激な事件を起こすことがある』といったところか。あと、例の深層階の【巨大格納庫】の主である魔動博士も種族はダークドワーフじゃし、公式に狂魔動機師と記され、完全にマッドサイエンティストそのものじゃからのう」

ゲンブ「ゲームの本編にはまだ登場していないのに、プレイヤーとGMの雑談で、どんどん先行情報が公開されていくでござるなあ、【巨大格納庫】は」

ヒノキ「まあ、ミストグレイヴにおける、作者の一番のお気に入り施設という理由も大きいが、下手すると本編での登場が半年後になりかねん。深層階に侵入するまでが時間も掛かろうし、マップに【巨大格納庫】が登場するのは、物語の終盤間際ということも有り得る」

シロ「噂だけ先行して、最終盤になってようやくチラッと出て来て、すぐに物語が終わってしまう……としたら、まるでクウガのアルティメットフォームみたいですね」

ゲンブ「何と。そんな扱いでござるか、凄まじき戦士のアルティメットフォームとは。我は今回がクウガ初視聴であるゆえ、ワクワク楽しみにしているのに」

ヒノキ「【巨大格納庫】よりは、アルティメットフォームの登場の方が早いのは、ほぼ間違いなかろうな」 

  

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魔神ハンターの、葡萄酒ミッション完結(SWミストグレイヴ2ー7)

ミッションを終わらせるために

 

GM(ヒノキ)「14日めの夜、お主たち烈火団は【岩棚の城塞】にて、ガンツフォートの驕王と称するゴブリン王ムルカグンドリの酒宴に誘われ、そして深夜が過ぎて夜明け前となった」

デル(リトル)「徹夜したのかぁ?」

GM「そうしたければ構わないが、ゴブリンたちは完全に無警戒で酔いつぶれておる」

ホリー(シロ)「ボクも完全に酔いつぶれて、フカフカのイノセントの傍らで熟睡している」

デル「うう、周りがそういう状態で、一人だけ起きているのも辛いなぁ。警戒しながらも、そのうち、うつらうつらと寝入ってしまいそうだぁ」

G太郎(ゲンブ)「まあ、前回のラストで、ゴブリン王がパトロン候補になるという話を聞かされたでござるからなあ。こちらから敵意を向けない限りは、相手から攻撃してくることはないと見た。相手がこちらを騙そうとしているなら、GMも我らが不信感を抱かなかったかダイスを振らせてくれるであろう。そういう気配も見せずに、騙そうとするマスタリングは決してフェアではあるまい」

GM「もちろん、わらわはフェアなGMを心掛けておるため、警告もなしにプレイヤーキャラを騙し討ちするようなマネはせんつもりじゃ。ムルカグンドリは、強者としてG太郎の友になりたいと語ったことは本当であるゆえ、現段階では敵対するようなマネはせん。少なくとも、一宿一飯の恩義ぐらいは着せようとする」

デル「ところで、一宿は寝泊まりできる場所だからいいとして、一飯が気になるなぁ。こいつら、ワインの肴として何を食べてるんだぁ? 油断しているとイノセントを食べようとしやがるぐらいだからなぁ」

GM「それを気にすると、語らぬわけにはいかんのう。蛮族は人肉も平気で食べるし、時には共喰いだってする。昨夜、お主たちが試合の形で倒したゴブ三郎と他2名のゴブリン肉が、宴の供物として振る舞われたのじゃ」

デル「ゲッ、そういう食習慣には合わせられねぇ。オラは修行の一環と言い張って、勧められた食べ物は断り、自分の保存食だけを食べるぞぉ」

ホリー「もちろん、ボクもだ」

G太郎「ということで、我らは一宿の恩義だけで、一飯については丁重に辞退申そう。食習慣の違いゆえ、ゴブリン料理は口に合わないと述べて、悪気はないことを伝えてな」

GM「『まあ、お前たちはゴブリンじゃないからな』とムルカグンドリは受け入れてくれた。他のゴブリンたちも、自分たちの食べる分が減らないことを喜んでいた。……と言うことで、保存食を1日分減らすように。ホリーだけは、イノセントの分も合わせて2日分じゃ」

ホリー「仕方ないなあ。後で、人族の拠点で保存食を補充しておこう。ここでは寝泊まりできても、食事は自分持ちと考えよう」

 

GM「では、一晩休んで夜明け前。酔いつぶれたホリーだけは、1D振るように」

ホリー「1」

GM「では、1tb時間だけ二日酔いで、行動判定にマイナス1じゃ。まあ、昼には回復している二日酔いなぞ、大したことはないがの」

ホリー「小さい出目でよかった」

G太郎「さて、ここから南へ帰還することになるのでござるが、【城塞】の真南は【隠者の迷路】とか言っておったな。もしかして、素通りできずに迷ってしまう場所か?」

GM「その通り、とムルカグンドリは言った」

G太郎「ならば、荷車にワイン樽を乗せて進まねばならん以上、迷路をさ迷い歩くのは勘弁願いたい。迷路の中の隠者とは会っておきたいが、それはまた別の機会にするでござる。今は、葡萄酒ミッションの達成に専念しよう。そのためには、また西に戻って、【凱旋門】からまっすぐ南下するコースを辿るでござる」

GM「では、出立する烈火団に対して、ムルカグンドリは『そちらの仕事が済めば、すぐに余に会いに来てくれ。神殿のアンデッドを退治したお前たちなら、グールメイジどもも殲滅できるだろう。期待しておるぞ』と念を押すように訴える」

G太郎「グールメイジとは、どれだけの強さでござるか?」

GM「レベル5で単体戦闘力は大したことはないが、名前のとおり真語魔法4レベルを使ってきて、しかも知性を持ち、配下のアンデッドを率いて群れで襲ってくる。その上、普段は地下の迷宮に潜んでいるから、討伐が面倒くさい。さらに麻痺毒や病気を感染させてくるから、プリーストなしでは戦いたくないそうじゃ」

デル「なるほど。アンデッド退治なら、プリーストが専門家ということか」

ホリー「相手がアンデッドなら人蛮共通の敵。そういうことなら、協力してもいいだろうなあ。〈光のアミュレット〉も無駄にならないし」

G太郎「では、アンデッド退治ミッション、遠からず引き受けに来るでござるよ」

ムルカグンドリ『それでこそ、余が友と見込んだマッスルG太郎と烈火団だ。その武勲に誉れあれ』

 

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魔神ハンターと、鬼の宴(SWミストグレイヴ2ー6)

節分なので、鬼の話

 

GM(ヒノキ)「2月2日なので、鬼の話をするのじゃ」

G太郎(ゲンブ)「鬼といえば『鬼滅の刃』?」

GM「何でじゃ? ソード・ワールドのリプレイの続きじゃろう。いきなり話の腰を折るでないわ」

ホリー(シロ)「そう言えば、『鬼滅の刃』は新星さまも気になって遅ればせながらチェックしようという話だったはずですが?」

GM「ところがどっこい、地元の書店で原作マンガが売り切れて手に入らないということで、いきなり出鼻を挫かれたので、意欲が削がれたそうじゃ」

デル(リトル)「Amazonで注文したり、Kindleを使うのではどうでしょうかぁ?」

GM「まあ、他にも読みたい本(ダークタワーとか)やら見たい配信やらが目白押しなので、鬼滅に当てる時間も惜しいし、本来の趣味で買いたい物も多いので鬼滅に充てる金も惜しいため、やはり一時的な気の迷いにしようか、それとも今は無理でもいつか手を伸ばしてやるぜと思い続けるのかは現状不明ということじゃ」

G太郎「あの御仁の鬼滅愛はその程度でござるか?」

GM「というか、鬼滅愛が芽生えた程度で、これから育成しようと思ったら、そこまで手が回らない状況なんじゃろうな。鬼滅愛よりは、明らかにソード・ワールド愛の方が上じゃし……ということで、鬼成分は今回の物語で堪能するものとする」

G太郎「まあ、鬼滅へのにわか興味に駆られて、当リプレイの記事書きが放置されてしまっては、残念でござるからな。優先順位の問題と理解するでござる」

 

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