花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

シンフォギア・ガメライベントの話の続き

ガメラ映画の続き

 

ゲンブ「シンフォギアガメライベントの続きでござる」

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Gamera 2 Main Title

 

ヒノキ「ゲンブ、嬉しそうじゃのう」

ゲンブ「そりゃ、これが令和ガメラの夜明けと思えば、嬉しくもなろう。そう、ここでガメラ復活の機運が高まれば、我の時代の到来も夢ではない。何せ、ロボコンですら復活したわけでござるからな」

ヒノキ「だったら『がんばれいわ ガメラVSタンタンメン』という形で復活するとか、女体化した『プリティガメラ』になるというのはどうじゃ?」

ゲンブ「さすがに、汁なしタンタンメンと戦うガメラを見たいファンがどれだけいるかは謎でござるが……。まあ、ガメラアーマーをまとう少女の話なら、喜んで続きを見ようと思う」


【シンフォギアXD】ガメラ 大怪獣絶唱 EP4 ガメラ捜索


【シンフォギアXD】ガメラ 大怪獣絶唱 EP5 決戦ッ!Zプラン

ヒノキ「Zバスターは核ミサイルか。何となく、最近のウルトラマンZの話に近い流れを感じたのじゃが」

ゲンブ「それでも不発だったようでござるな」

ヒノキ「果たして、この続きがどうなることやら」

 

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ダイカタナ中巻と、ガメライベントの話

ゴブリンスレイヤー外伝の話

 

ヒノキ「ダイカタナの中巻を読み終えたのじゃ」

シロ「それは早いですね」

ヒノキ「まあ、魔神ハンターの第2部に入る前のインプット充電期間じゃからのう。集中すれば、容易く読めよう」

リトル「ダイカタナって、どういう話ですかぁ?」

ヒノキ「新兄さんの上巻・感想記事はこちらを参照じゃが、わらわも改めて紹介するなら『ゴブスレ版ウィザードリィ』じゃな」

シロ「ウィザードリィと言えば、ダンジョン探索ゲームの代表にして古典、80年代からのオールドゲーマーにとっては聖典に近い作品の一つですね」

ヒノキ「うむ、ゴブスレ作者は、80年代のゲームブックや90年に至るファンタジーへのレトロ愛が溢れ出しておるからのう。他にも、新兄さんのツボを突く時代劇マニアっぷりや、アメコミヒーローマニアっぷりを示して、ダイカタナでも『侍主人公の君』を始めとする6人パーティーのダンジョン探索冒険譚を描いている」

シロ「パーティー構成は、侍、女戦士、蟲人僧侶、半エルフの盗賊、女司教、女魔法使いですか」

ヒノキ「原典のウィザードリィには、蟲人や半エルフという種族はいなかったから、その辺は四方世界風味じゃが、職業構成はウィザードリィに基づいていると言えよう。盗賊が『蝶のナイフ』を手に入れて、そろそろ忍者に転職しそうなのも、ほぼ原典どおりじゃな。まあ、物語の基本はウィザードリィの第1作『狂王の試練場』に基づくダンジョン構成じゃが、ゴブリンが出たり、ダイヤモンドの騎士が活動していたり、蝶のナイフなどは後の作品から抽出しているネタもあって、いろいろと混ざってはおるのじゃが」

シロ「それにしても、主人公名が『君』というのは珍しい文体ですね」

ヒノキ「ゲームブックや『世界樹の迷宮』なんかを意識した文体じゃろうな。最初は、新兄さんもキャラへの感情移入の距離感に戸惑った文体じゃったらしいが、ある程度、キャラが成長した段階で、ようやく没入できるようになったようじゃ」

シロ「それまでは、没入できなかったと?」

ヒノキ「これは読者にもよるが、上巻は『君が迷宮のことを何も知らないズブな素人』で、ウィザードリィの世界を何も知らない読者が感情移入できるように描かれておる。逆に言えば、新兄さんのようなウィザードリィ経験者から見れば、『うわ〜懐かしい』とか『こいつの元ネタはアレだな』とか感じながら読むのに、劇中の『君』とはそういう感覚を共有できない。初心者の『君』を押し付けられても、ベテラン読者は感じ入ることは困難じゃろう」

シロ「まあ、全く新しい世界観ならともかく、読み手には『懐かしさ』を感じる世界で、主人公の新鮮な驚きを自分のことのように受け止めることは難しいかも」

ヒノキ「じゃが、上巻を終えて中巻に入るころには、主人公の『君』も迷宮攻略に慣れて、初心者から中級レベルになったわけで、その辺でだいぶギャップも解消されたようじゃ。今巻は割とスッと読めたようで、わらわのところにもあっさり送られてきた。うむ、中巻に入って、ようやく話が展開して面白くなってきた感じじゃな」

シロ「後で、ボクも読ませてください」

 

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ゴブリンスレイヤー13巻の話・完結編

日常に還りて

 

ヒノキ「さて、20周年イベントを終えたが、コンパーニュ自体は特に変わり映えはしないのじゃ」

ゲンブ「新星どののクリスタルタワーや、屋久島、アステロイド観測所などは一部メンバーが異動して、フレッシュな人間関係が見られたりするようでござるな」

ヒノキ「自営業や引きこもりニートには分かりにくいことじゃが、人の社会の役所や企業などだと春先に人事異動などで肩書きが付いたり、転属になったり、新人が入って来たり、いろいろと人間関係に変化が生じたりするものじゃのう」

シロ「うちでは、リトルが新人だったわけですが」

リトル「1年間、みっちり鍛えられたですぅ」

ヒノキ「うむ、これからもリブット君みたいに鍛えてやるから、しっかり強くなるのじゃぞ」

シロ「リブットは東南アジア出身だから、小乗仏教の感覚で新鮮な覚醒描写をしたようでした」

ヒノキ「確かにの。ウルトラ族は、どちらかと言うと外にある光を与えられたり、自らつかみ取る形の覚醒成長が多いようじゃが、リブットの場合は東洋的というか、自己の中にある力に目覚めたような描写じゃったのう。どこかカンフー的というか」

ゲンブ「グレートの声の人が、流派・東方不敗で修行した明鏡止水の御仁でござるからな。魔王になったり、宇宙海賊になったり、メギドになったり、坂本監督に負けず劣らず動き回っているでござる」

ヒノキ「かつては弟子だった者が師匠として、新たな後進を育てる姿に、いろいろと感じ入る想いがあるのう」

シロ「一応、今のギャラクシーファイト1部は、リブットがまだ若い時代の過去話なんですよね。去年に登場したときは、ルーブの兄弟を助けるベテランのレスキュー隊員みたいな風格でしたが」

ヒノキ「去年は顔見せ助っ人みたいな感じだったのが、今年はまず彼を成長する主人公格において、その魅力を掘り下げる趣向のようじゃのう。第1部で新人として成長した彼が、第3部でゼロさんと肩を並べて戦うようになると、盛り上がるのではなかろうか」

ゲンブ「いつの世も、真っ当な大人は成長する若者に未来を感じ、応援したくなるものでござるからな」

ヒノキ「じゃがしかし、若者を育成する立場の大人が、熱さを持たずして鉄を鍛えることはできんからのう。老いてもなお輝きを保つことこそ、我らの生きる道よ」

ゲンブ「もちろんでござる。ガメラも55周年を経たばかりで、これからますます熱気を高める所存」


【MMD】ガメラ55周年記念動画


映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』DOLBY CINEMA予告~ガメラ予感篇~


『ガメラ 大怪獣空中決戦』藤谷文子さんビデオメッセージ(フルバージョン)


中山忍「令和版ガメラが見たい」監督に直訴! 『ガメラ 大怪獣空中決戦』ドルビーシネマ上映


【ガメラMAD】小さき勇者たち×Eternal Love

 

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アルシャードな話in屋久島

20周年イベントを終えて

 

ハイラス「この度は、いろいろと大変なことがあったが、ようやく一段落ついたでござるな」

ガイア(ご苦労でしたね、我がドルイドよ)

ハイラス「異次元からの侵略者ヤプールを退け、アストロメガネンオーも元どおり屋久島に設置完了し、解放した島の結界も再び封印を施し、コンパーニュやメガネンジャーの関係者以外は侵入不可となった。またしばらく、ここは隔離された聖地として、末永く安泰を保つでござるよ」

ガイア(それで、その者ですね。此度の騒動で、ヤプールに乗っ取られた器となったのは?)

カニコング「元快盗団マーキュリー・バットのクラブキング、その後、触手キングと名を改めたが、この度の失態でキングの名を剥奪されて、新たにカニコングとして生まれ変わったでごわす。今後ともお見知りおきを(土下座)」

ハイラス「元々は、未来から来た改造人間で、妄魔時王に対抗するレジスタンスだったらしいが、いろいろ複雑な背景を持つ様子。ここ1年近くは私に代わって、アステロイド観測所(別ブログのGTライフ)の管理守り役の一員であったが、20周年イベントで、触手とヤプールに心を奪われて暴れたために、こちらで修行し直すこととなったでござる」

セイリュウ(一応、わしの舎弟として面倒を見ることになった。しかし、わしは魂だけの存在のため、身の回りの世話その他は次元ドルイドに任せるしかあるまい)

ハイラス「おかげで、妖精郷のGMはしばらくできそうになくなった。あ、一応、別ブログの話なので解説しておくと、私とセイリュウ殿はこの夏から秋にかけて、ソード・ワールドのフェアリーガーデンというゲームの進行役を務めていた」

セイリュウ(その話を未見で、知りたい者は、こちらを参照だな)

ハイラス「その後の20周年イベント話は、ここから本格的に始まったので、当ブログ時空におけるクロスオーバー祭りに興味のある方は一読あれ。特撮ヒーローファン、怪獣ファン、SFロボットファン、RPGファンは等しく楽しめるでござる」

ガイア(それにしても、この屋久島が表舞台に出るのは、世界の危機に直面した非常事態に限ってのこと。今回はまた、どういうことなのですか?)

ハイラス「いや、まあ、大きなイベントであったため、いろいろ状況が変化して、その後始末の続きというか、ガイア様にもTRPGを布教しようというNOVA殿と日野木アリナ殿の思惑に乗ったというか、とにかく、『異世界現代社会のクロスオーバーと言えば、これでしょう』というゲームの話でござるよ」

ガイア(……先日の話は、あれで終わりではなかったのか)

 

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未来より舞い降る過去の花(ホビー館創設20周年バトル外伝)

11月15日正午ごろ、屋久

 

ヒノキ「新兄さんは一体、何をしておるのじゃ。屋久島に来てみたはいいが、縄文杉の前でただ座り、口を開くでもなく、瞳を閉じて、瞑想に耽るのみ」

ハイラス「昨夜遅くにここに来て、ずっとこの調子でござる。てっきりガイア様に得意の弁舌をまくし立てるかと思いきや、これではまるで修行僧のようではござらんか」

ゲンブ「確か、新星殿は仏教を信仰されていると聞いたことがあるが、あの姿を見ると口先だけでなく、本当でござったようだな」

NOVA「…………」

ガイア『時空魔術師よ。私に言いたいことがあるのではなかったのですか? それがずっと無念無想のまま、沈黙されたのでは、神であろうとも、そなたの想いが分かり得ぬ。一体、何を考えているのです?』

ハイラス「おお、とうとう痺れを切らせたガイア様の方から、声をお掛けになるとは……」

ゲンブ「ムッ、新星殿の体から霊気のようなものが立ち昇っていく」

ヒノキ「これは……聖闘士の発する小宇宙のようなものか? ハッ、そういうことか。乙女座バルゴのシャカ、黄金聖闘士の中でも最も神に近い男と呼ばれた御仁は、常に両目を閉じて自ら視覚を封じることで己の中の小宇宙を高めると聞く。また前時代の乙女座の黄金聖闘士シジマは無言の行で同じく小宇宙を高めたとか」

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ハイラス「なるほど。NOVA殿はガイア様と語るに当たり、人の身を少しでも神に近づけるよう、そこまでの覚悟をもって、この場に臨まれたのでござるか」

ガイア『時空魔術師よ。そなたの覚悟は確かに受け取ったが、時間の無駄ではないか? そなたの娘御、粉杉晶華は現在、そなたの留守を守って、闇の邪神との戦いに励んでおる。そなたも父親であるならば、今すぐにでも駆けつけて、共に戦うのが人の道というものではないのか?』

NOVA「……いいでしょう。大地母神からの重なるご質問に答えることにします。最初の質問、『言いたいことがあるのか?』については、もちろんあります。しかし、こちらから話を持ち掛けても、あなたにとっては不遜にしか聞こえぬでしょうから、あなたの方から問いかける時を待っていたということです。

「第2の質問、『何を考えているのか?』については、これからたっぷり話して聞かせるとしましょう。ただ一つ要旨を述べるなら、我が娘、花粉症ガール1号の粉杉翔花について、あなたが犯した過ちについて語ることになります。こちらは別にあなたを責めるつもりはないが、事実を正確に受け止めてもらった上で、協力して修復することを先にお願いしたいと考えます。神とて全知でも全能でもないことは一神教ならぬ多神教の概念では当然の理なれど、頑なにその事実を認められぬ方もおられますからね」

ガイア『分かった。そなたの語る事実とやら、私の過ちに関する話を受け止めるとしよう。その上で、修復できることなら、喜んで協力もしよう。これでいいのだな』

NOVA「寛大に受け止めていただき、感謝申し上げます。第3の質問、『時間の無駄ではないか?』についてですが、否、と申しておきます。と言うのも、今夜は新月。我が目的である翔華召喚の儀式を正確に行うには、太陽と月と地球が一直線に並ぶ、星周りの頃が望ましい。私は占星術の専門家ではありませんが、星の名を冠する魔術師として最小限の心得は身に付けております。神を相手に人の魔術の理を語るには、いささか無遠慮が過ぎるかとも存じますが、お許しをいただければ幸いです」

ガイア『そなたの使う魔術の原理には興味がないが、そこにいるスザクやゲンブ、それに我がドルイドは聞きたがるであろう。時間の無駄でないのなら、多少の講義は受け入れるとしよう』

NOVA「では、極力、手短かに分かりやすく、まとめるとしましょう。そして最後の、第4の質問、『父親の道、人の道』についてですが、もう一人の娘、花粉症ガール2号の粉杉晶華の戦いについては、当然、案じています。しかし、私は娘を信頼し、娘にいろいろと託して来ました。私が共に戦わずとも、娘と彼女の培ってきた友だち、仲間たちとの絆があれば、過酷な状況も乗り越えることができると考えています。それでもギリギリまで戦って、ギリギリまで踏ん張って、どうしようもなくなった時に備えるのが、私の父親としての務めだと思う次第。そのためにも、ガイア様のお力添えで翔花を呼び戻すことこそが必要と判断しております」

ガイア『……いろいろと迂遠よのう』

NOVA「そういう性分なれば」

ガイア『20周年の行事のために、いろいろと策を張り巡らせているようじゃが、私はそういうのは好まん。もっと直接、ストレートにこう頼めばよかろう。「20周年記念を成功させたいので、みんな応援よろしく♪  NOVAからの心からのお・ね・が・い❤️」とでも言えば、よかったものを、そなたのやり方にはちっとも可愛げがない』

NOVA「あのう、ガイア様。娘の花粉症ガールならともかく、50目前のおっさんがそんな頼みごとをしても、おそらく周りはドン引きすると思うのですが……」

ガイア『そうかのう? 人の心理はよく分からん。スザク、どう思う?』

ヒノキ「確かに、ガイア様の言葉には一理ある。新兄さんが迂遠なのは、時に長所とも言えるが、もっとストレートに突き進む方が良いことも多々ある。少なくとも祝い事を盛り上げるには、単刀直入かつ明快に周知する方がよいと思われ。ただし、人には向き不向きとか役割分担というのがあって、そういう可愛い言動は、わらわやガイア様のような女の子にこそ、ふさわしいもの。新兄さんやゲンブ、ハイラス様には女子力ではなく、違う振る舞いを期待したくなるのが人の世の理であろうな」

ガイア『なるほどな。完全に理解できたとは言わんが、私やスザクには女子力というものがあるが、それを時空魔術師や、盾将軍や、次元ドルイドに求めても致し方のないことか。さすがはスザク、人の世界に進んで身を置く神霊の言葉は参考になる』

ヒノキ「だったら、今度、女子力磨きのためにもTRPGなどどうじゃ? 『アルシャード・ガイア』という面白いゲームがあるのじゃが」

NOVA「ヒノキ姐さん、今、勧めるなら古いバージョンよりも、続編の『アルシャード・セイヴァー』の方がタイムリーなのでは?」

ゲンブ「何がタイムリーかは分からんが、今すべき話題ではないでござろう」

ガイア『うむ。我が名を冠するゲームとやらには興味がないわけではないが、今はTRPGなどという人の生み出した深淵に引き込まれるわけにはいかん、と神の本能が警告を発しておる。その話は、またいずれな』

ヒノキ「チッ、この機に布教しようと思ったのに……」

ハイラス「私が勉強して、ガイア様に教えて差し上げるでござるよ」

ヒノキ「そうか。ならば、将来が楽しみじゃ」

ガイア(何だか知らぬ間に、周囲を包囲されて、違う世界に引きずり込まれるような予感を覚える……)

 

NOVA「あのう、ガイア様? 悪寒を感じているようですが、お加減はいかがですか?」

 

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魔神ハンター、第1部の後始末成長(SWミストグレイヴ1−9.5)

20周年に向けて

 

ハイラス「と言うことで、かくかくしかじかでござる」

ヒノキ「なるほどな。新兄さんのサイトの創設20周年記念は、二つのブログを中心に行う、と。そのうちの一つはもちろん、新兄さんの拠点のあるクリスタル湖畔。もう一つは、我がコンパーニュの南、屋久島にてか。ならば、わらわたちもすぐに準備をしなければならんのう」

ハイラス「一連の経緯は、こちらの記事なんかも参考になるであろうが、コンパーニュ一党にお願いしたいことは二つ。まず、シロ殿とリトル殿は、アッキー殿を補佐するためにクリスタルタワーへ向かって欲しいでござる」

ヒノキ「うむ。準備に人手もいるじゃろうからな。シロとリトルを、ただちに向かわせるとしよう」

ハイラス「いや、こちらでやり残した仕事もあるでござろうから、そっちに向かうのは夜になってからがよかろう。今日、何かが起こるとしても、それは闇の力が高まる夜になってからでござろうし」

ヒノキ「闇の力じゃと? それは聞き捨てならんのう。一体どういうことじゃ?」

ハイラス「20周年記念みたいな大イベントが行われる影では、必ずと言っていいほど、それを妨害しようとする邪悪な勢力の蠢動があるのが、物語のお約束。本日、14日の土曜日は悪霊ケイソンと呼ばれる存在が復活を遂げるという言い伝えが、NOVA殿の記録に残されているわけで、詳しい話はこちらにも伝わっているはず」

ヒノキ「ケイソンの話はわらわも聞いている。直接対峙したことはないがの。新兄さんにとっては自ら生み出してしまった過去の悪霊で、一時期は強敵であったが、令和の光を身につけた以上は、賞味期限切れの小物に成り下がったそうではないか。今さら、恐るるに足りんであろう」

ハイラス「まあ、ただのスプラッター殺人鬼を元ネタにした小悪霊なら、そうであろうな。定期的に出現したところを、定例行事のように調伏すれば済むこと。だが、今回ばかりは、そういう定例行事では済まないだろう、とNOVA殿は予想している。それこそ、スペースGクラスの強敵で、倒すのに神の力を借りねばならん、そう、奴は正に全ての悪の力を吸収した邪神Kとでも言うべき存在になるのではないか、というのがNOVA殿の推測でござる」

ヒノキ「何と。邪神Kじゃと? そんなものが本当に出現するというのか?」

ハイラス「まあ、少なくともNOVA殿の妄想の中では、そういう話でござる。にわかには信じ難いが」

ヒノキ「こうしてはおられん。そのような巨悪が復活するならば、わらわたちも急いで駆けつけねば。シロとリトルだけでは心許ない。わらわとゲンブも動くとき」

ハイラス「お二方には、別の役割があるでござる。クリスタル湖畔の方は、若い世代ニュージェネレーションに任せて、我々古き世代は、屋久島へ向かう必要がある。そう、大地の力、神の力を悪意渦巻くクリスタル湖底に導くために」

ヒノキ「仄暗い水の底に蠢く悪意を浄化するには、清き大地の力が必要ということか。表面に現れた敵の相手は、若い者に任せて、わらわたちは災いの源を根本から断ち切るための活動に邁進せよ、と。何だか燃えてきたのじゃ」

ハイラス「そのためには、時空魔術師NOVA殿と大地母神ガイア様の交渉が結実することが必要なのでござるが、それには相応の立ち会い人の同席と承認が望ましい。そして、万が一、話し合いがこじれて決裂するようなことになれば、とんだ悲劇でござるからな。私は立場上、ガイア様の味方をせねばならぬゆえ、NOVA殿に味方できるのは、スザクSuperior Sacrament (至高の聖体)の称号を持つ日野木アリナ様と、General Buckler(守護盾将軍)ことゲンブ殿のお二方を除いて他におらぬ、と考える」

ヒノキ「ガイア様の使徒である次元ドルイドのハイラス様に、そうまで敬意を尽くして言われては、わらわも立ち会わぬわけには行かんがのう。そのような重大な役割を、どうして新兄さん自ら頼みに来ぬのじゃ?」

ハイラス「あの御仁は、今回の交渉の件を一人で解決しようと考えておる。なんとも傲岸不遜というか、自分の仕事で他に迷惑をかけたくないという過剰な責任感ゆえか。日野木様とゲンブ殿に立ち合いの労を求めるは、私の一存によるもの。NOVA殿だけに任せていたのでは、神を脅迫して目的を達成しようというエゴが噴き出して、妄魔時王とやらになりかねんでござるからな」

ヒノキ「なるほど。自分一人では上手くやれていると思い込んでも、本人以外の傍目からすれば、道を踏み外した闇堕ち街道まっしぐらということも有り得るのが世の常。日頃はいかに中道バランスを心掛ける新兄さんであろうとも、ここぞというときに独り善がりな態度で突き進んでは、ギリシャ悲劇のような事態になりかねん。ハッピーな物語であるためには、新兄さんを一人にさせてはいかん、と言うのが、お主の気遣いか。さすがはハイラス様、お主の気遣いに敬意を示して、この南郷阿里にして日野木アリナ、ラドンの眷属にしてTRPG好きの女の子たるわらわが、大地母神と時空魔術師の交渉の場に立ち会うとしよう」

ハイラス「快く了承いただき感謝申し上げます。あと、これはリトル殿に返却していただければ、と」

ヒノキ「ああ、セイリュウの思念を現世につなぐブルーソウルじゃな」

ハイラス「妖精郷の探索のために必要なので借り受けたが、この私もGMとして少しは精進できたので、今は必要なくなった」

ヒノキ「GMとして精進か。では、いずれまた、お主のGMでわらわがプレイできる未来が期待できそうじゃな」

ハイラス「先に日野木様のGMで、私がプレイしたいでござるよ」

ヒノキ「ヒヒヒ。また、機会があれば、そのうちにのう」

 

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魔神ハンター、第1部完(SWミストグレイヴ1ー9)

煌びやか通路を去る前に

 

GM(ヒノキ)「煌びやか卿アー・ヌルチェとの実りある会食会を終えたお前たちは、★1つを得て、そのまま奴隷購入の手続きに移ることになった」

G太郎(ゲンブ)「うぉおお、コヨミちゃん。おのれ、グレムリン、許すまじ(涙目)」

GM「って、YouTube配信の仮面ライダーウィザードのネタはもういいから」

G太郎「しかし、アリナ様。これほどの悲劇に接して、泣くなというのが間違っているでござる。今回ばかりは、プレイに集中することは不可能。マッスルG太郎抜きで進めてくだされ」

GM「バカ者。お前はお笑い芸人の道を選んだのではなかったのか。ピンチはチャンス。世界を救うために自己を犠牲にする。ビースト仁藤の道こそ、ヒーローの王道と知れい。その涙で何かが救えるか? みんなの笑顔のために戦うのが、平成ライダークウガの道ではないのか?」

G太郎「ハッ、そうだ。クウガだ。ウィザードが悲劇になっても、我にはまだクウガが残っている」

GM(しかし、今夜のクウガもギノガの毒で主人公の五代雄介が昏睡状態になったまま、次週に続く、とは今はまだ言えんのう)

ホリー(シロ)「とにかく、ゲンブが今さらながら平成ライダーに感情移入しすぎて情緒不安定な現状、ボクたちが頑張らないといけないようだな、リトル」

デル(リトル)「そうですねぇ、シロ姉さん。今回はデル&ホリーの魔神ハンターコンビでプレイを進めますので、ゲンブ師匠はダイスだけ振って下さいぃ」

G太郎「かたじけない。ではバトルになるまでは、このゲンブ、しばらく温泉に浸かり、涙と汗を洗い流してくるでござる(しばし退場)」

GM「やれやれ。久々に涙もろいゲンブを見たものよ。とにかく、奴隷購入に使える費用は2000ガメル。これで買える奴隷は、ダークドワーフの女1人、コボルド1人、人族の若い女1人、人族の年寄り2人、あるいは人族の子供2人のいずれかじゃ」

ホリー「だったら、人族の若い女に決定だな」

デル「何でですかぁ? 人族の子供なら2人買えますよぉ」

ホリー「だったら、両方の意見を混ぜて、人族の女の子2人にしよう」

デル「結局、女の子限定なんですねぇ」

ホリー「今回のミッションの依頼主のビシャナさんは、『できるだけ可哀想で救いを求めていると思しき方』を求めていた。だったら、男より女が優先だろう。そうだな、ゲンブの心情を汲んで、女の子2人には、ミサとコヨミと名前を付けて呼ぶとしよう」

GM「では、お前たちは、アー・ヌルチェからミサとコヨミ、2人の女の子を購入した」

ホリー「うん。ボク自身は、シロの魔法使いだし、真語(ソーサラー)と操霊(コンジャラー)の二系統から発展したウィザードの深智魔法も使えるからな。世界観的にも何となくリンクしているってことで」

GM「そうして、お前たちが奴隷販売所を出発しようとする間際になって、アー・ヌルチェがもう一つの情報をくれる。『そう言えば、人族の子供が別に1人、処刑遊戯場の供物として、売られて行ったなあ。今から助けに行けば、処刑の儀式に間に合うかもしれんが』」

ホリー「ボクたちに助けに行け、と?」

アー・ヌルチェ『さあな。強要はしないが、救える命があれば救いたいと思うのが、人族の流儀と聞く。蛮族ならば、弱者がどうなろうと知ったことじゃないと見捨てても、誰も咎めはせんだろうが(ニヤリ)』

ホリー「この男、ボクたちの正体が人族だと見抜いている?」

GM「それは知らんが、とにかく処刑遊戯場に行けば、ハルトという少年を救えるかもしれんぞ」

 

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