花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

ゴブリンスレイヤー12巻の話(その3にて完)

ゲンブの王道(承前)

 

ゲンブ「今回は前置きなしで、いきなり王道を突き進むでござる。我の王道は第5章『只人の戦士の男で何の問題があるのかというお話』。ページ数的にも61ページで最長でござろう」

NOVA「いや、ページ数で競うなら、俺の選んだ第3章が65ページで、こっちが最長ということになるんだぜ。つまり、作者が一番、文量的に手を掛けたのが第3章なんだが、ゴブスレ正伝とは言えない番外編なので、中身まで王道を言い張るつもりはないってことで」

ヒノキ「わらわの選んだ第2章は53ページじゃから、文量的には3位じゃが、ゴブリンスレイヤーの物語を『ゴブスレさんに助けられた女神官の成長物語』と解釈するなら、これ以上の王道はないと考えておる」

NOVA「まあ、そうなるな。俺としては、作者がゴブスレの世界観を広げるための試行錯誤を体現した実験作が、いい感じに俺好みの方向性に来てくれたことで、第3章を推すわけだが、逆に言えば、従来のゴブスレ物語とはノリが違うので、賛否が分かれるのは間違いないと考える」

ゲンブ「しかし、ゴブスレの主人公がゴブスレさんなら、彼の登場する話の第5章を王道認定せずして、まっとうな感想とは言えないでござろう」

NOVA「それはもちろん、その通りなので、まっとうな王道感想はゲンさんにお願いしたいわけだ。俺だと、どうしても脇道に逸れてしまうからな」

ゲンブ「うむ。では、この5章だが、ゴブスレさんが友人の重戦士や槍使いと共に、まともな冒険の末に、名前を呼んではいけない大目玉の怪物と対決する英雄譚でござる」

NOVA「まあ、ゴブリンスレイヤー本来の物語は、『邪悪なゴブリンに対して偏執的な恨みとこだわりを持ったゴブスレさんが、女神官ちゃんなどを助けたり、助けられたりしながら、生来のコミュ障も改善し、まっとうな冒険者としての少年時代からの夢を実現して、将来は英雄になれるのか? って話』だからな。

ドロップアウトしかけても、自分の信念やこだわりを貫いた男が黙々とゴブリン退治を続ける中で、世界が認める英雄や勇者ではないけど、それでも一介の冒険者として彼に助けられたり、彼を助けたりする人間は確実にいて、そういう王道英雄譚とは外れた小さな世界で、居場所を獲得するまでの物語……と考えれば、俺的には相当、感情移入できるわけだな、これが」

ヒノキ「ああ。新兄さんは、自分をゴブスレさんに見なして、読んでいるわけか」

NOVA「そう読むこともできるって話だよ。もちろん、俺はゴブスレさんとはキャラが違うし、こだわり方も全然違うわけだが、感情移入できるポイントをつかめてしまえば、キャラとして好きになれるじゃないか。何より、ゴブスレさんは何もできない男じゃないし、自分一人であれこれできる男なんだが(ずっとソロでゴブリン退治を続けてきた)、普通はゴブリン退治から卒業して、もっと身入りの大きな仕事にステップアップすべきところを、ただただゴブリンにこだわり続ける。その理由も描かれたし、それを見た周囲の反応も描かれているし、決して光の当たる物語ではないニッチな人物像なんだな。

「決して俺強えな安易なキャラ像や物語でもないし、むしろゴブスレさんは、たかがゴブリン相手にここまでするか、という計略や事前準備を怠らない。そういう細やかさが、しばしばゴブリンとは比較にもならない強敵を退治してしまうトリッキーなアイデアとして爆発し、逆転勝利をもたらすわけだが、そういう強敵を倒して一言。『ゴブリン退治に比べれば、大したことなかった』という皮肉とも言える発言。そこに痺れる、憧れるってわけだ」

 

ヒノキ「……って、新兄さん。今回はゲンブに花を持たせるのではなかったのか。何だか、短編集の1章分の感想を無視して、ゴブスレ愛がだだ漏れになっているようじゃが……」

NOVA「あ、ああ、そうだな。ゲンさん、割り込んで済まなかった。続きをよろしく頼む」

ゲンブ「お、おう」(何だかやりにくいでござるが……)

 

続きを読む

ゴブリンスレイヤー12巻の話(その2)

まずはリプレイ話からどうぞ

 

NOVA「今回は、ゴブスレ12巻の話がメインだが、その前に前置きだ。公式で『ロードスRPGのリプレイ連載』が始まったぞ」

ヒノキ「何と。あの伝説のRPGのリプレイの続きが読めるのか?」

NOVA「いや、リプレイの作者は水野さんでも高山さんでもない。今のロードスRPGのメインを張る川人忠明くんのサポーターである杉浦武夫くんだ」

ヒノキ「確か、新兄さんの見習い時代の同期だったという御仁じゃな」

NOVA「ああ、俺がスペシャルマンに相当するなら、彼はテリーマンに相当する男だ。今のところ主役は張ってないが、モンコレの加藤くんのサポートを長年務めてきた名サポート役。アクの強い大雑把な相方の女房役として、真面目にコツコツデータ検証しながら決して出しゃばることなくバランスを取れるクールなメガネのナンバー2という印象が強い」

ヒノキ「ほう。それは是非ともメガネンジャーに欲しい人材じゃのう」

NOVA「いやいや、特撮キャラでも、アニメキャラでもない現実の人間をメガネンジャーに誘うなら、俺はまず友野さんを誘わないといけないじゃないか。あの人だったら、もしも戦隊に誘われたらノリノリで参加しそうだがな。昔、SNEの新人戦隊をネタにしたマンガの1シーンで友野レッドの役だったし、自分自身でも執筆戦士ショウブレードを名乗っていたほどのヒーローマニアだし、俺のヒーロー好き属性の師匠、モデルケースの一人でもある」

ヒノキ「ほう、新兄さんの師匠は友野さんと断言するか」

NOVA「別に師匠は一人じゃなきゃいけないってわけでもないしな。それなりに長い人生の中で、直接間接の影響を受けて、この人みたいになりたいな、と感じた人はみな師匠と言えるんだぜ。ただ、俺のこの場でのメインウエポンは、特撮ヒーローとTRPGなどの創作と思っているから、その両方で大きな影響を受けたのは友野さんと言って恥じない俺がいる。

「もちろん、TRPGで一番の師匠は安田社長ということになるし、リプレイや小説では水野さんの影響の方がはるかに大きい。というか、人間は一人で成長するわけじゃないから、その時その時にどんな人物に憧れて、その生き様やセンス、価値観の一分なりとも自分の中に取り込めるか、いろいろなジャンルで自分のツボを突いてくれる人や作品、架空キャラを大切にできるかで、その幅が決まって来るんじゃないか。

「例えば、俺の本職の塾講師の面では当然、尊敬できる教師像を見せてくれた諸先輩方もいるわけだし、別々の人間をモデルケースにしたら個々で矛盾も出てくるんだが、それを自分の培った価値観と総合させて折り合わせながら、取り込んで行く。悪く言えばツギハギだらけなんだが、自己のオリジナリティーはどんな人のどんな要素を咀嚼して、自分の個性に肉付けしていったか、どんなツギハギを自然に自分の血肉に変えていったか、で形作られると思うんだ」

ヒノキ「プロのマンガ家や映画監督などは、アシスタント時代や助監督時代を経験した者も多いから、手伝いをしながら作風の影響などを受けることも多いと聞くのう。アマチュアの場合は、誰々の作品の影響を受けたと語る者もいるじゃろう」

NOVA「単純に、誰々の作品が好き、とかそういう想いでもいいんだ。そして、自分の中の創作魂に火をつけた作品があれば、それが創作活動の第一歩になる。ただ大事なのは、アマチュアならただのマネでも、ツギハギでも構わないし、それを二次創作として同人誌の形で発表する世界もある。

「だが、本気でプロを目指す場合は『誰が見ても分かる猿マネじゃダメで、自分の作品が何の影響を受けて、どこから自分のオリジナリティーとして工夫したか、自覚的でなければならない』ってことだな。この場合の工夫とは、技術面や表現手法の違いということもあるし、違うジャンルの勉強をしながら、元ネタにない要素、自分が得意とする別ジャンルの知識と組み合わせるとか、アレンジの妙とか、いろいろあるわけだが、『確かに○○の影響を強く受けているが、それに加えて、こういう部分が新しく、この作品の色である』と自他共に認められる作品ならいいんじゃないか。というか、それを作っている本人が分かってないといけないし、そこを自己アピールしていかないとダメなのが今の時代だろうと考える」

ヒノキ「スポーツのコーチや、雑誌の編集者に素質を認められて、『お前の才能を俺が引き出してやる』とか導いてくれるケースはあるのかのう?」

NOVA「そりゃ、10代や20代で光る才能を持った天才なら、もしかするとあるかも知れないが、どちらかと言えば、そういうのは昭和時代のノリだな。バブル崩壊以降、インターネット以降の平成はITが発達して、創作の才能ある個人はネットでも自分の作品を発表して活動しているわけで、目に見えない未来の才能ではなく、自分で自分をプロデュースできる現在の才能がよりどりみどりなんだよ。

「新人賞をとって将来有望かと思われたら、その後が続かないケースもあるわけで、出版社もそういうリスクを冒すよりは、すでに自己プロデュースできる人間、後はイラストレーターとか商品の本として装丁するだけで完成する作品を、プッシュしたい。逆に言えば、自分で自分をしっかりプロデュースできない人間をわざわざ育てる苦労は、今の時代の流行じゃないということだな」

ヒノキ「『ネット小説で大人気の作品が待望の単行本化』という売り文句なら、編集部としては一定の採算が見込めるわけじゃな」

NOVA「新人賞を開催して才能を発掘するよりも手間が掛からないし、自己プロデュースの中には当然、自己管理(作品発表ペースの計画性や、意欲の維持、読者の反応に対する対応など)ができるかもチェックできるからなあ。自己管理もろくにできない、お荷物作家は社会人としても当然、面倒を見きれないわけだよ。プロ作家は遊びでやっているわけじゃなくて、商品を作っているわけだから、納期までに商品を納めるとか、自分の作品の売りはこれだと企画プレゼンできるとか、編集者の求める製品企画に応じた上での自分の職人芸へのこだわりとか、そういう社会性を求められる。

「体力に問題ある、メンタル面に問題があるなんて個人のネガティブな資質は、多くの社会人は関わりたくないし、もしも、それをアピールするのなら、『それも自分の個性であり、創作としての武器、持ち芸になっている大事な要素だから』と昇華してみせて、初めて作品を作る人間として受け入れられる。『自分は弱点があるからこそ、それを逆手にとって、他にない面白い作品が作れる。この弱点は、自分の武器であり宝だ。トラウマ万歳』 ここまで振り切ることができれば、それはネタとしても面白い。そこまでできないのなら、まあ、弱点をアピールするメリットはないな。同情だけでは、仕事も人付き合いもできないわけで」

 

ヒノキ「で、新兄さんの知る杉浦くんとは、そういう人なのじゃな」

NOVA「違うよ。杉浦くんは真っ当な社会人だ。途中から別の人間絡みの話に踏み込んだよな。プロの創作とは何か、というテーマで、12年前の俺に考えるきっかけを与えてくれた人間に対する当て書きじみた感じで。まあ、趣味の創作なら、ここまで踏み込むことはないんだが、俺もプロとしてやって行けなかった未練を長年、引きずった男だからな。どうしても、そういう話に夢中になりがちだ。

「まあ、俺が脱落した道を、俺の知り合いが俺の分まで頑張って歩んでいる姿に、俺は感じ入って応援するだけだ。こいつはステルスマーケティングじゃなくて、あの時期の友だち、同志をヨイショしたい俺の真心と思って欲しい。ロードスファンなら、読んで損ない話だと紹介しておくぜ」

www.4gamer.net

 

続きを読む

ゴブリンスレイヤー12巻の話(その1)

Shinyさん登場

 

ヒノキ「久しぶりにサブロー殿からラブコールをいただいたのじゃ❤️」

ゲンブ「アリナ様、おめでとうございます」

ヒノキ「まあ、わらわはアッキーたちと違って大人じゃから、契約主といつもベッタリ引っ付いてなくとも、独立した立場でいられるが、それはそれとして、気に掛けていただいている、と実感できるのは励みになるものじゃよ」

ゲンブ「うむ、我もかつて勾玉を通じた巫女との交信で、力を発揮したことがあるでござる。我の当時の使命は、地球環境を脅かすギャオスなどの怪獣と戦うことであったが、その際に人間という存在との関係性をどう見なせばいいか、多少とも判断に迷うところがあった」

ヒノキ「人間など気に掛けることなく、己の使命を果たすことにひたすら邁進するか。それとも、人を守りながら戦うか。ヒーローとしてのアイデンティティーにまつわる問題じゃな。大義のために小さな犠牲を是とするか、それとも犠牲は看過できないか、と言い直してもいい」

ゲンブ「勾玉を持つ巫女がいるうちは、我も守るべき者が何か意識しながら戦っていたと思う。しかし、レギオンとの戦いの際に勾玉が砕け、交信が途絶えてしまった後は、自制のブレーキが働かなくなって、人の犠牲を顧みなくなった形でござる」

ヒノキ「それが、例の渋谷の惨劇を招いた背景事情という奴じゃな。わらわたち精霊は契約相手との絆が行動原理に左右されるし、新兄さんみたいな人の友と友誼を交わしたり、義兄姉の契りを交わしたり、TRPGのような趣味を通じたりして、人の心と強く結びつくことによって物質世界とのつながりを維持することができる。人の文化に触れ得なければ、所詮、精霊は自然界の諸現象の法則や本能とでもいうべきものにのみ支配され、自我というものを喪失してしまうからのう。

「まあ、わらわは少しばかり長く生きておるから、自我の強い神霊の域にまで到達しておるが、コナっちゃんやアッキーは新兄さんなしでは自我を維持することも困難じゃろう。新兄さんも頑張って、娘と見なしながら教育を施しておるようじゃが」

ゲンブ「時空魔術師どのも奇特な男でござるからな。うちのシロや、セイリュウの子のリトルにまで世話を焼いてくれるとは思いもよらなかった。子ども好きなのでござろうか」

ヒノキ「義理堅い男であるのは確かじゃろうな。感情の振幅の激しいところがあるが、本人もそれを自覚していて、感情の切り離し、コントロールの仕方を習得済みと見える。その点で、感情的な好き嫌いよりも、契約事で人間関係の距離感を保ちたがるところがあるようじゃな」

ゲンブ「『共通の趣味について語る関係』ならよし、それ以上は踏み込まないようにするとか、『共同創作の範囲内で付き合う』とか、『○○をしてもらったから、その返礼に△△をしてあげるWinWin』とか、でござるな。そういう関係性を明言せずに、線引きをしないまま感情だけでズルズル求めて来る輩は、冷たくあしらうと言った感じでござろうか」

ヒノキ「感情だけなら『自分の好きなキャラの悪口を言った』だけで破綻するものじゃ。そして、キャラの好みは人それぞれじゃから、うかつな悪口が誰の怒りを買うかまでは、この広いネット社会では分かったものでない。悪口めいた批判をする際にも、それを正当化して納得させるだけの理論武装や意見対立の落としどころを探る知恵とか、そこまで想定しての批判と、単なる感情を吐き出すだけでは全然違う。何かを攻撃すれば、その刃は己の身にも降りかかる。銃を撃つなら、自分も撃たれる覚悟をするべきだ、とは名言じゃろう」

ゲンブ「撃たれる覚悟とは、相手を撃って自分も死ぬという破れかぶれな考え方ではなく、ネット上の発信では、不特定多数に撃った以上はどこから反撃が来るか分からない。反論された際に、自分の発言の正当性をきちんと訴えることができるのか、あるいは相手の心情を汲んで相互に納得できる形に落ち着けるのか、さもなくば反論相手に対して徹底的にやり合う覚悟はあるのかまでを意識した上で、極力、角の立たない主張を模索すべきでござろうな」

ヒノキ「ネット上での人間関係は、現実のしがらみがない以上、ちょっとした感情のいさかいで簡単に壊れる。だからこそ、関係性を維持したければ、『相手の好きなもの(あるいは好きかもしれないもの)に、うかつな批判をしない』という自制心と、『限定された付き合いの範囲を定める』姿勢の堅持が求められる。

「例えば、わらわと新兄さんは同じTRPGファンとして付き合っておるが、もしも新兄さんが『仏教徒として神道を破折する』などと言い出したら、終わってしまうじゃろう。政治的な話題もしかり、それこそ趣味の範囲を逸脱して『与党の政策がどうこう、野党の態度がどうこう』と場違いに話題にしたら、政治的スタンスが同じ人間ばかりの集まりなら問題なくとも、『共通の趣味を持っていても、政治的スタンスは真逆』という可能性もあるわけだし、そこを踏まえるなら、何もかも思いつき、自分の信念を所構わず口に出せばいいってものじゃない、というのは容易に想像して欲しいものじゃな」

ゲンブ「『趣味の場を大事にする』という意図があるなら、『それを崩しかねない話題は極力、控えるべき』というのが大人の良識でござるな」

ヒノキ「何を言えば崩れるか、そういう想像もできない人間が自制できなければ、あるいは行き過ぎた発言を後からでも『場違いでした。暴言でした。失言でした』と建前だけでも自分の言葉で明言して引っ込めなければ、個人の善意や悪意とは関係なく切り捨てられるものである、という道理を弁えねばの。表現の自由憲法にはあるが、それはどこで何を発信しても自由ということにはならないし、場の管理人の好意に甘んじた自由は、『場の管理人の好意は、場のルールや推奨話題、良識をわきまえている相手にのみ向けられる』という前提を無視して成り立たない。場の管理人がとっくに好意を激減させている状況で、なおも何が問題か自己を省みられない輩は、どうにも付き合いきれんのう」

 

NOVA「ヒノキ姐さん、何の話をしているんだ?」

ヒノキ「おお、新兄さん、ようやくこちらに顔見せか。遅ればせながら、誕生日おめでとうなのじゃ。この度は、Shinyと名を改めたそうじゃな。新(Shin)兄(ny)さんと言ったところかの」

NOVA「うおっ、そこまで読んでいたとは、さすがはヒノキ姐さん。恐れ入ったぜ」

ヒノキ「そっちにはシロがいるからのう。新兄さんところの情報は筒抜けと言ってよい。まあ、そのことは先刻承知の上じゃろうが」

NOVA「別にヒノキ姐さんと敵対するつもりはないからな。シロ君が隠密のスパイみたいな行動をしていても、俺の方からはあえて隠すことなんて何もないぜ」

ヒノキ「そう言いつつ、そなたの言うことは半分が妄言だと、表明されておるからのう。どこまでを信ずべきで、どこからが妄想交じりの創作なのか、判断に迷うところがあるわけじゃ」

NOVA「俺は嘘をついているつもりはないけどな。まあ、いろいろと面白おかしく脚色している部分はあるかもしれんし、主観による思い込みとか、記憶の捏造だって考えられる。そもそも、100%の真実を語れる者などなかなかいないさ。視点が違えば、物語の見え方も変わってくるし、同じ記憶でも時間が経てば意義付けが変わってくる。ましてや、人の評価など主観や時流によっても変動して当然だ。可愛さ余って憎さ百倍って言うぐらい、人の感情の揺れ動きは大きいからな。

「だから、俺は自分の感情を行動動機にはあまりしたくない。振れ幅が大き過ぎて、ただでさえ迷走しがちなのが、自分でもどこへ飛んで行くか知れたものじゃないからな。それこそ、次元ドルイドのハイラスみたいなものだ。自分を安定させるには、何かの土台が必要だと俺は考える。それが趣味だったり、リアルな人間関係だったり、ネットで構築した居場所だったり、同じ番組を見て感想を語り合った良縁のネットフレンド(ネッ友と略すか)だったり、思想哲学だったり、自分の創作作品だったり。まあ、こういう土台が多いほど、人間性が維持できて、ジャーム化しにくいと俺は考える」

 ヒノキ「それはそうと、お前さん、ここにこれを忘れて帰ったじゃろう」

ゴブリンスレイヤー12 (GA文庫)

ゴブリンスレイヤー12 (GA文庫)

 

NOVA「ああ、それはどこに行ったか探していたゴブリンスレイヤー最新刊。やっぱり、ここに置いて行ったのか」

ヒノキ「ヒヒヒ。たっぷり読ませてもらったわい。今度、新兄さんが来たら、じっくり感想話をしようと思っておったのじゃ。ちょうどいい。わらわの話に付き合え」

NOVA「いやあ、ハンドル枕詞をShinyに変えたので今後ともよろしく、と挨拶に来ただけなのに、そう誘いをかけられたとあっちゃ、今だゴブスレ歴1年未満とは言え、魂に刻み込むほど追っかけた俺としては黙っちゃいられませんね。喜んでお付き合いしますよ」

 

続きを読む

ロードスより先の古代魔術の話2.75(ラクシア編完結)

ドラゴンレイドについて

 

NOVA「少し前に、ここじゃなくて、『空想(妄想)タイム』に次のようなコメントがあったんだ」

★トラブったコメント

 

 TRPGタグの付いている記事ではこれが最新のようなのでここに書きこませていただきます。

 唐突な質問で恐縮です。ラグシアにおけるファールンドラゴンは、スパロボZシリーズにおけるバアル(STMC、インベーダー、アンチスパイラルなど)のような位置づけなのでしょうか? 

 恥ずかしながらシリーズ展開中金欠だったので、ドラゴンレイドシリーズはサプリメントはおろかリプレイも一冊も買えなかったのです。

ヒノキ「ああ、これが例のラグシアがどうこうという話じゃな。これがどうかしたかの?」

NOVA「このとき、俺はこっちでゴブスレ対決に忙しい状況だったので、向こうで管理代行やってるケイPが応対したんだな」

★ケイPの応対(一部抜粋)

 

 けぴっ。 現在、ここの管理人代行をやってるアシモンのケイPだ。 マスターNOVAは別ブログのコンパーニュに出向いていて、ゴブスレ対決が終わるまで帰って来ないはずなので、オラが代わりにレスを付けるッピ。
 で、質問はソード・ワールドの話題か。 だったら、コンパーニュ(翔花伝)に出向くように先月、マスターがコメントしてたはずだが。 12月10日の「忍者と怪獣の話」だな。 当記事では確かにTRPGタグが付いているが、3ブログの総括をしているんだから、そりゃ、他所の関連ブログの話もするさ。 だが、「ラグシア」の話も、「ファールンドラゴン」の話もしていねえ。誤字にツッコミ入れるまでもなく、おめえの話は場違いもいいところだ。 何の話題かは理解できるが、「何の意図があって」の質問かは分かんねえ。 「唐突な質問に恐縮してる」なら、そいつは定型句じゃなくて、本当に恐縮して、もっと、まともに記事の内容に乗るような話にしろよ。
 一例を挙げるなら「終末のものについての別ブログ記事」に乗せて、「終末のものと言えば、異世界から来た混沌として、ラクシアのフォールンドラゴンや、スパロボのバアルみたいな感じですかね」ぐらいに、スムーズな話展開をしろよ。 おめえも小説家志望だった男なら、それぐらいの伏線や話運びを工夫しろってマスターなら言うだろうさ。
 大体、フォールンドラゴンにしても、バアルにしても、一体、何年前の話をしているんだ?  今さら、そんな質問をして、マスターにも、おめえにもどんなメリットがあるんだ? おめえが仮に、「私的ソード・ワールド史ブログ」でも構築して、資料が足りないからマスターの知恵を拝借したいとか、そういう崇高な目的でもあるなら、建設的だろうが、おめえのバカな質問に答えても、「感謝もなしに、また別の質問をされて、暇つぶしの話し相手ぐらいにされて徒労に終わる」って、マスターNOVAは口に出さないまでも、内心で思っているだろうさ。
 雑談なら雑談でもいいが、ブログのコメント欄に書くなら、せめてブログ運営をフォローするなり、記事に関係するような書き込みをしろよ。 ここは、おめえのための質問場ではなく、記事内容を通じてのコミュニケーションの場だ。 もしもマスターのストーカーをしたいなら、しっかり記事内容を追っかけて、「おお、こいつは俺の記事の熱心な読者だな」と喜ばせ、感じ入らせた上で、場に合うような踏み込んだ質問をしろ。(中略)
 以上、マスターが心に思っていて言えなかったことを、オラが代弁してやった。 その上で、フォールンドラゴンの質問が、おめえにとって重要な好奇心に基づくものなら、コンパーニュで「終末のもの」に絡めて質問してみるんだな。 ただし、質問に答えてもらっての返礼リアクションはしっかりするんだな。その辺は、コミュニケーションの基本だろう。 「質問」→「答え」→「返礼」の言葉の積み上げが、おめえにはなく、「質問」→「答え」→「場つなぎのための、さらなる質問」を繰り返すから、うんざりするんだ。 おめえが他人とのコミュニケーションに飢えているのは、マスターも分かっているが、マスターは「建設的なコミュニケーション」を求めているわけで、どうしたら建設的な会話ができるかは、これからも学べよ。 オラがアシモンとして、人間性を学んだようによ。ドゴラに言われちゃ世話ねえぜ。 以上だ。 ハードボイルド気取りのケイPイチロー

晶華「KPちゃん、口が悪いね」

NOVA「まあ、バトルモード31859が発動している感じだな。ちなみに、ケイPに仮託して、このコメントレスを書いたのは、管理人NOVAだから、言ってみれば俺自身ということになる。ただ、何というか、このコメントが付いた時期の俺は『上原さんロス』で落ち込んでもいたし、こういう空気の読めないコメントに対して、まともに相手したい精神状態じゃなかったんだな。だから、俺の中の仮想人格たるケイPが出しゃばった形になる」

ヒノキ「つまり、良太郎が弱っているときに、モモタロスが出てきたようなものか」

NOVA「それに近いな。で、ここでコメント主が、『ああ、今はNOVAさんがまともに自分の相手をしてくれないんだな』と悟って、しばらく引っ込むなり、改めてコンパーニュでコメント付けるなり、それなりに対応する手はあったはずなんだが、最悪の一手を打ちやがったんだ」

晶華「どうしたの?」

NOVA「今度は、10日後にスパロボ記事にコメントして、『課金がどうこうという質問を連発』して、こちらの心証をますます害したんだ。つまり、『一つの場違いな質問というトラブルの種をまいておきながら、そこを解決する道を避けてスルーしたまま、別のトラブルの種をまくという愚行』に、俺の目には映ったので、何というかなあ、スパロボのプレイ意欲が一気に激減したんだよ。課金云々はともかく、『何で、こいつは執拗につまらない質問を連発する癖が改まらないのか?』ってな」

晶華「そりゃ、NOVAちゃんに話し相手になって欲しいんじゃない?」

NOVA「だったら、こっちの話にきちんとリアクションしろよってことだ。TRPG話はコンパーニュで、と言ったら、ここに来ればいいんだろうし、ここでの記事に合わせて、感想の一言でも述べてから、それに絡めて『おまけの流れで質問』するとか、『感想が主、その話題の延長での質問』なら、スッと応対できるのに。

「関係ない場で関係ない質問を唐突に振って、しかも、それが解決しない間に仕切り直しの質問をしたと思ったら、金の話を始めて、何というか生々しくてみみっちい。病気療養がどうだとか、金がどうこうとか、そんな話を趣味の場でされると、本当にシラけてしまうわけで。

「もちろん、病気や貧乏をお笑いのネタにする芸風もあるし、こちらがそれを相手の自虐ネタとして、笑って返していいのなら、まあ、そういう付き合い方もあるけどな。ただ、自分からコメントでそれを臭わせることをいっぱい書いてきて、後から病気とか収入がどうこうとか人に知られるのは恥ずかしいからと言い出して、削除を要求してきたこともあった。その後はこっちが気を利かせて、コメントから削除したりするとかも何度かあったな。どうも『学習しない自爆芸人』『自分が起こしたトラブルを解決しないままスルーして、違う話題に踏み込んでは、その度に問題発言を繰り返す』という性質に、こっちは疲れるんだよ、本当に」

ヒノキ「だったら、そのような愚か者とは付き合わないに限る。それとも、新兄さんはダメンズ好きの苦労性な女子みたいなキャラなのか?」

NOVA「まあ、トラブルシューフィッターを気取っていた時もあるが、それは問題解決を通じて、自分が学べるし、経験値を積むことができると考えていたからなんだな。で、今回、この話を始めたのは、ケイPの発言じゃないけど、『私的ソード・ワールド史的なブログ記事』を結果的に、現在書き進めている形になっているからなんだ。

「俺としては『エイジ・オブ・グリモワール』を中心に古代魔術の話をして締めくくる予定だが、ちょっとした寄り道として『フォールンドラゴンの登場するドラゴンレイド』について、いろいろと振り返ってもいいのではないか、という気にはなっているんだな」

ヒノキ「なるほど。ドラゴンレイドの話をするついでに、件の質問について、もう少し掘り下げることにもやぶさかではないということじゃな」

NOVA「ただ、ドラゴンレイドは俺個人としては、どうしても語りたいネタということでもなく、寄り道は寄り道でしかないんだ。その割に、手持ちの資料が十分でないので(文庫版のリプレイのみ)、改めていろいろ調べ直すのも手間がかかる。そこまでする価値があるのかは、結局のところ、話を振ってきたコメント主が『そういう記事を読みたい』という関心があるかどうかなんだよな。読みたい読者がいるなら、そのリクエストには答えることもやぶさかではないってことだよ」

晶華「質問してきたということは、関心があるってことじゃない?」

NOVA「そうとも限らないんだよ。世の中には『何となく聞いてみたけど、相手がそれに応じて答えても、自分は大して関心を持ったリアクションをせずにボーッと聞き流している輩』が結構いる。このコメント主もまた、『自分に関心を持ってもらいたいための話題作りの質問連発であって、相手の話には興味ない、答えは聞いてないタイプ。相手の球をきちんと受け止めずに、自分の球だけ投げてくるタイプ』なんだ。しかも、その球が明後日の方向に飛んで行くクソボールとか大暴投だらけだし。

「仮に、そいつにとって『フォールンドラゴンとバアルの関係がどうしても気になる。その答えを得たら、趣味の創作活動の助けになる。是非とも話を聞きたい』という真剣なテーマだとか、『もう少し説明がきちんと為されて質問に至った背景や考察まで明示してくれる』なら、こちらも納得した上で話す甲斐があるが、そもそもこっちのブログを読んでもいないようなら、ここで話しても意味がないしな。そこのところは先に確認した上で、こっちの記事を読んでいるってコメントが付けば、ドラゴンレイドについて書く。さもなければ、無意味な質問ってことでスルーして問題ないかな、と」

 

ヒノキ「ところで、この質問は、場違いというが、どの記事に向けて付けられたのじゃ?」

NOVA「ああ。この記事だけど。コメントの方は、諸事情で削除したが」

ヒノキ「何と。わらわも参加した記事ではないか。ならば当然、わらわに対して『アリナ様、応援してます』とか、『TRPG好きの女の子萌え〜』とか、何かの言葉が掛けられてもいいものを」

晶華「まあ、翔花の名前をいろいろ間違える癖が抜けない、そそっかしい人だしね。日野木アリナを、猪木マリナと間違えてもおかしくないし」

ヒノキ「まるで、わらわがプロレスラー上がりの政治家みたいではないか。それよりも、その記事ではソード・ワールドとかフォールンドラゴンとかのネタは語られなかったと思うのじゃが」

NOVA「ええ。昨年1年間の総括で、TRPG関係はゴブスレとロードスの話をちらっとしたぐらいですね。明らかに記事内容にリアクションしたコメントでもなく、大体、俺もフォールンドラゴンの話をブログ上でも、それ以外でもしたことは全くないんですよ。試しにフォールンでブログ内検索をしてもらえると納得できるでしょうが。

「だから、最初に記事を読んだとき、『どうして、このタイミングでその話?』という気になりました。なお、スパロボのバアルについても、2012年に1回書いただけで、俺の中では『知識として知っているけど、つながっていない単語と話題』です」

「例えば、今、俺が唐突にモンスターに関するネタとして、『D&Dのトログロダイトと、初代ゴジラの足跡に付着した三葉虫トリロバイトって、名前が似ているけど、何か関係あるのかな?』とヒノキ姐さんに振ったらどう応じますか?」

ヒノキ「はっ? この男は突然、何を言い出すか? 頭でもおかしいのか? どこからそういう発想が出て来るのか、わらわにはちっとも理解できん。いや、もちろん、トログロダイトも、トリロバイトも知ってはおるが」

hobbyjapan.co.jp

muuseo.com

晶華「トリロバイトかあ。最近だったら、そういう名前のマギア戦闘員がよく見かけるわね」

www.tv-asahi.co.jp

NOVA「ああ。そうつながって来るな。ついでに、ドラゴンレイドも、もしドラゴンレイダーなどという怪人が登場したら、うまくツボを突くんだけどなあ」

 

続きを読む

ロードスより先の古代魔術の話2.5(続ラクシア編)

ソード・ワールド話はなお続く

 

NOVA「今回も前回に続いて、ラクシアの話だ」

晶華「そう見せかけて、ゴブリンスレイヤーだったり、アルシャードだったり、セブン=フォートレスだったり、カオスフレアだったり、TORGだったり、いろいろ寄り道迷走したのが前回ね。ついて行くのが大変よ」

NOVA「いやあ、もしかしたら、そのうちのどこかに粉杉翔花がうっかり迷い込んでいる可能性があるからなあ」

晶華「お姉ちゃんがフラフラ彷徨いがちなのも、実はNOVAちゃんの影響かもしれない」

NOVA「否定はしないが、TRPGという土台からはブレていないはずだぜ。ともあれ、仕切り直したんだから、ラクシアの種族と職業の話からしてやろう。と言っても、これについては公式サイトが分かりやすくまとめているからな。そちらを改めて示す方が早いだろう」

fujimi-trpg-online.jp

NOVA「2.0時代は、人族と蛮族を合わせて30種類以上。それに2.5からリカント、メリア、ティエンスが加わることになる」

fujimi-trpg-online.jp

ヒノキ「富士見の公式オンラインでは、まだティエンスが加わっておらんようじゃの。どういう種族なのじゃ?」

NOVA「人間と魔物を古代の魔法実験で合成して作った改造人間の末裔らしい。外見的な特徴は、金属色の髪と宝石のような瞳。そして、額か胸、手の甲にマナの結晶たる宝玉が現れるという」

晶華「ええと、額にビームランプが付いていたり、胸にカラータイマーが付いていたりするの?」

NOVA「今だと、宝玉をキラメイストーンになぞらえることも可能だな。全身が宝石なのがフロウライトで、ピンポイントで宝石パーツが付くのがティエンス。本当に、この種族の充実ぶりは凄いなあ。蛮族を抜きにしても、人間、エルフ、ドワーフ、タビット、ルーンフォーク、ナイトメア、リルドラケン、グラスランナーの8種が定番で、そこにシャドウ、フィー、フロウライト、ハイマン、ミアキス、ダークドワーフ、ソレイユ、レプラカーン、ヴァルキリーなんかが加わって、17種類。旧ソード・ワールドでは5種類しかいなかったのが、大きく拡張したわけだ」

晶華「それで職業は?」

NOVA「ああ。公式が種族みたいに提示していたら楽ができると思ったんだけどな。どうやら、手抜きは許してくれないみたいなので、頑張って職業リストを作ってみるか」

 

続きを読む

ロードスより先の古代魔術の話2(ラクシア編)

改めてソード・ワールドの話

 

NOVA「今回は改めて、ラクシアの話をするぞ」

晶華「前回は、フォーセリアからラクシアに至るまでの業界背景事情やら、NOVAちゃんの個人的な過去話やらに走っちゃったもんね」

NOVA「俺の過去話にどれだけの価値があるかは分からんが、自分としてはもうネタ的に時効だと思うし、個人的に大切な思い出としてアピールしたかったからな。ただ、昔は良かったという未練に終わるつもりじゃなくて、昔があるから今の自分がいる。哀しいこともあったし、一時期は夢破れて……とネガティブに感じていたことも事実だけど、それでも良い経験させてもらったと前向きに捉えている今の自分を示したい。それが、平成から令和への切り替わりに際して考えていたことなんだ」

ヒノキ「そんな新兄さんの心情吐露とかに、わらわたちは付き合わされたわけだが、今回はきちんとラクシアの話をしてくれるのじゃろうな」

NOVA「ああ。では、ソード・ワールドの話に専念するとして、まずは質問だ。旧ソード・ワールドの職業技能を8種答えよ」

ヒノキ「それは、アッキーではなく、わらわへの質問か?」

NOVA「ああ。晶華は前回、ソード・ワールドのことが分かっていない、と言ったからな。だったら、ヒノキ姐さんに尋ねるしかないじゃないか」

ヒノキ「フォーセリアであれば、ファイター、シーフ、プリースト、シャーマン、ソーサラー、セージ、バード、レンジャーの8種がプレイヤーキャラの冒険者技能で、NPC専用のダークプリーストやドラゴンプリースト、それに多数の一般職業技能(商人マーチャント、職人クラフトマン、猟師ハンター、貴族ノーブルなどなど)がキャラの個性付けのために用意されておる」

NOVA「おお、そこまで答えてくれるとは、隙がないな」

ヒノキ「ヒヒヒ。ソード・ワールドプレイ歴20年以上を誇る、この日野木アリナをナメるでないわ」

晶華「あれ? 30年じゃないんだ」

ヒノキ「それだと発売直後からプレイしていたことになる。残念ながら、わらわとTRPGの出会いはもう少し後、新兄さんがウォーロックの下で見習い生活を始めた頃という設定じゃ」

NOVA「何で、そのタイミング?」

ヒノキ「それは、空の大怪獣ラドンが1993年末の映画『ゴジラVSメカゴジラ』で復帰した頃合いで、わらわがいろいろアクティブに行動を再開したからじゃ。それまでは虚な半覚醒状態の神霊であったが、もう一度、人の世界との交わりを強く持ちたいと思うようになっての。そこでサブロー殿と契約を交わしたり、コンパーニュの塔を築いたり、精霊ネットを立ち上げたり、まあ、新兄さんに負けず劣らずのドラマがあったわけじゃが、今はわらわの過去を話しても仕方なかろう。主題はソード・ワールドじゃ」

NOVA「ヒノキ姐さんの昔話も、いろいろ気になるなあ」

ヒノキ「その話は機会があれば、いずれそのうちな。コメント欄でリクエストがあれば、わらわの記憶もつながるやもしれんし。せっかくのコメントじゃから、創作設定のヒントになるようなものを歓迎したいところじゃ」

NOVA「確かに、コメント欄で記事とは関係なしに、個人的な質問とか相談事とか度々訴えられても閉口するからな。ブログにとって建設的なコメントなら歓迎だし、ここは趣味ブログだから、『同じテーマの趣味を満喫してます』あるいは『ブログ記事を読んで興味を持ったので、試してみたい』ってコメントなら書き手として嬉しい。やはり、趣味に対してポジティブな方面で感化できるブログを目指したいなあ、とは思うわけで」

 

晶華「だったら、ポジティブにラクシアの話を展開しましょう♪」

 

続きを読む

ロードスより先の古代魔術の話1.5(フォーセリア→ラクシア)

ちょっとした昔話

 

NOVA「今回はラクシアの話をするぞ。ところで、晶華。ラクシアって何だ?」

晶華「NOVAちゃんは私のことをバカにしているの? そんなのソード・ワールド2.0および2.5の背景世界に決まっているじゃない。今を生きるソード・ワールドファンの常識よ」

NOVA「ああ、念のため確認してみた。世の中には、ラクシアのつもりでラグシアと書いて質問してくる人間がいるからな。ベッドをベットと書いちゃう人はたまにいるが、わざわざ付けなくてもいい濁点を付けちゃうミスは珍しいな、と思って」

ヒノキ「まあ、そういう些細なミスはよくある話じゃろう。わざわざネタにしてツッコむほどのこともあるまい」

NOVA「ああ。ミスと言えば、俺も昔、ルナル関係の原稿を書いた際、鳥型種族のミュルーンをミョルーンと勘違いしていたことがあって、友野さんにご迷惑を掛けたことがあるんだ」

ヒノキ「新兄さんにそのような過去が?」

NOVA「今さらながら言い訳すれば、雷神トールのミョルニール(今だとマイティー・ソーのムジョルニアという表記が一般的)というイメージが頭にあって、小説のルナルを読んでいた時も、そう空目をしていたんだな。で、ゲーム自体はプレイ経験がなかったから、耳でミュルーンという発音を聞いたことがなくて、それがこの本の原稿記事を手伝っていたときに発覚した、と」

晶華「ところでルナルって何?」

NOVA「ポスト・ロードスを期待されたTRPG背景世界だよ。そして、今もSNEの重鎮である友野詳さんの代表作の一つと言っていい。俺が見習いをしていた時に、一番お世話になった先輩ということになる。

「90年代半ばだと、水野さんや山本さんといった初期SNEの重鎮さんは本職の小説執筆活動が忙しく、SNE本社に顔を出す機会が比較的少なくて、本社に割と常駐して若手新入りを取り仕切ることが多かったのは清松さんと友野さんだったと記憶。そして、若手代表が北沢慶さんで同期の出世頭がモンコレの加藤ヒロノリ君、そして最近SWなどのサポート役からロードスおよびゴブスレのデザイナーとして俺がプッシュしているのが川人忠明君ということになる」

ヒノキ「ほう。新兄さんの過去話ということか」

NOVA「まあ、3年ほど見習いであれこれ手伝って学ばせてもらったことがある程度だし、今も個人として付き合っている関係じゃない(ツイッターでフォローはしているけど)。ただ、まあ、その時期にあれこれ学ばせてもらった経験は、今も俺のネット活動で重要な土台になっていると思うんだよ。とりわけ友野さんの特撮ヒーロー魂に触れていなかったら、特撮ヒーロー関係のサイト『ホビー館』を立ち上げて、あれこれ記事書きしていなかったと思う。隠れオタクとして自己アピールするのを避けていたろうな」

ヒノキ「つまり、友野氏が新兄さんの直接の師匠ってことになるのかの?」

NOVA「俺としては学生時代から、TRPGの師匠が安田社長で、小説の師匠の一人が水野さんで、友野さんの場合は特撮を初めとするマニア道の師匠って感じがする。人生全体で考えるなら、見習い時代は決して長くはない薫陶期間だったとは思うし、向こうはその後もいろいろな後輩クリエイターにいろんなことを指示したり、注意したり、説教したりしているから、俺のことなんてとっくに忘れていても不思議じゃないだろうが、こっちは今もファンとして友野さんの記事を『おお、面白いし、参考になるや』と思いながら読んだりしているし、こういうクリエイターに憧れる気持ちはいつまでも大事にしたいと考えている」

ヒノキ「前回、コクーンワールドに迷いかけたのも、そういう想いを書き記したかったからじゃな」

NOVA「いや、逆。最初はフォーセリアに専念しようと思ったんだけど、うっかりガープスのことを書いてしまって、そこからコクーンとかルナルとかつながってしまうと、ああ、そう言えば、昔、友野さんにはいろいろお世話になったなあ、という想いが抑えきれなくなって、だだ漏れているのが現状」

晶華「だったら、もしもこの記事を友野さんが読んでいて、万が一コメントを書いてくれるようなことがあったら?」

NOVA「うおー、と叫んで、感謝感激感涙雨あられになるだろうけど、実は最近ツイッターでちょっとしたコメントレスに返信をいただいて、それで十分だって気持ちなんだ。別に俺は向こうに自分の相手をして欲しいと執着しているわけでもないし、本気で会いに行こうと思えば、TRPGイベントなんかに顔を出すこともできる。

「じゃあ、どうしてそれをしないかと言えば、昔の思い出は思い出で大事にしたいし、直接会わなくても、記事のファンとか作品のファンというだけで十分いろいろ話を楽しめている。作家という特定個人に執着しなくても、ネット上でいろいろな人と定例的に付き合ったり、話を聞いたりするのも楽しいし、仕事で面倒を見ている教え子や話すべき保護者もいろいろいるし、リアルフレンドも多数とは言えないが必要十分程度にはいるわけで(さすがにTRPG仲間4〜5人を一度に集めることは困難だけど、2〜3人のボードゲーム仲間なら何とか)、人への関心もいろいろと分散してしまうんだ。

「要は自分も忙しいし、相手も忙しいだろうと考えると、じゃあ、この人とはどういう付き合い方をすれば、お互いにWinWinで楽しく、互いに負担にならない付き合いができるかって考える。逆に、そういう配慮のできない、どこまでもベッタリ絡みつくような人間にはなりたくないし、絡みつかれたくもない。趣味にはベッタリ執着しても、人間関係は淡白に、趣味を通じて気が合う友人と程よくボールを交換する程度でいいかな、って考える」

 

晶華「確かに、NOVAちゃんはベッタリ付きまとわれる関係を、気持ち悪いと考える人だし、付き合う相手は『自分と同じ物を見て、楽しんでくれる相手。自分の好きな物をやたらと攻撃して来ない相手』と明言しているし、『見てもいないものに対して、愚にもつかない偏見だらけの批判をするような手合いは嫌うし、相手するだけムダ』ととことん見下すところがあるものね。私もそうならないようにしようっと」

 

続きを読む