花粉症ガール外伝・コンパーニュ記

会話リプレイ形式の「精霊少女や仲間たちの趣味雑談ブログ」。お題はTRPGを中心に特撮・怪獣ネタ成分が濃厚。現在は、ソード・ワールドのミストグレイヴ妄想リプレイ「魔神ハンター」を終了に向けつつ寄り道迷走気味。

ガメラと次元トラベラー

ゲンブさんのスーパー風〜呂〜タイム

 

   我はゲンブ。

   正式なコードネームは、ジェネラル・バックラー。

   ヒノキ三獣士の一角であったが、今はただ一人。

   東の将セイリュウは失踪したまま、行方知れず。

   西の将ビャッコの忘れ形見シロは、花粉症ガールの粉杉翔花殿の従者として、結界に覆われた屋久島の地に、修行の旅に出かけて、もうすぐ一年になるが今だ戻らず。

   その間に、このコンパーニュの塔も新たな地に移転し、時代も切り替わって、令和となった。

 

   さて、思い返せば、この一年、多くのことがあったものよ。

   昨年6月に粉杉殿と一戦を交え、平成仮面ライダー1号クウガの力に敗れ、我は未熟さを思い知らされた。

   そう、旧世紀の過去に囚われ、未来を見失っていた閉塞さを。

   あるいは、劇場映画のみを至高とし、歴史を積み上げてきたTVのスーパーヒーローを見下していた傲慢さを。

   花粉症ガールと、その父親の新星殿が打ち破り、迷妄の目を開かせてくれた。

 

   その後、放送された仮面ライダージオウで、改めて平成ライダーの歴史を学ぶようになり、

   そして、ついに登場した令和の象徴、仮面ライダーT(タロウ)。

   みんなの笑顔のために、自分の腹筋を崩壊させてまで、明るく振る舞う芸人魂に、我の武人の心は熱く震えたものよ。

   しかし、悪の使者、滅亡迅雷.netの魔の手に掛かり、タロウの正義の心は醜く塗り替えられた。

   そう、人類を滅ぼす破壊の使者と化したタロウは、新ヒーロー・ゼロワンに令和の象徴の地位を譲り渡し、はかなく散ったのだ。

 

   されど、想いは受け継がれる。

   平成ライダーの想いは、時代を超えて令和ライダーに。

   みんなの笑顔を守りたい想いは、みんなの笑顔を生み出したい想いに。

   なればこそ、我もまた、新時代にふさわしい令和ガメラに覚醒すべく、この地獄の業火風呂にて、己の来し方を振り返りながら、熱く瞑想するのみでござる。

 

   散って行った同志や先達、若者の想いをどう受け止めればいいか、と一筋の涙を浮かべつつも、生きている者として己が為すべきことを果たさんと誓いを立てる。

  この至高の一瞬を……

 

AIの声『ゲンブ様。このコンパーニュ上空に時空震動を探知。至急、対処するよう求めます』

 

   何?

   時空震動だと?

   ええい、アリナ様が外出中のこんな時に、一体、何が起こると言うのか?

   コンピューター、待っていろ。

   すぐに風呂から上がって、管制室に行く。

   その間に、可能な限りのデータを集めて、原因を特定せよ。

   味方なら良し。敵対勢力なら、このゲンブが命に代えても食い止めてみせるでござる。

 

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ガメラと腹筋崩壊

ゲンブさんの太郎ロス 

 

ゲンブ「うぉーー、腹筋崩壊太郎〜。お前の最期に、我が泣いた、でござるッ!」

ヒノキ「何じゃ、ゲンブ。日頃は寡黙なハードボイルドキャラなお主が、そこまで号泣するとは珍しい」

ゲンブ「はっ、アリナ様。こ、これはお見苦しいところを……。しかし、これぞと見込んだ漢があっさり散ってしまうと、いかなる武人とて冷静ではいられないもの。我は血も涙もない機械ではないゆえに」

ヒノキ「ふむ。お主ほどの武人がこれぞと見込んだ漢とは……おお、令和の1号怪人であるべローサマギア。絶滅した昆虫種クジベローサ・テルユキイ、和名はクジコハクトガマムシの能力を持った怪人であるな。漢字で書くと、久慈・琥珀・利鎌虫で、岩手県久慈町で琥珀内の化石にて発見されたカマキリモドキな昆虫。学名のテルユキイは俳優の香川照之氏にちなんでいるそうじゃ」

ゲンブ「香川照之とは、意外なつながりでござるな」

ヒノキ「何でも、氏は昆虫マニアだそうで、カマキリ先生の異名も持つそうじゃ。クジコハクトガマムシのことも自分の番組で紹介し、世間の認知にも一役買ったという」


✅ 昆虫好きで知られる俳優の香川照之さんによるNHKの人気“昆虫番組”「香川照之の昆虫すごいぜ!」(Eテレ)の“8時間目”が8月21日午前9時15分から放送される。テーマは、香川さん扮(ふん)するカ

ゲンブ「なるほど。一部、カマキリマギアと呼んでいる御仁もいるようでござるが、正確にはカマキリモドキマギアとか、トガマムシマギアと呼ぶべきでござるか」

ヒノキ「素直にべローサマギアでいいと思うぞ。それより、そのべローサマギアの何がそこまでお主の琴線に響いたのじゃ?」

ゲンブ「ふむ。これを見て下され」


映画『ガメラ2 レギオン襲来』より抜粋


仮面ライダーゼロワン 腹筋崩壊太郎 【なかやまきんに君】 Kamen Rider 01

 

ゲンブ「我がレギオンを倒すのに使ったウルティメイト・プラズマ。その後継者こそ腹筋パワーの腹筋崩壊芸。つまり、子供たちの笑顔のために命を掛ける彼さえいれば、この令和の時代も安泰……と考えていた矢先に、あのような悲劇に見舞われようとは(涙目)」

ヒノキ「ふむ。令和の時代は、我ら怪獣の眷属にとって生きにくい時代なのかも知れんのう。せっかく映画に復活したと期待されたのに、ゴマスリクソバードなぞと不名誉な呼称を付けられた、わらわのラドン族のように、腹筋崩壊族にとっても過酷な時代よ」

ゲンブ「いや、別にガメラは腹筋崩壊族ではござらんが。あくまで技に共通する要素があるだけで」

ヒノキ「ゴマスリ何ちゃらの元ネタは『けものフレンズ2』らしく、ラドンは巻き添えを食ったという意見もあるのじゃが、それでも、わらわはラドンの汚名返上のために、今日も強く生き抜くのじゃ。いつか返り咲く日が来ることを願ってな。ガメラ族も、そろそろ復活して、腹筋崩壊太郎の無念を晴らすとよい」

ゲンブ「本当にそう願っているでござる。昭和ガメラ平成ガメラに続く新たな令和ガメラの時代を」

ヒノキ「それはそうと、腹筋崩壊太郎の早逝を嘆いているのは、お主だけじゃない。世間的には、腹筋崩壊太郎ロスと呼ばれる現象が蔓延しておるそうじゃ。次回放送では、どんなマギアロスが発生するかは知らんが、世間の太郎ロス者はその想いを動画や文章に託して、一種の芸術に昇華しておるとも聞く。ゲンブも何か作ってはどうかの?」

ゲンブ「我には、動画も文才もござらん。一人、早すぎた弟子の死を悼み、号泣するのみでござる」

ヒノキ「いつから、腹筋崩壊太郎がお主の弟子になったのじゃ?」

ゲンブ「2019年9月1日からでござる。将来の令和を背負って立つ程の漢になると、期待をかけたものを」

ヒノキ「そこまで?」

ゲンブ「諸君らの愛してくれた腹筋崩壊太郎は死んだ!  どうしてか?」

ヒノキ「うっ、(坊やだからさ、とはとても言えない雰囲気じゃのう) い、いや、腹筋崩壊太郎はお主らの心の中に生き続けている。そして、時代が求めた時に、必ず復活するのじゃ。その日のために、わらわたちは今できることをしてやろう」

ゲンブ「今できること、でござるか?」

ヒノキ「そう。我らはTRPGゲーマー。ならば、腹筋崩壊太郎をTRPGのルールに基づいて、キャラ作りするのじゃ」

ゲンブ「おお。その手があったか。では早速(筆記用具とダイスを装備)」

 

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ゴブスレ妄想リプレイのキャラ成長

新刊話

 

ヒノキ「本日は、以前にプレイしたゴブスレRPGのキャラ成長回なのじゃ。RPGの楽しみは、冒険そのものもあるが、自分のキャラを作ったり、成長させたりする時間もまた乙な味わいと言えよう」

NOVA「同意だ。俺もリプレイを読んで、冒険の合間のキャラの成長部分が好きでな。『前回の冒険では、こういうことがあったから、こういう技能をとって対応します』とか、『どっちの技能を取るか悩んだけど、今回はこれで行きます。もう一つは次の機会に』とか、そういう部分を結構、楽しみにしている。逆に、キャラ成長の部分を省略しているリプレイはがっかりすることも」

晶華「つまり、成長こそRPGの醍醐味ってことだね」

NOVA「人間でも同じことが言えるな。俺は職業・塾講師だからなおさら気になるのだが、人が学ぶ過程や、失敗を受け止めて改善する潔さなどは推奨することが多いし、日々これ精進して生きたいと考えている。そんなわけで、キャラ成長の前に、俺自身が反省しておきたい。まずは、これを見て欲しい」

ヒノキ「ほう。それがロードス新刊とともに購入したリプレイじゃな」

NOVA「ストーリー感想は割愛するが、これを読んでゲーム運用の観点から思ったことは二つある。まずは、倒したゴブリンの武器を拾い集めて店に売ることはありなのか、という問題」

ヒノキ「ふむ。以前の記事で疑問にしておったな」

NOVA「74ページで、敵の装備を戦利品として売るシーンがあったので、OKということにする。なお、それも踏まえて、もう一度ルールブックを見直すと、573ページにモンスターの武器をゲットするルールが書いてあったわ。前のプレイの時は気づいていなかったんだが、要は2分の1の確率で壊れて使いものにならなくなるものの、さもなければ戦利品として入手できるようだ」

ヒノキ「すると、前回入手したものは、2分の1で売れなくなるのかの?」

NOVA「いや、今さら2ヶ月前の裁定を覆したりはしないよ。迷った時はプレイヤー有利の原則を守る方が、RPGは楽しめると思うし、次のプレイでは俺自身が学術騎士をプレイするからな。自分が有利になるのに、わざわざ覆すような真似はしない」

ヒノキ「それなら、一人当たり銀貨35枚、アッキーだけ消耗品の矢代を考慮して銀貨37枚の報酬で問題ない、と」

NOVA「あとは経験点1500点と、技能の成長点3点が前回の報酬だ。それと、リプレイ本の場合は、ゲームのいろいろな面を紹介しなければいけない都合上、普通よりもキャラの成長を早くすることが多いが、大抵は強めのモンスターを登場させて、その分の経験点を上乗せしたりしている。ただ、ゴブスレRPGではモンスターを倒すことで経験点を得る仕様じゃないので、どうするのかなと思っていたわけだが……」

ヒノキ「ふむふむ。ルールをねじ曲げることなく、いかに多くの経験点を稼ぐかの話じゃな」

NOVA「川人GMは、通常の冒険者ギルドの依頼とは別に、対立する二つの組織からの依頼を用意して、どちらかを選ぶシナリオを用意した。これによって、一回の冒険で、冒険者ギルド分と別組織分の二つの依頼を達成することができ、倍の経験点などを得られるようにしたわけだ」

ヒノキ「なるほどのう。ゴブスレRPGでは、依頼達成による経験点獲得がルールだから、依頼を同時に二つ達成できるストーリーを用意したわけじゃな」

NOVA「そんなわけで、情報を集めながら、冒険者ギルド以外に、どの裏組織の依頼を引き受けるかを考えるのが、リプレイ本の醍醐味と言える。対立する組織の間で、どう綱渡りしていくかを考える要素と、組織の思惑を推測しながら自分たちの目的とのすり合わせを行う過程が、なかなか読み応えあったりする。もちろん、依頼の複数達成でキャラの成長速度を上げる商業上の必要性も込みで、実にお見事な仕掛けだったと考えている」

ヒノキ「それは後学のためにも、是非読まねばの」

NOVA「ああ。途中で、プレイヤーキャラの一人が死にかけて吸血鬼になる呪いを受けたりもして、なかなかアクシデントな展開だったりもするしな」

晶華「吸血鬼!  それは耽美でいいかも」

NOVA「まあ対象キャラが爺さんの老師だけどな。しかも、パーティーの中には吸血鬼殺しの女神官もいて、スリリングな局面も。物語イメージとしては、時代劇とか武侠ものに、香港ノワールの雰囲気を混ぜたもので、ゴブスレ小説の懐かし西洋ファンタジー世界観とはまた異なる雰囲気になる。まあ、80年代風味という共通点はあるんだけどな」

晶華「それって、NOVAちゃん好みってことよね」

NOVA「まあな。後は、リプレイ本131ページのGM発言で、『そのうち、サプリメントで足が速くなる技能とかアイテムとか出したい』という記述があって、おおって感じ入った。『【長足】と書いてストライダーと読む技能』は俺も欲しい」

 

ヒノキ「他には、この本も買ったのじゃろう」

NOVA「ああ、買ったけど、感想はまたの機会な。今回はRPGの方に専念しよう。来月の原作本編の新刊と合わせて、感想を書くつもり。妖精弓手と女神官の砂漠対応アラブ風コスな表紙に期待してる」

ゴブリンスレイヤー11 (GA文庫)

ゴブリンスレイヤー11 (GA文庫)

 

晶華「NOVAちゃん、よく見て。白い服を着ているのは女神官さんじゃなくて、ゴブスレさんよ」

NOVA「うわあ、本当だ。素で見間違えていたわ。メガネを付けていなかったからな」

 

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今さら改元絡みのネタ話

令和を守るために

 

NOVA「以上だ。何が起こったか分かったか?」

晶華「うん。大体、分かった。時空快盗団のタイムジャッカー電撃隊の人たちが上級職のクォーツァーに成長して、上級特技の【時代改変】を使用して、平成……じゃなくて、この令和の時代をゼロからやり直そうとしているってことね」

NOVA「ん?   何だか違う話が混ざっている気もするが、大筋はまあ、そんなところだ。俺たちは何とかして令和を守らないといけない」

ヒノキ「ふむ。わらわは別に令和だろうと、奴らのもたらそうとする珠保だろうと、どっちでも大差はないと思うんじゃがのう。平成の30年の歴史に比べ、たかだか3、4ヶ月の令和、それほど大事とは言えんじゃろう」

NOVA「いやいや、令和がなくなれば俺が困ります」

ヒノキ「どうしてじゃ」

NOVA「理由その1。令和の象徴たる仮面ライダーゼロワンが消失し、共演する仮面ライダーバルキリーが歴史から消えてしまう」

ヒノキ「代わりに、花粉ライターJUHOが始まり、わらわたち花粉症ガールの時代が来るのじゃろう。この際、仮面ライダーの歴史には犠牲になってもらって……」

NOVA「何てことを言うんだ、ヒノキ姐さん。被害を受けるのは仮面ライダーだけじゃない」

ヒノキ「他に何が?」

NOVA「理由その2。令和初のウルトラマンであるタイガが消失し、共演するU40からの使者タイタスさんまでいなくなってしまう。俺はタイタスさんが消えてしまうのを見過ごせん」

ウルトラマンタイガ ウルトラヒーローシリーズ 66 ウルトラマンタイタス

晶華「たぶん、タイタスさんは消えないと思うの」

NOVA「どうしてだ?  タイタスさんはタイガやフーマ同様、令和生まれのヒーローだろうが」

晶華「だけど9000歳よ。つまり、40年前のデビュー当時に8000歳だった80(エイティ)先生より年上。だから、令和が消えても影響しないはず」

NOVA「おお、言われてみれば、その通り。さすがは力の賢者の旦那だけある」

ヒノキ「いやいや、それを言うなら、タイガも4800歳だし、フーマも5000歳。すなわち、ウルトラ族は長寿ゆえ、クォーツァーの時代改変能力には巻き込まれないのじゃ」

NOVA「おや?  タイガよりフーマの方が年上だったのか。てっきり、フーマの方が若いと思っていたや。それはさておき、たとえ彼らが消えなかったとしても、番組そのものが消失してしまっては、毎週土曜の朝にタイタスさんの勇姿を見ることができなくなってしまう。俺からタイタスさんを奪わないでくれ」

晶華「NOVAちゃんはそんなにタイタスさんのことが好きなの?」

NOVA「ああ。俺が一番好きなウルトラマンはジャックこと新マン兄さんだが、俺が再放送でなくリアルタイムで初めて見たウルトラマンはジョーニアスさんなんだよ。もう、令和元年はジョーニアス40周年で、俺にとってはU40祭りなんだ。U40のスターシンボルをバカにする奴は、タイタスさんだけじゃなく、この俺も許さねえ。何せ、このスターシンボルはWhite NOVAの象徴でもある。そのことは来年で20周年になる俺のサイト『White NOVAのホビー館』のトップページを見れば分かるはずだ」

晶華「確かに、タイトルバナーに白い星が飛び交い、至るところに★マークが散りばめられているわね。だけど、サイト自体は2015年のお正月から、ちっとも更新していないみたい」

NOVA「今はブログと掲示板書き込みが中心だからな。とにかく、タイタスさんがこの地球で安心して戦えるようにするためにも、俺は令和を守らねばならない」

ヒノキ「ふむ。しかし、それは新兄さん個人の都合。わらわはそれほどタイタスにこだわりはないからのう。せめてボディカラーがジョーニアス殿のように赤ければ、応援したろうが。何じゃ、あのU40らしからぬ黒は?」

NOVA「それは、TVでは語られない裏事情があるんだよ。詳しくは、ボイスドラマを参照すればいいが、要はタイタスさんの親がU40の裏切り者ヘラー軍団に所属していて、それ故にジードと同様に闇属性を持つに至ったのだ。だけど、闇の宿命を乗り越えた優しい賢者、すなわち、闇と光を合わせ持ち、全てを砕く拳を鍛えた男がタイタスさんなんだ。実に格好いいじゃないか」


【ウルトラマンタイガ】『トライスクワッド ボイスドラマ』第6回「ザ★ウルトラマンタイタス (中編)」-公式配信- "Tri-Squad Voice Drama" episode 6

晶華「闇を抱いて、光となるかあ。まるで、オーブさんのサンダーブレスターみたいね。そういう背景があるなら、私もタイタスさんを応援するわ。それに賢者っていうぐらいだから、素顔は眼鏡を掛けているかもしれないし」

ヒノキ「マッチョなメガネキャラか。サングラスなら、ありかもしれんがのう」

NOVA「スーパーマンクラーク・ケントって路線もありかもしれませんが、それはともかく、第3の理由です。それは令和初のTRPGゴブリンスレイヤーRPGが消えてしまう可能性」

ヒノキ「何と。ゴブスレRPGが消えてしまうじゃと?  すると、わらわたちがジャガリコを救った、あの冒険譚はどうなると言うのじゃ?」

NOVA「それも消える可能性があります。さらに個人的な理由ではなく、もっと広い目で見れば、令和生まれの人間は年端もいかぬ赤子たち。タイムジャッカー電撃隊の計画を許せば、いたいけな何の罪もない子供を犠牲にしてしまうことになる」

ヒノキ「それは流石に捨ておけんのう。よし、この日野木アリナ、義によりて助太刀いたそう。ゲンブもいいな」

ゲンブ「もちろんです、アリナ様。子供を守るのは、ガメラの眷属として当然のこと。我の力が役立つなら、喜んで戦うでござる」

晶華「私も、もちろん手を貸すよ。そもそも、あの花粉ライターJUHOとやらの設定が、私には気に入らない。あんな欠陥企画でNOVAちゃんを釣ろうなんて、花粉症ガールのことを表面的にしか分かっていない証拠ね。ファンを名乗る資格なんてないわ」

NOVA「そうか?  設定そのものは、読者Aなりによく考えていると思ったんだがな。何が問題なんだ?」

晶華「それはね……」

 

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盗賊上級職と精霊使いの話(ロードスRPG編その5)

前置き:TRPG新作サプリメント(擬人化動物ネタ含む)

 

ヒノキ「待望のロードス新刊も読み終えたので、TRPG話の再開じゃ。それと、期待のサプリメント(追加ルール)は9月20日の発売らしいことが、SNEの公式ページで発表されたが、思ったよりも早くて嬉しいぞ」

晶華「どうせ、また遅れたりするんじゃないの?  基本ルールも昨年の夏発売と予定されていたのに、結局、年末付近になったんだし」

ヒノキ「うっ、その可能性は否めんが、まあ、具体的な予定日が出たことで、ルール作成が順調に進んでいると安心できよう。それと、この8月下旬発売で、新兄さんがおそらく買いそうなTRPG関連商品は以下の通り」

ウォーロックマガジンvol.5

ウォーロックマガジンvol.5

 
パスファインダーRPG ベスティアリィ

パスファインダーRPG ベスティアリィ

 

晶華「雑誌はいいとして、パスファインダーのベスティアリィって何?」

ヒノキ「別名を『D&D3.75版 モンスターマニュアル』という」

晶華「ああ。これのライバルみたいな本ね」

ダンジョンズ&ドラゴンズ モンスター・マニュアル第5版

ダンジョンズ&ドラゴンズ モンスター・マニュアル第5版

 

ヒノキ「D&D5版、パスファインダーに対し、対抗馬としてSNEもパグマイアというゲームを翻訳するそうじゃが」

晶華「何、パグマイアって?」

ヒノキ「D&Dに似たシステムで、擬人化された犬をプレイするゲームらしい」 

Pugmire Fantasy Tabletop RPG [並行輸入品]

Pugmire Fantasy Tabletop RPG [並行輸入品]

 

晶華「犬プレイ?  ソード・ワールドコボルドみたいなもの?」

ヒノキ「わらわは、こっちを想像したがの」


【PV】名探偵ホームズ Blu-ray BOX

晶華「犬人間の世界をロールプレイしたい人がどれだけいるか分からないけど、どうせなら、猫派の人も参加できるといいのにね」

ヒノキ「一応、対になる猫サプリメントのマウ王国RPGという作品もあるらしい。英文公式サイトはこちらになる」

www.realmsofpugmire.com

www.realmsofpugmire.com

晶華「猫RPGなら、世界観はこんな感じかしら」


長靴をはいた猫(予告篇)


ながぐつ三銃士_予告篇+長靴をはいた猫 80日間世界一周_特報_予告篇


『長ぐつをはいたネコ』予告編

 

ヒノキ「ともあれ、このままだと、ロードスの話のはずが、動物王国になり兼ねないので、前書きはこれぐらいにしておくのじゃ」

晶華「そうね。NOVAちゃんがいれば、ガープスのBunnies & Burrowsとか、ラビッツ&ラッツなんて、マニアックな話を始めかねないものね」

web.archive.org

 

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翔花降臨(新・屋久島編その5)

龍虎共闘

 

   風雲急を告げる、屋久島の地。

   そこでは3体のGが生死を掛けた闘争を展開していた。

   1体は、宇宙に飛ばされたG細胞が結晶生物と融合し、異常進化を遂げたスペースG。

   対する1体は、G細胞の主であり、地球を守る決意を秘めた怪獣王の老いし眷属セイリュウ

   そして、さらなる1体。スペースGの体内結晶に囚われながらも、今なお抗い続ける怪獣王の息子リトル。

 

   3体のGの思い乱れる戦場に、白き乱入者あり。

   かつてはリトルシーサーと呼ばれ、父の仇を討つべく忍びの鍛錬を受けし幼き乙女シロ。

   しかし、屋久島に眠る大地の力で急成長した彼女は、女であることを捨て、荒ぶる野獣の皇子プリンスシーサーとして覚醒した。

   父の仇と信じたセイリュウの真意を知り、私怨よりも大義に目覚めて、宇宙からの侵略者に立ち向かうシロ、いや白虎の戦いが始まる。

 

スペースG「野獣の皇子(プリンス・ビースト)と言ったか。貴様の怨念、確かに感じるぞ。貴様の父親キングシーサーは、かつて、そこなるセイリュウに殺されたそうだな。ならば、我とそなたの目的は同じはず。我がそなたに力を与えよう。今こそ積年の仇討ち、果たすがいい」

白虎「見損なうなよ、スペースG。確かに、心身ともに未熟な頃のオレサマだったら、お前の誘惑に乗っていたかも知れねえ。だが、今のオレサマはガイア様の使徒、昔話はガイア様から聞いた。宇宙からの侵略者に操られ、裏切ることとなったのは親父の方だってな。セイリュウは地球を守るため、やむなく親父を倒したんだ。それなら、親父の仇はセイリュウじゃない。宇宙からの侵略者の方なんだ。そして、スペースG。お前はセイリュウの分身にして、宇宙怪獣。オレサマの仇討ちの的として、ちょうどいい。ガイア様から授かった力を試させてもらう」

スペースG「面白い。大地の力は、Gの力と同様、我が狙いしもの。そなたを倒して、その力を吸い尽くしてくれるわ!」

セイリュウ「気を付けよ、シーサーの子。スペースGは、超能力戦士サイキック・ソルジャー。念力を操り、周囲の物体を操作することができる」

スペースG「くらえ、クリスタル・テンタクル!」

白虎「うおっ(回避)。フッ、当たらなければ、どうということはねえ……と言いたいが、触手状の結晶がああもうねうねしてたんじゃ、迂闊に近づくこともできねえな。師匠、何か手はねえのか」

セイリュウ「奴の弱点は、肩から突き出した結晶体。それを破壊すれば弱体化させられるが、飛び道具にはバリアを張られ、格闘戦に持ち込もうにも接近を許さない。おまけに奴の体内には、息子のリトルが捕らわれているため、強力すぎる攻撃を放てない」

白虎「すると、オレサマの超スピードでかく乱しながら、隙を作って、その隙にあんたが接近。力でねじ伏せるってのはどうだ?」

セイリュウ「いいや。わしが盾になって、奴の攻撃を全て受け止める。その隙を突いて、お前がリトルを奴の体内から救出してくれ。リトルさえ助け出せれば、とどめはわしが刺す!」

白虎「分かった。リトル救出は任せてくれ。それに、師匠一人を盾にはさせねえ。まずはオレサマがかく乱してからだ」

セイリュウ「良かろう。サイキック・ソルジャーを倒すには、忍びの極意・風林火山が有効と聞く。一人では困難だが、我ら二人なら奥義を発動することもできよう」

白虎「分かった。風林火山だな。行くぞ。疾きこと風の如く!」

スペースG「愚かな。いかに速くとも、真っ直ぐ突っ込んで来るとは! 結晶触手の餌食にしてくれるわ!」

白虎「長年の修行で身につけられなかった技。しかし、今なら使えるはず。忍びの奥義・影分身!」

スペースG「何?  触手がすり抜けて行く?  残像だと?  もしや、バルタンやガッツと同じ技を使う奴が地球にいようとは」

白虎「今だ。奴のサイドから回り込んで……」

スペースG「ムッ、本体はそこか!  うまく背中に回り込もうとしたようだが、尻尾で粉砕してくれる!」

 

PON!

小さな閃光とともに消失す!

 

スペースG「消えただと?」

白虎(ヘッ、翔花譲りの技だ。花粉分解とは違うが、目くらましの閃光と忍びの遁術の組み合わせ。このまま、静かなること林の如しで、潜み続けてやるぜ)

セイリュウ「でかした、シーサーの子よ。今こそ突撃の時。侵掠すること火の如く! うおおおおおおお!」


ゴジラのテーマ Godzilla's Theme 1992

 

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ロードス 誓約の宝冠 感想

小説読了

ロードス島戦記 誓約の宝冠1 (角川スニーカー文庫)

ロードス島戦記 誓約の宝冠1 (角川スニーカー文庫)

 

晶華「ああ、面白かった」

ヒノキ「うむ、久々のロードスを堪能できた。本作に不満があるとしたら、『物足りない。続きを早く読みたい』という満たされなさじゃな。芳潤なワインを飲んだ後の喜びを味わいつつ、飲み干したために飢えと渇きを覚えるというアンビバレンツな想い」

晶華「初めてロードスの1巻を読んだときは、それで物語が終わって余韻に浸ったの。壮大な物語を味わった感無量な満足感があったんだけど、今回の1巻は壮大な物語の序章でしかないので、続きが気になって仕方ないのよね」

ヒノキ「ふむ。元祖ロードス1巻は、パーンの成長物語として考えても、レベル1から始まって一つのキャンペーンを終えた形じゃからの。最初のD&Dに例えるなら、ウォートの塔にたどり着くまで、レベル7から8ぐらいには育っているんじゃないかの」

晶華「文庫版ロードスRPGのデータでも、最後に死んだギムさんの最終レベルが7なので、元祖ロードス1巻はレベル1から7までの物語と考えることができるわね」

ヒノキ「それに比べると、本作の主人公ライルは、まだまだ未熟としか言いようがないのう。初期レベルは3か4ぐらいはあるかもしれんが、彼の達成したクエストは『マーモに潜入したアラニアの盗賊を捕まえよ』『帰らずの森に隠遁するディードリットを見つけよ』『幽閉されたカノン王を救出せよ』の3つ」

晶華「そう書くと、それなりに冒険している感じだけど、あまり戦闘とかしていないのよね」

ヒノキ「序盤に盗賊と少々やり合って、ディードリット探しでは森をさまよっただけ。一応、カノン王ロテールとユーク王子救出で少し戦いはしたが、戦闘シーンで目立ったのは旧王レオナーの剣術を受け継いだロテール。主役のライルよりも、NPCが目立つ展開じゃったわけで」

晶華「ロードスのリプレイ第2部で、プレイヤーキャラのオルソンさん達よりも、先代のパーンさんやカシュー王の方が活躍したクライマックスみたいなものね」

ヒノキ「未熟な主役が傍観者になって、優秀なNPCの活躍に接することで、何かを学ぶ展開は、まあロードスらしいと言えなくもない。原作小説では5巻『王たちの聖戦』に相当する物語構造であろう」

晶華「ええと、それはパーンさんがモスやヴァリス、カノンの王族たちに協力して、内乱や戦争の行く末に絡んでいく物語ね」

ヒノキ「うむ。本作のライルは、パーンの後継たるロードスの騎士の一人であることを目指し、ディードリットの関心(本当にパーンの伝説を受け継ぐ人になるのかしら?)を惹き、パーンの足跡を辿る展開として始まったわけじゃ。その意味で、『小説のパーンみたいな活躍をしたい』と希望するロードスRPGの若手プレイヤーの代表みたいな立ち位置と言えよう」

晶華「つまり、ロードス6巻以降は、新世代の主人公スパーク君の視点で、歴戦の英雄パーンさんへの憧れを描いてみせたけど、今回はライル君の視点でパーンさんの伝説を追いかけている話にもなっているということね」

ヒノキ「そのようじゃの。ライルの次の目的地が、アラニアのザクソンの村であるからして、本作がディードリット・クエストから、パーン・クエストの様相を呈してきたと考えてもいい」

晶華「それにしても、ディードリットさんの語るパーン評が、そのまま作者視点にもなっているようで笑えたりするの」

ヒノキ「曰く、『無理・無茶・無謀で、後先考えずに走り出すところがあって、決して弱くはないのだけど、ロードスには彼以上の戦士が何人もいて、しょっちゅう危険な目にあって、それでも生き延びたのは持ち前の幸運と仲間のおかげ』だったとか、割と辛辣だったりするのう」

晶華「それでも、パーンさんの凄いところは『自分の信念を貫く点と、仲間を鼓舞する魅力で、パーンを助けるために犠牲も多かったけど、それでも皆がパーンを助けるために個々の実力を最大限に発揮するようになった』という点ね」

ヒノキ「ディードリットの語るパーン評を受けて、主人公のライルが『パーンだったらどう動くか』という視点で物事を考えるようになったのが、本作の流れじゃの。そして、『ロードスの騎士の後継者』を自称し、『自分に賛同してくれる、ロードスの騎士を目指す自由騎士団』を結成して、フレイムの侵略に立ち向かう機運を高めるのが目的となる」

晶華「最後の一文が、本作のテーマを表しているようね」 

  そして、この大戦はフレイム王ディアスという生身の英雄と、ロードスの騎士パーンという過去の英雄との対決になるだろう。 

 

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